JP5047141B2 - パチンコ機 - Google Patents

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本発明は、特別始動口を二つ備えるパチンコ機に関する。
特別図柄を表示する特別図柄表示装置と、遊技球が通過する特別始動口と、特別始動口を遊技球が通過したのを契機として、特別図柄の変動態様及び停止態様を規定する特別始動記憶データを生成する特別始動記憶生成手段と、前記特別始動記憶データに基づいて特別図柄表示装置で特別図柄を変動表示させ、その後に停止表示させる一連の図柄生成行程を順次実行する特別図柄制御手段と、前記図柄生成行程の結果、特別図柄が当り態様で停止表示されると、大入賞口が所定態様で開放する特別遊技状態に移行するよう制御する遊技状態制御手段と、遊技球の前記特別始動口通過を契機として生成された特別始動記憶データを、当該特別始動記憶データに基づく図柄生成行程が開始されるまで所定数を上限として記憶する特別始動記憶手段とを備えるパチンコ機が広く知られている(特許文献1参照)。かかるパチンコ機は、規則により第1種パチンコ機として長年分類されてきた。
そして、こうしたパチンコ機にあって、近年の規則改正により、特別始動口を二つ備えた機種が登場している。かかるパチンコ機では、遊技球がいずれかの特別始動口を通過すると特別始動記憶データが生成され、該特別始動記憶データに基づいて図柄生成行程が実行される。そして、図柄生成行程の結果、特別図柄が当り態様で停止表示されると特別遊技状態が開始される。ここで、かかる従来のパチンコ機にあっては、特別始動口ごとに特別始動記憶データが区別して記憶保持される。すなわち、遊技球の第一の特別始動口通過を契機として生成された特別始動記憶データは第一の特別始動記憶手段が所定数を上限として記憶し、遊技球の第二の特別始動口通過を契機として生成された特別始動記憶データは第二の特別始動記憶手段が所定数を上限として記憶するようになっている。
また、このような機種では、第一の特別始動口は遊技球が常時通過可能な常時開放タイプであり、第二の特別始動口は遊技球が通過可能な開放状態と、通過不能な閉塞状態とに変換される開閉タイプである。そして、通常遊技状態などの遊技状態では、第二の特別始動口が開放する割合が低くなることで、遊技球は専ら常時開放型の特別始動口を通過するが、特別図柄の当選確率が高確率となる確変遊技状態などの遊技状態では、開閉型の特別始動口が開放する割合が高くなることによって、常時開放型の特別始動口よりも開閉型の特別始動口を遊技球が高頻度で通過するようになっている。
特開2007−312803号公報
上述のように、上記の特別始動口を二つ備えた従来のパチンコ機にあっては、第二の特別始動口の開放割合が少なくなる遊技状態では第一の特別始動口を中心に遊技が行われ、第二の特別始動口の開放割合が多くなる遊技状態では第二の特別始動口を中心に遊技が行われることとなる。しかしながら、こうした従来のパチンコ機では、各遊技状態で二つの特別始動口がお互いに関連付けられることなく独立して機能しているため、特別始動口が二つ配設されているにも拘わらず、各遊技状態の遊技は変化に乏しい単調なものであった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、特別始動口を二つ備えるパチンコ機にあって興趣に富んだ遊技を提供することを目的とする。
本発明は、特別図柄を表示する特別図柄表示装置と、遊技球が常時通過可能な第一の特別始動口と、遊技球が通過可能な開放状態と、通過不能な閉塞状態とに変換される第二の特別始動口と、前記いずれかの特別始動口を遊技球が通過したのを契機として、特別図柄の変動態様及び停止態様を規定する特別始動記憶データを生成する特別始動記憶生成手段と、前記特別始動記憶データに基づいて特別図柄表示装置で特別図柄を変動表示させ、その後に停止表示させる一連の図柄生成行程を順次実行する特別図柄制御手段と、第二の特別始動口よりも第一の特別始動口を遊技球が高頻度で通過する第一の遊技状態と、該第一の遊技状態よりも第二の特別始動口が開放状態になる割合が高くなることにより、第一の特別始動口よりも第二の特別始動口を遊技球が高頻度で通過する第二の遊技状態とに遊技状態を制御し、さらに、前記第一の遊技状態又は第二の遊技状態にあって、前記図柄生成行程の結果、特別図柄が当り態様で停止表示されると、大入賞口が所定態様で開放する特別遊技状態に移行するよう制御する遊技状態制御手段と、遊技球の前記第一の特別始動口通過を契機として生成された特別始動記憶データを、当該特別始動記憶データに基づく図柄生成行程が開始されるまで所定数を上限として記憶する第一特別始動記憶手段と、遊技球の前記第二の特別始動口通過を契機として生成された特別始動記憶データを、当該特別始動記憶データに基づく図柄生成行程が開始されるまで所定数を上限として記憶する第二特別始動記憶手段とを備えるパチンコ機において、第一の遊技状態にあって第二の特別始動口を遊技球が通過した場合には、第一特別始動記憶手段に記憶される特別始動記憶データに基づく図柄生成行程の期待利得を増加させる期待利得増加手段を備えることを特徴とするパチンコ機である。
かかる構成にあっては、遊技者は、第一の遊技状態にあって、第二の特別始動口へ遊技球を通過させることで、第一の特別始動口に係る図柄生成行程の期待利得を高めることができる。このため、第一の遊技状態あっては、遊技者は、第一の遊技状態で単に第一の特別始動口へ遊技球を通過させようとするだけでなく、少ない機会ながらも第二の特別始動口へ遊技球を通過させることで、第一特別始動口に係る図柄生成行程の期待利得を高めようと努めることとなる。また、遊技者は、第二の特別始動口へ遊技球が通過した場合には、期待利得が増加した図柄生成行程を、通常よりも大きな期待を抱いて注目することとなる。
本発明にあって、「図柄生成行程の期待利得」とは、当該図柄生成行程の結果、獲得が期待される賞球数を指す。具体的には、図柄生成行程で特別図柄が当り態様で停止表示される確率(大当り確率)を通常よりも増加させれば、当該図柄生成行程後に特別遊技状態に移行し易くなるから、当該図柄生成行程の期待利得は大きくなる。また、図柄生成行程の結果として特別遊技状態に移行した時に、通常よりも大入賞口の開放回数を増加させたり、一回あたりの開放時間を増加させたりするようにすれば、特別遊技状態で得られる賞球数が増加するため、当該図柄生成行程の期待利得は大きくなる。また、図柄生成行程の結果として特別遊技状態に移行した場合に、該特別遊技状態後に確変遊技状態等の有利な遊技状態へ移行する確率を増加させるようにしても、当該図柄生成行程の期待利得は大きくなる。
本発明にあって、前記期待利得増加手段は、第一の遊技状態にあって第二の特別始動口を遊技球が通過した場合には、当該遊技球が通過した時に第一特別始動記憶手段に記憶されている特別始動記憶データについて、該特別始動記憶データに基づく図柄生成行程の期待利得を増加させることが提案される。かかる構成にあっては、遊技者は、第一の遊技状態にあって、第一特別始動記憶手段が多くの特別始動記憶データを記憶している時に遊技球を第二の特別始動口に通過させるほど、より多くの図柄生成行程に関して期待利得を増加させることができる。
また、本発明にあって、前記期待利得増加手段は、第一の遊技状態にあって第二の特別始動口を遊技球が通過した場合には、所定期間に生成されて第一特別始動記憶手段に記憶される特別始動記憶データに関し、該特別始動記憶データに基づく図柄生成行程の期待利得を増加させることが提案される。かかる構成にあっては、遊技者は、第一の遊技状態にあって第二の特別始動口を遊技球が通過した場合には、所定期間内に多くの遊技球を第一の特別始動口へ通過させるほど、より多くの図柄生成行程に関して期待利得を増加させることができる。
また、本発明にあって、前記期待利得増加手段は、図柄生成行程の結果、特別遊技状態に移行した場合に、該特別遊技状態で獲得し得る賞球数を増加させることで、当該図柄生成行程の期待利得を増加させることが提案される。すなわち、かかる構成では、特別遊技状態に移行した時に通常より多くの賞球を獲得可能とすることで、図柄生成行程の期待利得を増加させるものである。特別遊技状態での賞球数を増加させる方法としては、通常よりも大入賞口の開放回数を増加させたり、一回あたりの大入賞口の開放時間を増加させたり、大入賞口に関して遊技球1個あたりの賞球数を増加させたりすることが挙げられる。
以上に述べたように、本発明のパチンコ機にあっては、第一の遊技状態にあって、遊技球の第一の特別始動口通過と、遊技球の第二の特別始動口通過とが密接に関連付けられた遊技が行われる。このため、遊技者は、夫々の特別始動口に遊技球を適宜通過させることによってより多くの賞球を獲得可能となり、従来よりも戦略性の高い遊技が実現される。また、本発明によれば、図柄生成行程の期待利得を適宜増加させることによって、図柄生成行程に対する遊技者の期待感を刺激することができるから、遊技者を飽きさせない起伏に富んだ遊技を実現できる。
本発明の実施形態を、以下の実施例に従って説明する。
なお、下記実施例において、本発明に係る「第一の特別始動口」は第一特別始動口20aに、「第二の特別始動口」は第二特別始動口20bに該当する。また、本発明に係る「第一の遊技状態」は通常遊技状態に、本発明に係る「第二の遊技状態」は確変遊技状態に該当する。
パチンコ機1は、図1に示すように、遊技島設備(図示省略)に固定される外枠2と、この外枠2の前面開口部を覆う遊技機本体3とからなる。遊技機本体3は、中央上部の略円形の開口部に遊技盤10が取り付けられた前枠5を備え、この前枠5の一側縁がヒンジ部材4,4を介して外枠2に開閉可能に枢着されている。さらに前枠5には、遊技盤10を覆うガラス板6が設けられている。また、前枠5の下部には、上受皿7と下受皿8とが上下に列設されており、下受皿8の右側方に発射ハンドル9が配設される。
図2は、遊技盤10の正面図である。遊技盤10の前面には、ガイドレール11によって略円形の遊技領域12が区画形成されている。遊技領域12の中央には、各種遊技部材を組み込んだセンターケース13が配設される。図3は、この遊技領域12の中央に配設されたセンターケース13の正面図である。センターケース13には、演出表示装置14が組み付けられている。演出表示装置14は、液晶表示器又はCRT表示器等からなり、その表示画面には演出図柄や各種演出画像が表示される。
図3に示すように、演出表示装置14の下部には、8個のLED(発光ダイオード)が横並びに配設される。この8個のLEDのうち、右側の3個は第一特別図柄表示装置15aであり、左側の3個は第二特別図柄表示装置15bであり、中央の2個は普通図柄表示装置16である。
第一特別図柄表示装置15aは、LEDの点灯態様によって第一特別図柄を表示するものであり、第二特別図柄表示装置15bは、LEDの点灯態様によって第二特別図柄を表示するものである。後述するように、各特別図柄表示装置15a,15bは、所定契機によって、各LEDを点滅させることにより夫々の特別図柄を変動させ、その後にいずれかのLEDが点灯した態様で特別図柄を停止表示する。本実施例では、一番右のLEDが点灯した態様がハズレ態様、右二つのLEDのいずれかが点灯した態様が当り態様と設定されており、いずれかの特別図柄が当り態様で停止表示された場合に、いわゆる「大当り」となって後述の特別遊技状態に移行する。
一方、普通図柄表示装置16は、LEDの点灯態様によって普通図柄を表示するものである。後述する普通始動口19を遊技球が通過すると、このLEDが順次点滅することで普通図柄を変動させ、その後にいずれかのLEDが点灯した態様で普通図柄を停止表示する。左側のLEDのみが点灯した態様が当り態様、左右のLEDが点灯した態様がハズレ態様に設定されており、当り態様で停止表示された場合には、後述の普通電動役物23が拡開作動する。
図3に示すように、演出表示装置14の右上位置には、四個のLEDからなり、該LEDの点灯数によって後述の第一特別始動記憶数Pを表示する第一特別始動記憶数表示装置17aが設けられている。ここで、第一特別始動記憶数表示装置17aの各LEDは赤色と緑色に発光可能な二色発光LEDで構成される。また、演出表示装置14の左上位置には、四個のLEDからなり、該LEDの点灯数によって後述の第二特別始動記憶数Qを表示する第二特別始動記憶数表示装置17bが設けられている。さらに、演出表示装置14の直下位置には、四個のLEDからなり、該LEDの点灯数によって普通始動記憶数を表示する普通始動記憶数表示装置18が設けられている。
図2に示すように、センターケース13の左側方には普通始動口19を有する普通始動ゲート21が設けられており、普通始動口19を遊技球が通過すると、この普通始動ゲート21に具備された球検知スイッチが球検知信号を出力し、かかる球検知信号に基づいて普通図柄表示装置16のLEDが点滅開始する。
また、図2,4に示すように、センターケース13の直下位置には第一特別始動口20aを有する特別入賞装置22が配設されている。かかる特別入賞装置22は第一特別始動口20aの開口幅を変化させないタイプであり、遊技球は第一特別始動口20aを常時通過可能となっている。そして、第一特別始動口20aを遊技球が通過すると、特別入賞装置22に内蔵された球検知スイッチが球検知信号を出力し、かかる球検知信号に基づいて第一特別図柄表示装置15aのLEDが点滅開始する。また、第一特別始動口20aは入賞口も兼ねており、遊技球が第一特別始動口20aを通過すると、所定数の賞球が払い出される。
また、図2,4に示すように、センターケース13の直下位置には第二特別始動口20bを有する普通電動役物23が配設される。図4に示すように、普通電動役物23は開閉翼片24を備えている。開閉翼片24は、ソレノイド(図示省略)によって駆動されるものであり、開閉翼片24の定常位置では第二特別始動口20bは遊技球が通過不能な閉塞状態であるが、ソレノイドによって開閉翼片24が拡開駆動されると第二特別始動口20bは遊技球が通過可能な開放状態となる。第二特別始動口20bは、通常は閉塞状態であるが、普通図柄表示装置16で普通図柄が当り態様で停止表示されると、所定時間開閉翼片24が拡開駆動されて第二特別始動口20bが所定時間開放状態となる。そして、開放された第二特別始動口20bを遊技球が通過すると、普通電動役物23に内臓された球検知スイッチが球検知信号を出力し、かかる球検知信号に基づいて第二特別図柄表示装置15bのLEDが点滅開始する。また、第二特別始動口20bは入賞口も兼ねており、遊技球が第二特別始動口20bを通過すると、所定数の賞球が払い出される。
普通電動役物23の直下、かつアウト口30の直上方位置には、大入賞口25を有する特別電動役物26が配設されている。この特別電動役物26は横長矩形状の開閉片27を具備し、この開閉片27は内蔵するソレノイドにより開閉制御されることによって大入賞口25が開放状態又は閉鎖状態に変換される。また、特別電動役物26の内部には入賞した遊技球を検知する球検知スイッチが設けられている。
また、遊技領域12の下部には一般入賞口28を有する一般入賞装置29が四個配設されており、遊技球が一般入賞口28に入賞すると、一般入賞装置29に内蔵された球検知スイッチが球検知信号を出力し、かかる球検知信号に基づいて所定数の賞球が払い出される。
次に、本実施例のパチンコ機の遊技作動を制御する制御回路を、図7を参照して説明する。
マイクロコンピュータを構成する主制御基板60には、パチンコ機の遊技作動等を制御するための基板回路が設けられている。この主制御基板60は、遊技の統括的な制御を実行するものであり、本発明に係る特別始動記憶生成手段、特別図柄制御手段、遊技状態制御手段、第一特別始動記憶手段、及び第二特別始動記憶手段は、主にこの主制御基板60により実現される。この基板回路上には主制御用中央制御装置CPUが配設されている。この主制御用中央制御装置CPUには、演算処理に用いる動作プログラムを格納する記憶装置ROMと、必要なデータを随時読み書きできる記憶装置RAMとが、データを読み書きするアドレスを指定する情報を一方的に伝えるアドレスバス(図示省略)と、データのやり取りを行うデータバス(図示省略)を介して接続され、主制御基板60の基板回路を構成している。記憶装置ROMには、制御プログラムや、特別始動記憶データを参照して図柄生成行程の当落判定や図柄の変動・停止態様等を決定するための各種テーブルが格納されている。
一方、記憶装置RAMには、各種球検知スイッチからの球検知信号等が一時的に記憶される記憶エリア、各種のタイマや乱数カウンタ、計数カウンタ等を構成するレジスタ領域、及びワークエリア等が設けられている。
さらに、この主制御基板60の基板回路には、所定のクロックパルスを出力するクロック装置(図示省略)が設けられ、主制御用中央制御装置CPUに接続されている。そして主制御用中央制御装置CPUは、一定間隔のクロックパルスによって時系列的に演算処理を行い、一連の処理作動を順次実行する。また、このクロック装置により出力されたクロックパルスをカウントして、時間を計測するタイマTMも接続されている。
ここで主制御用中央制御装置CPU、及び後述する各制御基板62,63,64,65に設置されている各中央制御装置CPUは、所定のデータの処理を行う演算ユニット(ALU)を連成した演算装置と、この演算装置に入出力するデータや読み込んだ命令を保管しておくレジスタと、命令を解読するデコーダ等によって構成されている。そして、この主制御用中央制御装置CPUは、所定の形式で生成したデータ又はコマンドを各制御基板62,63,64,65にそれぞれ出力し、各制御基板62,63,64,65の中央制御装置CPUがこのデータ等に従って所定の制御を処理実行することとなる。
ここで、主制御基板60の記憶装置RAMの記憶領域に設けられる各乱数カウンタについて説明する。
大当りカウンタは0〜299の範囲の値を取るものであり、第一特別始動口20a又は第二特別始動口20bへ入賞するとその時点の大当りカウンタの値が生成される。そして抽出された大当りカウンタ値は、所定の大当り値と比較され、抽出された大当りカウンタ値が大当り値と一致していた場合には「大当り(特別図柄の当選)」となり、不一致であった場合には「ハズレ」となる。ここで所定大当り値には、高確率時の大当り値「7,11,37,87,127,177,207,233,257,273」と通常確率時の大当り値「7」の二種類があり、通常遊技状態では、大当りカウンタ値は通常確率時の大当り値と比較されるが、上述の確変遊技状態では、高確率時の大当り値と比較される。すなわち、通常遊技状態では、抽出された大当りカウンタ値が「7」の場合にのみ当選となり、確変遊技状態では、抽出された大当りカウンタ値が「7,11,37,87,127,177,207,233,257,273」の場合に当選となる。したがって、通常遊技状態では、当選する確率(以下、当選確率という)は1/300であり、確変遊技状態では、当選確率は10/300(=1/30)となる。
また、図柄カウンタは0〜7の範囲の値を取るものであり、第一特別始動口20a又は第二特別始動口20bへ入賞するとその時点の図柄カウンタの値が抽出される。上記大当りカウンタ値の判定結果が「大当り」である場合に、抽出された図柄カウンタの抽出値が、当選種類に対応する所定の当選種別判定値と一致するか否かによって当選種類が決定される。具体的には、第一始動記憶領域の特別始動記憶データでは、抽出された図柄カウンタ値が「0,1」の場合には「通常大当り」と決定され、抽出された図柄カウンタ値が「2,3」の場合には「突確大当り」と決定され、抽出された図柄カウンタ値が「4,5,6,7」の場合には「確変大当り」と決定される。すなわち、第一特別始動口20a入賞に係る「大当り」の25%が「通常大当り」に、25%が「突確大当り」に、50%が「確変大当り」に振り分けられることとなる。一方、第二始動記憶領域の特別始動記憶データでは、抽出された図柄カウンタ値が「0,1」の場合には「通常大当り」と決定され、抽出された図柄カウンタ値が「2,3,4,5,6,7」の場合には「確変大当り」と決定される。すなわち、第二特別始動口20b入賞に係る「大当り」の25%が「通常大当り」に、75%が「確変大当り」に振り分けられることとなる。なお、後述するように、第一始動記憶領域の特別始動記憶データにプレミアム(付加利得)が付与された場合には、図柄カウンタ値とは関係なく、常に「確変大当り」に振り分けられる。
普通当りカウンタは0〜30の範囲の値を取るものであり、遊技球が普通始動ゲート21を通過するとその時点の普通当りカウンタの値が抽出される。そして抽出された普通当りカウンタ値は、所定の当り値と比較され、抽出された普通当りカウンタ値が該当り値と一致していた場合には内部的に「当り(普通図柄の当選)」となり、不一致であった場合には「ハズレ」となる。
また、第一特別始動口20a又は第二特別始動口20bに入賞した際には、演出表示装置14で演出図柄のリーチ変動を行うか否かを決定するためのリーチカウンタや、特別図柄や演出図柄の変動態様を決定するための態様カウンタからも値が抽出される。図柄生成行程での特別図柄の変動態様及び停止態様を規定する特別始動記憶データは、これらのカウンタから抽出したカウンタ値の集合であり、特別始動口20a,20b入賞を契機として各カウンタから抽出された各カウンタ値は、一個の特別始動記憶データとして纏められて記憶装置RAMに保持され、当該特別始動記憶データに基づいて図柄生成行程が開始されると消去される。
ここで、記憶装置RAMには、第一特別始動口20aの入賞に基づく特別始動記憶データを記憶する第一始動記憶領域と、第二特別始動口20bの入賞に基づく特別始動記憶データを記憶する第二始動記憶領域とが設けられている。第一始動記憶領域には特別始動記憶データを記憶するための四個の記憶領域1〜4が設けられており、第一特別始動口20a入賞によって生成された特別始動記憶データのうち、最も先に記憶されたものから順番に、記憶領域1から記憶領域4へと記憶保持される。同様に、第二始動記憶領域には特別始動記憶データを記憶するための四個の記憶領域5〜8が設けられており、第二特別始動口20b入賞によって生成された特別始動記憶データのうち、最も先に記憶されたものから順番に、記憶領域5から記憶領域8へと記憶保持される。夫々の始動記憶領域に関して、図柄生成行程は最も先に記憶される特別始動記憶データに基づいて実行される。すなわち、第一始動記憶領域では、記憶領域1に記憶される特別始動記憶データに基づいて図柄生成行程が実行されると共に、記憶領域2〜4に特別始動記憶データが残っている場合には、それらの特別始動記憶データが記憶領域1〜3へとシフトする。同様に、第二始動記憶領域では、記憶領域5に記憶される特別始動記憶データに基づいて図柄生成行程が実行されると共に、記憶領域6〜8に特別始動記憶データが残っている場合には、それらの特別始動記憶データが記憶領域5〜7へとシフトする。なお、第一始動記憶領域は、本発明に係る第一特別始動記憶手段を構成するものであり、第二始動記憶猟奇は、本発明に係る第二特別始動記憶手段を構成するものである。
また、第一始動記憶領域に何個の特別始動記憶データが記憶されているかが、第一特別始動記憶数Pとして記憶装置RAMに記憶保持される。一方、第二始動記憶領域に何個の特別始動記憶データが記憶されているかが、第二特別始動記憶数Qとして記憶装置RAMに記憶保持される。また、記憶装置RAMには、普通始動口19を遊技球が通過した時に取得された普通当りカウンタ値を記憶する普通始動記憶領域が設けられており、普通始動記憶領域に何個の普通当りカウンタ値が記憶されているかが、普通始動記憶数Rとして記憶装置RAMに記憶保持される。
また、この主制御基板60の基板回路には、主制御用中央制御装置CPUが周辺機器とデータ通信を行う入力ポート(図示省略)及び出力ポート(図示省略)が設けられており、この出力ポートを介して主制御基板60からの制御指令が、図柄表示制御基板62、音源制御基板63、光源制御基板64、及び払出制御基板65の各入力ポートに向け、一方向に出力されるように接続されている。また、主制御基板60の入力ポートには、盤面中継基板61を介して、普通始動ゲート21、特別入賞装置22、普通電動役物23、特別電動役物26、一般入賞装置29等が接続されている。そして、主制御基板60が2msごとに、これらに内蔵された各スイッチの遊技球検出状態を調べ、遊技球検出があると、その球検出信号が波形整形回路により波形整形されて主制御用中央制御装置CPUに入力され、その情報を記憶装置RAMに記憶する。また、主制御基板60の出力ポートには、盤面中継基板61を介して普通電動役物23や特別電動役物26等が接続されており、主制御用中央制御装置CPUが所定の条件を選出した場合に、これらに内蔵されたソレノイドやモータを作動させる。
上記の図柄表示制御基板62には、演出表示装置14の表示態様を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、表示態様を制御処理する図柄制御用中央制御装置CPUに、その表示態様に関する固定データが格納されている記憶装置ROMと、必要なデータを読み書きできる記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとが接続されて構成されている。
図柄表示制御基板62は、主制御基板60から入力ポートを介して入力されたデータ又はコマンドを図柄制御用中央制御装置CPUにおいて演算処理し、所定の表示態様を表示するデータを、出力ポートを介して表示用ドライバに出力する。そして、この表示用ドライバが、前記データに従って演出表示装置14に所定態様で表出させる。
上記の音源制御基板63には、スピーカから発生する効果音等を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、音響を制御する音源制御用中央制御装置CPUに、動作プログラムや音響発生パターン等の固定データが格納されている記憶装置ROMと、必要なデータを読み書きする記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとが接続されて構成されている。この音源制御基板63は、上記の主制御基板60より入力ポートを介して入力されたデータ又はコマンドを音源制御用中央制御装置CPUで演算処理し、所定の音データを、出力ポートを介してサウンドジェネレータに出力し、このサウンドジェネレータが、前記音データに従ってスピーカに効果音を出力させる。
上記の光源制御基板64には、第一特別図柄表示装置15a、第二特別図柄表示装置15b、普通図柄表示装置16、第一特別始動記憶数表示装置17a、第二特別始動記憶数表示装置17b、普通始動記憶数表示装置18等を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、LEDやランプ等の点灯、点滅等を制御する光源制御用中央制御装置CPUに、動作プログラムや、LED,装飾ランプ等を所定の発光態様に従って発光させるための発光パターン等の固定データが格納されている記憶装置ROMと、必要なデータを読み書きする記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとが接続されて構成されている。
この光源制御基板64は、光源制御用中央制御装置CPUで、上記の主制御基板60から入力ポートを介して入力されたデータ又はコマンドを演算処理し、所定の光データを、出力ポートを介して、LEDやランプ等を発光作動するドライバを配した光源作動基板に出力し、この光源作動基板が、所定のLEDやランプ等を点灯、点滅させる。すなわち、この光源制御基板64及び主制御基板60等により、本発明に係る特別図柄制御手段が構成される。
上記の払出制御基板65には、遊技球の貸球や賞球等の払出しを制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、貸球ユニットや賞球ユニット等の各種ソレノイドを作動して、所定の貸球や賞球の供給を制御する払出制御用中央制御装置CPUに、動作プログラム、賞球や貸球の球数パターン等の固定データが格納されている記憶装置ROMと、球数カウントデータ等の必要なデータを読み書きする記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとが接続されて構成されている。この払出制御基板65は、主制御基板60から入力されたデータ又はコマンドに従い、払出制御用中央制御装置CPUで演算処理し、所定のデータを、出力ポートを介して払出中継基板に送信し、このデータにより貸球ユニットや賞球ユニット等の各種ソレノイドを作動し、所定の貸球や賞球の払出しを実行する。また、払出制御基板65は、遊技球の貸球を記憶したプリペイドカードの読込みや書込みを行う機外装置であるプリペイドカードユニットと、このプリペイドカードのデータ処理を中継するCR接続基板を介して接続され、遊技球の残球データ等をやり取りする。
次に、本実施例のパチンコ機の基本的な遊技作動を、図2〜4を参照して簡単に説明する。なお、本実施例のパチンコ機の基本的な遊技作動は、既存のパチンコ機と同様であるため詳細な説明は省略する。
本発明のパチンコ機にあっては、通常の遊技状態(通常遊技状態)に加え、特別図柄の当選確率が通常確率よりも高確率となる確変遊技状態と、特別図柄の当り(大当り)によって開始される上記特別遊技状態といった三つの遊技状態がある。また、特別遊技状態には、多くの賞球を獲得可能な通常特別遊技状態と、ほとんど賞球を獲得できない突確特別遊技状態とがある。
通常遊技状態及び確変遊技状態にあっては、遊技球が発射装置から遊技盤10の遊技領域12に発射され、該遊技球がいずれかの特別始動口20a,20bを通過した場合、乱数抽選が行われて特別始動記憶データが生成される。そして、生成された特別始動記憶データに基づいて図柄生成行程が順次実行される。図柄生成行程が開始されると、いずれかの特別図柄表示装置15a,15bでLEDが点滅し、特別図柄が変動開始する。そして、各特別図柄が点滅を停止すると、遊技者に特別図柄の態様を認識させるため、特別図柄を一定時間(約1秒)停止表示する。ここで、いずれかの特別図柄が当り態様で停止表示されると大当りとなり、後述の特別遊技状態に移行する。
また、通常は、図柄生成行程の実行中は、スピーカや装飾用ランプが所定態様で作動し、また、演出表示装置14の表示画面で演出用の図柄が変動する。ここで、表示画面では、場合によって遊技者の大当りへの期待感を高めるいわゆるリーチ変動が実行される。かかるリーチ変動を実行する場合には、通常よりも当り態様で確定表示する頻度が高くなるように設定されており、遊技者はリーチ変動により大当りの期待感を高めるとともに、表示画面での多様な演出態様により、演出用図柄の変動が停止するまで興奮を持続させることができる。
図柄生成行程は二つの特別図柄表示装置15a,15bで同時並行して実行されることはなく、いずれかの特別図柄表示装置15a,15bで実行中の図柄生成行程が終了すると、次の図柄生成行程がいずれかの特別図柄表示装置15a,15bで開始されるといった具合に一つずつ実行される。そして、遊技球の特別始動口20a,20b通過によって生成された特別始動記憶データは、当該特別始動記憶データに基づく図柄生成行程が開始されるまで記憶保持される。ここで、遊技球の第一特別始動口20a通過によって生成された特別始動記憶データは、4個を上限として上記第一始動記憶領域に保持され、該特別始動記憶データに基づく図柄生成行程は第一特別図柄表示装置15aで実行される。一方、遊技球の第二特別始動口20b通過によって生成された特別始動記憶データは、4個を上限として上記第二始動記憶領域に保持され、該特別始動記憶データに基づく図柄生成行程は第二特別図柄表示装置15bで実行される
次に、通常遊技状態及び確変遊技状態での普通図柄表示装置16の変動態様について概説する。
遊技球が普通始動口19を通過すると、普通図柄表示装置16の二個のLEDが点滅開始して、普通図柄が変動開始する。一方、この普通図柄表示装置16の点滅中又は普通電動役物23の開放動作中に、遊技球が普通始動口19を通過すると、普通始動記憶数表示装置18のLEDの点灯数が追加され、未実行の変動回数を遊技者に報知する。
普通図柄は所定時間経過すると変動を停止し、当り態様又はハズレ態様が停止表示される。そして当り態様で停止表示された場合には普通電動役物23の拡開作動が実行されて第二特別始動口20bが所定時間開放状態となる。普通図柄の停止表示後、又は普通電動役物23の開放動作終了後に、普通始動記憶数表示装置18のLEDが点灯している場合には、該LEDが一つ消灯し、普通図柄は再び変動開始することとなる。
次に、通常遊技状態と確変遊技状態の違いを説明する。
確変遊技状態は、図6に示すように、通常遊技状態より高確率で特別図柄が当たりやすくなる遊技状態である。具体的には、通常遊技状態中の当選確率が1/300であるのに対し、確変遊技状態では当選確率が1/30となるので、確変遊技状態は通常遊技状態よりも10倍当り易い有利な状態といえる。また、確変遊技状態では、特別図柄を変動表示する平均時間が通常遊技状態の半分に短縮されるとともに、普通図柄の変動時間も通常遊技状態よりも短縮される。さらには、確変遊技状態では、普通図柄の当選確率が通常遊技状態よりも高確率となるとともに、普通電動役物23拡開作動する時間が通常遊技状態より長くなり、第二特別始動口20bが長時間開放される。このように確変遊技状態では、普通電動役物の開放頻度や開放時間が増えることで、第二特別始動口20bが開放状態となる割合が向上する。このため、通常遊技状態では、専ら遊技球は第一特別始動口20aに入賞し、第二特別始動口20bに入賞することは稀であるが、確変遊技状態では遊技球が第二特別始動口20bへ入賞し易くなり、第二特別始動口20bへの入賞頻度が第一特別始動口20aへの入賞頻度を上回ることとなる。
次に、特別遊技状態について説明する。
特別遊技状態は、大入賞口25が開閉する開閉ラウンドを所定回数実行する遊技状態であり、上述のように、通常遊技状態又は確変遊技状態でいずれかの特別図柄が当り態様で停止表示されて大当りとなると開始され、所定回数の開閉ラウンドを終了すると特別遊技状態が終了し、通常遊技状態又は確変遊技状態へ移行する。特別遊技状態は、多量の賞球を獲得し得る通常特別遊技状態と殆ど賞球を獲得できない突確特別遊技状態がある。通常特別遊技状態では、大入賞口25が30秒間開放して閉鎖すると一回の開閉ラウンドが終了する。そして、この開閉ラウンドを16回繰り返すことによって通常特別遊技状態が終了する。この通常特別遊技状態では、大入賞口25へ100個以上の入賞が期待でき、遊技者は多量の賞球を獲得できる。一方、突確特別遊技状態では、大入賞口25が0.2秒間開放しただけで閉鎖して、一回の開閉ラウンドが終了する。そして、この開閉ラウンドを2回繰り返すことによって突確特別遊技状態が終了する。この突確特別遊技状態は、1秒に満たない時間で終了するため、大入賞口25への入賞は期待できず、遊技者は賞球をほとんど獲得できない。
以下に本発明の要部に係る遊技態様を説明する。
本実施例のパチンコ機では、通常遊技状態にあって、遊技球が第二特別始動口20bを通過すると、その時点で第一始動記憶領域に記憶される各特別始動記憶データにプレミアムが付与される。また、その時点から10秒間のプレミアム付与期間は、第一特別始動口20a入賞によって生成されて第一特別始動記憶手段に記憶される特別始動記憶データにも同様にプレミアムが付与される。プレミアムが付与された特別始動記憶データに関しては、当該特別始動記憶データに基づく図柄生成行程の期待利得が増加することとなる。
具体的には、プレミアムが付与された特別始動記憶データに関しては、特別図柄の当選種類の振分け態様が変化する。本実施例のパチンコ機にあっては、図7に示すように、特別図柄の当選種類は、通常特別遊技状態の実行後に通常遊技状態に移行する「通常大当り」と、突確特別遊技状態の実行後に確変遊技状態に移行する「突確大当り」と、通常特別遊技状態の実行後に確変遊技状態に移行する「確変大当り」とに分けられる。通常、第一特別始動記憶手段の特別始動記憶データに基づく図柄生成行程で大当りとなった場合(プレミアムなし)、特別図柄の当選種類は、特別始動記憶データに含まれる図柄カウンタ値に基づいて、25%の確率で通常大当りに、50%の確率で突確大当りに、25%の確率で確変大当りに決定される。
これに対して、プレミアムが付与された特別始動記憶データに関しては、図7に示すように、大当りの振分け態様が変化し、100%の確率で確変大当りに決定される。すなわち、プレミアムなしの大当りの場合には、50%の確率で突確特別遊技状態(0.2秒2回の開閉ラウンド)に移行して遊技者は殆ど賞球を獲得できなくなるのに対し、プレミアムが付与された図柄生成行程で大当りした場合には、必ず特別遊技状態で30秒16回の開閉ラウンドが実行されて遊技者は多量の賞球を獲得できる。また、プレミアムなしの大当りの場合には、特別遊技状態終了後は75%の確率でしか確変遊技状態に移行しないのに対し、プレミアムが付与された図柄生成行程で大当りした場合には、特別遊技状態終了後に100%の確率で確変遊技状態に移行するため、常に次回の大当りを期待できる。このように、プレミアムが付与された特別始動記憶データは、大当りの振分け態様が変化することで、当該特別始動記憶データに基づく図柄生成行程の期待利得が大幅に増加することとなり、遊技者は、当該図柄生成行程に対して、より多くの賞球獲得を期待するようになる。
なお、第二特別始動記憶手段の特別始動記憶データに基づく図柄生成行程で大当りとなった場合は、図7に示すように、特別図柄の当選種類は、特別始動記憶データに含まれる図柄カウンタ値に基づいて、25%の確率で通常大当りに、75%の確率で確変大当りに決定される。
第一始動記憶領域に記憶される特別始動記憶データにプレミアムが付与される実例を、図8を参照して説明する。図8は、記憶装置RAMの第一始動記憶領域の記憶領域1〜4を示す概念図である。第一始動記憶領域の特別始動記憶データは、上述のように、第一特別始動口20a入賞時に各種のカウンタから抽出したカウンタ値の集合であり、第一始動記憶領域の記憶領域1〜4には、各カウンタの値が夫々参照可能な状態で記憶される。また、各記憶領域1〜4には、特別始動記憶データにプレミアムが付与されているか否かを示すプレミアム値が併せて記憶される。図8(a)は、通常遊技状態にあって、第一始動記憶領域に二個の特別始動記憶データが記憶された状態である。この時点では、各特別始動記憶データのプレミアム値はプレミアムなしを示す「0」である。そして、図8(a)の状態にあって第二特別始動口20bに入賞すると、図8(b)に示すように、第一始動記憶領域の各特別始動記憶データのプレミアム値がプレミアム付与を示す「1」に変更される。このようにプレミアム値が「1」となることで、当該特別始動記憶データに基づく図柄生成行程に関する大当り態様は上述のように変化することとなる。さらに、第二特別始動口20b入賞から10秒間のプレミアム付与期間に第一特別始動口20aに遊技球が入賞すると、図8(c)に示すように、該入賞によって生成された特別始動記憶データのプレミアム値にはプレミアム付与を示す「1」が記憶される。図8(d)は、図8(c)の状態から遊技が進行した状態である。図8(c)にあって記憶領域1に記憶されていた特別始動記憶データは、該データに基づく図柄生成行程の開始と共に第一始動記憶領域から削除され、図8(c)にあって記憶領域2,3に記憶されていた特別始動記憶データが記憶領域1,2にシフトされている。また、記憶領域3に記憶される特別始動記憶データはプレミアム付与期間終了後に生成されたものであり、かかる特別始動記憶データのプレミアム値はプレミアムなしを示す「0」となっている。
このように、本発明にあっては、通常遊技状態にあって第二特別始動口20bに入賞すると、第一始動記憶領域の特別始動記憶データにプレミアム値「1」が設定され、当該特別始動記憶データに基づく図柄生成行程の結果として付与される期待利得が増加することとなる。具体的には、図8(c)で記憶領域3に記憶される特別始動記憶データの大当りカウンタ値「7」は、大当りと判定される値である。かかる特別始動記憶データの図柄カウンタ値「2」は、プレミアムのない状態であれば「突確大当り」に振り分けられる値であるが、当該特別始動記憶データにはプレミアムが付与されているため、図柄カウンタ値とは無関係に「確変大当り」に振り分けられることとなる。すなわち、かかる特別始動記憶データは、プレミアムの付与によって、特別遊技状態にあって殆ど賞球を獲得できない突確大当りから、特別遊技状態にあって多量の賞球を獲得可能な確変大当りへと格上げされるのである。
以上のように、本実施例のパチンコ機1にあっては、通常遊技状態にあって、第二特別始動口20bへ入賞すると、第一始動記憶領域の特別始動記憶データに基づく図柄生成行程にプレミアムが付与されることとなり、その結果、該図柄生成行程で大当りとなって特別遊技状態に移行した場合には、100%の確率で確変大当りに振り分けられることとなる。このため、遊技者は、通常遊技状態にあって、第二特別始動口20bに入賞させようと努力することとなり、また、第二特別始動口20bの入賞に成功した場合には、プレミアム付与期間に第一特別始動口20aへ入賞させることで、期待度の高い図柄生成行程をより多く実行させようと努力することとなる。このように、本実施例のパチンコ機1では、通常遊技状態にあって、二つの特別始動口20a,20bを関連付けた戦略性の高い遊技が実行されるため、遊技者は通常遊技状態であっても、遊技を心行くまで楽しむことができる。
次に、上記構成からなるパチンコ機の制御処理について、図9〜16に従って説明する。図9は、主制御用中央制御装置CPUで所定間隔(2ms)で実行されるメイン処理の制御内容を示すフローチャートである。このメイン処理によって、遊技の主要な制御処理が実現される。
メイン処理では、まず、電源投入時であるか否かの判定を行う(S101)。そして、電源投入時でないと判定した場合には、入賞に係る制御処理を行う入賞検出処理(S102)、各種乱数カウンタの値を更新するカウンタ値更新処理(S103)、異常検出処理(S104)、特別図柄の当選判定等を行う特別始動口処理(S105)、普通図柄の当選判定等を行う普通始動口処理(S106)、特別図柄の表示制御等を行う特別図柄処理(S107)、普通図柄の表示制御を行う普通図柄処理(S108)、特別遊技状態に係る制御を行う大入賞口処理(S109)、普通電動役物23の作動制御を行う普通電動役物処理(S110)、各制御基板へ制御コマンドを出力するコマンド出力処理(S111)の十個のサブルーチンを順番に実行する。そして、コマンド出力処理(S111)を実行した後は、各種乱数カウンタの初期値を更新する初期値更新処理(S112)をリセット信号が送信されるまで繰返し実行する。
一方、ステップS101で電源投入時であると判定した場合には、停電時の復帰処理を行うか否かを判定する一連の処理を行う(S113〜S115)。そして、停電時の復帰処理を行うと判定した場合には、各制御基板へ復電時のコマンドを送信し(S116)、電源切断前の番地から処理を再開する。これに対し、停電時の復帰処理を行わないと判定した場合には、ステップS102に移行する。
なお、このメイン処理の制御処理内容の多くは、従来のパチンコ機で採用されているものである。このため、以下では、本発明の要部に係るサブルーチンについての制御処理のみ詳述し、従来機同様の制御処理を行うサブルーチンについての説明は省略する。
次に、上記入賞検出処理(図9、S102)を図10にしたがって説明する。
まず、主制御用中央制御装置CPUは、第一特別始動口20aへの入賞があったか否か、すなわち、特別入賞装置22の球検知スイッチから球検出信号の入力があったか否かを判定する(S201)。そして、第一特別始動口20aへの入賞がないと判定した場合は、ステップS208へ移行する。一方、第一特別始動口20aへの入賞があったと判定した場合は、賞球数4個の賞球コマンドをセットして(S202)、ステップS203へ移行する。
ステップS203では、第一特別始動記憶数PがP<4であるか否かを判定し、P<4でないと判定した場合は、そのままステップS208へ移行し、第一特別始動記憶数P<4であると判定した場合は、大当りカウンタ・図柄カウンタ・リーチカウンタ・態様カウンタのその時点の値を抽出し(S204)、ステップS204で抽出した各カウンタ値を纏めて一個の特別始動記憶データとして記憶装置RAMの第一始動記憶領域に格納し(S205)、さらに、第一特別始動記憶数Pに1を加算して(S206)、第一始動記憶領域の特別始動記憶データにプレミアムを付与するためのプレミアム処理(S207)を実行してからステップS208へ移行する。プレミアム処理については後述する。
ステップS208では、主制御用中央制御装置CPUは、第二特別始動口20bへの入賞があったか否か、すなわち、普通電動役物23の球検知スイッチから球検出信号の入力があったか否かを判定する。そして、第二特別始動口20bへの入賞がないと判定した場合は、ステップS215へ移行する。一方、第二特別始動口20bへの入賞があったと判定した場合は前記プレミアム処理(S209)を実行し、賞球数4個の賞球コマンドをセットして(S210)、ステップS211へ移行する。
ステップS211では、第二特別始動記憶数QがQ<4であるか否かを判定し、Q<4でないと判定した場合は、そのままステップS215へ移行し、Q<4であると判定した場合は、大当りカウンタ・図柄カウンタ・リーチカウンタ・態様カウンタのその時点の値を抽出し(S212)、ステップS212で抽出した各カウンタ値を一個の特別始動記憶データとして纏めて第二始動記憶領域に格納し(S213)、さらに、第二特別始動記憶数Qに1を加算して(S214)、ステップS215へ移行する。
ステップS215では、一般入賞口28への入賞があったか否か、すなわち、一般入賞装置29の球検知スイッチから球検出信号の入力があったか否かを判定する。そして、入賞があったと判定した場合は、賞球数10個の賞球コマンドをセットして(S216)からステップS217へ移行し、入賞なしと判定した場合はそのままステップS217へ移行する。
ステップS217では、大入賞口25への入賞があったか否か、すなわち特別電動役物26の球検知スイッチから球検出信号の入力があったか否かを判定する。そして、入賞があったと判定した場合は、賞球数15個の賞球コマンドをセットして(S218)からステップS219へ移行し、入賞なしと判定した場合はそのままステップS219へ移行する。
ステップS219では、普通始動口19を遊技球が通過したか否か、すなわち普通始動ゲート21の球検知スイッチから球検出信号の入力があったか否かを判定する。そして、遊技球が通過していないと判定した場合は入賞検出処理を終了する。一方、普通始動口19を遊技球が通過したと判定した場合は、ステップS220へ移行する。
ステップS220では、普通始動記憶数RがR<4であるか否かを判定し、R<4でないと判定した場合は、そのまま入賞検出処理を終了し、R<4であると判定した場合は、普通当りカウンタのその時点の値を抽出し(S221)、ステップS221で抽出した各カウンタ値を記憶装置RAMの普通始動記憶領域に格納し(S222)、さらに、普通始動記憶数Rに1を加算して(S223)、入賞検出処理を終了する。
次に、上記特別始動口処理(図9、S105)を図10にしたがって説明する。
まず、主制御用中央制御装置CPUは、図柄生成工程を開始可能な状態であるか否か、すなわち、既に図柄生成行程を実行中であったり、特別遊技状態であったりしないかを判定する(S301)。そして、図柄生成行程実行中や特別遊技状態であると判定した場合は、そのまま特別始動口処理を終了する。一方、図柄生成行程を開始可能であると判定した場合には、まず、第二特別始動記憶数QがQ>0であるか否かを判定し(S302)、Q>0であると判定した場合には、第二特別図柄表示装置15bで図柄生成行程を開始するための第二始動口判定処理(S305)を行い、特別始動口処理を終了する。一方、ステップS302でQ>0でないと判定した場合には、第一特別始動記憶数PがP>0であるか否かを判定し(S303)、P>0でないと判定した場合はそのまま特別始動口処理を終了し、P>0であると判定した場合は第一特別図柄表示装置15aで図柄生成行程を開始するための第一始動口判定処理(S304)を行い、特別始動口処理を終了する。第一始動口判定処理及び第二始動口判定処理の具体的処理内容については後述する。
次に、上記第一始動口判定処理(図11、S304)を図12にしたがって説明する。
まず、主制御用中央制御装置CPUは、第一始動記憶領域に記憶された特別始動記憶データの中で、最も先に記憶された特別始動記憶データを記憶領域1からロードし(S401)、次に、該特別始動記憶データを記憶領域1から削除すると共に、記憶領域2〜4の特別始動記憶データを記憶領域1〜3にシフトする(S402)。続いて、主制御用中央制御装置CPUは、第一特別始動記憶数Pから「1」を減算し(S403)、さらに、第一特別図柄開始フラグを「1」にして(S404)、ステップS405へ移行する。ステップS405では、確変フラグが「1」であるか否かを判定する。この確変フラグは、確変遊技状態中に「1」となり、確変遊技状態でない時に「0」となるものである。そして、確変フラグが「1」である場合には高確率時の大当り値をセットし(S407)、確変フラグが「0」である場合には通常確率時の大当り値をセットして(S406)、ロードした特別始動記憶データの大当りカウンタ値がセットされた大当り値のいずれかと一致するか否かを判定する(S408)。そして、大当りカウンタ値が大当り値のいずれかと一致した場合には、確変フラグを「0」に(S410)、大当りフラグを「1」にして(S411)、その後に、ロードした特別始動記憶データに基づいて当選種類の振分けを行う当選種別処理(S412)を行い、第一始動口判定処理を終了する。一方、格納された大当りカウンタ値が大当り値のいずれかとも一致しなかった場合はハズレフラグを「1」にして(S409)から第一始動口判定処理を終了する。なお、上記当選種別処理については後述する。
次に、上記第二始動口判定処理(図11、S305)を図13にしたがって説明する。
まず、主制御用中央制御装置CPUは、第二始動記憶領域に記憶された特別始動記憶データの中で、最も先に記憶された特別始動記憶データを記憶領域5からロードし(S501)、次に、該特別始動記憶データを記憶領域5から削除すると共に、記憶領域6〜8の特別始動記憶データを記憶領域5〜7にシフトする(S502)。続いて、主制御用中央制御装置CPUは、第二特別始動記憶数Qから「1」を減算し(S503)、さらに、第二特別図柄開始フラグを「1」にして(S504)、ステップS505へ移行する。ステップS505では、確変フラグが「1」であるか否かを判定する。この確変フラグは、確変遊技状態中に「1」となり、確変遊技状態でない時に「0」となるものである。そして、確変フラグが「1」である場合には高確率時の大当り値をセットし(S507)、確変フラグが「0」である場合には通常確率時の大当り値をセットして(S506)、ロードした特別始動記憶データの大当りカウンタ値がセットされた大当り値のいずれかと一致するか否かを判定する(S508)。そして、大当りカウンタ値が大当り値のいずれかと一致した場合には、確変フラグを「0」に(S510)、大当りフラグを「1」にして(S511)、その後に、ロードした特別始動記憶データに基づいて当選種類の振分けを行う当選種別処理(S512)を行い、第二始動口判定処理を終了する。一方、格納された大当りカウンタ値が大当り値のいずれかとも一致しなかった場合はハズレフラグを「1」にして(S509)から第二始動口判定処理を終了する。なお、上記当選種別処理については後述する。
次に、上記当選種別処理(図12,S412、図13,S512)を図14にしたがって説明する。
まず、主制御用中央制御装置CPUは、第一特別図柄開始フラグが「1」であるか否かを判定する(S601)。そして、第一特別図柄開始フラグが「0」であると判定した場合には、第二特別始動口20b入賞に係る特別始動記憶データ用の第二当選種別判定値をセットして(S602)、ステップS605へ移行する。一方、第一特別図柄開始フラグが「1」であると判定した場合には、ロードした特別始動記憶データのプレミアム値が「1」であるか否かを判定し(S603)、プレミアム値が「1」でないと判定した場合は、第一特別始動口20a入賞に係る特別始動記憶データ用の第一当選種別判定値をセットして(S604)、ステップS605へ移行する。
ステップS605では、ロードした特別始動記憶データの図柄カウンタ値が当選種別判定値の通常当り値のいずれかと一致するか否かを判定する。そして、図柄カウンタ値がいずれかの通常当り値と一致すると判定した場合は、通常特別遊技作動の実行を示す通常当りフラグを「1」にし(S606)、確変フラグを「0」にして(S607)、当選種別処理を終了する。一方、ステップS605で、図柄カウンタ値がいずれの通常当り値とも一致しないと判定した場合は、図柄カウンタ値が当選種別判定値のいずれかの突確当り値と一致するか否かを判定する(S608)。そして、図柄カウンタ値がいずれかの突確当り値と一致すると判定した場合は、通常当りフラグを「0」とし(S609)、確変フラグを「1」にして(S611)から当選種別処理を終了し、図柄カウンタ値がいずれの突確当り値とも一致しないと判定した場合は、通常当りフラグを「1」とし(S610)、確変フラグを「1」にして(S611)から当選種別処理を終了する。
一方、上記ステップS603で、プレミアム値が「1」であると判定した場合は、図柄カウンタ値を参照することなく通常当りフラグを「1」とし(S610)、確変フラグを「1」にして(S611)から当選種別処理を終了する。
次に、上記特別図柄処理(図9、S107)を図15にしたがって説明する。
まず、主制御用中央制御装置CPUは、第一特別図柄表示装置15aの表示制御を行う第一特別図柄処理(S701)を行い、続いて、第二特別図柄表示装置15bの表示制御を行う第二特別図柄処理(S702)を行い、特別図柄処理を終了する。第一特別図柄処理及び第二特別図柄処理の具体的処理内容は後述する。
次に、上記第一特別図柄処理(図15、S701)を図16にしたがって説明する。
まず、主制御用中央制御装置CPUは、第一特別図柄表示装置15aで第一特別図柄が変動中であるか否かを判定する(S801)。そして、第一特別図柄が変動中でないと判定した場合には、第一特別図柄開始フラグが「1」であるか否かを判定し(S802)、特別図柄開始フラグが「1」でないと判定した場合はそのまま第一特別図柄処理を終了する。一方、ステップS802で特別図柄開始フラグが「1」であると判定した場合は、図柄生成行程での第一特別図柄の変動態様及び停止態様、さらには、該図柄生成行程中に演出表示装置14で表示する演出態様を決定するための第一特別図柄変動停止態様選択処理(S803)を行う。そして、変動時間計測用のタイマをセットし(S804)、選択した変動態様を第一特別図柄表示装置15aで表示させるための変動コマンドをセットし(S805)、さらに、選択した演出態様を演出表示装置14で表示させるための演出コマンドをセットして(S806)、最後に第一特別図柄開始フラグを「0」にして(S807)、第一特別図柄処理を終了する。
一方、ステップS801で、第一特別図柄が変動中であると判定した場合には、ステップS804でセットした変動時間が終了したか否かを判定し(S808)、変動時間が終了していないと判定した場合は、そのまま第一特別図柄処理を終了する。一方、ステップS808で変動時間が終了したと判定した場合は、ハズレフラグが「1」であるか否かを判定し(S809)、ハズレフラグが「1」でないと判定した場合は、ステップS803で選択した当り態様で第一特別図柄を停止表示させるための停止コマンドをセットし(S810)、続いて、大当りフラグを「0」にして(S811)、特別遊技状態中を示す特別遊技フラグを「1」にして(S812)から第一特別図柄処理を終了する。また、ステップS809でハズレフラグが「1」であると判定した場合は、ステップS803で選択したハズレ態様で第一特別図柄を停止表示させるための停止コマンドをセットし(S813)、ハズレフラグを「0」にして(S814)、第一特別図柄処理を終了する。
次に、上記第二特別図柄処理(図15、S702)を図17にしたがって説明する。
まず、主制御用中央制御装置CPUは、第二特別図柄表示装置15bで第二特別図柄が変動中であるか否かを判定する(S901)。そして、第二特別図柄が変動中でないと判定した場合には、第二特別図柄開始フラグが「1」であるか否かを判定し(S902)、特別図柄開始フラグが「1」でないと判定した場合はそのまま第二特別図柄処理を終了する。一方、ステップS902で特別図柄開始フラグが「1」であると判定した場合は、図柄生成行程での第二特別図柄の変動態様及び停止態様、さらには、該図柄生成行程中に演出表示装置14で表示する演出態様を決定するための第二特別図柄変動停止態様選択処理(S903)を行う。そして、変動時間計測用のタイマをセットし(S904)、選択した変動態様を第二特別図柄表示装置15bで表示させるための変動コマンドをセットし(S905)、さらに、選択した演出態様を演出表示装置14で表示させるための演出コマンドをセットして(S906)、最後に第二特別図柄開始フラグを0にして(S907)、第二特別図柄処理を終了する。
一方、ステップS901で、第二特別図柄が変動中であると判定した場合には、ステップS904でセットした変動時間が終了したか否かを判定し(S908)、変動時間が終了していないと判定した場合は、そのまま第二特別図柄処理を終了する。一方、ステップS908で変動時間が終了したと判定した場合は、ハズレフラグが「1」であるか否かを判定し(S909)、ハズレフラグが「1」でないと判定した場合は、ステップS903で選択した当り態様で第二特別図柄を停止表示させるための停止コマンドをセットし(S910)、続いて、大当りフラグを「0」にして、特別遊技フラグを「1」にしてから第二特別図柄処理を終了する。また、ステップS909でハズレフラグが「1」であると判定した場合は、ステップS903で選択したハズレ態様で第二特別図柄を停止表示させるための停止コマンドをセットし(S913)、ハズレフラグを「0」にして(S914)、第二特別図柄処理を終了する。
次に、上記大入賞口処理(図9、S109)を図18にしたがって説明する。
まず、主制御用中央制御装置CPUは、特別遊技フラグが「1」であるか否かを判定する(S1001)。そして、特別遊技フラグが「1」でないと判定した場合は、そのまま大入賞口処理を終了し、特別遊技フラグが「1」であると判定した場合は、大入賞口25が開放中であるか否かを判定する(S1002)。そして、大入賞口25が開放中であると判定した場合は、大入賞口25を開放させるための一連の処理を行う(S1003〜S1006)。すなわち、通常当りフラグが「1」であるか否かを判定し(S1003)、通常当りフラグが「1」であると判定した場合は、大入賞口25の開放時間を計測するための開放タイマに「30秒」をセットし(S1004)、通常当りフラグが「1」でないと判定した場合は開放タイマに「0.2秒」をセットする(S1005)。そして、特別電動役物26の駆動ソレノイドをONにして(S1006)、大入賞口処理を終了する。
一方、ステップS1002で、大入賞口25が開放中であると判定した場合は、開放タイマがセットされた開放時間を計測終了したか否かを判定し(S1007)、計測終了していないと判定した場合はそのまま大入賞口処理を終了する。一方、開放タイマが開放時間を計測終了したと判定した場合は、特別電動役物26の駆動ソレノイドをOFFにして大入賞口25を閉止させ(S1008)、特別遊技状態中の開閉ラウンドの回数をカウントするためのラウンド数Rに「1」を加算する(S1009)。続いて、ラウンド数RがR≧16であるか否かを判定し(S1010)、R≧16であると判定した場合はラウンド数Rをリセットし(S1013)、特別遊技フラグを「0」にして(S1014)、大入賞口処理を終了する。また、R≧16でないと判定した場合は、通常当りフラグが「1」であるか否か(S1011)、ラウンド数RがR≧2であるか否か(S1012)を順番に判定し、通常当りフラグが「0」であり、かつ、R≧2であると判定した場合はラウンド数Rをリセットし(S1013)、特別遊技フラグを「0」にして(S1014)、大入賞口処理を終了する。そうでない場合は、そのまま大入賞口処理を終了する。
次に、上記プレミアム処理(図10、S207,S209)を図19にしたがって説明する。
まず、主制御用中央制御装置CPUは、通常遊技状態であるか否かを判定し(S1101)、通常遊技状態でないと判定した場合はそのままプレミアム処理を終了する。一方、通常遊技状態であると判定した場合は、ステップS1102へ移行する。ステップS1102では、プレミアム付与期間を計測するための利得増加タイマがプレミアム付与期間(10秒)を計測終了したか否かを判定し、計測終了していないと判定した場合はそのままステップS1104へ移行し、計測終了したと判定した場合はプレミアム付与期間中を示す利得増加フラグを「0」にして(S1103)、ステップS1104へ移行する。
ステップS1104では、第一特別始動口20aへの入賞があったか否か、すなわち、特別入賞装置22の球検知スイッチから球検出信号の入力があったか否かを判定する。そして、第一特別始動口20aへの入賞がないと判定した場合は、ステップS1107へ移行する。一方、第一特別始動口20aへの入賞があったと判定した場合は、利得増加フラグが「1」であるか否かを判定し(S1105)、利得増加フラグが「1」でないと判定した場合はそのままステップS1107へ移行し、利得増加フラグが「1」であると判定した場合は、第一始動記憶領域の各特別始動記憶データのプレミアム値を1に設定し(S1106)、ステップS1107へ移行する。
ステップS1107では、主制御用中央制御装置CPUは、第二特別始動口20bへの入賞があったか否か、すなわち、普通電動役物23の球検知スイッチから球検出信号の入力があったか否かを判定する。そして、第二特別始動口20bへの入賞がないと判定した場合は、そのままプレミアム処理を終了する。一方、第二特別始動口20bへの入賞があったと判定した場合は、第一始動記憶領域の各特別始動記憶データのプレミアム値を1に設定し(S1108)、利得増加タイマに「10秒」をセットし(S1109)、利得増加フラグを「1」として(S1110)、プレミアム処理を終了する。
以上の制御処理(図9〜19)において、本発明における「特別始動記憶生成手段」に係る制御処理は、ステップS201〜S204,S208,S211,S212で実行される。また、本発明における「特別図柄制御手段」に係る制御処理は、ステップS301〜305,S701,S702で実行される。また、本発明における「遊技状態制御手段」に係る制御処理は、ステップS108,S110,S607,S611,S812,S912,S1001〜S1014で実行される。また、本発明における「第一特別始動記憶手段」に係る制御処理は、ステップS205で実行される。また、本発明における「第二特別始動記憶手段」に係る制御処理は、ステップS213で実行される。また、本発明における「期待利得増加手段」に係る制御処理は、ステップS1101〜S1110で実行される。
なお、本発明におけるパチンコ機は、上記実施例の形態に限らず本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加えることができる。例えば、上記実施例では、大当りの場合に常時確変大当りに振り分けるようにすることによって、第一特別始動口20a入賞に係る図柄生成行程の期待利得を増加させているが、特別遊技状態に移行した時に大入賞口の開放回数を5回増加させたり、開放一回当りの開放時間を10秒ずつ延長したりすることで期待利得を増加させてもよい。また、図柄生成行程での大当り確率を増加させることによって期待利得を増加させるようにしてもよい。また、上記実施例では、通常遊技状態が本発明に係る第一遊技状態に、確変遊技状態が本発明に係る第二遊技状態に該当しているが、本発明に係る第一遊技状態及び第二遊技状態は遊技内容に応じて様々な態様に変更可能である。また、二つの特別始動口20a,20bの構成や配置は、上記実施例から適宜変更可能である。
パチンコ機1の正面図である。 遊技盤10の正面図である。 センターケース13の正面図である。 図2中、A部分の拡大図である。 遊技を制御する制御回路を示すブロック図である。 通常遊技状態及び確変遊技状態の遊技内容を示すテーブルである。 特別図柄の各当選種類の内容を示すテーブルである。 第一始動記憶領域の特別始動記憶データにプレミアムが付与される一例を示す説明図である。 メイン処理の処理内容を示すフローチャートである。 入賞検出処理の処理内容を示すフローチャートである。 特別始動口処理の処理内容を示すフローチャートである。 第一始動口判定処理の処理内容を示すフローチャートである。 第二始動口判定処理の処理内容を示すフローチャートである。 当選種別処理の処理内容を示すフローチャートである。 特別図柄処理の処理内容を示すフローチャートである。 第一特別図柄処理の処理内容を示すフローチャートである。 第二特別図柄処理の処理内容を示すフローチャートである。 大入賞口処理の処理内容を示すフローチャートである。 プレミアム処理の処理内容を示すフローチャートである。
符号の説明
1 パチンコ機
14 演出表示装置
15a 第一特別図柄表示装置
15b 第二特別図柄表示装置
16 普通図柄表示装置
17a 第一特別始動記憶数表示装置
17b 第二特別始動記憶数表示装置
19 普通始動口
20a 第一特別始動口
20b 第二特別始動口
23 普通電動役物
25 大入賞口
26 特別電動役物

Claims (4)

  1. 特別図柄を表示する特別図柄表示装置と、
    遊技球が常時通過可能な第一の特別始動口と、
    遊技球が通過可能な開放状態と、通過不能な閉塞状態とに変換される第二の特別始動口と、
    前記いずれかの特別始動口を遊技球が通過したのを契機として、特別図柄の変動態様及び停止態様を規定する特別始動記憶データを生成する特別始動記憶生成手段と、
    前記特別始動記憶データに基づいて特別図柄表示装置で特別図柄を変動表示させ、その後に停止表示させる一連の図柄生成行程を順次実行する特別図柄制御手段と、
    第二の特別始動口よりも第一の特別始動口を遊技球が高頻度で通過する第一の遊技状態と、該第一の遊技状態よりも第二の特別始動口が開放状態になる割合が高くなることにより、第一の特別始動口よりも第二の特別始動口を遊技球が高頻度で通過する第二の遊技状態とに遊技状態を制御し、さらに、前記第一の遊技状態又は第二の遊技状態にあって、前記図柄生成行程の結果、特別図柄が当り態様で停止表示されると、大入賞口が所定態様で開放する特別遊技状態に移行するよう制御する遊技状態制御手段と、
    遊技球の前記第一の特別始動口通過を契機として生成された特別始動記憶データを、当該特別始動記憶データに基づく図柄生成行程が開始されるまで所定数を上限として記憶する第一特別始動記憶手段と、
    遊技球の前記第二の特別始動口通過を契機として生成された特別始動記憶データを、当該特別始動記憶データに基づく図柄生成行程が開始されるまで所定数を上限として記憶する第二特別始動記憶手段とを備えるパチンコ機において、
    第一の遊技状態にあって第二の特別始動口を遊技球が通過した場合には、第一特別始動記憶手段に記憶される特別始動記憶データに基づく図柄生成行程の期待利得を増加させる期待利得増加手段を備えることを特徴とするパチンコ機。
  2. 前記期待利得増加手段は、第一の遊技状態にあって第二の特別始動口を遊技球が通過した場合には、当該遊技球が通過した時に第一特別始動記憶手段に記憶されている特別始動記憶データについて、該特別始動記憶データに基づく図柄生成行程の期待利得を増加させることを特徴とする請求項1記載のパチンコ機。
  3. 前記期待利得増加手段は、第一の遊技状態にあって第二の特別始動口を遊技球が通過した場合には、所定期間に生成されて第一特別始動記憶手段に記憶される特別始動記憶データに関し、該特別始動記憶データに基づく図柄生成行程の期待利得を増加させることを特徴とする請求項1記載のパチンコ機。
  4. 前記期待利得増加手段は、図柄生成行程の結果、特別遊技状態に移行した場合に、該特別遊技状態で獲得し得る賞球数を増加させることで、当該図柄生成行程の期待利得を増加させることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のパチンコ機。
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