JP5044354B2 - 表面平坦化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、シリコンウェハ等の基板表面やCr薄膜等の薄膜表面を平坦化する表面平坦化方法に関する。
近年、半導体デバイスの微細化、高集積化に伴って、高度に微細化、多層化された薄膜構造を製造する技術が要求されている。このように、微細化、多層化された薄膜構造を製造する場合において、例えば、シリコンウェハ等の基板表面に凹凸が生じていると、その上に積層される薄膜等にも基板表面の凹凸に応じた段差が形成されてしまう。この段差が大きく且つ急峻となってしまうと、更にその上に積層される薄膜の加工精度等が低下してしまう。また、このような凹凸によって、基板配線の断線が生じたり、配線層間の絶縁不良が発生してしまい、半導体デバイス全体の信頼性、歩留まり性に大きく影響してしまっていた。このため、基板表面等の凹凸に基づく問題を解消するために、薄膜構造の基板や薄膜等の平坦性を向上させることが必要とされている。
このような、基板等の表面の平坦化方法としては、一般に化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing)が用いられている(例えば、特許文献1及び2参照。)。このCMPは、円形の研磨定盤上に研磨パッドを貼り付け、研磨パッドに基板ホルダに装着された基板の表面を押し付け、基板ホルダによって基板表面を研磨パッドに圧接するように加圧し、研磨パッド上に研磨微粒子を含むスラリーを供給しながら研磨定盤及び基板ホルダの双方を回転させ、発生する機械的摩擦及びスラリーの化学反応により基板の表面を平坦化するものである。
特開平11−138418号公報 特開2003−257913号公報
しかしながら、上述のようなCMPを用いた場合、凝集されたスラリーや、固体化された副生成物等の粗大粒子が、基板表面に微細な引っ掻き疵(スクラッチ)を形成してしまい、微細な凹部が基板表面に残存してしまっていた。また、スラリーの寸法より小さい基板表面の凸部に対してまで研磨を施すことができず、微細な凸部が基板表面に残存してしまっていた。さらには、CMPを用いた場合には、研磨の対象となる材料や板厚に応じて最適な研磨条件に設定する必要(条件出しの必要)があるが、現実的には凹凸が最小となる条件を探すことが不可能であり、加工の条件出しが非常に困難であった。
このような微細な凹凸部は、数nm程度の寸法であるため、現在使用されているLSI(Large Scale Integration)やVLSI(Very Large Scale Integration)程度の集積度の半導体デバイスにおいては、これらの凹凸部が半導体デバイスの信頼性等に大きく影響を及ぼさない。しかしながら、今後その進展が期待されるナノ光デバイスのような、超微細化された薄膜構造においてこれらナノオーダの凹凸部は、基板配線間の断線等の問題に大きく影響してしまい、ナノ光デバイスの実現のための大きな障壁となっていた。このため、基板表面を原子レベルにまで平坦化可能な技術が望まれていた。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、数nmサイズの凹凸部を表面に有する基板や薄膜を、原子レベルにまで平坦化可能な表面平坦化方法を提供するところにある。
本発明者は、上述した課題を解決するために、原料ガスが導入されてなるチャンバ内に上記基板を配置し、上記原料ガスのガス分子の吸収端波長よりも長波長からなる伝搬光を上記凹部に照射することによって、当該凹部の局所領域のみに近接場光を発生させ、上記凹部に発生した近接場光に基づき、非共鳴過程を経て上記原料ガスを解離させて分解生成物を生成させ、当該生成させた分解生成物を上記凹部内に堆積させることによって、上記凹部を平坦化することを特徴とする表面平坦化方法を発明した。
即ち、本願請求項1に係る発明は、基板表面又は基板上に積層されてなる薄膜表面に形成されたナノオーダの凹部を平坦化する表面平坦化方法において、原料ガスが導入されてなるチャンバ内に上記基板を配置し、上記原料ガスのガス分子の吸収端波長よりも長波長からなる伝搬光を上記凹部に照射することによって、当該凹部の局所領域のみに近接場光を発生させ、上記凹部に発生した近接場光に基づき、非共鳴過程を経て上記原料ガスを解離させて分解生成物を生成させ、当該生成させた分解生成物を上記凹部内に堆積させることによって、上記凹部を平坦化することを特徴とする。
本願請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、上記原料ガスが上記基板又は上記薄膜の構成元素からなる分子または化合物であることを特徴とする。
本願請求項3に係る発明は、基板表面又は基板上に積層されてなる薄膜表面に形成されたナノオーダの凸部を平坦化する表面平坦化方法において、反応性ガスが導入されてなるチャンバ内に上記基板を配置し、上記反応性ガスのガス分子の吸収端波長よりも長波長からなる伝搬光を上記凸部に照射することによって、当該凸部の局所領域に近接場光を発生させ、上記凸部の局所領域のみに発生した近接場光に基づき、非共鳴過程を経て上記反応性ガスを解離させて活性種を生成させ、当該生成された活性種と上記凸部とを化学反応させて反応生成物を生成させることによって、上記凸部を除去することを特徴とする。
本願請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において、上記反応性ガスは、フッ素系ガスから構成されることを特徴とする。
本願請求項1に係る発明においては、原料ガスのガス分子の吸収端波長よりも長波長からなる光、即ち、非共鳴光を照射しているため、近接場光の発生する凹部の局所領域でのみ、非共鳴過程を経て原料ガスから分解生成物が生成される。この分解生成物を、凹部内に堆積させることによって、凹部が平坦化される。
本願請求項3に係る発明においては、反応性ガスのガス分子の吸収端波長よりも長波長からなる光、即ち、非共鳴光を照射しているため、近接場光の発生する凸部の局所領域でのみ、非共鳴過程を経て反応性ガスから反応性の高い活性種が生成される。この活性種と凸部とが化学反応をすることによって、凸部のみがエッチングされ、凸部が平坦化される。
また、本願発明を適用した表面平坦化方法は、反応の進行に伴い、近接場光の発生する基板表面の凹凸が除去され、自動的に平坦化の工程が終了することになる。このため、他からの特別の制御をすることなしに自己組織的に平坦化が施されることになり、その平坦化における工程が非常に簡便なものとなる。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
まず、本発明を適用した表面平坦化方法の対象となる基板について説明する。
本発明の対象となる基板11は、図1に模式的に示すような、凸部21や、凹部22がその表面に形成されている。この凸部21や凹部22は、図1において基板11に対して視認できる程度の大きさであるが、実際は、例えば数nm程度の大きさ、即ち、ナノオーダの大きさや、数μmの大きさから構成されている。
本発明において、平坦化の対象となる基板11は、例えば、シリコンウェハ(Si)等によって具体化される。また、平坦化の対象は、基板11上に積層されてなる薄膜、例えば、フォトマスクとして使用されるCr薄膜等も含まれる。以下において、単に「基板」とのみ記載した場合は、薄膜も含まれるものとする。
本発明を適用した表面平坦化方法は、図2に概略的に示すような表面平坦化装置1を用いて実現される。
この表面平坦化装置1は、チャンバ11と、チャンバ11内のステージ13と、チャンバ11内にガスを供給するためのガス供給部17と、チャンバ11内に光を照射するための光源14とを備えている。また、この表面平坦化装置1は、光の形状や偏光方向を制御可能とする照明光学系16と、光源14から射出される光を照明光学系16に反射する反射ミラー15と、チャンバ11内に光を導入するための開口窓18と、チャンバ11内のガス等を排気する排気口19とを備えている。
チャンバ11内には、ガス供給部17から原料ガス又は反応性ガスと不活性ガスとを混合してなる混合ガスが、所定の圧力となるように随時供給されている。原料ガスは、凹部22を有する基板11を平坦化する場合にチャンバ11内に導入されものであり、例えば、SiH4(モノシラン)、Si2H6(ジシラン)等のシラン系ガスや、Cr(η5-C5H5)2(クロモセン)、Cr(CO6)(ヘキサカルボニルクロム)等によって具体化される。反応性ガスは、凸部21を有する基板11を平坦化する場合にチャンバ11内に導入され、例えば、SF6(六フッ化硫黄)、CHF3(トリフルオロメタン)、CF4(四フッ化炭素)、C3F8(オクタフルオロプロパン)等のフッ素系ガス等によって具体化される。また、不活性ガスは、N2,He,Ar,Kr,Xe等の何れか一種または二種以上を混合してなるガスによって具体化される。
ステージ13は、基板12を載置するための図示しない載置部や、基板12を加熱するための図示しない加熱機構が設けられており、これによって、基板12上に反応性ガスを堆積させる場合において、ガス分子の成膜状況をコントロールできる。なお、ステージ13は、基板12の位置を高精度に調整するための図示しない高精度ステージ機構等が設けられていてもよい。
光源14は、図示しない駆動電源による制御に基づき、所定の波長を有する光を射出するものである。この光源14からは、以下に詳細に説明するように、反応性ガス又は原料ガスのガス分子の吸収端波長よりも長波長からなる光が射出される。この光源1は、例えば、He-Neレーザー発振器やArレーザー発振器によって具体化される。
照明光学系16は、図示しない偏光レンズや集束レンズ等を備えて具体化される。これによって、凸部21や凹部22の位置、大きさ、範囲等に応じて、ビーム径やビーム形状を制御し、光を照射する範囲を絞ることができる。
次に、上述した表面平坦化装置1の光源14から出射される光について説明する。
図3は、チャンバ11内に導入された原料ガスや反応性ガスのガス分子の原子核間距離に対するポテンシャルエネルギーの関係について示している。通常、チャンバ11内に導入されたガス分子に対して、基底準位と励起準位とのエネルギー差Ea以上の光子エネルギーをもつ光、即ち、ガス分子の吸収端波長よりも短波長からなる光(以下、この光を共鳴光という。)を照射すると、このガス分子は、励起準位へ直接励起される。この励起準位は、解離エネルギーEbを超えているため、矢印で示される方向へガス分子を光解離させて活性種や分解生成物が生成される。
本発明においては、上述のようなガス分子に対して共鳴光を照射して、ガス分子を励起準位にまで直接的に励起させてから解離させる共鳴過程ではなく、ガス分子の吸収端波長よりも長波長である光(以下、この光を非共鳴光という。)を、近接場光として当該ガス分子に対して照射した場合に発生する非共鳴過程を利用して、基板表面の平坦化を行なう。
伝搬光である非共鳴光を照射した場合、通常、ガス分子は励起準位へ励起されないが、近接場光である非共鳴光を照射した場合、このガス分子は、非共鳴過程を経て活性種や分解生成物へと解離可能となる。この非共鳴過程とは、図4に示すような、過程T1、過程T2、過程T3に分類される。過程T1は、ガス分子が複数の分子振動準位を介して励起され(多段階遷移)、その結果、励起準位にまで励起された後に、活性種等に解離される過程のことをいう。また、過程T2は、ガス分子の解離エネルギーEb以上の光エネルギーをもつ光(以下、S1モードという)を照射した場合に、ガス分子が解離エネルギー以上のエネルギー準位の分子振動準位にまで励起され、その結果、活性種等に直接的に解離される過程のことをいう。また、過程T3は、ガス分子のEb以下の光エネルギーを持つ光(以下、S2モードという)を照射した場合に、ガス分子が複数の分子軌道準位を介して励起され(多段階遷移)、Ea未満Eb以上の分子振動準位にまで励起された後に、活性種等に解離される過程のことをいう。
このように、近接場光である非共鳴光を照射した場合に、非共鳴過程が発生するのは、近接場光をガス分子に対して照射した場合に、ガス分子を分子振動準位にまで直接的に励起可能となることによる。
即ち、伝搬光を使った通常の光解離では、伝搬光の電場強度が分子サイズの空間内において均一な分布であるため、ガス分子を構成する原子核や電子のうち軽い電子のみが光に対して反応するが、原子核間距離を変化させることができない。これに対して、近接場光を使った光解離では、近接場光の電場強度が分子サイズの空間内において変位が激しく、不均一な分布となっている。このため、近接場光を使った場合は、ガス分子の電子のみならず、原子核も反応し、原子核間距離を周期的に変化させることが可能となり、分子の振動準位への直接的な励起を生じさせることが可能となる(非断熱化学反応)。
なお、ここでいう近接場光とは、約1μm以下の大きさからなる物体の表面に伝搬光を照射した場合に、その物体の表面にまとわりついて局在する非伝搬光のことをいう。この近接場光は、非常に強い電場成分を有しているが、物体の表面から遠ざかるにつれてその電場成分が急激に減少する性質をもっている。この非常に強い電場成分が見られる物体表面からの厚みは、その物体の寸法に依存しており、その物体の寸法と同程度の厚みからなる。本発明における局所領域とは、このような非常に強い電場成分が見られる物体表面の局所的な領域のことをいうものとする。この局所領域とは、例えば図1(a)における凸部21外周面近傍の領域や、図1(b)における凹部22内周面近傍の領域のことをいう。
このような本発明の原理的な説明を踏まえて、本発明を適用した表面平坦化方法を含む工程について説明する。
まず、表面に凸部21が形成されている基板12を平坦化する場合について説明する。平坦化の対象が凸部21を有する基板12の場合は、チャンバ11内に反応性ガスを導入し、エッチングを利用して平坦化を行なう。
まず、図2、図5(a)に示すように、チャンバ11内のステージ13上に基板12を配置する。この場合において、チャンバ11内にガス供給部17から予め反応性ガスが導入されていてもよいし、基板12の配置後に反応性ガスを導入してもよい。
この次に、図5(b)に示すように、光源14から、反射ミラー15等を介して基板12に対して光を照射する。これによって、凸部21の局所領域において、近接場光が発生する。この場合、照射する光が非共鳴光であるため、反応性ガスは、近接場光の発生しない基板12表面の平坦な箇所では反応せず、近接場光の発生している凸部21の局所領域においてのみ反応する。
この場合、図6に示すように、反応性ガスG10は、上述したような非共鳴過程を経て解離されて、活性種G11を生成し、この活性種G11と凸部21の原子、分子21aとが化学反応し、これによって、揮発性を有する反応生成物G12が生成される。この反応生成物G12は、排気口19に接続された、図示しない真空ポンプによってチャンバ11外に排出される。
ここで、反応の進行に伴って凸部21の寸法は、徐々に微小化されるため、凸部21周囲に発生している近接場光の厚みも小さくなる。最終的には、凸部21周囲の基板12を構成する原子層と略同一レベルになった時点、即ち、凸部21がほぼ完全に除去された時点で、近接場光の発生する領域も消滅し、エッチング反応が発生しなくなる。このように、本発明を適用した平坦化方法では、他からの特別の制御をすることなしに自己組織的に凸部のエッチング反応が進行し、最終的に、図7(c)に示すような、基板12表面が原子レベルになるまで平坦化が施されて、平坦化の工程が終了する。
次に、表面に凹部22が形成されている基板12を平坦化する場合について説明する。平面化の対象が凹部22を有する基盤12の場合は、チャンバ11内に原料ガスを導入し、原料ガスの堆積を利用して平坦化を行なう。
まず、図7(a)に示すように、チャンバ11内のステージ13上に基板12を配置する。この場合、予め原料ガスが導入されていてもよいし、基板12配置後に導入してもよい。
次に、図7(b)に示すように、光源14から、反射ミラー15等を介して基板12に対して光を照射する。これによって、凹部22の局所領域において、近接場光が発生する。この場合、照射する光が非共鳴光であるため、原料ガスは、近接場光の発生しない基板12表面の平坦な箇所では反応せず、近接場光の発生している凹部22の局所領域においてのみ反応する。
この場合、図8に示すように、原料ガスG20は、上述したような非共鳴過程を経て解離されて、分解生成物G21や副生成物G22が生成されることになる。この分解生成物G21を、凹部22内に堆積させることになる。この場合において、分解性生物G21は、基板12の凹部22aの原子、分子22aの構成元素からなるものであるのが望ましい。
ここで、反応の進行に伴って凹部21の寸法は徐々に微小化されるため、凹部21周囲に発生している近接場光の厚みも小さくなる。最終的には、凹部22周囲の基板12を構成する原子層と略同一レベルになった時点、即ち、凹部22がほぼ完全に除去された時点で、近接場光の発生する領域も消滅し、堆積反応も終了する。このように、本発明を適用した平坦化方法では、他からの特別の制御をすることなしに自己組織的に凹部で堆積反応が進行し、最終的に、図7(c)に示すような、基板12表面が原子レベルになるまで平坦化が施されて、平坦化の工程が終了する。
このように、本発明は、表面に凸部21が形成されている基板12を平坦化する場合、凸部21に対してエッチングを施すことによって、表面に凹部22が形成されている基板12を平坦化する場合は、凹部22内に反応性ガスを解離させて生成される分解生成物を、凹部22内に堆積させることによって、基板12の平坦化を実現する。
本発明を適用した表面平坦化方法によって、従来におけるCMPによっては研磨不可能であった、数nmサイズの凹凸部に対しても平坦化を施すことができ、原子レベルにまで平坦な表面性状を得る事ができる。また、本発明においては、非共鳴光を用いて平坦化を行なっていることから、基板12表面での数nmサイズの凹凸部でのみ反応が進行することになり、これによって、基板12表面の平坦な箇所に対して引っ掻き疵等を形成すること無く、平坦化を行なうことが可能となる。
また、本発明を適用した表面平坦化方法によれば、反応の進行に伴い、近接場光の発生する基板表面の凹凸が除去され、自動的に平坦化の工程が終了することになる。このため、他からの特別の制御をすることなしに自己組織的に平坦化が施されることになり、その平坦化における工程が非常に簡便なものとなる。
なお、この表面平坦化装置1は、例えば、光CVD(Chemical Vapor Deposition)装置、スパッタリング装置、光励起エッチング装置、反応性イオンエッチング装置、誘導結合プラズマエッチング装置等に用いられているガス供給部17や、光源14、チャンバ11等をそのまま利用することによって具体化されていてもよい。この場合、光CVD装置の光源の波長のみを変化させるのみによって本発明を適用した表面平坦化方法を実現可能となる。なお、光源の波長を変化させる場合、光源から白色光を射出させ、開口窓18等においてカラーフィルターを通過させるようにして、単色光を照射するようにしてもよい。
また、凸部21や凹部22は、その大きさが1mm以上である等、あまりに大きすぎる場合は、反応に要する時間が膨大になる。このため、この場合は、予めCMP装置等を使用して、ある程度基板12表面を研磨しておき、この後の仕上げ加工として、本発明を適用するようにしてもよい。
また、例えば、基板12としてシリコンウェハを適用し、この凹部に対して平坦化を施す場合、吸収端波長が160nmのシラン系ガスを原料ガスとして導入し、波長が325nm程度の光を照射することによって、凹部の平坦化が可能となる。
また、例えば、基板12として基板上に積層されてなるCr薄膜を適用し、この凹部に対して平坦化を施す場合、クロモセンやヘキサカルボニルクロムを原料ガスとして導入し、波長が488〜688nm程度の光を照射することによって、凹部の平坦化が可能となる。
このように、凹部を有する基板に対して平坦化を施す場合、基板の構成元素からなる分子、化合物を含有する原料ガスを用いるのが望ましいが、基板の構成元素以外の分子等を含有する原料ガスを適用しても平坦化するうえでは特に問題ない。
本発明の対象となる基板の形状について説明するための図である。 本発明を実現するために用いられる表面平坦化装置の構成を示す外略図であ 共鳴光及び非共鳴光について説明するための図である。 非共鳴過程について説明するための図である。 凸部を有する基板を平坦化する工程について説明するための図である。 凸部の局所領域で発生する反応について説明するための図である。 凹部を有する基盤を平坦化する工程について説明するための図である。 凹部の局所領域で発生する反応について説明するための図である。
符号の説明
1 表面平坦化装置
11 チャンバ
12 基板
13 ステージ
14 光源
15 反射ミラー
16 照明光学系
17 ガス供給部
18 開口窓
19 排気口
21 凸部
22 凹部

Claims (4)

  1. 基板表面又は基板上に積層されてなる薄膜表面に形成されたナノオーダの凹部を平坦化する表面平坦化方法において、
    原料ガスが導入されてなるチャンバ内に上記基板を配置し、
    上記原料ガスのガス分子の吸収端波長よりも長波長からなる伝搬光を上記凹部に照射することによって、当該凹部の局所領域のみに近接場光を発生させ、
    上記凹部に発生した近接場光に基づき、非共鳴過程を経て上記原料ガスを解離させて分解生成物を生成させ、
    当該生成させた分解生成物を上記凹部内に堆積させることによって、上記凹部を平坦化すること
    を特徴とする表面平坦化方法。
  2. 上記原料ガスが上記基板又は上記薄膜の構成元素からなる分子または化合物であることを特徴とする請求項1記載の表面平坦化方法。
  3. 基板表面又は基板上に積層されてなる薄膜表面に形成されたナノオーダの凸部を平坦化する表面平坦化方法において、
    反応性ガスが導入されてなるチャンバ内に上記基板を配置し、
    上記反応性ガスのガス分子の吸収端波長よりも長波長からなる伝搬光を上記凸部に照射することによって、当該凸部の局所領域のみに近接場光を発生させ、
    上記凸部の局所領域に発生した近接場光に基づき、非共鳴過程を経て上記反応性ガスを解離させて活性種を生成させ、
    当該生成された活性種と上記凸部とを化学反応させて反応生成物を生成させることによって、上記凸部を除去すること
    を特徴とする表面平坦化方法。
  4. 上記反応性ガスは、フッ素系ガスから構成されること
    を特徴とする請求項3記載の表面平坦化方法。
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