以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図(遊技盤の前面部分については図示していない)、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、例えば画像式の遊技機やスロット機に適用することもできる。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが識別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置(特別図柄表示装置)9が設けられている。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。可変表示装置9の下方には、始動入賞口14が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aも設けられている。また、可変表示装置9の上部には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4つのLEDによる特別図柄始動記憶表示器(以下、始動記憶表示器という。)18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、始動記憶表示器18は点灯するLEDを1増やす。そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に左側のランプ(「○」)が点灯すれば当たりとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32に入った入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技領域7には、各種の遊技演出において用いられる遊技演出装置(可動演出装置)25(25Aおよび25B),29,30,33(33Aおよび33B)が設けられている。各遊技演出装置25,29,30,33は、それぞれ異なる外観形状となるように形成されており、それぞれ異なる動作をする構造とされている。また、遊技演出装置25Aと遊技演出装置25Bは、大きさが異なり左右が逆である異なる形状となるように形成される。さらに、遊技演出装置33Aと遊技演出装置33Bは、左右が逆である異なる形状となるように形成されている。上記のように、各遊技演出装置25A,25B,29,30,33A,33Bは、それぞれ異なる意匠(ここでは、形や大きさなどの形状)となるように形成されている。なお、「意匠が異なる」とは、形や大きさなどの形状が異なることをいう他、色彩や模様が異なることを含む概念である。「意匠が異なる」ことには、例えば、遊技演出装置がキャラクタを模して形成されている場合に、そのキャラクタが異なっている場合(例えば、色彩や模様のみが異なる場合を含む)も該当する。なお、キャラクタには、例えば、人、動物、植物、自動車などの物品、想像上のもの、および、これらの人や動物などをモチーフとして表現されたものなどが該当し、絵や構造物として表現することが可能なあらゆるものが含まれる。また、「形状が異なる」というときには、外観形状が異なる全ての場合を意味し、例えば、別個の遊技演出装置が同一のキャラクタによって構成されてはいるが、それぞれのキャラクタのポーズが異なるような場合をも含む。
遊技領域7の左側に設けられている遊技演出装置25A,25Bは、それぞれ、人型に形成されており、遊技盤6の背面に設けられているソレノイド25Aa,25Baによって手、足、および頭が動作する構造とされている。具体的には、遊技演出装置25A,25Bは、図3(A)に示す静止状態であるときに、ソレノイド25Aa,25Baのオン/オフの切替が繰り返し行われると、図3(B)に示す動作状態となる。遊技演出装置25A,25Bは、図2に示すように、それぞれ取付基板に取り付けられ、その取付基板とともに遊技領域7に設置される。なお、取付基板は、打球の通過を妨害しない程度に、一部が発射通路と重なった状態で取り付けられている。このように、設置領域が限られている遊技領域7を有効に利用することができる。
遊技領域7の右側に設けられている遊技演出装置29は、動物(例えば、人間)の横顔となるように形成されており、遊技盤6の背面に設けられているソレノイド29aによって瞼が開閉動作し、ソレノイド29bによって口が開閉動作する構造とされている。具体的には、遊技演出装置29は、図3(C)に示す状態であるときに、ソレノイド29aがオンすると図3(E)に示すように瞼が閉じた状態となり、ソレノイド29bがオンすると図3(D)に示すように口が開いた状態となるように動作する。また、ソレノイド29aがオフすると図3(C)に示すように瞼が開いた状態に戻り、ソレノイド29bがオフすると図3(C)に示すように口が閉じた状態に戻るように動作する。なお、遊技演出装置29は、遊技領域の外周に配されている発射レールに沿って取り付けられている。このように、設置領域が限られている遊技領域7を有効に利用することができる。遊技領域7の右側は、大部分が遊技演出装置29の設置領域とされており、入賞口などを設けない構成としているので、図2に示すように、普通図柄表示器10の上側に遊技球の通過を阻止するように釘が配されている。すなわち、遊技領域7の右側は、遊技演出装置を設置するための専用領域とされている。
遊技領域7の開閉板20の左右に設けられている遊技演出装置33A,33Bは、それぞれ、手に拳銃を持った人型に形成されており、遊技盤6の背面に設けられているソレノイド33Aa,33Baによって手、足、および頭が動作し、また図示しないソレノイド(遊技演出装置33Aを転倒させるための転倒用ソレノイドと、遊技演出装置33Bを転倒させるための転倒用ソレノイドとが設けられる)によって横向きに倒れる構成とされている。また、遊技演出装置33A,33Bを構成する拳銃の銃口部分には、それぞれLED34a,34bが設けられている。具体的には、遊技演出装置33Aは、図4(A)に示す静止状態であるときに、ソレノイド33Aaのオン/オフの切替が繰り返し行われると、図4(B)に示す動作状態となる。また、遊技演出装置33Aが動作状態であるときに、LED34aが点灯あるいは点滅するように制御される。また、遊技演出装置33Aは、図4(A)に示す静止状態であるときに、転倒用ソレノイドがオン状態となると、図4(C)に示すように横向きに倒れて転倒した状態となる。
可変表示装置9の上部に設けられている遊技演出装置30は、宝箱を模した箱型に形成されており、遊技盤6の背面に設けられているソレノイド30aによって箱の蓋が開閉動作する構造とされている。具体的には、遊技演出装置30は、図4(D)に示す静止状態であるときに、ソレノイド30がオン状態になると、図4(E)に示すように蓋が開いた状態となる。そして、ソレノイド30がオフ状態になると、図4(D)に示す蓋が閉じた状態に戻る。
なお、上記の例では、各遊技演出装置25A,25B,29,30,33A,33Bが、ソレノイドによって動作するように構成していたが、例えばモータ(この場合、歯車やカムなどとあわせて使用するようにしてもよい)などの他の部材を用いて動作させる構成としてもよい。
さらに、遊技領域7の上部の左側には、盤面が太陽の形に切り抜かれて形成されている遊技演出部36が設けられている。遊技演出部36は、遊技盤6の背面に設けられているバックランプ36aによって、太陽を光らせることで演出を行う。具体的には、遊技演出装置36は、図4(F)に示す消灯状態であるときに、バックランプ36aを点灯させて、太陽の形に切り抜かれた部分の背面から光を当てると、図4(G)に示すように太陽が輝いているように見える状態となる。
また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50も示されている。
カードユニット50には、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ151、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器153、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口155、およびカード挿入口155の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を開放するためのカードユニット錠156が設けられている。
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動記憶数を1増やす。
可変表示装置9における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄の組み合わせが大当り図柄であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
停止時の可変表示装置9における特別図柄の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。
打球がゲート32に入賞すると、普通図柄表示器10において普通図柄が可変表示される状態になる。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。さらに、確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、当り状態であったり、確変状態である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。なお、開放回数が高められることは、例えば通常は開放動作を行わない部材が、開放動作を行うようになる(例えば開状態となる)ことも含む概念である。
図5は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図5には、払出制御基板37、ランプ制御基板35、音制御基板70、発射制御基板91および表示制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ24a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、賞球カウントスイッチ301Aおよびクリアスイッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21A、遊技演出装置25A,25Bを動作させるためのソレノイド25Aa,25Ba、遊技演出装置29の瞼を開閉するソレノイド29a、遊技演出装置29の口を開閉するソレノイド29b、遊技演出装置30の蓋を開閉するソレノイド30a、および遊技演出装置33A,33Bを動作させるためのソレノイド33Aa,33Baを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。なお、ソレノイド回路59は、基本回路53からの指令に従って、遊技演出装置33A,33Bの転倒動作を行うための図示しない転倒用ソレノイドの駆動をも行う。
なお、図5には示されていないが、カウントスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ24a、満タンスイッチ48、球切れスイッチ187、賞球カウントスイッチ301A等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部機器に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークデータ領域(作業領域)およびスタック領域(退避領域)として使用される記憶手段(変動データ記憶手段)としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。
また、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい。)55の一部または全部が、電源基板910において作成されるバックアップ電源よってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モータ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の操作量に応じた速度で打球が発射されるように制御される。
なお、この実施の形態では、ランプ制御基板35に搭載されているランプ制御手段が、遊技盤に設けられている始動記憶表示器18、普通図柄始動記憶表示器41、LED34a,34b、およびバックランプ36aの表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れランプ52の表示制御を行う。また、特別図柄を可変表示する可変表示装置9および普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御は、表示制御基板80に搭載されている表示制御手段によって行われる。
図6は、表示制御基板80内の回路構成を、可変表示装置9の一実現例であるLCD(液晶表示装置)82、普通図柄表示器10、主基板31の出力ポート(ポート0,2)570,572および出力バッファ回路620,62Aとともに示すブロック図である。出力ポート(出力ポート2)572からは8ビットのデータが出力され、出力ポート570からは1ビットのストローブ信号(INT信号)が出力される。
表示制御用CPU101は、制御データROM102に格納されたプログラムに従って動作し、主基板31からノイズフィルタ107および入力バッファ回路105Bを介してINT信号が入力されると、入力バッファ回路105Aを介して表示制御コマンドを受信する。入力バッファ回路105A,105Bとして、例えば汎用ICである74HC540,74HC14を使用することができる。なお、表示制御用CPU101がI/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ回路105A,105Bと表示制御用CPU101との間に、I/Oポートが設けられる。
そして、表示制御用CPU101は、受信した表示制御コマンドに従って、LCD82に表示される画面の表示制御を行う。具体的には、表示制御コマンドに応じた指令をVDP103に与える。VDP103は、キャラクタROM86から必要なデータを読み出す。VDP103は、入力したデータに従ってLCD82に表示するための画像データを生成し、R,G,B信号および同期信号をLCD82に出力する。
なお、図6には、VDP103をリセットするためのリセット回路83、VDP103に動作クロックを与えるための発振回路85、および使用頻度の高い画像データを格納するキャラクタROM86も示されている。キャラクタROM86に格納される使用頻度の高い画像データとは、例えば、LCD82に表示される人物、動物、または、文字、図形もしくは記号等からなる画像などである。
入力バッファ回路105A,105Bは、主基板31から表示制御基板80へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、表示制御基板80側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。すなわち、入力バッファ回路105A,105Bは、入力ポートともに不可逆性情報入力手段を構成する。表示制御基板80内の回路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力される信号が主基板31側に伝わることはない。
なお、出力ポート570,572の出力をそのまま表示制御基板80に出力してもよいが、単方向にのみ信号伝達可能な出力バッファ回路620,62Aを設けることによって、主基板31から表示制御基板80への一方向性の信号伝達をより確実にすることができる。すなわち、出力バッファ回路620,62Aは、出力ポートともに不可逆性情報出力手段を構成する。
また、高周波信号を遮断するノイズフィルタ107として、例えば3端子コンデンサやフェライトビーズが使用されるが、ノイズフィルタ107の存在によって、表示制御コマンドに基板間でノイズが乗ったとしても、その影響は除去される。なお、主基板31のバッファ回路620,62Aの出力側にもノイズフィルタを設けてもよい。
図7は、主基板31およびランプ制御基板35における信号送受信部分を示すブロック図である。この実施の形態では、遊技領域7の外側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、および右枠ランプ28c、遊技盤に設けられているバックランプ36aやLED34a,34bの点灯/消灯と、賞球ランプ51および球切れランプ52の点灯/消灯とを示すランプ制御コマンドが主基板31からランプ制御基板35に出力される。また、始動記憶表示器18およびゲート通過記憶表示器41の点灯個数を示すランプ制御コマンドも主基板31からランプ制御基板35に出力される。
図7に示すように、ランプ制御に関するランプ制御コマンドは、基本回路53におけるI/Oポート部57の出力ポート(出力ポート0,3)570,573から出力される。出力ポート(出力ポート3)573は8ビットのデータを出力し、出力ポート570は1ビットのINT信号を出力する。ランプ制御基板35において、主基板31からの制御コマンドは、入力バッファ回路355A,355Bを介してランプ制御用CPU351に入力する。なお、ランプ制御用CPU351がI/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ回路355A,355Bとランプ制御用CPU351との間に、I/Oポートが設けられる。
ランプ制御基板35において、ランプ制御用CPU351は、各制御コマンドに応じて定義されている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、バックランプ36a、LED34a,34bの点灯/消灯パターンに従って、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、バックランプ36a、LED34a,34bに対して点灯/消灯信号を出力する。点灯/消灯信号は、天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、バックランプ36a、LED34a,34bに出力される。なお、点灯/消灯パターンは、ランプ制御用CPU351の内蔵ROMまたは外付けROMに記憶されている。
主基板31において、CPU56は、RAM55の記憶内容に未払出の賞球残数があるときに賞球ランプ51の点灯を指示する制御コマンドを出力し、遊技盤裏面の払出球通路の上流に設置されている球切れスイッチが遊技球を検出しなくなると球切れランプ52の点灯を指示する制御コマンドを出力する。ランプ制御基板35において、各制御コマンドは、入力バッファ回路355A,355Bを介してランプ制御用CPU351に入力する。ランプ制御用CPU351は、それらの制御コマンドに応じて、賞球ランプ51および球切れランプ52を点灯/消灯する。なお、点灯/消灯パターンは、ランプ制御用CPU351の内蔵ROMまたは外付けROMに記憶されている。
さらに、ランプ制御用CPU351は、制御コマンドに応じて始動記憶表示器18およびゲート通過記憶表示器41に対して点灯/消灯信号を出力する。
入力バッファ回路355A,355Bとして、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC540,74HC14が用いられる。入力バッファ回路355A,355Bは、主基板31からランプ制御基板35へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、ランプ制御基板35側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。たとえ、ランプ制御基板35内の回路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力される信号がメイン基板31側に伝わることはない。なお、入力バッファ回路355A,355Bの入力側にノイズフィルタを設けてもよい。
また、主基板31において、出力ポート570,573の外側にバッファ回路620,63Aが設けられている。バッファ回路620,63Aとして、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,74HC14が用いられる。このような構成によれば、外部から主基板31の内部に入力される信号が阻止されるので、ランプ制御基板70から主基板31に信号が与えられる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすことができる。なお、バッファ回路620,63Aの出力側にノイズフィルタを設けてもよい。
図8は、主基板31における音声制御コマンドの信号送信部分および音声制御基板70の構成例を示すブロック図である。この実施の形態では、遊技進行に応じて、遊技領域7の外側に設けられているスピーカ27の音声出力を指示するための音声制御コマンドが、主基板31から音声制御基板70に出力される。
図8に示すように、音声制御コマンドは、基本回路53におけるI/Oポート部57の出力ポート(出力ポート0,4)570,574から出力される。出力ポート(出力ポート4)574からは8ビットのデータが出力され、出力ポート570からは1ビットのINT信号が出力される。音声制御基板70において、主基板31からの各信号は、入力バッファ回路705A,705Bを介して音声制御用CPU701に入力する。なお、音声制御用CPU701がI/Oポートを内蔵していない場合には、入力バッファ回路705A,705Bと音声制御用CPU701との間に、I/Oポートが設けられる。
そして、例えばディジタルシグナルプロセッサによる音声合成回路702は、音声制御用CPU701の指示に応じた音声や効果音を発生し音量切替回路703に出力する。音量切替回路703は、音声制御用CPU701の出力レベルを、設定されている音量に応じたレベルにして音量増幅回路704に出力する。音量増幅回路704は、増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
入力バッファ回路705A,705Bとして、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC540,74HC14が用いられる。入力バッファ回路705A,705Bは、主基板31から音声制御基板70へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。よって、音声制御基板70側から主基板31側に信号が伝わる余地はない。従って、音声制御基板70内の回路に不正改造が加えられても、不正改造によって出力される信号が主基板31側に伝わることはない。なお、入力バッファ回路705A,705Bの入力側にノイズフィルタを設けてもよい。
また、主基板31において、出力ポート570,574の外側にバッファ回路620,67Aが設けられている。バッファ回路620,67Aとして、例えば、汎用のCMOS−ICである74HC250,74HC14が用いられる。このような構成によれば、外部から主基板31の内部に入力される信号が阻止されるので、音声制御基板70から主基板31に信号が与えられる可能性がある信号ラインをさらに確実になくすことができる。なお、バッファ回路620,67Aの出力側にノイズフィルタを設けてもよい。
上述したように、払出制御基板37、表示制御基板80、ランプ制御基板35および音声制御基板70にコマンドを送出するために、主基板31の出力ポート(出力ポート0)570からINT信号が各電気部品制御基板に出力される。この場合、例えば、出力ポート570は8ビット構成であって、ビット0が払出制御基板37へのINT信号、ビット1が表示制御基板80へのINT信号、ビット2がランプ制御基板35へのINT信号、ビット3が音声制御基板70へのINT信号の出力用に用いられる。
次に遊技機の動作について説明する。図9は、主基板31における遊技制御手段(CPU56およびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。
この実施の形態で用いられるCPU56は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
この実施の形態で用いられているCPU56には、マスク可能な割込のモードとして以下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
割込モード0:割込要求を行った内蔵デバイスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よって、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまたはCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行する。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0になる。よって、割込モード1または割込モード2に設定したい場合には、初期設定処理において、割込モード1または割込モード2に設定するための処理を行う必要がある。
割込モード1:割込が受け付けられると、常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
割込モード2:CPU56の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すなわち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値とされ下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示されるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあるが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出する機能を有している。
よって、割込モード2に設定されると、各内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を用意しておくことも容易である。上述したように、この実施の形態では、初期設定処理のステップS2において、CPU56は割込モード2に設定される。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS11〜ステップS15)。クリアスイッチ921がオンである場合(押下されている場合)には、ローレベルのクリアスイッチ信号が出力されている。なお、例えば、遊技店員は、クリアスイッチ921をオン状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始することによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができる。
クリアスイッチ921がオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような保護処理が行われていた場合をバックアップありとする。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。
この実施の形態では、バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、図10に示すように、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
バックアップありを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象となるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムとする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と表示制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
このように、バックアップフラグとチェックサム等のチェックデータとを用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否かを確認することによって、遊技状態を電力供給停止時の状態に正確に戻すことができる。すなわち、バックアップRAM領域のデータにもとづく状態復旧処理の確実性が向上する。なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否かを確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
また、バックアップフラグの状態によって「バックアップあり」が確認されなかった場合には、後述する遊技状態復旧処理を行うことなく後述する初期化処理を行うようにしているので、バックアップデータが存在しないのにもかかわらず遊技状態復旧処理が実行されてしまうことを防止することができ、初期化処理によって制御状態を初期状態に戻すことが可能となる。
さらに、チェックデータを用いたチェック結果が正常でなかった場合には、後述する遊技状態復旧処理を行うことなく後述する初期化処理を行うようにしているので、電力供給停止時とは異なる内容となってしまっているバックアップデータにもとづいて遊技状態復旧処理が実行されてしまうことを防止することができ、初期化処理によって制御状態を初期状態に戻すことが可能となる。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS12)。さらに、球払出装置97からの払出が可能であることを指示する払出許可状態指定コマンド(以下、払出可能状態指定コマンドという。)を払出制御基板37に対して送信する処理を行う(ステップS13)。また、他のサブ基板(ランプ制御基板35、音制御基板70、表示制御基板80)を初期化するための初期化コマンドを各サブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンド(表示制御基板80に対して)や賞球ランプ51および球切れランプ52の消灯を指示するコマンド(ランプ制御基板35に対して)等がある。
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるようにCPU56に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS15)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
初期化処理の実行(ステップS11〜S15)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数とは、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図11に示すステップS21〜S32の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ24a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えられている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる(エラー処理:ステップS22)。
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。CPU56は、さらに、表示用乱数および初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS24,S25)。
図12は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用=特別図柄決定用)
(2)ランダム2−1〜2−3:左右中のはずれ図柄決定用
(3)ランダム3:大当り時の図柄の組合せを決定する(大当り図柄決定用=特別図柄判定用)
(4)ランダム4:リーチとする場合に、リーチ演出の内容を決定する(リーチ演出判定用)
(5)ランダム5:リーチ予告を行うか否かを決定し、リーチ予告を行う場合には演出内容をも決定する(リーチ予告判定用)
(6)ランダム6:大当り予告を行うか否かを決定し、大当り予告を行う場合には演出内容をも決定する(大当り予告判定用)
(7)ランダム7:確変予告を行うか否かを決定し、確変予告を行う場合には演出内容をも決定する(確変予告判定用)
(8)ランダム8:大当りとする場合に再抽選を行うか否かを決定する(再抽選判定用)
なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(8)の乱数以外の乱数(例えば、初期値決定用乱数)も用いられている。また、例えば各乱数に定期的に初期値(例えば各乱数毎にそれぞれ定められている初期値)を設定するなどして、上記(1)〜(8)の乱数が互いに同期しないように構成されていることが望ましい。
ステップS23では、CPU56は、(1)の大当り判定用乱数、(3)の大当り図柄判定用乱数、(4)のリーチ演出判定用乱数、(5)のリーチ予告判定用乱数、(6)の大当り予告判定用乱数、(7)の確変予告判定用乱数、および(8)の再抽選判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数である。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、特別図柄に関する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して表示制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマンド制御処理:ステップS28)。また、普通図柄に関する表示制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して表示制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄コマンド制御処理:ステップS29)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、所定の条件が成立したときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステップS31)。可変入賞球装置15または開閉板20を開状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を切り替えたり、遊技演出装置25A,25B,29,30,33A,33Bを動作させたりするために、ソレノイド回路59は、駆動指令に応じてソレノイド16,21,21A,25Aa,25Ba,29a,29b,30a,33Aa,33Baや、転倒用ソレノイドを駆動する。
そして、CPU56は、入賞口スイッチ24aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS32)。具体的には、入賞口スイッチ24aがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用CPU371は、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS33)、割込許可状態に設定する(ステップS34)。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図13は、この実施の形態で用いられる左右中図柄の一例を示す説明図である。図13に示すように、この実施の形態では、左右中図柄として表示される各図柄は、左右中で同一の10図柄である。図柄番号0の図柄が表示されると、次に、図柄番号9の図柄が表示される。そして、左右中図柄が、例えば、「1」、「3」、「5」、「7」または「9」で揃って停止すると高確率状態となる。すなわち、それらが確変図柄となる。
図14は、CPU56が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図14に示す特別図柄プロセス処理は、図11のフローチャートにおけるステップS26の具体的な処理である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS311)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマは、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間を設定するためのタイマである。
特別図柄変動待ち処理(ステップS300):始動入賞口14に打球入賞して始動口スイッチ14aがオンするのを待つ。始動口スイッチ14aがオンすると、始動入賞記憶数が満タンでなければ、始動入賞記憶数を+1するとともに大当り決定用乱数等を抽出する。
特別図柄判定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、抽出されている大当り決定用乱数の値に応じて大当りとするかはずれとするか決定する。大当りとすることに決定した場合には、大当り図柄決定用乱数の値に応じて確変とするか否かを決定するとともに、再抽選判定用乱数の値に応じて再抽選を行うか否か決定する。
停止図柄設定処理(ステップS302):左右中図柄の停止図柄を決定する。
リーチ動作設定処理(ステップS303):左右中の停止図柄の組合せにもとづいてリーチ動作するか否か決定するとともに、リーチとすることに決定した場合には、リーチ演出判定用乱数の値に応じてリーチ演出の内容を決定する。
変動態様決定処理(ステップS304):リーチ予告判定用乱数の値に応じてリーチ予告を行うか否かを決定(リーチ予告を行う場合にはその演出内容も決定する)する。また、大当り予告判定用乱数の値に応じて大当り予告を行うか否かを決定(大当り予告を行う場合にはその演出内容も決定する)し、さらに確変予告判定用乱数の値に応じて確変予告を行うか否かを決定(確変予告を行う場合にはその演出内容も決定する)する。そして、大当りとするかしないか、確変とするかしないか、大当り予告をするかしないか、リーチ予告をするかしないか、確変予告をするかしないかなどの決定結果に応じて、変動態様を決定する。処理を終えると、内部状態(プロセスフラグ)をステップS305に移行するように更新する。
全図柄変動開始処理(ステップS305):可変表示装置9において全図柄が変動開始されるように制御する。このとき、表示制御基板80に対して、左右中最終停止図柄と変動態様を指令する情報とが送信される。処理を終えると、内部状態(プロセスフラグ)をステップS306に移行するように更新する。
全図柄停止待ち処理(ステップS306):所定時間(ステップS311の変動短縮タイマで示された時間)が経過すると、可変表示装置9において表示される全図柄が停止されるように制御する。このとき、表示制御基板80に対して、全図柄の停止を指令する情報が送信される。そして、停止図柄が大当り図柄の組合せである場合には、内部状態(プロセスフラグ)をステップS307に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
大入賞口開放開始処理(ステップS307):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、大当りフラグ(大当り中であることを示すフラグ)のセットを行う。処理を終えると、内部状態(プロセスフラグ)をステップS308に移行するように更新する。
大入賞口開放中処理(ステップS308):大入賞口ラウンド表示の表示制御コマンドデータを表示制御基板80に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。最終的な大入賞口の閉成条件が成立したら、内部状態をステップS309に移行するように更新する。
特定領域有効時間処理(ステップS309):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をステップS307に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS310に移行するように更新する。
大当り終了処理(ステップS310):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知するための表示を行う。その表示が終了したら、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
図15は打球が始動入賞口14に入賞したことを判定する処理を示すフローチャートである。打球が遊技盤6に設けられている始動入賞口14に入賞すると、始動口スイッチ14aがオンする。例えば、特別図柄プロセス処理のステップS300の特別図柄変動待ち処理において、CPU56は、図15に示すように、スイッチ回路58を介して始動口スイッチ14aがオンしたことを判定すると(ステップS41)、始動入賞記憶数が最大値である4に達しているかどうか確認する(ステップS42)。始動入賞記憶数が4に達していなければ、始動入賞記憶数を1増やし(ステップS43)、大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出する。そして、それらを始動入賞記憶数の値に対応した乱数値格納エリアに格納する(ステップS44)。なお、始動入賞記憶数が4に達している場合には、始動入賞記憶数を増やす処理を行わない。すなわち、この実施の形態では、最大4個の始動入賞口14に入賞した打球数が記憶可能である。
CPU56は、ステップS26の特別図柄プロセス処理において、図16に示すように始動入賞記憶数の値を確認する(ステップS51)。始動入賞記憶数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する乱数値格納エリアに格納されている値を読み出すとともに(ステップS52)、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各乱数値格納エリアの値をシフトする(ステップS53)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4)に対応する乱数値格納エリアに格納されている各値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する乱数値格納エリアに格納する。
そして、CPU56は、ステップS52で読み出した値、すなわち抽出されている大当り判定用乱数の値にもとづいて当り/はずれを決定する(ステップS54)。ここでは、大当り判定用乱数は0〜299の範囲の値をとることにする。図17に示すように、低確率時には例えばその値が「3」である場合に「大当り」と決定し、それ以外の値である場合には「はずれ」と決定する。高確率時には例えばその値が「3」,「7」,「79」,「103」,「107」のいずれかである場合に「大当り」と決定し、それ以外の値である場合には「はずれ」と決定する。
大当りと判定されたときには、大当り図柄決定用乱数(ランダム3)を抽出しその値に従って大当り図柄を決定する(ステップS55)。この実施の形態では、抽出されたランダム3の値に応じた大当り図柄テーブルに設定されている図柄番号の各図柄が、大当り図柄として決定される。この決定により、確変とするか否かが決定される。なお、大当り図柄テーブルには、複数種類の大当り図柄の組合せのそれぞれに対応した左右中の図柄番号が設定されている。次いで、CPU56は、再抽選判定用乱数(ランダム7)を抽出してその値に従って再抽選演出を行うか否かを決定する(ステップS56)。
また、CPU56は、リーチ演出判定用乱数(ランダム4)を抽出してその値に従ってリーチ演出の内容を決定する(ステップS57)。図18に示すように、本例では6種類のリーチ演出が用意されており、抽出したリーチ演出判定用乱数の値に応じて、実行するリーチ演出を決定する。なお、本例では、図18に示すように、大当りとする場合の各リーチ演出の選択率と、はずれとする場合の各リーチ演出の選択率とが定められている。すなわち、本例では、大当り時に使用される選択テーブルと、はずれリーチ時に使用される選択テーブルとが用いられる。例えば、リーチ5は、大当り時には20/100の確率で選択されるが、はずれリーチ時には1/100の確率で選択される。ここでは、大当り時に使用される選択テーブルを用いてリーチ演出内容を決定する。なお、図18に示す全変動に対する出現率は、大当り確率が1/300、リーチ発展率が1/10として算出した値である。また、図18に示す大当り信頼度は、該当するリーチ演出が実行された場合に大当りに発展する割合を示す値である。
また、CPU56は、リーチ予告判定用乱数(ランダム5)を抽出してその値に従ってリーチ予告を行うか否か、リーチ予告を行う場合に何れのリーチ予告演出を実行するかを決定する(ステップS58)。図19に示すように、本例では、リーチ予告なしの場合の他、4種類のリーチ予告演出とが用意されている。CPU56は、抽出したリーチ予告判定用乱数の値に応じて、リーチ予告なし、あるいは実行するリーチ予告演出の何れかを決定する。なお、本例では、図19に示すように、リーチとする場合の各リーチ予告演出(予告なしを含む)の選択率と、リーチとしない場合の各リーチ予告演出(予告なしを含む)の選択率とが定められている。すなわち、本例では、リーチ時に使用される選択テーブルと、非リーチ時に使用される選択テーブルとが用いられる。例えば、リーチ予告1は、リーチ時には10/100の確率で選択されるが、非リーチ時には20/100の確率で選択される。ここでは、リーチ時に使用される選択テーブルを用いて、リーチ予告の有無や、リーチ予告を行う場合の演出内容を決定する。なお、図19に示す全変動に対する出現率は、大当り確率が1/300、リーチ発展率が1/10として算出した値である。また、リーチ発展信頼度は、該当するリーチ予告演出が実行された場合(予告なしを含む)に、リーチに発展する割合を示す値である。
また、CPU56は、大当り予告判定用乱数(ランダム6)を抽出してその値に従って大当り予告を行うか否か、大当り予告を行う場合に何れの大当り予告演出を実行するかを決定する(ステップS59)。図20に示すように、本例では、大当り予告なしの場合(図20には示していない)の他、3種類の大当り予告演出とが用意されている。CPU56は、抽出した大当り予告判定用乱数の値に応じて、大当り予告なし、あるいは実行する大当り予告演出の何れかを決定する。なお、各大当り予告演出(予告なしを含む)は、本例では、図21に示すように、大当りとするか否か、リーチとするか否か、リーチとする場合のリーチ演出の種類によって、選択率が異なるように設定されている。このように設定することにより、大当り予告演出毎、大当り予告演出とリーチ演出の組み合わせ毎に、大当りとなる信頼度を異ならせるようにしている。例えば、大当り予告1は、リーチ1によるリーチ演出が実行される場合には、大当り時には20/100の確率で選択されるが、はずれ時には10/100の確率で選択される。なお、図21に示す全変動に対する出現率は、大当り確率が1/300、リーチ発展率が1/10として算出した値である。また、図22に示す大当り信頼度は、該当する大当り予告演出が実行された場合(予告なしを含む)に、大当りとなる割合を示す値である。
さらに、CPU56は、確変予告判定用乱数(ランダム7)を抽出してその値に従って確変予告を行うか否か、確変予告を行う場合に何れの確変予告演出を実行するかを決定する(ステップS60)。図23に示すように、本例では、確変予告なしの場合の他、1種類の確変予告演出が用意されている。CPU56は、抽出した確変予告判定用乱数の値に応じて、確変予告なし、あるいは確変予告1を決定する。なお、各確変予告演出(予告なしを含む)は、本例では、図23に示すように、確変大当りとする場合、リーチとする場合、リーチにもならないはずれとする場合によって、選択率が異なるように設定されている。このように設定することにより、確変大当りとなる信頼度を異ならせるようにしている。例えば、確変予告1は、確変大当りとなる場合には70/100の確率で選択され、リーチ後にはずれとなる場合には5/100の確率で選択され、リーチとなることなくはずれとする場合には1/100の確率で選択される。なお、図23に示す全変動に対する出現率は、大当り確率が1/300、リーチ発展率が1/10として算出した値である。また、図23に示す確変大当り信頼度は、該当する確変予告演出が実行された場合(予告なしを含む)に、確変となる割合を示す値である。さらに図23に示すリーチ時の確変大当り信頼度は、該当するする確変予告演出が実行され、さらにリーチに発展した場合に、確変となる割合を示す値である。
そして、CPU56は、ステップS54〜ステップS60にて決定した演出内容に応じた図柄の変動パターンを決定する(ステップS61)。
はずれと判定された場合には、CPU56は、大当りとしない場合の停止図柄の決定を行う。この実施の形態では、ステップS52で読み出した値、すなわち抽出されているランダム2−1の値に従って左図柄を決定する(ステップS62)。また、ランダム2−2の値に従って中図柄を決定する(ステップS63)。そして、ランダム2−3の値に従って右図柄を決定する(ステップS64)。ここで、決定された中図柄が左右図柄と一致した場合には、中図柄に対応した乱数の値に1加算した値に対応する図柄を中図柄の停止図柄として、大当り図柄と一致しないようにする。
また、CPU56は、左右図柄が同じになった場合には、すなわちリーチが成立することに決定された場合には(ステップS65の「する」)、上述したステップS57〜ステップS60の処理を実行する。CPU56は、例えば、ステップS57にて、リーチ予告判定用乱数(ランダム4)を抽出し、上述したはずれリーチ時のテーブルを用いて、リーチ予告を行うか否か、リーチ予告を行う場合のリーチ予告演出の内容を決定する。そして、ステップS57〜ステップS60にて決定した演出内容に応じた図柄の変動パターンを決定する(ステップS61)。
一方、CPU56は、左右図柄が同じにならなかった場合には、すなわちリーチが成立しないことに決定された場合には(ステップS65の「しない」)、上述したステップS58〜ステップS60の処理を実行する。そして、ステップS58〜ステップS60にて決定した演出内容に応じた図柄の変動パターンを決定する(ステップS61)。
高確率状態においてはずれ時の変動パターンとして変動時間が短縮されたものも使用される場合には、高確率状態では、CPU56は、通常のはずれ時の変動パターンを用いるか短縮された変動パターンを用いるのかを、例えば所定の乱数等を用いて決定する。
以上のようにして、始動入賞にもとづく図柄変動の表示態様が大当りとするか、リーチ態様とするか、はずれとするか決定され、それぞれの停止図柄の組合せが決定される。また、再抽選の演出を行うか、リーチ予告を行うか、大当り予告を行うか、確変予告を行うか決定され、演出内容に応じた変動パターンが決定される。
上述したように、この例では、図18に示す大当り信頼度、図19に示すリーチ発展信頼度、図22に示す大当り信頼度、図23に示す確変大当り信頼度が、各遊技演出装置25A,25B,29,30,33A,33Bの動作内容によって異なるように構成されている。従って、遊技者が各遊技演出装置25A,25B,29,30,33A,33Bの動作内容に注目して遊技を行うことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。なお、各遊技演出装置25A,25B,29,30,33A,33Bの動作内容については、後で詳しく説明する。
なお、図16に示された処理は、図14に示された特別図柄プロセス処理におけるステップS301〜S304の処理をまとめて示した場合の処理に相当する。
図24,図25は、CPU56が決定した演出内容と、遊技演出装置25A,25B,29,30,33A,33Bの動作パターンとの関係を示す説明図である。なお、図24,図25には、CPU56が決定した演出内容と、遊技演出部36の点灯パターンとの関係も含まれている。図24,図25に示すように、CPU56が決定した各演出内容には、それぞれ動作パターンが対応付けされている。従って、決定された演出内容に応じて一の動作パターンが定まるように構成されている。すなわち、上述した図16での処理によって、大当りとするか否か(大当り、確変、はずれ)、リーチとする場合のリーチ演出態様、再抽選を行うか(再抽選をする場合の再抽選演出態様を含む)、リーチ予告を行うか(リーチ予告を行う場合のリーチ予告演出態様を含む)、大当り予告を行うか(大当り予告を行う場合の大当り予告演出態様を含む)、確変予告を行うか(確変予告を行う場合の確変予告演出態様を含む)などの決定された演出内容に応じて、一つの動作パターンが決定される。例えば、図24に示すように、図柄の表示態様が「はずれ」に決定され、リーチ1によるリーチ演出と、リーチ予告1によるリーチ予告演出とによって演出を行うことが決定された場合には、「リーチA2」の動作パターン(図25に示す動作パターンA2)によって演出を実行することが決定される。各動作パターンには、後述する変動パターンコマンドのEXTデータがそれぞれ割り当てられている。
図26は、この実施の形態で用いられる動作パターンテーブルを示す説明図である。各動作パターンテーブルは、例えばROM54に格納されている。本例では、図26に示す動作パターンテーブルは、動作ブロックの組み合わせによって構成される。CPU56は、動作パターンテーブルに従って所定の動作を実行する。
図26に示すように、動作パターンテーブルは、上述した図16の処理によってCPU56が決定した各演出内容に対応して設けられており、本例では動作パターン1〜動作パターンXXの動作パターンテーブルがROM54に格納されている。動作パターンテーブルには、ソレノイド16,21,21A,25Aa,25Ba,29a,29b,30a,33Aa,33Baをオンまたはオフすることを示すデータ、およびオンまたはオフの期間を示すデータが設定されている。また、動作パターンテーブルには、バックランプ36aを点灯または消灯することを示すデータ、および点灯または消灯の期間を示すデータが設定されている。
図27は、上述したステップS31におけるソレノイド出力処理のうちの、遊技演出装置25A,25B,29,30,33A,33Bの制御処理部分を示すフローチャートである。ソレノイド出力処理において、CPU56は、遊技演出装置25A,25B,29,30,33A,33Bによる演出中であるか否か確認する(ステップS31a)。演出中か否かの確認は、後述する演出中フラグの状態によって行う。
ステップS31aにて演出中でなければ、CPU56は、変動パターンコマンド送信済フラグがセットされているか否か確認する(ステップS31b)。なお、変動パターンコマンド送信済フラグは、タイマ割込処理におけるステップS28の特別図柄コマンド制御処理にて、変動パターンコマンドを送信する際にセットされる。また、このとき、送信する変動パターンコマンドのEXTデータが例えばRAM55の所定の領域に格納される。変動パターンコマンド送信済フラグがセットされていれば、CPU56は、変動パターンコマンド送信済フラグをクリアして(ステップS31c)、送信済みの変動パターンコマンドのEXTデータ(ステップS28にて格納されているEXTデータ)によって演出を実行するか否か確認する(ステップS31d)。具体的には、EXTデータに対応する動作パターン(図25参照)があるか否かを確認する。演出を実行する場合(EXTデータに対応する動作パターンがある場合)には、CPU56は、EXTデータに対応する動作パターンテーブルを使用テーブルとして選択し(ステップS31e)、演出中フラグをセットするとともに(ステップS31f)、演出を開始して使用テーブルに従って該当するソレノイド16,21,21A,25Aa,25Ba,29a,29b,30a,33Aa,33Baの駆動制御を行う(ステップS31g)。
ステップS31aにて演出中であれば、CPU56は、使用テーブルに従ってソレノイド16,21,21A,25Aa,25Ba,29a,29b,30a,33Aa,33Baの駆動制御を継続して行う(ステップS31h)。そして、演出を終えると(ステップS31i)、CPU56は、演出中フラグをクリアする(ステップS31j)。なお、変動パターンコマンド送信済フラグ、送信済の変動パターンコマンドのEXTデータ、および演出中フラグは、例えばRAM55の所定の領域に格納されている。
次に、主基板31から表示制御基板80に対する表示制御コマンドの送出について説明する。図28は、主基板31から表示制御基板80に送信される表示制御コマンドの信号線を示す説明図である。図28に示すように、この実施の形態では、表示制御コマンドは、表示制御信号D0〜D7の8本の信号線で主基板31から表示制御基板80に送信される。また、主基板31と表示制御基板80との間には、ストローブ信号を送信するための表示制御INT信号の信号線も配線されている。
遊技制御手段から他の電気部品制御基板(サブ基板)に制御コマンドを出力しようとするときに、コマンド送信テーブルの先頭アドレスの設定が行われる。図29(A)は、コマンド送信テーブルの一構成例を示す説明図である。1つのコマンド送信テーブルは3バイトで構成され、1バイト目にはINTデータが設定される。また、2バイト目のコマンドデータ1には、制御コマンドの1バイト目のMODEデータが設定される。そして、3バイト目のコマンドデータ2には、制御コマンドの2バイト目のEXTデータが設定される。
なお、EXTデータそのものがコマンドデータ2の領域に設定されてもよいが、コマンドデータ2には、EXTデータが格納されているテーブルのアドレスを指定するためのデータが設定されるようにしてもよい。例えば、コマンドデータ2のビット7(ワークエリア参照ビット)が0であれば、コマンドデータ2にEXTデータそのものが設定されていることを示す。そのようなEXTデータはビット7が0であるデータである。この実施の形態では、ワークエリア参照ビットが1であれば、EXTデータとして、送信バッファの内容を使用することを示す。なお、ワークエリア参照ビットが1であれば、他の7ビットが、EXTデータが格納されているテーブルのアドレスを指定するためのオフセットであることを示すように構成することもできる。
図29(B)は、INTデータの一構成例を示す説明図である。INTデータにおけるビット0は、払出制御基板37に払出制御コマンドを送出すべきか否かを示す。ビット0が「1」であるならば、払出制御コマンドを送出すべきことを示す。従って、CPU56は、例えば賞球処理(タイマ割込処理のステップS32)において、INTデータに「01(H)」を設定する。また、INTデータにおけるビット1は、表示出制御基板80に表示制御コマンドを送出すべきか否かを示す。ビット1が「1」であるならば、表示制御コマンドを送出すべきことを示す。従って、CPU56は、例えば特別図柄コマンド制御処理(タイマ割込処理のステップS28)において、INTデータに「02(H)」を設定する。
INTデータのビット2,3は、それぞれ、ランプ制御コマンド、音制御コマンドを送出すべきか否かを示すビットであり、CPU56は、それらのコマンドを送出すべきタイミングになったら、特別図柄プロセス処理等で、ポインタが指しているコマンド送信テーブルに、INTデータ、コマンドデータ1およびコマンドデータ2を設定する。それらのコマンドを送出するときには、INTデータの該当ビットが「1」に設定され、コマンドデータ1およびコマンドデータ2にMODEデータおよびEXTデータが設定される。
この実施の形態では、払出制御コマンドについて、図29(C)に示すように、リングバッファおよび送信バッファが用意されている。そして、賞球処理において、賞球払出条件が成立すると、成立した条件に応じた賞球個数が順次リングバッファに設定される。また、賞球個数に関する払出制御コマンド送出する際に、リングバッファから1個のデータが送信バッファに転送される。なお、図29(C)に示す例では、リングバッファには、12個分の払出制御コマンドに相当するデータが格納可能になっている。すなわち、12個のバッファがある。なお、リングバッファにおけるバッファの数は、賞球を発生させる入賞口の数に対応した数であればよい。同時入賞が発生した場合でも、それぞれの入賞にもとづく払出制御コマンドのデータの格納が可能だからである。
図30は、主基板31から他の電気部品制御基板に送出される制御コマンドのコマンド形態の一例を示す説明図である。この実施の形態では、制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。このように、電気部品制御基板へのコマンドとなる制御コマンドは、複数のデータで構成され、先頭ビットによってそれぞれを区別可能な態様になっている。なお、図30に示されたコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。また、図30では払出制御基板37に送出される払出制御コマンドを例示するが、他の電気部品制御基板に送出される制御コマンドも同一構成である。
図31は、各電気部品制御手段に対する制御コマンドを構成する8ビットの制御信号CD0〜CD7とINT信号との関係を示すタイミング図である。図31に示すように、MODEまたはEXTのデータが出力ポート(出力ポート1〜出力ポート4のうちのいずれか)に出力されてから、Aで示される期間が経過すると、CPU56は、データ出力を示す信号であるINT信号をハイレベル(オンデータ)にする。また、そこからBで示される期間が経過するとINT信号をローレベル(オフデータ)にする。さらに、次に送出すべきデータがある場合には、すなわち、MODEデータ送出後では、Cで示される期間をおいてから2バイト目のデータを出力ポートに送出する。2バイト目のデータに関して、A,Bの期間は、1バイト目の場合と同様である。このように、取込信号はMODEおよびEXTのデータのそれぞれについて出力される。
Aの期間は、CPU56が、コマンドの送出準備の期間すなわちバッファに送出コマンドを設定する処理に要する期間であるとともに、制御信号線におけるデータの安定化のための期間である。すなわち、制御信号線において制御信号CD0〜CD7が出力された後、所定期間(Aの期間:オフ出力期間の一部)経過後に、取込信号としてのINT信号が出力される。また、Bの期間(オン出力期間)は、INT信号安定化のための期間である。そして、Cの期間(オフ出力期間の一部)は、電気部品制御手段が確実にデータを取り込めるように設定されている期間である。B,Cの期間では、信号線上のデータは変化しない。すなわち、B,Cの期間が経過するまでデータ出力が維持される。
この実施の形態では、払出制御基板37への払出制御コマンド、表示制御基板80への表示制御コマンド、ランプ制御基板35へのランプ制御コマンドおよび音制御基板70への音制御コマンドは、同一のコマンド送信処理ルーチン(共通モジュール)を用いて送出される。そこで、B,Cの期間すなわち1バイト目に関するINT信号が立ち上がってから2バイト目のデータが送出開始されるまでの期間は、コマンド受信処理に最も時間がかかる電気部品制御手段における受信処理時間よりも長くなるように設定される。
なお、各電気部品制御手段は、INT信号が立ち上がったことを検知して、例えば割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
B,Cの期間が、コマンド受信処理に最も時間がかかる電気部品制御手段における受信処理時間よりも長いので、遊技制御手段が、各電気部品制御手段に対するコマンド送出処理を共通モジュールで制御しても、いずれの電気部品制御手段でも遊技制御手段からの制御コマンドを確実に受信することができる。
CPU56は、INT信号出力処理を実行した後に所定期間が経過すると次のデータを送出できる状態になるが、その所定期間(B,Cの期間)は、INT信号出力処理の前にデータを送出してからINT信号を出力開始するまでの期間(Aの期間)よりも長い。上述したように、Aの期間はコマンドの信号線における安定化期間であり、B,Cの期間は受信側がデータを取り込むのに要する時間を確保するための期間である。従って、Aの期間をB,Cの期間よりも短くすることによって、受信側の電気部品制御手段が確実にコマンドを受信できる状態になるという効果を得ることができるとともに、1つのコマンドの送出完了に要する期間が短縮される効果もある。
図32は、遊技の制御を行う主基板31から表示制御基板80に送出される表示制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図32に示す例において、コマンド8000(H)〜80XX(H)は、特別図柄を可変表示する可変表示装置9における特別図柄の変動パターンを指定する表示制御コマンドである。なお、変動パターンを指定するコマンドは変動開始指示も兼ねている。
コマンド91XX、92XXおよび93XXは、特別図柄の左中右の停止図柄を指定する表示制御コマンドである。また、コマンド8F00は、特別図柄の初期表示を指示するための特別図柄電源投入表示コマンド(電源投入表示コマンド)である。表示制御手段は、電源投入表示コマンドを受信すると、あらかじめ決められている特別図柄の組み合わせを可変表示装置9に表示する制御を行う。そして、コマンドA0XXは、特別図柄の可変表示の停止を指示する表示制御コマンド(確定コマンド)である。
コマンドBXXXは、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される表示制御コマンドである。ただし、普通図柄表示器10がランプ制御手段で制御される場合には、B1XX(H)およびB2XX(H)は、表示制御基板80には送出されない。また、コマンドC000(H)は客待ちデモンストレーションを指示するコマンドである。かかるコマンドにより、前回出目表示と、遊技機の名称表示等が一定周期で交互に表示される。
コマンドC100(H)は、電源投入時に遊技制御手段のバックアップRAMに電源オフ時の遊技状態が保存されていて、かつ、電源オフ時に図柄の変動中であった場合に送出される特別図柄停電復旧コマンドである。表示制御手段は、特別図柄停電復旧コマンドを受信すると、指示された左右中図柄を表示する制御を開始する。指示された左右中図柄とは、特別図柄停電復旧コマンドに続けて送出される左右中の停止図柄を指定するコマンドであり、電源オフの直前に送出されていた左右中の停止図柄を指定するコマンドと同一のコマンドである。
コマンドD000(H)〜D400(H)は、普通図柄の変動パターンに関する表示制御コマンドである。ただし、普通図柄表示器10がランプ制御手段で制御される場合には、それらのコマンドは、表示制御基板80には送出されない。
表示制御基板80の表示制御手段は、主基板31の遊技制御手段から上述した表示制御コマンドを受信すると図32に示された内容に応じて可変表示装置9および普通図柄表示器10(表示制御手段が普通図柄も制御する場合)の表示状態を変更する。
図33は、遊技の制御を行う主基板31からランプ制御基板35に送出されるランプ制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。ランプ制御コマンドもMODEとEXTの2バイト構成である。図33に示す例において、コマンド8000(H)〜8022(H)、8100(H)〜8122(H)は、可変表示装置9における特別図柄の変動パターンに対応したランプ・LED表示制御パターンを指定するランプ制御コマンドである。また、コマンドA0XX(X=4ビットの任意の値)は、特別図柄の可変表示の停止時のランプ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。コマンドBXXXは、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間のランプ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。そして、コマンドC000は、客待ちデモンストレーション時のランプ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。
なお、コマンド8XXX、AXXX、BXXXおよびCXXXは、遊技進行状況に応じて遊技制御手段から送出されるランプ制御コマンドである。ランプ制御手段は、主基板31の遊技制御手段から上述したランプ制御コマンドを受信すると図33に示された内容に応じてランプ・LEDの表示状態を変更する。なお、コマンド8XXX、AXXX、BXXXおよびCXXXは、表示制御コマンドや音声制御コマンドと例えば共通の制御状態において共通に用いられる。
コマンドE0XXは、始動記憶表示器18の点灯個数を示すランプ制御コマンドである。例えば、ランプ制御手段は、始動記憶表示器18における「XX」で指定される個数の表示器を点灯状態とする。また、コマンドE1XXは、ゲート通過記憶表示器41の点灯個数を示すランプ制御コマンドである。例えば、ランプ制御手段は、ゲート通過記憶表示器41における「XX」で指定される個数の表示器を点灯状態とする。すなわち、それらのコマンドは、保留個数という情報を報知するために設けられている発光体の制御を指示するコマンドである。なお、始動記憶表示器18およびゲート通過記憶表示器41の点灯個数に関するコマンドが点灯個数の増減を示すように構成されていてもよい。
コマンドE200およびE201は、賞球ランプ51の表示状態に関するランプ制御コマンドであり、コマンドE300およびE301は、球切れランプ52の表示状態に関するランプ制御コマンドである。ランプ制御手段は、主基板31の遊技制御手段から「E201」のランプ制御コマンドを受信すると賞球ランプ51の表示状態を賞球残がある場合としてあらかじめ定められた表示状態とし、「E200」のランプ制御コマンドを受信すると賞球ランプ51の表示状態を賞球残がない場合としてあらかじめ定められた表示状態とする。また、主基板31の遊技制御手段から「E300」のランプ制御コマンドを受信すると球切れランプ52の表示状態を球あり中の表示状態とし、「E301」のランプ制御コマンドを受信すると球切れランプ52の表示状態を球切れ中の表示状態とする。すなわち、コマンドE200およびE201は、未賞球の遊技球があることを遊技者等に報知するために設けられている発光体を制御することを示すコマンドであり、コマンドE300およびE301は、補給球が切れていることを遊技者や遊技店員に報知するために設けられている発光体を制御することを示すコマンドである。
コマンドE400は、遊技機の電源投入時、または特定遊技状態(高確率状態や時短状態、この例では高確率状態)から通常状態(低確率状態や非時短状態、この例では低確率状態)に移行したときのランプ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。コマンドE401は、通常状態(低確率状態や非時短状態、この例では低確率状態)から特定遊技状態(高確率状態や時短状態、この例では高確率状態)に移行したときのランプ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。コマンドE402は、大当り遊技中に発生したエラーが解除されたときのランプ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。そして、コマンドE403は、カウントスイッチ23のエラーが発生したときのランプ・LED表示制御パターンを指示するランプ制御コマンドである。すなわち、それらのコマンドは、発光体によって遊技状態を報知することを指示するコマンドである。
図34は、遊技を制御する主基板31から音制御基板70に送出される音制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。音制御コマンドもMODEとEXTの2バイト構成である。図34に示す例において、コマンド8XXX(X=4ビットの任意の値)は、特別図柄の変動期間における音発生パターンを指定する音制御コマンドである。コマンドBXXX(X=4ビットの任意の値)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間における音発生パターンを指定する音制御コマンドである。その他のコマンドは、特別図柄の変動および大当り遊技に関わらない音制御コマンドである。音御基板70の音制御手段は、主基板31の遊技制御手段から上述した音制御コマンドを受信すると図34に示された内容に応じて音声出力状態を変更する。
図35は、コマンドセット処理の処理例を示すフローチャートである。コマンドセット処理は、コマンド出力処理とINT信号出力処理とを含む処理である。コマンドセット処理において、CPU56は、まず、コマンド送信テーブルのアドレスをスタック等に退避する(ステップS331)。そして、ポインタが指していたコマンド送信テーブルのINTデータを引数1にロードする(ステップS332)。引数1は、後述するコマンド送信処理に対する入力情報になる。また、コマンド送信テーブルを指すアドレスを+1する(ステップS333)。従って、コマンド送信テーブルを指すアドレスは、コマンドデータ1のアドレスに一致する。
そこで、CPU56は、コマンドデータ1を読み出して引数2に設定する(ステップS334)。引数2も、後述するコマンド送信処理に対する入力情報になる。そして、コマンド送信処理ルーチンをコールする(ステップS335)。
図36は、コマンド送信処理ルーチンを示すフローチャートである。コマンド送信処理ルーチンにおいて、CPU56は、まず、引数1に設定されているデータすなわちINTデータを、比較値として決められているワークエリアに設定する(ステップS351)。次いで、送信回数=4を、処理数として決められているワークエリアに設定する(ステップS352)。そして、払出制御信号を出力するためのポート1のアドレスをIOアドレスにセットする(ステップS353)。この実施の形態では、ポート1のアドレスは、払出制御信号を出力するための出力ポートのアドレスである。また、ポート2〜4のアドレスが、表示制御信号、ランプ制御信号、音声制御信号を出力するための出力ポートのアドレスである。
次に、CPU56は、比較値を1ビット右にシフトする(ステップS354)。シフト処理の結果、キャリービットが1になったか否か確認する(ステップS355)。キャリービットが1になったということは、INTデータにおける最も右側のビットが「1」であったことを意味する。この実施の形態では4回のシフト処理が行われるのであるが、例えば、払出制御コマンドを送出すべきことが指定されているときには、最初のシフト処理でキャリービットが1になる。
キャリービットが1になった場合には、引数2に設定されているデータ、この場合にはコマンドデータ1(すなわちMODEデータ)を、IOアドレスとして設定されているアドレスに出力する(ステップS356)。最初のシフト処理が行われたときにはIOアドレスにポート1のアドレスが設定されているので、そのときに、払出制御コマンドのMODEデータがポート1に出力される。
次いで、CPU56は、IOアドレスを1加算するとともに(ステップS357)、処理数を1減算する(ステップS358)。加算前にポート1を示していた場合には、IOアドレスに対する加算処理によって、IOアドレスにはポート2のアドレスが設定される。ポート2は、表示制御コマンドを出力するためのポートである。そして、CPU56は、処理数の値を確認し(ステップS359)、値が0になっていなければ、ステップS354に戻る。ステップS354で再度シフト処理が行われる。
2回目のシフト処理ではINTデータにおけるビット1の値が押し出され、ビット1の値に応じてキャリーフラグが「1」または「0」になる。従って、表示制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否かのチェックが行われる。同様に、3回目および4回目のシフト処理によって、ランプ制御コマンドおよび音制御コマンドを送出すべきことが指定されているか否かのチェックが行われる。このように、それぞれのシフト処理が行われるときに、IOアドレスには、シフト処理によってチェックされる制御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマンド)に対応したIOアドレスが設定されている。
よって、キャリーフラグが「1」になったときには、対応する出力ポート(ポート1〜ポート4)に制御コマンドが送出される。すなわち、1つの共通モジュールで、各電気部品制御手段に対する制御コマンドの送出処理を行うことができる。
また、このように、シフト処理のみによってどの電気部品制御手段に対して制御コマンドを出力すべきかが判定されるので、いずれの電気部品制御手段に対して制御コマンドを出力すべきか判定する処理が簡略化されている。
次に、CPU56は、シフト処理開始前のINTデータが格納されている引数1の内容を読み出し(ステップS360)、読み出したデータをポート0に出力する(ステップS361)。この実施の形態では、ポート0のアドレスは、各制御信号についてのINT信号を出力するためのポートであり、ポート0のビット0〜4が、それぞれ、払出制御INT信号、表示制御INT信号、ランプ制御INT信号、音制御INT信号を出力するためのポートである。INTデータでは、ステップS351〜S359の処理で出力された制御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマンド)に応じたINT信号の出力ビットに対応したビットが「1」になっている。従って、ポート1〜ポート4のいずれかに出力された制御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマンド)に対応したINT信号がハイレベルになる。
次いで、CPU56は、ウェイトカウンタに所定値を設定し(ステップS362)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップS363,S364)。この処理は、図31に示されたBの期間を設定するための処理である。ウェイトカウンタの値が0になると、クリアデータ(00)を設定して(ステップS365)、そのデータをポート0に出力する(ステップS366)。よって、INT信号はローレベルになる。そして、ウェイトカウンタに所定値を設定し(ステップS362)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップS368,S369)。この処理は、図31に示されたCの期間を設定するための処理である。ただし、実際のCの期間は、ステップS367〜S369で作成される時間に、その後の処理時間(この時点でMODEデータが出力されている場合にはEXTデータを出力するまでに要する制御にかかる時間)が加算された期間となる。このように、Cの期間が設定されることによって、連続してコマンドが送出される場合であっても、一のコマンドの出力完了後、次にコマンドの送出が開始されるまでに所定期間がおかれることになり、コマンドを受信する電気部品制御手段の側で、容易に連続するコマンドの区切りを識別することができ、各コマンドは確実に受信される。
従って、ステップS367でウェイトカウンタに設定される値は、Cの期間が、制御コマンド受信対象となる全ての電気部品制御手段が確実にコマンド受信処理を行うのに十分な期間になるような値である。また、ウェイトカウンタに設定される値は、Cの期間が、ステップS357〜S359の処理に要する時間(Aの期間に相当)よりも長くなるような値である。なお、Aの期間をより長くしたい場合には、Aの期間を作成するためのウェイト処理(例えば、ウェイトカウンタに所定値を設定し、ウェイトカウンタの値が0になるまで減算を行う処理)を行う。
以上のようにして、制御コマンドの1バイト目のMODEデータが送出される。そこで、CPU56は、図35に示すステップS336で、コマンド送信テーブルを指す値を1加算する。従って、3バイト目のコマンドデータ2の領域が指定される。CPU56は、指し示されたコマンドデータ2の内容を引数2にロードする(ステップS337)。また、コマンドデータ2のビット7(ワークエリア参照ビット)の値が「0」であるか否か確認する(ステップS339)。0でなければ、送信バッファの内容を引数2にロードする(ステップS341)。なお、ワークエリア参照ビットの値が「1」であるときに拡張データを使用するように構成されている場合には、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アドレスをポインタにセットし、そのポインタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を加算してアドレスを算出する。そして、そのアドレスが指すエリアのデータを引数2にロードする。
送信バッファには賞球個数を特定可能なデータが設定されているので、引数2にそのデータが設定される。なお、ワークエリア参照ビットの値が「1」であるときに拡張データを使用するように構成されている場合には、コマンド拡張データアドレステーブルには、電気部品制御手段に送出されうるEXTデータが順次設定される。よって、ワークエリア参照ビットの値が「1」であれば、コマンドデータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレステーブル内のEXTデータが引数2にロードされる。
次に、CPU56は、コマンド送信処理ルーチンをコールする(ステップS342)。従って、MODEデータの送出の場合と同様のタイミングでEXTデータが送出される。
以上のようにして、2バイト構成の制御コマンド(払出制御コマンド、表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマンド)が、対応する電気部品制御手段に送信される。電気部品制御手段ではINT信号の立ち上がりを検出すると制御コマンドの取り込み処理を開始するのであるが、いずれの電気部品制御手段についても、取り込み処理が完了する前に遊技制御手段からの新たな信号が信号線に出力されることはない。すなわち、各電気部品制御手段において、確実なコマンド受信処理が行われる。なお、各電気部品制御手段は、INT信号の立ち下がりで制御コマンドの取り込み処理を開始してもよい。また、INT信号の極性を図31に示された場合と逆にしてもよい。
また、この実施の形態では、賞球処理において、賞球払出条件が成立すると賞球個数を特定可能なデータが、同時に複数のデータを格納可能なリングバッファに格納され、賞球個数を指定する払出制御コマンドを送出する際に、読出ポインタが指しているリングバッファの領域のデータが送信バッファに転送される。従って、同時に複数の賞球払出条件の成立があっても、それらの条件成立にもとづく賞球個数を特定可能なデータがリングバッファに保存されるので、各条件成立にもとづくコマンド出力処理は問題なく実行される。
さらに、この実施の形態では、1回の賞球処理内で払出停止状態指定コマンドまたは払出可能状態指定コマンドと賞球個数を示すコマンドとの双方を送出することができる。すなわち、2ms毎に起動される1回の制御期間内において、複数のコマンドを送出することができる。また、この実施の形態では、各制御手段への制御コマンド(表示制御コマンド、ランプ制御コマンド、音制御コマンド、払出制御コマンド)毎に、それぞれ複数のリングバッファが用意されているので、例えば、表示制御コマンド、ランプ制御コマンドおよび音制御コマンドのリングバッファに制御コマンドを特定可能なデータが設定されている場合には、1回のコマンド制御処理で複数の表示制御コマンド、ランプ制御コマンドおよび音制御コマンドを送出するように構成することも可能である。すなわち、同時に(遊技制御処理すなわち2msタイマ割込処理の起動周期での意味)、複数の制御コマンドを送出することができる。遊技演出の進行上、それらの制御コマンドの送出タイミングは同時に発生するので、このように構成されているのは便利である。ただし、払出制御コマンドは、遊技演出の進行とは無関係に発生するので、一般には、表示制御コマンド、ランプ制御コマンドおよび音制御コマンドと同時に送出されることはない。
次に、遊技制御手段以外の電気部品制御手段の例として、表示制御手段について説明する。
図37は、表示制御用CPU101が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また表示制御の起動間隔を決めるための33msタイマの初期設定等を行うための初期化処理が行われる(ステップS701)。その後、この実施の形態では、表示制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。なお、ループ内では所定の乱数を発生するためのカウンタを更新する処理も行われる(ステップS710)。そして、図38に示すように、タイマ割込が発生すると、表示制御用CPU101は、タイマ割込フラグをセットする(ステップS711)。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、表示制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の可変表示制御処理を実行する。
なお、この実施の形態では、タイマ割込は33ms毎にかかるとする。すなわち、可変表示制御処理は、33ms毎に起動される。また、この実施の形態では、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具体的な可変表示制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で可変表示制御処理を実行してもよい。
可変表示制御処理において、表示制御用CPU101は、まず、受信した表示制御コマンドを解析する(コマンド解析実行処理:ステップS705)。次いで表示制御用CPU101は、表示制御プロセス処理を行う(ステップS708)。表示制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態に対応したプロセスを選択して実行する。その後、ステップS710に戻る。
次に、主基板31からの表示制御コマンド受信処理について説明する。図39は、主基板31から受信した表示制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の表示制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよく、例えば、図柄指定コマンド格納領域を3個(2×3=6バイトのコマンド受信バッファ)、それ以外の変動パターン指定などのコマンド格納領域を1個(2×1=2バイトのコマンド受信バッファ)のようなバッファ構成としてもよい。音声制御手段や、ランプ制御手段においても同様に、リングバッファ形式でないバッファ形式としてもよい。この場合、表示制御手段、音声制御手段、ランプ制御手段は、変動パターンなどの格納領域に格納される最新のコマンドにもとづき制御される。これにより、主基板31からの指示に迅速に対応することができる。
図40は、割込処理による表示制御コマンド受信処理を示すフローチャートである。主基板31からの表示制御用のINT信号は表示制御用CPU101の割込端子に入力されている。例えば、主基板31からのINT信号がオン状態になると、表示制御用CPU101において割込がかかる。そして、図40に示す表示制御コマンドの受信処理が開始される。
表示制御コマンドの受信処理において、表示制御用CPU101は、まず、各レジスタをスタックに退避する(ステップS670)。なお、割込が発生すると表示制御用CPU101は自動的に割込禁止状態に設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを用いている場合には、ステップS670の処理の実行前に割込禁止命令(DI命令)を発行することが好ましい。次いで、表示制御コマンドデータの入力に割り当てられている入力ポートからデータを読み込む(ステップS671)。そして、2バイト構成の表示制御コマンドのうちの1バイト目であるか否か確認する(ステップS672)。
1バイト目であるか否かは、受信したコマンドの先頭ビットが「1」であるか否かによって確認される。先頭ビットが「1」であるのは、2バイト構成である表示制御コマンドのうちのMODEデータ(1バイト目)のはずである(図30参照)。そこで、表示制御用CPU101は、先頭ビットが「1」であれば、有効な1バイト目を受信したとして、受信したコマンドを受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタが示す受信コマンドバッファに格納する(ステップS673)。
表示制御コマンドのうちの1バイト目でなければ、1バイト目を既に受信したか否か確認する(ステップS674)。既に受信したか否かは、受信バッファ(受信コマンドバッファ)に有効なデータが設定されているか否かによって確認される。
1バイト目を既に受信している場合には、受信した1バイトのうちの先頭ビットが「0」であるか否か確認する。そして、先頭ビットが「0」であれば、有効な2バイト目を受信したとして、受信したコマンドを、受信バッファ領域におけるコマンド受信個数カウンタ+1が示す受信コマンドバッファに格納する(ステップS675)。先頭ビットが「0」であるのは、2バイト構成である表示制御コマンドのうちのEXTデータ(2バイト目)のはずである(図30参照)。なお、ステップS674における確認結果が1バイト目を既に受信したである場合には、2バイト目として受信したデータのうちの先頭ビットが「0」でなければ処理を終了する。
ステップS675において、2バイト目のコマンドデータを格納すると、コマンド受信個数カウンタに2を加算する(ステップS676)。そして、コマンド受信カウンタが12以上であるか否か確認し(ステップS677)、12以上であればコマンド受信個数カウンタをクリアする(ステップS678)。その後、退避されていたレジスタを復帰し(ステップS679)、割込許可に設定する(ステップS680)。
表示制御コマンドは2バイト構成であって、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)とは、受信側で直ちに区別可能に構成されている。すなわち、先頭ビットによって、MODEとしてのデータを受信したのかEXTとしてのデータを受信したのかを、受信側において直ちに検出できる。よって、上述したように、適正なデータを受信したのか否かを容易に判定することができる。なお、このことは、払出制御コマンド、ランプ制御コマンドおよび音声制御コマンドについても同様である。
図41は、コマンド解析処理(ステップS705)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された表示制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、受信コマンドバッファに格納されているコマンドの内容が確認される。
コマンド解析処理において、表示制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS681)。格納されているか否かは、コマンド受信カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、表示制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS682)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+1しておく。
読み出した受信コマンドが左図柄指定コマンドであれば(ステップS683)、そのコマンドのEXTデータを今回格納エリアの左停止図柄格納エリアに格納し(ステップS684)、対応する有効フラグをセットする(ステップS685)。なお、左図柄指定コマンドであるか否かは、2バイトの表示制御コマンドのうちの1バイト目(MODEデータ)によって直ちに認識できる。
読み出した受信コマンドが中図柄指定コマンドであれば(ステップS686)、そのコマンドのEXTデータを今回格納エリアの中停止図柄格納エリアに格納し(ステップS687)、対応する有効フラグをセットする(ステップS688)。読み出した受信コマンドが右図柄指定コマンドであれば(ステップS689)、そのコマンドのEXTデータを今回格納エリアの右停止図柄格納エリアに格納し(ステップS690)、対応する有効フラグをセットする(ステップS691)。なお、左中右停止図柄格納エリアは、表示制御基板80が備える例えばRAMに設けられている。
読み出した受信コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS692)、表示制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータを変動パターン格納エリアに格納し(ステップS693)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS694)。なお、変動パターン格納エリアは、表示制御基板80が備える例えばRAMに設けられている。
読み出した受信コマンドがその他の表示制御コマンドである場合には、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS695)。
図42は、変動パターンコマンドのEXTデータと変動内容(変動パターンテーブル)の関係を示す説明図である。図42に示すように、変動パターンコマンドのEXTデータと変動内容とが対応付けられているため、変動パターンコマンドのEXTデータにもとづいて一の変動内容が特定される。
図43は、変動パターンテーブルの内容の例を示す説明図である。変動パターンテーブルは、表示制御基板80が有するROMに設定されている。図43に示すように、各変動パターンテーブルは、変動パターンコマンドのEXTデータに対応して設けられている。また、各変動パターンテーブルは、複数の変動ブロックによって構成され、各変動状態(変動速度やその速度での変動期間等)が設定されている。
図44は、図37に示されたメイン処理における表示制御プロセス処理(ステップS708)を示すフローチャートである。表示制御プロセス処理では、表示制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S805のうちのいずれかの処理が行われる。各処理において、以下のような処理が実行される。
表示制御コマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動時間を特定可能な表示制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグがセットされたか否か確認する。そのようなフラグは、受信コマンドバッファに格納された受信コマンドが、変動パターンコマンドである場合にセットされる。
変動パターンテーブル設定処理(ステップS801):受信した変動パターンコマンドに応じた変動パターンテーブルをセットする処理を行う。
全図柄変動開始処理(ステップS802):左右中図柄の変動が開始されるように制御する。
図柄変動中処理(ステップS803):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度や背景、キャラクタ)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。また、左右図柄の停止制御を行う。
全図柄停止待ち設定処理(ステップS804):変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する表示制御コマンド(確定コマンド)を受信していたら、図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。
大当り表示処理(ステップS805):変動時間の終了後、確変大当り表示または通常大当り表示の制御を行う。
図45は、表示制御コマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。表示制御コマンド受信待ち処理において、表示制御用CPU101は、まず、コマンド無受信タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS811)。コマンド無受信タイマは、所定期間以上主基板31から図柄の変動を示す表示制御コマンドを受信しなかったときにタイムアウトとする。タイムアウトした場合には、表示制御用CPU101は、可変表示装置9にデモンストレーション画面を表示する制御を行う(ステップS812)。なお、主基板31が、図柄の変動を示す表示制御コマンドを送信していない期間を計測し、計測期間が所定期間以上となった場合に、デモンストレーション画面の表示を指示する表示制御コマンドを送信するようにしてもよい。このように構成すれば、可変表示装置9でのデモンストレーション表示の際に、遊技演出装置29等による演出を行うことができるようになる。また、主基板31が、デモンストレーション演出を行うことを指示するコマンドをランプ制御基板35や音制御基板70にも送信するようにすれば、発光体や音声によるデモンストレーション演出を行うことも可能となる。
コマンド無受信タイマがタイムアウトしていなければ、表示制御用CPU101は、変動パターンを特定可能な表示制御コマンドを受信したか否か確認する(ステップS813)。この実施の形態では、変動パターンを特定可能な表示制御コマンドは、図32に示された変動パターン指定コマンド(変動パターン指定#1〜変動パターン指定XX−1)のいずれかである。変動パターンを特定可能な表示制御コマンドを受信した場合には、表示制御プロセスフラグの値を変動パターンテーブル設定処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS814)。
特別図柄を変動させるときに、主基板31から表示制御基板80に最初に送信される表示制御コマンドは、変動パターンを示すコマンドと左右中図柄の停止図柄を指定するコマンドである。それらは、確定コマンドバッファに格納されている。
図46は、変動パターンテーブル設定処理(ステップS801)を示すフローチャートである。変動パターンテーブル設定処理において、表示制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドのEXTデータの値にもとづいて、変動パターンテーブルを特定し、その変動パターンテーブルを使用する変動パターンテーブルとして設定する(ステップS821)。そして、表示制御用CPU101は、表示制御プロセスフラグの値を全図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に変更する(ステップS822)。
ここで、変動パターンコマンドおよび左右中図柄の停止図柄を指定するコマンドの送出形態について説明する。変動パターンコマンドおよび左右中図柄の停止図柄を指定するコマンドは、上述した表示制御コマンド制御処理において送信される。これらのコマンドが送出される際には、例えば図47に示すように、CPU56によって、コマンド送信個数カウンタが指しているコマンド送信テーブルに、INTデータ、コマンドデータ1およびコマンドデータ2が設定される。まず、上記3つのデータによって構成される1つ目のコマンドデータ(コマンド送信テーブル+0に設定されている変動パターンを指定するためのコマンドデータ)が送信される。次いで、次の2msの間(この実施の形態では、CPU56の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生する繰り返し周期が2msに設定されるため)に実行される表示制御コマンド制御処理において、次のコマンドデータ(コマンド送信テーブル+1に設定されている特別図柄左停止図柄を指定するためのコマンドデータ)が送信される。そして、このような処理が繰返されて、特別図柄コマンド送信ポインタが終了コードを指し示すと、特別図柄コマンド送信ポインタにて有効にコマンド送信テーブルが指定されるまでコマンドデータが送信されない状態となる。このようにして送信されたコマンドデータは、上述したコマンド受信処理によって受信され、受信コマンドバッファに格納される。なお、図47に示すコマンドを示す各値は一例であり、特別図柄左中右図柄を示す81(H)、82(H)、83(H)は、それぞれ、例えば「1」、「2」、「3」を可変表示装置9に表示させるためのコマンドである。
図48は、表示制御プロセス処理における全図柄変動開始処理(ステップS802)を示すフローチャートである。全図柄変動開始処理において、表示制御用CPU101は、まず、変動時間タイマをスタートする(ステップS840)。次いで、特別図柄の変動を開始し(ステップS841)、表示制御プロセスフラグの値を図柄変動中処理に対応した値にする(ステップS842)。
図49は、図柄変動中処理(ステップS803)を示すフローチャートである。図柄変動中処理において、表示制御用CPU101は、ステップS821で設定した変動パターンテーブルに示された内容に従って可変表示装置9に変動表示を行う(ステップS851)。具体的には、表示制御用CPU101は、設定されている変動パターンテーブルに従って、可変表示装置9における表示が行われるようにVDP103を制御する。
次いで、表示制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS852)。変動時間タイマがタイムアウトした場合には、表示制御プロセスフラグの値を全図柄停止待ち処理(ステップS804)に対応した値に変更する(ステップS853)。
図50は、全図柄停止待ち処理(ステップS804)を示すフローチャートである。全図柄停止待ち処理において、表示制御用CPU101は、全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信しているか否か確認する(ステップS871)。全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信していれば、記憶されている停止図柄で図柄を停止させる制御を行う(ステップS872)。そして、次の表示制御コマンドの受信までの時間を監視するために、コマンド無受信タイマをスタートさせる(ステップS873)。
全図柄停止を指定する表示制御コマンドを受信していない場合には、監視タイマがタイムアウトしているかどうか確認する(ステップS875)。タイムアウトした場合には、何らかの異常が発生したと判断して、可変表示装置9にエラー画面を表示する制御を行う(ステップS876)。
ステップS873の処理を行ったら、ステップS872にて大当り図柄を表示した場合には、表示制御用CPU101は、表示制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS874)。なお、ステップS872にて大当り図柄を表示しない場合(はずれ図柄を表示した場合)には、表示制御用CPU101は、表示制御プロセスフラグの値を表示制御コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する。
図51は、大当り表示処理(ステップS805)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、表示制御用CPU101は、確変大当りか否か判定する(ステップS881)。表示制御用CPU101は、例えば、確定図柄にもとづいて確変大当りか否かを判定することができる。確変大当りであれば、表示制御用CPU101は、例えば、「確変大当り」を可変表示装置9に表示させる表示制御を行う(ステップS882)。具体的には、「確変大当り」の表示指示をVDP103に通知する。すると、VDP103は、指示された表示の画像データを作成する。また、画像データを背景画像と合成する。確変大当りでなければ、表示制御用CPU101は、例えば、「大当り」を可変表示装置9に表示させる表示制御を行う(ステップS883)。
その後、大当り表示処理では、主基板31から送信される大当り遊技状態における表示制御コマンドにもとづいて可変表示装置9の表示制御を行う。例えば、ラウンド数の表示等が行われる。そして、主基板31から大当り遊技の終了を示す表示制御コマンドを受信すると(ステップS884)、表示制御プロセスフラグの値を表示制御コマンド受信待ち(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS885)。
次に表示制御手段以外の演出制御手段の動作について説明する。まず、演出制御手段の一例であるランプ制御基板35に搭載されたランプ制御用CPU351を含む発光体制御手段としてのランプ制御手段の動作を説明する。
図52は、ランプ制御用CPU351が実行するメイン処理を示すフローチャートである。ランプ制御用CPU351は、メイン処理において、まず、レジスタ、ワークエリアを含むRAMおよび出力ポート等を初期化する初期化処理を実行する(ステップS441)。次いで、主基板31からランプ制御コマンドを受信したか否かの確認を行う(ステップS442:コマンド確認処理)。また、受信したランプ制御コマンドの内容に応じて乱数を更新する処理を行う(ステップS443)。
次いで、受信したランプ制御コマンドに応じて、使用するランプデータを変更する等の処理であるコマンド実行処理を行う(ステップS444)。なお、主基板31からのランプ制御コマンドは、INT信号の入力に応じて起動される割込処理で取り込まれ、RAMに形成されている入力バッファに格納される。
その後、この実施の形態では、ランプ制御用CPU351は、タイマ割込フラグの監視(ステップS445)を行うループ処理に移行する。そして、図53に示すように、タイマ割込が発生すると、ランプ制御用CPU351は、タイマ割込フラグをセットする(ステップS449)。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、ランプ制御用CPU351は、そのフラグをクリアするとともに(ステップS446)、ランププロセス更新処理およびポート出力処理を行う(ステップS447,S448)。
この実施の形態では、遊技の進行に応じて点滅制御されるランプ・LEDの点灯パターンは、ROMに格納されているランプデータに応じて制御される。ランプデータは、制御パターンの種類毎に用意されている(図33に示された変動パターン指定の種類を示す制御コマンドおよび遊技進行状況に応じて遊技制御手段から送出されるその他の遊技演出に関する制御コマンド毎に用意されている)。ランプデータには、ランプ・LEDを点灯または消灯することを示すデータ、および点灯または消灯の期間(プロセスタイマ値)を示すデータが設定されている。すなわち、制御用データ領域には、発光体の点灯パターンを示すデータが格納されている。
ランププロセス更新処理では、プロセスタイマ値に応じた値が初期設定されたタイマの値の減算処理が行われ、そのタイマがタイムアウトすると、ランプデータにおける次のアドレスに設定されているデータに応じてランプ・LEDを消灯または点灯させることに決定されるとともに、その決定結果に応じたプロセスタイマ値がタイマに設定される。また、プロセスタイマ値がタイマに設定されたときには点灯/消灯の切替がなされたときであるから、ポート出力処理において、ランプ・LEDを点灯または消灯のためのデータが該当する出力ポートに出力される。
また、この実施の形態では、タイマ割込は2ms毎にかかるとする。すなわち、ランププロセス更新処理およびポート出力処理は、2ms毎に起動される。
ここで、ランプ制御基板35に搭載されたROMのアドレスマップについて説明する。ROM領域には制御用データ領域と制御プログラム領域とがある。制御用データ領域には、レジスタ、RAMおよび出力ポート等の初期化に際して用いられる初期化データテーブルや、始動記憶表示器18などの点灯/消灯制御に際して用いられる記憶表示LED表示テーブルや、後述するランプデータなどが格納されている。また、制御プログラム領域には、メイン処理プログラムや、初期化処理、コマンド認識処理、コマンド実行処理の各プログラムが格納され、また、特定ランプ・LED処理、ランププロセス更新処理、ポート出力処理、コマンド受信割込処理、タイマ割込処理のプログラムが格納されている。
図54は、制御用データ領域に格納されているランプデータの内容の一例を示す説明図である。この実施の形態では、ランプ・LEDの点灯のパターンを示すデータが制御用データ領域におけるランプデータに格納されている。ランプデータに格納されているランプ・LEDの点灯のパターンには、図54に示すようなランプ・LEDの点灯のパターンが、変動パターンコマンド(80XX(H))に対応して定められている。すなわち、この例では、ランプデータに格納されているランプ・LEDの点灯のパターンが、表示制御基板80において実行される表示の変動態様に同期してランプ・LEDの点灯がなされるように設定されている。そして、メイン処理におけるランププロセス更新処理(ステップS447)において、ランプデータを参照してランプ・LEDの点灯/消灯が制御される。従って、主基板31からの変動パターンコマンドに応じて選択されるランプ・LEDの点灯のパターンによって制御を行うと、表示制御基板80における表示と同期してランプ・LEDの点灯/消灯が制御されるようになる。
次に、演出制御手段の一例である音制御基板70に搭載された音制御用CPU701を含む音声制御手段(音制御手段)の動作を説明する。
図55は、音制御用CPU701が実行するメイン処理を示すフローチャートである。音制御用CPU701は、メイン処理において、まず、レジスタ、ワークエリアを含むRAMおよび出力ポート等を初期化する初期化処理を実行する(ステップS461)。次いで、主基板31から音制御コマンドを受信したか否かの確認を行う(ステップS462:コマンド確認処理)。また、受信した音制御コマンドの内容に応じて乱数を更新する処理を行う(ステップS463)。
次いで、音制御用CPU701は、受信した音制御コマンドに応じて、使用する音声データを変更する等の処理であるコマンド実行処理を行う(ステップS464)。なお、主基板31からの音制御コマンドは、INT信号の入力に応じて起動される割込処理で取り込まれ、RAMに形成されている入力バッファに格納される。
その後、この実施の形態では、音制御用CPU701は、タイマ割込フラグの監視(ステップS465)を行うループ処理に移行する。そして、図56に示すように、タイマ割込が発生すると、音制御用CPU701は、タイマ割込フラグをセットする(ステップS469)。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、音制御用CPU701は、そのフラグをクリアするとともに(ステップS466)、音声プロセス更新処理およびポート出力処理を行う(ステップS467,S468)。
この実施の形態では、遊技の進行に応じてスピーカ27から出力される音声パターンは、ROMに格納されている音声データに応じて制御される。音声データは、制御パターンの種類毎に用意されている(図34に示された変動パターン指定の種類を示す制御コマンドおよび遊技進行状況に応じて遊技制御手段から送出されるその他の遊技演出に関する制御コマンド毎に用意されている)。
また、音声合成回路702は、転送リクエスト信号(SIRQ)、シリアルクロック信号(SICK)、シリアルデータ信号(SI)および転送終了信号(SRDY)によって制御される。音声合成回路702は、SIRQがローレベルになると、SICKに同期してSIを1ビットずつ取り込み、SRDYがローレベルになるとそれまでに受信した各SIからなるデータを1つの音声再生用データと解釈する。
各音声データには、音声合成回路702に出力されるシリアルデータ信号に応じたデータ、およびそのデータに応じて発生される音声の継続期間(プロセスタイマ値)を示すデータが設定されている。すなわち、制御用データには、音発生手段(この例ではスピーカ27)からの出力パターンを示すデータが格納されている。
音声プロセス更新処理では、プロセスタイマ値に応じた値が初期設定されたタイマの値の減算処理が行われ、そのタイマがタイムアウトすると、音声データにおける次のアドレスに設定されているデータに応じて出力音声に変更することが決定されるとともに、その決定結果に応じたプロセスタイマ値がタイマに設定される。また、プロセスタイマ値がタイマに設定されたときには出力音声の切替がなされたときであるから、ポート出力処理(ステップS468)において、音声合成回路702にデータを出力するための出力ポートを介して、音声合成回路702に、新たな出力音声に対応したデータが出力される。
具体的には、音声制御用CPU701は、ポート出力処理において、SIRQをオン(ローレベル)にして、ROM(音声コマンドデータ領域)から読み出したデータ(音声コマンド)をSICKに同期してSIとして出力し、出力が完了したらSRDYをローレベルにする。音声合成回路702は、SIによってデータを受信すると、受信したデータに応じた音声を発生する。
また、この実施の形態では、タイマ割込は2ms毎にかかるとする。すなわち、音声プロセス更新処理およびポート出力処理は、2ms毎に起動される。
ここで、音制御基板70に搭載されたROMのアドレスマップについて説明する。ROM領域には制御用データ領域と制御プログラム領域とがある。制御用データ領域には、レジスタ、RAMおよび出力ポート等の初期化を行う際に用いられる初期化データテーブルが格納されている。また、制御用データ領域には、音声制御コマンドの上位バイト(MODEデータ)に応じた処理が格納されているプログラムのアドレスと、MODEデータに応じたアドレステーブルとが設定されているコマンド上位バイトテーブルが格納されている。コマンド実行処理(ステップS466)において、受信した音声制御コマンドのMODEデータに従ってコマンド上位バイトテーブルの内容が参照され、対応する処理(プログラム)が実行される。その処理では、アドレステーブルと受信した音声制御コマンドの下位バイト(EXTデータ)とに応じて、制御用データ領域においてコマンド上位バイトテーブルの次に格納されている音声データ選択テーブルにおけるデータが特定される。そして、特定されたデータが指す音声データが選択される。
また、制御プログラム領域には、メイン処理プログラムや、初期化処理、コマンド認識処理、コマンド実行処理の各プログラムが格納されている。また、音声アドレス選択処理のプログラムも格納されている。さらに、制御プログラム領域には、音声プロセス更新処理、ポート出力処理、コマンド受信割込処理、タイマ割込処理が格納されている。
この実施の形態では、音声合成回路702に与えられるデータすなわち出力音声を示すデータが制御用データ領域における音声コマンドデータに格納されている。そして、メイン処理における音声プロセス更新処理(ステップS467)において、音声データが参照され、さらに音声コマンドデータを参照して出力音声が制御される。図57は、制御用データ領域に格納されている音声データの内容の一例を示す説明図である。この実施の形態では、音声出力のパターンを示すデータ(音声コマンドデータ)が制御用データ領域における音声データに格納されている。音声データに格納されている音声出力パターンとして、図57に示すような音声出力のパターンが、変動パターンコマンド(80XX(H))に対応して定められている。すなわち、この例では、音声データに格納されている音声出力のパターンが、表示制御基板80において実行される表示の変動態様に同期して音声出力がなされるように設定されている。そして、メイン処理における音声プロセス更新処理(ステップS467)において、音声データを参照して音声出力が制御される。従って、主基板31からの変動パターンコマンドに応じて選択される音声出力パターンによって制御を行うと、表示制御基板80における表示と同期して音声出力が制御されるようになる。
次に、本例のリーチ予告処理や大当り予告処理などの各種処理タイミング、およびその際の可変表示装置9の表示状態や遊技演出装置25A等の動作状態の例について説明する。
先ず、リーチ予告1(図19参照)による演出を行う場合の処理について説明する。図58は、リーチ予告1による演出を行う場合のCPU56のソレノイド25Aaの駆動処理と、表示制御用CPU101が実行する可変表示処理との処理タイミングの例を示すタイミングチャートである。図59は、図58の処理が実行されているときの可変表示装置9の表示状態と遊技演出装置25Aの動作状態の例を示す説明図である。
この実施の形態では、図58に示すように、変動開始のタイミング(L1、R1)で、可変表示装置9における「左」「右」の図柄表示エリアにおいて高速変動が行われる(図59(A))。高速変動中(図59(B))に、CPU56によってソレノイド25Aaのオン/オフ制御が開始され、遊技演出装置25Aの手、足、および頭が小刻みに動作する動作状態となる(図59(b))。この動作がリーチ予告となる。その後、左図柄差替のタイミング(L2)で、「左」の図柄表示エリアにおいて停止図柄の3図柄前の図柄が表示され、低速変動にて3図柄の変動が行われるように制御される。そして、左図柄揺れ変動の開始タイミング(L3)で、「左」の図柄表示エリアにおいて、図柄を変動方向の正方向と逆方向に繰り返し変動させる(図59(C))。すなわち、いわゆる揺れ変動状態に表示制御する。揺れ変動とは、図柄が上下に揺れる表示がなされることをいう。なお、揺れ変動を、図柄を上下に揺らす態様ではなく、左右に揺らしたりする態様としてもよい。
「左」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動が開始されると同時に、可変表示装置9における「右」の図柄表示エリアにおいて、右図柄差替のタイミング(R2)で、「右」の図柄表示エリアにおいて停止図柄の3図柄前の図柄が表示され、低速変動にて3図柄の変動が行われるように制御される。そして、右図柄揺れ変動の開始タイミング(R3)で、「右」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動状態に表示制御する(図59(D))。また、本例では、右図柄揺れ変動の開始タイミング(R3)で、CPU56によってソレノイド25Aaがオフ状態に維持されるようになり、遊技演出装置25Aの動作状態が終了する(図59(d))。この例では、図59(D)に示すようにリーチとなる場合について説明したが、リーチとならない場合もあり得る。
その後、表示制御基板80の表示制御用CPU101は、中図柄が確定するまで左右図柄の揺れ変動制御を実行する。そして、主基板31から全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信すると、左右図柄の揺れ変動状態を終了させて左右中図柄が動かない確定状態になる。
次に、リーチ予告2(図19参照)による演出を行う場合の処理について説明する。図60は、リーチ予告2による演出を行う場合のCPU56のソレノイド25Aa,25Baの駆動処理と表示制御用CPU101が実行する可変表示処理との処理タイミングの例を示すタイミングチャートである。図61は、図60の処理が実行されているときの可変表示装置9の表示状態と遊技演出装置25A,25Bの動作状態の例を示す説明図である。
この実施の形態では、図60に示すように、変動開始のタイミング(L1、R1)で、可変表示装置9における「左」「右」の図柄表示エリアにおいて高速変動が行われる(図61(A))。高速変動中(図61(B))に、CPU56によってソレノイド25Aa,25Baのオン/オフ制御が開始され、遊技演出装置25A,25Bの手、足、および頭が小刻みに動作する動作状態となる(図61(b))。この動作がリーチ予告となる。その後、左図柄差替のタイミング(L2)で、「左」の図柄表示エリアにおいて停止図柄の3図柄前の図柄が表示され、低速変動にて3図柄の変動が行われるように制御される。そして、左図柄揺れ変動の開始タイミング(L3)で、「左」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動状態に表示制御する(図61(C))。
「左」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動が開始されると同時に、可変表示装置9における「右」の図柄表示エリアにおいて、右図柄差替のタイミング(R2)で、「右」の図柄表示エリアにおいて停止図柄の3図柄前の図柄が表示され、低速変動にて3図柄の変動が行われるように制御される。そして、右図柄揺れ変動の開始タイミング(R3)で、「右」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動状態に表示制御する(図61(D))。また、本例では、右図柄揺れ変動の開始タイミング(R3)で、CPU56によってソレノイド25Aa,25Baがオフ状態に維持されるようになり、遊技演出装置25A,25Bの動作状態が終了する(図61(d))。この例では、図61(D)に示すようにリーチとなる場合について説明したが、リーチとならない場合もあり得る。その後、表示制御基板80の表示制御用CPU101は、上述した例と同様に、左右図柄の揺れ変動制御を実行し、表示制御コマンドの受信に応じて確定状態とする。
次に、リーチ予告3(図19参照)による演出を行う場合の処理について説明する。図62は、リーチ予告3による演出を行う場合のランプ制御用CPU351のバックランプ36aの点灯/消灯処理と表示制御用CPU101が実行する可変表示処理との処理タイミングの例を示すタイミングチャートである。図63は、図62の処理が実行されているときの可変表示装置9の表示状態と遊技演出部36の演出状態の例を示す説明図である。
この実施の形態では、図62に示すように、変動開始のタイミング(L1、R1)で、可変表示装置9における「左」「右」の図柄表示エリアにおいて高速変動が行われる(図63(A))。高速変動中(図63(B))に、ランプ制御用CPU351によってバックランプ36aが点灯され、遊技演出部36である太陽が輝いている状態とされる(図63(b))。このように太陽が輝いている状態を示すことがリーチ予告となる。その後、左図柄差替のタイミング(L2)で、「左」の図柄表示エリアにおいて停止図柄の3図柄前の図柄が表示され、低速変動にて3図柄の変動が行われるように制御される。そして、左図柄揺れ変動の開始タイミング(L3)で、「左」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動状態に表示制御する(図63(C))。
「左」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動が開始されると同時に、可変表示装置9における「右」の図柄表示エリアにおいて、右図柄差替のタイミング(R2)で、「右」の図柄表示エリアにおいて停止図柄の3図柄前の図柄が表示され、低速変動にて3図柄の変動が行われるように制御される。そして、右図柄揺れ変動の開始タイミング(R3)で、「右」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動状態に表示制御する(図63(D))。また、本例では、右図柄揺れ変動の開始タイミング(R3)で、ランプ制御用CPU351によってバックランプ36aが消灯され、遊技演出部36の点灯状態が終了する(図63(d))。その後、表示制御基板80の表示制御用CPU101は、上述した例と同様に、左右図柄の揺れ変動制御を実行し、表示制御コマンドの受信に応じて確定状態とする。なお、この例では、図63(D)に示すようにリーチとなる場合について説明したが、リーチとならない場合もあり得る。
次に、リーチ予告4(図19参照)による演出を行う場合の処理について説明する。図64は、リーチ予告4による演出を行う場合のCPU56のソレノイド25Aa,25Ba,29a,29bの駆動処理と音制御用CPU701の音声出力制御と表示制御用CPU101が実行する可変表示処理との処理タイミングの例を示すタイミングチャートである。図65は、図64の処理が実行されているときの遊技演出装置25A,25B,29の動作状態とスピーカ27からの音声出力状態の例を示す説明図である。なお、可変表示装置9における表示状態は、図示はしないが、上述した例(例えば図59)と同様であるとして説明する。
この実施の形態では、図64に示すように、変動開始のタイミング(L1、R1)で、可変表示装置9における「左」「右」の図柄表示エリアにおいて高速変動が行われる。高速変動中に、CPU56によってソレノイド25Aa,25Baのオン/オフ制御が開始され、遊技演出装置25A,25Bの手、足、および頭が小刻みに動作する動作状態となる(図65(B))。その後、左図柄差替のタイミング(L2)で、「左」の図柄表示エリアにおいて停止図柄の3図柄前の図柄が表示され、低速変動にて3図柄の変動が行われるように制御される。そして、左図柄揺れ変動の開始タイミング(L3)で、「左」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動状態に表示制御する。本例では、左図柄揺れ変動の開始タイミング(L3)で、CPU56によってソレノイド29a,29bがオン状態とされ、遊技演出装置29が、瞼が閉じた状態とされるとともに、口が開いた状態とされる(図65(c))。さらに、左図柄揺れ変動の開始タイミング(L3)で、音制御用CPU701の制御によってスピーカ27から「うるさい」という音声が出力される(図65(c))。「うるさい」という音声は、例えば右側(遊技演出装置29側)のスピーカ27から出力されるようにすればよい。このようにすれば、遊技演出装置29が「うるさい」と言っているように演出することができる。なお、所定期間(動作パターンテーブルに設定されている所定期間)が経過すると、CPU56によってソレノイド29a,29bがオフ状態とされ、遊技演出装置29が、瞼が開いた状態に戻されるとともに、口が閉じた状態に戻される。
「左」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動が開始されると同時に、可変表示装置9における「右」の図柄表示エリアにおいて、右図柄差替のタイミング(R2)で、「右」の図柄表示エリアにおいて停止図柄の3図柄前の図柄が表示され、低速変動にて3図柄の変動が行われるように制御される。そして、右図柄揺れ変動の開始タイミング(R3)で、「右」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動状態に表示制御する。また、本例では、右図柄揺れ変動の開始タイミング(R3)で、CPU56によってソレノイド25Aa,25Baがオフ状態に維持されるようになり、遊技演出装置25A,25Bの動作状態が終了する(図65(D))。その後、表示制御基板80の表示制御用CPU101は、上述した例と同様に、左右図柄の揺れ変動制御を実行し、表示制御コマンドの受信に応じて確定状態とする。この例では、図64に示すようにリーチとなる場合について説明したが、リーチとならない場合もあり得る。
上述したように、遊技演出装置25A,25B,29や、遊技演出部36を動作させるように構成したので、遊技演出装置の動作状態によってリーチ予告を行うことが可能となる。
また、上述した各リーチ予告は、図19に示すようにそれぞれリーチ発展信頼度が異なるように構成されているので、遊技演出装置25A,25B,29の動作や、遊技演出部36の状態に注目して遊技がなされ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、上述したように、遊技演出装置25A,25B,29の動作や、遊技演出部36の状態を組み合わせてリーチ予告を行う構成としたので、例えば、可変表示装置9での可変表示毎に、異なった組み合わせで複数の遊技演出装置を動作させることが可能となる。このように構成すれば、遊技演出装置の動作態様を多様化させることが可能となる。
また、上述したように、遊技演出装置25A,25B,29の動作や、遊技演出部36の状態を組み合わせの違いによって、それぞれリーチ発展信頼度が異なるように構成(図19参照)されているので、動作する遊技演出装置の組み合わせに注目して遊技を行うことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、上述した各リーチ予告においては、一の組み合わせで動作する遊技演出装置が多いほど、リーチ発展信頼度が高くなる構成(図19参照)とされているので、動作する遊技演出装置の数に注目して遊技を行うことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、上述したリーチ予告3にて、可変表示装置9に動作する遊技演出装置を報知(指示報知)する処理を行う構成としたので、動作する遊技演出装置を遊技者に知らせることが可能となる。
さらに、上述したリーチ予告4にて、遊技演出装置25A,25Bと、遊技演出装置29とが呼応しているかのような動作を行うように構成したので、複数の遊技演出装置を用いた多様な演出を行うことが可能となる。
次に、大当り予告1(図20参照)による演出を行う場合の処理について説明する。図66は、大当り予告1による演出を行う場合のCPU56のソレノイド30aの駆動処理と表示制御用CPU101が実行する可変表示処理との処理タイミングの例を示すタイミングチャートである。図67は、図66の処理が実行されているときの可変表示装置9の表示状態と遊技演出装置30の動作状態の例を示す説明図である。
この実施の形態では、図66に示すように、変動開始のタイミング(L1、R1)で、可変表示装置9における「左」「右」の図柄表示エリアにおいて高速変動が行われる(図67(A))。高速変動中(図67(B))に、CPU56によってソレノイド30aのオン/オフ制御が開始され、遊技演出装置30の蓋が半開きとなったり閉じたりする動作を繰り返し行う動作状態となる(図67(b)〜図67(e))。この動作が大当り予告となる。その後、左図柄差替のタイミング(L2)で、「左」の図柄表示エリアにおいて停止図柄の3図柄前の図柄が表示され、低速変動にて3図柄の変動が行われるように制御される。そして、左図柄揺れ変動の開始タイミング(L3)で、「左」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動状態に表示制御する(図67(C))。
「左」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動が開始されると同時に、可変表示装置9における「右」の図柄表示エリアにおいて、右図柄差替のタイミング(R2)で、「右」の図柄表示エリアにおいて停止図柄の3図柄前の図柄が表示され、低速変動にて3図柄の変動が行われるように制御される。そして、右図柄揺れ変動の開始タイミング(R3)で、「右」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動状態に表示制御する(図67(D))。また、本例では、右図柄揺れ変動の開始タイミング(R3)で、CPU56によってソレノイド30aがオフ状態に維持されるようになり、遊技演出装置30の動作状態が終了する(図67(f))。なお、この例では、図67(D)に示すようにリーチとなる場合について説明したが、リーチとならない場合もあり得る。その後、表示制御基板80の表示制御用CPU101は、上述した例と同様に、左右図柄の揺れ変動制御を実行し、表示制御コマンドの受信に応じて確定状態(大当りとなる場合、はずれとなる場合がある)とする。
次に、大当り予告2(図20参照)による演出を行う場合の処理について説明する。図68は、大当り予告2による演出を行う場合のCPU56のソレノイド30aの駆動処理と表示制御用CPU101が実行する可変表示処理との処理タイミングの例を示すタイミングチャートである。図69は、図68の処理が実行されているときの可変表示装置9の表示状態と遊技演出装置30の動作状態の例を示す説明図である。
この実施の形態では、図68に示すように、変動開始のタイミング(L1、R1)で、可変表示装置9における「左」「右」の図柄表示エリアにおいて高速変動が行われる(図69(A))。高速変動中(図69(B))に、CPU56によってソレノイド30aのオン/オフ制御が開始され、遊技演出装置30の蓋が半開きとなったり閉じたりする動作を繰り返し行う動作状態となる(図69(b)〜図69(d))。この動作が大当り予告となる。その後、左図柄差替のタイミング(L2)で、「左」の図柄表示エリアにおいて停止図柄の3図柄前の図柄が表示され、低速変動にて3図柄の変動が行われるように制御される。そして、左図柄揺れ変動の開始タイミング(L3)で、「左」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動状態に表示制御する(図69(C))。
「左」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動が開始されると同時に、可変表示装置9における「右」の図柄表示エリアにおいて、右図柄差替のタイミング(R2)で、「右」の図柄表示エリアにおいて停止図柄の3図柄前の図柄が表示され、低速変動にて3図柄の変動が行われるように制御される。そして、右図柄揺れ変動の開始タイミング(R3)で、「右」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動状態に表示制御する(図69(D))。また、本例では、右図柄揺れ変動の開始タイミング(R3)で、CPU56によってソレノイド30aがオン状態に維持されるようになり、遊技演出装置30の蓋が開いた状態となる(図69(e),図69(f))。このように、右図柄揺れ変動の開始タイミング(R3)で遊技演出装置30の蓋が開いた状態となった場合には、遊技演出装置30の蓋が閉じた状態となる大当り予告1の場合と比較して、高確率で大当りとなるように設定されている。なお、この例では、図69(D)に示すようにリーチとなる場合について説明したが、リーチとならない場合もあり得る。その後、表示制御基板80の表示制御用CPU101は、上述した例と同様に、左右図柄の揺れ変動制御を実行し、表示制御コマンドの受信に応じて確定状態(大当りとなる場合、はずれとなる場合がある)とする。
次に、大当り予告3(図20参照)による演出を行う場合の処理について説明する。図70は、大当り予告3による演出を行う場合のCPU56のソレノイド30,29bの駆動処理と音制御用CPU701の音声出力制御と表示制御用CPU101が実行する可変表示処理との処理タイミングの例を示すタイミングチャートである。図71は、図70の処理が実行されているときの遊技演出装置30,29の動作状態とスピーカ27からの音声出力状態の例を示す説明図である。なお、可変表示装置9における表示状態は、図示はしないが、上述した例(例えば図67)と同様であるとして説明する。
この実施の形態では、図70に示すように、変動開始のタイミング(L1、R1)で、可変表示装置9における「左」「右」の図柄表示エリアにおいて高速変動が行われる。高速変動中に、CPU56によってソレノイド30aのオン/オフ制御が開始され、遊技演出装置30の蓋が半開きとなったり、閉じたりする動作を繰り返し行う動作状態となる(図71(B)〜図71(D))。その後、左図柄差替のタイミング(L2)で、「左」の図柄表示エリアにおいて停止図柄の3図柄前の図柄が表示され、低速変動にて3図柄の変動が行われるように制御される。そして、左図柄揺れ変動の開始タイミング(L3)で、「左」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動状態に表示制御する。本例では、左図柄揺れ変動の開始タイミング(L3)で、CPU56によってソレノイド29bがオン状態とされ、遊技演出装置29の口が開いた状態とされる(図71(c))。さらに、左図柄揺れ変動の開始タイミング(L3)で、音制御用CPU701の制御によってスピーカ27から「おお!」という音声が出力される(図71(c))。「おお!」という音声は、例えば右側(遊技演出装置29側)のスピーカ27から出力されるようにすればよい。このようにすれば、遊技演出装置29が「おお!」と言っているように演出することができる。なお、所定期間(動作パターンテーブルに設定されている所定期間)が経過すると、CPU56によってソレノイド29bがオフ状態とされ、遊技演出装置29の口が閉じた状態に戻される。
「左」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動が開始されると同時に、可変表示装置9における「右」の図柄表示エリアにおいて、右図柄差替のタイミング(R2)で、「右」の図柄表示エリアにおいて停止図柄の3図柄前の図柄が表示され、低速変動にて3図柄の変動が行われるように制御される。そして、右図柄揺れ変動の開始タイミング(R3)で、「右」の図柄表示エリアにおいて揺れ変動状態に表示制御する。また、本例では、右図柄揺れ変動の開始タイミング(R3)で、CPU56によってソレノイド30aがオン状態に維持されるようになり、遊技演出装置30の蓋が開いた状態とされる(図71(F))。このように、遊技演出装置29による演出があった後に遊技演出装置30の蓋が開いた状態となった場合には、遊技演出装置29による演出がされることなく遊技演出装置30の蓋が開いた状態となる大当り予告2の場合と比較して、さらに高確率で大当りとなるように設定されている。その後、表示制御基板80の表示制御用CPU101は、上述した例と同様に、左右図柄の揺れ変動制御を実行し、表示制御コマンドの受信に応じて確定状態(大当りとなる場合、はずれとなる場合がある)とする。なお、この例では、大当り予告3による演出がなされたときは、常に大当りとなるように設定されている(図22参照)。
上述したように、遊技演出装置30,29を動作させるように構成したので、遊技演出装置の動作状態によって大当り予告を行うことが可能となる。
また、上述した各大当り予告は、図22に示すようにそれぞれ大当り信頼度が異なるように構成されているので、遊技演出装置30,29の動作に注目して遊技がなされ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、上述したように、遊技演出装置30,29の動作を組み合わせて大当り予告を行う構成としたので、例えば、可変表示装置9での可変表示毎に、異なった組み合わせで複数の遊技演出装置を動作させることが可能となる。このように構成すれば、遊技演出装置の動作態様を多様化させることが可能となる。
また、上述した各大当り予告においては、リーチ演出が同じ場合には、一の組み合わせで動作する遊技演出装置が多いほど、大当り信頼度が高くなる構成(図22参照)とされているので、動作する遊技演出装置の数に注目して遊技を行うことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
さらに、上述した大当り予告3にて、遊技演出装置30と、遊技演出装置29とが呼応しているかのような動作を行うように構成したので、複数の遊技演出装置を用いた多様な演出を行うことが可能となる。
次に、リーチ1(図18参照)による演出を行う場合の処理について説明する。図72は、リーチ1による演出を行う場合のCPU56のソレノイド29bの駆動処理と、音制御用CPU701による音声出力処理と、表示制御用CPU101が実行する可変表示処理との処理タイミングの例を示すタイミングチャートである。図73および図74は、図72の処理が実行されているときの可変表示装置9の表示状態と遊技演出装置29の動作状態の例を示す説明図である。
この実施の形態では、図72に示すように、中図柄差替のタイミング(C1)で、可変表示装置9における「中」の図柄表示エリアにおいて停止図柄の3図柄前の図柄が表示され、低速変動にて3図柄の変動が行われるように制御される。なお、「左」「右」の図柄表示エリアにおいては揺れ変動状態に表示制御される(図73(A))。中図柄が低速変動を開始すると、CPU56によってソレノイド29bがオン状態とされる。また、このとき、音制御用CPU701の音声出力制御によってスピーカ27から「お、リーチだ」という音声が出力される(図73(A))。次いで、「中」の図柄表示エリアに大当りにならない図柄が表示されている場合に、CPU56によってソレノイド29bがオン状態とされ、音制御用CPU701の音声出力制御によってスピーカ27から「進め!」という音声が出力される(図73(C),図73(D))。
さらに低速変動して、「中」の図柄表示エリアに大当りとなる図柄が表示されている場合に、CPU56によってソレノイド29bがオン状態とされ、音制御用CPU701の音声出力制御によってスピーカ27から「止まれ!」という音声が出力される(図74(E))。そして、主基板31から全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信したあとの全図柄停止のタイミング(C2)で、確定図柄として大当り図柄が表示されると、CPU56によってソレノイド29bがオン状態とされ、音制御用CPU701の音声出力制御によってスピーカ27から「大当り!」という音声が出力される(図74(G))。一方、全図柄停止のタイミング(C2)で確定図柄としてはずれ図柄が表示された場合には、例えばCPU56によってソレノイド29bがオン状態とされ、音制御用CPU701の音声出力制御によってスピーカ27から「残念!」という音声が出力されるようにしてもよい。
次に、リーチ2(図18参照)による演出を行う場合の処理について説明する。図75は、リーチ2による演出を行う場合のCPU56のソレノイド29bの駆動処理と、音制御用CPU701による音声出力処理と、表示制御用CPU101が実行する可変表示処理との処理タイミングの例を示すタイミングチャートである。図76は、図75の処理が実行されているときの可変表示装置9の表示状態と遊技演出装置29の動作状態の例を示す説明図である。
ここでは、「左」「右」の図柄表示エリアが揺れ変動状態に表示制御されており、中図柄が低速変動制御されているときの処理について説明する。中図柄が低速変動状態であるときに、可変表示装置9に大当りとなる図柄(ここでは「7」)を誘導するキャラクタが表示される(図76(A))。図柄が停止領域に近づいてくると、CPU56によってソレノイド29bがオン状態とされるとともに、音制御用CPU701の音声出力制御によって右側のスピーカ27から「もう少し下」という音声が出力される(図76(b))。すると、音制御用CPU701の音声出力制御によって左側のスピーカ27から「了解」という音声が出力される(図76(B))。なお、このとき、表示制御用CPU101による制御によって、可変表示装置9に「了解」という吹出しが表示される(図76(B)、以下同じ)。また、図柄が停止領域を通り過ぎると、CPU56によってソレノイド29bがオン状態とされるとともに、音制御用CPU701の音声出力制御によって右側のスピーカ27から「ちょっと下過ぎ」という音声が出力される(図76(c))。すると、音制御用CPU701の音声出力制御によって左側のスピーカ27から「了解」という音声が出力される(図76(C))。
その後、図柄が停止領域に戻ると、CPU56によってソレノイド29bがオン状態とされるとともに、音制御用CPU701の音声出力制御によって右側のスピーカ27から「そこ!」という音声が出力される(図76(d))。すると、音制御用CPU701の音声出力制御によって左側のスピーカ27から「了解」という音声が出力される(図76(D))。そして、主基板31から全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信したあとの全図柄停止のタイミングで、確定図柄として大当り図柄が表示されると(図76(E))、CPU56によってソレノイド29bがオン状態とされ、音制御用CPU701の音声出力制御によってスピーカ27から「大当り!」という音声が出力される(図76(e))。
次に、リーチ3(図18参照)による演出を行う場合の処理について説明する。図77は、リーチ3による演出を行う場合のCPU56のソレノイド33Aa,33Ba(33A用の転倒用のソレノイド、33Bの転倒用のソレノイドを含む)の駆動処理と、ランプ制御用CPU351による発光体制御と、音制御用CPU701による音声出力処理と、表示制御用CPU101が実行する可変表示処理との処理タイミングの例を示すタイミングチャートである。図78は、図77の処理が実行されているときの可変表示装置9の表示状態と遊技演出装置33A,33Bの動作状態の例を示す説明図である。
ここでは、「左」「右」の図柄表示エリアが揺れ変動状態に表示制御されており、中図柄が低速変動制御されているときの処理について説明する。中図柄が低速変動状態であるときに、可変表示装置9に大当りとなる図柄(ここでは「2」)と、はずれとなる図柄(ここでは「3」)とで撃ち合いをするキャラクタが表示される(図78(B))。また、CPU56によるソレノイド33Aaおよびソレノイド33Baのオン/オフ制御が開始され、遊技演出装置33Aと遊技演出装置33Bが小刻みに動作する動作状態となる(図78(b))。次いで、ランプ制御用CPU351の制御によってLED34aとLED34bが点灯される(図78(c))。また、このとき、音制御用CPU701の音声出力制御によって左右のスピーカ27から「BAN」という銃声が出力される。このようにして、遊技演出装置33Aと遊技演出装置33Bとが拳銃による打ち合いをしているような演出がなされる。
その後、CPU56によって遊技演出装置33Aの転倒用のソレノイドがオン状態とされ、遊技演出装置33Aが転倒した状態となる(図78(d))。そして、主基板31から全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信したあとの全図柄停止のタイミングで、可変表示装置9に、勝った遊技演出装置(遊技演出装置33B)側に表示されていた図柄(ここでは「2」)を中図柄とする確定図柄が表示される(図78(E))。
次に、リーチ4(図18参照)による演出を行う場合の処理について説明する。図79は、リーチ4による演出を行う場合のCPU56のソレノイド33Aa,33Ba(33A用の転倒用のソレノイド、33Bの転倒用のソレノイドを含む)の駆動処理と、ランプ制御用CPU351による発光体制御と、音制御用CPU701による音声出力処理と、表示制御用CPU101が実行する可変表示処理との処理タイミングの例を示すタイミングチャートである。図80は、図79の処理が実行されているときの可変表示装置9の表示状態と遊技演出装置33A,33Bの動作状態の例を示す説明図である。
ここでは、「左」「右」の図柄表示エリアが揺れ変動状態に表示制御されており、中図柄が低速変動制御されているときの処理について説明する。中図柄が低速変動状態であるときに、可変表示装置9に大当りとなる図柄(ここでは「2」)と、はずれとなる図柄(ここでは「3」)とで撃ち合いをするキャラクタが表示される(図80(B))。また、CPU56によるソレノイド33Aaおよびソレノイド33Baのオン/オフ制御が開始され、遊技演出装置33Aと遊技演出装置33Bが小刻みに動作する動作状態となる(図80(b))。次いで、ランプ制御用CPU351の制御によってLED34aとLED34bが点灯される(図80(c))。また、このとき、音制御用CPU701の音声出力制御によって左右のスピーカ27から「BAN」という銃声が出力される。このようにして、遊技演出装置33Aと遊技演出装置33Bとが拳銃による打ち合いをしているような演出がなされる。
その後、CPU56によって遊技演出装置33Aの転倒用のソレノイド、および遊技演出装置33Bの転倒用のソレノイドがオン状態とされ、遊技演出装置33Aおよび遊技演出装置33Bが転倒した状態となる(図80(d))。そして、主基板31から全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信したあとの全図柄停止のタイミングで、CPU56によって遊技演出装置33Bの転倒用のソレノイドがオフ状態とされて遊技演出装置33Bが起きあがった状態とされ(図80(e))、可変表示装置9に起きあがった遊技演出装置(遊技演出装置33B)側に表示されていた図柄(ここでは「2」)を中図柄とする確定図柄が表示される(図80(E))。
次に、リーチ5(図18参照)による演出を行う場合の処理について説明する。図81は、リーチ5による演出を行う場合のCPU56のソレノイド29b,33Aa,33Ba(33A用の転倒用のソレノイド、33Bの転倒用のソレノイドを含む)の駆動処理と、ランプ制御用CPU351による発光体制御と、音制御用CPU701による音声出力処理との処理タイミングの例を示すタイミングチャートである。図82は、図81の処理が実行されているときの遊技演出装置33A,33Bの動作状態と、遊技演出装置29の動作状態の例を示す説明図である。なお、可変表示装置9の表示状態については、例えば上述した図78に示した内容と同一であるとする。
ここでは、「左」「右」の図柄表示エリアが揺れ変動状態に表示制御されており、中図柄が低速変動制御されているときの処理について説明する。中図柄が低速変動状態であるときに、CPU56によるソレノイド33Aaおよびソレノイド33Baのオン/オフ制御が開始され、遊技演出装置33Aと遊技演出装置33Bが小刻みに動作する動作状態となる(図82(B))。次いで、ランプ制御用CPU351の制御によってLED34aとLED34bが点灯される(図82(C))。また、このとき、音制御用CPU701の音声出力制御によって左右のスピーカ27から「BAN」という銃声が出力される。このようにして、遊技演出装置33Aと遊技演出装置33Bとが拳銃による打ち合いをしているような演出がなされる。遊技演出装置33Aと遊技演出装置33Bとが拳銃による打ち合いをしているときに、CPU56によってソレノイド29bがオン状態とされ、遊技演出装置29の口が開いた状態となる(図82(b))。このとき、音制御用CPU701の音声出力制御によって右側のスピーカ27から「がんばれー」という音声が出力される(図82(b))。
その後、CPU56によって遊技演出装置33Aの転倒用のソレノイドがオン状態とされ、遊技演出装置33Aが転倒した状態となる(図82(d))。すると、CPU56によってソレノイド29bがオン状態とされて遊技演出装置29の口が開いた状態となるとともに、音制御用CPU701の音声出力制御によって右側のスピーカ27から「やったー」という音声が出力される(図82(c))。そして、主基板31から全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信したあとの全図柄停止のタイミングで、可変表示装置9に撃ち合いに勝った遊技演出装置(遊技演出装置33B)側に表示されていた図柄を中図柄とする確定図柄が表示される(図78(E)参照)。
上述したように、遊技演出装置33A,33B,29を動作させるように構成したので、遊技演出装置の動作状態によってリーチ演出を行うことが可能となる。
また、上述した各リーチ演出は、図18に示すようにそれぞれ大当り信頼度が異なるように構成されているので、遊技演出装置33A,33B,29の動作に注目して遊技がなされ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、上述したように、遊技演出装置33A,33B,29の動作を組み合わせてリーチ演出を行う構成としたので、例えば、可変表示装置9での可変表示毎に、異なった組み合わせで複数の遊技演出装置を動作させることが可能となる。このように構成すれば、遊技演出装置の動作態様を多様化させることが可能となる。
また、上述したように、遊技演出装置33A,33B,29の動作の組み合わせの違いによって、それぞれ大当り信頼度が異なるように構成(図18参照)されているので、動作する遊技演出装置の組み合わせに注目して遊技を行うことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、上述した各リーチ演出においては、一の組み合わせで動作する遊技演出装置が多いほど、大当り信頼度が高くなる構成(図18参照)とされているので、動作する遊技演出装置の数に注目して遊技を行うことで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、上述したリーチ1、リーチ2にて、遊技演出装置29による演出内容と、可変表示装置9の表示内容とが呼応しているかのような動作を行うように構成したので、遊技演出装置と可変表示装置9とを用いた多様な演出を行うことが可能となる。
さらに、上述したリーチ5にて、遊技演出装置33A,33Bと、遊技演出装置29とが呼応しているかのような動作を行うように構成したので、複数の遊技演出装置を用いた多様な演出を行うことが可能となる。
次に、確変予告1(図23参照)による演出を行う場合の処理について説明する。図83は、確変予告1による演出を行う場合のCPU56のソレノイド29aの駆動処理と、表示制御用CPU101による可変表示処理との処理タイミングの例を示すタイミングチャートである。図84は、図83の処理が実行されているときの遊技演出装置29の動作状態と、可変表示装置9の表示状態の例を示す説明図である。また、上述した例と同様の処理についての説明は省略する。
確変予告1では、各図柄表示エリアが高速変動状態に制御されているときに、CPU56によってソレノイド29aがオン状態とされ、遊技演出装置29の瞼が閉じた状態とされる(図84(b))。この動作が確変予告となる。
上述したように、遊技演出装置29を動作させるように構成したので、遊技演出装置の動作状態によって確変予告を行うことが可能となる。
なお、確変予告についても、リーチ予告などのように複数の演出態様を設ける構成としてもよい。複数の演出態様を設ける構成とすれば、確変予告についても、上述したリーチ予告や大当り予告などと同様の効果を得ることができるようになる。
次に、再変動演出を行う場合の処理の例について説明する。図85は、再変動演出を行う場合のCPU56のソレノイド30aの駆動処理と、音制御用CPU701による音声出力制御と、表示制御用CPU101による可変表示処理との処理タイミングの例を示すタイミングチャートである。図86は、図84の処理が実行されているときの遊技演出装置29の動作状態と、可変表示装置9の表示状態の例を示す説明図である。また、上述した例と同様の処理についての説明は省略する。
再変動演出では、仮大当り図柄が表示されたあと、さらに各図柄表示エリアが高速変動状態に制御されているときに(図86(B))、CPU56によるソレノイド30aのオン/オフ制御が開始され、遊技演出装置30の蓋が半開きになったり閉じたりする繰り返し動作を行う動作状態とされる(図86(b)〜図86(d))。
遊技演出装置30の繰り返し動作中に、表示制御用CPU101の制御によって可変表示装置9にキャラクタが表示されるとともに、音制御用CPU701の音声出力制御によってスピーカ27から「宝箱が!」という音声が出力される(図86(C))。そして、主基板31から全図柄停止を指示する表示制御コマンドを受信したあとの全図柄停止のタイミングで、CPU56によってソレノイド30aがオン状態に維持され、遊技演出装置30の蓋が開いた状態とされて(図86(e))、可変表示装置9に確定図柄が表示される(図86(E))。
上述したように、遊技演出装置30を動作させるように構成したので、遊技演出装置の動作状態によって再抽選演出を行うことが可能となる。
また、上述したように、可変表示装置9に動作する遊技演出装置を報知(指示報知)する処理を行う構成としたので、動作する遊技演出装置を遊技者に知らせることが可能となる。
以上説明したように、意匠の異なる複数の遊技演出装置を設ける構成とし、各遊技演出装置が種々の動作を行う構成としたので、複数種類の遊技演出装置による様々な遊技演出を行うことが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
また、上述したように主基板31にて演出内容を決定する構成としたことで、遊技制御手段によって遊技演出装置25A,25B,29,30,33A,33Bを制御することができる。このように、遊技演出装置を制御する可動演出装置制御手段が遊技制御手段に含まれる構成としたので、遊技機に従来から備えられているソレノイド(例えばソレノイド16,21,21A)を駆動させるための構成(例えば、ソレノイド回路59や、ソレノイドの駆動制御に用いられる電源配線)を援用して、遊技演出装置を動作させるためのソレノイド(例えば、ソレノイド25Aa,25Ba,29a,29b,30a,33Aa,33Ba、転倒用ソレノイド)を駆動させることが可能となる。
また、上述したように、遊技演出装置を動作させることによって、可変表示装置9の表示内容が所定の表示態様となることを報知可能な予告報知(リーチ予告、大当り予告、確変予告)を実行する構成とされているので、遊技演出装置の動作を注目することで、遊技者が可変表示装置9の表示態様を予測することが可能となるため、遊技の興趣を向上させることが可能となる。例えば、所定の表示態様がリーチ表示態様である場合には、遊技者が遊技演出装置の動作を注目することで、リーチとなることを期待して遊技を行うことが可能なる。また、例えば、所定の表示態様が特定表示態様(大当り表示態様)である場合には、遊技者が遊技演出装置の動作を注目することで、大当りとなることを期待して遊技を行うことが可能なる。
また、上述したように、遊技演出装置に異なる複数種類の動作をさせることが可能である構成とされているので、遊技演出装置の動作態様を多様化させることができる。例えば、遊技演出装置29に対して、口を開閉させる動作や、瞼を開閉させる動作などの異なる複数種類の動作をさせることが可能である。また、例えば、遊技演出装置30に対して、小刻みに蓋を開閉させたあとその蓋を開けた状態とする動作や、小刻みに蓋を開閉させたあとその蓋を閉じた状態とする動作をさせることも可能である。このように構成すれば、遊技演出装置に多様な動作をさせることができる。また、例えば、遊技演出装置が、一の動作を行った場合には信頼度(大当り信頼度やリーチ発展信頼度など)が高くなり、他の動作を行った場合には信頼度が低くなるなどのように、遊技演出装置の動作の種類によって信頼度を異ならせることができるようになる。
また、上述したように、複数の遊技演出装置を異なった組み合わせで動作させる構成としたことで、遊技演出装置に異なった組み合わせで多様な動作をさせることができる。
また、上述したように、動作する遊技演出装置の組み合わせによって、予告報知の信頼度(大当り信頼度やリーチ発展信頼度など)が異なるように構成(例えばリーチ発展信頼度について図19参照)しているので、動作する遊技演出装置の組み合わせに注目して遊技が行われることで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
さらに、上述したように、一の組み合わせで動作する遊技演出装置が多いほど、予告報知の信頼度が高いように構成(例えば、リーチ発展信頼度について、図19に示したように、一つの遊技演出装置が動作するリーチ予告1よりも、2つの遊技演出装置が動作するリーチ予告2における信頼度が高くなっており、3つの遊技演出装置が動作するリーチ予告3における信頼度がさらに高くなっている。)すれば、動作する遊技演出装置の数に注目して遊技が行われることで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、上述したように、可変表示装置9に、動作する遊技演出装置を報知(指示報知)する処理を行う構成としたので、動作する遊技演出装置を遊技者に報知することが可能となる。
また、上述したように、複数の遊技演出装置のうち、一の遊技演出装置の動作と他の遊技演出装置が呼応しているかのように動作させることが可能な構成としたので、複数の遊技演出装置を用いた多様な演出を行うことが可能となる。
なお、複数の可動演出装置のうち、一の可動演出装置の一の動作について、他の可動演出装置の一の動作が対応して設けられている構成としてもよい。また、複数の可動演出装置のうち、一の可動演出装置の一の動作について、他の可動演出装置の二以上の動作が対応して設けられている構成としてもよい。この場合、一の可動演出装置の一の動作を実行する際に、他の可動演出装置の二以上の動作から一の動作を選択して実行する構成としてもよい。さらに、複数の可動演出装置のうち、一の可動演出装置の一の動作に、対応する他の可動演出装置の動作が設けられていない構成を含む(すなわち、「動作」に、動作しないものを含むようにする)ようにして、一の可動演出装置の一の動作を実行する際に、他の可動演出装置の二以上の動作から一の動作を選択(ここでは、動作しないことを選択)し、他の可動演出装置を動作させない構成としてもよい。上記のように構成することで一の遊技演出装置の動作と他の遊技演出装置が呼応しているかのように動作させるようにした場合には、複数の遊技演出装置を用いた多様な演出を行うことが可能となる。
また、上述したように、遊技演出装置の動作と、可変表示装置9の表示内容が呼応しているかのように動作させることが可能な構成としたので、遊技演出装置と可変表示装置9とを用いた多様な演出を行うことが可能となる。
なお、複数の可動演出装置のうち、一の可動演出装置の一の動作について、可変表示装置9の表示態様の所定の変化が対応して設けられている構成としてもよい。また、複数の可動演出装置のうち、一の可動演出装置の一の動作について、可変表示装置9の表示態様の複数の変化が対応して設けられている構成としてもよい。この場合、一の可動演出装置の一の動作を実行する際に、可変表示装置9の表示態様の複数の変化のうちの一の変化を選択して実行する構成としてもよい。さらに、複数の可動演出装置のうち、一の可動演出装置の一の動作に、対応する可変表示装置9の表示態様の変化が設けられていない構成を含む(すなわち、「変化」に、変化しないものを含むようにする)ようにして、一の可動演出装置の一の動作を実行する際に、可変表示装置9の表示態様の複数の変化のうちの一の変化を選択(ここでは、変化のないものを選択)し、可変表示装置9の表示態様に変化を加えない構成としてもよい。上記のように構成することで遊技演出装置の動作と可変表示装置9の表示内容が呼応しているかのように動作させるようにした場合には、遊技演出装置と可変表示装置9とを用いた多様な演出を行うことが可能となる。
また、上述したように、遊技領域7の上部に遊技球の通過を阻止するための釘を配し、遊技媒体が通過しない可動演出装置専用領域(本例では、遊技演出装置29が設置されている遊技領域7における右側領域。)を備える構成としたので、遊技媒体が可動演出装置の設置場所に進入して、可動演出装置に衝突することを防止することができる。従って、遊技媒体の衝突による可動演出装置の故障など不具合を防止することができる。また、可動演出装置専用領域が遊技媒体の移動経路に含まれることがないので、可動演出装置専用領域に設置されている可動演出装置が遊技媒体の動作の障害となることがなく、遊技媒体の動作を妨害して遊技を妨げてしまうことを防止することができる。
また、上述したように、可動演出装置(本例では可動演出装置29)が遊技領域7の外周(発射レール)に沿って配置される構成としたので、設置領域が限られている遊技領域7を有効に利用することができる。
さらに、上述したように、可動演出装置(本例では可動演出装置25)を設置するために用いられる取付基板の一部が、発射された遊技媒体が通過する発射通路と重なった状態で遊技盤に取り付けられている構成としたので、設置領域が限られている遊技領域7を有効に利用することができる。なお、可動演出装置(例えば可動演出装置25)を設置するために用いられる取付基板の一部が、発射された遊技媒体が流下していく流下領域(本例では、遊技領域7のうちの、上述した可動演出装置専用領域と打球発射通路とを除く領域)と重なった状態(この場合、可動演出装置の取付基板の一部と遊技領域7の表面との間が、少なくとも遊技媒体が流下することができる程度の間隔を持っている状態であることを要する)で遊技盤に取り付けられる構成としてもよい。このように構成すれば、設置領域が限られている遊技領域7を有効に利用して、可動演出装置を大きく見せることができる。
なお、上述した実施の形態では、遊技演出装置が異なる複数種類の動作を行う構成とされていたが、遊技演出装置に異なるタイミング(動作の開始タイミング、動作の終了タイミング、動作スピード、動作間隔など)で動作させるように構成するようにしてもよい。このように構成すれば、多様なタイミングで可動演出装置を動作させることができる。また、例えば、動作の開始タイミングが早い場合には信頼度(大当り信頼度やリーチ発展信頼度など)が高くなり、動作の開始タイングが遅い場合には信頼度が低くなるなどのように、遊技演出装置を動かすタイミングの違いによって信頼度を異ならせることができるようになる。
また、上述した実施の形態では、決定された変動パターンに応じて遊技演出装置の動作内容が定まる構成としていたが、変動パターンを決定したあと、その変動パターンに対応して設けられている複数の動作パターン(対応する変動パターンにもとづく演出を実行するための動作パターンであって、その変動パターンによって実行される他の電気部品による演出に合致した演出がなされるように設定された動作パターン)から一の動作を選択する構成としてもよい。すなわち、一の演出態様について、複数種類の可動演出装置の動作が対応して設けられている構成としてもよい。このように構成すれば、例えば可変表示装置9にて同一の可変表示が実行される場合に、その変動パターンに対応して、例えば遊技制御装置29を動作させたり、遊技制御装置25Aを動作させたり、あるいは動作させなかったりすることができる。従って、動作パターンを増す場合に、変動パターンコマンドを増やさないようにすることが可能となる。
また、上述した実施の形態では、主基板31からの変動パターンコマンドに応じて、各電気部品制御基板(表示制御基板80、ランプ制御基板35、音制御基板70)にて特定の演出を行う構成としていたが、主基板31からの変動パターンコマンドに応じて、各電気部品制御基板が演出内容を選択(一つの変動パターンコマンドに対応する複数の演出(各演出が、対応する遊技演出装置の動作に合うように設定されている)を予め用意しておく)して実行するように構成してもよい。すなわち、遊技制御手段が、可動演出装置が実行可能な複数種類の動作から、異なる動作を実行させることを決定した場合であっても、同一のコマンドを出力することが可能な構成としてもよい。このように構成すれば、遊技制御手段の制御負担を軽減させることができる。また、遊技機に設けられた電気部品は、遊技演出装置の一の動作について、各電気部品(例えば、可変表示装置9、各種発光体、スピーカ27など)が複数種類の演出(例えば、複数種類の異なる吹出しを表示したり、複数種類の異なる効果音を出力するような演出)を行うことが可能となるので、遊技演出装置を利用した多様な演出を行うことが可能となる。
また、上述した実施の形態では、主基板31が演出内容を決定し、遊技演出装置を制御する構成としていたが、他の電気部品制御基板(表示制御基板80、ランプ制御基板35、音制御基板70)にて演出内容の一部(例えばリーチ予告を行うか否か)を決定する構成とし、リーチ予告演出を行うための遊技演出装置(例えば遊技演出装置25A,25B)を当該他の電気部品制御基板が制御する構成としてもよい。このように構成すれば、主基板31の制御負担が軽減される。
また、各電気部品制御基板(表示制御基板80、ランプ制御基板35、音制御基板70)での一つの演出態様(表示キャラクタの動作、スピーカ27からの出力音など)について、遊技演出装置の動作が複数種類設けられる構成としてもよい。例えば、可変表示装置9に表示されるキャラクタの同一の動作に対して、遊技演出装置29の瞼が閉じる動作を行う場合と、遊技演出装置29の口が開く動作を行う場合とがあるように構成すればよい。このように構成すれば、主基板31は、遊技演出装置における複数の動作に対して、同一の変動パターンコマンドを送出することが可能となる。よって、主基板31の制御負担が軽減される。
また、複数種類の動作態様が設けられている場合に、比較的目立つ遊技演出装置(例えば、目立つ位置に設置されている装置、目立つ形状、模様などによって形成されている装置)が、他の遊技演出装置と比較して多くの動作態様にて用いられる構成としてもよい。例えば、遊技領域7の中央部分に設けられた可動演出装置(例えば遊技演出装置30)が、他の可動演出装置と比較して多くの動作態様にて用いられるようにすればよい。また、例えば、最も大きな可動演出装置(例えば遊技演出装置29)が、他の可動演出装置と比較して多くの動作態様にて用いられるようにすればよい。このように構成すれば、可動演出装置の動作による演出を、遊技者が容易に認識することができるようになる。
また、可動演出装置による動作の他、あるいは可動演出装置による動作とあわせて、操作手段(例えば、打球操作ハンドル5)を振動させることによって演出(例えば、リーチ予告などの演出)を行うようにしてもよい。この場合、操作手段の内部にバイブレータなどの振動部材を内蔵するようにすればよい。このように構成すれば、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
また、可変表示装置9に、可動演出装置に関連するキャラクタ(例えば、遊技演出装置を模したキャラクタ)を表示させる構成としてもよい。このように構成すれば、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
また、可変表示装置9が、ドラムによって構成されていてもよい。
また、複数の可動演出装置のうちの一部または全部が、キャラクタを模して形成されていてもよい。具体的には、外観形状がアニメーションの登場人物の形状とされている可動演出装置、外観形状がある人物(例えば、俳優)の顔の形状とされている可動演出装置、外観形状が数字の形をしている可動演出装置が該当する。なお、形状そのものがキャラクタの形状とされているものに限らず、例えば、可動演出装置の表面にアニメーションの登場人物の絵や写真が表現された(直接描かれることや、予め描かれた絵が貼られることによって表現される場合を含む)ようなものも、キャラクタを模して形成された可動演出装置に該当する。このように構成すれば、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
また、各可動演出装置が、リーチ予告演出用の装置、大当り予告演出用の装置、リーチ演出用の装置の何れかに予め定められている構成としてもよい。このように構成すれば、演出態様に応じて動作する可動演出装置が特定されるようにすることができるため、動作する可動演出装置に注目して遊技が行われることで、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
また、バックランプ35aを点灯させて遊技演出部36を用いて演出を行う場合に、複数の色によって点灯することが可能な構成とし、演出態様に応じて異なる色によってバックランプ35aを発光させるようにしてもよい。
さらに、上記の各実施の形態のパチンコ遊技機1は、始動入賞にもとづいて可変表示装置9に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組合せになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組合せになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続する第3種パチンコ遊技機であっても本発明を適用できる。
なお、上記の実施の形態では、以下の(1)〜(17)に示すような遊技機も開示されている。
(1)遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、CPU56)と、遊技制御手段からのコマンドに応じて遊技機に設けられた電気部品を制御する電気部品制御手段(例えば、表示制御用CPU101,ランプ制御用CPU351,音制御用CPU701)と、可動演出装置を制御するための可動演出装置制御手段(例えば、CPU56)とを備え、可動演出装置制御手段が、遊技制御手段に含まれるように構成されている遊技機。そのような構成によれば、遊技制御手段によって可動演出装置を制御することができる。
(2)複数種類の可動演出装置が、それぞれが異なるキャラクタを模して形成されることによって、意匠が異なるように構成されている遊技機。そのような構成によれば、異なるキャラクタが模された複数種類の可動演出装置によって様々な遊技演出を行うことが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
(3)複数種類の可動演出装置が、それぞれが異なる形状(大きさ、形などを含む概念である。)とされることによって、意匠が異なるように構成されている遊技機。そのような構成によれば、形状の異なる複数の可動演出装置による様々な遊技演出を行うことが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
(4)可動演出装置を動作させることによって、可変表示装置の表示状態が所定の表示態様(例えば、リーチ、大当り、確変)となることを報知可能な予告報知(例えば、リーチ予告、大当り予告、確変予告)を実行するように構成されている遊技機。そのような構成によれば、可動演出装置の動作を注目することで遊技者が可変表示装置の表示態様を予測することが可能となるため、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(5)所定の表示態様は、リーチ表示態様であるとされている遊技機。そのような構成によれば、遊技者が可動演出装置の動作を注目することで、リーチとなることを期待して遊技を行うことが可能になる。
(6)所定の表示態様は、特定表示態様であるとされている遊技機。そのような構成によれば、遊技者が可動演出装置の動作を注目することで、特定表示態様となることを期待して遊技を行うことが可能になる。
(7)可動演出装置に異なる複数種類の動作をさせることが可能であるように構成されている遊技機。そのような構成によれば、可動演出装置の動作態様を多様化させることができる。
(8)可動演出装置に異なるタイミング(例えば、動作の開始タイミング、動作スピード、動作間隔)で動作させることが可能であるように構成されている遊技機。そのような構成によれば、多様なタイミングで可動演出装置を動作させることができ、可動演出装置の動作態様を多様化させることができる。
(9)可動演出装置の動作の種類によって、予告報知の信頼度が異なるように構成されている遊技機。そのような構成によれば、可動演出装置の動作の種類に注目して遊技が行われることで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(10)複数の可動演出装置を組み合わせて動作させることが可能であり、複数の可動演出装置を異なった複数種類の組み合わせで動作させることが可能な構成とされている遊技機。そのような構成によれば、可動演出装置の動作態様を多様化させることが可能となる。
(11)動作する可動演出装置の組み合わせによって、予告報知の信頼度が異なるように構成されている遊技機。そのような構成によれば、動作する可動演出装置の組み合わせに注目して遊技が行われることで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(12)一の組み合わせで動作する可動演出装置が多いほど、予告報知の信頼度が高い構成とされている遊技機。そのような構成によれば、動作する可動演出装置の数に注目して遊技が行われることで、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
(13)動作する可動演出装置を示す指示報知を行うように構成されている遊技機。そのような構成によれば、動作する可動演出装置を遊技者に知らせることが可能となる。
(14)複数の可動演出装置のうち、一の可動演出装置の動作と他の可動演出装置の動作が呼応しているかのように動作させることが可能であるように構成されている遊技機。そのような構成によれば、複数の可動演出装置を用いた多様な演出を行うことが可能となる。
(15)可動演出装置の動作と、可変表示装置の表示内容が呼応しているかのように動作させることが可能であるように構成されている遊技機。そのような構成によれば、可動演出装置と可変表示装置とを用いた多様な演出を行うことが可能となる。
(16)遊技機に設けられた電気部品(例えば、可変表示装置9、発光体、スピーカ27)は、可動演出装置の一の動作について、複数種類の演出を行うことが可能であるように構成されている遊技機。そのような構成によれば、可動演出装置を利用した多様な演出を行うことが可能となる。
(17)電気部品を制御する電気部品制御手段を備え、複数種類の演出から一の演出の選択を電気部品制御手段が行うように構成されている遊技機。そのような構成によれば、遊技制御手段の制御負担を軽減することが可能となる。