JP5040885B2 - 駆動力配分装置のトランクション伝動容量制御装置 - Google Patents

駆動力配分装置のトランクション伝動容量制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、四輪駆動車両のトランスファーとして有用なトランクション伝動式駆動力配分装置に関し、
特にそのトランクション伝動容量制御の精度を、製造上の寸法誤差やバラツキがあっても高く保ち得るようにした、駆動力配分装置のトランクション伝動容量制御装置に関するものである。
駆動力配分装置としては、従来から種々のものが提案されているが、その他に、特許文献1に記載のようなトランクション伝動方式を用い、
主駆動輪へのトルク伝達経路を成す回転部材と共に回転する第1ローラと、
従駆動輪へのトルク伝達経路を成す回転部材と共に回転する第2ローラとを相互に径方向へ押圧接触させた構成を採用することも考えられる。
この駆動力配分装置によれば、第1ローラおよび第2ローラの径方向押圧接触部におけるトランクション伝動により、主駆動輪へのトルクの一部を従駆動輪へ分配して出力することができ、駆動力を主駆動輪と従駆動輪間とに分配して出力可能である。
特開2002−349653号公報
上記のような駆動力配分装置は、そのトランクション伝動容量、つまり第1ローラおよび第2ローラの径方向相互押圧接触部におけるトランクション伝動容量を、従駆動輪への分配駆動力に応じたトルク容量に制御するトランクション伝動容量制御が不可避である。
このトランクション伝動容量制御について特許文献1には、ローラ間の径方向相互押圧力が自動的に、伝達トルクに応じたトランクション伝動容量となるよう構成する提案がなされている。
しかし当該トランクション伝動容量制御によれば、トランクション伝動容量を自動的に伝達トルクに応じたものになし得るものの、トランクション伝動容量制御精度の低下防止技術を内包していないため、
製造上の寸法誤差やバラツキなどによりトランクション伝動容量制御精度が低下するとき、これを防止してトランクション伝動容量制御精度を高く保つことができないという問題が懸念される。
本発明は、製造上の寸法誤差やバラツキなどによりトランクション伝動容量制御精度が低下する条件下でも、これを確実に防止してトランクション伝動容量制御精度を高く保つことができるようにした駆動力配分装置のトランクション伝動容量制御装置を提案することを目的とする。
この目的のため、本発明による駆動力配分装置のトランクション伝動容量制御装置は、請求項1に記載のごとくに構成する。
先ず前提となる駆動力配分装置を説明するに、これは、
主駆動輪へのトルク伝達経路を成す回転部材と共に回転する第1ローラと、
従駆動輪へのトルク伝達経路を成す回転部材と共に回転する第2ローラとの径方向相互押圧接触により得られるトランクション伝動によって、主従駆動輪間での駆動力配分を行うようにしたものである。
また、前提となるトランクション伝動容量制御装置は、
第2ローラをクランクシャフトの偏心軸部に回転自在に支持して該クランクシャフトの回転操作により、第1ローラおよび第2ローラ間の径方向相互押圧力を制御してトランクション伝動容量制御を行うものである。
本発明は、かかるトランクション伝動容量制御装置に対し、以下のようなアクチュエータ制御出力特性取得手段と、アクチュエータ動作特性学習手段と、アクチュエータ目標動作量演算手段と、アクチュエータ制御入力演算手段とを設けた構成に特徴づけられる。
アクチュエータ制御出力特性取得手段は、上記クランクシャフトの回転操作を司るアクチュエータの制御出力トルクと制御出力動作量との関係を取得する。
アクチュエータ動作特性学習手段は、該取得したアクチュエータ制御出力特性に基づきアクチュエータの制御出力動作量と上記ローラ間径方向相互押圧力との関係を学習する。
アクチュエータ目標動作量演算手段は、この学習したアクチュエータ動作特性を基に、目標とすべきトランクション伝動容量を実現するための目標ローラ間径方向相互押圧力から、アクチュエータの目標制御出力動作量を演算する。
アクチュエータ制御入力演算手段は、この演算した目標制御出力動作量だけアクチュエータを動作させるための制御入力を求めてアクチュエータに指令する。
上記した本発明による駆動力配分装置のトランクション伝動容量制御装置にあっては、
アクチュエータの制御出力トルクと制御出力動作量との関係(アクチュエータ制御出力特性)に基づき、アクチュエータの制御出力動作量と、トランクション伝動容量を決定するローラ間径方向相互押圧力との関係を学習し、
この学習したアクチュエータ動作特性を基に、目標とすべきトランクション伝動容量を実現するための目標ローラ間径方向相互押圧力から演算したアクチュエータの目標制御出力動作量だけアクチュエータを動作させるため、
製造上の寸法誤差やバラツキなどによりトランクション伝動容量制御精度が低下する条件下でも、この精度低下を上記の学習により確実に防止してトランクション伝動容量制御精度を高く保つことができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
[第1実施例]
図1は、本発明の一実施例になるトランクション伝動容量制御装置を内包する駆動力配分装置1をトランスファーとして具えた四輪駆動車両のパワートレーンを、車両上方から見て示す概略平面図である。
図1の四輪駆動車両は、エンジン2からの回転を変速機3による変速後、リヤプロペラシャフト4およびリヤファイナルドライブユニット5を経て左右後輪6L,6Rに伝達される後輪駆動車をベース車両とし、
左右後輪(主駆動輪)6L,6Rへのトルクの一部を、駆動力配分装置1より、フロントプロペラシャフト7およびフロントファイナルドライブユニット8を経て左右前輪(従駆動輪)7L,7Rへ伝達することにより、四輪駆動走行が可能となるようにした車両である。
駆動力配分装置1は、上記のごとく左右後輪(主駆動輪)6L,6Rへのトルクの一部を左右前輪(従駆動輪)7L,7Rへ分配して出力することにより、左右後輪(主駆動輪)6L,6Rおよび左右前輪(従駆動輪)9L,9R間の駆動力配分を決定するもので、本実施例においては、この駆動力配分装置1を図2に示すように構成する。
図2において、11はハウジングを示し、このハウジング11内に入力軸12と、出力軸15およびクランクシャフト16よりなる軸ユニットとを、相互に平行に配して横架する。
入力軸12は回転軸線O1を有し、出力軸15およびクランクシャフト16よりなる軸ユニットは回転軸線O2を有する。
入力軸12は、その両端におけるボールベアリング13,14によりハウジング11に対し回転自在に支承する。
出力軸15およびクランクシャフト16は同軸に突き合わせて隣接端を相互に嵌合させ、この嵌合部にニードルベアリング17を介在させて、出力軸15およびクランクシャフト16を相対回転可能とする。
これら出力軸15およびクランクシャフト16より成る軸ユニットは、その両端におけるボールベアリング18,19によりハウジング11に対し回転自在に支承する。
出力軸15およびクランクシャフト16よりなる軸ユニットと、入力軸12との軸間距離を保つために、これら軸ユニットおよび入力軸12の両端に配してベアリングサポート25,26を設ける。
ベアリングサポート25は、ニードルベアリング17を介在させた出力軸15およびクランクシャフト16の相互嵌合部に配置し、ローラベアリング21,23を介して入力軸12および出力軸15をそれぞれ回転自在に支持する。
またベアリングサポート26は、ローラベアリング22,24を介して入力軸12およびクランクシャフト16をそれぞれ回転自在に支持する。
これらベアリングサポート25,26を、ハウジング11の対応する内側面にボルト30で取り付けることにより、出力軸15およびクランクシャフト16よりなる軸ユニット、および、入力軸12を、両者間の軸間距離を保ってハウジング11に回転自在に支持する。
入力軸12の両端をそれぞれ、シールリング27,28による液密封止下でハウジング11から突出させ、該入力軸12の図中左端を変速機3(図1参照)の出力軸に結合し、図中右端をリヤプロペラシャフト4(図1参照)を介してリヤファイナルドライブユニット5に結合する。
クランクシャフト16から遠い出力軸15の図中左端を、シールリング29による液密封止下でハウジング11から突出させ、該出力軸15の突出左端をフロントプロペラシャフト7(図1参照)を介してフロントファイナルドライブユニット8に結合する。
入力軸12の軸線方向中程には、第1ローラ31を同心に一体成形して設け、クランクシャフト16の両端間には、第2ローラ32を以下のようにして設け、これら第1ローラ31および第2ローラ32を共通な軸直角面内に配置する。
第2ローラ32を設けるクランクシャフト16の箇所に、半径がRの偏心軸部16aを設定し、この偏心軸部16aは、その軸心O3を出力軸15およびカウンターシャフト16より成る軸ユニットの回転軸線O2からεだけ偏心させる。
そして、クランクシャフト16の偏心軸部16a上にローラベアリング33を介し、第2ローラ32を回転自在に、しかし軸線方向位置決め状態で取り付ける。
従って、第2ローラ32の回転軸線は偏心軸部16aの軸心O3と同じになり、クランクシャフト16の回転位置制御により第2ローラ回転軸線O3(偏心軸部16aの軸心)を、クランクシャフト回転軸線(出力軸回転軸線)O2の周りに回転させれば、
クランクシャフト回転角θに応じて、第1ローラ31の回転軸線O1と、第2ローラ32の回転軸線O2との間における距離(第1ローラ31および第2ローラ32の軸間距離)L1を、図3に明示するごとくに加減することができる。
図3では示さなかったが本実施例では、この図3において第2ローラ回転軸線O3がクランクシャフト回転軸線O2の直下に位置し、第1ローラ31および第2ローラ32の軸間距離L1が最大となるクランクシャフト回転角θ=0の下死点でのローラ軸間距離L1を、第1ローラ31の半径と第2ローラ32の半径との和値よりも大きくする。
これにより当該クランクシャフト回転操作位置においては、第1ローラ31および第2ローラ32が相互に径方向へ押し付けられることがなく、ローラ31,32間でトランクション伝動が行われないトランクション伝動容量=0の状態を得ることができる。
クランクシャフト16を上記クランクシャフト回転角θ=0°の下死点位置から90°だけ、図3(a)の基準位置へ回転操作すると、ローラ軸間距離L1が減少して、このローラ軸間距離L1がついには、第1ローラ31の半径と第2ローラ32の半径との和値よりも小さくなる。
このとき第1ローラ31および第2ローラ32は、図2に31a,32aで示すローラ外周面箇所において相互に、オフセット量OSに対応した径方向押圧力で径方向へ押し付けられて摩擦接触し、これらの間にオフセット量OS対応のトランクション伝動容量を持たせることができる。
そして、クランクシャフト16を図3(a)の位置から図3(b)に示すクランクシャフト回転角θ=180°の上死点に向け回転操作してクランクシャフト回転角θを増大させるにつれ、ローラ軸間距離L1が更に減少して第1ローラ31および第2ローラ32の相互オーバーラップ量OLが増大する結果、第1ローラ31および第2ローラ32は径方向相互押圧力を増大され、これらローラ間のトランクション伝動容量を増大させることができる。
クランクシャフト16が図3(b)の上死点位置に達すると、第1ローラ31および第2ローラ32は相互に、最大のオーバーラップ量OLに対応した径方向最大押圧力で径方向へ押し付けられて、これらの間のトランクション伝動容量を最大にすることができる。
なお最大のオーバーラップ量OLは、クランクシャフト偏心軸部16a(図2参照)の偏心量εと、上記オフセット量OSとの和値である。
以上の説明から明らかなように、クランクシャフト16をクランクシャフト回転角θ=0°の回転位置からθ=180°の回転位置まで回転操作することにより、クランクシャフト回転角θの増大につれ、ローラ間トランクション伝動容量を0から最大値まで連続変化させることができ、
逆に、クランクシャフト16をクランクシャフト回転角θ=180°の回転位置からθ=0°の回転位置まで回転操作することにより、クランクシャフト回転角θの低下につれ、ローラ間トランクション伝動容量を最大値から0まで連続変化させることができ、
ローラ間トランクション伝動容量をクランクシャフト16の回転操作により自在に制御し得る。
かかるクランクシャフト16の回転操作を介した第1ローラ31および第2ローラ32間の径方向押し付け力(第1,2ローラ間のトランクション伝動容量)制御を可能にするため、
図2に示すごとく、出力軸15から遠いクランクシャフト16の図中右端を、シールリング34による液密封止下でハウジング11から外部に露出させる。
かかるクランクシャフト16の露出端面に同軸に対向するローラ間押し付け力制御モータ35をハウジング11に取着して設け、
モータ35の出力軸35aを、ハウジング11から露出しているクランクシャフト16の端面にセレーション嵌合などにより駆動結合する。
従ってローラ間押し付け力制御モータ35は、クランクシャフト16の回転操作を司るアクチュエータを構成する。
第1ローラ31からトランクション伝動により第2ローラ32(回転軸線O3)に至った回転を出力軸15(回転軸線O2)から、上記の偏心εにもかかわらず取り出し得るようにするため、
クランクシャフト16に近い出力軸15の内端にフランジ部15aを一体成形して設け、該フランジ部15aの直径を第2ローラ32と軸線方向に対面する大きさとなし、
これら出力軸フランジ部15aと、第2ローラ32との間を、偏心継手41により駆動結合する。
[駆動力配分作用]
上記した図1,2に示す駆動力配分装置1の作用を以下に説明する。
変速機3からの出力トルクは図2の左端から軸12へ入力され、一方では、この入力軸12からそのままリヤプロペラシャフト4およびリヤファイナルドライブユニット5を経て左右後輪6L,6R(主駆動輪)に伝達される。
他方で駆動力配分装置1は、クランクシャフト16が第1ローラ31および第2ローラ32間にトランクション伝動容量を発生させない回転位置である間、左右後輪6L,6Rへのトルクの一部を出力軸15、従って左右前輪(従駆動輪)7L,7Rに向かわせることがなく、左右後輪6L,6R(主駆動輪)のみの駆動による二輪駆動走行を行わせるが、
クランクシャフト16が第1ローラ31および第2ローラ32間にトランクション伝動容量を持たせる回転位置である間、以下のように四輪駆動走行を行わせることができる。
つまり、クランクシャフト16が第1ローラ31および第2ローラ32間にトランクション伝動容量を持たせる回転位置である場合、左右後輪6L,6Rへのトルクの一部が、第1ローラ31から、第2ローラ32、偏心継手41、出力軸フランジ部15aを順次経て出力軸15に向かい得る。
出力軸15に達したトルクは、図2において出力軸15の左端から、フロントプロペラシャフト7(図1参照)およびフロントファイナルドライブユニット8(図1参照)を経由し、左右前輪(従駆動輪)7L,7Rへ伝達される。
かくして車両は、左右後輪6L,6R(主駆動輪)および左右前輪(従駆動輪)7L,7Rの全てを駆動しての四輪駆動走行が可能である。
[トランクション伝動容量制御]
この四輪駆動走行中は、駆動力配分装置1が、上記のごとく左右後輪(主駆動輪)6L,6Rへのトルクの一部を左右前輪(従駆動輪)7L,7Rへ分配して出力するため、
第1ローラ31および第2ローラ32間のトランクション伝動容量を、左右後輪6L,6R(主駆動輪)の駆動力と、前後輪目標駆動力配分比とから求め得る、左右前輪(従駆動輪)7L,7Rへ分配すべき目標前輪駆動力に対応させる必要がある。
この要求にかなうトランクション伝動容量制御のために本実施例においては、図1に示すようにトランスファコントローラ51を設け、これによりローラ間押し付け力制御モータ35の回転制御(クランクシャフト回転角θの制御)を行うものとする。
そのためトランスファコントローラ51には、図2のごとくローラ間押し付け力制御モータ35に設けられてクランクシャフト16の回転角θを検出するクランクシャフト回転角センサ35からの信号を入力するほか、
エンジン2の出力を加減するアクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)APOを検出するアクセル開度センサ52からの信号と、
左右後輪6L,6R(主駆動輪)の回転周速Vwrを検出する後輪速センサ53からの信号と、
車両の重心を通る鉛直軸線周りにおけるヨーレートφを検出するヨーレートセンサ54からの信号と、
トランスファコントローラ51からローラ間押し付け力制御モータ35への電流iを検出するモータ電流センサ55からの信号とを入力する。
なお電流iは、トランスファコントローラ51の内部信号から求め得るため、モータ電流センサ55を本実施例ではトランスファコントローラ51に内包させることとする。
トランスファコントローラ51は、トランクション伝動容量制御を行うために、図4のブロック線図で示すごときものとし、
目標前輪駆動力演算部60と、クランクシャフト回転角指令演算部70と、モータ制御入力演算部80と、クランクシャフト駆動トルク演算部90と、モータ制御出力特性取得部100とで構成する。
目標前輪駆動力演算部60は、センサ52で検出したアクセル開度APO、センサ53で検出した後輪速Vwr、およびセンサ54で検出したヨーレートφを入力され、
これら入力情報をもとに周知の要領で、前後輪目標駆動力配分比および現在の左右後輪駆動力を求めると共に、これらから左右前輪(従駆動輪)7L,7Rへ分配すべき目標前輪駆動力Tfを演算する。
クランクシャフト回転角指令演算部70は、目標前輪駆動力Tfから、第1ローラ31および第2ローラ32がこの駆動力Tfを伝達するのに必要なローラ間径方向押圧力Frをマップ検索などにより求め、
後述のごとく学習により求められた、ローラ間径方向押圧力Frと、モータ35(アクチュエータ)の制御出力動作量であるクランクシャフト回転角θとの関係を表すモータ動作特性マップ(以下、マップAとも称する)をもとに、上記目標前輪駆動力Tf対応のローラ間径方向押圧力Frから、目標前輪駆動力Tfを伝達可能なトランクション伝動容量となすのに必要なクランクシャフト回転角指令値tθを求める。
従ってクランクシャフト回転角指令演算部70は、本発明におけるアクチュエータ目標動作量演算手段に相当する。
モータ制御入力演算部80は、上記のクランクシャフト回転角指令値tθを入力され、後述のごとく学習により求められた、モータ35(アクチュエータ)の制御入力で決まるクランクシャフト回転操作トルクTcoと、モータ35(アクチュエータ)の制御出力動作量であるクランクシャフト回転角θとの関係を表すモータ駆動特性マップ(以下、マップBとも称する)をもとに、上記クランクシャフト回転角指令値tθを達成するのに必要なクランクシャフト回転操作トルク(クランクシャフト回転角実現駆動力)Tcoをモータ35(アクチュエータ)の目標駆動トルクとして求め、
更に、この目標モータ駆動トルクを発生させてクランクシャフト回転角指令値tθを達成するのに必要なモータ35のモータ電流指令値Iを演算し、このモータ電流指令値Iを当該モータ35に供給する。
従ってモータ制御入力演算部80は、本発明におけるアクチュエータ制御入力演算手段に相当する。
なおモータ35(アクチュエータ)は、その制御入力であるモータ駆動電流iを、上記のモータ電流指令値Iに対し所定の応答で制御されるものとする。
ローラ間押し付け力制御モータ35は、かかる電流iにより駆動されるとき、クランクシャフト16の回転角θを所定の応答で指令値tθとなし、対応する力で第1ローラ31および第2ローラ32を相互に径方向に押圧させて、これらローラ31,32間のトランクション伝動容量を、左右前輪(従駆動輪)7L,7Rへ前記した目標前輪駆動力Tfが伝達されるような値に制御することができる。
ところで、クランクシャフト回転角指令演算部70で用いるモータ動作特性マップ(マップA)、および、モータ制御入力演算部80で用いるモータ駆動特性マップ(マップB)がそれぞれ、実験などにより予め求めておいた1種類の固定データである場合、
この固定データが、製造上の寸法誤差やバラツキなどによりハードウェアの実情にマッチしていないときや、マッチしないことになったときに、以下のようにトランクション伝動容量制御が不正確になるという問題を生ずる。
この問題を詳述するに、トランクション伝動容量の決め手となる、図3(b)に例示した第1ローラ31および第2ローラ32のオーバーラップ量OLは、同図で誇張して示したが、実際は微小であって、製造上の寸法誤差やバラツキなどによる影響を大きく受ける。
このため、製造上不可避な寸法誤差やバラツキなどにより、クランクシャフト回転角指令演算部70で用いるモータ動作特性マップ(マップA)、および、モータ制御入力演算部80で用いるモータ駆動特性マップ(マップB)はそれぞれ、ハードウェアの実情から大きくかけ離れたものになることがある。
ローラ間オーバーラップ量OLのバラツキを生じさせる要因としては、大きく分けて2種類の要因が存在し、1つの要因は、図2,3におけるクランクシャフト偏心量εのバラツキΔεであり、もう1つの要因は、図3(a)におけるオフセット量OSのバラツキΔOSである。
図4のモータ制御入力演算部80で用いるモータ駆動特性マップ(マップB)、つまり、クランクシャフト回転角θと、これを実現するのに必要なクランクシャフト回転操作トルク(クランクシャフト回転角実現駆動力)Tcoとの関係マップは、
図5に例示するごとく、クランクシャフト偏心量εのバラツキΔεが大きくなるにつれ、Δε=0のときの基準特性Dから矢で示す方向へずれ、また、オフセット量OSのバラツキΔOSが大きくなるにつれ、矢で示す方向へずれる。
なお図5では簡単のため、クランクシャフト偏心量εのバラツキΔεに伴って変化する特性線と、オフセット量OSのバラツキΔOSに伴って変化する特性線とを、5本ずつ例示するのみとしたが、
バラツキΔεに伴って変化する特性線と、バラツキΔOSに伴って変化する特性線とを5種類ずつマップ化するとすれば、実際には、バラツキΔεに伴って変化する個々の特性線に対し、バラツキΔOSに伴って変化する特性線が5本ずつ存在し、合計25本のバラツキ特性線が存在する。
また、図4のクランクシャフト回転角指令演算部70で用いるモータ動作特性マップ(マップA)も、つまり、ローラ間径方向押圧力Frと、モータ35(アクチュエータ)の制御出力動作量であるクランクシャフト回転角θとの関係マップも、
図6に例示するごとく、クランクシャフト偏心量εのバラツキΔεおよびオフセット量OSのバラツキΔOS伴う図5に示したモータ駆動特性マップ(マップB)の「ずれ」に呼応して、クランクシャフト偏心量εのバラツキΔεが大きくなるにつれ、Δε=0のときの基準特性Eから矢で示す方向へずれ、また、オフセット量OSのバラツキΔOSが大きくなるにつれ、矢で示す方向へずれる。
なお図6でも簡単のため、クランクシャフト偏心量εのバラツキΔεに伴って変化する特性線と、オフセット量OSのバラツキΔOSに伴って変化する特性線とを、5本ずつ例示するのみとしたが、
バラツキΔεに伴って変化する特性線と、バラツキΔOSに伴って変化する特性線とを5種類ずつマップ化するとすれば、図5につき上述した通り実際には、バラツキΔεに伴って変化する個々の特性線に対し、バラツキΔOSに伴って変化する特性線が5本ずつ存在し、合計25本のバラツキ特性線が存在する。
図4のモータ制御入力演算部80で用いるモータ駆動特性マップ(マップB)、および、クランクシャフト回転角指令演算部70で用いるモータ動作特性マップ(マップA)がそれぞれ、図5,6につき上述したごとく、クランクシャフト偏心量εのバラツキΔεおよびオフセット量OSのバラツキΔOSに伴って変化し、ハードウェアの実情にマッチしない場合は、以下のようにトランクション伝動容量制御精度が悪化する。
つまり上記の場合は、
クランクシャフト回転角指令演算部70でモータ動作特性マップ(マップA)を基に求めたクランクシャフト回転角指令値tθが、目標前輪駆動力Tfを伝達するためのローラ間径方向押圧力Frの目標値に対し過不足を生じたり、
モータ制御入力演算部80でモータ駆動特性マップ(マップB)を基に求めたクランクシャフト回転操作トルクTco(モータ電流指令値I)が、クランクシャフト回転角指令値tθに対し過不足を生じ、
何れにしてもトランクション伝動容量が、目標前輪駆動力Tfを伝達するための目標容量に対し過不足を持ったものとなる。
そこで本実施例においては、クランクシャフト偏心量εのバラツキΔεおよびオフセット量OSのバラツキΔOSによりトランクション伝動容量制御精度が低下する条件下でも、これを確実に防止してトランクション伝動容量制御精度を高く保つことができるようにするため、
図4に示すようにクランクシャフト駆動トルク演算部90、およびモータ制御出力特性取得部100を設ける。
車両の工場出荷時や、所定距離走行ごとに、クランクシャフト回転角θが0°から180°まで増大するようモータ35を電流iにより駆動させている間に、クランクシャフト駆動トルク演算部90およびモータ制御出力特性取得部100をそれぞれ、以下のように機能する。
クランクシャフト駆動トルク演算部90は、センサ55で検出したローラ間押し付け力制御モータ35のモータ駆動電流iを読み込み、この電流iでモータ35が駆動されたときにおけるクランクシャフト駆動トルクTcd(モータ35からクランクシャフト16への制御出力トルク)をマップ検索などにより求める。
モータ制御出力特性取得部100は、上記のクランクシャフト駆動トルクTcd(モータ35の制御出力トルク)と、センサ36で検出したクランクシャフト回転角θ(モータ35の制御出力動作量)とを入力され、
これらを図7の二次元座標上にプロットして、同図に例示するような、クランクシャフト駆動トルクTcd(モータ35の制御出力トルク)と、クランクシャフト回転角θ(モータ35の制御出力動作量)との関係を表したモータ(アクチュエータ)制御出力特性マップ(以下、マップCとも称する)を取得する。
従ってモータ制御出力特性取得部100は、本発明におけるアクチュエータ制御出力特性取得手段に相当する。
図7のモータ制御出力特性マップ(マップC)は、クランクシャフト偏心量εのバラツキΔεおよびオフセット量OSのバラツキΔOSが加味され、ハードウェアの実情にマッチした、つまり現在のクランクシャフト偏心量εおよびオフセット量OSの基でのモータ制御出力特性マップであり、
クランクシャフト駆動トルクTcd(モータ35の制御出力トルク)が立ち上がり始めた時の制御出力トルク発生開始クランクシャフト回転角θstと、クランクシャフト回転角θ(モータ35の制御出力動作量)に対するクランクシャフト駆動トルクTcd(モータ35の制御出力トルク)の変化勾配(制御出力トルク変化勾配)αとから、現在のクランクシャフト偏心量εおよびオフセット量OSが判る。
この原理を応用してモータ制御出力特性取得部100は、上記により現在のクランクシャフト偏心量εおよびオフセット量OSを求め、図5に例示したクランクシャフト偏心量εおよびオフセット量OSごとのモータ(アクチュエータ)駆動特性のうち、現在のクランクシャフト偏心量εおよびオフセット量OSに対応するモータ(アクチュエータ)駆動特性を選択し、モータ制御入力演算部80で用いるモータ駆動特性マップ(マップB)を、当該選択したモータ駆動特性に書き換えて学習する。
従ってモータ制御出力特性取得部100は、本発明におけるアクチュエータ駆動特性学習手段をも構成する。
ところで、モータ制御出力特性取得部100で取得した図7のモータ制御出力特性マップ(マップC)は、横軸および縦軸がそれぞれ、モータ制御入力演算部80で用いるモータ駆動特性マップ(マップB)の横軸および縦軸に対応する。
よってモータ制御出力特性取得部100は、モータ制御入力演算部80で用いるモータ駆動特性マップ(マップB)の上記学習に際し、このモータ駆動特性マップ(マップB)を図7のモータ制御出力特性マップ(マップC)に書き換えて学習してもよい。
モータ制御出力特性取得部100は更に、図6に例示したクランクシャフト偏心量εおよびオフセット量OSごとのモータ(アクチュエータ)動作特性のうち、現在のクランクシャフト偏心量εおよびオフセット量OSに対応するモータ(アクチュエータ)動作特性を選択し、クランクシャフト回転角指令演算部70で用いるモータ動作特性マップ(マップA)を、当該選択したモータ(アクチュエータ)動作特性に書き換えて学習する。
従ってモータ制御出力特性取得部100は、本発明におけるアクチュエータ動作特性学習手段をも構成する。
なお、図5,6ではそれぞれ簡単のため、クランクシャフト偏心量εのバラツキΔεに伴って変化する特性線と、オフセット量OSのバラツキΔOSに伴って変化する特性線とを、5本ずつ例示するのみとしたが、
クランクシャフト偏心量εのバラツキΔεに伴って変化する特性線と、オフセット量OSのバラツキΔOSに伴って変化する特性線とは、多い方が上記学習の精度が高くなるのは言うまでもない。
上記した本実施例のトランクション伝動容量制御によれば、
モータ(アクチュエータ)35によるクランクシャフト駆動トルクTcd(モータ35の制御出力トルク)と、クランクシャフト回転角θ(モータ35の制御出力動作量)との関係を表したモータ(アクチュエータ)制御出力特性マップ(マップC)を取得し、
この取得したモータ(アクチュエータ)制御出力特性マップ(マップC)に基づき、モータ(アクチュエータ)35の制御出力動作量(クランクシャフト回転角θ)とローラ間径方向相互押圧力Frとの関係(アクチュエータ動作特性:マップA)を学習し、
この学習したアクチュエータ動作特性マップ(マップA)を基に、目標とすべきトランクション伝動容量(目標前輪駆動力Tf)を実現するための目標ローラ間径方向相互押圧力Frから、モータ(アクチュエータ)35の目標制御出力動作量(クランクシャフト回転角指令値tθ)を求め、
このように求めた目標制御出力動作量(クランクシャフト回転角指令値tθ)だけモータ(アクチュエータ)35を動作させるため、
製造上の寸法誤差やバラツキなど(クランクシャフト偏心量εのバラツキや、ローラ間オフセット量OSのバラツキ)によりモータ(アクチュエータ)動作特性マップ(マップA)が実情にマッチしなくなくてトランクション伝動容量制御精度が低下する条件下でも、この精度低下を上記モータ(アクチュエータ)動作特性マップ(マップA)の学習により確実に防止してトランクション伝動容量制御精度を高く保つことができる。
また、アクチュエータ制御入力演算手段であるモータ制御入力演算部80が、モータ35(アクチュエータ)の制御出力動作量であるクランクシャフト回転角θと、これを実現するのに必要な動作量実現駆動力(クランクシャフト回転操作トルクTco)との関係を表したモータ(アクチュエータ)駆動特性マップ(マップB)を基に、モータ35(アクチュエータ)の目標制御出力動作量(クランクシャフト回転角指令値tθ)を実現するための目標駆動力を演算し、この目標駆動力を発生させるための制御入力(モータ電流指令値I)をモータ35(アクチュエータ)に指令する際にも、
上記のごとく取得したモータ(アクチュエータ)制御出力特性マップ(マップC)を基に、上記のモータ(アクチュエータ)駆動特性マップ(マップB)を学習するため、
製造上の寸法誤差やバラツキなど(クランクシャフト偏心量εのバラツキや、ローラ間オフセット量OSのバラツキ)によりモータ(アクチュエータ)駆動特性マップ(マップB)が実情にマッチしなくてトランクション伝動容量制御精度が低下する条件下でも、この精度低下を上記モータ(アクチュエータ)駆動特性マップ(マップB)の学習により確実に防止してトランクション伝動容量制御精度を高く保つことができる。
更に、図7に例示するごとく取得したモータ(アクチュエータ)制御出力特性マップ(マップC)のうち、クランクシャフト駆動トルクTcd(モータ35の制御出力トルク)が立ち上がり始めた時の制御出力トルク発生開始クランクシャフト回転角θstと、クランクシャフト回転角θ(モータ35の制御出力動作量)に対するクランクシャフト駆動トルクTcd(モータ35の制御出力トルク)の変化勾配(制御出力トルク変化勾配)αとから、現在のクランクシャフト偏心量εおよびオフセット量OSを判定し、これらに対応する特性を選択して前記モータ(アクチュエータ)動作特性マップ(マップA)およびモータ(アクチュエータ)駆動特性マップ(マップB)の学習を行うため、
この学習に際して必要な、現在のクランクシャフト偏心量εおよびオフセット量OSに対応した特性の選択が簡単、且つ容易である。
[変形例]
なお上記実施例では、モータ制御入力演算部80がクランクシャフト回転角指令値tθからローラ間押し付け力制御モータ35への電流指令値Iを演算するに際し、モータ駆動特性マップ(マップB)を用いて、クランクシャフト回転角指令値tθを達成するのに必要なクランクシャフト回転操作トルク(クランクシャフト回転角実現駆動力)Tcoをモータ35(アクチュエータ)の目標駆動トルクとして求め、この目標モータ駆動トルクを発生させてクランクシャフト回転角指令値tθを達成するのに必要なモータ35のモータ電流指令値Iを演算することとしたが、これに代えて以下のようにモータ電流指令値Iを演算することもできる。
つまり、クランクシャフト回転角指令値tθとクランクシャフト回転角θとの間におけるクランクシャフト回転角偏差Δθ(=tθ−θ)を演算し、このクランクシャフト回転角偏差Δθに比例制御定数Kpを掛けて比例制御分(Kp×Δθ)を求めると共に、クランクシャフト回転角偏差Δθの積分値に積分制御定数Kiを掛けて積分制御分{Ki×(Δθの積分値)}を求め、これら比例制御分(Kp×Δθ)および積分制御分{Ki×(Δθの積分値)}を合算して、クランクシャフト回転角θをその指令値tθに一致させるのに必要なローラ間押し付け力制御モータ35のモータ電流指令値Iを演算する。
この場合、モータ制御入力演算部80がモータ駆動特性マップ(マップB)を用いずにモータ35への電流指令値Iを演算するため、このモータ駆動特性マップ(マップB)についての前記学習が不要であるのは言うまでもない。
本発明の一実施例になるトランクション伝動容量制御装置を内包する駆動力配分装置を具えた四輪駆動車両のパワートレーンを、車両上方から見て示す概略平面図である。 図1における駆動力配分装置の縦断側面図である。 図2に示す駆動力配分装置の動作説明図で、 (a)は、クランクシャフト回転角が90°の基準位置における第1ローラおよび第2ローラの接触状態を示す動作説明図、 (b)は、クランクシャフト回転角が180°の上死点位置における第1ローラおよび第2ローラの接触状態を示す動作説明図である。 図1におけるトランファコントローラの機能別ブロック線図である。 図2の駆動力配分装置におけるクランクシャフトの回転角と、クランクシャフト回転操作力との関係であるモータ駆動特性を示す特性線図である。 図2の駆動力配分装置におけるクランクシャフトの回転角と、第1ローラおよび第2ローラ間の径方向押圧力との関係であるモータ動作特性を示す特性線図である。 図2の駆動力配分装置におけるクランクシャフトの回転角と、クランクシャフトを駆動するモータへの電流値から求めたクランクシャフト駆動トルクとの関係であるモータ制御出力特性を示す特性線図である。
符号の説明
1 駆動力配分装置
2 エンジン
3 変速機
4 リヤプロペラシャフト
5 リヤファイナルドライブユニット
6L,6R 左右後輪(主駆動輪)
7 フロントプロペラシャフト
8 フロントファイナルドライブユニット
9L,9R 左右前輪(従駆動輪)
11 ハウジング
12 入力軸
15 出力軸
16 クランクシャフト
16a 偏心軸部
31 第1ローラ
32 第2ローラ
35 ローラ間押し付け力制御モータ
36 クランクシャフト回転角センサ
41 偏心継手
51 トランスファコントローラ
52 アクセル開度センサ
53 後輪速センサ
54 ヨーレートセンサ
55 モータ電流センサ
60 目標前輪駆動力演算部
70 クランクシャフト回転角指令演算部(アクチュエータ目標動作量演算手段)
80 モータ制御入力演算部(アクチュエータ制御入力演算手段)
90 クランクシャフト駆動トルク演算部
100 モータ制御出力特性取得部(アクチュエータ制御出力特性取得手段、アクチュエータ動作特性学習手段、アクチュエータ駆動特性学習手段)

Claims (3)

  1. 主駆動輪へのトルク伝達経路を成す回転部材と共に回転する第1ローラと、
    従駆動輪へのトルク伝達経路を成す回転部材と共に回転する第2ローラとの径方向相互押圧接触により得られるトランクション伝動によって、主従駆動輪間での駆動力配分を行うようにした駆動力配分装置に用いられ、
    第2ローラをクランクシャフトの偏心軸部に回転自在に支持して該クランクシャフトの回転操作により、第1ローラおよび第2ローラ間の径方向相互押圧力を制御してトランクション伝動容量を制御するようにした装置において、
    前記クランクシャフトの回転操作を司るアクチュエータの制御出力トルクと制御出力動作量との関係を取得するアクチュエータ制御出力特性取得手段と、
    該手段で取得したアクチュエータ制御出力特性に基づき前記アクチュエータの制御出力動作量と前記ローラ間径方向相互押圧力との関係を学習するアクチュエータ動作特性学習手段と、
    該手段で学習したアクチュエータ動作特性を基に、目標とすべきトランクション伝動容量を実現するための目標ローラ間径方向相互押圧力から、前記アクチュエータの目標制御出力動作量を演算するアクチュエータ目標動作量演算手段と、
    該手段で求めた目標制御出力動作量だけ前記アクチュエータを動作させるためのアクチュエータ制御入力を求めてアクチュエータに指令するアクチュエータ制御入力演算手段とを具備してなることを特徴とする駆動力配分装置のトランクション伝動容量制御装置。
  2. 前記アクチュエータ制御入力演算手段が、前記アクチュエータの制御出力動作量と動作量実現駆動力との関係を表したアクチュエータ駆動特性を基に、前記アクチュエータの目標制御出力動作量を実現するための目標駆動力を演算し、該目標駆動力を発生させるための制御入力を前記アクチュエータに指令するものである、請求項1に記載の駆動力配分装置のトランクション伝動容量制御装置において、
    前記アクチュエータ制御出力特性取得手段で取得したアクチュエータの制御出力トルクと制御出力動作量との関係を基に、前記アクチュエータ駆動特性を学習するアクチュエータ駆動特性学習手段を設け、
    該手段で学習したアクチュエータ駆動特性を、前記アクチュエータ制御入力演算手段は前記目標駆動力の演算に資するものであることを特徴とする駆動力配分装置のトランクション伝動容量制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の駆動力配分装置のトランクション伝動容量制御装置において、
    前記アクチュエータ動作特性学習手段および/またはアクチュエータ駆動特性学習手段は、前記アクチュエータ制御出力特性取得手段で取得したアクチュエータ制御出力特性のうち、アクチュエータ制御出力トルクが立ち上がり始めた時の制御出力動作量と、アクチュエータ制御出力動作量に対するアクチュエータ制御出力トルクの変化勾配とを基に、前記アクチュエータ動作特性および/またはアクチュエータ駆動特性の学習を行うものであることを特徴とする駆動力配分装置のトランクション伝動容量制御装置。
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