JP5044427B2 - 電子素子の製造方法及び回路基板 - Google Patents

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本発明は、複数の配線に絶縁膜が形成された回路基板、この回路基板の製造方法及びそれに電子素子を形成する電子素子の製造方法に関する。
近年、ディスプレイの大型化、高精細化及び薄型化が急速に進んでおり、種々の薄型ディスプレイが開発されている。これらの薄型ディスプレイには、薄膜トランジスタ(TFT)や薄膜コンデンサといった薄膜デバイスを集積化した背面板が用いられている。今後はディスプレイの更なる薄型化、軽量化が図られ、背面板として例えばプラスチックフィルムのような柔軟性を有する基板が用いられると考えられる。
しかしながら、プラスチックフィルムは、従来一般に用いられる基板(例えばガラス基板)と比べ耐熱性が低いので、従来の薄膜デバイスの製造方法がプラスチックフィルムにはそのまま適用できないという課題があった。例えば、薄膜デバイスの製造に必要とされる絶縁膜の形成工程は、従来のスパッタリング法や蒸着法では一般に300℃以上で行われるので、プラスチックフィルムには適用できない。
この課題の解決を図ることを目的として、陽極酸化法という手法を用いて絶縁膜を形成する製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に示された製造方法は、ゲート電極が形成された基板を電解液に浸漬し、ゲート電極を陽極、電解液中の対向電極を陰極として直流電源を接続し、電気分解を行うことによってゲート電極上に絶縁膜を形成するものである。
特開2003−258260号公報
しかしながら、特許文献1に示された従来の製造方法では、直流電源が接続される位置からゲート電極が形成される位置までの基板上の配線に断線箇所があると、その断線箇所より先の領域に直流電源からの電荷が供給されないので、その領域にあるゲート電極には絶縁膜が形成されないこととなる。
その結果、絶縁膜形成後の工程において基板上に作製される薄膜デバイスのうち、該当する領域内のものには絶縁膜がないため電極間がショートした不良が発生し、この不良は修繕できないので基板全体が不良になるという課題があった。特に、従来の製造方法では、画面が大型化するに従って配線が長くなり複雑化するため断線の確率が大きくなり、基板の不良が発生しやすくなるので、その改善が望まれていた。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、配線に断線箇所がある場合でも絶縁膜を確実に形成することができる電子素子の製造方法及び回路基板を提供することを目的とする。
本発明の電子素子の製造方法は、基板上に複数の配線を形成する工程と、前記複数の配線に電荷を供給する直流電源が接続される電源接続部を前記基板上に形成する工程と、前記複数の配線の予め定められた箇所同士を電気的に接続する電気的接続手段を前記基板上に形成する工程と、前記複数の配線及び前記電気的接続手段を電解液中に浸し、前記電源接続部を前記直流電源の陽極に接続し、前記電解液中に設けられた陰極板を前記直流電源の陰極に接続して通電することにより、前記複数の配線のそれぞれ及び前記電気的接続手段の全てを被覆する絶縁膜を陽極酸化処理によって形成する工程と、前記絶縁膜を形成した後にドライエッチング法又はウエットエッチング法を用いて前記電気的接続手段を除去する工程と、前記絶縁膜上に電極を形成する工程と、を含む構成を有している。
この構成により、本発明の電子素子の製造方法は、絶縁膜を形成する工程において電気的接続手段が複数の配線間を電気的に接続するので、配線に断線箇所があっても電気的接続手段を介して断線箇所より先に電荷を供給することができ、絶縁膜を確実に形成することができる。また、この構成により、本発明の電子素子の製造方法は、確実に形成される絶縁膜上に電極を形成できるので、この絶縁膜を用いた電子素子を製造する際の製造歩留の向上を図ることができる。
本発明の回路基板は、電子素子の製造方法で製造される電子素子が形成される回路基板であって、前記電気的接続手段が除去された痕跡を有するものである。
この構成により、本発明の回路基板は、配線に断線箇所があっても電気的接続手段が断線箇所より先に電荷を供給することによって形成した絶縁膜を備えることとなる。
したがって、本発明の回路基板は、確実に形成される絶縁膜上に電子素子を形成することができるので、電子素子を形成する際の製造歩留の向上を図ることができる。
本発明は、配線に断線箇所がある場合でも絶縁膜を確実に形成することができる電子素子の製造方法及び回路基板を提供することができるものである。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の回路基板をディスプレイの背面板に適用した例を挙げて説明する。また、このディスプレイの画素は4個×5個のマトリクス状に配置されるものとする。
まず、本発明に係る回路基板の一実施の形態における構成について説明する。図1は、本実施の形態における回路基板の概念図であって陽極酸化処理後の構成を示しており、図1(a)は概念平面図、図1(b)及び(c)は、それぞれ、図1(a)における断面AA及びBBを部分拡大して示した概念断面図である。
図1に示すように、本実施の形態における回路基板10は、基板11と、複数の配線12と、複数の配線12の間を接続する複数の補償配線13と、陽極酸化処理を行う際に直流電源が接続される電源接続部14とを備えている。
基板11は、例えば、厚さが100μm〜200μm程度のプラスチックフィルムで構成され、画素が形成される画素形成領域15を有している。この画素形成領域15は、例えば、100μm〜1000μm程度の大きさであり、この領域には発光ダイオードが形成されるようになっている。なお、プラスチックフィルムに代えてガラス基板やシリコン基板等を用いて基板11を構成してもよい。
複数の配線12は、それぞれ、例えば、バルブ金属を材料として形成されたものであって、バルブ金属で構成された配線導体部12aと、バルブ金属の表面を陽極酸化して形成された配線絶縁膜12bとを備えている。ここで、配線導体部12aは、例えば、100nm〜200nm程度の厚さで形成される。また、配線絶縁膜12bは、例えば、100nm〜200nm程度の厚さで形成され、配線絶縁膜12b上には薄膜コンデンサや薄膜トランジスタ等の電極が形成されるようになっている。
複数の補償配線13は、それぞれ、複数の配線12の予め定められた位置の間を接続するよう設けられている。本実施の形態においては、複数の補償配線13は、それぞれ、互いに隣接する画素形成領域15の間の領域に形成されている。なお、複数の補償配線13は、それぞれ、本発明に係る電気的接続手段を構成する。
また、複数の補償配線13の材料は、例えば、複数の配線12と同様にバルブ金属を材料として構成されるものであって、バルブ金属で構成された補償配線導体部13aと、バルブ金属の表面を陽極酸化して形成された補償配線絶縁膜13bとを備えている。また、補償配線導体部13aは、配線導体部12aと一体化して形成されており、互いに電気的に接続されている。この補償配線導体部13aは、絶縁膜形成後の工程で除去されるものである。
電源接続部14は、図示しない直流電源の陽極が接続され、直流電源からの電荷を複数の配線12にそれぞれ供給するようになっている。
以上の構成により、本実施の形態における回路基板10では、複数の配線12のいずれかの特定箇所に断線が生じている場合でも、電源接続部14から供給される電荷が補償配線13を含む経路を介して断線箇所より先に供給されるので、複数の配線12のいずれにおいても陽極酸化が適切に進行し、配線絶縁膜12bを確実に形成することができる。したがって、本実施の形態における回路基板10を用いることにより、配線絶縁膜12bを含む薄膜デバイスを複数の配線12上に形成することができ、ディスプレイの背面基板としての製造歩留を向上させることができる。
具体的には、図1に示すC部に断線が生じている場合、従来のものでは、電源接続部14から供給される電荷がD部まで届かず、C部からD部までの間の配線12に絶縁膜が形成されないので、C部より先の画素形成領域15a及び15bに係る薄膜デバイスの形成ができなかった。例えば、配線導体部12aを一方の電極として薄膜コンデンサを形成する場合、絶縁膜が形成されていない状態で他方の電極を形成すると、2つの電極が短絡してしまい、修繕ができない不良となってしまう。
これに対し、本実施の形態における回路基板10では、複数の補償配線13を設ける構成としたので、C部に断線が生じている場合でも補償配線13を含む経路を介して電源接続部14からの電荷をD部まで供給することができ、画素形成領域15a及び15bに係る薄膜デバイスを形成することができる。
なお、配線12に断線箇所がある場合は、配線絶縁膜12b形成した後の工程で断線箇所を修繕することにより、電源接続部14から見て断線箇所より先にある領域に形成された薄膜デバイスを正常に機能させることができる。
次に、本実施の形態における回路基板10の製造方法について図2を用いて説明する。なお、図2に示した各断面図において配線12の本数を3つとしている。また、以下に示す製造方法における材質、寸法、手法等は一例であり、本発明はこれらに限定されるものではない。
まず、厚さが100μm〜200μm程度のプラスチックフィルムの基板11上に、室温でスパッタリング法を用いて、金属薄膜21を200nm〜400nm程度の厚さで形成する(図2(a))。金属薄膜21の材料としては、バルブ金属と呼ばれるものを用いるのが好ましく、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモン等が好ましい。なお、金属薄膜21を成膜する前に、基板11との密着性を向上させるため、例えばシリコン系の酸化膜又は窒化膜等を基板11上に堆積させておく工程を設けてもよい。
次に、フォトリソグラフィ法と、ドライエッチング法又はウエットエッチング法とを用いて、所定の配線パターンを形成する(図2(b1)、(b2))。例えば、ドライエッチング法を用いる場合は、六フッ化硫黄のガスによる反応性エッチング法を利用して配線パターンを形成することができる。この工程により、配線12及び補償配線13のそれぞれの導体部に相当する配線導体部12a及び補償配線導体部13aが基板11上に形成される。なお、この工程において、電源接続部14(図1(a)参照)も基板11上に形成する。
続いて、室温で陽極酸化処理を行う(図2(c))。具体的には、電源接続部14を電源22の陽極に、陰極板23を電源22の陰極にそれぞれ接続し、電解液24中に浸して室温で通電処理を行う。陰極板23としては例えば白金、電解液24としては、金属薄膜21にタンタルを用いた場合には例えばホウ酸アンモニウムを用いるのが好ましい。通電処理における電流密度は、1mA/cm程度が好ましい。絶縁層を所定の厚さ、例えば100nm〜200nm程度で形成した後、通電処理を終了する。陽極酸化後は基板11を純水で充分洗浄して乾燥させる。
この陽極酸化処理により、配線導体部12a及び補償配線導体部13aをそれぞれ被覆する配線絶縁膜12b及び補償配線絶縁膜13bが形成される。陽極酸化処理では、反応過程における絶縁膜の薄い部分に電界が集中する自己整合作用によって、より均一な膜厚の絶縁膜を形成することができるので、スパッタ法や蒸着法、CVD法等よりもピンホールの少ない緻密で耐圧の優れた薄膜が得られる。
次に、フォトリソグラフィ法と、ドライエッチング法又はウエットエッチング法とを用いて電気配線を加工し(図2(d1)、(d2))、補償配線13を除去する(図2(e1)、(e2))。例えば、ドライエッチング法を用いる場合は、例えば、四フッ化炭素による反応性エッチング法を利用して補償配線13を除去することができる。補償配線13を除去する工程の後、配線導体部12a及び配線絶縁膜12bは、補償配線13が除去された痕跡を有することとなる。なお、図2(e2)は、補償配線13の全体を除去して隣接する配線導体部12a同士の接続を断つ例を示しているが、1つの補償配線13の一部を除去して隣接する配線導体部12a同士の接続を断つ工程としてもよい。
次に、本実施の形態における具体的な実施例について説明する。なお、以下に記載した材料や製造方法等は一例であり、本発明は、これらに限定されるものではない。
(第1の実施例)
まず、回路基板10上に薄膜デバイスとして薄膜コンデンサ及び薄膜トランジスタを回路基板10上に形成する場合の実施例について図3を用いて説明する。
図3(a)に示すように、薄膜コンデンサ30は、配線導体部12aを1つの電極とし、誘電体である配線絶縁膜12bを挟んで配線導体部12aに対向する対向電極31を備えている。対向電極31の対向面の大きさは、5μm〜100μm角程度とするのが好ましい。また、対向電極31は、クロムやチタン等の超薄膜(1nm〜5nm程度の膜厚)と金(50nm〜100nm程度の膜厚)との積層構造とするのが好ましい。
この構成において、陽極酸化後に補償配線13を除去した後、対向電極31を新たな配線で所望に接続することにより、回路基板10には平行平板型の薄膜コンデンサ30をマトリクス状に容易に形成することができる。この薄膜コンデンサ30は、例えば、プラスチックフィルム上に形成された集積回路用のコンデンサとして利用できる。
また、図3(b)に示すように、薄膜トランジスタ40は、配線導体部12aをゲート電極とし、配線絶縁膜12b上に形成されたソース電極41及びドレイン電極42と、有機半導体43とを備えている。ソース電極41とドレイン電極42との間隔は、1μm〜10μm程度とするのが好ましい。また、ソース電極41及びドレイン電極42の大きさは、それぞれ、幅を5μm〜10μm程度、長さを10μm〜500μm程度とするのが好ましい。また、ソース電極41及びドレイン電極42は、それぞれ、クロムやチタン等の超薄膜(1nm〜5nm程度の膜厚)と金(50nm〜100nm程度の膜厚)との積層構造とするのが好ましい。また、有機半導体43としては、例えばペンタセンを成膜して形成することができ、その膜厚は50nm〜100nm程度とするのが好ましい。
この構成において、陽極酸化後に補償配線13を除去した後、回路基板10には電界効果型の薄膜トランジスタ40を容易に形成することができる。また、ソース電極41及びドレイン電極42をそれぞれ新たな配線で所望に接続することにより、マトリクス状に有機薄膜トランジスタアレイを形成することができる。この有機薄膜トランジスタアレイは、例えば、プラスチックフィルム上に形成される薄型ディスプレイ等の駆動素子として利用できる。
(第2の実施例)
次に、前述の薄膜コンデンサ30及び薄膜トランジスタ40を基板11上に形成し、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイとして構成した実施例を図4に基づいて説明する。図4(a)は、本実施例における回路基板20の概念平面図であって陽極酸化処理後の構成を示しており、図4(b)は、図4(a)に示したE部の拡大概念図である。なお、図4において、図1及び図3における構成要素と同様なものには同一の符号を付している。
本実施例における回路基板20は、画素形成領域15毎に、1つの薄膜コンデンサ30と、2つの薄膜トランジスタ40a及び40bとを備えたものである。以下、製造方法の概要を説明する。
まず、図4(a)に示すように、薄膜コンデンサ信号線(以下「TFC信号線」という。)16と、薄膜トランジスタ信号線(以下「TFT信号線」という。)17とを基板11上に設ける。また、陽極酸化処理を行う際に直流電源が接続される電源接続部14も基板11上に形成する。
ここで、TFC信号線16は、薄膜コンデンサ30の一方の電極(図3(a)の符号12a相当)が形成されるパターン16aを含む。また、TFT信号線17は、薄膜トランジスタ40a及び40bの各ゲート電極(図3(b)の符号12a相当)がそれぞれ形成されるパターン17a及び17bを含む。また、TFC信号線16とTFT信号線17との間は、補償配線13によって接続されている。なお、TFC信号線16及びTFT信号線17は、図1における配線12に相当するものである。
次に、図示しない電源を電源接続部14に接続して回路基板20の陽極酸化処理を行い、各信号線及び各パターンに絶縁膜を形成する。
次に、図4(b)に示すように、補償配線13の「×」印の部分において、TFC信号線16とTFT信号線17とを分断する。また、薄膜トランジスタ40bのゲート電極が形成されるパターン17bと、TFT信号線17とを「×」印で示した分断箇所17cにおいて分断する。なお、分断される前の分断箇所17c位置に存在した導体部は、本発明に係る電気的接続手段を構成する。すなわち、本発明に係る電気的接続手段は、線状に形成された配線同士を接続するものに限定されるものではなく、電子素子の電極が形成される電極形成導体部(例えばパターン17b)と線状の配線(例えばTFT信号線17)とを接続するもの、電極形成導体部同士を接続するもの、電極が形成されない導体部同士を接続するもの等も含むものである。
続いて、画素形成領域15に発光素子のための画素電極を形成した後、薄膜デバイス及び各信号線を形成する。具体的には、薄膜コンデンサ30の上側電極をパターン16a上に形成する(図3(a)参照)。また、薄膜トランジスタ40a及び40bをパターン17a及び17b上にそれぞれ形成する(図3(b)参照)。ここで、薄膜トランジスタ40aのソース電極(図3(b)の符号41相当)は、各画素にデータを伝送する画素データ線18の形成と兼用して同時に製作することができる。また、薄膜トランジスタ40aのドレイン電極(図3(b)の符号42相当)は、電源供給線19と接続する。
以上のように、本実施の形態における回路基板10によれば、複数の配線12の間を接続する複数の補償配線13を設ける構成としたので、配線12の特定箇所に断線が生じている場合でも、電源接続部14から供給される電荷が補償配線13を含む経路を介して断線箇所より先に供給されるため、配線絶縁膜12bを複数の配線12に確実に形成することができる。
したがって、本実施の形態における回路基板10は、配線絶縁膜12b含む薄膜デバイスを複数の配線12上に形成することができ、例えばディスプレイの背面基板として適用される際にその製造歩留を向上させることができる。この製造歩留は補償配線13の本数が増加するほど向上し、好ましい構成となる。
また、本実施の形態における回路基板10によれば、陽極酸化処理を用いて室温で絶縁膜を形成する構成としたので、例えばプラスチックフィルムのような柔軟性を有する基板に対しても絶縁膜を確実に形成することができる。
なお、前述の実施の形態において、配線12と補償配線13とをバルブ金属で一体に形成する構成を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、配線12と補償配線13とを互いに異なる金属で別個に形成して電気的に接続する構成としても同様な効果が得られる。
以上のように、本発明に係る回路基板及び電子素子の製造方法並びに回路基板は、配線に断線箇所がある場合でも絶縁膜を確実に形成することができるという効果を有し、プラスチックフィルム上に形成される薄型ディスプレイの背面基板、集積回路用の電子素子、アクティブマトリクス方式を用いたディスプレイの駆動素子等として有用である。
本発明の一実施の形態における回路基板の構成を示す概念図 (a)回路基板の平面概念図 (b)回路基板の断面概念図(断面AA) (c)回路基板の断面概念図(断面BB) 本発明の一実施の形態における回路基板の製造工程を示す図 (a)基板上に金属薄膜を形成した状態を示す図 (b1)基板上に所定の配線パターンを形成した状態を示す図(断面AA) (b2)基板上に所定の配線パターンを形成した状態を示す図(断面BB) (c)陽極酸化処理の説明図 (d1)ドライエッチング法により電気配線を加工する状態を示す図(断面AA) (d2)ドライエッチング法により電気配線を加工する状態を示す図(断面BB) (e1)補償配線を除去した状態を示す図(断面AA) (e2)補償配線を除去した状態を示す図(断面BB) 本発明の一実施の形態の第1の実施例における回路基板上に形成した薄膜デバイスを示す概念図 (a)薄膜コンデンサを示す断面概念図 (b)薄膜トランジスタを示す断面概念図 本発明の一実施の形態の第2の実施例における回路基板上に形成した薄膜コンデンサ及び薄膜トランジスタを示す図 (a)回路基板の平面概念図 (b)E部の拡大概念図
符号の説明
10、20 回路基板
11 基板
12 配線
12a 配線導体部
12b 配線絶縁膜
12c、12d 配線
13 補償配線(電気的接続手段)
13a 補償配線導体部
13b 補償配線絶縁膜
13c、13d 補償配線
14 電源接続部
15(15a、15b) 画素形成領域
16 TFC信号線
16a 薄膜コンデンサの一方の電極が形成されるパターン
17 TFT信号線
17a、17b ゲート電極が形成されるパターン
17c TFT信号線の分断箇所
18 画素データ線
19 電源供給線
21 金属薄膜
22 電源
23 陰極板
24 電解液
30 薄膜コンデンサ
31 対向電極
40 薄膜トランジスタ
41 ソース電極
42 ドレイン電極
43 有機半導体

Claims (2)

  1. 基板上に複数の配線を形成する工程と、
    前記複数の配線に電荷を供給する直流電源が接続される電源接続部を前記基板上に形成する工程と、
    前記複数の配線の予め定められた箇所同士を電気的に接続する電気的接続手段を前記基板上に形成する工程と、
    前記複数の配線及び前記電気的接続手段を電解液中に浸し、前記電源接続部を前記直流電源の陽極に接続し、前記電解液中に設けられた陰極板を前記直流電源の陰極に接続して通電することにより、前記複数の配線のそれぞれ及び前記電気的接続手段の全てを被覆する絶縁膜を陽極酸化処理によって形成する工程と、
    前記絶縁膜を形成した後にドライエッチング法又はウエットエッチング法を用いて前記電気的接続手段を除去する工程と、
    前記絶縁膜上に電極を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする電子素子の製造方法。
  2. 請求項1に記載の電子素子の製造方法で製造される電子素子が形成される回路基板であって、
    前記電気的接続手段が除去された痕跡を有することを特徴とする回路基板。
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