JP5041153B2 - 分離装置 - Google Patents
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分注装置等を用いて試料の吸引をさせる場合、吸引工程と攪拌工程との間における分析用容器の分注装置等に対する設置及び取り外しや、分注装置等による試料の吸引動作に、一定の時間を要していた。また、分注装置等によって吸引を行わせるためには、分析用容器における液面検出機能等の高度の機能を要するため、分注装置等の装置構成が複雑となっていた。さらに、試料のコンタミネーションを防止するため、吸引の度に吸引用ノズルの交換が必要であったり、分注装置等によって吸引された廃液の処理が別途必要であったりするなど、装置コストの増大を招いていた。
上述の特許文献1によって例示した分析装置の場合、B/F分離工程において、余剰の試料を回転部材の表面から飛散させるためには、一定以上の遠心力を試料に与える必要があった。このため、回転部材の大径化や、回転部材の回転数の高速化が必要であり、装置構成の大型化・複雑化を招いていた。特に、複数の試料を処理する場合、さらに大型化・複雑化するという問題を招いていた。また、回転部材を高速で回転させた際に、分析対象物が当該回転部材の表面において広範囲に分散するため、検知手段による検出効率が低下していた。
また、駆動手段によって回転体を回転させ、当該回転体に保持されているキュベットを回転させ、貯留槽に収容されている試料に遠心力を与えることにより、当該試料を分離堰を越えて他の貯留槽へと移動させ、当該移動元の貯留槽に収容されている試料と分離することができる。このように、回転手段によるキュベットの回転というシンプルな動作によって試料の分離ができ、分注装置による試料の吸引動作が不要となるので、B/F分離工程に要する時間の短縮やコスト低減を図ることができる。
また、第1の貯留槽、第2の貯留槽、及び、分離堰を有する一つ以上のキュベットを回転手段に保持させ、当該キュベットを回転手段によって動作させることができるので、複数の検体についての分析や、異なる項目の分析等を、同時に実施することができる。
また、予め試料を収容させているキュベットを、回転手段に着脱自在に設置することで、分析の際に分注手段を用いて試料をキュベットに滴下する工程を省略することができ、分析時間の短縮化や、作業の正確化、及び、単純化を実現することができる。
まず、各実施の形態に共通の基本的概念について説明する。各実施の形態に係る分離装置は、分析に供される試料の一部を分離するためのものである。ここで、試料とは、分析の一連のプロセスの中で用いられる物質全般をいい、例えば、分析における検体となる血液や土壌等、及び、これらの検体と反応させるための試薬等を含む。
次に、本発明に係る各実施の形態の具体的内容について説明する。なお、上述の如く各実施の形態に係る分離装置の設置対象や分析内容は任意であるが、以下では、血液検査用の分析システムに分離装置が設置され、EIAによって血液の分析が実施されるものと仮定して説明を行う。
まず実施の形態1について説明する。この形態は、回転手段を備える基本的な形態である。
まず、分離装置の構成を説明する。図1は本実施の形態1に係る分離装置を搭載する分析システムの概要図である。図1に示すように、分離装置2は、キュベット3、カローセル4、磁力源5、図示しない温度調節器、及び、検出器を備えており、分析システム1に設置されて使用される。
キュベット3は、検体となる血液や、血液と反応させる試薬等を収容するための容器であり、特許請求の範囲におけるキュベットに対応している。図2は、キュベット3の側断面図である。図2に示すように、キュベット3は、上面が開放された容器として形成され、反応槽30、廃液槽31、及び、分離堰32を備えている。なお、キュベット3の具体的な材料は任意であるが、例えば、ガラス、石英、アクリル樹脂等の透明な材料を用いることで、当該キュベット3の壁面を介してキュベット3内部の物質に対する光学的な分析を行うことができる。
カローセル4は、キュベット3を回転させるためのものであり、特許請求の範囲における回転手段に対応している。カローセル4は、テーブル40、モータ41、及び、図示しないモータ制御部を備えている。
磁力源5は、キュベット3の反応槽30や廃液槽31に収容されている試料に含まれている磁性体を当該反応槽30や廃液槽31に保持するための、磁場を発生させるためのものであり、特許請求の範囲における磁場発生手段に対応している。磁力源5の具体的な構成は任意であり、永久磁石、あるいは、電磁石を用いることができるが、磁場の発生のON/OFFの切替が可能であることや、発生させる磁場の強さの制御が可能であること等から、電磁石を用いることが望ましい。また、磁力源5の配置は任意であり、テーブル40の本体40aの内部、テーブル40の下方、側方、上方等、特にテーブル40に設置されたキュベット3の反応槽30の内部に収容されている試料の位置に所定強度の磁場を発生させられる位置であれば、任意の位置に磁力源5を配置することができる。また、複数の磁力源5を組合せて、異なる方向の磁場を発生させられるようにしてもよい。これにより、試料に含まれている磁性体を保持するための磁場を、より精密に制御することができる。
温度調節器は、キュベット3を加熱することで試料の温度調節を行うためのものであり、特許請求の範囲における加熱手段に対応している。温度調節器の具体的な構成は任意であり、ペルチェ素子や、電気ヒータ等の固体式温度調節器や、空冷式温度調節器、あるいは、水冷式温度調節器等を用いることができ、所定の制御手段によって制御される。
検出器は、キュベット3に収容されている試料に含まれる検出対象物を検出するためのものであり、特許請求の範囲における検出手段に対応している。検出器の具体的な構成は任意であり、化学発光、蛍光、吸収、散乱、電気、示差屈折率等の各検出原理を利用する検出器を用いることができる。以下の説明では、一例として、検出対象物から発せられた光を検出するための検出器であるPMT6(Photomultiplier)を用いる場合について説明する。
次に、分離装置2の動作について説明する。上述したように、本実施の形態1においては、血液検査用の分析システム1に分離装置2が設置され、EIAによって血液の分析が実施される場合を例として説明する。図3から図9は、EIAによる血液の分析の各段階における、キュベット3に収容されている試料の状態を示した図である。分析を開始する前提として、カローセル4、磁力源5、温度調節器、PMT6等が、停止状態に設定されているものとする。
まず、キュベット3をテーブル40に設置する。この際、図2に示したように、キュベット3の凹部32aにテーブル40の保持部40bが嵌合されるように設置する。
続いて、図3に示すように、検体(全血、血清、血漿等)を、所定の分注手段99を用いてキュベット3の反応槽30に滴下する。
温度調節器によってキュベット3を加熱し、キュベット3の温度が以後の試料の反応に適した温度範囲となるように調節する。加熱を行う際には、キュベット3全体を加熱してもよく、反応槽30の部分のみを局所的に加熱してもよい。また、複数の温度調節器によって、キュベット3を局所的に異なる温度に調節してもよい。
図4に示すように、所定の分注手段99を用いて、磁性粒子試薬を反応槽30に滴下する。ここで、磁性粒子試薬とは、検体に対する特異的結合物質を担持した磁性粒子をいうものとする。
図5に示すように、所定の分注手段99を用いて、酵素標識抗体を反応槽30に滴下する。ここで、酵素標識抗体とは、検体と特異的に結合する抗体に酵素を結合させたものであり、所定の基質との間で酵素反応を生じるものである。
以上のように、検体、磁性粒子試薬、及び、酵素標識抗体の三種の試料が反応槽30に収容された状態において、磁力源5を動作させ、磁場を発生させる。この時、磁力源5は、図6に示すように、磁性粒子試薬が反応槽30の底面に保持されるように磁場を発生させている。この状態において、モータ制御部によってモータ41の動作を制御し、テーブル40に回転、回転方向の反転、及び、回転の停止等をさせ、反応槽30に収容されている三種の試料に慣性力を加えることで、当該試料を攪拌し、相互に混合させる。これにより、検体と磁性粒子試薬とが結合し、さらに検体を介して磁性粒子試薬に酵素標識抗体が結合する。免疫反応終了後、モータ制御部によってモータ41の動作を制御し、テーブル40を回転させる。テーブル40と共にキュベット3が回転することで、図7に示すように、反応槽30に収容されている試料に遠心力が加わり、反応槽30の内部の試薬、及び、磁場によって底面に保持されていない酵素標識抗体や検体が、反応槽30から分離堰32を越えて廃液槽31へと分離される。
続いて、図8に示すように、所定の分注手段99を用いて、洗浄試薬を反応槽30に滴下する。この状態において、モータ制御部によってモータ41の動作を制御し、テーブル40に回転、回転方向の反転、及び、回転の停止等をさせ、攪拌を行う。十分に攪拌を行った後、モータ制御部によってモータ41の動作を制御し、テーブル40を回転させる。テーブル40と共にキュベット3が回転することで、図9に示すように、反応槽30に収容されている試料に遠心力が加わり、反応槽30の内部の洗浄試薬、及び、磁場によって底面に保持されていない酵素標識抗体や検体が、反応槽30から分離堰32を越えて廃液槽31へと分離される。このB/F分離及び洗浄動作を複数回(望ましくは8〜10回)繰り返す。
図10に示すように、磁力源5を停止させ、磁場を消滅させた後、所定の分注手段99を用いて、基質を反応槽30に滴下する。続いて、磁力源5を動作させ、磁場を発生させ、磁性粒子試薬と、検体と、酵素標識抗体との結合体を、反応槽30の底面に保持させる。この状態において、モータ制御部によってモータ41の動作を制御し、テーブル40に回転、回転方向の反転、及び、回転の停止等をさせることで、基質を反応槽30の内部で拡散させ、酵素標識抗体と基質との酵素反応を行わせる。
次に、モータ制御部によってモータ41の動作を制御し、テーブル40を回動させ、キュベット3をPMT6に接近させる。図11に示すように、PMT6は、反応槽30の内部の反応を光学的に検出する。なお、PMT6の光軸上には一つのキュベット3のみが存在するように配置されているため、他のキュベット3での酵素−基質反応に起因する発光をPMT6が誤検出することはない。このようにPMT6によって得られた信号に基づき、分析システム1は検体の濃度算出や結果表示等を実行する。
このように実施の形態1によれば、モータ41によってテーブル40を回転させ、当該テーブル40に保持されているキュベット3を回転させ、反応槽30に収容されている検体、酵素標識抗体、洗浄試薬等の試料に遠心力を与えることにより、当該試料を分離堰32を越えて廃液槽31へと移動させ、反応槽30に収容されている試料と分離することができる。このように、カローセル4によるキュベット3の回転というシンプルな動作によって試料の分離ができ、分注装置による試料の吸引動作が不要となるので、B/F分離工程に要する時間を短縮できる。また、複雑な機構の分注装置が不要となるので、装置コストの低減を図ることができる。また、廃液は廃液槽31に貯留されるので、廃棄処分の際には廃液を収容した状態のキュベット3をそのまま廃棄すればよく、キュベット3の内部からの廃液回収のための工程を省略することができる。さらに、分析対象物は反応槽30の内部に留まり、広範囲に飛散することが無いので、検出対象物の検出効率を向上させることができる。
次に、実施の形態2について説明する。この形態は、テーブル40にキュベット3の設置孔を設けた形態である。
図12は、本実施の形態2に係るキュベット3及びカローセル4を示した分解斜視図である。なお、磁力源5や温度調節器、検出器、分析システム1については、実施の形態1と同様であり、図12においては図示していない。図12に示すように、本実施の形態2に係るキュベット3は、当該キュベット3の上面の端部に、テーブル40に対する固定用の突出部33を備えている。突出部33には、キュベット3をテーブル40に固定するための固定ネジ42を挿通させるための挿通孔33aが設けられている。
テーブル40は、図12に示したように、設置孔40cを備えている。設置孔40cは、テーブル40と共にキュベット3を回転させるためにキュベット3を保持するためのものであり、特許請求の範囲における保持手段に対応している。具体的には、設置孔40cは、本体40aの円板面に穿設された孔部であり、当該設置孔40cにキュベット3を嵌込可能となっている。また、設置孔40cは、当該設置孔40cにキュベット3を設置した場合において、当該キュベット3における反応槽30、分離堰32、及び、廃液槽31が、本体40aの内周から当該本体40aの半径方向に沿って、反応槽30、分離堰32、廃液槽31の順序にて並設されるように、当該キュベット3を着脱自在に保持している。
キュベット3をテーブル40に固定する場合には、キュベット3の反応槽30及び廃液槽31の部分を設置孔40cに嵌め込み、突出部33を本体40aの表面にて掛止させる。続いて、固定ネジ42を挿通孔33aを介して固定ネジ孔40dに螺合させ、キュベット3とテーブル40とを相互に固定させる。
このように実施の形態2によれば、キュベット3を設置孔40cに嵌め込むと共に、固定ネジ42によってテーブル40と相互に固定させるので、当該キュベット3を確実にテーブル40に固定することができる。
次に、実施の形態3について説明する。この形態は、運動手段を備えた形態である。
図13は、本実施の形態3に係る分離装置2を示した概要図である。なお、温度調節器や検出器、分析システム1については、実施の形態1と同様であり、図13においては図示していない。図13に示すように、本実施の形態3に係る分離装置2は、実施の形態1におけるカローセル4に代えて、直進運動台7を備えている。直進運動台7は、キュベット3を直進運動させるためのものであり、特許請求の範囲における運動手段に対応している。直進運動台7は、テーブル70、駆動部71、及び、図示しない駆動制御部を備えている。
次に、分離装置2の動作について説明する。実施の形態1においては、例に挙げて説明したEIAによる分析の流れのうち、「(F)免疫反応」から「(H)基質の滴下及び攪拌」において、テーブル40の回転、回転方向の反転、及び、回転の停止等によって試料に慣性力を加えることで当該試料を攪拌し、テーブル40の回転によって試料に遠心力を加えることで当該試料を移動させている。これに対して本実施の形態3においては、駆動制御部によって駆動部71を制御し、テーブル70の直進、直進方向の反転、及び、直進動作の停止等によって試料に慣性力を加えることで、当該試料を攪拌させる。また、テーブル70に直進方向の反転動作をさせ、図13に示すように、反応槽30に収容されている試料に慣性力を加えることにより、当該試料を廃液槽31に移動させる。なお、分離装置2を用いて行われる分析の流れについては、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
このように実施の形態3によれば、駆動部71によってテーブル70に直進運動をさせ、当該テーブル70に保持されているキュベット3に直進運動をさせることにより、反応槽30に収容されている検体、酵素標識抗体、洗浄試薬等の試料に慣性力を与えることができ、当該慣性力によって試料を分離堰32を越えて廃液槽31へと移動させ、反応槽30に収容されている試料と分離することができる。
次に、実施の形態4について説明する。この形態は、傾斜手段を備えた形態である。
図14は、本実施の形態4に係る分離装置2を示した概要図である。なお、温度調節器や検出器、分析システム1については、実施の形態1と同様であり、図14においては図示していない。図14に示すように、本実施の形態4に係る分離装置2は、実施の形態1におけるカローセル4に代えて、傾斜台8を備えている。傾斜台8は、キュベット3を任意の角度に傾斜させるためのものであり、特許請求の範囲における傾斜手段に対応している。傾斜台8は、テーブル80、駆動部81、及び、図示しない駆動制御部を備えている。
次に、分離装置2の動作について説明する。実施の形態1においては、例に挙げて説明したEIAによる分析の流れのうち、「(F)免疫反応」から「(H)基質の滴下及び攪拌」において、テーブル40の回転、回転方向の反転、及び、回転の停止等によって試料に慣性力を加えることで当該試料を攪拌し、テーブル40の回転によって試料に遠心力を加えることで当該試料を移動させている。これに対して本実施の形態4においては、駆動制御部によって駆動部81を制御し、テーブル80の傾斜を動的に変化させ、試料に慣性力を加えることで、当該試料を攪拌させる。また、テーブル80の角度を所定の角度として、反応槽30に収容されている試料に対して廃液槽31に向かう向きに重力を働かせることにより、当該試料を廃液槽31に移動させる。なお、分離装置2を用いて行われる分析の流れについては、実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
このように実施の形態4によれば、駆動部81によってテーブル80を傾斜させ、当該テーブル80に保持されているキュベット3を傾斜させることにより、反応槽30に収容されている検体、酵素標識抗体、洗浄試薬等の試料に加わる重力の方向を変動させることができ、当該重力によって試料を分離堰32を越えて廃液槽31へと移動させ、反応槽30に収容されている試料と分離することができる。
以上、本発明に係る各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
上記説明した各実施の形態は、任意の組み合わせで相互に組み合わせることができる。例えば、実施の形態1と実施の形態4とにおけるカローセル4と傾斜台8とを組み合わせて、キュベット3を任意の方向に、例えば、カローセル4のテーブル40の中心に向かう方向に傾斜させた状態で回転運動をさせるようにしてもよい。これにより、反応槽30から廃液槽31に試料を移動させやすい状態、あるいは、移動させにくい状態でキュベット3に回転運動をさせることができ、試料の分離をより詳細に制御することができる。
上述の各実施の形態では、所定の分注手段99を用いて反応槽30に試料を滴下すると説明したが、反応槽30や廃液槽31、あるいは反応槽30及び廃液槽31とは別個に設けた貯留槽等に、予め試料を収容させていてもよい。この場合、ゼラチン等のゲル化剤によって試料をゲル化した状態で反応槽30等に収容させておくことで、分析の実施までの間は他の貯留槽に移動しないように反応槽30等に保持させることができる。また、分析時には、ゲル化させた試料を温度調節器を用いて加熱することにより、当該試料を溶解させ、他の試料と混合させたり、他の貯留槽へと流出させたりすることができる。
上述の各実施の形態では、分析の際に所定の分注手段99を用いて試料を反応槽30に滴下させているが、分離装置2に分注手段を内蔵させてもよい。例えば、キュベット3の上方に分注手段を配置することにより、キュベット3の上面から反応槽30に試料を分注させることができる。これにより、試料の分注から、攪拌、分離、反応、検出等の各工程を、一つの分離装置2を用いて行うことができる。
上述の各実施の形態では、磁力源5として電磁石を用いているが、永久磁石を用いてもよい。この場合には、キュベット3と永久磁石との距離を調節することにより、キュベット3の反応槽30の内部に収容されている試料の位置における磁場の強度を調節することができる。例えば、実施の形態1の場合には、カローセル4におけるモータ41やその他の所定の駆動手段を用いて、テーブル40の位置を調節することで、試料の位置における磁場の強度を調節することができる。
2 分離装置
3 キュベット
4 カローセル
5 磁力源
6 PMT
7 直進運動台
8 傾斜台
30 反応槽
31 廃液槽
32 分離堰
32a 凹部
33 突出部
33a 挿通孔
40、70、80 テーブル
40a、70a、80a 本体
40b、70b、80b 保持部
40c 設置孔
40d 固定ネジ孔
41 モータ
41a 位置検出器
42 固定ネジ
71、81 駆動部
99 分注手段
Claims (7)
- 試料の少なくとも一部を分離するための分離装置であって、
前記試料を収容するものであり、第1の貯留槽と第2の貯留槽との二つの前記貯留槽と、当該二つの貯留槽の間に配置された分離堰とを有する、キュベットと、
前記一つ以上のキュベットを回転させる回転手段と、を備え、
前記回転手段は、一つ以上の前記キュベットを保持する回転体と、前記回転体を回転させる駆動手段と、を有し、
前記駆動手段は、前記貯留槽の少なくとも一部の貯留槽に収容されている前記試料のうち、少なくとも一部の試料を、当該一部の貯留槽から前記分離堰を越えて他の前記貯留槽に移動させるように前記回転体を回転させる手段であり、
前記キュベットは、相互に隣接している前記貯留槽の少なくとも一部の貯留槽と前記分離堰とが前記回転体の半径方向に沿って並設されるように、当該回転体に着脱自在に設置されること、
を特徴とする分離装置。 - 前記分離堰は、前記キュベットの外面の一部を当該キュベットの内側に向かって突出させた突出部であり、
前記回転手段は、前記キュベットの外側から前記突出部に嵌合し当該キュベットを保持する保持手段を有すること、
を特徴とする請求項1に記載の分離装置。 - 前記回転体は、当該回転体の円周方向に沿って複数のキュベットを設置可能である、
請求項1又は2に記載の分離装置。 - 前記回転体は、当該回転体の軸心の延長線と接しない位置に前記キュベットを設置可能である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の分離装置。 - 前記試料に含まれている磁性体を当該試料が収容されている前記貯留槽に保持するための磁場を発生させる、磁場発生手段を備えること、
を特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の分離装置。 - 前記複数の貯留槽の少なくとも一部の貯留槽を加熱する加熱手段を有すること、
を特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の分離装置。 - 前記キュベットを、当該キュベットの上面の少なくとも一部が開放されるように形成し、
前記試料に含まれる所定物質を検出するための検出手段を、前記キュベットの上方に配置したこと、
を特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の分離装置。
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