図1は、本発明の実施形態の機会損失最小化支援装置100を示す図である。
機会損失最小化支援装置100は、記憶部120と、処理部130と、入力部141と、出力部142と、を備える。
記憶部120は、規制情報記憶領域121と、製品情報記憶領域122と、部門情報記憶領域123と、処理結果記憶領域124と、を備える。
規制情報記憶領域121には、規制情報を記憶するための規制情報テーブル200が記憶される。
図2に、規制情報テーブル200の構成例を示す。
規制情報テーブル200は、規制ごとに、規制を識別する名称である規制名称201と、その施行日202と、規制対象となる物質の名称である規制物質203と、規制物質に対する規制の内容を示す規制内容204と、を記憶するテーブルである。
規制名称201は、規制を識別する名称である。例えば、「規制X」、「規制Y」等である。
施行日202は、規制名称201にて識別される規制の施行日である。例えば、「2008.1.1」であれば、2008年1月1日が施行日であり、以降においては規制が適用される。
規制物質203は、規制により使用を制限される物質の名称である。例えば、「鉛」、「銅」、等である。
規制内容204は、規制の内容を示す情報である。例えば、「NG」は販売禁止を示す。
その他、例えば「6%未満」等の場合には、含有率が6%未満の製品のみ販売可能であることを示す。
製品情報記憶領域122には、製品を構成する部品について記憶するための構成部品テーブル300と、部品の属性に関する情報を記憶するための属性テーブル310と、製品の単価と販売台数の予定に関する情報を記憶するための販売予定テーブル320と、製品の出荷予定日に関する情報を記憶するための出荷予定日テーブル330と、が記憶される。
図3に、構成部品テーブル300の構成例を示す。
構成部品テーブル300は、製品ごとに、製品を構成する部品(子部品)の情報を記憶するテーブルである。具体的には、構成部品テーブル300は、製品を示す親製品301と、親製品を構成する部品を示す子部品302と、を対応付けて記憶するテーブルである。
親製品301は、製品を示す識別子である。例えば、「製品A」という名称である。
子部品302は、親製品301を構成する子部品の識別子であり、親製品301と対応付けられている。例えば、「部品A1」という名称である。
なお、通常、製品は複数の部品により構成されるため、親製品301の識別子に複数の子部品302が対応付けられて記憶される。
図4に、属性テーブル310の構成例を示す。
属性テーブル310は、子部品311と、属性312と、を対応付けて記憶するテーブルである。
子部品311は、子部品の識別子を示す情報である。例えば、「部品A1」という名称である。
属性312は、子部品311が備える属性である。属性312は、例えば「鉄」や「鉛」等の原材料の名称または原材料の含有率等である。
なお、複数の属性を備える子部品については、子部品311と属性312の対が属性テーブル310に複数記憶される。例えば、鉄と鉛とから成る部品A1があれば、子部品311が「部品A1」であり属性312が「鉄」である情報と、子部品311が「部品A1」であり属性312が「鉄」である情報と、の両方が属性テーブル310に記憶される。
図5に、販売予定テーブル320の構成例を示す。
販売予定テーブル320は、製品名称321と、年月322と、単価323と、販売台数324と、を関連付けて記憶するテーブルである。
製品名称321は、製品を示す識別子である。例えば、「製品A」という名称である。
年月322は、製品の販売の時期を示す情報である。例えば「´08.1」であれば、2008年1月期の販売時期を示す。
単価323は、製品の単価(単位:千円)を示す情報である。例えば、「100」であれば、年月322により示される時期には10万円の単価で販売することを示す。
販売台数324は、製品の予定の販売台数(単位:台)である。例えば、「1000」であれば、年月322により示される時期には1000台の売り上げを予定することを示す。
図6に、出荷予定日テーブル330の構成例を示す。
出荷予定日テーブル330は、製品名称331と、出荷予定日332と、を関連付けて記憶するテーブルである。
製品名称331は、製品を示す識別子である。例えば、「製品A」という名称である。
出荷予定日332は、製品の出荷を開始する日を示す情報である。例えば「´08.4/1〜」であれば、2008年4月1日以降において、出荷することを示す。
部門情報記憶領域123には、規制に対応するための工数を記憶するための対応工数テーブル400と、規制に対応するために投入可能な人員数を記憶するための投入人員テーブル410と、が記憶される。
なお、ここでは、規制への対応は、規制に抵触しない製品を製造することを意味し、そのために必要な設計、製造、テスト等の複数の工程を実施することを含む。
図7に、対応工数テーブル400の構成例を示す。
対応工数テーブル400は、部品名称401と、部署402と、順序403と、必要工数404と、を関連付けて記憶するテーブルである。
部品名称401は、部品を識別する識別子を示す情報である。例えば、「部品A1」という名称である。
部署402は、工程を担当する部署を識別する識別子を示す。例えば、「設計」は設計を行う部署を示す名称である。「資材」は資材を調達する部署である。
順序403は、工程を担当する部署が実施する工程の順序である。例えば、「1」は、一番初めに実施する工程であり、例えば設計工程である。また、「2」は、工程「1」に続き実施する工程であり、例えば設計工程の後に実施する資材調達の工程である。
必要工数404は、工程に必要な作業量(単位:人月)である。例えば、「20」は、その工程に20人月の作業を要する、ということを示す。
図8に、投入人員テーブル410の構成例を示す。
投入人員テーブル410は、部署411と、年月412と、投入人員413と、を関連付けて記憶するテーブルである。
部署411は、工程を担当する人員が所属する部署を識別する識別子を示す情報である。例えば、「設計」は設計を行う部署を示す名称である。「資材」は資材を調達する部署である。
年月412は、工程を実施する期間である。例えば、「´08.1」は、2008年1月期を示す。
投入人員413は、部署が投入可能な人員の数(単位:人)である。例えば、「10」は、その部署が当該期間に投入可能な人員の数は10人であることを示す。
処理結果記憶領域124には、規制属性テーブル500と、規制子部品テーブル510と、規制親製品テーブル520と、単月損失額テーブル530と、累計損失額テーブル540と、対応順累計損失額テーブル550と、が記憶される。
図9に、規制属性テーブル500の構成例を示す。
規制属性テーブル500は、属性ごとに、その属性が規制対象となっているか否かを記憶するためのテーブルであり、属性501と、規制有無502と、を関連付けて記憶するテーブルである。
属性501は、規制の対象となりうる属性である。例えば、「鉄」「鉛」等の素材の種類を示す情報である。
規制有無502は、対応する属性が規制の対象となっているか否かを示す情報である。例えば、「Yes」であれば何らかの規制の対象となっており、「No」であれば何らの規制の対象となっていないことを示す。
図10に、規制子部品テーブル510の構成例を示す。
規制子部品テーブル510は、子部品ごとに、その子部品に対する規制の有無を記憶するためのテーブルであり、子部品511と、規制有無512と、を関連付けて記憶するテーブルである。
子部品511は、製品を構成する子部品を識別する識別子である。例えば、「部品A1」「部品A2」等の子部品を識別する情報である。
規制有無512は、対応する子部品が規制の対象となっているか否かを示す情報である。例えば、「Yes」であれば何らかの規制の対象となっており、「No」であれば規制の対象となっていないことを示す。
図11に、規制親製品テーブル520の構成例を示す。
規制親製品テーブル520は、親製品ごとに、その親製品に対する規制の有無を記憶するためのテーブルであり、親製品521と、規制有無522と、を関連付けて記憶するテーブルである。
親製品521は、製品である親製品を識別する識別子である。例えば、「製品A」「製品B」等の親製品の名称に関する情報である。
規制有無522は、対応する親製品が規制の対象となっているか否かを示す情報である。例えば、「Yes」であれば何らかの規制の対象となっており、「No」であれば規制の対象となっていないことを示す。
図12に、単月損失額テーブル530の構成例を示す。
単月損失額テーブル530は、親製品ごとに、単月あたりの損失額を記憶するためのテーブルであり、製品名称531と、年月532と、損失額(単位:千円)533と、を関連付けて記憶するテーブルである。
製品名称531は、製品を識別する識別子である。例えば、「製品A」、「製品B」という製品の名称である。
年月532は、所定の期間を示す情報である。例えば「´08.1」であれば、2008年1月期を示す。
損失額(単位:千円)533は、予想される損失の額を示す情報である。例えば、「100,000」であれば、「1億円」の損失額が発生すると予測されることを示す。
図13に、累計損失額テーブル540の構成例を示す。
累計損失額テーブル540は、製品ごとに、累計の損失額を記憶するためのテーブルであり、製品名称541と、年月542と、累計損失額(単位:千円)543と、を関連付けて記憶するテーブルである。
製品名称541は、親製品を示す識別子である。例えば、「製品A」「製品B」という製品の名称である。また、「合計」の製品名称は、「製品A」と「製品B」等全ての製品の合計であることを示す。
年月542は、所定の期間を示す情報である。例えば「´08.1」であれば、2008年1月期を示す。
累計損失額(単位:千円)543は、予想される損失の累計額を示す情報である。例えば、「製品A」の「´08.8」月期の累計損失額が「492,000」であれば、製品Aは、2008年8月末までに損失する額の累計が「4億9千2百万円」に上ることを示す。
図14に、規制に対応する対応計画の実施順序(対応順序)の候補ごとに、予想される累計の損失額を記憶する対応順累計損失額テーブル550の構成例を示す。
対応順累計損失額テーブル550は、規制に対応する対応計画の実施順序の候補に応じた累計の損失額を記憶するためのテーブルであり、候補551と、対応順序552と、累計損失額(単位:千円)553と、を関連付けて記憶するテーブルである。
候補551は、対応計画を識別する識別子である。例えば、「候補α」「候補β」という対応計画の名称である。
対応順序552は、規制に対応するための工程を実施する対象となる部品の着手の順序を示す情報である。例えば、対応順序552の値が「子部品A1、子部品A3」であれば、まず子部品A1に関して規制に対応する工程を実施し、次に子部品A3に関して規制に対応する工程を実施する、という順序を示す。
累計損失額(単位:千円)553は、所定の時期までに発生すると予想される損失の累計額を示す情報である。例えば、「候補α」の累計損失額が「589,200」であれば、「候補α」の対応計画を実行した場合には、累計損失額が「5億8千9百2十万円」に上ることを示す。同様に、「候補β」の累計損失額が「498,800」であれば、「候補β」の対応計画を実行した場合には、累計損失額が「4億9千8百8十万円」に上ることを示す。
図1に説明を戻す。
機会損失最小化支援装置100の処理部130は、入力受付部131と、出力表示部132と、損失額算出部133と、対応計画試算部134と、を有する。
入力受付部131は、機会損失最小化支援装置100に対して入力される情報を受け付ける。
出力表示部132は、機会損失最小化支援装置100において表示する情報を作成する。
損失額算出部133は、規制により影響を受ける製品を特定し、その製品の単月の損失額と、累積した損失額と、を算出する。
対応計画試算部134は、規制を回避する対応計画を試算する。
入力部141は、機会損失最小化支援装置100に対する使用者からの入力操作を受け付ける。
出力部142は、機会損失最小化支援装置100の使用者に対して情報を出力する。
図15は、本実施形態の機会損失最小化支援装置100のハードウェア構成を示す図である。
本実施形態においては、図15に示すように、機会損失最小化支援装置100は、例えば、クライアントPC(パーソナルコンピュータ)や、ワークステーション、サーバ装置、各種携帯電話端末、PDA(Personal Digital Assistant)などの計算機である。
機会損失最小化支援装置100は、入力装置111と、出力装置112と、演算装置113と、主記憶装置114と、外部記憶装置115と、それぞれの装置を互いに接続するバス116と、を有する。
入力装置111は、例えばキーボードやマウス、あるいはタッチペン、その他ポインティングデバイスなどの入力を受け付ける装置である。
出力装置112は、例えばディスプレイなどの、表示を行う装置である。
演算装置113は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの演算装置である。
主記憶装置114は、例えばRAM(Random Access Memory)などのメモリ装置である。
外部記憶装置115は、例えばハードディスク装置やフラッシュメモリなどの不揮発性記憶装置である。
機会損失最小化支援装置100の入力受付部131と、出力表示部132と、損失額算出部133と、対応計画試算部134と、は、機会損失最小化支援装置100の演算装置113に処理を行わせるプログラムによって実現される。
このプログラムは、主記憶装置114または外部記憶装置115内に記憶され、実行にあたって主記憶装置114上にロードされ、演算装置113により実行される。
また、機会損失最小化支援装置100の記憶部120は、機会損失最小化支援装置100の主記憶装置114または外部記憶装置115により実現される。
機会損失最小化支援装置100の入力部141は、機会損失最小化支援装置100の入力装置111によって実現される。
機会損失最小化支援装置100の出力部142は、機会損失最小化支援装置100の出力装置112によって実現される。
次に、本実施形態における損失額算出処理のフローについて、図16に基づき説明する。
図16は、損失額算出処理の流れを示すフロー図である。
まず、損失額算出部133は、入力画面600を表示させる(ステップS101)。
図17に、ステップS101にて表示する入力画面600の例を示す。
入力画面600は、全ての製品と規制を対象として実行する指示を受け付ける全指定ボタン611を表示する全指定表示領域610と、対象とする製品と規制を選択して実行する指示を受け付ける個別指定ボタン621と、製品の選択を受け付ける製品選択領域622と、規制の選択を受け付ける規制選択領域624と、を表示する個別指定表示領域620と、を有する。
全指定ボタン611は、指示を受け付けると、損失額算出処理のステップS102から処理を開始させる。その際、製品に関しては構成部品テーブル300に記憶された全ての製品を指定し、規制に関しては規制情報テーブル200に記憶された全ての規制を指定したものとして、開始させる。
個別指定ボタン621は、指示を受け付けると、損失額算出処理のステップS102から処理を開始させる。その際、製品は製品選択領域622にて選択された製品を指定し、規制は規制選択領域624にて選択された規制を指定したものとして、開始させる。
製品選択領域622は、複数の製品の選択を受け付ける選択受付領域と、製品選択領域622に表示させる製品をスクロールさせて表示する指示を受け付けるスクロール受付領域623と、を有する。
規制選択領域624は、複数の規制の選択を受け付ける規制受付領域と、規制選択領域624に表示させる規制をスクロールさせて表示する指示を受け付けるスクロール受付領域625と、を有する。
図16のステップS101に説明を戻す。
損失額算出部133は、構成部品テーブル300に記憶されたレコードの親製品301を重複なく読み出し、製品選択領域622の選択受付領域に、読み出した親製品の識別子をチェックボックス等により複数指定可能に表示させるよう入力画面600を構成する。
また、損失額算出部133は、規制情報テーブル200に記憶されたレコードの規制名称201を読み出し、規制選択領域624の規制受付領域に、読み出した規制の名称をチェックボックス等により複数指定可能に表示させるよう入力画面600を構成する。
そして、損失額算出部133は、入力画面600を表示させる。
次に、損失額算出部133は、製品と規制の指定を受け付ける(ステップS102)。
次に、損失額算出部133は、指定された規制の内容を読み出す(ステップS103)。
具体的には、損失額算出部133は、規制情報記憶領域121の規制情報テーブル200から、ステップS102にて指定された規制に関して、規制名称201と、その施行日202と、規制物質203と、規制内容204と、を読み出す。
次に、損失額算出部133は、指定された製品(以降「親製品」という)のうち未処理の親製品を特定し、子部品と属性とを特定する(ステップS104)。
具体的には、損失額算出部133は、製品情報記憶領域122に記憶された構成部品テーブル300のうち、ステップS102にて指定された親製品に該当するレコードを読み出し、指定された親製品の構成部品である子部品302を特定する。
そして、損失額算出部133は、属性テーブル300の中から、特定した子部品311と対応付けられた属性312を読み出して、親製品を構成する子部品の属性を特定する。
次に、損失額算出部133は、ステップS104にて読み出した親製品が規制対象の属性を持つ子部品を備えるか否かを判定する(ステップS105)。
具体的には、損失額算出部133は、ステップS104にて特定した親製品の一つに対して、親製品を構成する子部品の属性のいずれかが、ステップS103にて読み出した規制物質203と同一であるか否かを判定する。
また、ステップS103にて読み出した規制内容204が、所定の値の許容範囲を示す場合(例えば含有率6%未満)には、損失額算出部133は、ステップS104にて特定した親製品の一つに対して、親製品を構成する子部品の属性のいずれかが、所定の許容範囲に無い場合に規制対象の属性を持つ子部品を備えると判定する。
ステップS105で判定対象とした親製品が規制対象の属性を持つ子部品を備えない場合には(ステップS105にて「No」)、損失額算出部133は、後述するステップS110に処理を移す。
ステップS105の判定対象とした親製品が規制対象の属性を持つ子部品を備える場合には(ステップS105にて「Yes」)、損失額算出部133は、該当する子部品、親製品が規制対象であることを記録する(ステップS106)。
具体的には、損失額算出部133は、ステップS104にて読み出した親部品を構成する子部品311の属性312を、規制属性テーブル500の属性501に重複がないように記憶させる。
そして、損失額算出部133は、属性501が、ステップS103にて読み出した規制物質203のいずれかと一致する場合には、規制属性テーブル500の規制有無502に「Yes」を記憶させ、いずれとも一致しない場合には、規制属性テーブル500の規制有無502に「No」を対応付けて記憶させる。
そして、損失額算出部133は、ステップS104にて読み出した親製品を構成する子部品を、規制子部品テーブル510の子部品511に重複がないように記憶させる。
そして、損失額算出部133は、子部品511に記憶された子部品511について、属性テーブル310を参照して属性312を取得し、規制属性テーブル500の規制有無502に「Yes」が記憶された属性501と一致する場合または所定の値の許容範囲に無い場合には、規制子部品テーブル510の規制有無512に「Yes」の値を記憶させ、一致しない場合または所定の値の許容範囲に収まる場合には、規制子部品テーブル510の規制有無512に「No」の値を記憶させる。
そして、損失額算出部133は、ステップS104にて読み出した親製品を、規制親製品テーブル520の親製品521に重複がないように記憶させる。
そして、損失額算出部133は、親製品521に記憶された親製品について、構成部品テーブル300を参照して子部品302を取得し、規制子部品テーブル510の規制有無512に「Yes」が記憶された子部品511と一致する場合には、規制親製品テーブル520の規制有無522に「Yes」の値を記憶させ、一致しない場合には、規制親製品テーブル520の規制有無522に「No」の値を記憶させる。
次に、損失額算出部133は、出荷月ごとに製品単価に販売数を積算し、ビジネス規模を算出する(ステップS107)。
具体的には、損失額算出部133は、ステップS104にて読み出した親製品に関し、販売予定テーブル320の年月322ごとに、対応する単価323と、販売台数324と、を読み出し、単価323と販売台数324を積算した結果を単月損失額テーブル530の対応する損失額533に記憶させる。
次に、損失額算出部133は、対象の親製品の出荷予定日を特定する(ステップS108)。
具体的には、損失額算出部133は、ステップS104にて読み出した親製品について、出荷予定日テーブル330を参照し、出荷予定日332を読み出す。
次に、損失額算出部133は、親製品に対してかかる規制の施行日と、出荷予定日とを用いてビジネスリスク発生日を特定する(ステップS109)。
具体的には、損失額算出部133は、ステップS104にて読み出した親製品に対してかかる規制の施行日を規制情報テーブル200の施行日202から特定する。そして、損失額算出部133は、ステップS108にて特定した当該親製品の出荷予定日と、施行日と、を比較して、いずれか遅い方をビジネスリスク発生日として特定する。
次に、損失額算出部133は、ステップS102にて指定を受け付けた全親部品に対して処理が完了したか否かを判定する(ステップS110)。
指定された全親部品に対して処理が完了していない場合には(ステップS110にて「No」)、損失額算出部133は、未処理の親部品を対象として、ステップS104から処理を実施する。
全親部品に対して処理が完了した場合には(ステップS110にて「Yes」)、損失額算出部133は、ステップS107にてビジネスリスク発生日を特定した親部品のそれぞれについて、累計損失額を算出する(ステップS111)。
具体的には、損失額算出部133は、ステップS109にてビジネスリスク発生日を特定した親部品のそれぞれについて、ビジネスリスク発生日以降の各月の損失額を、単月損失額テーブル530から読み出し、各月の損失額を累計した累計損失額を所定の期間(例えば2008年8月まで)の各月ごとに算出し、対応する累計損失額テーブル540の累計損失額543に記憶させる。
そして、損失額算出部133は、累計損失額543を算出した全ての親製品の累計損失額543を合計することで合計の累計損失額を算出し、累計損失額543に記憶させる。
次に、損失額算出部133は、ステップS111にて算出した累計損失額を出力する(ステップS112)。
具体的には、損失額算出部133は、累計損失額テーブル540の製品名称541が「合計」であって、年月542が最も先の(未来の)日付であるレコードの累計損失額543を読み出して、累計損失額図18に示す累計損失額出力画面650を作成し、出力部142に出力するよう指示する。
図18は、累計損失額出力画面650の例を示す図である。
累計損失額出力画面650は、累計損失額表示領域651と、累計損失額算出対象の製品表示領域652と、累計損失額算出対象の規制表示領域653と、を有する。
累計損失額表示領域651は、累計損失額を表示する。
製品表示領域652は、ステップS102にて指定を受け付けた製品を表示する。全ての製品を指定されていた場合には、「全て」と表示する。
製品表示領域653は、ステップS102にて指定を受け付けた規制を表示する。全ての規制を指定されていた場合には、「全て」と表示する。
以上が、損失額算出処理のフローである。
損失額算出処理を実施することで、規制により出荷が不能となる場合に受ける損失額を、販売台数と販売単価の予定に基づき、予め算出することが可能となる。
次に、本実施形態における対応計画試算処理のフローについて、図に基づき説明する。
図19は、対応計画試算処理の流れを示すフロー図である。
対応計画試算処理は、規制への対応、すなわち部品等の設計や製造に関して、規制に抵触しないように、製造する部品仕様を変更する対応について、その詳細な対応計画を試算する処理である。
対応計画試算処理は、損失額算出処理の実施に続けて開始される。
まず、対応計画試算部134は、入力画面680を表示させる(ステップS201)。
図20に、ステップS201にて表示する入力画面680の例を示す。
入力画面680は、開始指示を受け付ける開始ボタン682を表示する開始ボタン表示領域681を有する。
開始ボタン682は、指示を受け付けると、対応計画試算処理のステップS202から処理を開始させる。
次に、対応計画試算部134は、部品単位に、対応のための業務フローを読み出す(ステップS202)。
具体的には、対応計画試算部134は、対応工数テーブル400を読み出し、部品ごとに工程順と、工程を担当する人員の所属する部署と、必要な工数と、を特定する。例えば、部品名称401が「部品A1」であり、部署402が「設計」であり、順序403が「1」であり、必要工数404が「20」であれば、部品Aについて対応する工程順「1」は「設計」を担当する部署の工数「20」人月を必要とする、ことを特定する。
次に、対応計画試算部134は、対応に投入可能な人員の内訳を読み出す(ステップS203)。
具体的には、対応計画試算部134は、投入人員テーブル410を読み出し、対応を行うために投入可能な人員について、部署ごと、月ごとに人員の数を特定する。例えば、部署411が「設計」であり、年月412が「´08.1」であり、投入人員413が「10」であれば、「設計」を担当する部署は、「2008年1月」期は「10」人の要員を投入可能である、ことを特定する。
次に、対応計画試算部134は、規制への対応を施す子部品について、対応順序の候補を、子部品の順列組み合わせにより算出する(ステップS204)。
具体的には、対応計画試算部134は、規制子部品テーブル510の規制有無512が「Yes」である子部品511を特定し、その順列組み合わせを求める。そして、対応計画試算部134は、求めた順列組み合わせのそれぞれを対応順序の候補とする。例えば、「部品A1」と「部品A3」が規制対象の部品であれば、対応計画試算部134は、その順列組み合わせとして、「部品A1、部品A3」の順序で特定される候補(候補αとする)と、「部品A3、部品A1」の順序で特定される候補(候補βとする)と、の二通りの候補を算出する。
次に、対応計画試算部134は、ステップS204にて算出した候補ごとに、順序に従って子部品へ対策を行う業務フローに沿って人員を割り振る(ステップS205)。
具体的には、対応計画試算部134は、ステップS204にて算出した候補の各々について、子部品に対応を施す順序を特定する。そして、対応計画試算部134は、順序に従って、先に対応を施す子部品から順に、ステップS202にて読み出した業務フローに沿うように、ステップS203にて読み出した対応に投入可能な人員を割り付ける。
その際、対応計画試算部134は、候補ごとに、対応を施す全ての子部品に対する対応期間が最も短くなるように対応人員を投入するよう人員を割り付ける。
また、対応計画試算部134は、業務フローで規定された順に、工程を担当する部署の人員から投入する人員を割り付ける。すなわち、「設計」工程には「設計」部署の人員を投入人員413の値を上限として割り付け、工数が不足する場合には翌月の投入人員413を割り付ける。
さらに、対応計画試算部134は、二番目以降に対応を施す子部品に対しては、直前に対応を施す子部品と順序が錯誤しないよう人員を割り付ける。すなわち、対応計画試算部134は、例えば候補αにおいては、各部署が、「部品A1」に対する対応人員を投入し終えてから、「部品A3」に対する対応人員を投入するよう人員を割り付ける。
次に、対応計画試算部134は、対応の候補ごとに、対応完了日を特定する(ステップS206)。
具体的には、対応計画試算部134は、対応の候補ごとに、最後の部品に対する最後の工程が完了する日を算出し、特定する。
次に、対応計画試算部134は、対応の候補ごとに、製品ごとのビジネスリスク発生日から対応完了日までの累計損失額を算出する(ステップS207)。
具体的には、対応計画試算部134は、規制により影響を受ける親製品を規制親製品テーブル520から特定し、特定した親製品を構成する子部品を構成部品テーブル300から特定する。そして、対応計画試算部134は、対応の候補ごとに、子部品への対応が完了する日を特定し、構成する子部品への対応が完了する日が最も遅い日を親製品への対応完了日として算出する。
そして、対応計画試算部134は、損失額算出処理のステップS105〜ステップS107と同様に、親製品ごとにビジネスリスク発生日を特定する。
そして、対応計画試算部134は、親製品単位のビジネスリスク発生日から対応完了日までの期間の累計損失額を算出し、対応の候補ごとに、全ての親製品の累計損失額を合算して累計損失額を算出する。
そして、対応計画試算部134は、ステップS207において算出した累計損失額を、候補ごとに、対応順累計損失額テーブル550に記憶させる。
次に、対応計画試算部134は、ステップS207において算出した累計損失額を読み出し、出力画面700を作成して表示する(ステップS208)。
具体的には、対応計画試算部134は、ステップS207において記憶させた累計損失額を、候補ごとに、対応順累計損失額テーブル550から読み出し、対応計画出力画面700を作成して出力部142に表示させる。
図23は、対応計画出力画面700の画面例を示す図である。
対応計画出力画面700は、表示対象表示領域710と、対応計画候補の詳細を表示する指示を受け付ける対応計画詳細選択領域720と、累計損失額の詳細を表示する指示を受け付ける累計損失額詳細選択領域730と、を有する。
表示対象表示領域710は、詳細を表示させる対象となる対応計画の候補を表示し選択を受け付ける表示対象選択領域711を有する。例えば、表示対象選択領域711には、詳細を表示させる対象となる「候補α」と「候補β」とが表示される。
対応計画詳細選択領域720は、対応計画の詳細を表示させる指示を受け付ける対応計画詳細表示ボタン721と、表示対象となる部署の指定を受け付ける表示対象部署表示領域722と、表示対象となる部品の指定を受け付ける表示対象部品表示領域724と、を有する。
対応計画詳細表示ボタン721は、指示を受け付けると、後述する対応計画詳細表示処理を開始させる。その際、表示対象表示領域710にて選択された候補と、表示対象部署表示領域722にて指定を受け付けた部署と、表示対象部品表示領域724にて指定を受け付けた部品と、を指定する。
表示対象部署表示領域722は、対象となる部署の選択を受け付ける選択受付領域と、表示対象部署表示領域722に表示させる部署をスクロールさせて表示する指示を受け付けるスクロール受付領域723と、を有する。
表示対象部品表示領域724は、対象となる部品の選択を受け付ける選択受付領域と、表示対象部品表示領域724に表示させる部品をスクロールさせて表示する指示を受け付けるスクロール受付領域725と、を有する。
累計損失額詳細選択領域730は、累計損失額の詳細を表示させる指示を受け付ける累計損失額詳細表示ボタン731と、表示対象となる製品の指定を受け付ける表示対象製品表示領域732と、を有する。
累計損失額詳細表示ボタン731は、指示を受け付けると、後述する累計損失額詳細表示処理を開始させる。その際、表示対象製品表示領域732にて指定を受け付けた製品を指定する。
対応計画試算部134は、投入人員テーブル410に記憶されたレコードの部署411を重複なく読み出し、表示対象部署表示領域732の選択受付領域に、読み出した部署をチェックボックス等により複数指定可能に表示させる。
また、対応計画試算部134は、規制子部品テーブル510に記憶されたレコードから、規制有無512が「Yes」であるレコードの子部品511を読み出し、表示対象部品表示領域724の選択受付領域に、読み出した子部品の識別子をチェックボックス等により複数指定可能に表示させる。
また、対応計画試算部134は、構成部品テーブル300に記憶されたレコードの親製品301を重複なく読み出し、表示対象製品表示領域732に、読み出した親製品の識別子をチェックボックス等により複数指定可能に表示させる。
以上が、対応計画試算処理のフローである。
対応計画試算処理を実施することによって、所定の人員投入計画の下で累計損失額が最も小さくなるような規制部品への対応順序を算出し、その対応計画の概要を表示することが可能となるため、対応計画を立てる際の試算を行うことができるようになる。
図21と図22とは、対応計画試算処理のステップS204にて算出した候補について投入人員テーブル410の投入人員の内訳と、ステップS207にて算出する累計損失額テーブル540の具体例を示す図である。このうち、図21は、候補α(すなわち、部品の対応順序が「部品A3、部品A1」の候補)について、図22は、候補β(すわわち、部品の対応順序が「部品A1、部品A3」の候補)について、それぞれ具体的な値を示す。
図21においては、投入人員テーブル410は、「設計」部署が、「2008年1月」と「2008年2月」に部品A1の対応のために10人ずつ人員を投入し、「2008年3月」には部品A3の対応のために10人の人員を投入することを示している。また、累計損失額テーブル540は、「製品A」について「2008年4月」〜「2008年7月」の期間において「3億9千6百万円」の損失が発生し、「製品B」について「2008年1月」〜「2008年7月」の期間において「1億9千3百2十万円」の損失が発生し、その「合計」が「2008年1月」〜「2008年7月」の期間において「5億8千9百2十万円」であることを示している。
図22においては、投入人員テーブル410は、「設計」部署が、「2008年1月」に部品A3の対応のために人員を10人投入し、「2008年2月」と「2008年3月」に部品A1の対応のために10人ずつ人員を投入することを示している。また、累計損失額テーブル540は、「製品A」について「2008年4月」〜「2008年7月」の期間において「3億9千6百万円」の損失が発生し、「製品B」について「2008年1月」〜「2008年4月」の期間において「1億2百8十万円」の損失が発生し、その「合計」が「2008年1月」〜「2008年7月」の期間において「4億9千8百8十万円」であることを示している。
なお、上記の対応計画試算処理は、ステップS201にて入力画面680を表示させ、ステップS202以降の処理を開始しているが、これに限らず、ステップS201にて損失額算出処理のステップS101で表示させる入力画面600を表示させてステップS102〜ステップS111を実施した後にステップS202以降の処理を開始させるようにしてもよい。
このようにすることで、一度の操作で対応計画の試算まで実施することができるようになり、ユーザの使用時の負荷を下げることができる。
次に、対応計画詳細表示処理のフローについて、図24を用いて説明する。
図24は、対応計画詳細表示処理の処理フローを示す図である。
対応計画詳細表示処理は、対応計画試算処理の結果得られた対応計画出力画面700の対応計画詳細表示ボタン721に対する指示を受け付けることで開始される。
まず、出力表示部132は、対応計画候補と、部署と、部品と、の選択を受け付ける(ステップS301)。
具体的には、出力表示部132は、対応計画詳細表示ボタン721によって指定された表示対象表示領域710にて選択された候補と、表示対象部署表示領域722にて指定を受け付けた部署と、表示対象部品表示領域724にて指定を受け付けた部品と、を受け付ける。
次に、出力表示部132は、選択された対応計画候補における、選択された部署と部品とに関し、月ごとの投入人員のグラフデータを作成する(ステップS302)。
具体的には、出力表示部132は、選択された対応計画候補における投入人員テーブル410を読み出し、指定された部署に部署411が該当するレコードを特定する。そして、出力表示部132は、指定された部品ごとに、時期と、投入人員数と、を特定し、それぞれX軸、Y軸に取った棒グラフを示す情報を作成する。
次に、出力表示部132は、対応計画候補のグラフについて表示画面を出力する(ステップS303)。
具体的には、出力表示部132は、ステップS302にて作成したグラフを示す情報を用いて、対応計画候補詳細画面800を構成し、画面を出力部142に描画するよう指示する。
図25は、対応計画候補詳細画面800の表示例である。
対応計画候補詳細画面800は、候補名表示領域810と、累計損失額表示領域811と、指定部署表示領域812と、指定部品表示領域813と、規制表示領域814と、子部品対応順表示領域815と、グラフ表示領域816と、を有する。
候補名表示領域810は、詳細を表示させた候補の名称を表示する。例えば「候補αの計画詳細」等である。
累計損失額表示領域811は、累計損失額を表示する。例えば、「4億9千8百8十万円」等である。
指定部署表示領域812は、詳細を表示する部署を表示する。例えば、全部署であれば「全て」と表示し、特定の部署であればその部署の識別子等である。
指定部品表示領域813は、詳細を表示している部品を表示する。例えば、全部品であれば「全て」と表示し、特定の部品であればその部品の識別子等を表示する。
規制表示領域814は、ステップS102にて受け付けた規制の名称を表示する。例えば「X」等である。
子部品対応順表示領域815は、候補に対応する子部品への対応順序を表示する。例えば、「候補α」に対しては「A3、A1」の対応順であることを表示する。
グラフ表示領域816は、対応計画の詳細をグラフ化して表示する。グラフは、横軸817に年月をとり、縦軸818に該当する期間での投入人員をとり、棒グラフ等により表示する。
なお、図25は、候補αについて、全ての部署、全ての部品を対象とした場合の対応計画候補詳細画面800の構成例である。
また、図26は、候補αについて、「資材」の部署、全ての部品を対象とした場合の対応計画候補詳細画面800の構成例である。
また、図27は、候補αについて、全ての部署、「子部品A3」の部品を対象とした場合の対応計画候補詳細画面800の構成例である。
以上が、対応計画詳細表示処理のフローである。
対応計画詳細表示処理を実施することにより、ユーザは、対応計画試算処理により試算した対応計画の人員計画について、詳細な情報を直感的に読み取ることができる。また、対応計画試算処理においては、表示させる情報を選択して表示することができるため、例えばユーザが所属する部署に関して発生する作業と時期とを容易に読み取ることができる。
次に、累計損失額表示処理のフローについて、図28を用いて説明する。
図28は、累計損失額表示処理の処理フローを示す図である。
累計損失額表示処理は、対応計画試算処理の結果得られた対応計画出力画面700の累計損失額詳細表示ボタン731に対する指示を受け付けることで開始される。
まず、出力表示部132は、対応計画候補と、製品と、の選択を受け付ける(ステップS401)。
具体的には、出力表示部132は、累計損失額詳細表示ボタン731によって指定された表示対象表示領域710にて選択された候補と、表示対象製品表示領域732にて指定を受け付けた製品と、を受け付ける。
次に、出力表示部132は、選択された対応計画候補における、選択された製品に関し、月ごとの累計損失額のグラフデータを作成する(ステップS402)。
具体的には、出力表示部132は、選択された対応計画候補における累計損失額テーブル540を読み出し、指定された製品に製品名称541が該当するレコードを特定する。そして、出力表示部132は、指定された製品ごとに、時期と、累計損失額と、を特定し、それぞれX軸、Y軸に取ったグラフを示す情報を作成する。
また、出力表示部132は、ステップS401にて受け付けた表示対象の製品が一つである場合、その製品のビジネスリスク発生日と、対応完了日と、を、示すマーク情報を対応する日付付近に示すようグラフ情報に追加する。
なお、出力表示部132は、ビジネスリスク発生日として対応計画試算処理のステップS207にて用いたビジネスリスク発生日を用い、対応完了日として対応計画試算処理のステップS206にて用いた対応完了日を用いる。
次に、出力表示部132は、累計損失額のグラフについて表示画面を出力する(ステップS403)。
具体的には、出力表示部132は、ステップS402にて作成したグラフを示す情報を用いて、累計損失額詳細画面900を構成し、画面を出力部142に描画するよう指示する。
図29は、累計損失額詳細画面900の表示例である。
累計損失額詳細画面900は、候補名表示領域910と、規制表示領域911と、累計損失額表示領域912と、指定製品表示領域913と、子部品対応順表示領域914と、グラフ表示領域915と、を有する。
候補名表示領域910は、詳細を表示させた候補の名称を表示する。例えば「候補αの計画詳細」等である。
規制表示領域911は、ステップS102にて受け付けた規制の名称を表示する。例えば「X」等である。
累計損失額表示領域912は、累計損失額を表示する。例えば、「4億9千8百8十万円」等である。
指定製品表示領域913は、グラフを表示する製品を表示する。例えば、全製品であれば「全て」と表示し、特定の製品であればその製品の識別子等である。
子部品対応順表示領域914は、候補に対応する子部品への対応順序を表示する。例えば、「候補α」に対しては「A3、A1」の対応順であることを表示する。
グラフ表示領域915は、対応計画を実施した場合の累計損失額の詳細をグラフ化して表示する。グラフは、横軸916に年月をとり、縦軸917に累計損失額をとり、表示する。
また、グラフ表示領域915には、グラフを表示する製品が特定の一つの製品であれば、その製品のビジネスリスク発生日を矢印等により示すビジネスリスク発生日指定表示918と、対応完了日を矢印等により示す対応完了日指定表示919と、を表示する。
なお、図29は、候補αについて、全ての製品を対象とした場合の累計損失額詳細画面900の構成例である。
また、図30は、候補αについて、「製品A」の製品を対象とした場合の累計損失額詳細画面900の構成例である。
以上が、累計損失額表示処理のフローである。
累計損失額表示処理の出力画面を見ることで、ユーザは、対応計画試算処理により試算した対応計画の詳細な累計損失額の情報を直感的に読み取ることができる。また、累計損失額表示処理では、表示させる情報をユーザが選択できるため、例えば個別の製品に関して発生する損失額を容易に読み取ることができる。
本発明の上記実施形態によると、ユーザは、損失額算出処理により規制がもたらす自社のビジネス上の影響をすばやく把握することができる。そして、対応計画試算処理によって、ビジネス上の影響を小さく抑えるための対応計画を定量的に求めることが可能となる。
以上、本発明について、実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、上記実施例の対応計画試算処理のステップS205においては、対応計画試算部134は、各候補単位で、対応を施す全ての子部品に対する対応期間が最も短くなるように対応人員を投入するよう人員を割り付けているが、これに限らず、例えば、ビジネスリスク発生日までに対応が完了する見込みである場合には、ビジネスリスク発生日まで対応期間を延ばして、期間あたりの投入人員数を低く抑えるようにしてもよい。
具体的には、ステップS205において投入人員数の制約条件の入力を受け付ける画面を表示してユーザからの制約条件の入力を受け付けて、投入人員数に制約を設けて人員を割り振るようにする。
このようにすることで、余裕のある対応計画を作成することができるようになる。
また例えば、図31に示すように、ステップS403にて表示する累計損失額のグラフを、複数の対応計画の候補についてそれぞれ作成し、一画面にまとめて(グラフ921とグラフ922)表示するようにしてもよい。
このようにすることで、ユーザは、各対応計画の候補間の差異を一見のもとに比較することが可能となるため、対応計画の比較を行いやすくなる。
また例えば、機会損失最小化支援装置100は、装置単体で動作するようにしているが、これに限らず、例えばHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)などの通信プロトコルによりサービスを提供するサーバ装置として、ネットワークを介して他の端末装置から入力指示を受け付け、他の端末装置に出力を表示させるものであってもよい。
このように変更することで、ネットワークに接続された他の端末を介してユーザが操作できるようになり、機器構成の自由度と、ユーザの利便性と、を増加させることができる。
なお、上記の機会損失最小化支援装置100は、装置として取引対象とするだけでなく、装置の動作を実現するプログラム部品単位で取引対象とすることも可能である。
100:機会損失最小化支援装置、111:入力装置、112:出力装置、113:演算装置、114:主記憶装置、115:外部記憶装置、120:記憶部、121:規制情報記憶領域、122:製品情報記憶領域、123:部門情報記憶領域、124:処理結果記憶領域、130:処理部、131:入力受付部、132:出力表示部、133:損失額算出部、134:対応計画試算部、141:入力部、142:出力部、200:規制情報テーブル、300:構成部品テーブル、310:属性テーブル、320:販売予定テーブル、330:出荷予定日テーブル、400:対応工数テーブル、410:投入人員テーブル、500:規制属性テーブル、510:規制子部品テーブル、520:規制親製品テーブル、530:単月損失額テーブル、540:累計損失額テーブル、550:対応順累計損失額テーブル