JP5047122B2 - 膜電極素子の製造方法、膜電極素子及び燃料電池 - Google Patents

膜電極素子の製造方法、膜電極素子及び燃料電池 Download PDF

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Description

本発明は、膜電極素子の製造方法、膜電極素子及び燃料電池に関する。
燃料電池は、環境に問題となる有害な排出物が非常に少ないこと及びエネルギー密度がLiイオン電池(現在、エネルギー密度の最高値を有する)よりも大きいことから、新たなエネルギー源として開発されている。
このような燃料電池としては、燃料として水素ガスを用いる燃料電池や、DMFC(ダイレクトメタノール型燃料電池)に代表されるようなアルコール系溶液を用いる直接アルコール型と呼ばれる燃料電池等がある。携帯機器用の燃料電池としては、現在、DMFCが主として開発されている。このような携帯機器用の燃料電池は、自動車用の燃料電池に比べた場合、出力当たりのコストが少々高くても市場に受け入れられる可能性があることから、自動車用の燃料電池よりも早く市場が開けると予測されている。
燃料電池の構造としては、自動車用のような大型の燃料電池に主として採用されている単セルを積層するスタックタイプの構造と、単セルを平面に複数並べこれらを直列接続する平面型の構造とがある。スタックタイプの燃料電池は、各単セル間に燃料及び空気の供給路を設ける必要があることや各単セル間の絶縁のためにセパレータが必要なこと等から、大型でコストが高くなるため、小型化を実現する必要がある携帯機器用の燃料電池として適当ではない。一方、平面型の燃料電池は、スタックタイプに必要な層間のセパレータや、層間の燃料及び空気の供給路等が不要なことから小型化が可能な燃料電池として有望視されており、携帯機器用として適している。
このような平面型の燃料電池の構成例について図7及び図8を参照して説明する。図7に示すように、燃料電池100は、燃料供給路(図示せず)を有する燃料供給路体101と、その燃料供給路体101の上に設けられ複数の単セルである膜電極接合体102を平面状に並べて有する膜電極素子である電極ユニット103とを備えている。隣接する膜電極接合体102の間には、絶縁性を有する絶縁材等のシール材104が設けられている。
また、電極ユニット103には、それを覆う筺体(図示せず)が設けられている。膜電極接合体102は、電解質膜105を電極である空気極106と燃料極107とにより挟み込むことで形成されている。電解質膜105は、複数の膜電極接合体102を通る単一の膜である。複数の膜電極接合体102は、同じ種類の電極が同じ側に位置するように配置されており、燃料極107側が燃料供給路体101に接続され、空気極106側が外側に位置付けられている。このような複数の膜電極接合体102は、図8に示すように、それらの間を金属端子等の電流端子108により接続することで電気的に直列接続されている。この電流端子108は電解質膜105を貫通して設けられている。このような構成で、燃料電池100は、燃料極107に供給されるアルコール溶液と、空気極106に触れる空気中の酸素との化学反応により電気を発生させる。このような燃料電池100はセパレータ等が不要な構成となっており、小型化が図れる燃料電池とされている。
このような構造の燃料電池100においては、複数の膜電極接合体(単セル)102を直列接続する場合、電解質膜105に貫通する穴を形成し、その穴に電流端子108を通す必要がある。このように電解質膜105に穴を形成すると、その穴から液体燃料がしみ込み易いため、電極間のクロスオーバーが発生し、電極間の絶縁を取り難くなる等の問題が生じる。これを解決するため、特許文献1では、電解質膜105の一部のみをプロトン伝導体とし、その他の部分をプロトン絶縁体とする方法が提案されている。
特許第2894378号公報
しかしながら、特許文献1のような方法は、電解質膜105の一部を電気化学的に処理する必要があるため大量生産には向いていない。また、平面型の燃料電池100を実現するための低コストの製造方法については、実例が少なく、低コストで平面型の燃料電池100の大量生産を実現する有効な製造方法は提案されていない。
本発明の目的は、低コストで平面型の燃料電池の大量生産を実現し、電気的絶縁性及びプロトン絶縁性の良好な燃料電池を提供することである。
請求項1記載の発明の膜電極素子の製造方法は、燃料電池に備えられる膜電極素子の製造方法において、絶縁性を有する3枚の絶縁性基板にそれぞれ複数の第1貫通孔を形成する工程と、2枚の前記絶縁性基板の複数の前記第1貫通孔内にそれぞれ電極を設け、1枚の前記絶縁性基板の複数の前記第1貫通孔内に電解質膜を設ける工程と、複数の前記電極がそれぞれ設けられた2つの前記絶縁性基板と複数の前記電解質膜が設けられた前記絶縁性基板とを、前記電極で前記電解質膜を挟持する複数の膜電極接合体を形成するように積層する工程と、を具備する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の膜電極素子の製造方法において、前記電極及び前記電解質膜を設ける工程では、印刷により前記電極及び前記電解質膜を形成するようにした。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の膜電極素子の製造方法において、前記印刷はエマルジョンインクで前記電極を形成する。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の膜電極素子の製造方法において、前記電極及び前記電解質膜を設ける工程では、キャスト製膜により前記電解質膜を形成するようにした。
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか一記載の膜電極素子の製造方法において、複数の前記膜電極接合体を電気的に接続する工程をさらに具備する。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の膜電極素子の製造方法において、複数の前記膜電極接合体を電気的に接続する工程では、前記3枚の絶縁性基板にこれらの3枚の絶縁性基板を貫通する複数の第2貫通孔を形成し、その第2貫通孔内を通過して、隣接する前記膜電極接合体を電気的に接続する電極接続部を設けるようにした。
請求項7記載の発明の膜電極素子は、請求項1ないし6のいずれか一記載の膜電極素子の製造方法により形成されている。
請求項8記載の発明の燃料電池は、請求項7記載の膜電極素子を備え、その膜電極素子が備える前記膜電極接合体に燃料を供給することで発電する。
請求項1記載の発明によれば、電解質膜及び電極を積層することで簡単に複数の膜電極接合体を形成することが可能になるため、低コストで平面型の燃料電池の大量生産を実現することができる。さらに、複数の膜電極接合体毎に電解質膜が設けられており、膜電極接合体間のクロスオーバーの発生を抑えることが可能になるため、電気的絶縁性及びプロトン絶縁性の良好な燃料電池を提供することができる。さらに、3枚の絶縁性基板毎に電極及び電解質膜を設けることから、絶縁性基板の厚さを変化させるだけで、電極及び電解質膜の各厚さを制御することが可能になるため、精度良く電極及び電解質膜を形成することができる。
請求項2又は3記載の発明によれば、容易に貫通孔内に膜電極接合体を形成することができる。
請求項4記載の発明によれば、印刷により複数の膜電極接合体が容易に形成されるため、低コストで平面型の燃料電池を大量生産することができる。
請求項5記載の発明によれば、複数の膜電極接合体を電気的に接続することができる。
請求項6記載の発明によれば、絶縁性基板に第2貫通孔を形成して使用するため、従来のように電解質膜に貫通する穴を設ける必要はなくなり、その穴を通しての液体燃料の漏れやしみ込みがなく、電気的絶縁性及びイオン絶縁性が良好な燃料電池を得ることができる。
請求項7記載の発明によれば、膜電極素子は、請求項1ないし6のいずれか一記載の膜電極素子の製造方法により形成されていることから、低コストで大量生産が可能な平面型の燃料電池であって、電気的絶縁性及びプロトン絶縁性の良好な燃料電池を提供することができる。
請求項8記載の発明によれば、請求項7記載の発明と同様な効果を奏する。
本発明を実施するための参考形態を図1ないし図5に基づいて説明する。
参考形態の平面型の燃料電池1の構成の一例について図1及び図2を参照して説明する。図1は参考形態の燃料電池1の構成を概略的に示す外観斜視図、図2はその縦断側面図である。
図1及び図2に示すように、燃料電池1は、燃料供給路(図示せず)を有する燃料供給路体2と、その燃料供給路体2の上に設けられ複数の単セルである膜電極接合体(MEA)3を平面状に並べて有する膜電極素子である電極ユニット4とを備えている。
電極ユニット4は、平板状に形成され絶縁性を有する絶縁性基板5を有している。この絶縁性基板5には、長方形状に形成された第1貫通孔である複数の貫通孔6が等間隔で設けられている。これらの貫通孔6内には、それぞれ膜電極接合体3が設けられている。このような電極ユニット4には、それを覆う筺体(図示せず)が設けられている。ただし、その筺体と膜電極接合体3の表面との間には、膜電極接合体3の表面に空気を供給するため、スペース(空間)が設けられている。なお、ここでは、貫通孔6は長方形状に形成されているが、これに限るものでなく、例えば円形状や正方形状に形成されても良い。
膜電極接合体3は、イオン伝導体である電解質膜7を電極である空気極8と燃料極9とにより挟み込むことで形成されている。空気極8及び燃料極9は、それぞれ電解質膜7側に触媒層(図示せず)を有している。このような膜電極接合体3は絶縁性基板5に複数設けられている。複数の膜電極接合体3は、同じ種類の電極が同じ側に位置するように配置されており、燃料極9側が燃料供給路体2に接続され、空気極8側が外側(外面)に位置付けられている。
複数の膜電極接合体3は、図2に示すように、導電性を有する電極接続部10により電気的に直列接続されている。電極接続部10は、隣接する2つの膜電極接合体3において、互いの燃料極9と空気極8とを接続している。なお、絶縁性基板5には、第2貫通孔であるスルホール11が設けられており、電極接続部10はそのスルホール11内を通過して、隣接する2つの膜電極接合体3を電気的に接続している。このような電極接続部10では、膜電極接合体3に重なる部分は、燃料が通過できる拡散性材料で形成されている。
すなわち、空気極8に重なる部分は、空気が通過できる拡散性材料で形成されており、燃料極9に重なる部分は、アルコール溶液等の燃料が通過できる拡散性材料で形成されている。
燃料供給路体2は、燃料容器(図示せず)から供給された燃料であるアルコール溶液を毛細管現象により燃料極9に供給する部材である。これにより、燃料極9には、アルコール溶液が供給される。一方、膜電極接合体3の表面、すなわち空気極8の表面と筺体との間には、スペースが存在するため、空気極8は絶えず空気に接触している。これにより、空気極8には、空気(酸素)が供給される。
ここで、絶縁性基板5としては、例えば、ガラスエポキシ基材、SEM材及びプラスチックフィルム基材等の基板が用いられる。なお、絶縁性基板5としては、イオン絶縁性及び電気絶縁性を有する基材であれば、どのような基板が用いられても良い。このような絶縁性基板5の上には、燃料電池1に必要となる電気配線パターンや電気回路等が形成されても良い。また、電解質膜7は、ナフィオン膜の溶液状の材料で形成されているが、これに限るものではなく、例えば、キャスト製膜が可能な、強酸系あるいはポリマーブレンド材料による溶液で形成されても良い。絶縁性基板5の厚さは数mm程度の厚さに、すなわち電極(空気極8及び燃料極9)を含めた厚さに設定されている。なお、電解質膜7の厚さは例えば20〜100μm程度であるが、その電解質膜7の厚さに絶縁性基板5の厚さを合わせるようにしても良い。これにより、高精度の膜厚で電解質膜7を製造することができる。
このような構成において、燃料電池1は、その電極ユニット4の膜電極接合体3に供給される燃料により電気を発生させる。詳しくは、燃料電池1は、膜電極接合体3において燃料極9に供給されるアルコール溶液と、空気極8に取り込まれる空気中の酸素とを化学反応させて電気を発生させ、その電気を負荷に供給する。
次に、参考形態の電極ユニット4の製造方法について図3及び図4を参照して説明する。図3及び図4は参考形態の電極ユニット4の製造工程の一部を概略的に示す斜視図である。
図3に示すように、電極ユニット4の製造方法では、絶縁性を有する絶縁性基板5に第1貫通孔である複数の貫通孔6を形成し(図3(a)参照)、それらの貫通孔6に複数の膜電極接合体3をそれぞれ設ける(図3(b)〜図3(d)参照)。膜電極接合体3は、電極(空気極8及び燃料極9)で電解質膜7を挟持するようにそれらを積層することで形成され、貫通孔6に設けられる。次に、図4に示すように、絶縁性基板5に設けられた複数の膜電極接合体3を電気的に接続する(図4(a)及び図4(b)参照)。これにより、電極ユニット4が完成する。
複数の貫通孔6を形成する工程では、絶縁性基板5に例えば長方形状の複数の貫通孔6を並べて形成する。これらの長方形状の貫通孔6は、例えばその短手方向に並べて形成されている。貫通孔6の形成方法としては、例えば抜型による切断等が用いられる。なお、ここでは、貫通孔6を長方形状に形成しているが、これに限るものでなく、例えば円形状や正方形状に形成しても良い。
複数の膜電極接合体3を設ける工程では、絶縁性基板5を載置台(図示せず)等に載置し、載置した絶縁性基板5の貫通孔6内に、燃料極9を設け(図3(b)参照)、その燃料極9の上に電解質膜7を積層し(図3(c)参照)、さらに、その電解質膜7の上に空気極8を積層する(図3(d)参照)。なお、空気極8及び燃料極9は、それぞれ電解質膜7側に触媒層(図示せず)を有している。ここでは、印刷によりそれらの燃料極9、電解質膜7及び空気極8を形成する。このとき同時に、燃料電池1の膜電極接合体3に対して必要となる電気配線パターンや電気回路等が形成されても良い。
印刷は、例えば、絶縁性基板5の貫通孔6以外の部分にマスクを施し、シルク印刷等により行われる。なお、印刷としては、シルク印刷に限るものではなく、例えばインクジェット方式の印刷が行われても良い。また、ここでは、エマルジョンインク(emulsion ink)で空気極8及び燃料極9を形成する。このエマルジョンインクは、空気極8や燃料極9等の電極作製用のカーボンや触媒をエマルジョン化して分散させることで形成されている。
載置台は燃料極9が接着しない材料で形成されているため、絶縁性基板5は設置台から容易に移動させることができる。また、燃料極9が接着しない載置台を用いず、燃料極9が接着しない材料で形成されたフィルム等を載置台の上に設けるようにしても良い。
複数の膜電極接合体3を電気的に接続する工程では、絶縁性基板5に第2貫通孔である複数のスルホール11を形成し(図4(a)参照)、そのスルホール11を通過して隣接する膜電極接合体3を電気的に接続する電極接続部10を設ける(図4(b)参照)。これにより、図2に示すように、隣接する2つの膜電極接合体3では、互いの燃料極9と空気極8とが電極接続部10により接続される。したがって、複数の膜電極接合体3は電気的に直列接続される。これにより、電極ユニット4が完成する。
このように参考形態では、絶縁性基板5の貫通孔6に燃料極9、電解質膜7及び空気極8を積層することで、簡単に複数の膜電極接合体3を形成することが可能になるため、低コストで平面型の燃料電池1の大量生産を実現することができる。さらに、複数の膜電極接合体3毎に電解質膜7が設けられており、すなわち、隣接する膜電極接合体3における電解質膜7は分断されており、電極間のクロスオーバーの発生を抑えることが可能になる。これにより、電気的絶縁性及びプロトン絶縁性の良好な燃料電池を提供することができる。さらに、印刷により複数の燃料極9や電解質膜7、空気極8を一括して形成することが可能になり、平面型の燃料電池1を確実に低コストで大量生産することができる。
特に、絶縁性基板5にスルホール11を形成して使用するため、従来のように電解質膜7に貫通する穴を設ける必要はなくなり、その穴を通しての液体燃料の漏れやしみ込みがなく、電気的絶縁性及びイオン絶縁性が良好な燃料電池1を得ることができる。また、従来のように電解質膜7に貫通する穴を設ける場合には、この穴からの液体燃料の漏れを防止するためのシール材が必要であり、シール材を設けるとその分だけ燃料電池1が大型化してしまう。しかし、参考形態では、複数の膜電極接合体3毎に電解質膜7が設けられているため、シール材を設ける必要がなく、燃料電池1の小型化を実現することができる。
さらに、絶縁性基板5上に電気配線パターンや電気回路等を設けることで、複数の膜電極接合体3間の電気的接続が容易になり、加えて低コストで行うことができる。例えば、膜電極接合体3毎に保護回路や安定化回路を有する燃料電池1を低コストで製造することができる。
なお、参考形態では、印刷により電解質膜7を形成しているが、これに限るものではなく、例えばキャスト製膜により電解質膜7を形成しても良い。この場合には、電解質膜7は、キャスト製膜が可能な材料である溶液を貫通孔6内にキャスト(注入)することで形成される。ここで、キャスト製膜に使用する材料として、絶縁性基板5との密着性が高い特性を有する材料を使用することで、より電極間のクロスオーバーが少ない燃料電池1を製造することができる。
また、参考形態では、絶縁性基板5の貫通孔6内に、燃料極9、電解質膜7及び空気極8をその順番で積層して設けるが(図3(b)〜図3(d)参照)、これに限るものではない。ここで、参考形態の変形例の電極ユニット4の製造方法について図5を参照して説明する。図5は参考形態の変形例の電極ユニット4の製造工程の一部を概略的に示す斜視図である。
図5に示すように、変形例の電極ユニット4の製造方法では、まず、絶縁性を有する絶縁性基板5aに複数の貫通孔6を形成し(図5(a)参照)、複数の貫通孔6内に電解質膜7を設ける(図5(b)参照)。次に、空気極8と燃料極9とで電解質膜7を挟持するように電解質膜7に空気極8と燃料極9とを積層して設ける(図5(c)参照)。このとき、空気極8と燃料極9とは、例えば印刷により形成される。これにより、複数の膜電極接合体3が形成される。最後に、複数の膜電極接合体3が形成された絶縁性基板5aの表裏面に、絶縁性基板5aと同様な絶縁性を有するシール材20を設ける(図5d参照)。
ここで、絶縁性基板5aとシール材20とが絶縁性基板5を構成している。その後、絶縁性基板5に設けられた複数の膜電極接合体3を電気的に接続する(図4(a)及び図4(b)参照)。これにより、電極ユニット4が完成する。
このような電極ユニット4の製造方法でも、前述したような効果と同様な効果を奏する。さらに、絶縁性基板5aの貫通孔6に電解質膜7を設けることから、絶縁性基板5aの厚さを変化させるだけで、電解質膜7の厚さを制御することが可能になるため、高い精度で電解質膜7を形成することができる。例えば、所望の電解質膜7の厚さが50μmである場合には、絶縁性基板5aの厚さを50μmに設定することで、高い精度で厚さが50μmの電解質膜7を形成することができる。
本発明を実施するための実施の形態について図6を参照して説明する。
本実施の形態は、参考形態と基本的に略同じであるが、本実施の形態が参考形態と異なる点は、本実施の形態の電極ユニット4の製造方法が参考形態の電極ユニット4の製造方法と異なることである。なお、参考形態と同一部分は同一符号で示し、その説明も省略する。ここで、図6は本実施の形態の膜電極接合体3の製造工程の一部を概略的に示す斜視図である。
図6に示すように、本実施の形態の電極ユニット4の製造方法では、絶縁性を有する3枚の絶縁性基板5aにそれぞれ第1貫通孔である複数の貫通孔6を形成し(図6(a)参照)、2枚の絶縁性基板5aの複数の貫通孔6内に電極である空気極8及び燃料極9をそれぞれ設け、1枚の絶縁性基板5aの複数の貫通孔6内に電解質膜7を設ける(図6(b)参照)。最後に、複数の空気極8が貫通孔6内に設けられた絶縁性基板5aと、燃料極9が貫通孔6内に設けられた絶縁性基板5aと、複数の電解質膜7が貫通孔6内に設けられた絶縁性基板5aとを、空気極8と燃料極9とで電解質膜7を挟持する複数の膜電極接合体3を形成するように積層する(図6(c)参照)。その後、参考形態と同様に、絶縁性基板5に設けられた複数の膜電極接合体3を電気的に接続する(図4(a)及び図4(b)参照)。これにより、電極ユニット4が完成する。
複数の貫通孔6を形成する工程では、絶縁性基板5aに例えば長方形状の複数の貫通孔6を並べて形成する。なお、ここでは、3枚の絶縁性基板5aを積層して、それらの絶縁性基板5aに一度に複数の貫通孔6を形成する。これにより、複数の貫通孔6は3枚の絶縁性基板5aにおける同じ位置に形成される。これらの長方形状の貫通孔6は、例えばその短手方向に並べて形成されている。貫通孔6の形成方法としては、例えば抜型による切断等が用いられる。なお、ここでは、貫通孔6を長方形状に形成しているが、これに限るものでなく、例えば円形状や正方形状に形成しても良い。
貫通孔6内に空気極8、燃料極9又は電解質膜7を設ける工程では、絶縁性基板5aを載置台(図示せず)等に載置し、載置した絶縁性基板5の貫通孔6内に、印刷又はキャスト製膜により燃料極9、電解質膜7又は空気極8を形成する。なお、印刷としては、例えばシルク印刷やインクジェット方式の印刷が行われる。
載置台は空気極8、燃料極9又は電解質膜7が接着しない材料で形成されているため、絶縁性基板5は設置台から容易に移動させることができる。また、空気極8、燃料極9又は電解質膜7が接着しない載置台を用いず、空気極8、燃料極9又は電解質膜7が接着しない材料で形成されたフィルム等を載置台の上に設けるようにしても良い。
3枚の絶縁性基板5を積層する工程では、燃料極9が貫通孔6内に設けられた絶縁性基板5a上に、複数の電解質膜7が貫通孔6内に設けられた絶縁性基板5aを積層し、その上に、複数の空気極8が貫通孔6内に設けられた絶縁性基板5aを積層する。このとき、3枚の絶縁性基板5では、それぞれの貫通孔6の位置が合わせられて積層される。これにより、空気極8と燃料極9とで電解質膜7を挟持する複数の膜電極接合体3が形成される。なお、3枚の絶縁性基板5aが一体になり、参考形態の絶縁性基板5を構成している。
このような膜電極接合体3の製造方法でも、参考形態と同様な効果を奏する。
さらに、本実施の形態では、3枚の絶縁性基板5a毎に空気極8、電解質膜7及び燃料極9を設けることから、絶縁性基板5aの厚さを変化させるだけで、空気極8、電解質膜7及び燃料極9の各厚さを制御することが可能になるため、精度良く空気極8、電解質膜7及び燃料極9を形成することができる。
本発明の参考形態の燃料電池の構成を概略的に示す外観斜視図である。 本発明の参考形態の燃料電池の構成を概略的に示す縦断側面図である。 本発明の参考形態の電極ユニットの製造工程の一部を概略的に示す斜視図である。 本発明の参考形態の電極ユニットの製造工程の一部を概略的に示す斜視図である。 本発明の参考形態の変形例の電極ユニットの製造工程の一部を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態の電極ユニットの製造工程の一部を概略的に示す斜視図である。 従来の燃料電池の構成を概略的に示す外観斜視図である。 従来の燃料電池の構成を概略的に示す縦断側面図である。
符号の説明
1 燃料電池
3 膜電極接合体
4 膜電極素子(電極ユニット)
5 絶縁性基板
5a 絶縁性基板
6 第1貫通孔(貫通孔)
7 電解質膜
8 電極(空気極)
9 電極(燃料極)
10 電極接続部
11 第2貫通孔(スルホール)

Claims (8)

  1. 燃料電池に備えられる膜電極素子の製造方法において、
    絶縁性を有する3枚の絶縁性基板にそれぞれ複数の第1貫通孔を形成する工程と、
    2枚の前記絶縁性基板の複数の前記第1貫通孔内にそれぞれ電極を設け、1枚の前記絶縁性基板の複数の前記第1貫通孔内に電解質膜を設ける工程と、
    複数の前記電極がそれぞれ設けられた2つの前記絶縁性基板と複数の前記電解質膜が設けられた前記絶縁性基板とを、前記電極で前記電解質膜を挟持する複数の膜電極接合体を形成するように積層する工程と、
    を具備する膜電極素子の製造方法。
  2. 前記電極及び前記電解質膜を設ける工程では、印刷により前記電極及び前記電解質膜を形成するようにした請求項1記載の膜電極素子の製造方法。
  3. 前記印刷はエマルジョンインクで前記電極を形成する請求項2記載の膜電極素子の製造方法。
  4. 前記電極及び前記電解質膜を設ける工程では、キャスト製膜により前記電解質膜を形成するようにした請求項1記載の膜電極素子の製造方法。
  5. 複数の前記膜電極接合体を電気的に接続する工程をさらに具備する請求項1ないし4のいずれか一記載の膜電極素子の製造方法。
  6. 複数の前記膜電極接合体を電気的に接続する工程では、前記3枚の絶縁性基板にこれらの3枚の絶縁性基板を貫通する複数の第2貫通孔を形成し、その第2貫通孔内を通過して、隣接する前記膜電極接合体を電気的に接続する電極接続部を設けるようにした請求項5記載の膜電極素子の製造方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一記載の膜電極素子の製造方法により形成された膜電極素子。
  8. 請求項7記載の膜電極素子を備え、その膜電極素子が備える前記膜電極接合体に燃料を供給することで発電する燃料電池。
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