JP5052098B2 - 感圧接着性複合微粒子及びラベルシート - Google Patents

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この発明は、エマルジョン型接着剤を含有する感圧接着性複合微粒子に関し、より詳細には、エマルジョン型接着剤を水分散性イソシアネート化合物を介して凝集させた感圧接着性複合微粒子及びこの感圧接着性複合微粒子から成る接着層を有するラベルシートに関する。
主に液体、固体等の芯物質を微分散させた後、芯物質の周りをゼラチン、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、ポリウレア−ポリウレタン樹脂等の膜物質で覆った微粒子であるマイクロカプセルや複合微粒子は、不安定な物質や液状物質などを保護し安定に保持することに適している。このマイクロカプセルや複合微粒子の内包物となる芯物質としては、医薬品、農薬、香料、接着剤、染料、液晶、示温剤等が知られており、これら芯物質の保持、放出制御、液体の粉体化、表面改質などの目的で広く利用されている。マイクロカプセルや複合微粒子の大きさは用途によって異なるが、通常1μm〜500μm程度である。
このマイクロカプセルや複合微粒子の製造方法としては、コアセルベーション法、in−situ重合法界面重合法等が知られている。このなかで界面重合法は主に多価イソシアネート化合物と水、多価アミン類あるいは多価アルコールとを反応させて得られるポリウレア−ポリウレタン樹脂膜を利用する方法であり、分散媒体と、その中に分散した芯物質(分散相)の双方に異なる種類のモノマーをそれぞれ含有させ、両者の界面すなわち芯物質の表面でポリマーのカプセル膜を形成する。例えば、芯物質の疎水性溶液に多価イソシアネート化合物を添加して、ポリビニルアルコール水溶液や乳化剤含有水溶液などに乳化分散させ、多価イソシアネート化合物を水、多価アミン類、多価アルコールなどと重合反応させて、ポリウレア−ポリウレタン樹脂膜を形成する。この方法は、製造工程が簡単で、かつ高濃度カプセルが得られるなどの長所を有している。ここで、ポリウレア−ポリウレタン樹脂膜とは、多価イソシアネート化合物と水、多価アミン類より生ずるポリウレア化学構造と多価イソシアネート化合物と多価アルコールより生ずるポリウレタン化学構造とをカプセル壁膜として利用するもので、それらの複合化合構造膜のことである。
このようなマイクロカプセルを利用した例として、支持体の感熱記録層とは反対側に接着剤を核物質としたマイクロカプセルを含有する接着層を設けたラベル用感熱記録シートが開発されている(特許文献1)。従来、支持体上に接着剤層を設けたラベルシートとしては、感圧性接着剤を用い剥離紙(ライナー)を有するものが知られているが、接着剤を内容物とするマイクロカプセルを使用することにより、ライナーが不必要となる。
このような剥離紙を不要とするラベルシート(ライナーレスラベルとも呼ばれる。)には、加圧処理前は非接着性であるが圧力を加えることで接着性を発現する感圧性の接着剤カプセル(特許文献1)、常温では非接着性であるが加熱することにより接着性を発現する感熱型の粘着剤カプセル(特許文献2)、台紙の裏面側にアクリル酸エステル懸濁粒子を主成分とした水系粘着剤から成る弱粘着微球体を備える弱粘着性ラベル(特許文献3)などがある。
また、ポリエステルポリウレタン系の接着剤を用いたドライラミネート用接着剤に、水分散イソシアネートを混合させて、水系のドライラミネート用接着剤として用いることも行なわれている(特許文献4)。
特開2000−263937 特開2002−97444 特許第3629072号 特開2002−60717
ホルムアルデヒドが発生しないカプセル壁膜成分の代表であるポリウレア−ポリウレタン樹脂は、通常、多価イソシアネート化合物をカプセルの芯物質となる相側に添加し、界面重合法又はin−situ重合法で成膜される。どちらの重合法の場合でも、多価イソシアネート化合物は芯物質となる相側に添加されるため、アクリル系接着剤を芯物質として含有する場合は主成分であるアクリル系樹脂と多価イソシアネート化合物が反応・架橋し、その結果、接着剤の接着性が低下、失活してしまう。そのため、この複合微粒子化法を用いて接着剤カプセルを製造することは、実用上問題がある。また、膜材にゼラチン・アラビアゴム・アルギン酸ソーダなどを用いたコアセルベーション法で複合微粒子化した場合には、感圧性接着剤カプセルの壁膜として十分な強度が得られない。
また、感熱記録方式を利用したラベルシートにおいては、接着剤に含まれる成分が感熱記録層に悪影響を及ぼし、印字性能の低下や発色部の消色などを引き起こすことがある。特に、夏場など高温多湿環境下に長期間放置された場合は特に問題になりやすい。
そこで、本発明は、環境面に影響を及ぼさず、多価イソシアネート化合物を重合して得られるポリウレア−ポリウレタン樹脂からなる場合でも、接着性が損なわれることのない感圧接着性複合微粒子、及びこれを用いたラベルシート、特に感熱記録型のラベルシートを提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究の結果、多価イソシアネート化合物として水分散性イソシアネート化合物を用いることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、(ポリ)アクリル樹脂を主成分とするエマルジョン型接着剤の微粒子が水分散性イソシアネート化合物を介して凝集して成り、該水分散性イソシアネート化合物が脂肪族又は脂環式のポリイソシアネート化合物又はその誘導体にアルキレンオキサイドを付加させて成る感圧接着性複合微粒子である。
この感圧接着性複合微粒子は、水に(ポリ)アクリル樹脂を主成分とするエマルジョン型接着剤を分散させた分散液中に脂肪族又は脂環式のポリイソシアネート化合物又はその誘導体にアルキレンオキサイドを付加させて成る水分散性イソシアネート化合物を混合し、該分散液を高くとも90℃に加温することにより得ることができる。
本発明の感圧接着性複合微粒子及びこれを用いたラベルシートは、主に次の効果を奏する。
(1)水分散性イソシアネート化合物を主成分とするポリウレア−ポリウレタン樹脂を用いているため、ホルムアルデヒドの遊離が起こらず環境や人体に悪影響を与えない。
(2)水分散性イソシアネート化合物を主成分とするポリウレア−ポリウレタン樹脂を用いているため、接着性を失活することなく、感圧性の接着剤複合微粒子として使用することが可能である。
(3)接着剤としてアクリル樹脂を主成分とする接着剤を用いることで、感圧性の接着剤複合微粒子として優れた能力を発揮する。
(4)接着剤がエマルジョン型であることで、乳化工程を必要とせず、簡便に感圧接着性複合微粒子を得ることができる。
(5)複合微粒子の製造にあたり、エマルジョン型接着剤と水分散性イソシアネート化合物とを用いるため、有機溶剤を使用する必要がない。従って、有機溶剤を含有しないため、環境や人体に悪影響を及ぼすことがない。
(6)本発明の感圧接着性複合微粒子を含有する接着剤層を支持シートに塗工することで、ライナーが不要な環境対応型のラベルシートとすることが可能となる。
(7)支持シートの接着剤層を設けた面の反対側に感熱記録層を有することで、感熱記録型のラベルシートとなるため、感熱記録方式による印字や印刷が可能となる。
(8)接着剤に含まれる成分が感熱記録層に悪影響を及ぼすことがなく、印字性能の低下や発色部の消色などのない、優れた感熱記録型のラベルシートを得ることが可能となる。
本発明の感圧接着性複合微粒子は、エマルジョン型接着剤に水分散性イソシアネート化合物を加え、加温することにより水分散性イソシアネート化合物を反応させ、ポリウレア−ポリウレタン樹脂化して得られる。
このような条件下で、複合微粒子が形成され、この複合微粒子が感圧接着性となるメカニズムは以下のように推測される。
水に分散した水分散性イソシアネート化合物は、エマルジョン型接着剤と同様に水に分散しており、加温されることにより、このエマルジョン型接着剤に不可避的に含有される活性水素基、たとえば、未反応の水酸基、カルボキシル基、アミノ基等と反応し、その結果、このエマルジョン型接着剤を凝集させると考えられる。本発明の感圧接着性複合微粒子がこのような凝集形態をとることは、後述の実施例にて製造した本発明の感圧接着性複合微粒子の顕微鏡写真(図1)で裏付けられている。
更に、水分散性イソシアネート化合物はエマルジョン型接着剤の表面のこれらの活性水素基と反応することにより、ポリウレア−ポリウレタン樹脂となってこれらの表面を覆うことになり、その結果、その微粒子の表面は活性を失うと考えられる。このような形態の微粒子に変形圧力を加えると、表面を覆うポリウレア−ポリウレタン樹脂が破壊され、中のエマルジョン型接着剤が表面に露出するため、粘着性又は接着性を示すと考えられる。
本発明で用いる接着剤は、一般に剥離紙を有するラベルシートの接着剤層の主成分として用いられる感圧性のものである。通常このタイプの接着剤は、溶剤に溶解されている溶剤系とエマルジョン型に分けられるが、本発明ではエマルジョン型を用いる。
エマルジョン型接着剤をその主原料で分類すると、アクリル系・ゴム系・ウレタン系・EVA系・シリコン系などに分けられるが、アクリル系のアクリル樹脂が耐熱性、透明性、耐候性などに優れていることから、アクリル樹脂を用いることが好ましい。アクリル樹脂とは、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸及びそのエステル、又はポリメタクリル酸及びそのエステル等を主成分とする樹脂をいうが、ポリアクリル酸及びそのエステル、ポリメタクリル酸及びそのエステル又はこれらの共重合体が好ましい。このエステルにおけるエステル基は、メチル基から、エチル基、ブチル基、ジエチルヘキシル基等の長鎖エステル基まで可能であるが、メチル基が好ましく用いられる。またアクリル樹脂の主鎖にはアクリル酸やメタクリル酸に加えて酢酸ビニル系エステル等を混合した共重合体タイプの樹脂を用いることもできる。
エマルジョン型接着剤には一液タイプのものと二液タイプのものがあるが、本発明においてはそのどちらも使用することができる。一液タイプとは、接着剤単独であり、二液タイプとは、接着剤と架橋剤や硬化剤とからなる。二液タイプを使用する場合は、その両方を複合微粒子化することも片方だけ複合微粒子化することもできる。
エマルジョン型接着剤の含有量としては、水分散性イソシアネート化合物に対して1〜100倍(重量比)である。また、エマルジョン型接着剤の粒子サイズ(体積50%平均粒径)は300〜600nm程度である。
本発明で用いる水分散性イソシアネート化合物は、主にヘキサメチレンジイソシアネート化合物(HDI)などの多価イソシアネート化合物のポリマーにアルキレンオキサイドなどの親水性官能基を付加させたもので、水に対する相溶性を有している。
本発明で用いられる水分散性イソシアネート化合物として、具体的には、主に脂肪族、脂環式、又は芳香族のポリイソシアネート化合物やその誘導体に、エチレンオキシド等のノニオン性の官能基を付加することで水に対する分散性を高めたものである。水分散性ポリイソシアネート化合物の例としては、例えば、特公平7−30160号公報で開示されている脂肪族ポリイソシアネート化合物と少なくとも10のエチレンオキシドユニットを有するポリエーテル鎖を少なくとも1個含有する一価又は多価のノニオン性ポリアルキレンエーテルアルコールとの反応生成物、特開平7−109327号公報で開示されている少なくとも70モル%がエチレンオキサイド単位である平均7〜25個のアルキレンオキサイド単位を含むポリエーテル鎖を含有する一価又は多価アルコールと2,4−及び/又は2,6−ジイソシアナトトルエンの部分ウレタン化組成物、特開平11−310700号公報で開示されているポリイソシアネート化合物とイソシアネート化合物基に対して反応性の活性水素原子を有し、親水・疎水バランス(HLB)が17以下であり、かつ1分子中にエチレンオキシド単位を平均15〜35個含むノニオン性乳化剤との反応生成物で構成されている変性ポリイソシアネート化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。


水分散性ポリイソシアネート化合物を得るために用いられるイソシアネート化合物としては、主に脂肪族、脂環式、又は芳香族のポリイソシアネート化合物やその誘導体が挙げられ、この中で脂肪族又は脂環式のポリイソシアネート化合物やその誘導体が好ましい。脂肪族及び脂環式ポリイソシアネート化合物の例としては、
1)脂肪族及び/又は脂環式ジイソシアネート化合物を基材としたイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート化合物。
1,6−ジイソシアナトヘキサン及び/又は1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチル−シクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート化合物=IPDI)を基材としたイソシアナトイソシアヌレートが挙げられる。このような化合物の製造は、例えば、独国特許第2,616,416号、欧州特許公開第3,765号、第10,589号、第47,452号、米国特許第4,288,586号又は第4,324,879号に記載されている。また、下記式で表される他の脂肪族及び/又は脂環式ジイソシアネート化合物を基材としたイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート化合物も挙げられる。これは単純なトリス−イソシアナトアルキル−(又は−シクロアルキル−)イソシアヌレート又はそれとその高級(1個よりも多いイソシアヌレート環を含有する)同族体との混合物である。
(式中、R、R及びRは、出発ジイソシアネート化合物からイソシアネート化合物基を除去することによって得られる同一又は異なる炭化水素基を表す。)


2)下記式で表される脂肪族及び/又は脂環式に結合したイソシアネート化合物基を有するウレツトジオンジイソシアネート化合物。
(式中R及びRはR及びRと同じ。特にはヘキサメチレンジイソシアネート化合物及び/又はIPDIからイソシアネート化合物基を除去することによって得られる炭化水素基を表す。)
ウレツトジオンジイソシアネート化合物は単独あるいは他の脂肪族ポリイソシアネート化合物、特に上記1)に記載されたイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート化合物と混合物として存在することができる。
3)脂肪族に結合したイソシアネート化合物基を有するビユウレツト基含有ポリイソシアネート化合物、即ちトリス−(6−イソシアナトヘキシル)−ビユウレツト又はそれとその高級同族体との混合物。
4)脂肪族又は脂環式に結合したイソシアネート化合物基を有するウレタン基及び/又はアロファネート基含有ポリイソシアネート化合物、即ち過剰量のヘキサメチレンジイソシアネート化合物又はIPDIを単純な多価アルコール(例えばトリメチロールプロパン、グリセリン、1,2−ジヒドロキシプロパン又はそれらの混合物)と反応させることによって得られるもの。
5)下記式で表される脂肪族又は脂環式に結合したイソシアネート化合物基を有するオキサジアジントリオン基含有ポリイソシアネート化合物。
(式中、RはRに既に記載した意味を有し、特に、生成物が1,6−ジイソシアナトヘキサン及び二酸化炭素から生成せしめられた場合のヘキサメチレン基を表す。)
上記1)〜5)で例示した脂肪族又は脂環族ポリイソシアネート化合物は、単独あるいは所望に応じて混合して存在することができる。なお、本発明でいう「脂肪族ポリイソシアネート化合物」は、イソシアネート化合物が脂肪族又は脂環式の炭素原子に結合しているポリイソシアネート化合物を表す。
また、芳香族ポリイソシアネート化合物の例として、2,4−及び/又は2,6−トルエンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
上記ポリイソシアネート化合物に付加するエチレンオキシド等のノニオン性官能基の例としては、エチレンオキシドユニット含有ポリエーテルアルコールが挙げられる。適当なポリエーテルアルコールの製造のために、一価又は多価の開始剤分子例えばメタノール、n−ブタノール、シクロヘキサノール、3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、フェノール、レゾルシノール、エチレングリコール、プルピレングリコール、アニリン、トリメチロールプロパン又はグリセリンのアルコキシ化生成物(少なくとも10、一般に10〜70、好ましくは15〜65のエチレンオキシドユニットを含有するポリエーテル鎖を少なくとも1個含有する。)が用いられる。
水分散性イソシアネート化合物の製造は、上記の脂肪族、脂環式、又は芳香族のポリイソシアネート化合物やその誘導体に、イソシアネート化合物反応性基を含有する親水性化合物、好ましくは上記のノニオン性エチレンオキシドユニット含有ポリエーテルアルコールを、少なくとも約1:1、好ましくは約2:1〜約1000:1のNCO/OH当量比にて反応させることにより行われる。特に多価ポリエーテルアルコールを用いる場合、少なくとも約2:1のNCO/OH当量比が用いられる。
上記水分散性イソシアネート化合物の製造は、一般に50〜130℃の中高程度の温度で行われる。
さらに、水分散性イソシアネート化合物に加えて、ポリオール、ポリアミン等を添加することも可能である。ポリオールとしては、多価アルコールや多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。多価アルコールの例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、レゾルシノール、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ジグリセリン、メチルグルコシド、ソルビソール、蔗糖等の多糖類など2つ以上のヒドロキシル基を有する化合物が挙げられる。ポリアミンとしては、例えばエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、パラフェニレンジアミン、ピペラジン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンなどのアルキレンポリアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノ−ルアミン、イソブタノールアミンなどのアルカノールアミン等が挙げられる。
本発明においては、水分散性イソシアネート化合物組成中のNCO基の割合が6〜24%、より好ましくは8〜20%であるものが望ましい。このような水分散性イソシアネート化合物の製品としては、三井武田ケミカル社のタケネートWDシリーズや、住化バイエルウレタン社製のバイヒジュールシリーズ等が挙げられる。
水分散性イソシアネート化合物の含有量としては、接着剤に対して0.01〜1倍程度(重量比)である。
本発明の感圧接着性複合微粒子には、水分散性イソシアネート化合物に加えて各種架橋剤を用いることが出来る。架橋剤の例としては多価アミンや多価ヒドロキシ化合物などが挙げられる。多価アミンとしては、例えばエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、1、3−プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族多価アミン、フェニレンジアミン、ジアミノナフタレン、キシレンジアミン等の芳香族多価アミン、ピペラジン等の脂環式多価アミン等が挙げられ、これらを単独又は併用して使用することが出来る。多価ヒドロキシ化合物としては、例えば脂肪族又は芳香族の多価アルコール、ヒドロキシポリエステル、ヒドロキシポリアルキレンエーテル、多価アミンのアルキレンオキシド付加物の如きものが挙げられる。
これらの架橋剤は、目的とする感圧接着性複合微粒子の物性に応じて適宜の部数で添加することができ、例えば水分散イソシアネート化合物の0.01〜1倍程度(重量比)である。
本発明の感圧接着性複合微粒子では、界面活性剤を添加することで、水分散性イソシアネート化合物の接着剤表面への吸着能を向上させることが出来る。界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレン鎖や水酸基を持つノニオン系界面活性剤や、ポリアクリル酸系共重合体、ポリスチレンアクリル酸系共重合体、ポリスチレン無水マレイン酸系共重合体、ポリスチレンスルホン酸系共重合体、イソブチレン無水マレイン酸系共重合体などのアニオン系界面活性剤が使用できるが、より好ましくはノニオン性界面活性剤である。HLB値が1〜10程度のものが好ましい。ここでHLB値とは、Griffin, Daviesら(W.G.Griffin:J.Soc.Cosmetic Chem.,1,311(1949),5,249(1954), J.T.Davies & E.K.Rideal:"Interfacial Phenomena" Academic Press, New York(1961),p.366)によって確立されたノニオン系界面活性剤の親水性・親油性のバランスを示す指標であり、化学構造から計算により求められる。通常は0〜20の範囲にあるが、数字が小さい程親油性が高いことを示す。また、アニオン性界面活性剤を使用する場合は接着剤エマルジョンを凝集させてしまうことがあるので、接着剤エマルジョンの組成と界面活性剤の組み合わせには注意が必要である。
添加量は、目的とする感圧接着性複合微粒子の物性に応じて適宜の部数で添加することができ、例えば接着剤の0.001〜0.2倍程度(重量比)である。
以下、本発明における複合微粒子の製造方法を説明する。なお、特にことわらない限り、部及び%は重量部及び重量%を表す。
1.固形分で100部のエマルジョン型接着剤に水を加え、濃度10%〜60%に希釈する。より好ましくは15%〜50%である。濃度が高すぎると複合微粒子化時に凝集しやすくなり、また低すぎると水分散性イソシアネート化合物による被覆性が悪くなる。なお、ここでは水を用いたがアルコール等を使用してもよい。
2.この希釈液に適宜界面活性剤を添加する。ここで用いる界面活性剤は、水分散性イソシアネート化合物による接着剤エマルジョン粒子の被覆性を向上する目的で加えるもので、添加部数は0.01部〜20部、より好ましくは0.1部〜10部である。添加部数がこれより少なければ十分な被覆性向上が得られず、多すぎれば接着剤の接着性が低下する。界面活性剤の組成は接着剤と水分散性イソシアネート化合物の組成との組み合わせによって、適宜適当なものを加えることができる。
3.ここに水分散性イソシアネート化合物を加える。添加部数は1部〜100部であり、より好ましくは3部〜50部である。添加部数がこれより少なければ十分な被覆性向上が得られず、多すぎれば接着剤の接着性が低下する。
4.次に、イソシアネート化合物の樹脂化を促すために加温して攪拌する。本発明で使用する水分散性イソシアネート化合物は常温でも反応が進むが、常温付近から高くとも90℃の範囲に加温し、好ましくは十分な被覆性を得るために50℃〜85℃で加温する。例えば、この温度が10℃以下の場合には、イソシアネートの反応が遅すぎ複合微粒子化が不十分となり、90℃以上の場合には、イソシアネートの反応が速すぎて反応液中に凝集・残渣が発生する。加温時間は加温温度とも関係するため一概にはいえないが、1〜6時間程度行う。なお、加温に伴って水分が蒸発するが、分散液中の固形分の濃度を15〜60重量%程度、好ましくは20〜50重量%程度に保持するように蒸発分の水を適宜添加することが好ましい。
5.加温反応後、常温まで冷却して複合微粒子化を完了する。その結果、複合微粒子は水に分散したスラリー状態(固形分の濃度を15〜60重量%程度)で得られる。このスラリー中において複合微粒子は、単独又は複合微粒子同士が緩やかに二次凝集したものとして存在する。なお、この複合微粒子が形成される段階で、水に分散している状態にあることが、適正な複合微粒子を得るために必要である。この段階又は前段階で水の沸点以上に加熱し、水を除去した場合には、エマルジョン型接着剤が巨大な一塊となり、本発明の目的とする感圧性を持ちかつ本発明の目的に適したサイズの複合微粒子を形成することができない。
複合微粒子(複合微粒子同士の二次凝集体を含む)の粒径は、保存性や複合微粒子を破壊するために必要な圧力に影響するので、実際の使用状況に合わせ決めればよく特に制限されるものではないが、体積50%平均粒径は5μm〜500μm、より好ましくは10μm〜300μmである。粒径が小さいと十分な接着性が得られず、大きすぎると接着剤層形成の際の操作中などに複合微粒子を破壊してしまう可能性がある。また体積50%平均粒径はコールター法やレーザー回折法を使用した測定装置を用いて測定することができる。
本発明では、上記のようにして得られた感圧接着性複合微粒子を含有する接着剤層を支持シート上に設けることにより、ラベルシートとすることができる。
支持シートとしては、上質紙、塗工紙、再生紙、合成紙、PET等のフィルム、不織布など、ラベルに使用できるシート状のものであれば特に制限されない。また、本発明では後述する感熱記録層を有する感熱記録紙が望ましく用いられるが、この他、感圧記録紙、インクジェット記録用紙、電子写真印刷用紙など各種情報記録用紙も使用可能である。
接着剤層は、感圧接着性複合微粒子とそれを支持シートに固定するバインダー、及び被接着物に接着可能な状態にする以外の加圧による複合微粒子の破壊を防ぐためのパルプ粉末、生でんぷん粉末等のスチルト剤等から構成される。バインダーとしては、一般的に使用されている水溶性高分子あるいは疎水性高分子のエマルジョン等が適宜使用可能である。具体例としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、等のセルロース誘導体、デンプンとその誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン/ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等の疎水性高分子のエマルジョンを用いることができる。
以上の材料を用いて接着剤層塗料を調整する。各材料の使用比率は複合微粒子の構成等により適宜選択されるものであり特に制限されないが、例えば、感圧接着性複合微粒子100部(固形分)に対しバインダー0〜100部、その他添加剤0〜50部程度である。
接着剤層塗料はバーブレードコーター、ベントブレードコーター、カーテンコーター及びエアナイフコーター等の通常の塗工方法により、支持シートに塗工される。塗布量も所望の接着力や製品の形態に応じて適宜設定すればよく制限されるものではないが、例えば3〜100g/m、より好ましくは10〜60g/m程度である。
その後、紙面温度40℃〜120℃程度の条件で乾燥してもよい。
また、支持シートの接着剤層とは反対面に感熱記録層を有し感熱記録型のラベルシートとする場合、感熱記録層は、感熱あるいは感圧記録紙の分野で公知の各種材料を用いて形成される。通常、無色又は淡色の塩基性染料と該染料を熱時発色せしめる顕色剤とを主成分とし、バインダーや必要に応じて顔料等を添加して、支持シート上に塗布乾燥して形成される。市販されている感熱記録紙を使用してもよい。
本発明で使用される無色又は淡色の塩基性染料としては、感熱あるいは感圧記録紙の分野において公知のロイコ染料を制限無く使用できるが、中でもトリフェニルメタン系化合物、フルオラン系化合物、フルオレン系化合物、ジビニル系化合物等が特に好ましく、フルルオラン系化合物がとりわけ好ましい。これらの塩基性染料は一種又は2種以上を混合して使用してもよい。以下に代表的なものの具体例を示す。
トリフェニルメタン系ロイコ染料;3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド〔別名クリスタルバイオレットラクトン〕、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド〔別名マラカイトグリーンラクトン〕
フルオラン系ロイコ染料;3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−メチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−n−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ベンジルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−ジベンジルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−p−メチルアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオラン、3−ジエチルアミノ−ベンゾ〔c〕フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−エトキシエチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−p−メチルアニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ペンチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ペンチルアミノ−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−キシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイディノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−エトキシプロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、2−(4−オキサヘキシル)−3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−(4−オキサヘキシル)−3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−(4−オキサヘキシル)−3−ジプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、2−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−メトキシ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−クロロ−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−ニトロ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−アミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−フェニル−6−メチル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−ベンジル−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2−ヒドロキシ−6−p−(p−フェニルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3−メチル−6−p−(p−ジメチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジエチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−p−(p−ジブチルアミノフェニル)アミノアニリノフルオラン、2,4−ジメチル−6−〔(4−ジメチルアミノ)アニリノ〕−フルオラン
フルオレン系ロイコ染料;3,6,6′−トリス(ジメチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9,3′−フタリド〕、3,6,6′−トリス(ジエチルアミノ)スピロ〔フルオレン−9,3′−フタリド〕
ジビニル系ロイコ染料;3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド、3,3−ビス−〔2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス−〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド、3、3−ビス−〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
その他;3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−(4−シクロヘキシルエチルアミノ−2−メトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(3′−ニトロ)アニリノラクタム、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラン−γ−(4′−ニトロ)アニリノラクタム、1,1−ビス−〔2′,2′,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジニトリルエタン、1,1−ビス−〔2′,2′,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2−β−ナフトイルエタン、1,1−ビス−〔2′,2′,2'',2''−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−2,2−ジアセチルエタン、ビス−〔2,2,2′,2′−テトラキス−(p−ジメチルアミノフェニル)−エテニル〕−メチルマロン酸ジメチルエステル
塩基性染料は、顕色剤1重量部当たり0.1〜5重量部の割合で使用するのが好ましく、0.5〜2重量部の割合で使用するのがより好ましい。塩基性染料の量が少なすぎると発色濃度が不十分になりやすく、多すぎると地色の悪化等が現れやすい。
顕色剤として、従来から感熱あるいは感圧記録紙の分野において公知の有機又は無機の顕色剤を制限無く使用できるが、例えば、活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−n−プロポキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシフェニル−4’−ベンジルオキシフェニルスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルフェニルスルホン、特開平8−59603号公報記載のアミノベンゼンスルホンアミド誘導体、ビス(4−ヒドロキシフェニルチオエトキシ)メタン、1,5−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサペンタン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1,3−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、ジ(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、2,2’−チオビス(3−tert−オクチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェノール)、国際公開WO97/16420号記載の2,2’−ビス〔4−(4−ヒドロキシフェニルスルホン)フェノキシ〕ジフェニルエーテルを含有する顕色剤組成物(日本曹達社製:商品名D−90)、国際公開WO02/081229号記載のN−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−4−ヒドロキシアニリンとN−(4’−ヒドロキシフェニルチオ)アセチル−2−ヒドロキシアニリンとの混合物(日本曹達(株)製:商品名D−100)、国際公開WO00/14058号記載の4,4’−ビス(3−(フェノキシカルボニルアミノ)メチルフェニルウレイド)ジフェニルスルホン(旭化成(株)製:商品名UU)、国際公開WO02/098674号記載のフェノールノボラック型縮合組成物((株)エーピーアイ コーポレーション製:商品名JKY−224)、N,N’−ジ−m−クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、p−クロロ安息香酸、没食子酸ステアリル、ビス[4−(n−オクチルオキシカルボニルアミノ)サリチル酸亜鉛]2水和物、4−[2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ]サリチル酸、4−[3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ]サリチル酸、5−[p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル]サリチル酸の芳香族カルボン酸、及びこれらの芳香族カルボン酸の亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属塩との塩、さらにはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、顕色剤は単独又は2種以上混合して使用することもできる。
この他、塩基性染料と顕色剤とのロイコ型発色成分に加えて、特開平10−258577号公報等に記載の高級脂肪酸金属複塩や多価ヒドロキシ芳香族化合物などの金属キレート型発色成分を含有することもできる。
感熱記録層中には通常、顔料が添加される。種類としては、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウム等の無機又は有機顔料が挙げられるが、これらに限定されるものではない。顔料は顕色剤1重量部当たり0.5〜4重量部程度添加する。バインダーに対しては固形分で100重量部に対して5〜200重量部が好ましい。
バインダーとしては、重合度が200〜1900の完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アマイド変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール、ブチラール変性ポリビニルアルコール、その他の変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体並びにエチルセルロール、アセチルセルロースのようなセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリビニルブチルラール、ポリスチロース及びそれらの共重合体、ポリアミド樹脂、シリコン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロ樹脂を例示することができる。これらの高分子物質は水、アルコール、ケトン類、エステル類、炭化水素等の溶剤に溶かして使用するほか、水又は他の媒体中に乳化又はペースト状に分散した状態で使用し、要求品質に応じて併用することもできる。バインダーの使用量は、感熱記録層の全固形分中5〜25重量%が適当である。
また、感熱記録層には、所望の効果を阻害しない範囲で、従来公知の増感剤をさらに配合してもよい。このような増感剤としては、例えば、脂肪酸モノアミド(好ましくは飽和脂肪酸モノアミド)、エチレンビスアミド、モンタン酸ワックス、ポリエチレンワックス、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、p−ベンジルビフェニル、4−ビフェニル−p−トリルエーテル、m−ターフェニル、1,2−ジフェノキシエタン、4,4′−エチレンジオキシ−ビス−安息香酸ジベンジルエステル、ジベンゾイルオキシメタン、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エチレン、1,2−ジフェノキシエチレン、ビス〔2−(4−メトキシ−フェノキシ)エチル〕エーテル、p−ニトロ安息香酸メチル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−α−ナフチルカーボネート、1,4−ジエトキシナフタレン、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、4−(m−メチルフェノキシメチル)ビフェニル、ジフェニルスルホン、トルエンスルホンアミド等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。また、増感剤はいずれか一種を単独で使用しても、二種以上を混合して使用してもよい。
増感剤は顕色剤1重量部当たり0.01〜10重量部の割合で使用するのが好ましく、0.1〜5重量部の割合で使用するのがより好ましい。
また、所望の効果を阻害しない範囲で、従来公知の画像安定化剤を配合してもよい。画像安定剤は、記録画像の耐油性、耐可塑剤性等の保存性を向上させ得る化合物であり、例えば、グリシジルメタクリレートとビニルモノマーとの共重合物(平均分子量9000〜11000、エポキシ当量300〜600、融点110℃以下)、4−ベンジルオキシ−4′−(2,3−エポキシ−2−メチルプロポキシ)ジフェニルスルホン、4,4′−ブチリデン(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメチル−4,4′−スルホニルジフェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。安定剤はいずれか一種を単独で使用しても、二種以上を混合して使用してもよい。
画像安定剤は、その使用量が少なすぎると画像安定化効果が現れにくく、多すぎると発色感度、耐熱性等が低下する傾向となるため、顕色剤1重量部当たり0.01〜0.9重量部の割合で使用するのが好ましく、0.1〜0.5重量部の割合で使用するのがより好ましい。
また、感熱記録層には、ワックス類などの滑剤、ベンゾフェノン系やトリアゾール系の紫外線吸収剤、グリオキザールなどの耐水化剤、分散剤、消泡剤、酸化防止剤、蛍光染料等を必要に応じて添加してもよい。
本発明では、保存性を高める目的で、感熱記録層上にさらに高分子物質等の保護層(オーバーコート層)を設けたり、支持体と感熱記録層との間に、発色感度を高める目的で顔料を含有した高分子物質等の下塗層(アンダーコート層)設けることもできる。感熱記録層と保護層の間に中間層を設けてもよい。また、支持体の感熱記録層とは反対面にバックコート層を設け、カールの矯正を図ることも可能である。さらに、各層の塗工後にスーパーカレンダーがけ等の平滑化処理を施すなど、感熱記録紙分野における各種公知の技術を必適宜付加することができる。
感熱記録層、前述したように、塩基性染料、顕色剤に加えて、顔料、バインダー、所望の増感剤、安定剤の各分散液、また、必要に応じて添加される添加剤の分散液を調製し、それらの分散液を混合して塗液とするが、各分散液は、ボールミル、アトライター、サンドグラインダーなどの粉砕機あるいは適当な乳化装置で分散粒子の粒子径が数ミクロン以下の粒子径となるように、磨砕を行って調製するのが好ましい。また、塗液を支持体に塗布する手段は特に限定されず、従来公知の塗工機を制限なく使用でき、例えば、エアーナイフコーター、ロッドブレードコーター、ビルブレードコーター、ロールコーター、カーテンコーター、スロットダイコーターなどの各種コーターを備えたオフマシン塗工機やオンマシン塗工機等が使用される。各層の塗布量は特に限定されず、例えば感熱記録層は通常乾燥重量で2〜12g/mの範囲である。
このようにして作製された感熱記録型のラベルシートは、用途によりプレ印刷が行なわれた後にプリンターで印字され、被接着物の上で指などで加圧するか、又は予めカレンダーを通すなどの機械的な方法で接着可能な状態にすることにより被接着物に貼り付けられる。サーマルヘッドを内蔵したサーマルプリンターでの感熱記録方式には、他の記録方式に比べて記録時に騒音がない、現像定着の必要がない、メンテナンスフリーである、機器が比較的安価でコンパクトである、得られる発色が非常に鮮明である等の利点がある。
以下、実施例にて本発明を例証するが本発明を限定することを意図するものではない。なお、特にことわらない限り、部及び%は重量部及び重量%を表す。
実施例1
接着剤としてアクリル・酢酸ビニル共重合体水性エマルジョン(商品名AT−39:固形分60%,サイデン化学製)41.67部に水74.58部を加え希釈する。
これにシリコン系界面活性剤(商品名FZ−2166:ノニオン性,固形分100%,東レ・ダウ コーニング シリコーン製)1.25部を加えた後、攪拌しながら40℃に保持する。
これに水分散性イソシアネート化合物A(三井武田ケミカル製 WD−730:固形分100%,NCO%=18.2)7.5部を加えた後70℃まで昇温し、さらに蒸発分の水を適宜添加しながら3時間保持、ポリウレア−ポリウレタン樹脂化する。
樹脂化後冷却し、複合微粒子スラリー(固形分約27%)を得た。
この接着剤複合微粒子の体積50%平均粒径は30μm(MALVERN社製 MASTER SIZER Sにて測定)であった。
得られたスラリーを、光学顕微鏡で撮影した写真を図1に示す。図1で観察される粒子は、エマルジョン型接着剤の微粒子が水分散性イソシアネート化合物を介して凝集して成る感圧接着性複合微粒子、およびその複合微粒子同士が緩やかに二次凝集したものである。これらは水分散性イソシアネートと反応することによって複合微粒子化しており、その表面は不活性化されているものと考えられる。
次に、感熱記録層を有するラベルシートを作製した。
染料、顕色剤の各材料は、あらかじめ以下の配合の分散液をつくり、サンドグラインダーで平均粒径が0.5μmになるまで湿式磨砕を行った。
1.顕色剤分散液
2,2'−メチレンビス(4−t−ブチルフェノール)含有縮合組成物(組成:2,2'−メチレンビス(4−t−ブチルフェノール)含有量62.3重量%、対応する3核縮合物25.3重量%、4核縮合物9.3重量%、残部は5核以上の縮合物)
6.0部
10%完全鹸化ポリビニルアルコール水溶液(PVA117、クラレ社製)
18.8部
水 11.2部
2.染料分散液
3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン
(ODB−2、山本化成社製) 3.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 6.9部
水 3.9部
3.増感剤分散液
1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エチレン(KS−232、三光社製)
6.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部
水 11.2部
以下の分散液等を混合し、感熱記録層塗液を得た。この塗液を坪量50g/mの上質紙に乾燥後の塗布量が6g/mとなるように塗布乾燥し、スーパーカレンダーでベック平滑度が200〜600秒になるように処理し、感熱記録紙を得た。
顕色剤分散液 36.0部
染料分散液 13.8部
増感剤分散液 36.0部
沈降性シリカ 26.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 4.0部
次に、下記組成の接着剤層塗料を調整し、上記で得られた感熱記録紙の感熱記録層が設けられた面の反対側に、カーテンコーターにて塗布量30g/mとなるように塗布乾燥し、感熱記録型ラベルシートを得た。
複合微粒子スラリー(固形分約27%) 10.0部
10%ポリビニルアルコール水溶液 1.0部
カルボキシメチルセルロース(固形分1%) 0.1部
実施例2
接着剤としてアクリル・酢酸ビニル共重合体水性エマルジョンの代わりにエチレン−ビニル酢酸共重合体(日本NSC社製 インパーボ VV960L:固形分60%)を用いる他は、実施例1と同様にしてラベルシートを作製した。
実施例3
水分散性イソシアネート化合物Aの代わりに水分散性イソシアネート化合物B(三井武田ケミカル製 WD−720:固形分100%,NCO%=12.4)を用いる他は、実施例1と同様にしてラベルシートを作製した。
比較例1
接着剤として、実施例1で用いたアクリル・酢酸ビニル共重合体水性エマルジョンをそのまま使用して(即ち、水分散性イソシアネートの添加と加温をせずに)、下記組成の接着剤層塗料を調整し、上記で得られた感熱記録紙の感熱記録層が設けられた面の反対側に、スロットダイコーターにて塗布量30g/mとなるように塗布乾燥し、感熱記録型ラベルシートを得た。
接着剤(商品名AT−39:固形分60%,サイデン化学製) 100部
10%ポリビニルアルコール水溶液 1.0部
カルボキシメチルセルロース(固形分1%) 0.1部
上記実施例及び比較例で得られたラベルシートについて、以下の方法で評価を行った。
評価1:強圧着時の接着性
ラベルシートの接着剤層側に、ラップフィルム(商品名NEWクレラップ:呉羽化学製)を合わせ、金属ロールを用いて40kg/cmの圧力で加圧する。加圧後、10分間放置した後、ラベルシートとラップフィルムを指で剥がし、そのときの抵抗を次の基準で表す。
○:よく貼り付いており、剥がれない又は剥がれにくい
×:貼り付いておらず、容易に剥がれる
評価1は重い荷重をかけられたとき、すなわち被貼着物に貼着しようとしたときの貼り付き具合を表し、よく貼り付いているほど良好な接着性を有するといえる。
評価2:弱圧着時の接着性
ラベルシートの接着剤層側に、ラップフィルム(商品名NEWクレラップ:呉羽化学製)を合わせ、その上にガラス板を置く。100g/cmの圧力になるようにガラス板の上に錘を置き、10秒間放置する。その後、ラベルシートとラップフィルムを指で剥がし、そのときの抵抗を次の基準で表す。
○:貼り付いておらず、容易に剥がれる
×:貼り付いており、剥がれない又は剥がれにくい
評価2は軽い荷重がかけられたとき、すなわち保管時の状態を表し、貼り付きがないほど良好なラベルシートであるといえる。
評価3:保管後の印字性(再印字性)
各ラベルシートを温度40℃、相対湿度95%の環境下に7日間放置後、バーコードプリンタ140XiIIIPlus(ZEBRA社製)にてバーコード印字(CODE39)を行い、バーコードリーダーQuick CheckPC(日本SYSTEC社製)にてバーコードを判読した。ANSI基準で評価した結果を次の基準で示した(良好A>B>C>D不良、F:判読不可)。なお、比較例1は、裏面に接着剤および剥離紙を貼合して、同様に試験した。
評価4:印字部の保存性
各ラベルシートにバーコードプリンタ140XiIIIPlusにてバーコード印字(CODE39)を行い、バーコードリーダーQuick CheckPCにてバーコードを判読した。次に、温度40℃、相対湿度95%の環境下に7日間放置前後、バーコードリーダーQuick CheckPCにてバーコードを判読した。放置前後についてそれぞれ、ANSI基準で評価した結果を示した(良好A>B>C>D不良、F:判読不可)。なお、比較例1は、裏面に接着剤および剥離紙を貼合して、同様に試験した。
評価結果を表1に示す。
表1から、本発明の実施例のラベルシートは、弱圧着時には接着性を発現せず(評価2)、貼着時(即ち、強圧着時)に優れた接着性を示す(評価1)ことがわかる。また、高温高湿環境下に放置しても、感熱印字性能の低下や発色部の消色を引き起こさないこともわかる(評価3、4)。これに対し、比較例1のラベルシートは、貼着時の接着性は良いものの(評価1)、弱圧着時でも接着性が発現して貼り付いてしまうことや(評価2)、高温、高湿環境下に放置すると印字不良や消色が生じ(評価3、4)、実用性に劣る。
実施例1で得られたスラリー中の複合微粒子を示す図である。図中、白い粒子はエマルジョン型接着剤の粒子が水分散性イソシアネート化合物を介して凝集して成る感圧接着性複合微粒子を示し、複合微粒子単独又は複合微粒子同士が緩やかに二次凝集して存在している。

Claims (5)

  1. (ポリ)アクリル樹脂を主成分とするエマルジョン型接着剤の微粒子が水分散性イソシアネート化合物を介して凝集して成り、該水分散性イソシアネート化合物が脂肪族又は脂環式のポリイソシアネート化合物又はその誘導体にアルキレンオキサイドを付加させて成る感圧接着性複合微粒子。
    る感圧接着性複合微粒子。
  2. 水に前記エマルジョン型接着剤を分散させた分散液中に前記水分散性イソシアネート化合物を混合し、該分散液を高くとも90℃に加温することにより得られた請求項1に記載の感圧接着性複合微粒子。
  3. 支持シートの片面に、請求項1又は2に記載の感圧接着性複合微粒子から成る接着剤層を設けたラベルシート。
  4. 支持シートの接着剤層を設けた面の反対面に感熱記録層を有する請求項3記載のラベルシート。
  5. に(ポリ)アクリル樹脂を主成分とするエマルジョン型接着剤を分散させた分散液中に脂肪族又は脂環式のポリイソシアネート化合物又はその誘導体にアルキレンオキサイドを付加させて成る水分散性イソシアネート化合物を混合し、該分散液を高くとも90℃に加温することから成る感圧接着性複合微粒子の製造方法。
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