JP5043494B2 - 封止用熱硬化型接着シート - Google Patents

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Description

本発明は、チップ型デバイスを封止するために用いられる熱硬化型接着シートに関するものであって、詳しくは、その表面を中空とする必要があるデバイス、例えば、弾性表面波装置(SAWデバイス)、水晶デバイス、高周波デバイス、加速度センサー等の、いわゆる中空デバイスの封止に用いられる熱硬化型接着シートに関するものである。
従来から、半導体素子および電子部品等のチップ型デバイスの封止は、粉末状エポキシ樹脂組成物を用いたトランスファー成形法、液状エポキシ樹脂組成物やシリコーン樹脂等を用いてポッティング法、ディスペンス法、印刷法等により行なわれてきた。しかしながら、このような封止方法では、高価な成形機を必要としたり、必要な部分以外に封止樹脂が付着したりするという課題を抱えており、より安価で簡便な封止方法が要望されていた。
特に、表面を中空にする必要のあるデバイスの封止において、従来の液状封止材料を用いたディスペンス法では、デバイス直下のアクティブ面への封止材料の流入を抑制することが困難であり、チップあるいは基板上にダムを設け封止材料の流入を制御することが行なわれている(例えば、特許文献1〜3参照)。このような手法においても、液状封止材料を完全に流動制御することは困難であり、歩留り低下を引き起こす要因となっていた。また、デバイスの小型化、低コスト化を妨げる要因にもなっていた。
このような問題を解決するために、例えば、封止用フィルム積層体を用いて、中空型デバイスを封止する方法が提案されている(特許文献4参照)。
特開2004−64732号公報 特開2004−56296号公報 特開2005−39331号公報 特開2004−327623号公報
しかしながら、上記封止用フィルム積層体を用いた中空型デバイスの封止では、硬化後の弾性率が低いために中空部分への封止樹脂の流入を完全に制御することが困難であり、上記問題を解決するという観点からは充分満足のいくものとは言い難いものであった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、中空型デバイスの封止を簡便かつ歩留り良く行なうことのできる封止用熱硬化型接着シートの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の封止用熱硬化型接着シートは、基板上に搭載されたチップ型デバイスを封止するために用いられる封止用熱硬化型接着シートであって、上記封止用熱硬化型接着シートが、下記のエポキシ樹脂組成物(α)を用いてシート状に形成されてなり、熱硬化前の80℃における引張弾性率(測定条件:測定周波数1Hz、昇温速度5℃/分)が5×105〜5×107Paであり、かつ熱硬化後(硬化条件:150〜190℃にて加熱硬化後)の150℃における引張弾性率(測定条件:測定周波数1Hz、昇温速度5℃/分)が5.5×107〜1×109Paであるという構成をとる。
(α) 下記の(A)〜(E)成分を含有し、下記の(D)成分の含有量が、エポキシ樹脂組成物全体の60〜80重量%に設定されてなるエポキシ樹脂組成物。
(A)トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂とビスフェノールA型エポキシ樹脂とを含有するエポキシ樹脂成分。
(B)フェノール樹脂。
(C)エラストマー。
(D)平均粒径0.2〜30μmのシリカ粉末。
(E)硬化促進剤。
本発明者らは、上記目的を達成するために、封止材料として用いる熱硬化型接着シートの物性について研究を重ねた。その結果、熱硬化型接着シートとして、熱硬化前の80℃における引張弾性率を5×105〜5×107Paに、かつ熱硬化後の150℃における引張弾性率を5.5×107〜1×109Paに設定してなる物性を備えたシートを用いると、チップ型デバイスの封止時において、適度な粘弾性を備えることから熱硬化型接着シートを用いての基板上のチップ型デバイスの封止時にチップ型デバイス下部への樹脂の侵入が抑制されることを見出し本発明に到達した。
このように、本発明の封止用熱硬化型接着シートは、基板上に搭載されたチップ型デバイスを封止するために用いられ、熱硬化前の80℃における引張弾性率が5×105〜5×107Paで、かつ熱硬化後の150℃における引張弾性率が5.5×107〜1×109Paである。このため、基板上に搭載されたチップ型デバイスを封止する際に、チップ型デバイスの下部への侵入が抑制され、基板とチップ型デバイスとの間の中空部分が形成され保持されることとなる。したがって、この封止用熱硬化型接着シートを用いての樹脂封止では、簡便かつ歩留り良く樹脂封止を行なうことが可能となる。
そして、上記封止用熱硬化型接着シートとして、後述のA〜E成分を含有するエポキシ樹脂組成物を用いシート状に形成したものであると、上記引張弾性率を所定の値に制御されたものが容易に得られる。
また、D成分であるシリカ粉末の含有量を、エポキシ樹脂組成物全体の60〜80重量%の割合に設定すると、上記引張弾性率を所定の値に制御された封止用熱硬化型接着シートが容易に得られる。
さらに、E成分である硬化促進剤として、第四級ホスホニウム塩化合物を用いると、上記引張弾性率を所定の値に制御された封止用熱硬化型接着シートが容易に得られる。
つぎに、本発明の実施の形態について詳しく説明する。
本発明の封止用熱硬化型接着シートは、硬化前後において特定の引張弾性率を有するものであり、例えば、特定のエポキシ樹脂(A成分)、フェノール樹脂(B成分)、エラストマー(C成分)、特定の無機質充填剤(D成分)および硬化促進剤(E成分)を含有するエポキシ樹脂組成物を用いてシート状に形成することにより得られる。
上記特定のエポキシ樹脂(A成分)としては、硬化前の柔軟性と、硬化後の強度確保という観点から、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂とビスフェノールA型エポキシ樹脂との併用系があげられる
上記フェノール樹脂(B成分)としては、上記特定のエポキシ樹脂(A成分)との間で硬化反応を生起するものであれば特に限定するものではないが、例えば、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂等が用いられる。これらフェノール樹脂は単独で用いてもよいし2種以上併用してもよい。そして、上記フェノール樹脂としては、水酸基当量が70〜250、軟化点が50〜110℃のものを用いることが好ましく、中でも、硬化反応性が高いという観点から、フェノールノボラック樹脂が好適に用いられる。
そして、上記特定のエポキシ樹脂(A成分)とフェノール樹脂(B成分)の配合割合は、一般的には、特定のエポキシ樹脂(A成分)中のエポキシ基1当量に対して、フェノール樹脂(B成分)中の水酸基の合計が0.7〜1.5当量となるように配合することが好ましい。より好ましくは0.9〜1.2当量である。
上記A成分およびB成分とともに用いられるエラストマー(C成分)は、エポキシ樹脂組成物に柔軟性および可撓性を付与するものであり、このような作用を奏するものであれば特にその構造を制限するものではないが、例えば、つぎのようなゴム質重合体があげられる。すなわち、ポリアクリル酸エステル等の各種アクリルエステル共重合体、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)、イソプレンゴム、アクリロニトリルゴム等からなる重合体があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記エラストマー(C成分)の含有量としては、柔軟性および可撓性を付与するという観点から、エポキシ樹脂組成物の全有機成分中の15〜70重量%の範囲に設定することが好ましく、より好ましくは全有機成分中30〜60重量%である。すなわち、エラストマー(C成分)の含有量が下限値未満では、所望の柔軟性や可撓性を付与することが困難となり、接着シートとして取り扱い作業性が低下する傾向を示し、逆に含有量が上限値を超えると、硬化後の弾性率が低下して、成形物とした際の強度が不足する傾向がみられるからである。
上記A〜C成分とともに用いられる特定の無機質充填剤(D成分)としては、得られる硬化物の線膨張係数の低減できるという点から、上記シリカ粉末用いられ、上記シリカ粉末の中でも溶融シリカ粉末を用いることが、高充填性および高流動性という点から特に好ましい。上記溶融シリカ粉末としては、球状溶融シリカ粉末、破砕溶融シリカ粉末があげられるが、流動性という観点から、球状溶融シリカ粉末を用いることが特に好ましい。中でも、平均粒径が0.2〜30μmの範囲のもの用いられ、特に好ましくは0.5〜15μmの範囲のものを用いることである。なお、上記平均粒径は、例えば、母集団から任意に抽出される試料を用い、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置を用いて測定することにより導出することができる。
上記特定の無機質充填剤(D成分)の含有量は、エポキシ樹脂組成物全体の60〜80重量%の範囲に設定され、特に好ましくは65〜75重量%である。すなわち、特定の無機質充填剤(D成分)の含有量が下限値未満では、熱硬化後の150℃における引張弾性率が低くなり所望の物性を得ることが困難となる傾向がみられ、上限値を超えると、熱硬化前の80℃における引張弾性率が高くなり所望の物性を得ることが困難となる傾向がみられるからである。
上記A〜D成分とともに用いられる硬化促進剤(E成分)としては、上記特定のエポキシ樹脂(A成分)とフェノール樹脂(B成分)との硬化反応を促進させることができるものであれば特に限定するものではなく、従来公知の各種硬化促進剤があげられ、リン系硬化促進剤、アミン系硬化促進剤等の既存の硬化促進剤を用いることができるが、特に第四級ホスホニウム塩化合物を用いることにより、常温保管性に優れた熱硬化型接着シートを得ることができ好ましい。そして、本発明の封止用熱硬化型接着シートの使用においては、作業性および品質安定性の観点から、常温にて長期間保存できることが好ましく、このような特性が得られる硬化促進剤(E成分)としては、例えば、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレートが特に好ましく用いられる。
上記硬化促進剤(E成分)の含有量は、エポキシ樹脂組成物全体の0.1〜10重量%の範囲に設定することが好ましく、さらに好ましくは0.3〜3重量%であり、特に好ましくは0.5〜2重量%である。
なお、本発明において、上記エポキシ樹脂組成物には、上記A〜E成分以外に必要に応じて、難燃剤、カーボンブラックをはじめとする顔料等の他の添加剤を適宜配合することができる。
上記難燃剤としては、例えば、有機リン化合物、酸化アンチモン、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等の金属水酸化物等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
本発明の封止用熱硬化型接着シートは、例えば、つぎのようにして製造することができる。まず、各配合成分を混合することによりエポキシ樹脂組成物を調製するが、各配合成分が均一に分散混合される方法であれば特に限定するものではない。そして、必要に応じて各配合成分を溶剤等に溶解しワニス塗工により製膜する。あるいは、各配合成分を直接ニーダー等で混練することにより固形樹脂を調製し、このようにして得られた固形樹脂をシート状に押し出して製膜形成してもよい。中でも、簡便に均一な厚みのシートを得ることができるという点から、上記ワニス塗工法が好適に用いられる。
上記ワニス塗工法による本発明の封止用熱硬化型接着シートの作製について述べる。すなわち、上記A〜E成分および必要に応じて他の添加剤を常法に準じて適宜混合し、有機溶剤に均一に溶解あるいは分散させ、ワニスを調製する。ついで、上記ワニスをポリエステルフィルム等の基材上に塗布し乾燥させ、ポリエステルフィルム等のフィルムで貼り合わせ、熱硬化型接着シートを巻き取る。
上記有機溶剤としては、特に限定するものではなく従来公知の各種有機溶剤、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、ジオキサン、ジエチルケトン、トルエン、酢酸エチル等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。また、有機溶剤における濃度は、通常、30〜60重量%の範囲とすることが好ましい。
有機溶剤乾燥後のシートの厚みは、特に制限されるものではないが、厚みの均一性と残存溶剤量の観点から、通常、5〜100μmに設定することが好ましく、より好ましくは20〜70μmである。このようにして得られた本発明の封止用熱硬化型接着シートは、必要により所望の厚みとなるように積層して使用してもよい。すなわち、本発明の封止用熱硬化型接着シートは、単層構造にて使用に供してもよいし、2層以上の多層構造に積層してなる積層体として使用に供してもよい。
このようにして得られる本発明の封止用熱硬化型接着シートは、下記の特性(x)および(y)を備えるものでなければならない。
(x)熱硬化前の80℃における引張弾性率が5×105〜5×107Paである。
(y)熱硬化後の150℃における引張弾性率が5.5×107〜1×109Paである。
すなわち、特性(x)における、熱硬化前の80℃における引張弾性率が5×105Pa未満では、チップ型デバイス下部の中空部分へ封止用樹脂が浸入しやすくなり、5×107Paを超えると、封止樹脂部分と基板との密着性に劣るようになる。また、特性(y)における、熱硬化後の150℃における引張弾性率が5.5×107Pa未満では、成形物とした際の強度不足となる傾向を示し、1×109Paを超えると、半田リフロー時等において、シート剥離やチップ型デバイスのクラックが発生しやすくなるからである。
上記熱硬化前の80℃における引張弾性率および熱硬化後の150℃における引張弾性率は、それぞれ、つぎのようにして測定される。すなわち、熱硬化前の80℃における引張弾性率は、加熱硬化前の封止用熱硬化型接着シートを、粘弾性測定装置を用い、所定の条件にて、熱硬化前の80℃における貯蔵弾性率を測定することにより得られる。同様に、熱硬化後の150℃における引張弾性率は、封止用熱硬化型接着シートを加熱硬化した後、粘弾性測定装置を用い、所定の条件にて、熱硬化前の80℃における貯蔵弾性率を測定することにより得られる。
上記封止用熱硬化型接着シートの加熱硬化条件としては、一般に、150〜190℃の範囲にて行なわれる。
本発明の封止用熱硬化型接着シートを用いての基板上に搭載されたチップ型デバイスの封止は、例えば、つぎのようにして行なわれる。すなわち、基板上の所定位置にチップ型デバイスを搭載した後、搭載したチップ型デバイスを覆うように封止用熱硬化型接着シートを配置し、所定の封止条件にて、シートを加熱硬化することによりチップ型デバイスと基板との空間を中空に保持した状態でチップ型デバイスを樹脂封止する。
上記封止条件としては、例えば、温度80〜100℃、圧力100〜500kPaにて0.5〜5分間真空プレスを行なった後、大気開放して、温度150〜190℃にて30〜120分間加熱することがあげられる。
このようにして得られる半導体デバイスの構成の一例について述べる。すなわち、図1に示すように、チップ型デバイス1に設けられた接続用電極部(バンプ)3と配線回路基板2に設けられた接続用電極部(図示せず)を対向させた状態で、配線回路基板2上にチップ型デバイス1が搭載されている。そして、上記配線回路基板2上に搭載されたチップ型デバイス1を覆うように、配線回路基板2上に封止樹脂層4が形成され樹脂封止されている。なお、チップ型デバイス1と配線回路基板2との間となるチップ型デバイス1の下部は、中空部分5に形成されている。
なお、上記半導体デバイスでは、チップ型デバイス1に設けられた接続用電極部3がバンプ形状に形成されているが特にこれに限定するものではなく、配線回路基板2に設けられた接続用電極部がバンプ形状に設けられていてもよい。
上記チップ型デバイス1と配線回路基板2との空隙(中空部分5)間距離は、上記接続用電極部(バンプ)3の大きさ等によって適宜設定されるが、一般に、10〜100μm程度である。また、上記接続用電極部(バンプ)3間距離は、一般に、150〜500μm程度に設定することが好ましい。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
まず、下記に示す各成分を準備した。
〔エポキシ樹脂a〕
トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂(日本化薬社製、EPPN−501HY)
〔エポキシ樹脂b〕
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、エピコート828)
〔フェノール樹脂〕
ノボラック型フェノール樹脂(明和化成社製、DL−65)
〔アクリル樹脂〕
アクリル共重合体(ナガセケムテックス社製、テイサンレジン SG−P3)
〔硬化促進剤a〕
テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート(北興化学社製、TPP−K)
〔硬化促進剤b〕
トリフェニルホスフィン
〔シリカ粉末〕
平均粒径5.5μmの球状溶融シリカ粉末(電気化学工業社製、FB−7SDC)
〔実施例1〜5、比較例1〜4〕
後記の表1〜表2に示す各成分を同表に示す割合で分散混合し、これに有機溶剤(メチルエチルケトン)100重量部を加えてシート塗工用ワニスを調製した。
つぎに、上記ワニスを厚み50μmのポリエステルフィルムA(三菱化学ポリエステル社製、MRF−50)上にコンマコーターにて塗工し、乾燥させて、ついで厚み38μmのポリエステルフィルムB(三菱化学ポリエステル社製、MRX−38)にて貼り合わせることにより熱硬化型接着シートを得た。その後、ロールラミネーターを用いて上記接着シートを積層することにより、厚み200μmの熱硬化型接着シートを作製した。
〔引張弾性率〕
得られた熱硬化型接着シートの引張弾性率(熱硬化前の80℃における引張弾性率および熱硬化後の150℃における引張弾性率)を、レオメトリックス社製の粘弾性測定装置RSAIIを用いて、測定周波数1Hz、昇温速度5℃/分にて測定し、得られた貯蔵弾性率値として求めた。なお、上記熱硬化後とは、硬化条件175℃にて加熱硬化した後のことをいう。
〔封止評価〕
得られた熱硬化型接着シートを、セラミック基板上にマトリックス状に配列搭載したSAWフィルターチップ(チップ厚み300μm、バンプ高さ50μm)上に覆うように載置し、温度100℃,圧力300kPaの条件にて1分間真空プレス(到達真空度6.65×102Pa)した。大気開放後、基板を175℃のオーブンに1時間投入することにより熱硬化型接着シートを加熱硬化させた。その後、ダイシング装置を用いてパッケージを個片化し、得られたチップの断面観察を行い、チップ下部の中空部分への樹脂の侵入の有無、ならびに、基板と熱硬化型接着シートにより形成された封止樹脂部分との密着性を観察した。そして、チップ下部の中空部分への樹脂の侵入が確認されたものを×、侵入が確認されなかったものを○として評価した。一方、密着性に関しては、密着が充分であったものを○、密着が不充分でダイシング後のチップ側面において、樹脂とセラミック基板上に隙間があったものを×として評価した。
〔耐リフロー試験〕
さらに、各チップを260℃×10秒間×3回の半田リフロー条件下にさらし、熱硬化型接着シート(封止樹脂部分)の基板からの剥離の有無を観察した。その結果、剥離が生じなかったものを○、剥離が生じたものを×として評価した。
〔常温保存性〕
得られた熱硬化型接着シートを20℃で6ヶ月保存した後、80℃における硬化前の引張弾性率を、上記と同様にしてレオメトリックス社製の粘弾性測定装置RSAIIを用いて測定した。その結果、測定した引張弾性率を示すとともに、その上昇率が初期の20%未満のものを○、上昇率が初期の20%以上のものを×として評価した。
Figure 0005043494
Figure 0005043494
上記の結果、前記特定の引張弾性率を満たす実施例品は、チップ下部への樹脂の侵入が無く、基板との密着性も充分で剥離等も生じなかった。また、常温保存性に関しても実施例5以外は良好な結果が得られた。なお、実施例5に関しては、常温保存では弾性率が上昇するため冷所保存が必要である。これに対して、前記特定の引張弾性率を外れた比較例品は、チップ下部への樹脂の侵入、基板との密着性が不充分である、剥離の発生のいずれかの評価に劣るものであった。
本発明の封止用熱硬化型接着シートを用いて封止してなる半導体デバイスの一例を模式的に示す断面図である。
1 チップ型デバイス
2 配線回路基板
3 チップ型デバイスの接続用電極部(バンプ)
4 封止樹脂層
5 中空部分

Claims (4)

  1. 基板上に搭載されたチップ型デバイスを封止するために用いられる封止用熱硬化型接着シートであって、上記封止用熱硬化型接着シートが、下記のエポキシ樹脂組成物(α)を用いてシート状に形成されてなり、熱硬化前の80℃における引張弾性率(測定条件:測定周波数1Hz、昇温速度5℃/分)が5×105〜5×107Paであり、かつ熱硬化後(硬化条件:150〜190℃にて加熱硬化後)の150℃における引張弾性率(測定条件:測定周波数1Hz、昇温速度5℃/分)が5.5×107〜1×109Paであることを特徴とする封止用熱硬化型接着シート。
    (α) 下記の(A)〜(E)成分を含有し、下記の(D)成分の含有量が、エポキシ樹脂組成物全体の60〜80重量%に設定されてなるエポキシ樹脂組成物。
    (A)トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂とビスフェノールA型エポキシ樹脂とを含有するエポキシ樹脂成分。
    (B)フェノール樹脂。
    (C)エラストマー。
    (D)平均粒径0.2〜30μmのシリカ粉末。
    (E)硬化促進剤。
  2. 上記(B)成分が、軟化点50〜110℃である請求項1記載の封止用熱硬化型接着シート
  3. 上記()成分であるエラストマーの含有量が、エポキシ樹脂組成物の全有機成分中15〜70重量%の割合に設定されてなる請求項1または2記載の封止用熱硬化型接着シート。
  4. 上記(E)成分である硬化促進剤が、第四級ホスホニウム塩化合物である請求項1〜3のいずれか一項に記載の封止用熱硬化型接着シート。
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