JP5048555B2 - 内視鏡用可撓管の製造方法 - Google Patents
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Description
また、金属と樹脂との化学的な結合は、水に非常に弱いため、内視鏡を、水や水蒸気等の水分が存在する状況下で使用される場合や水や消毒液や洗浄液等で洗浄される場合が多い内視鏡では、可撓管におけるブレードと外皮との接着性はすぐに低下してしまう。
また、特許文献2には、ブレードを編成する金属製ワイヤ組のうちの少なくとも1本以上の金属製ワイヤに熱可塑性樹脂からなる繊維を巻き合わせてブレードを構成し、熱可塑性樹脂からなる繊維を溶融して、ブレードと外皮とを接着(結合)させる内視鏡用可撓管の製造方法が開示されている。
さらに、特許文献3には、螺管(フレックス)とブレードとの間には、離型剤を介在させ、ブレードの表面には、トルエンジイソシアネートをモノマーとするポリエステル系ウレタンの接着剤を塗布し、この接着剤によって、ブレードと合成樹脂でなる外皮とを接着(結合)させる内視鏡用可撓管の製造方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示される製造方法によれば、接着剤を用いた場合に生じる可撓管の硬化は防止できるものの、粘着剤も一般的に樹脂で生成されており、金属との結合は弱いため、ブレードと外皮との接着性の低下は、従来の内視鏡用可撓管とおよそ変わらない。
しかしながら、特許文献2に開示される内視鏡用可撓管の製造方法は、上述の通り、接着剤のみを介して、ブレードと外皮とを接着させた可撓管よりは、ブレードと外皮との接着強度を、高めることができるものの、可撓管、すなわち、内視鏡を使用していくうちに、ブレードと外皮との接着性(密着性または結合性)が低下し、可撓管の剛性が低下してしまうことを抑制することができない。
図1に示す内視鏡10は、体腔(消化管、耳鼻咽喉など)等の検査部位に挿入されて、検査部位の観察、写真や動画の撮影、さらには組織の採取等を行なうものである。
この内視鏡10は、本発明によって製造する内視鏡用可撓管26(以下、単に可撓管26ともいう)以外は、基本的に、公知の内視鏡(内視鏡装置)と同様のものであり、通常の内視鏡と同様に、挿入部12、操作部14、および、ユニバーサルコード18で構成される。
上記アングル部24は、操作部14の操作ノブ36または38によって、先端部22の向きを変更することが可能なように構成されている。
通常の内視鏡と同様に、鉗子を挿入するための鉗子口28、先端部22の送気/送水ノズルから吸引を行なうための吸引ボタン30および同じく送気および送水を行なうための送気/送水ボタン32等が配置される。また、前述のように、操作部14には、挿入部12のアングル部24を湾曲させるための操作手段(操作ノブ36または38)が配置される。
図2は、本発明の製造方法で製造する可撓管26の一実施例を概念的に示す。
また、本発明では、ブレード42によって螺管40の外周面が被覆された状態の中空管状体を内管(中間生成物)48とする。
また、本発明者は、従来の可撓管に代わるものとして、図3(図4)に示すような金属繊維100と樹脂繊維102とを混紡してブレード104を形成し、図3に示すように、このブレード104全体に接着剤106を塗布し、この接着剤106を介して、ブレード104と外皮108とを接着させる可撓管の製造方法を考案した。
なお、図3は、本発明を説明するための比較例の概略図であり、図4は、図3に示すブレードの部分拡大図である。
これに対して、本発明者は、鋭意検討した結果、経時や水分等によって容易に接着性が低下するブレードの金属部分は、外皮と接着させないようにし、水分や経時によって接着性が低下しないブレードの繊維部分だけを外皮と上述のアンカー効果により接着させることにより、ブレードと外皮との接着性が低下しない可撓管を実現できることを見出した。
なお、図5は、本発明に係る可撓管の構成を詳しく説明するための模式図である。
さらに、図7には、本発明の製造方法の一実施形態を示すフローチャートを示し、以下、図5および図7を用いて、本発明の可撓管26の製造方法を説明する。
なお、好適な金属繊維52としては、ステンレス製の直径0.1mmのものが挙げられる。
なお、上記機能を果たすために好ましい金属繊維52と樹脂繊維50との構成比は、ブレード42の単位面積辺りの金属繊維、樹脂繊維、空間が、5:4:1の場合が挙げられる。
図6に示す装置(特開2001-70235号公報に開示されている)は、案内円板122の全周部にエンドレスに、かつ、何度も交叉して蛇行するように形成される2条の案円溝123,124を有し、この各案内溝123,124に沿って半分づつ反対向きに移動する多数のボビン125…が配置され、上記各ボビン125には樹脂繊維50と金属樹脂52が複数本ずつ束ねて巻き付けられている。さらに、図6に示す装置は、プーリ127を有し、このプーリ127に駆動力を伝達する歯車機構128を有する。
上記図6に示す装置は、上記各ボビン125…を図示しない移動操作機構によって上記案内溝123,124に沿って移動させながら樹脂繊維50および金属繊維52を繰り出すことにより、長尺な樹脂の円筒部材115の外周面に、ブレード42を編成する。このとき、ブレード42は、プーリ127に巻き掛け移送される。
上述のようにして編成したブレード42を、所定の長さに切断し、樹脂の円筒部材115を取り外して、筒状のブレード42を形成する。
このようにして、螺管40の外周面に、ブレード42を被覆させた状態の内管(中間生成物)48を形成することができる。
この場合、螺管40に付着する離型剤は、先に述べた金属繊維に付着する離型剤等、公知の離型剤を用いればよく、また、螺管40に離型剤を付着する方法も公知の方法で行なえばよい。
外皮44を形成する樹脂には、特に限定はないが、ポリウレタン樹脂、塩化ビニール、ナイロン、ポリエステル、テフロン等の合成樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、および、これらの混合物等が、好適例として挙げられる。
具体的には、中空管状の外皮44を内管48に被せた後、全体に、約160℃〜180℃の温度をかけて、接着剤54および離型剤56を溶融させ、この接着剤54を介して、樹脂繊維50と外皮44とを接着させて、内管48の外周面に外皮44を接着する方法が挙げられる。なお、この場合、金属繊維52は、離型剤56によって、外皮44と接着することは無い。
また、コート層46の形成方法にも、特に限定はなく、公知の方法で、形成すればよい。
さらに、コート層を外皮42の外周面に被覆する方法にも、特に限定はなく、従来用いられている方法で行えばよい。
例えば、上述したように、押出成形によって、外皮44を内管48の外周面に直接形成する方法が挙げられる。
具体的には、公知の押出成形機を用いて、内管48の外周面に、溶解した樹脂を均一の厚さに押し出して付着して、直後に冷却することによって、内管48のブレード42の外周面に、外皮44を直接形成する方法が挙げられる。
この場合には、用いる樹脂の熱によって、接着剤54および離型剤56が溶融され、この接着剤54を介して、樹脂繊維50と外皮44とは、強固に接着(結合)され、他方、金属繊維52は、離型剤56の作用により、外皮44と接着することは無い。
12 挿入部
14 操作部
18 ユニバーサルコード
22 先端部
24 アングル部
26 内視鏡用可撓管
28 鉗子口
30 吸引ボタン
32 送気/送水ボタン
36,38 操作ノブ
40,110 螺管
42,104 ブレード
44,108 外皮
46 コート層
48 内管
50,100 金属繊維
52,102 樹脂繊維
54,106 接着剤
56 離型剤
115 円筒部材
122 案内円板
123,124 案内溝
125 ボビン
127 プーリ
128 歯車機構
Claims (8)
- 帯状板を螺旋状に巻回して形成した螺管と、
前記螺管の外周面を被覆する、金属繊維と耐熱性の樹脂繊維とでなるブレードと、
前記ブレードの外周面を被覆する樹脂製の外皮とからなる内視鏡用可撓管の製造方法であって、
前記金属繊維に離型剤を付着する工程と、
前記樹脂繊維に接着剤を付着する工程と、
前記金属繊維と前記樹脂繊維とを網目状に混紡して前記ブレードを形成する工程と、
前記螺管の外周面に前記ブレードを被覆する工程と、
前記ブレードの外周面に前記外皮を被覆する工程と、
前記ブレードと前記外皮とを接着する工程と、を有する内視鏡用可撓管の製造方法。 - 前記ブレードの外周面に前記外皮を被覆する工程と、前記ブレードと前記外皮とを接着する工程と、を同時に行なう請求項1に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
- 前記ブレードと前記外皮とを接着する工程は、前記ブレードを構成する前記樹脂繊維と前記金属繊維のうち、前記樹脂繊維のみを、前記接着剤を介して、前記外皮に接着させる請求項1または2に記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
- 前記金属繊維と前記樹脂繊維とを網目状に混紡して中空管状のブレードを形成した後、
前記中空管状のブレードに、前記螺管を挿入し、この螺管を挿入したブレードを引伸ばして、前記螺管に前記ブレードを被覆する請求項1〜3のいずれかに記載の内視鏡用可撓管の製造方法。 - 前記ブレードの外周面に前記外皮を被覆する工程は、前記樹脂繊維と前記金属繊維とを前記螺管の外周面に網目状に混紡して、前記螺管の外周面に前記ブレードを被覆する請求項1〜4のいずれかに記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
- 前記ブレードの外周面に前記外皮を被覆する工程と、前記ブレードと前記外皮とを接着する工程は、押出成形によって行なう請求項1〜5のいずれかに記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
- 前記ブレードの外周面に前記外皮を被覆する工程と、前記ブレードと前記外皮とを接着する工程は、中空管状の外皮を形成した後、この外皮を前記ブレードの外周面に被せ、全体に熱を加えることによって行なう請求項1〜6のいずれかに記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
- 前記外皮の外周面にコート層を被覆する工程と、前記外皮と前記コート層とを接着する工程と、を有する請求項1〜7のいずれかに記載の内視鏡用可撓管の製造方法。
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