JP5040391B2 - 便器装置 - Google Patents

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本発明は、一般には、便器装置に係り、特に、ポンプでサイホン現象を発生させて便器を洗浄すると共に下水からの臭気が便器内に流入することを防止する溜水(「封水」、「リフィル水」とも呼ばれる。)を便器に供給する便器装置に関する。
近年、溜水を効率良く便器に供給する小型の便器装置が益々要求されている。溜水供給の効率を高めるためには溜水量を制御して無駄水の発生を防止する必要がある。無駄水の防止による節水は環境性の向上につながる。また、溜水が途切れる時間を短くすることも重要である。
従来、ポンプを使用してサイホン現象を発生させる便器装置における溜水供給として、タンクへの給水路を分岐する方式(特許文献1の請求項7、段落0009、図3)、ポンプを便器洗浄から溜水供給まで動作させる方式(特許文献1の請求項8、段落0014、0039、図21)、ポンプによる給水路とは別の給水路を使用する方式が提案されている(特許文献2の図5)。
特許第3542622号公報(請求項7及び8、段落0009、0014、0039、図3、図21) 特開2005−264469号公報(図5)
しかし、タンクへの給水路を分岐する方式や別の給水路を使用する方式は給水圧の変動によって溜水量が一定にならず、無駄水が発生する。この点、溜水の給水路に定流量弁を設けて流量制御を行うことも考えられるが、定流量弁は機械式バネによる制御なのでバラツキがあり精度が悪い。また、ポンプを便器洗浄から溜水供給まで連続的に動作させる方式は、タンクが便器洗浄の洗浄水と溜水の両方を貯めなければならず、容量が大きくなって小型化の要請に反する。
そこで、本発明は、溜水を効率良く便器に供給する小型の便器装置を提供することを例示的な目的とする。
本発明の一側面としての便器装置は、リムの洗浄、便器の洗浄、溜水の供給を行う便器装置であって、タンクを介することなく便器のリムに洗浄水を吐出して前記リムの洗浄を行い、前記リムの洗浄後直ちに前記便器の洗浄に移行し、前記タンクに貯められた水をポンプで加圧して前記便器の汚物を受けるボウル部の底部に設けられたジェット口から吐出させて前記便器へ供給し、サイホン現象を利用して前記便器洗浄を行い、前記便器の洗浄と同時に前記タンクへの給水を開始し、前記便器の洗浄開始から所定時間経過前記ポンプを停止し、前ポンプを停止した再び前記ポンプを駆動して前記ジェット口から前記便器に前記水を溜水として供給し、前記タンクへの給水は溜水の供給後まで継続することを特徴とする。かかる便器装置は、タンクを介することなく便器のリムに洗浄水を吐出して便器のリム洗浄を行う。リム洗浄は水圧が弱くても足りるのでタンク内の水をポンプにより加圧して吐出する必要がない。タンク内の水が減らないのでタンクへの給水を行うこと必要もなく、便器洗浄に直ちに移行することができる。また、かかる便器装置は、タンクへの給水を便器の洗浄と同時に開始し、便器洗浄後にポンプを停止させ、(タンクへの給水中に)再びポンプを駆動して溜水を供給し、タンクへの給水を溜水の供給後まで継続させる。タンクへの給水と便器洗浄や溜水を同時並行に行うことによってタンクの容量を少なくすることができると共に溜水を早期に供給することができ、便器に溜水がない時間を短くすることができる。便器洗浄の開始と同時にタンクに供給された水を溜水として使用するため、タンクは便器洗浄に必要な水を貯める容量があれば足り、溜水を併せて貯水する必要がない。この結果、本発明の便器装置は、特許文献1の請求項8に記載の便器装置よりも小型になる。また、ポンプにより溜水の流量制御を精度良く行うことができるため、特許文献1の請求項7や特許文献2に比較して、無駄水の発生を防止して節水を実現することができる。サイホン現象の発生に使用されるポンプを溜水制御にも使用して多機能化し、新たな部材を設けることなく、便器装置を小型にすることができる。また、かかる便器装置のポンプは、タンクに貯められた水を便器の汚物を受けるボウル部の底部に設けられたジェット口から吐出して便器を洗浄し、該ジェット口から溜水を供給する。これにより、溜水の節水のみならず低騒音を含んだ、広く環境性に優れた便器装置を提供することができる。また、この場合、特許文献2のようにリム側から溜水を供給しない。
前記ポンプは前記便器の洗浄時よりも前記溜水の供給時の流量が低いことが好ましい。これにより、溜水供給時にサイホン現象が発生することを防止し、溜水量制御の精度を高めることができる。前記供給動作により前記溜水に必要な量が前記タンクに貯まる前に前記溜水の供給を開始することが好ましい。溜水供給とタンクへの給水を同時に行うことによって便器に溜水がない時間を短くすることができる。
記溜水を供給する前記ポンプの駆動量を設定可能な操作部を有することが好ましい。溜水量の低減を通じて節水を図って効率を高めると共におつり(汚物落下時の跳ね返り水)防止の効果も得ることができる
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、溜水を効率良く便器に供給する小型の便器装置を提供することができる。
以下、図1及び図2を参照して、本発明の一実施例の便器装置100について説明する。ここで、図1は、便器装置100の部分透過側面図である。図2は、便器装置100のブロック図である。便器装置100は、便器1と便器1を洗浄する洗浄部50とを有する。
便器1は、水洗大便器であり、図1及び図2に示すように、内側に汚物を受けるボウル部12を有する陶器製の本体2と、本体2の上に配置された便座4と、便座4を覆うように配置されたカバー6と、本体2の後方上部に配置された局部洗浄装置8とを有する。2aは水受けトレイである。
洗浄部50は、リム洗浄(又はボウル洗浄)と、便器洗浄と、溜水供給とを行う。リム洗浄では、ボウル部12の上縁近傍にあるリム口18からリム13に沿って旋回状に吐水してボウル部12を洗浄する。便器洗浄では、ボウル部12の下部にあるジェット口16から吐水し、サイホン現象を利用してボウル部12の汚物と溜水を排水管Dから排水する。溜水供給は、下水からの臭気が便器内に流入することを防止する溜水をボウル部12に供給する。
洗浄部50は、給水系と、リム洗浄系と、便器洗浄/溜水供給系と、制御系とを有する。洗浄部50の幾つかの構成要素は、図1に示す本体2の後方に設けられた機能部10に設けられている。機能部10はサイドパネル10aにより覆われている。
給水系は、洗浄水を供給する水道管に直結され、便器洗浄/溜水供給系への給水とリム洗浄系への給水を行う。給水系は、図2を参照するに、定流量弁20と、電磁弁22と、切替弁28とを有する。
定流量弁20は、止水栓19a、ストレーナ19b及び分岐金具19cを介して入水口20aから流入した水を、例えば、16リットル/分の所定の流量以下に制限する。定流量弁20を通過した洗浄水は電磁弁22に流入する。
電磁弁22は、後述する図3に示す電磁弁駆動部21によって開閉駆動され、切替弁28に至る流路を開閉する。電磁弁22を通過した水の流路は切替弁28により切り替えられる。
切替弁28は、後述する図3に示す切替弁駆動部27によって駆動され、便器洗浄/溜水供給系への給水の場合にはタンク給水路32aに流路を選択し、リム洗浄系への給水の場合にはリム給水路18aに流路を選択する。
リム洗浄系は、水道の給水圧力によりリム口18から洗浄水を吐出してリム洗浄を行う。リム洗浄系は、後述するポンプ34を介した水の経路(洗浄水管路33b)とは別の、ポンプ34を介さない経路(リム給水路18a)を使用する。リム洗浄系は、リム口18、バキュームブレーカ24、フラッパー弁26を有する。バキュームブレーカ24とフラッパー弁26も機能部10に内蔵されている。
リム口18は、ボウル部12のリム13に形成され、リム13に沿って洗浄水を吐出する。
バキュームブレーカ24は、リム給水路18aの、ボウル部12の上端面よりも約25.4mm(約1インチ)上方に配置され、洗浄水のリム口18からの逆流を防止する。また、バキュームブレーカ24は、後述するタンク32の溢れ縁L1よりも上方に配置され、バキュームブレーカ24の大気開放部から溢れた洗浄水は、戻り管路24aを通ってタンク32に流入する。
フラッパー弁26は、バキュームブレーカ24の下流のリム給水路18aに配置され、洗浄水のリム口18からの逆流を防止する。本実施形態は、リム給水路18aにバキュームブレーカ24とフラッパー弁26を直列に配置して、より確実に洗浄水の逆流を防止している。
便器洗浄/溜水供給系は、ポンプ34によりサイホン現象を発生させて便器洗浄を行うと共に同一の流路を使用して溜水を供給する。便器洗浄/溜水供給系は、排水トラップ管路14と、ジェット口16と、タンク32と、ポンプ34と、バキュームブレーカ36と、フラッパー弁38と、水抜栓39とを有する。
排水トラップ管路14は、ボウル部12の底部から斜め上方に延びた後で下降するS字形状を有し、サイホン現象が発生する部位である。
ジェット口16は、サイホン現象を発生させるのに必要な水の噴出しと溜水の供給を行う。ジェット口16は、ボウル部12の底部に形成され、排水トラップ管路14の入口に向けて吐水する。ジェット口16の大きさは、従来の約10mmの円形形状から10mm×20mmの角型と大きくなっている。この結果、大容量の水を供給することができる。
タンク32は、サイホン現象の発生に必要な水を貯える。本実施形態のタンク32は、3リットル以下(約2.5リットル乃至3リットル)の内容積を有する。
タンク給水路32aの先端はタンク32の溢れ縁L1の上方約25.4mm(約1インチ)の位置に開口され、タンク32からタンク給水路32aへの逆流を防止する。タンク32の内部には、上端フロートスイッチ32b及び下端フロートスイッチ32cが配置され、タンク32内の水位を検出する。上端フロートスイッチ32bは、タンク32内の水位が所定の貯水水位に達するとオンに切り替わり、後述する制御部40はこれを検知して電磁弁22を閉じる。下端フロートスイッチ32cは、タンク32内の水位が所定の水位まで低下するとオンに切り替わり、制御部40はこれを検知してポンプ34を停止する。
タンク32の上部には、その上端の開口部を覆うように蓋体32dが取り付けられており、蓋体32dの外周とタンク32上部の内壁面の間は水密的に接合されている。蓋体32dには、円形の穴が設けられ、この穴を取り囲むように、筒体32eが上方に向けて延びるように取り付けられている。筒体32eの上端が、タンク32の溢れ縁L1となっている。
タンク32の壁面は、蓋体32dよりも上方まで延び、タンク32の溢れ縁L1から溢れた洗浄水は、筒体32eの外側を流下し、蓋体32dの上に溜まる。蓋体32dよりも上方の壁面には、排水通路32fが接続され、蓋体32d上に溜まった水をボウル部12に排出する。排水通路32fの基端の高さL2は、タンク32の溢れ縁L1よりも低く、ボウル部12の溢れ縁であるボウル部12上端L3よりも高い。タンク32の溢れ縁L1から溢れ、蓋体32d(高さL4)の上に溜まった洗浄水の水位が、排水通路32fの基端の高さL2を越えると、洗浄水は排水通路32fを通ってボウル部12に流入する。
ポンプ34は、タンク32に貯水された水を加圧してジェット口16から吐き出す。ポンプ34は、ポンプモータ駆動部34aと、直流モータであるポンプモータ34bを内蔵した直流ポンプである。後述するように、ポンプ34は、便器洗浄時と溜水供給時で回転数を変更して流量を変更する。本実施例では、後述するように、75リットル/分から20リットル/分に変更する。ポンプには直流ポンプと交流ポンプがあるが、直流ポンプは回転数制御が容易である。ポンプ34は、タンク32の下部から延びる洗浄水管路33aにより接続され、タンク32の満水位置L6よりも下に配置されている。この結果、タンク32の満水時にはポンプ34に水が供給されている。ポンプ34には誤動作防止用のサーマルスイッチが設けられている。
洗浄水管路33aの途中には、逆止弁であるフラッパー弁38及び水抜栓39が設けられている。これらは一体として構成され、ポンプ34よりも下方の、タンク32の下端部付近の高さに配置されている。水抜栓39を開放することにより、保守時等にタンク32内及びポンプ34内の水を排出することができる。フラッパー弁38は、タンク32内の水位がポンプ34の高さよりも低くなった場合に、洗浄水がポンプ34からタンク32に逆流し、ポンプ34から水が抜けることを防止する。
ポンプ34の流出口は、洗浄水管路33bを介して、ボウル部12底部のジェット口16に接続されている。洗浄水管路33bの途中は、上方に向けて凸型に形成されており、この凸型部分の最も高い部分である洗浄水管路頂部44は、タンク32からジェット口16に至る水の流路で最も高い部位である。この洗浄水管路頂部44の高さL5は、タンク32の満水位置L6よりも高く、ボウル部12の溢れ縁L3よりも低い。
バキュームブレーカ36は、ポンプ34及び洗浄水管路頂部44の下流側から分岐した分岐管路36aに接続され、ボウル部12内の溜水がタンク32側へ逆流するのを防止すると共に、それらの間の縁切りを行う。これにより、タンク32内の満水位置L6を、ボウル部12内の溜水位置L7よりも高く設定することができる。また、バキュームブレーカ36のシート面は、ボウル部12の溢れ縁L3及びタンク32の溢れ縁L1よりも高い位置に配置され、バキュームブレーカ36の大気開放部から溢れた洗浄水は、戻り管路36bを通ってタンク32に流入する。
洗浄部50は、便器洗浄において、ジェット(ゼット)口16から勢い良く水を噴出して強制的にサイホン現象を起こさせるサイホンゼット式を採用する。
従来のサイホンゼット式は、サイホン切れ時の空気を巻き込む際のゴボッという騒音が発生する。特に、サイホン切れ後に浮揚している汚物を高速(約8.7m/s)で押し流すブロー流をジェット口16から噴出する形式の便器におちえは、そのブロー流を噴出している際の騒音が発生する。また、従来のサイホンゼット式は、水道の給水圧力にバラツキがあるために流量制御の精度が悪かった。このため、サイホン現象の発生時に無駄水があり、節水効果が十分ではなかった。更に、従来のサイホンゼット式はサイホン現象の発生までに時間がかかっていた。
これに対して、洗浄部50は、ポンプ34を利用して水をジェット口16から噴出する。ポンプ34の回転数を通じて流量制御を行うことによって最小限の水量でサイホン現象を発生することができ、無駄水を防止して節水効果を向上することができる。水道の給水圧力はバラツキがあり流量制御が困難である。定流量弁を設けても定流量弁はバネによる機械的制御なので測定精度にバラツキがあり、精度が悪い。一方、流量センサを設けて流量測定をして流量制御をすれば精度は上がるがコストアップを招く。
また、洗浄部50は、ポンプ34を利用して低速(約3.7m/s)で大容量の水を供給する。浮揚している汚物を押し込む速度が低速となるのでその際の騒音が低減する。また、上述したようにジェット口16の径を大きくして大容量のポンプ34を利用して供給することによってサイホン現象を起こすための排水トラップ管路14を素早く満水にしてサイホン現象を直ちに発生することができる。これに加えて、サイホン現象の発生中に排水トラップ管路14の内面を覆うほどの大容量の水を連続して供給することによって、サイホン切れの時に吸い込む空気の量を抑えてサイホン切れ時の騒音を抑えている。
洗浄部50は、タンク32を有するが、タンク32の容量を約3リットル以下に抑えることによってタンクレス式と同等の小型化を実現している。本発明者らは、便器1の洗浄には5.5リットルの水が必要であり、サイホン現象を起こす最小限の水量が3リットルであることを発見した。また、リム洗浄で使用する2.5リットルの水は水圧が低くても洗浄効果を維持することができる。このため、リム洗浄系の経路であるリム給水路18aを、ポンプ34を使用する経路である洗浄水管路33bとは分離してリム洗浄にはタンク32の水を使用しないことにした。この結果、タンク32はリム洗浄用の水を貯める必要がなくなる。更に、後述するように、洗浄部50は、便器洗浄と溜水供給の間にポンプ34を停止してタンク32への給水を行っている。これによってタンク32が便器洗浄用の洗浄水と溜水を併せた量を収納せずに、便器洗浄用の洗浄水のみを収納する容量を持てば足りることとした。この結果、タンク32の容量を、サイホン現象に必要な3リットルの容量とすることができる。タンク32の容量を小さく押さえることによって便器装置100の小型化を実現することができる。なお、タンク32が貯めるべき水量を3リットル未満(例えば、2.5リットル)として更なる便器装置100の小型化を実現し、便器洗浄時にタンク32への給水を同時に行うことによって便器洗浄用の3リットルを確保してもよい。
その他、洗浄部50は、ポンプ34を使用することによって水圧を確保することができるので、様々な設置場所に対する設計を共通にすることができる。従来は、上述したように、水道管の水圧がばらついていたため、汚物を壁に排出する場合と床に排出する場合ではそれぞれの水圧に応じた設計を行う必要があったが、洗浄部50は壁と床に共通の仕様を使用することができる。
制御系は、図3に示すように、制御部40と、電源部41と、操作部42と、メモリ43とを有する。制御部40は、電磁弁駆動部21と、切替弁駆動部27と、上端フロートスイッチ32bと、下端フロートスイッチ32cと、ポンプ34のポンプモータ駆動部34aと、電源部41、操作部42、メモリ43とに電気的に接続されている。
制御部40は、操作部42及びメモリ43に格納された情報に基づいて各部の動作を制御するCPUから構成される。電源部41は、制御部40の電源をオンオフし、使用者によって切り替えられる。
操作部42は、大洗浄スイッチ、小洗浄スイッチ、おつり防止モードスイッチを含む。大洗浄スイッチと小洗浄スイッチは、それぞれ、大便時と小便時の便器洗浄に使用されるスイッチである。大洗浄スイッチに対応するポンプ34の回転数を小洗浄スイッチに対応するポンプ34の回転数よりも高く設定される。おつり防止モードスイッチはおつり防止モードの設定に使用される。おつり防止モードスイッチが押されると、ポンプ34の駆動量(回転量)が低く設定される。これにより、その後の溜水量が低減し、節水効果を高めると共におつり(汚物落下時の跳ね返り水)防止の効果を得ることができる。これによって、次回の使用時の溜水量を少なくすることができる。なお、減少した溜水量は溜水効果を維持する範囲であることは言うまでもない。
メモリ43は後述する洗浄動作を制御する情報や洗浄方法をソフトウェアとして格納する。
以下、図4及び図5を参照して、リム洗浄、便器洗浄及び溜水供給動作について説明する。ここで、図4は、リム洗浄、便器洗浄及び溜水供給動作のタイミングチャートであり、図5は、そのフローチャートである。
まず、制御部40は、使用者による操作部42の便器洗浄スイッチの操作を受け付けて洗浄動作を開始する(ステップ1000)。これに応答して、制御部40は、電磁弁駆動部21を制御して電磁弁22を開弁すると共に切替弁駆動部27を制御して切替弁28をリム側に切り替える(ステップ1002)。これにより、リム洗浄が行われる。
具体的には、水道水が止水栓19a、ストレーナ19b、分岐金具19cを経て入水口20aから定流量弁20に流入する。定流量弁20は、水道の給水圧力が高い場合には水の流量を制限し、給水圧力が低い場合には流量制御をせずにそのまま通過させる。その後、水は、電磁弁22、切替弁28を通過し、バキュームブレーカ24、フラッパー弁26、リム給水路18aを通ってリム口18から吐出される。リム口18から吐出された水は、ボウル部12内を旋回しながら下降してボウル部12の内壁面を洗浄する。リム洗浄は5秒間継続する(ステップ1004)。
上述したように、リム洗浄はポンプ34を介さないリム給水路18aを介して行われる。ボウル部12のリム13の洗浄は水圧が弱くても足りるのでタンク32内の水をポンプ34により加圧して吐出する必要がない。このため、タンク32の水が減らないのでその後にタンク32への給水を行う必要もなく、便器洗浄とその後の溜水供給に直ちに移行することができる。また、エア混入なしの整流吐水で低圧損の洗浄であり、リム洗浄は静音を実現している。この状態を図4の左上に示す。
リム洗浄が終了すると、制御部40は、電磁弁駆動部21を制御して電磁弁22の開口状態を維持し、切替弁駆動部27を制御して切替弁28をタンク側に切り替えて流量8リットル/分でタンク32への給水を開始すると共に、ポンプモータ駆動部34aを制御してポンプモータ34bを制御して便器洗浄を行う(ステップ1006)。
具体的には、タンク32内に貯水されていた水は、フラッパー弁38、水抜き栓39を通ってポンプ34に流入し、加圧される。ポンプ34が加圧した水は、洗浄水管路33bの洗浄水管路頂部44を通ってジェット口16から吐出される。また、洗浄水管路頂部44付近に滞留していた空気は、分岐管路36aを通ってバキュームブレーカ36に到達し、その大気開放部から放出される。
ジェット口16から吐出された洗浄水は排水トラップ管路14内に流入し、排水トラップ管路14を満水にしてサイホン現象を引き起こす。これにより、ボウル部12内の溜水及び汚物は、排水トラップ管路14に吸引され、排水管Dから排出される。
便器洗浄においては、制御部は75リットル/分の大容量の水がジェット口16から低速で吐出されるようにポンプ34を高速回転(約3300rpm)に制御する。この結果、サイホン現象を素早く発生させて溜水及び汚物を素早く排出することができる。また、サイホン現象が素早く発生するので無駄水も少なくなる。
便器洗浄は2.9秒間継続される(ステップ1008)。この2.9秒の後半でポンプ34の回転数を減少させてもよい。この後半では、サイホン切れの際の空気の吸い込み量を抑えるために水を供給する期間である。上述したように、便器洗浄においては、低速で大容量の水を供給しているので、サイホン切れの際の騒音と浮揚する汚物を押し込む際の騒音が低減して静音を実現している。便器洗浄の前半、中間、後半の状態を図4の左下、中上、右下に示す。図4の右下では、ポンプ34が慣性により数回転回ることの押し出し水によって排水トラップ管路14の入口が水没することによって、排水管Dからの臭気逆流がないように封止している。
制御部40は、2.9秒経過後にポンプモータ駆動部34aを制御してポンプモータ34bを停止して便器洗浄を終了する(ステップ1010)。但し、制御部40は、タンクへの給水は維持する。制御部40は、便器洗浄の開始と共にタンク32への給水を行っており、溜水を早期に供給することができる。タンク32への給水は更に5秒間、合計7.9秒間継続する(ステップ1012)。これにより、タンク32には溜水に必要な水が貯まる。
次に、制御部40は、タンク32への給水を維持したまま、ポンプモータ駆動部34aを制御してポンプモータ34bを駆動して溜水供給を開始する(ステップ1014)。このように、本実施例では、便器洗浄開始と同時にタンク32への給水を行い、その給水された水を溜水として使用する。このため、タンク32は便器洗浄に必要な水を貯める容量があれば足り、溜水を併せて貯水する必要がない。この結果、便器装置100は、特許文献1の請求項8に記載の便器装置よりも小型になる。また、ポンプ34により溜水の流量制御を精度良く行うことができるため、特許文献1の請求項7や特許文献2に比較して、無駄水の発生を防止して節水を実現することができる。本実施例は、サイホン現象の発生に使用されるポンプ34を溜水制御にも使用して多機能化しているため、流量センサなどの新たな部材を設ける必要がない。このため、便器装置100を小型にすることができる。
溜水供給においては、制御部は20リットル/分の低容量の水がジェット口16から吐出されるようにポンプ34を低速回転(約1000rpm)に制御する。このように、ポンプ34は便器洗浄時よりも溜水供給時の流量(回転数)が低い。これにより、溜水供給時にサイホン現象が発生することを防止し、溜水量制御の精度を高めることができる。便器洗浄は3秒間継続される(ステップ1016)。この状態を図4の右上に示す。但し、制御部40は、タンクへの給水は維持する。
次に、制御部40は、ポンプモータ駆動部34aを制御してポンプモータ34bを停止して溜水供給を停止する(ステップ1018)。タンク32への給水は上端フロートスイッチ32bが満水を検出するまで(通常、更に20秒間)継続する(ステップ1020)。これにより、タンク32は満水となる。
次に、制御部40は、電磁弁駆動部21を制御して電磁弁22を閉弁して給水を停止し(ステップ1022)、待機状態となる(ステップ1024)。
なお、ステップ1012において、5秒は2秒であってもよい。これにより、給水動作によってタンク32が満水になる前に溜水の供給を開始することになる。この結果、溜水供給とタンク32への給水を同時に行うことによって便器1に溜水がない時間を短くすることができる。このように、タンク32への給水後のみならず給水中にポンプ34を駆動して溜水を供給してもよい。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されず、その要旨の範囲内で様々な変形及び変更が可能である。
本発明の一実施例の便器装置の側面図である。 図1に示す便器装置のブロック図である。 図1に示す制御系のブロック図である。 図1に示す便器装置のリム洗浄、便器洗浄及び溜水供給の動作を説明するタイミングチャートである。 図1に示す便器装置のリム洗浄、便器洗浄及び溜水供給の動作を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 便器
16 ジェット口
40 制御部
42 操作部
50 洗浄部
32 タンク
34 ポンプ
100 便器装置

Claims (4)

  1. リムの洗浄、便器の洗浄、溜水の供給を行う便器装置であって、タンクを介することなく便器のリムに洗浄水を吐出して前記リムの洗浄を行い、前記リムの洗浄後直ちに前記便器の洗浄に移行し、前記タンクに貯められた水をポンプで加圧して前記便器の汚物を受けるボウル部の底部に設けられたジェット口から吐出させて前記便器へ供給し、サイホン現象を利用して前記便器洗浄を行い、前記便器の洗浄と同時に前記タンクへの給水を開始し、前記便器の洗浄開始から所定時間経過前記ポンプを停止し、前ポンプを停止した再び前記ポンプを駆動して前記ジェット口から前記便器に前記水を溜水として供給し、前記タンクへの給水は溜水の供給後まで継続することを特徴とする便器装置。
  2. 前記ポンプは前記便器の洗浄時よりも前記溜水の供給時の流量が低いことを特徴とする請求項1記載の便器装置。
  3. 前記供給動作により前記溜水に必要な量が前記タンクに貯まる前に前記溜水の供給を開始することを特徴とする請求項1記載の便器装置。
  4. 前記溜水を供給する前記ポンプの駆動量を設定可能な操作部を有することを特徴とする請求項1記載の便器装置。
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