JP5048036B2 - 主制御基板 - Google Patents

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Description

この発明は、主制御基板に記憶されているプログラムを用いて遊技をおこない、特定の条件を満たすことで大当たり遊技へ移行し、所定数の賞球を払い出す遊技機の主制御基板に関する。
従来、遊技盤の遊技領域に打ち出した遊技球が特定の始動口に入賞すると、主制御基板に内蔵されているプログラムの制御により、始動入賞のタイミングにて乱数を取得し、当該乱数が予め定められた大当たり乱数と一致する場合に、大当たりを示す図柄にて特別図柄を停止させるとともに、大当たり遊技状態に移行させるようにしたぱちんこ遊技機が広く使用されている。
このようなぱちんこ遊技機は、様々な不正行為がおこなわれることにより、不正に遊技球を払い出させられることがある。様々な不正行為とは、たとえば、主制御基板に内蔵されているプログラムを不正なプログラムに書き換えたり、主制御基板に接続され、賞球の払い出しを制御する制御基板やスイッチなどの電機部品のプログラムを改造したりすることにより、不正に賞球を払い出させる行為である。そのような不正行為に対しては、様々な防止策がとられている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
特開2008−220442号公報
しかしながら上述した従来技術では、近年増加している「なりすまし」と呼ばれる不正行為を防止することができないといった問題があった。「なりすまし」とは、正規の主制御基板に接続されている複数の配線(たとえば、始動口に対する遊技球の入賞を検知するセンサと主制御基板とを接続する配線)を取り外し、正規の主制御基板と酷似した基板(なりすまし基板)に接続することにより、なりすまし基板に記憶されている不正なプログラムを用いて遊技をおこない、不正に出球を獲得する方法である。
この「なりすまし」がおこなわれる場合、正規の主制御基板は移動されず、なりすまし基板は視認しにくい位置に配置されることが多いため、目視による点検ではこの「なりすまし」を検出することが難しい。また、正規の主制御基板の電源は切断されないままであることが多いため、通電の有無による点検においても「なりすまし」を検出することが難しい。
この発明は、なりすまし基板による不正を検出し、防止できる主制御基板を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は以下の構成を採用した。括弧内の参照符号は、本発明の理解を容易にするために実施形態との対応関係を示したものであって、本発明の範囲を何ら限定するものではない。この発明にかかる主制御基板(300)は、遊技盤(101)上に設けられた始動口(105,106)やゲート(108)に対する遊技球の入球を検知するセンサ(221〜225)を複数備える遊技機(100)の主制御基板(300)において、前記センサ(221〜225)の電気的な異常を検出する異常検出手段(301〜305)と、前記異常検出手段(301〜305)によって異常が検出されたセンサ(221〜225)の数が、所定期間内で予め設定されている所定数以上のとき、異常状態であると判定する判定手段(307)と、前記判定手段(307)によって前記異常状態と判定された場合に、その旨の報知をおこなう報知手段(308)と、を備えることを特徴とする。
また、上記発明において、前記異常検出手段(301〜305)は、各センサ(221〜225)の断線または短絡を検出し、前記判定手段(307)は、前記異常検出手段(301〜305)によって最初に断線または短絡が検知されたセンサ(221〜225)の後に前記所定期間内で予め設定されている所定数以上の他のセンサ(221〜225)が断線または短絡を検知したとき、前記異常状態であると判定することとしてもよい。
また、上記発明において、前記判定手段(307)は、前記異常検出手段(301〜305)によって全センサ(221〜225)に異常が検出されたとき、前記異常状態であると判定することとしてもよい。
また、上記発明において、前記報知手段(308)は、主制御基板(300)上に設けられたランプ(309)を点灯制御することにより、前記報知をおこなうこととしてもよい。
本発明にかかる主制御基板によれば、主制御基板に接続されている複数のセンサのうち、所定個数以上のセンサが異常を示した場合にその旨を報知することで、いわゆるなりすましの可能性を報知し、不正行為を防止することができるという効果を奏する。
実施の形態にかかるぱちんこ遊技機の一例を示す正面図である。 実施の形態にかかるぱちんこ遊技機の制御部の内部構成を示すブロック図である。 主制御基板の機能的構成を示す説明図である。 主制御基板の主制御基部がおこなう、なりすまし判定処理の処理手順を示すフローチャートである。 第1始動口SWおよび第1異常検出部の構成を示す回路図である。 遊技球の入賞を検出する際の断線判定部への入力電圧を示すタイミングチャートである。 第1始動口SWと主制御基板との接続の断線を検出する際の断線判定部への入力電圧を示すタイミングチャートである。 各異常検出部における断線判定部への入力を示すタイミングチャートである。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる主制御基板の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
(ぱちんこ遊技機の基本構成)
まず、実施の形態にかかるぱちんこ遊技機の基本構成について説明する。図1は、実施の形態にかかるぱちんこ遊技機の一例を示す正面図である。図1に示すように、実施の形態のぱちんこ遊技機100は、遊技盤101を備えている。遊技盤101の下部位置には、発射部(図2中符号292参照)が配置されている。発射部の駆動によって発射された遊技球は、レール102a,102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技領域103内を落下する。
遊技領域103には、複数の釘(不図示)が設けられており、この釘によって遊技球は不特定な方向に向けて落下する。また、遊技領域103において遊技球の落下途中となる位置には、遊技球の落下方向を変化させる風車や各種入賞口(始動口や大入賞口など)が配設されている。
遊技盤101の略中央部分には、画像表示部104が配置されている。画像表示部104としては液晶表示器(LCD)などが用いられる。画像表示部104の下方には、第1始動口105と、第2始動口106とが配設されている。第1始動口105、第2始動口106は、始動入賞させるための入賞口である。なお、第1始動口105に複数の遊技球が入賞した保留球状態において、第2始動口106に遊技球が入賞すると、第1始動口105への入賞による保留球よりも優先して、第2始動口106への入賞による保留球の図柄変動がおこなわれるようになっている。
第2始動口106の近傍には、電動チューリップ107が設けられている。電動チューリップ107は、遊技球を第2始動口106へ入賞しにくくさせる閉状態(閉口された状態)と、閉状態よりも入賞しやすくさせる開状態(開口された状態)とを有する。これらの状態の制御は、電動チューリップ107が備えるソレノイド(図2中符号231参照)によっておこなわれる。
電動チューリップ107は、画像表示部104の左側に配設されたゲート108を遊技球が通過したことによりおこなわれる普通図柄抽選の抽選結果に基づいて開放される。ゲート108は、画像表示部104の左側(図示の位置)に限らず、遊技領域103内の任意の位置に配設してよい。
上述した画像表示部104は、第1始動口105や第2始動口106に遊技球が入賞したとき(始動入賞時)に、複数(たとえば3つ)の演出用の図柄(以下「演出図柄」という)の変動表示を開始させ、所定期間後に停止表示させる。このとき、たとえば、演出図柄が特定の組み合わせ(たとえば「777」)で停止されると、大当たり状態となる。第2始動口106の下方には、大入賞口109が設けられている。大入賞口109は、大当たり遊技状態となったときに開放され、遊技球の入賞により所定個数(たとえば15個)の賞球を払い出すための入賞口である。
画像表示部104の側部や下方などには普通入賞口110が配設されている。普通入賞口110は、遊技球の入賞により所定個数(たとえば10個)の賞球を払い出すための入賞口である。普通入賞口110は、図示の位置に限らず、遊技領域103内の任意の位置に配設してよい。遊技領域103の最下部には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収する回収口111が設けられている。
遊技盤101の右下部分には、特別図柄が表示される特別図柄表示部112が配置されている。特別図柄表示部112は、第1特別図柄(以下「特図1」という)が表示される第1特別図柄表示部(図2中符号112a参照)と、第2特別図柄(以下「特図2」という)が表示される第2特別図柄表示部(図2中符号112b参照)とを有する。
ここで、特図1は、遊技球が第1始動口105へ入賞することによりおこなう第1大当たり抽選の抽選結果をあらわす図柄である。特図2は、遊技球が第2始動口106へ入賞することによりおこなう第2大当たり抽選の抽選結果をあらわす図柄である。第1大当たり抽選および第2大当たり抽選は、遊技状態を大当たり遊技状態とするか否かの抽選である。
また、遊技盤101の右下部分には、普通図柄が表示される普通図柄表示部113が配置されている。ここで、普通図柄は、普通図柄抽選の抽選結果をあらわす図柄である。普通図柄抽選は、前述のように電動チューリップ107を開状態とするか否かの抽選である。たとえば、特別図柄表示部112および普通図柄表示部113としては7セグメントディスプレイが用いられる。
特別図柄表示部112および普通図柄表示部113の左側には、特別図柄または普通図柄に対する保留数を表示する保留球表示部114が配置されている。保留球は、特別図柄または普通図柄の変動中に入賞した遊技球を保留状態として保持したものである。保留球表示部114としては、たとえばLEDが用いられる。この保留球表示部114としてのLEDは複数配置され、点灯/消灯によって保留数をあらわす。なお、保留球の告知は、画像表示部104からの表示によってもおこなわれる。
遊技盤101の遊技領域103の外周部分には、枠部材115が設けられている。枠部材115において遊技領域103の上側および下側となる2辺には、演出ライト部(枠ランプ)116が設けられている。演出ライト部116は、それぞれ複数のランプを有する。各ランプは、ぱちんこ遊技機100の正面にいる遊技者を照射し、その照射位置が遊技者の頭上から腹部に沿って移動するように、光の照射方向を上下方向に変更可能になっている。各ランプは、演出ライト部116に設けられた不図示のモータによって、光の照射方向を上下方向に変更するように駆動される。
枠部材115の下部位置には、操作ハンドル117が配置されている。操作ハンドル117は、上記の発射部を駆動させて遊技球を発射させる発射指示部材118を備えている。発射指示部材118は、操作ハンドル117の外周部において、遊技者から見て右回りに回転可能に設けられている。発射部は、発射指示部材118が遊技者によって直接操作されている場合に、遊技球を発射させる。
枠部材115において、遊技領域103の下側となる辺には、遊技者による操作を受け付ける演出ボタン(チャンスボタン)119が設けられている。また、枠部材115において、演出ボタン119の隣には、十字キー120が設けられている。また、枠部材115には、音声を出力するスピーカ(図2中符号254参照)が組み込まれている。
また、図示は省略するが、遊技領域103内の所定位置(たとえば画像表示部104の周囲)には演出用の役物(以下「演出役物」という。図2中符号265参照)が設けられている。この演出役物は、不図示のソレノイドやモータに接続されており、ソレノイドやモータの駆動によって駆動される。
(ぱちんこ遊技機の制御部の内部構成)
次に、図2を用いて、実施の形態にかかるぱちんこ遊技機100の制御部の内部構成について説明する。図2は、実施の形態にかかるぱちんこ遊技機の制御部の内部構成を示すブロック図である。図2に示すように、ぱちんこ遊技機100の制御部200は、遊技の進行を制御する主制御部201と、演出内容を制御する演出制御部202と、賞球の払い出しを制御する賞球制御部203とを備えている。以下にそれぞれの制御部の構成について詳細に説明する。
(1.主制御部)
主制御部201は、CPU(Central Processing Unit)211と、ROM(Read Only Memory)212と、RAM(Random Access Memory)213と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。
主制御部201は、CPU211がRAM213をワークエリアとして使用しながら、ROM212に記憶された各種プログラムを実行することによって、ぱちんこ遊技機100の遊技の進行を制御するように機能する。具体的には、主制御部201は、大当たり抽選、普通図柄抽選、遊技状態の制御などをおこない、遊技の進行を制御する。主制御部201は、本発明にかかる主制御基板によって実現される。なお、主制御基板の詳細については、図3に後述する。
CPU211は、予めROM212に記憶された各種プログラムに基づき、遊技内容の進行に伴う基本処理を実行する。ROM212には、大当たり抽選プログラム、普通図柄抽選プログラム、電動チューリップ制御プログラム、大入賞口制御プログラム、遊技状態設定プログラム、などが記憶されている。
大当たり抽選プログラムは、第1始動口SW221または第2始動口SW222によって遊技球が検出されることにより、大当たり抽選、特別図柄の変動パターン抽選などをおこない、抽選結果をコマンドとして演出制御部202に送信するプログラムである。
普通図柄抽選プログラムは、ゲート108への遊技球の通過を検出すると、電動チューリップ107を、当たり(開放)、または、はずれ(閉状態を保持)とする普通図柄抽選をおこなうプログラムである。電動チューリップ制御プログラムは、通常時では電動チューリップ107を閉状態としておく一方、普通図柄抽選の抽選結果に基づいて、所定期間、電動チューリップ107を開放状態にするプログラムである。大入賞口制御プログラムは、大当たり時に、所定ラウンド数、大入賞口109を開放させるプログラムである。
遊技状態設定プログラムは、遊技状態を、通常遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態、潜伏遊技状態のいずれか一つに設定するプログラムである。通常遊技状態は、大当たり当選確率の低い低確率状態であるとともに、電チューサポートを伴わない遊技状態である。なお、電チューサポートとは、普通図柄抽選における当選確率が高く設定されるとともに、普通図柄の変動時間が短く設定され、さらに、当選時における電動チューリップ107の開放時間が長く設定される機能である。
時短遊技状態は、低確率状態であるとともに、電チューサポートを伴う遊技状態である。確変遊技状態は、高確率状態であるとともに、電チューサポートを伴う遊技状態である。潜伏遊技状態は、高確率状態であるとともに、電チューサポートを伴わない遊技状態である。
主制御部201には、遊技球を検出する各種スイッチ(SW)、大入賞口109などの電動役物を開閉動作させるためのソレノイド、上記の第1特別図柄表示部112a、第2特別図柄表示部112b、普通図柄表示部113、保留球表示部114などが接続される。
具体的に、上記の各種SWとしては、第1始動口105へ入賞した遊技球を検出する第1始動口SW221と、第2始動口106へ入賞した遊技球を検出する第2始動口SW222と、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートSW223と、大入賞口109へ入賞した遊技球を検出する大入賞口SW224と、普通入賞口110へ入賞した遊技球を検出する普通入賞口SW225とが主制御部201に接続される。
それぞれのSW(221〜225)による検出結果は主制御部201へ入力される。これらのSWには、近接スイッチなどが用いられる。なお、普通入賞口SW225は、普通入賞口110の配置位置別に複数個設けてもよい。
また、上記のソレノイドとしては、電動チューリップ107を開閉動作させる電動チューリップソレノイド231と、大入賞口109を開閉動作させる大入賞口ソレノイド232とが主制御部201に接続される。主制御部201は、それぞれのソレノイド(231,232)に対する駆動を制御する。たとえば、主制御部201は、普通図柄抽選の抽選結果に基づいて電動チューリップソレノイド231の駆動を制御する。また、主制御部201は、大当たり抽選の抽選結果に基づいて大入賞口ソレノイド232の駆動を制御する。
主制御部201は、大当たり抽選、普通図柄抽選の抽選結果に基づいて、第1特別図柄表示部112a、第2特別図柄表示部112b、普通図柄表示部113の表示内容を制御する。たとえば、主制御部201は、第1始動口105に入賞した遊技球に対する大当たり抽選(第1大当たり抽選)をおこなって、第1特別図柄表示部112aの特図1を変動表示させる。そして、所定期間経過後に、第1大当たり抽選の抽選結果を示す図柄にて特図1を停止表示させる。
同様に、主制御部201は、第2始動口106に入賞した遊技球に対する大当たり抽選(第2大当たり抽選)をおこなって、第2特別図柄表示部112bの特図2を変動/停止表示させる。また、主制御部201は、普通図柄抽選をおこなって、普通図柄表示部113の普通図柄を変動/停止表示させる。
さらに、主制御部201は、演出制御部202および賞球制御部203にも接続され、それぞれの制御部に対して各種コマンドを出力する。たとえば、主制御部201は、演出制御部202に対しては変動開始コマンド、変動停止コマンド、保留数増加コマンドなどの演出コマンドを出力する。また、主制御部201は、賞球制御部203に対しては賞球コマンドを出力する。ここで、賞球コマンドには、払い出させる賞球の個数を示す情報などが含まれている。
(2.演出制御部)
演出制御部202は、演出統括部202aと、画像・音声制御部202bと、ランプ制御部202cとによって構成され、ぱちんこ遊技機100の演出内容を制御する機能を有する。ここで、演出統括部202aは、主制御部201から受信した各種コマンドに基づいて演出制御部202全体を統括する機能を有している。画像・音声制御部202bは、演出統括部202aからの指示内容に基づいて画像および音声の制御をおこなう機能を有している。また、ランプ制御部202cは、遊技盤101および枠部材115などに設けられたランプの点灯を制御する機能を有している。
(2−1.演出統括部)
まず、演出統括部202aの構成について説明する。演出統括部202aは、CPU241と、ROM242と、RAM243と、リアルタイムクロック(以下「RTC」という)244と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。
CPU241は、予めROM242に記憶された各種プログラムに基づき、演出内容を決定する処理を実行する。ROM242には、CPU241が上記の処理を実行するために必要となる各種プログラムなどが記憶されている。RAM243は、CPU241のワークエリアとして機能する。CPU241が各種プログラムを実行することによりRAM243にセットされたデータは、所定のタイミングで画像・音声制御部202bおよびランプ制御部202cに対して出力される。
演出統括部202aは、CPU241がRAM243をワークエリアとして使用しながら、ROM242に記憶された各種プログラムを実行することによって、演出制御部202全体を統括するように機能する。たとえば、ROM242には、制御プログラムが記憶されている。
制御プログラムは、たとえば、大当たり抽選の抽選結果および特別図柄の変動時間に応じて、主制御部201によって特別図柄が変動表示されている間におこなう演出を選択し、変動演出開始コマンドを画像・音声制御部202bに出力するプログラムである。
RTC244は、実時間を計時出力する。RTC244は、ぱちんこ遊技機100の電源が遮断されているときもバックアップ電源(不図示)により計時動作を継続する。なお、RTC244は、演出統括部202aなど演出制御部202内に配置する例に限らず、主制御部201に配置してもよい。また、RTC244は、単独で配置してもよい。
また、演出統括部202aには、演出ボタン119が接続されており、遊技者から演出ボタン119が操作(押下)された旨を示すコマンドが入力される。また、図2において図示は省略するが、演出統括部202aには、十字キー120が接続されており、遊技者によって選択されたキーに対応するデータが入力される。
(2−2.画像・音声制御部)
次に、画像・音声制御部202bの構成について説明する。画像・音声制御部202bは、CPU251と、ROM252と、RAM253と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。
CPU251は、画像および音声の生成および出力処理を実行する。ROM252には、画像および音声の生成および出力処理のためのプログラム、当該処理に必要となる背景画像・図柄画像・キャラクタ画像など各種画像データや各種音声データなどが記憶されている。RAM253は、CPU251のワークエリアとして機能し、画像表示部104に表示させる画像データやスピーカ254から出力させる音声データが一時的に格納される。
すなわち、画像・音声制御部202bは、CPU251がRAM253をワークエリアとして使用しながら、ROM252に記憶された各種プログラムを実行することによって、演出統括部202aからの指示に基づいて画像および音声の制御をおこなうように機能する。
また、たとえば、CPU251は、演出統括部202aから指示された指示内容に基づいて、背景画像表示処理、演出図柄変動/停止表示処理、キャラクタ画像表示処理など各種画像処理と音声処理を実行する。このときには、CPU251は、処理に必要な画像データおよび音声データをROM252から読み出してRAM253に書き込む。
RAM253に書き込まれた背景画像や演出図柄画像などの画像データは、画像・音声制御部202bに接続された画像表示部104に対して出力され、画像表示部104の表示画面上において重畳表示される。すなわち、演出図柄画像は、背景画像よりも手前に見えるように表示される。なお、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合などには、Zバッファ法など周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することで、図柄画像を優先してRAM253に記憶させる。
また、RAM253に書き込まれた音声データは、画像・音声制御部202bに接続されたスピーカ254に対して出力され、音声データに基づく音声がスピーカ254から出力される。
(2−3.ランプ制御部)
次に、ランプ制御部202cの構成について説明する。ランプ制御部202cは、CPU261と、ROM262と、RAM263と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。CPU261は、ランプを点灯させる処理などを実行する。ROM262には、上記の処理を実行するために必要となる各種プログラム、当該処理に必要となるランプ点灯に用いる制御データなどが記憶されている。RAM263は、CPU261のワークエリアとして機能する。
ランプ制御部202cは、演出ライト部(枠ランプ)116と、盤ランプ264と演出役物265とに接続され、点灯制御するデータや動作制御するデータを出力する。これにより、ランプ制御部202cは、遊技盤101および枠部材115などに設けられたランプの点灯、演出役物265の動作を制御するように機能する。
演出制御部202は、演出統括部202aと、画像・音声制御部202bと、ランプ制御部202cとがそれぞれ異なる基板によって構成されるものであるが、これらを同じプリント基板上に組み込んで構成されるものとしてもよい。ただし、同じプリント基板上に組み込まれた場合であっても、それぞれの機能は独立しているものとする。
(3.賞球制御部)
次に、賞球制御部203の構成について説明する。賞球制御部203は、CPU281と、ROM282と、RAM283と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。CPU281は、払い出す賞球を制御する賞球制御処理を実行する。ROM282には、当該処理に必要となるプログラムなどが記憶されている。RAM283は、CPU281のワークエリアとして機能する。
また、賞球制御部203は、払出部(払出駆動モータ)291と、発射部292と、定位置検出SW293と、払出球検出SW294と、球有り検出SW295と、満タン検出SW296と接続される。
賞球制御部203は、払出部291に対して入賞時の賞球数を払い出す制御をおこなう。払出部291は、遊技球の貯留部から所定数を払い出すためのモータからなる。具体的には、賞球制御部203は、払出部291に対して各入賞口(第1始動口105、第2始動口106、大入賞口109、普通入賞口110)に入賞した遊技球に対応した賞球数を払い出す制御をおこなう。
また、賞球制御部203は、発射部292に対する遊技球の発射の操作を検出して遊技球の発射を制御する。発射部292は、遊技のための遊技球を発射するものであり、遊技者による遊技操作を検出するセンサと、遊技球を発射させるソレノイド等を備える。賞球制御部203は、発射部292のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤101の遊技領域103に遊技球を送り出す。
また、この賞球制御部203には、払い出す遊技球の状態を検出する各所の検出部が接続され、賞球のための払い出し状態を検出する。これらの検出部としては、定位置検出SW293、払出球検出SW294、球有り検出SW295、満タン検出SW296等がある。たとえば、賞球制御部203は、賞球制御基板によってその機能を実現する。
また、主制御部201には、盤用外部情報端子基板297が接続されており、主制御部201が実行処理した各種情報を外部に出力することができる。賞球制御部203についても、枠用外部情報端子基板298が接続されており、賞球制御部203が実行処理した各種情報を外部に出力することができる。
上記構成の主制御部201と、演出制御部202と、賞球制御部203は、それぞれ異なるプリント基板(主制御基板、演出制御基板、賞球制御基板)に設けられるが、これに限らず、たとえば、賞球制御部203は、主制御部201と同一のプリント基板上に設けることもできる。たとえば、主制御部201と、演出制御部202と、賞球制御部203と、を主制御基板に設けられるものとしてもよい。
(ぱちんこ遊技機の基本動作)
上記構成によるぱちんこ遊技機100の基本動作の一例を説明する。主制御部201のCPU211により遊技中の制御がおこなわれ、各入賞口に対する遊技球の入賞状況を賞球制御部203に出力する。そして、賞球制御部203は、入賞状況に対応した賞球数の払い出しをおこなう。
また、主制御部201は、始動口105,106に遊技球が入賞する毎に、対応するコマンドを演出制御部202に出力する。演出制御部202は、主制御部201からのコマンドに基づいて、画像表示部104に演出図柄を変動表示させた後、停止表示させる。大当たりが確定したときには、対応するコマンドに基づいて、演出制御部202は所定の演出図柄を揃えて停止させる。そして、主制御部201は、大当たり遊技状態として、大入賞口109を開放する制御をおこなう。
演出制御部202は、当選したイベントに対応する各種演出をおこなう。ここで、イベントには、たとえば、大当たり、小当たり、などがある。大当たりには、15ラウンド確変長当たり(いわゆる、確変大当たり)、15ラウンド通常長当たり(いわゆる、通常大当たり)、15ラウンド時短無し確変短当たり(いわゆる、潜確大当たり)などがある。小当たりは、はずれの一つであるが、潜確大当たりにおける演出内容と同様の演出内容とすることにより、高確率状態に移行したのか、または低確率状態を保持しているのかを遊技者にわからないようにさせるイベントである。
たとえば、演出制御部202は、大当たり中、および大当たり発生までのリーチ時や、リーチ予告時等には、画像表示部104に対して、演出図柄の変動表示に加えて各種の演出表示をおこなう。このほか、各種役物に対して特定の駆動をおこなったり、演出ライト部116や盤ランプ264の点灯状態を変更したりする演出をおこなう。
そして、たとえば、大当たりの発生時には、大入賞口109が15回開放される。具体的には、1回の開放を1ラウンドとして、15回のラウンドが繰り返し実行される。1ラウンドの期間は、遊技球がたとえば10個入賞するまでの期間、または所定期間としている。なお、長当たりにおける1ラウンドの開放時間を29.5秒、短当たりにおける1ラウンドの開放時間を0.1秒とする。
この際に、賞球制御部203は、大入賞口109に対する遊技球1個の入賞あたり、たとえば15個の賞球数で払い出しをおこなう。大当たり終了後は、大当たり遊技状態が解除され、15ラウンド確変長当たりであった場合には確変遊技状態に移行し、15ラウンド通常長当たりであった場合には時短遊技状態に移行する。また、潜確大当たりであった場合には、大当たり終了後は潜確遊技状態に移行する。
なお、高確率状態においては、高確率時用の乱数判定テーブルを用いた大当たり判定がおこなわれる。高確率時用の乱数判定テーブルは、低確率状態において用いられる低確率時用の乱数判定テーブルに比べて、大当たりの発生確率がたとえば10倍程度高く設定されている。
(主制御基板の機能的構成)
次に、図3を用いて、主制御基板300の機能的構成について説明する。図3は、主制御基板の機能的構成を示す説明図である。図3において、主制御基板300は、複数のSW221〜225(第1始動口SW221と、第2始動口SW222と、ゲートSW223と、大入賞口224と、普通入賞口SW225)と接続されている。
主制御基板300は、各SW221〜225に対応する第1異常検出部301〜第5異常検出部305と、I/Oポート306と、判定部307および報知部308を備える主制御部201と、ランプ309と、を備えている。
異常検出部301〜305は、各SW221〜225の電気的な異常を検出する。具体的には、第1異常検出部301は第1始動口SW221の電気的な異常を、第2異常検出部302は第2始動口SW222の電気的な異常を、第3異常検出部303はゲートSW223の電気的な異常を、第4異常検出部304は大入賞口SW224の電気的な異常を、第5異常検出部305は普通入賞口SW225の電気的な異常を検出する。電気的な異常とは、断線および短絡である。
判定部307は、異常検出部301〜305によって異常が検知されたSWの数が所定数以上であるか否かを判定する。具体的には、判定部307には、各異常検出部301〜305からI/Oポート306を介して、異常を検出したか否かの情報が入力され、異常が検出されたSWの個数が、5個であるか否かを判定する。すなわち、判定部307は、全てのSWにおいて電気的な異常が検出されたか否かを判定する。
報知部308は、判定部307によって異常が検知されたSWの数が所定数以上であると判定された場合に、その旨の報知をおこなう。具体的には、判定部307によって、全てのSWにおいて電気的な異常が検出された場合に、主制御基板300上に設けられたランプ309を点灯させる。
報知部308は、判定部307によって異常が検知されたSWの数が所定数以上であると判定された場合に、通常時に消灯させているランプ309を点灯させるものとしても良いし、通常時に所定の色にて点灯させているランプ309を、通常時とは異なる色にて点灯させるものとしても良い。
具体的に、報知部308は、遊技機の電源がONであり、異常が検知されたSWの数が所定数以上でないと判定された場合にランプ309を緑色に点灯させ、異常が検知されたSWの数が所定数以上であると判定された場合にランプ309を赤色に点灯させるものとしてもよい。また、遊技機の電源がOFFである場合は、ランプ309を消灯させる。これにより、「なりすまし」の可能性と、「なりすまし」以外の電気的な異常と、を区別して報知することができる。
なお、本実施の形態において、報知部308がランプ309の点灯制御をおこなう構成とするが、これに限るものではなく、主制御基板300上にスピーカを設け、音声により報知する構成としてもよい。
なお、判定部307と、報知部308と、は主制御部201のCPU211によって実現される。すなわち、主制御部201のCPU211が制御プログラムを実行することにより、各部を実現する。
(なりすまし判定処理)
次に、図4を用いて、主制御基板300の主制御部201がおこなう、なりすまし判定処理について説明する。図4は、主制御基板の主制御部がおこなうなりすまし判定処理の処理手順を示すフローチャートである。なりすまし判定処理とは、主制御基板300の主制御部201が、主制御部201の起動中継続的に実行される主制御処理(詳細な説明は省略する)に対して、所定間隔(たとえば4ms)ごとに割り込み実行する処理である。
なりすまし判定処理において、まず、図3に上述した各異常検出部301〜305が、各SW221〜225の断線または短絡を検出したか否かを、判定部307が判定し(ステップS401)、断線または短絡を検出していない場合(ステップS401:No)、そのまま処理を終了する。ステップS401において、各SW221〜225の断線または短絡を検出した場合(ステップS401:Yes)、断線または短絡したSW221〜225の数が5個以上であるか否か、すなわち、全てのSWが断線または短絡しているか否かを判定する(ステップS402)。全てのSWが断線、または短絡していない場合(ステップS402:No)、そのまま処理を終了する。全てのSWが断線、または短絡している場合(ステップS402:Yes)、報知部308がランプ309を点灯制御し(ステップS403)、そのまま処理を終了する。
これにより、主制御基板300は、接続されている複数のSWのうち、全てのSWが断線または短絡している場合にランプ309を点灯させ、各SW221〜225が正規の主制御基板300から外され、非正規の基板(以下「なりすまし基板」という)に接続されている可能性を報知することができる。すなわち、いわゆる「なりすまし」の可能性を報知することができる。
また、ステップS403において、通常時は緑色に点灯させているランプ309を赤色に点灯させる制御をおこなう。これにより、「なりすまし」の可能性と、「なりすまし」以外の電気的な異常と、を区別して報知することができる。
(異常検出部の構成)
次に、図5を用いて、遊技球を検出するSWの電気的な異常を検出する異常検出部の具体的な構成の一例について説明する。図5は、第1始動口SWおよび第1異常検出部の構成を示す回路図である。なお、図5では、第1始動口SW221および第1異常検出部301を説明するが、他のSW222〜225および第2〜第5異常検出部302〜305も、同様の構成となっている。
第1始動口SW221には貫通口501が設けられており、当該貫通口501を遊技球が通過(図中、矢印を参照)することにより、内部抵抗等が電気的に変化するようになっている。また、第1始動口SW221の一対の端子はリード線に接続され、主制御基板300のコネクタを介し、一方の端子は直流電源(+V)に、もう一方の端子は第1異常検出部301へ接続されている。
第1異常検出部301には、第1始動口SW221の内部抵抗により、第1始動口SW221が遊技球の通過を検出していない場合に所定電圧がかかり、第1始動口SW221が遊技球の通過を検出している場合に当該所定電圧よりも低い電圧(以下「検出電圧」という)がかかるようになっている。
また、第1異常検出部301は、断線を検出する断線検出部301aと、短絡を検出する短絡検出部301bと、によって構成されている。断線検出部301aは、第1トランジスタ502と、この第1トランジスタ502の動作時間の長短により断線を判定する断線判定部503と、が備えられている。
第1トランジスタ502のベースは、第1始動口SW221と接続されており、第1トランジスタ502は、第1始動口SW221から出力される電圧が検出電圧以下である場合にOFFになり、検出電圧よりも高い場合にONになるように接続されている。また、第1トランジスタ502のコレクタは直流電源(+V)および断線判定部503に接続されており、エミッタはアースに接続されている。
このように接続することで、第1始動口SW221が遊技球を検出しておらず、かつ、第1始動口SWと主制御基板300との接続が断線していない通常状態では、第1トランジスタ502のベースは第1始動口SW221から、上述した所定電圧が入力されるため、第1トランジスタ502はONである。
また、第1始動口SW221が遊技球の通過を検出している検出状態では、第1トランジスタ502のベースにかかる電圧が検出電圧以下であるため第1トランジスタ502がOFFになり、断線判定部503への入力電圧が通常状態より高くなる。そして、通常状態から検出状態へ移行してから所定時間Tが経過するまでに、遊技球が第1始動口SW221の貫通口501を通過し終わることで、通常状態へと戻る。所定時間Tとは、遊技球が貫通口501を通過するのに十分な時間である。
また、第1始動口SW221と主制御基板300との接続が断線している断線状態では、第1トランジスタ502のベースに電圧が入力されないため第1トランジスタ502がOFFになり、断線判定部503への入力電圧が通常状態より高くなる。そして、上述した検出状態とは異なり、所定時間Tが経過した後でも通常状態へ戻ることがない。これにより、断線判定部503に入力される入力電圧が通常状態より高くなった場合、所定時間T経過後の入力電圧が通常状態と同様であるか否かにより、断線しているか否かを判定する。その詳細は、図6−1および図6−2にて後述する。
また、短絡検出部301bは、ツェナーダイオード504と、第2トランジスタ505と、この第2トランジスタ505とは逆にON/OFFの動作をおこなう出力用トランジスタ506と、を備えている。ツェナーダイオード504のツェナー電圧は、通常状態の第1始動口SW221による出力電圧よりも高く設定されている。
第2トランジスタ505は、第1始動口SW221の出力が検出電圧よりも高い電圧(以下「短絡電圧」という)である場合にONにし、そのベースがツェナーダイオード504を介して第1始動口SW221に接続されている。また、そのコレクタは直流電流(+V)および出力用トランジスタ506に接続されており、エミッタはアースに接続されている。また、出力用トランジスタ506は、ベースが第2トランジスタ505に、コレクタが直流電流(+V)およびI/Oポート306に、エミッタがアースに、それぞれ接続されている。
これにより、第1始動口SW221付近が短絡した短絡状態では、ツェナーダイオード504が導通し、第2トランジスタ505はONになり、出力用トランジスタ506はOFFになるため、高い電圧の短絡信号をI/Oポート306に出力する。また、通常状態および検出状態においては、ツェナーダイオード504が導通しないため、第2トランジスタ505はOFFのままであり、短絡信号をI/Oポート306に出力しない。
(断線検出方法)
次に、図6−1および図6−2を用いて、断線検出部301aによる断線の検出方法について説明する。図6−1および図6−2に示すタイミングチャートは、横軸が時間軸であり、縦軸が断線判定部503への入力電圧の程度を示している。入力電圧の程度は、通常状態における入力電圧のLOWと、LOWより高い電圧のHIGHと、である。
図6−1は、遊技球の入賞を検出する際の断線判定部への入力電圧を示すタイミングチャートである。図6−1に示すタイミングチャート610において、まず、タイミングt1において、第1トランジスタ502がONからOFFになり、入力電圧がLOWからHIGHになる。このタイミングt1は、第1始動口SW221の貫通口501に対して遊技球が通過を開始したタイミングである。
そして、タイミングt1から所定時間Tが経過するタイミングt3より前のタイミングであるタイミングt2において、第1トランジスタ502がOFFからONになり、入力電圧がHIGHからLOWになる。これにより、遊技球が第1始動口221を通過したことがわかる。
また、図6−2は、第1始動口SWと主制御基板との接続の断線を検出する際の断線判定部への入力電圧を示すタイミングチャートである。図6−2に示すタイミングチャート620において、まず、タイミングt4にて、第1トランジスタ502がONからOFFになり、入力電圧がLOWからHIGHになる。そして、タイミングt4から所定時間Tが経過したタイミングt5にて第1トランジスタ502がOFFのままであり、入力電圧がHIGHのままであるため、断線判定部503は、断線として判定する。
(なりすまし判定方法)
次に、図7を用いて、判定部307よるなりすまし判定方法について説明する。図7は、各異常検出部における断線判定部への入力を示すタイミングチャートである。図7に示すタイミングチャート700において、横軸は時間軸であり、縦軸は各異常検出部301〜305における断線判定部への入力の程度を示している。
まず、タイミングチャート700におけるタイミングt10にて、第1異常検出部301の断線判定部503への入力がLOWからHIGHになる。そして、同様に、タイミングt20、t30、t40、t50にて、第2〜第5異常検出部302〜305の断線判定部への入力がLOWからHIGHになる。
そして、タイミングt10から所定時間Tが経過したタイミングt11にて第1異常検出部301が断線を検出する。同様に、タイミングt20〜t50からそれぞれ所定時間Tが経過したタイミングt21〜t51にて、第2〜第5異常検出部302〜305が断線を検出する。これにより、主制御部201の判定部307は、タイミングt51において全SWの断線を検出したと判定し、報知部308は、当該タイミングにてランプ309の点灯制御をおこなう。
上述したように、本実施の形態において、複数のセンサのうち、所定個数のセンサが断線または短絡した場合に、その旨を報知することにより、なりすましの可能性を報知することができる。したがってなりすましを早期発見、および防止することができる。なお、本実施の形態においては、異常を検出する接続を、主制御基板とSWとの接続としたが、これに限るものではなく、賞球の払い出しを制御する基板と主制御基板との接続などでもよい。
また、本実施の形態において、全SW221〜225と主制御基板300の接続に異常を検出した場合に、ランプ309を点灯制御させる構成とした。これにより、主制御基板300を搭載した遊技機100を運搬する際の振動等により、複数のSWと主制御基板300との接続の断線が発生した場合、ランプ309を点灯しない。したがって、なりすましがおこなわれていない場合の誤報知を防止することができる。
また、本実施の形態において、なりすましの可能性を報知する場合、主制御基板300に設けられたランプ309を点灯制御させる構成とした。これにより、主制御基板300に接続されている全配線(演出を制御する制御基板や、枠ランプや盤ランプの点灯を制御する制御基板などとの配線を含む)が、なりすまし基板に付け替えられた場合においても、その旨を報知することができる。
以上説明したように、本発明の主制御基板によれば、接続されている複数のセンサのうち、所定数以上のセンサに電気的な異常を検出した場合に、その旨を報知することにより、いわゆるなりすましの可能性を報知することができ、なりすましを早期に発見するとともに防止することができる。
100 ぱちんこ遊技機(遊技機)
201 主制御部
221 第1始動口SW
222 第2始動口SW
223 ゲートSW
224 大入賞口SW
225 普通入賞口SW
300 主制御基板
301 第1異常検出部(異常検出手段)
302 第2異常検出部(異常検出手段)
303 第3異常検出部(異常検出手段)
304 第4異常検出部(異常検出手段)
305 第5異常検出部(異常検出手段)
306 I/Oポート
307 判定部(判定手段)
308 報知部(報知手段)
309 ランプ

Claims (4)

  1. 遊技盤上に設けられた始動口やゲートに対する遊技球の入球を検知するセンサを複数備える遊技機の主制御基板において、
    前記センサの電気的な異常を検出する異常検出手段と、
    前記異常検出手段によって異常が検出されたセンサの数が、所定期間内で予め設定されている所定数以上のとき、異常状態であると判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記異常状態と判定された場合に、その旨の報知をおこなう報知手段と、
    を備えることを特徴とする主制御基板。
  2. 前記異常検出手段は、各センサの断線または短絡を検出し、
    前記判定手段は、前記異常検出手段によって最初に断線または短絡が検知されたセンサの後に前記所定期間内で予め設定されている所定数以上の他のセンサが断線または短絡を検知したとき、前記異常状態であると判定することを特徴とする請求項1に記載の主制御基板。
  3. 前記判定手段は、前記異常検出手段によって全センサに異常が検出されたとき、前記異常状態であると判定することを特徴とする請求項1または2に記載の主制御基板。
  4. 前記報知手段は、主制御基板上に設けられたランプを点灯制御することにより、前記報知をおこなうことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の主制御基板。
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