JP5040797B2 - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍装置や冷蔵装置に使用される密閉型圧縮機に係り、特に、電動要素によって駆動されるシャフトの端部に形成されるポンプ機構の改善に関する。
密閉型圧縮機のポンプ機構は、これまでに多くの構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、省エネルギー化に対応するべく、シャフトの直径を小さく設定し、摺動損失を低減しようとすると、潤滑油をくみ上げるための遠心力が低下し、潤滑油の必要な揚程、並びに油量が低下するという問題が発生する。
この問題は、入力を低減するために低粘度の潤滑油を採用するときは、回転摺動部の発熱及び潤滑油自体の冷却の観点からより大きな問題となる。
以下、図面を参照しながら上記従来の密閉型圧縮機のポンプ機構について説明する。
図17は下記の特許文献1に開示された密閉型圧縮機のポンプ機構の構成図であり、(a)はシャフトの縦断面図であり、(b)はシャフトの要部断面図であり、ポンプ機構を含む断面図である。
図17において、シャフト120の下端部には、シャフト120と同心にて小径(例えば8〜10mm程度)の円筒ボア121が形成され、この円筒ボア121に給油ポンプ130が圧入、固定されている。
また、シャフト120には、円筒ボア121の上端から斜め上方に延びた傾斜通路122が形成されている。すなわち、シャフト120及び円筒ボア121の中心線127に対して、傾斜通路122の中心線128は角度θだけ傾いている。
傾斜通路122の直径は円筒ボア121よりもやや小径(例えば5〜8mm程度)で、その内径内に円筒ボア121の中心線127を含むように、かつ、その内周面が円筒ボア121の内周面に隣接するように形成されている。
傾斜通路122の上端部には、この傾斜通路122をシャフト120の径方向外側に連通させる連通孔125が設けられ、この連通孔125がシャフト120の外周面に形成されたスパイラル溝126の下端と連通している。
傾斜通路122の軸方向の中間部には、互いに逆向きでそれぞれ傾斜通路122をシャフト120の外側に連通させるガス抜き孔123が設けられている。給油ポンプ130の底部における径方向中央には、その直径よりも小径の絞り孔131が設けられ、さらに、給油ポンプ130の内部には絞り孔131に隣接して薄板でなる攪拌子132が圧入、固定されている。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作を説明する。
図17に示したポンプ機構の下端部には図示省略の潤滑油が貯留され、攪拌子132の少なくとも一部が潤滑油に浸漬する状態で、電動要素(図示せず)がシャフト120を回転させる。シャフト120の回転により、給油ポンプ130の内周壁全域にわたって潤滑油が遠心力によって押し上げられ、傾斜通路122の上端まで流入する。
そして、連通孔125を通ってシャフト120の外部に流出するとともに、スパイラル溝126に導かれてシャフト120の外周面を含む複数の摺動部に供給される。これによって、比較的小径のシャフト120を利用しても、給油能力の損失を低く抑えて潤滑油を傾斜通路122に導くことができる。
このとき、ガス抜き通路123は、潤滑油に混入する冷媒ガスなどをシャフト120の外部に逃がして、ガス成分の少ない潤滑油を連通孔125に到達させる機能を有している。
特開2000−87856号公報
しかしながら、上記従来の密閉型圧縮機のポンプ機構の構成では、シャフト120の下端部に形成された円筒ボア121に給油ポンプ130が圧入、固定される構成であるため、給油ポンプ130の内径が小さく抑えられ、さらに、潤滑油を押し上げる通路がシャフト120に対して傾斜した傾斜通路122であるため、傾斜通路122自体の内径も小さく抑えられる。
その結果、シャフト120の回転による遠心力が抑制されることに起因してシャフト120を高速回転させる高速域での給油量が抑制され、摺動部の油膜形成が不十分となることで、回転摺動部及び往復動摺動部で金属接触が生じて摺動損失が大きくなり、このことが高効率の圧縮機を達成しにくい一つの要因になっているという課題を有していた。
本発明は、上記の課題を解決するもので、潤滑油の供給量を増やして潤滑性能を向上させるとともに、高効率の密閉型圧縮機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の密閉型圧縮機は、シャフトに形成され潤滑油を搬送するポンプ機構を備え、ポンプ機構は、主軸部の下端が開口し、軸受部に対応する部位まで主軸部の軸心と平行に形成された円筒ボアと、円筒ボアの上端部を径方向外側に連通させる連通孔とを備え、円筒ボアの開口端部の半径をR、主軸部の開口端から連通孔までの長さをhとしたとき、Rとhとの関係を最適に設定するもので、この構成により、円筒ボアの内径を拡げることができ、また、円筒ボアの内径を拡げた場合にその開口端から下方へ洩れ出しやすい潤滑油の洩れ出し量を低減することができ、さらに、円筒ボアの内径に応じて連通孔の位置を最適に設定することができるため、これによって、潤滑油の供給量を増やして潤滑性能を向上させるとともに、効率を向上させるという作用を有する。
本発明の密閉型圧縮機は、ポンプ機構を構成する円筒ボアが主軸部の軸心と平行に形成されているため、円筒ボアの内径を拡げることができ、また、円筒ボアの開口端に円筒ボアより小径の絞り孔を有する絞り部が装着されているため、円筒ボアの内径を拡げた場合にその開口端から下方へ洩れ出しやすい潤滑油の洩れ出し量を低減することができ、さらに、円筒ボアの内径に応じて連通孔の位置を最適に設定することができ、これによって、潤滑油の供給量を増やして潤滑性能を向上させるとともに、高効率の密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項1に記載の密閉型圧縮機は、潤滑油を貯留した密閉容器内に、電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素とが収納され、前記電動要素は、回転子の軸心を略鉛直にして前記密閉容器内に収容され、前記圧縮要素は、前記回転子が固定された主軸部と前記主軸部の上端に形成された偏心軸部とを有し、前記主軸部の下端が前記潤滑油に浸漬するシャフトと、シリンダボア及び前記シリンダボアに対して一定の位置に固定されるように配置された軸受部を有し、前記軸受部が前記主軸部の前記回転子に嵌挿された部位よりも前記偏心軸部側に位置する部位を軸受部にて軸支するシリンダブロックと、前記シリンダボアに往復動可能に挿設されたピストンと、前記偏心軸部と前記ピストンとを連結するコンロッドと、前記シャフトに形成され前記潤滑油を搬送するポンプ機構とを備え、前記ポンプ機構は、前記主軸部の下端から前記軸受部に対応する部位まで、下端が開口し、前記主軸部の軸心と平行に形成された円筒ボアと、前記円筒ボアの上端部を径方向外側に連通させる連通孔と、円盤状に形成され、その中心部に前記円筒ボアより小径の絞り孔を有し、前記円筒ボアの開口端に装着された絞り部と、前記絞り部に隣接して前記円筒ボア内に設けられた攪拌子とを備え、前記円筒ボアの開口端部の半径をR、前記主軸部の開口端から前記連通孔までの長さをhとしたとき、Rとhとが下記(数1)の関係を満たすように構成されたもので、この構成により、円筒ボアの内径を拡げることができ、また、円筒ボアの内径を拡げた場合にその開口端から下方へ洩れ出しやすい潤滑油の洩れ出し量を低減することができ、さらに、円筒ボアの内径に応じて連通孔の位置を最適に設定することができるため、これによって、潤滑油の供給量を増やして潤滑性能を向上させるとともに、高効率の密閉型圧縮機を提供することができる。
請求項2に記載の密閉型圧縮機は、請求項1に記載の発明において、絞り部の絞り孔の直径をDとしたとき、前記絞り孔の直径Dと円筒ボアの半径Rとが下記(数2)の関係を満たすように構成されたもので、この構成により、円筒ボア内に流入した潤滑油が同心の円筒ボア壁でスリップして流れの支流が生じたとしても、この支流が絞り部により反転されて本流に合流することになり、請求項1に記載の発明の効果に加えてさらに、給油能力が高められる。
請求項3に記載の密閉型圧縮機は、請求項1または2に記載の発明において、電動要素は、単相誘導電動機であり、適用電源周波数が略40〜70Hzの範囲であり、この構成により、請求項1または2に記載の発明の効果に加えてさらに、シャフトを高速回転させる高速域での給油量を増大させることができる。
請求項4に記載の密閉型圧縮機は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、攪拌子は、円筒ボアの絞り部に隣接する空間を半円筒状に2分する板体であり、前記円筒ボアの最上端部の直径が約11mmであるとき、前記板体の軸方向の長さが略10mm以上のものであり、この構成により、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えてさらに、潤滑油の掻揚げ作用を高めることができる。
請求項5に記載の密閉型圧縮機は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、円筒ボアは、上端側が下端側よりも内径が階段状に小さく形成された径違い部を有し、隣接する前記径違い部の段差が0.35mm以下のものであり、この構成により、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明の効果に加えてさらに、給油量の減少分を低く抑え得る範囲で孔加工を2段階以上に分けることができて、生産性の向上が図られる。
請求項6に記載の密閉型圧縮機は、請求項1に記載の発明において、円筒ボアの最上端部の直径が約11mmであるとき、連通孔の直径が約3.5mm以上のものであり、シャフトの材質は、FC200〜500のネズミ鋳鉄又はFCD300〜500の球状黒鉛鋳鉄であるこの構成により、請求項1に記載の発明の効果に加えてさらに、円筒ボアで掻揚げられた潤滑油を滑らかにスパイラル溝に導くことができる。
請求項7に記載の密閉型圧縮機は、請求項1に記載の発明において、シャフトの材質は、FC200〜500のネズミ鋳鉄又はFCD300〜500の球状黒鉛鋳鉄としたものであり、この構成により、請求項1に記載の発明の効果に加えてさらに、材料費を低く抑えるとともに、加工がしやすいことから、生産性の向上が図られる。
請求項8に記載の密閉型圧縮機は、請求項7に記載の発明において、円筒ボアは、その軸心を主軸部の軸心と平行に形成されるとともに、少なくとも前記主軸部の回転子に嵌挿される部位の肉厚が略2mm以上であるように形成され、かつ、軸心部が深くなるように上底を円錐面状に加工して得られる孔の円錐母線と連通孔とが交わるように形成されたものであり、この構成により、請求項7に記載の発明の効果に加えてさらに、回転子に嵌挿される主軸部の変形量が低く抑えられ、円筒ボアの内壁の変形による潤滑油の掻揚げに与える影響も少なくなる。
請求項9に記載の密閉型圧縮機は、請求項7に記載の発明において、円筒ボアは、その軸心を主軸部の軸心に対して偏心して形成されるとともに、少なくとも前記主軸部の回転子に嵌挿される部位の肉厚が略2mm以上であるように形成され、かつ、軸心部が深くなるように上底を円錐面状に加工して得られる孔の円錐母線と連通孔とが交わるように形成されたものであり、この構成により、請求項7に記載の発明の効果に加えてさらに、回転子に嵌挿される主軸部の変形量が低く抑えられ、円筒ボアの内壁の変形による潤滑油の掻揚げに与える影響も少なくなり、さらに、2段目以降の孔の直径を小さくしても、給油量の低下分を僅かに抑えることができる。
請求項10に記載の密閉型圧縮機は、請求項1から9のいずれか一項に記載の発明において、潤滑油の油面から回転子の下面までの間隔を3mmよりも大きくしたもので、この構成により、請求項1から9のいずれか一項に記載の発明の効果に加えてさらに、運転中に電動要素の回転子と固定子との間に潤滑油が流入した場合に起こる入力の上昇及び効率の低下を抑えることができる。
請求項11に記載の密閉型圧縮機は、請求項1から10のいずれか一項に記載の発明において、シリンダボアは、ピストンが上死点に位置するとき、ピストンの圧縮室側の上端部に対応する部位に形成され、内径寸法が軸方向に一定であるストレート部と、ストレート部に隣接してピストンが上死点に位置する側から下死点に位置する側に向かって内径寸法が増大するように形成されたテーパ部とを有しているもので、この構成により、請求項1から10のいずれか一項に記載の発明の効果に加えてさらに、圧縮行程で上死点側に移行する途中の状態まで摺動損失を低く抑えることができ、ピストンが上死点位置に近接する状態では、冷媒ガスの圧力増大に伴うガス漏れの発生を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の一実施の形態の全体構成を示す縦断面図、図2は同実施の形態における密閉型圧縮機のポンプ機構の詳細断面図であり、図1と同一の符号を付したものはそれぞれ同一の要素を示している。
図1において、密閉容器1内には、固定子2及び回転子3を備えた電動要素4と、電動要素4によって駆動される圧縮要素5とが収容され、さらに、密閉容器1の底部に潤滑油6が貯留されている。圧縮要素5は、シャフト10と、シリンダブロック14と、ピストン23と、コンロッド26とで構成されている。そして、シャフト10には潤滑油6を摺動部分に供給するポンプ機構7が形成されている。
シャフト10は、主軸部11と、この主軸部11と一体運動するようにその一端に偏心して形成された偏心軸部12とを有し、このうち、主軸部11が回転子3の軸心に嵌挿、固定されている。シリンダブロック14は、互いに一定の位置に固定されるように配置された略円筒形のシリンダボア16と、軸受部20とを有している。シリンダボア16にはピストン23が往復動可能に挿設されている。
軸受部20は、シャフト10の主軸部11における偏心軸部12側の端部を軸支することによって片持ち軸受を形成している。コンロッド26の一端は偏心軸部12に連結され、その他端は、図示を省略したピストンピンを介して、ピストン23に連結されている。
ポンプ機構7が形成されたシャフト10の下端部は潤滑油6に浸る位置まで延設されている。主軸部11の外周面にはスパイラル溝13が形成されている。このスパイラル溝13は、ポンプ機構7から送出された潤滑油6を軸受部20との摺動面に供給するほか、偏心軸部12とコンロッド26との摺動面、コンロッド26とピストンピンとの連結部、及びピストン23とシリンダボア16との摺動面にそれぞれ供給する経路になっている。
一方、シリンダブロック14に設けられたシリンダボア16の開口端には、バルブプレート27を介して、シリンダヘッド28が装着されている。これにより、シリンダボア16内に、ピストン23とバルブプレート27とで囲まれた圧縮室15が形成されている。
また、シリンダボア16は、詳細を後述するように、圧縮室15での圧縮過程でピストン23が上死点に位置する側から、下死点に位置する側に向かって、内径寸法が増加するテーパ部と、上死点に達したピストン23の圧縮室15側の端部に対応する位置に、内径寸法が軸方向に一定であるストレート部とが隣接するように形成され、ピストン23は、全長にわたって外径寸法が同一に形成されている。
図2において、シャフト10の主軸部11は、回転子3の軸心部に嵌挿されており、回転子3に嵌挿された部位よりも上部が軸受部20によって軸支され、この軸受部20が位置する部位から、回転子3に嵌挿される部位を含む主軸部11の下端部にポンプ機構7が形成されている。
ポンプ機構7は、主軸部11の下端から軸受部20が位置する部位まで、下端が開口し、主軸部11と同心に形成された円筒ボア111と、この円筒ボア111の上端部を主軸部11の径方向外側に連通させる連通孔18と、円盤状に形成され、その中心部に円筒ボア111より小径の絞り孔171を有し、円筒ボア111の開口端に装着された絞り部17と、絞り部17に隣接して円筒ボア111内に圧入、固定された板体でなる攪拌子19とで構成されている。
以上のように構成された密閉型圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
まず、一般的な動作を説明する。電動要素4の回転子3はシャフト10を回転させ、偏心軸部12の回転運動が、コンロッド26を介して、ピストン23に伝えられる。これによって、ピストン23はシリンダボア16内を往復運動する。ピストン23の往復運動により、図示省略の冷却システムから冷媒ガスが圧縮室15内へ吸入され、圧縮された後、再び冷却システムに吐き出される。
ポンプ機構7を構成する主軸部11の下端部は、潤滑油6に浸漬した状態にあるため、潤滑油6は絞り部17の絞り孔171を通して攪拌子19の両側に浸入する。攪拌子19はシャフト10と一体的に回転するため、シャフト10の回転運動によって攪拌子19の両側に浸入した潤滑油6に遠心力が与えられて圧力が上昇し、円筒ボア111の内周壁全域にわたって潤滑油6の掻揚げ作用が行われる。
この掻揚げ作用によって円筒ボア111の上端部まで潤滑油6が流入し、さらに、連通孔18を通って主軸部11の外周部に形成されたスパイラル溝13に流出する。そして、スパイラル溝13に流出した潤滑油6は、主軸部11と軸受部20との摺動面の潤滑に供されるほか、偏心軸部12とコンロッド26との摺動面、コンロッド26とピストンピンとの連結部、及びピストン23とシリンダボア16との摺動面の潤滑に供される。
次に、本実施の形態の詳細な構成及び動作について説明する。
図2に示すポンプ機構7において、円筒ボア111の半径Rを大きくすれば、攪拌子19の掻揚げ作用による揚程は大きくなって給油量は増加する。ここでは、主軸部11に形成された円筒ボア111の内周面がそのまま遠心力による潤滑油の掻揚げ作用面になっているため、円筒ボア121に給油ポンプ130を圧入、固定する従来装置(図17参照)と比較して給油量を増やすことができる。
一方、円筒ボア111における潤滑油の揚程に対して、どの高さ位置に連通孔18を設けるかにより、すなわち、図2に示したように、円筒ボア111の半径Rと、主軸部11の下端から連通孔18までの高さhとの関係により、潤滑油の供給量が変わることが予測される。そこで、半径Rと高さhとの最適な関係を見いだすべく、発明者らは流体力学上の揚程高さを変数とする給油設計パラメータと給油量との関係についての実験を行った。
図3は、揚程高さを変数とする給油設計パラメータの説明図であり、円筒状の容器41内に流体42を貯留し、そこに回転軸43を備えた攪拌子44を浸漬して回転させた場合、中心部の液面が最も低く、径方向外側に向かうにしたがって液面は次第に高くなる。このとき、容器41の半径をR、この容器41の壁部の液面の高さ(理論揚程)をHとすると、RとHとの間に下記(数3)の関係が成立し、(数3)を変形すると下記(数4)が得られる。
この(数4)式に示すαを給油設計パラメータとし、この(数4)を図2に示す円筒ボア111の半径Rと、連通孔18までの高さhとに置き換えて、給油設計パラメータR/hと、給油量及び圧縮機のCOP(効率)との関係を測定した。
図4及び図5は、本実施の形態における給油設計パラメータに対する給油量と効率の特性図であり、上記の実験によって得られた給油設計パラメータR/hと、給油量及び圧縮機のCOP(効率)との関係を示す線図である。このうち、図4は電源周波数が50Hzの場合を示し、図5は電源周波数が60Hzの場合を示している。
また、円筒ボア111の半径Rと、連通孔18までの高さhの単位は、いずれもメートル(m)である。
これらの特性図から明らかなように、給油設計パラメータR/hを5.25×10−4である場合に高いCOPを維持するに必要な最小の給油量が得られている。したがって、給油設計パラメータR/hを5.25×10−4よりも大きくすれば、潤滑性能を向上させるとともに、高効率の密閉型圧縮機が得られる。
なお、図4及び図5中に実線で示したCOPの特性は、R/hが約6.25×10−4を超えると急激に低下している。この理由は、図2に示した潤滑油6の油面から回転子3の下面までの間隔Eが3mm以下であるために、圧縮機の運転中に電動要素4の回転子3と固定子4との間に潤滑油6が流入したことによって抵抗が増大したためと判断される。
もし、間隔Eを3mmよりも大きくすれば、COPの特性は点線にて示したように、約6.25×10−4を超えても給油設計パラメータR/hの増大に応じてCOPも高くなると判断される。本実施の形態においては、給油設計パラメータR/hを5.25×10−4よりも大きくして、高いCOPを維持できる給油量を得ており、さらに、間隔Eを3mmよりも大きくして潤滑油が電動要素の回転子と固定子との間に流入した場合に起こる入力の上昇及び効率の低下を防いでいる。
図6は、図2に示したポンプ機構を構成する絞り部17の説明図であり、絞り部17の作用について説明する。
上述したように、絞り部17の絞り孔171を通して円筒ボア111に流入した潤滑油は、攪拌子19の掻揚げ作用によって円筒ボア111内で流れの本流Aとなって上昇するが、その一部がスリップして流れの支流Bとなって下降する。このとき絞り部17が存在するため、流れの支流Bは反転して流れの本流Aに合流することになる。このため、図2に示した円筒ボア111の半径Rと、絞り孔171の直径Dとの比も給油量に影響することが予測される。
図7は、本実施の形態における絞り孔及び円筒ボアの直径比と給油量との特性図であり、絞り孔171の直径Dと円筒ボア111の直径2Rとの比D/2Rを種々に変えてそれぞれの給油量を測定して得られた直径の比D/2Rと給油量との関係を示す線図である。なお、実線は電源周波数が50Hzの場合を示し、破線は電源周波数が60Hzの場合を示している。
この図7において、直径の比D/2Rが0.3より小さい範囲は絞り孔171の直径Dが過小であるため、円筒ボア111の内部に流入する潤滑油の流入量が抑制され、潤滑油の流れの本流A自体の量が少ないと判断される。
一方、直径の比D/2Rが0.5より大きい範囲は絞り孔171の直径Dが過大であるため、円筒ボア111の内部に一旦流入した潤滑油が絞り孔171から流出して、流れの支流Bが流れの本流Aに合流できない状態にあると判断される。本実施の形態においては高いCOPを維持するための最小の給油量が略150mL/分を維持する範囲、すなわち上記(数2)の関係を満たすように構成して給油能力を高めている。
図8は、本実施の形態における給油特性の比較図であり、主軸部11に対して円筒ボア111を同心に形成したポンプ機構(同心ポンプ)の給油特性と、従来装置のポンプ機構、すなわち、主軸部に対して斜めの傾斜通路122を持つポンプ機構(傾斜ポンプ)の給油特性とを併せて示した図である。
これらの給油特性はそれぞれ電源周波数Hzを順次高くした場合の給油量の変化を示したもので、傾斜ポンプにおいては、電源周波数の上昇に対して給油量は緩やかに増大するが、同心ポンプにおいては急激に増大する傾向にある。また、傾斜ポンプにおける50Hzでの給油量と、同心ポンプにおける約40Hzでの給油量とが略等しく、40Hz以上では同心ポンプの給油量が傾斜ポンプの給油量に比べて格段に多くなっていることが分かる。
本実施の形態は電源周波数が略40〜70Hzの範囲を適用範囲としている。これによって、シャフトを高速回転させる高速域での給油量を増大させることができる。
図9は、本実施の形態における攪拌子と給油量の特性図であり、ポンプ機構を構成する円筒ボア111の最上端部の直径が約11mmであるとき、攪拌子19の軸方向の高さを種々に変えて給油量を測定して得られた攪拌子の高さと給油量との関係を示した線図である。なお、実線は電源周波数が50Hzの場合を示し、破線は電源周波数が60Hzの場合を示している。
図9において、高いCOPを維持するための最小の給油量が略150mL/分であるとすると、電源周波数が50Hzである場合に使用可能とするには、攪拌子19の軸方向の高さが略10mm以上であることが要求される。本実施の形態はこの攪拌子19の高さを10mm以上に形成して、潤滑油の掻揚げ作用を高めている。
ところで、本実施の形態は、図2に示したように、主軸部11が回転子3に挿嵌される部位の上方、すなわち、偏心軸部12側が軸受部20によって軸支され、この軸受部20の下端部に連通孔18が設けられている。したがって、主軸部11の外径に比較して内径が比較的大きい円筒ボア111を深く穿設しなければならない。
このとき、下方から上方に向かって直径を階段状に小さくする段付け加工をすれば、生産性は向上する。しかし、段付け加工をした場合、段差が大きいと潤滑油の掻揚げ作用に悪影響を及ぼすことが懸念される。
そこで、図10の本実施の形態におけるシャフト断面図で示したように、円筒ボア111の下方から上方に向かって順次に長さL1の区間の直径をD1、長さL2の区間の直径をD2(<D1)、長さL3の区間の直径をD3(<D2)とし、径段差部113,114として、段差(D3−D2)/2と段差(D2−D1)/2とを同じ寸法として種々に変えてそれぞれの給油量を測定した。
図11は、本実施の形態における段差と給油量の特性図であり、測定して得られた段差と給油量との関係を示す線図であり、実線は電源周波数が50Hzの場合を示し、破線は電源周波数が60Hzの場合を示している。図11において、高いCOPを維持するための最小の給油量が略150mL/分であるとすると、電源周波数が50Hzである場合に使用可能とするには段差を0.35mm以下にすればよいことが分かる。本実施の形態は2箇所で段付け加工をするとともに、その段差を0.35mm以下にしている。これによって、生産性の向上を図っている。なお、本実施の形態では2箇所に段付け加工をしているが、1箇所の段付け加工であっても、2箇所の段付け加工に準じた生産性向上の効果が得られる。
また、本実施の形態は、シャフト10の材質として、FC200〜500のネズミ鋳鉄又はFCD300〜500の球状黒鉛鋳鉄を用いているので、材料費を低く抑えるとともに、加工がしやすいことから、生産性の向上が図られている。
また、本実施の形態では、円筒ボア111の開口端部の半径Rに対して、開口端から連通孔18までの長さhを最適に定めているが、このとき円筒ボア111の直径が略11mmである場合、連通孔18の直径をどの程度にするかも重要である。そこで、連通孔18の直径を種々に変えてそれぞれの給油量を測定した。
図12は、本実施の形態における連通孔直径と給油量の特性図であり、測定して得られた連通孔18の直径(図12中では連通孔径と略記する)と給油量との関係を示す線図である。なお、実線は電源周波数が50Hzの場合を示し、破線は電源周波数が60Hzの場合を示している。
図12において、高いCOPを維持するための最小の給油量が略150mL/分であるとすると、電源周波数が50Hzである場合にも使用可能とするには連通孔18の直径を3.5mm以上にすればよいことが分かる。本実施の形態は連通孔18の直径を3.5mm以上にして円筒ボア111に掻揚げられた潤滑油を滑らかにスパイラル溝13に導いている。
前述したように、本実施の形態は、主軸部11が回転子3に挿嵌される部位の上方、すなわち、偏心軸部12側が軸受部20によって軸支され、この軸受部20の下端部に連通孔18が設けられている。したがって、円筒ボア111を形成した部位が回転子3に挿嵌されるとき、主軸部11には径方向外側から中心軸に向かう大きな圧縮力が作用する。
このとき、図10に示したように、円筒ボア111の深さをできる限り短くして、例えばドリル加工によって形成される円錐状の上底面の円錐母線112と連通孔18とが交わるようにする。さらに、回転子3に嵌挿される部位の肉厚を経験によって得られた値である2mm以上とすることにより、回転子3の嵌挿時における主軸部11の変形量が低く抑えられ、円筒ボア111の内壁の変形による潤滑油の掻揚げ作用に与える影響も少なくすることができる。
図13は、本実施の形態におけるシリンダボアの断面図であり、シリンダブロック14に設けられたシリンダボア16の詳細な構成を示した断面図である。なお、(a)はピストン23が下死点に位置するときの状態、(b)はピストン23が上死点に位置するときの状態を示している。
ここで、シリンダボア16は、図13(b)に示すように、ピストン23が上死点に位置する側から、図13(a)に示すように、下死点に位置する側に向かって、内径寸法がDtからDb(>Dt)に増加するテーパ部31と、上死点に達したピストン23の圧縮室15側の端部に対応する位置に、長さLの区間だけ内径寸法が軸方向に一定であるストレート部32とを持つように形成され、ピストン23は、全長にわたって外径寸法が同一に形成されている。
次に、図13(a),(b)に示したシリンダボア16の形状に関係する圧縮動作について説明する。
ピストン23が図13(a)に示す下死点位置から、冷媒ガスを圧縮する圧縮行程で図13(b)に示す上死点側に移行する途中の状態までは、圧縮室15内の圧力はあまり上昇しないのでピストン23の外周面とテーパ部31との隙間が比較的大きくても潤滑油によるシール効果でブローバイ(圧縮された高温、高圧の冷媒ガスが漏れること)はほとんど発生せず、ピストン23の摺動抵抗も小さい。
さらに圧縮行程が進み、圧縮室15内の冷媒ガスの圧力が次第に上昇してピストン23が図13(b)に示す上死点の近傍位置に達する直前では、圧縮室15内の圧力は上昇するが、上死点側ではピストン23の外周面とテーパ部31との隙間が小さくなることからブローバイの発生を低減することができる。このとき、ストレート部32は、所定の吐出圧力まで増大した冷媒ガスの漏れを、このストレート部32をテーパ状にした場合よりも低減するように作用する。
この場合、シリンダボア16はストレート部32と対向する位置まで拡がっているので、摺動抵抗が最も大きくなるストレート部32に対して潤滑油が運ばれやすくなっている。この結果、シリンダとピストンとの間により多くの潤滑油が供給されるとともに、ピストンが上死点位置に近接した状態での摺動抵抗を軽減することができ、これによって高効率化を達成することができる。
図14は、他の実施の形態におけるシャフトの断面図であり、ポンプ機構を構成するシャフトの変形例を示す断面図である。
ここに示したシャフト10Aの下端部には、シャフト10Aと同心にて円筒ボア111Aが形成され、さらに、円筒ボア111Aの上端から、シャフト10Aの軸心CL1に対して平行に寸法eだけ偏心した位置を軸心CL2として、円筒ボア111Aよりも小径の円筒ボア111Bが形成されている。円筒ボア111Bの上端部には、潤滑油を流出させるための連通孔18が形成されている。
そして、円筒ボア111Bは、前述したと同様に、その下方から上方に向かって直径がD1、D2(<D1)、D3(<D2)のように順次変化する3つの区間を有している。
シャフト10Aの形状を図14のようにすることによって、円筒ボア111Bの周囲の肉厚は一部が薄くなるけれども大部分は厚くなり、径方向外側から中心部に向かって強い圧縮力が作用したとしても円筒ボア111Bの変形を極めて少なくすることができる。すなわち、回転子に嵌挿される部位の変形量が低く抑えられ、円筒ボアの内壁の変形による潤滑油の掻揚げに与える影響を少なくすることができる。
図15は、他の実施の形態における絞り部の断面図であり、絞り部の変形例を示すポンプ機構7Aの断面図である。ここに示した絞り部17Aは薄板を皿状に加工して、その中心部に絞り孔171を形成し、その凹面側を攪拌子19に向けてシャフト10の開口端に装着されている。これによって、図6に示した潤滑油の支流Bの抵抗を少なくすることができる。
図16は、他の実施の形態における絞り部の断面図であり、絞り部の他の変形例を示すポンプ機構7Bの断面図である。ここに示した絞り部17Bは図15に示した絞り部17Aの中央部をさらに内側に屈曲させている。これによって、図6に示した潤滑油の支流Bの抵抗を少なくするとともに、本流Aに合流しやすくしている。
本発明によれば、ポンプ機構を構成する円筒ボアが主軸部の軸心と平行に形成されているため、円筒ボアの内径を拡げることができ、また、円筒ボアの開口端に円筒ボアより小径の絞り孔を有する絞り部が装着されているため、円筒ボアの内径を拡げた場合にその開口端から下方へ洩れ出しやすい潤滑油の洩れ出し量を低減することができ、さらに、円筒ボアの内径に応じて連通孔の位置を最適に設定することができ、これによって、潤滑油の供給量を増やして潤滑性能を向上させるとともに、高効率化を実現する密閉型圧縮機に有用である。
本発明の実施の形態1における密閉型圧縮機の全体構成を示す縦断面図 同実施の形態における密閉型圧縮機のポンプ機構の詳細断面図 揚程高さを変数とする給油設計パラメータの説明図 同実施の形態における給油設計パラメータに対する給油量と効率の特性図 同実施の形態における給油設計パラメータに対する給油量と効率の特性図 図2に示したポンプ機構の絞り部の説明図 同実施の形態における絞り孔及び円筒ボアの直径比と給油量との特性図 同実施の形態における給油特性の比較図 同実施の形態における攪拌子と給油量の特性図 同実施の形態におけるシャフトの断面図 同実施の形態における段差と給油量の特性図 同実施の形態における連通孔直径と給油量の特性図 (a)同実施の形態におけるピストンが下死点位置の状態を示すシリンダボアの断面図(b)同実施の形態におけるピストンが上死点位置の状態を示すシリンダボアの断面図 他の実施の形態におけるシャフトの断面図 他の実施の形態における絞り部の断面図 他の実施の形態における絞り部の断面図 (a)従来の密閉型圧縮機のポンプ機構のシャフトの縦断面図(b)従来の密閉型圧縮機のポンプ機構のシャフトの要部断面図
符号の説明
1 密閉容器
3 回転子
4 電動要素
5 圧縮要素
7,7A ポンプ機構
10,10A シャフト
11 主軸部
12 偏心軸部
14 シリンダブロック
16 シリンダボア
17,17A,17B 絞り部
18 連通孔
19 攪拌子
20 軸受部
23 ピストン
30 潤滑油
31 テーパ部
32 ストレート部
111,111A,111B 円筒ボア
113,114 径違い部
171 絞り孔

Claims (11)

  1. 潤滑油を貯留した密閉容器内に、電動要素と前記電動要素によって駆動される圧縮要素とが収納され、前記電動要素は、回転子の軸心を略鉛直にして前記密閉容器内に収容され、前記圧縮要素は、前記回転子が固定された主軸部と前記主軸部の上端に形成された偏心軸部とを有し、前記主軸部の下端が前記潤滑油に浸漬するシャフトと、シリンダボア及び前記シリンダボアに対して一定の位置に固定されるように配置された軸受部を有し、前記軸受部が前記主軸部の前記回転子に嵌挿された部位よりも前記偏心軸部側に位置する部位を軸受部にて軸支するシリンダブロックと、前記シリンダボアに往復動可能に挿設されたピストンと、前記偏心軸部と前記ピストンとを連結するコンロッドと、前記シャフトに形成され前記潤滑油を搬送するポンプ機構とを備え、前記ポンプ機構は、前記主軸部の下端から前記軸受部に対応する部位まで、下端が開口し、前記主軸部の軸心と平行に形成された円筒ボアと、前記円筒ボアの上端部を径方向外側に連通させる連通孔と、円盤状に形成され、その中心部に前記円筒ボアより小径の絞り孔を有し、前記円筒ボアの開口端に装着された絞り部と、前記絞り部に隣接して前記円筒ボア内に設けられた攪拌子とを備え、前記円筒ボアの開口端部の半径をR、前記主軸部の開口端から前記連通孔までの長さをhとしたとき、Rとhとが下記(数1)の関係を満たすように構成されている密閉型圧縮機。
  2. 絞り部の絞り孔の直径をDとしたとき、前記絞り孔の直径Dと円筒ボアの半径Rとが下記(数2)の関係を満たすように構成されている請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. 電動要素は、単相誘導電動機であり、適用電源周波数が略40〜70Hzの範囲である請求項1または2に記載の密閉型圧縮機。
  4. 攪拌子は、円筒ボアの絞り部に隣接する空間を半円筒状に2分する板体であり、前記円筒ボアの最上端部の直径が約11mmであるとき、前記板体の軸方向の長さが略10mm以上である請求項1から3のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  5. 円筒ボアは、上端側が下端側よりも内径が階段状に小さく形成された径違い部を有し、隣接する前記径違い部の段差が0.35mm以下である請求項1から4のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  6. 円筒ボアの最上端部の直径が約11mmであるとき、連通孔の直径が約3.5mm以上である請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  7. シャフトの材質は、FC200〜500のネズミ鋳鉄又はFCD300〜500の球状黒鉛鋳鉄である請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  8. 円筒ボアは、その軸心を主軸部の軸心と平行に形成されるとともに、少なくとも前記主軸部の回転子に嵌挿される部位の肉厚が略2mm以上であるように形成され、かつ、軸心部が深くなるように上底を円錐面状に加工して得られる孔の円錐母線と連通孔とが交わるように形成されている請求項7に記載の密閉型圧縮機。
  9. 円筒ボアは、その軸心を主軸部の軸心に対して偏心して形成されるとともに、少なくとも前記主軸部の回転子に嵌挿される部位の肉厚が略2mm以上であるように形成され、かつ、軸心部が深くなるように上底を円錐面状に加工して得られる孔の円錐母線と連通孔とが交わるように形成されている請求項7に記載の密閉型圧縮機。
  10. 潤滑油の油面から回転子の下面までの間隔を3mmよりも大きくしている請求項1から9のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  11. シリンダボアは、ピストンが上死点に位置するとき、ピストンの圧縮室側の上端部に対応する部位に形成され、内径寸法が軸方向に一定であるストレート部と、ストレート部に隣接してピストンが上死点に位置する側から下死点に位置する側に向かって内径寸法が増大するように形成されたテーパ部とを有している請求項1から10のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
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