JP5038562B2 - 回折光分離装置及びスペクトル時間分解測定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、観察対象試料の情報を含む光のスペクトルを時間分解して観察するための、安定したスペクトル分析を行うための回折光分離装置、並びに、スペクトル分解測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
発光などのスペクトルを時間分解して測定するスペクトル時間分解測定器には、図7に示すものが知られている。
【0003】
このスペクトル時間分解測定器は、受光素子であるCCD1の直前にイメージインテンシファイヤー2が配置されている。イメージインテンシファイヤー2の前には分光器3が配置されている。イメージインテンシファイヤー2には高電圧を印加して電子の移動を制御するための電圧パルス発生器4が接続されている。
【0004】
イメージインテンシファイヤー2は、その受光面5(光電面)に光が当たると電子を放出し、この電子を電圧パルス発生器4からの電圧で加速して反対側の蛍光面6を光らせるようになっており、この蛍光面6の明るさを蛍光面6に密着させたCCD1で測定するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のスペクトル時間分解測定器では、分光後に蛍光面6の明るさをCCD1により測定するので、イメージインテンシファイヤー2の歪みが波長の分解能に影響し、蛍光面6のムラが光強度の測定精度に影響を与えるために、精巧な製作技術が要求される。
【0006】
また、このイメージインテンシファイヤー2付きのCCD1が高価であると共に、パルス光源の場合には初期に強力な発光があるため、時間分解して安定的にスペクトル光を測定するときは初期の強い光をCCD1に入れない工夫が必要である。
【0007】
更に、時間分解能を良くするには高速で正確な開放時間を設定できる開閉機構が必要であり、汎用的に使用するには安価・長寿命で装置構成の自由度を要するという課題がある。
【0008】
この発明は、このような問題に着目したものであり、イメージインテンシファイヤーの影響を受けずに測定精度を向上させると共に、時間分解して測定するときは初期の光をCCDに入れず、時間分解能を良くし、汎用的に使用するには安価で長寿命な回折光分離装置、スペクトル時間分解測定器、スペクトル時間分解測定方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願の発明は、超音波信号を入力すると入射光の一部が異なった方向に出射される音響光学素子の回折現象を利用することにより、上記課題を解決しようとするものであり、観察対象試料の光学的性質を含んだ光を所望する時間帯だけ分光器に入射して分光観測するものである。
【0010】
上記の課題を解決するために、本願の請求項1の回折光分離装置は、測定用のパルス光を観察対象試料に対して発光させる光源と、前記パルス光によって前記観察対象試料から生じる光学的性質を含んだ光を通過する第1のスリット板と、この第1のスリット板を通過した光を集光する第1の集光光学系と、前記第1の集光光学系にてビーム径が細くなるように集光された光を受光し、且つ超音波によるオン・オフ信号が入力されて超音波振動させられたときに、前記受光した光を回折させて回折光とし、且つ前記超音波振動が停止されているときに前記受光した光を透過光とする音響光学素子と、前記音響光学素子からの回折光及び透過光を集光する第2の集光光学系と、この第2の集光光学系からの前記回折光を透過させるスリットが設けられていると共に前記透過光を遮光する第2のスリット板と、前記第2のスリット板を前記回折光の回折方向に移動させて前記回折光を通す前記スリットの位置を調整するスリット位置調整機構と、前記第2のスリット板からの回折光を分光器に導く光ファイバーと、前記音響光学素子に所定周波数の正弦波電気的信号を印加して超音波を発生する制御装置と、を備え、この制御装置は、前記観察対象試料の観察対象波長に応じて前記超音波の周波数を変更する調節機能を有し、且つ前記パルス光の個々の点灯開始から遅延させて前記音響光学素子を超音波振動させることにより、前記音響光学素子が超音波振動を開始するまで前記音響光学素子に受光された光が前記透過光として前記音響光学素子から出射されて前記第2のスリット板で遮光されると共に前記音響光学素子が超音波振動を開始したとき前記受光した光が前記音響光学素子により前記回折光にされて前記音響光学素子から出射された後に前記スリットを透過し且つ前記光ファイバーを介して前記分光器に導かれることを特徴とする。
【0011】
また、本願の請求項2のスペクトル時間分解測定方法は、測定用の光源からパルス光を観察対象試料に対して発光させて、前記パルス光により前記観測対象試料に光学的性質を含んだ光を生じさせ、この観察対象試料からの光のビーム径が細くなるように集光して音響光学素子に入射させると共に、前記音響光学素子に所定周波数の正弦波電気信号を所定時間印加して、この正弦波電気信号が印加されている間だけ所定の周波数の超音波を発生させて前記音響光学素子を超音波振動させることにより、前記観察対象試料から入射させられる光のビームを前記音響光学素子から所定の偏向角の回折光として出射させ、前記回折光をスリット板のスリットにより分離して、分離した前記回折光だけを分光器に入射させることにより、前記正弦波電気信号が印加されている時間の間だけ前記観察対象試料の所望の波長毎の光強度を測定するスペクトル時間分解測定方法であって、前記パルス光の個々の点灯開始から遅延させて前記音響光学素子を超音波振動させることにより、前記音響光学素子が超音波振動を開始するまで前記音響光学素子に受光された光が前記透過光として前記音響光学素子から出射されて前記スリット板で遮光させられると共に、前記音響光学素子が超音波振動を開始したとき前記受光した光が前記音響光学素子により前記回折光にされて前記音響光学素子から出射された後に前記スリットを透過して前記分光器に導かれることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るスペクトル時間分解測定器について図面を参照にしつつ説明する。
【0013】
図1は本発明の実施の形態に係るスペクトル時間分解測定器の構成を示す。このスペクトル時間分解測定器10は、分光器11に入射部12と受光器13とが設けられている。スペクトル時間分解測定器10は、回折光分離装置14を備えている。
【0014】
回折光分離装置14は、パルス光を発光する光源15からの光を試料(観察対象試料)16を通して導入する図示しないケースを備えており、迷光が内部に入らないようになっている。光源15の発光特性を測定する場合は、試料16を取り外す。
【0015】
回折光分離装置14のケース内には、光源15および試料16からの光Lmfを通過させる第1のスリット17Aが設けられた第1のスリット板17と、第1のスリット板17の第1のスリット17Aを通過する試料16の光学的性質を含んだ光Lmfを集光する第1の集光レンズ18と、ガラスからなる媒質19Aを備えた音響光学素子19と、第2の集光レンズ21と、回折光を通す第2のスリット22が設けられ且つ透過光を遮断する第2のスリット板22と、光ファイバー23と、制御装置24とを備えている。
【0016】
光源15には、例えば、試験用光源としてNa・Kホローカソードランプが用いられる。
【0017】
第1の集光レンズ18及び第2の集光レンズ21には焦点距離100mmの光学レンズが用いられる。第1のスリット板17にはスリット幅1mmの第1のスリット17Aが形成され、第2のスリット板22にはスリット幅3mmの第2のスリット22Aが形成されている。
【0018】
光源15が発射した光Lmfは、試料16を通過した後、第1のスリット板17の第1のスリット17Aを通って第1の集光レンズ18に入射する。また、第1の集光レンズ18は、光源15および試料16の光学的性質を含んだ光Lmfを集光する。集光レンズ18により集光された光Lmfは、音響光学素子19の媒質19A内にビームウェストが位置するように入射する。
【0019】
音響光学素子19は、図2に示すように、超音波振動子20に媒質19Aを固着したものであり、超音波振動子20に所定周波数の正弦波電気信号を入力すると、超音波振動子20の振動により媒質19Aに超音波が発生し、媒質19Aに入射した光が回折する。回折光は透過光であるO次光から偏向角θの方向に進行する。
【0020】
図2(A)は音響光学素子19の概略構成を示す。音響光学素子19は、本来入射光をビーム状にして使用するために、レーザー光の偏向や変調に利用されるものであり、正弦波電気信号を超音波振動子20にパルス状に印加して、超音波振動子20を振動させる。この振動によって媒質19Aに超音波が発生するので、印加する正弦波電気信号のオン・オフ制御により、媒質19Aに入射した入射光の回折現象がオン・オフされることとなる。
【0021】
図2(B)は超音波振動子20へのオン・オフ信号と、超音波振動子20に印加する正弦波電気信号とを示す。すなわち、バイポーラ論理回路ユニット26は、制御装置24のマイクロコンピュータ25のインターフェースから、超音波振動子20を駆動する正弦波電気信号の周波数と、超音波振動子20の駆動開始時刻と停止時刻とを受けて、正弦波電気信号の電圧を超音波振動子20に印加し、音響光学素子19に回折現象を生じさせる。この回折光DFLだけを取り出すと、光をスイッチングできることとなる。
【0022】
超音波振動により発生する回折光DFLと、超音波振動を発生させないときに透過する透過光TLとの偏向角θは、回折光DFLの波長λと電気信号の周波数F(超音波周波数と同じ)で決まり、θ=λ・F/V(Vは媒質中の音速)と表される。偏向角θは波長λによって異なる。従って、この実施の形態に示すように、第2の集光レンズ21で回折光DFLを集光して光ファイバー23に入力し、光ファイバー内での多重反射によって指向性を無くしてから分光器11に入射することで、回折光DFLの偏向角の波長依存性を無くして広い波長範囲のスペクトル測定が可能となる。
【0023】
また、音響光学素子19において回折光DFLの強度がほぼ半分になる立ち上がり時間Tは、T=0.65D/V(Dはビームの径)で表される。従って、この実施の形態に示すように、第1の集光レンズ18によりビームの径Dを細くすると、回折光DFLの立ち上がりが早くなり、より精密な時間分解計測ができる。
【0024】
この実施の形態では、音響光学素子19は、超音波中心周波数80MHzの音響光学変調素子(AOM)を用い、第1の集光レンズ18によって集光された光が最も細くなる位置に配置する。音響光学素子19(AOM)のドライブ装置としては、一例として、超音波振動のオン・オフ制御を矩形波信号入力で制御するバイポーラ型論理回路(TTL)ユニット26を用いている。
【0025】
バイポーラ型論理回路ユニット26は、音響光学素子19の超音波振動子20を振動させるための所望する正弦波電気信号発生部を備え、マイクロコンピュータ25からのTTL信号で前記正弦波電気信号の発生と停止を行い、超音波振動子20の振動制御を行う。
【0026】
制御装置24は、マイクロコンピュータ25のインターフェース出力に、バイポーラ論理回路ユニット26と、モーター28の駆動回路27と、バイポーラ論理回路ユニット26の駆動パルスを設定する設定ボタン30と、モーター28を回転させて第2スリット板22の位置を変えるための設定ボタン31とが接続されている。
【0027】
モーター28の出力軸にはスクリュー28aが取り付けられており、第2のスリット板22のナット部29がスクリュー28aに螺合している。このモーター28の回転によりスクリュー28aを回転させると、スクリュー28aとナット部29の作用により第2のスリット板22がスクリュー28aの延びる方向(図1では上下方向)に移動するようになっている。
【0028】
マイクロコンピュータ25はROMとRAM及びインターフェース入出力端子を備えており、ROMに、バイポーラ論理回路ユニット26と設定ボタン30の制御用入出力プログラムと、設定ボタン31とモーター28の制御用入出力プログラムとが記録されている。
【0029】
バイポーラ論理回路ユニット26の制御用入出力プログラムは、設定ボタン30にて所望の周波数の超音波が所望の時間だけ生じるように、正弦波電気信号の周波数と電気信号の印加開始時間と停止時間を設定し、バイポーラ論理回路ユニット26から設定ボタン30で設定した周波数の正弦波電気信号を設定した印加開始時間から停止時間の間だけ超音波振動子20に出力する。勿論、設定ボタン30によって入力事項に超音波の振幅を設定し、媒質19Aに発生する超音波の周波数と振幅とを設定できるようにしても良い。
【0030】
バイポーラ論理回路ユニット26を制御するために設定ボタン30で設定する正弦波電気信号の印加開始時間と停止時間は、光源15の点灯開始あるいは試料16へのアクション開始からの所定の遅延時間(測定開始時間)を印加開始時間とし、さらに測定持続時間を加えた時間を停止時間とし、マイクロコンピュータ25から、印加開始パルス信号と停止パルス信号をバイポーラ論理回路ユニット26に送信する。また、前記遅延時間を制御パルスの立ち上がりに、測定持続時間を制御パルス幅に設定して、バイポーラ論理回路ユニット26に入力しても良い。
【0031】
この、光源15の点灯開始あるいは試料16へのアクション開始からの所定の遅延時間は、光源15の点灯開始あるいは試料16へのアクション開始信号を制御装置24に入力して時間の基準信号とする。あるいは、制御装置24内のマイクロコンピュータ25で時間基準信号を発生し、光源15の点灯開始あるいは試料16へのアクション開始の制御と、バイポーラ論理回路ユニット26の制御との、両方の制御を行うことも可能である。
【0032】
モーター28の制御用入出力プログラムは、超音波の周波数Fにより変わる回折光DFLの偏向角θに応じて第2スリット板22の第2のスリット22Aの位置を変えることができるように、演算処理を行いモーター28を回転させる。即ち、偏向角θに応じて第2スリット板22の第2のスリット22Aの位置をスクリュー28aの延びる方向(図1では上下方向すなわち回折光の偏光方向)に変えることができるように、モーター28によりスクリュー28aを回転させて、この回転するスクリュー28aとナット部29の作用により、第2のスリット板22を図1ではスクリュー28aの延びる方向(図1の上下方向すなわち回折光DFLの回折方向)に移動させる。
換言すれば、このスリット板22の移動方向は、後述するように超音波の周波数を変えて回折光DFLの偏向角θが変わっても当該回折光DFLを分光器11に導くように取り出すことができるようにする方向である。即ち、スリット板22の移動方向は、偏向角θが変わっても当該回折光DFLを第2のスリット22a及び光ファイバ23を介して分光器11に導くように取り出すことができるようにする方向である。従って、スクリュー28aとナット部29による第2のスリット板22の移動方向は、図1ではスクリュー28aの延びる方向(図1の上下方向)に移動させる方向であるが、回折光DFLとの関係で明確にすると、実際には透過光の光軸に直交し且つ偏向角θの変化に応じて回折光DFLの第2のスリット板22への到達位置が変化する方向であることは明白である。
ところで、超音波の周波数Fにより変わる回折光DFLの偏向角θに応じて第2スリット板22の第2のスリット22Aの位置を変えるための演算処理は、例えば次のようにできる。即ち、例えば、超音波光学素子19からの透過光TLが第2のスリット板22に直角に当たる場合には、超音波光学素子19から第2のスリット板22までの距離をL、透過光TLの到達点から第2のスリット22Aまでの距離をdとし、第2の集光レンズ21の回折光DFLが屈折する角を無視できるものとすると、d/L=tanθからスリット22Aの位置dを算出できる。
ここで、光Lmfの光軸をOとし、透過光TLの光軸をOtとし、回折光DFLの光軸をOdとし、透過光TLの第2のスリット板22への到達点をPaとすると、上述した式のd/L=tanθから明らかなように、偏向角θは透過光TLの光軸Otと回折光DFLの光軸Odとの為す角度である。尚、スリット板22の移動方向は、図1においては透過光TLの光軸をOtと直交し且つ透過光TLの第2のスリット板22への到達点Paから第2スリット板22の第2のスリット22Aに向かう方向、即ち透過光の光軸Otに直交し且つ偏向角θの変化に応じて回折光DFLの第2のスリット板22への到達位置が変化する方向である。
【0033】
勿論、第2の集光レンズ21にて回折光DFLが屈折する角度を考慮するならば、音響光学素子19から第2の集光レンズ21の距離L1と回折光DFLの偏向角θから第2の集光レンズ21における回折光DFLの通過位置d1を計算し、第2の集光レンズ21から第2のスリット板21の距離L2と第2の集光レンズ21における回折光DFLの屈折する角度及び偏向角θから第2のスリット板22のスリット22Aの位置(dx+d1)を求めることもできる。
【0034】
図1のスペクトル時間分解測定器1は、回折光分離装置14の第2スリット板22のスリット22Aからの回折光DFLを光ファイバー23により受光部12に導き、分光器11で分光した後に、受光器13で受光する。実施例では、分光器11の焦点距離は100mmであり、受光器13にはCCDアレイが用いられている。
【0035】
上述のように、本発明の実施の形態に係る回折光分離装置14では、観察対象試料の光学的性質を含んだ光を通過する第1のスリット板17と、この第1のスリット板17を通過した光を集光する第1の集光レンズ18(第1の集光光学系)と、第1の集光レンズ18にて集光された光を受光し、超音波を発生させたときに受光した光を回折させる音響光学素子19とを備えたこと特徴とする。
【0036】
これによって、回折光分離装置14を分光器11の入射部12に接続された光ファイバー23の前に配置し、分光器11によって光のスペクトル時間分解測定する場合に、第1の集光レンズ18により観察対象となる光を細く絞って音響光学素子19に入射するので、回折光DFLと透過光TLとを分離できると共に、回折光DFLの立ち上がり時間(時間応答性)を短くできるので、音響光学素子19による時間制御性が良好となり、時間分解能が良くなって精度が向上する。
【0037】
また、音響光学素子19から出力される回折光DFLは、音響光学素子19への入射光と異なった方向に射出されるため、必要時間以外の光が物理的に受光器に入らない。即ち、回折光DFLのオン・オフは光の遮断ではなく光の光軸方向を変更することから、不要な光が分光器に入射されない。このため、迷光の無いより精度の高い安定したスペクトルの観察を行うことができる。
【0038】
更に、分光器11に入射する前の回折光DFLをオン・オフするので、波長分解能と強度測定精度の低下を回避できる。従って、イメージインテンシファイヤーといった真空管を用いず全固体素子で構成されるため、長寿命であり、構造が簡単であるために、容易に製作できる。
【0039】
また、音響光学素子19からの回折光DFL及び透過光TLを集光する第2の集光レンズ21(第2の集光光学系)と、この第2の集光レンズ21からの回折光DFLを透過させ、透過光TLを遮光する第2のスリット板22とを備えたことにより、回折光DFLと透過光TLとを分離すると共に迷光を遮断でき、回折光DFLを第2の集光レンズで集光して取り出すことができる。
【0040】
更に、第2のスリット板22からの回折光DFLを分光器11の受光部12に導く光ファイバー23を備えたことにより、分光器11若しくは回折光分離装置14との位置移動が自由になり、計測がし易くなる。
【0041】
また、音響光学素子19に正弦波電気信号をパルス的に印加する制御装置24を備え、この制御装置24は、試料16の観察対象波長に応じて超音波振動子20の駆動用正弦波電気信号の周波数を変更する調節機能を有し、第2のスリット板22が、回折光DFLを通すスリットの位置を調整するスリット位置調整機構としてモーター28及びスクリュー28a並びにナット部29を有する。
【0042】
これにより、超音波の周波数を変えて回折光DFLの偏向角θが変わっても当該回折光DFLを分光器11に導くように取り出すことができる。
【0043】
また、スペクトル時間分解測定器10が、回折光分離装置14と、回折光DFLが入射される分光器11とを備えたことによって、上述の効果を得ることができるのみならず、第2のスリット板22に複数個のスリットを設け、各スリットに光ファイバー23を設けて分光器11を1以上設置し、異なる波長の光を同時に計測することも可能となると共に、分光器11に出射する回折光DFLをオン・オフすることから、波長分解能と強度測定精度の低下を回避でき、回折光DFLのオン・オフは光の遮断ではなく光の光軸方向を変更することから、不要な光が分光器に入射されない。
【0044】
また、光ファイバー23で回折光DFLを分光器11に導くことによって、分光器11或いは回折光分離装置を移動させることができ、自由度・汎用性が高まる。これにより、従来のICCDに比べて大幅にコストダウンできると共に、従来のICCDに比べて全固体素子で構成できまた小型化できる。
【0045】
更に、このスペクトル時間分解測定方法では、観測対象である光源15あるいは試料16の光学的性質を含んだ光をビーム径が細くなるように第1の集光レンズ18で集光して媒質19Aに入射させ、超音波振動子20に目的とする駆動周波数の正弦波電気信号を所定時間断続的に加えることにより、媒質19Aに所定の周波数の超音波を発生させて、媒質19A内に進入した観察対象光を所定の偏向角で回折させることによって、回折光DFLと透過光TLとを分離し、回折光DFLを第2の集光レンズ21にて集光した後に、分光器11の入射部12に入射させて、観察対象試料(試料16)の所望の波長毎の光強度を測定するので、安定した精度の高い分光計測を行うことができる。
【0046】
ここで、条件式 V・θ=λ・F (ここで、Vは媒質中の音速、θは偏向角(ラジアン)、λは回折光DFLの波長、Fは超音波周波数)に基づいて、媒質19Aに超音波を発生させる超音波振動子に印加する正弦波電気信号の発振周波数、観察対象となる回折光DFLの波長、偏向角の少なくともいずれかを選択的に設定すれば、分光計測の自由度が顕著に増大する。
(実施例)
図3には、音響光学素子19をドライブするバイポーラ論理回路ユニット26への電気入力波形(矩形波)と第2のスリット22を通過する回折光DFLの信号波形による光のスイッチング特性が示される。光源15には連続発光のNa・Kホローカソードランプを使用し、(試料16を外し)、回折光DFLの測定には光電子増倍管を使用している。変調信号と回折光信号の時間ズレは測定器の回路特性によるものであり、また、図中の回折光DFLの信号は、回折光強度が強いほど下に振る。
【0047】
図3に示すように、回折光DFLは電気信号と同期してスイッチングされる。観測した回折光DFLの立ち上がり時間は、10%〜90%の領域で11nsである。
【0048】
図4は、この回折光DFLを光ファイバー23を介して分光器11に入射し、受光器13のCCDアレイで分光測定した結果を示す。分光波長範囲は、Naスペクトル線(589nm)とKスペクトル線(766nm)を同時に含む550nmから800nmである。
【0049】
音響光学素子19をバイポーラ論理回路ユニット26の入力電気信号でオン・オフすることにより、対象となる波長範囲の光を通過(オン)遮断(オフ)してスペクトル強度を測定することが可能である。図5に示すように、オフの場合には迷光(透過光)の進入を完全に防止できている。
【0050】
図6は、パルス幅10nsecのYAGレーザー光を水に集光照射してプラズマを発生させ、そのプラズマからの発光スペクトルを図1に示すスペクトル時間分解測定器1で測定した事例を示す。
【0051】
図6において、DTはレーザー照射からの遅延時間である。DT=0.0μsecはパルス光源の発光に対して遅延のないときのスペクトル、DT=0.1μsecはパルス光源の発光に対して0.1μsecの遅延したときのスペクトル、DT=0.2μsecはパルス光源の発光に対して0.2μsecの遅延したときのスペクトル、DT=0.2μsecはパルス光源の発光に対して0.2μsecの遅延したときのスペクトル、DT=0.4μsecはパルス光源の発光に対して0.4μsecの遅延したときのスペクトルである。
【0052】
スペクトル測定の開放時間であるゲート幅(パルス幅)は30μsecである。遅延時間を長くすると、スペクトル強度は弱くなり、時間の経過と共に発光が減衰すると共にスペクトル分布が変化してゆく様子が明瞭に観測できる。
【0053】
なお、図1の光ファイバー23を取り除き、音響光学素子19の周波数により回折光DFLが偏向する機能を用いて音響光学素子19を分光器として用い、音響光学素子19に加える正弦波電気信号の周波数の制御により、所定位置に所定波長の回折光DFLを導き、第2のスリット板22の位置移動すること、若しくは、第2のスリット板22に複数個のスリットを開口することによって、所定の波長の回折光DFLを分光器11の入射部12に直接導くようにすると、高分解能の分光器を得ることができる。
【0054】
【発明の効果】
本願の請求項1の回折光分離装置によれば、観察対象試料の光学的性質を含んだ光を通過する第1のスリット板と、この第1のスリット板を通過した光を集光する第1の集光光学系と、第1の集光光学系にて集光された光を受光し、超音波を発生させたときに受光した光を回折させる音響光学素子とを備えるので、分光器によって光のスペクトル時間分解測定する場合に、第1の集光光学系により観察対象となる光を細く絞って音響光学素子に入射すると、回折光と透過光とを分離できると共に、回折光の立ち上がり時間(時間応答性)を短くできる。このため、音響光学素子の時間制御性が良好となり、時間分解能が良くなって精度が向上する。
【0055】
しかも、超音波を発生させるパルス信号を印可する時間幅を調整すれば、観察対象となる光の回折光の観測時間を調整でき、より精度の高い安定したスペクトルの観察を行うことができる。
【0056】
更に、音響光学素子から出力される回折光は、音響光学素子への入射光と異なった方向に射出されるため、必要時間以外の光が物理的に受光器に入らない。即ち、回折光のオン・オフは光の遮断ではなく光の光軸方向を変更することから、不要な光が分光器に入射されない。このため、音響光学素子を開閉機構として利用できる。
【0057】
また、分光器に入射する前の回折光をオン・オフするので、波長分解能と強度測定精度の低下を回避できる。従って、イメージインテンシファイヤーといった真空管を用いず全固体素子で構成されるため、長寿命であり、構造が簡単であるために、容易に製作できる。
【0058】
また、音響光学素子からの回折光及び透過光を集光する第2の集光光学系と、この第2の集光光学系からの回折光を透過させ、透過光を遮光する第2のスリット板とを備えたことにより、回折光と透過光とを分離すると共に迷光を遮断でき、回折光を第2の集光レンズで集光して取り出すことができる。
【0059】
しかも、第2のスリット板からの回折光を分光器の受光部に導く光ファイバーを備えたことにより、分光器若しくは回折光分離装置との位置移動が自由になり、計測がし易くなる。
【0060】
また、音響光学素子に正弦波電気信号を所定時間断続的に印加する制御装置を備え、この制御装置は、観察対象試料の観察対象波長に応じて正弦波信号の周波数の変更調節機能を有し、第2のスリット板が、回折光を通すスリットの位置を調整するスリット位置調整機構を有することにより、超音波の周波数を変えて回折光の偏向角が変わっても当該回折光を分光器に導くように取り出すことができる。
【0061】
ここで、第2のスリット板に複数個のスリット穴を設け、各スリット穴に光ファイバーを設けて分光器を1以上設置し、異なる波長の光を同時に計測することも可能となると共に、分光器に出射する回折光をオン・オフすることから、波長分解能と強度測定精度の低下を回避でき、回折光のオン・オフは光の遮断ではなく光の光軸方向を変更することから、不要な光が分光器に入射されない。また、光ファイバーで回折光を分光器に導くことによって、分光器或いは回折光分離装置を移動させることができ、自由度・汎用性が高まる。これにより、従来のICCDに比べて10分の1以下にコストダウンできると共に、従来のICCDに比べて3分の1以下に小型化できる。
【0062】
本願の請求項2のスペクトル時間分解測定方法によれば、観測対象試料の光学的性質を含んだ光をビーム径が細くなるようにで集光して媒質に入射させ、超音波振動子に所定周波数の正弦波電気信号を所定時間加え、媒質に所定の周波数の超音波を発生させて、媒質内に進入した観察対象光を所定の偏向角で回折させることによって、回折光と透過光とを分離し、回折光を集光した後に、分光器に所定時間だけ入射させて、正弦波電気信号が印加されている時間だけの観察対象試料の所望の波長毎の光強度を測定するので、安定した精度の高い分光計測を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の実施の形態に係る回折光分離装置及びスペクトル時間分解測定器の構成を示す模式図。
【図2】(A)は本願の回折光分離装置に用いる音響光学素子の模式図、(B)は超音波振動子のオン・オフ信号と印加する正弦波信号とを示す波形図。
【図3】音響光学素子の変調信号の透過光強度と回折光波形の変調信号電圧が時間の経過と共に変化する状態を示すグラフ。
【図4】音響光学素子の超音波振動子にパルス信号を印加したときの回折光のスペクトル強度を示すグラフ。
【図5】音響光学素子の超音波振動子にパルス信号を印加しないときの回折光のスペクトル強度を示すグラフ。
【図6】パルス光源のスペクトルの時間分解測定例を示すグラフであり、DTは遅延時間を示す。
【図7】従来のインテンシファイヤー付きのCCDを備えた分光器の模式図。
【符号の説明】
10 スペクトル時間分解測定器
11 分光器
12 分光器の受光部
13 分光器の受光器
14 回折光分離装置
15 光源
16 試料
17 第1のスリット板
18 第1の集光レンズ
19 音響光学素子
21 第2の集光レンズ
22 第2のスリット板
23 光ファイバ
24 制御装置
Claims (2)
- 測定用のパルス光を観察対象試料に対して発光させる光源と、
前記パルス光によって前記観察対象試料から生じる光学的性質を含んだ光を通過する第1のスリット板と、
この第1のスリット板を通過した光を集光する第1の集光光学系と、
前記第1の集光光学系にてビーム径が細くなるように集光された光を受光し、且つ超音波によるオン・オフ信号が入力されて超音波振動させられたときに、前記受光した光を回折させて回折光とし、且つ前記超音波振動が停止されているときに前記受光した光を透過光とする音響光学素子と、
前記音響光学素子からの回折光及び透過光を集光する第2の集光光学系と、
この第2の集光光学系からの前記回折光を透過させるスリットが設けられていると共に前記透過光を遮光する第2のスリット板と、
前記第2のスリット板を前記回折光の回折方向に移動させて前記回折光を通す前記スリットの位置を調整するスリット位置調整機構と、
前記第2のスリット板からの回折光を分光器に導く光ファイバーと、
前記音響光学素子に所定周波数の正弦波電気的信号を印加して超音波を発生する制御装置と、を備え、
この制御装置は、前記観察対象試料の観察対象波長に応じて前記超音波の周波数を変更する調節機能を有し、且つ前記パルス光の個々の点灯開始から遅延させて前記音響光学素子を超音波振動させることにより、前記音響光学素子が超音波振動を開始するまで前記音響光学素子に受光された光が前記透過光として前記音響光学素子から出射されて前記第2のスリット板で遮光されると共に前記音響光学素子が超音波振動を開始したとき前記受光した光が前記音響光学素子により前記回折光にされて前記音響光学素子から出射された後に前記スリットを透過し且つ前記光ファイバーを介して前記分光器に導かれることを特徴とする回折光分離装置。 - 測定用の光源からパルス光を観察対象試料に対して発光させて、
前記パルス光により前記観測対象試料に光学的性質を含んだ光を生じさせ、
この観察対象試料からの光のビーム径が細くなるように集光して音響光学素子に入射させると共に、
前記音響光学素子に所定周波数の正弦波電気信号を所定時間印加して、
この正弦波電気信号が印加されている間だけ所定の周波数の超音波を発生させて前記音響光学素子を超音波振動させることにより、前記観察対象試料から入射させられる光のビームを前記音響光学素子から所定の偏向角の回折光として出射させ、
前記回折光をスリット板のスリットにより分離して、分離した前記回折光だけを分光器に入射させることにより、前記正弦波電気信号が印加されている時間の間だけ前記観察対象試料の所望の波長毎の光強度を測定するスペクトル時間分解測定方法であって、
前記パルス光の個々の点灯開始から遅延させて前記音響光学素子を超音波振動させることにより、前記音響光学素子が超音波振動を開始するまで前記音響光学素子に受光された光が前記透過光として前記音響光学素子から出射されて前記スリット板で遮光させられると共に、前記音響光学素子が超音波振動を開始したとき前記受光した光が前記音響光学素子により前記回折光にされて前記音響光学素子から出射された後に前記スリットを透過して前記分光器に導かれることを特徴とするスペクトル時間分解測定方法。
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