JP5036263B2 - 電解質膜の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池、特に固体高分子型燃料電池及び直接液体燃料型燃料電池に関する。
燃料電池用電解質膜として、スルホン酸基をはじめとする、プロトン解離性基を有するポリマーからなる電解質膜が知られている。なかでも、(i)燃料電池内で生成する水や、メタノールなどの液体燃料への膨潤や溶解が抑制され、(ii)燃料透過性が抑制され、(iii)高いプロトン伝導性を有する電解質膜へのニーズが高い。
近年、上記(i)〜(iii)を解決する目的で、ポリオレフィンやポリイミドを基材とする、水や液体燃料に実質的に膨潤、溶解することのない、疎水性の多孔質基材にプロトン解離性官能基含有ポリマーを充填した電解質膜が開発されている。なかでも、充填するプロトン解離性官能基含有ポリマーの水や液体燃料への膨潤や溶解を分子レベルで抑え、より一層上記(i)〜(iii)を向上させる目的で、プロトン解離性官能基とともに架橋構造を有するポリマーが充填された電解質膜が開発されている。
例えば、特許文献1には、スルホン酸基含有ビニルモノマーを含む溶液を多孔性基材に含浸させた後、これを重合する工程を含む電解質膜の製造方法において、前記スルホン酸基含有ビニルモノマーとして、純度90%以上のビニルスルホン酸及び/又はその塩を80モル%以上含有するとともに、前記溶液中のビニルスルホン酸及び/又はその塩の濃度を35重量%以上とすることを特徴とする、電解質膜及びその製造方法が記載されている。しかし、特許文献1において、スルホン酸基含有ビニルモノマー中に使用される、ビニルスルホン酸は、水などの溶媒を必要とするその塩であってもよく、スルホン酸基含有ビニルモノマーをプロトン解離性液状モノマーに限定していないため、燃料透過性を一層改善する余地があると考えられる。また、イオン交換容量の大きいビニルスルホン酸ポリマーが含水膨張するため、多孔質基材、特に実質的に重量平均分子量が50万以下のポリオレフィンのみからなる多孔質基材を、変形させることにより発生する外観不良を回避する方法については何ら記載がない。
特開2006−216531号公報
発明者らは、上記の課題を解決すべく検討を行い、均一混合液を形成する、特定の組み合わせの、プロトン解離性液状モノマーと液状架橋剤が、実質的に溶媒を含むことなく容易に疎水性の多孔質基材へ充填、重合され、該多孔質基材内にプロトン解離性液状モノマーと液状架橋剤のコポリマーとして密に充填され、低EWでかつ低含水率の電解質膜が得られ、際立った低燃料透過性と高プロトン伝導性が発現することを見出し、先に特許出願した(特願2006−9648号)。しかしながら、本発明者らが更に検討を進めたところ、前記方法では、電解質の充填時に多孔質基材が変形し外観不良を発生し、得られた電解質膜を燃料電池に使用する際に、電極との接触不良が懸念されるという問題があった。
本発明の目的は外観不良の少ない電解質膜を提供することである。更には、多孔質基材内に電解質が密に充填され、燃料透過性が低く、プロトン伝導性の高い、外観不良の少ない電解質膜を提供することにある。
本発明者等は、上記の課題を解決すべく検討を行った結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)液状プロトン解離性ビニルモノマーと、一分子中に少なくとも二つの炭素−炭素二重結合を有する実質的に水に溶解しない架橋剤とを含有する混合液を疎水性多孔質基材に含浸、重合する電解質膜の製造方法であって、該混合液の含水率が0.5%以下であることを特徴とする電解質膜の製造方法。
(2)架橋剤が液状である、上記(1)の電解質膜の製造方法。
(3)液状プロトン解離性ビニルモノマーがビニルスルホン酸である、上記(1)又は(2)の電解質膜の製造方法。
(4)架橋剤が、更にN−C=O結合を有する、上記(1)〜(3)いずれかの電解質膜の製造方法。
(5)架橋剤がトリアリルイソシアヌレートである、上記(1)〜(4)いずれかの電解質膜の製造方法。
(6)疎水性多孔質基材が、実質的に、重量平均分子量が50万以下のポリオレフィンのみからなる、上記(1)〜(5)いずれかの電解質膜の製造方法。
本発明の電解質膜の製造方法により、プロトン解離性液状モノマーと架橋剤のコポリマーが該多孔質基材内に密に充填され、際立った低燃料透過性と高プロトン伝導性を備えた電解質膜を、外観不良を発生させることなく製造することが可能となる。本発明の製造方法により得られた電解質膜は、燃料電池、特に固体高分子型燃料電池や、直接メタノール型燃料電池をはじめとする直接燃料型燃料電池に好適に使用可能である。
以下本発明を具体的に説明する。本発明において、電解質膜は、液状プロトン解離性ビニルモノマーと、一分子中に少なくとも二つの炭素―炭素二重結合を有する実質的に水に溶解しない架橋剤とを含有する、含水率が0.5%以下の混合液を作成し、これを疎水性多孔質基材に含浸、重合することにより製造される。
本発明において、液状プロトン解離性ビニルモノマーは、分子内に少なくとも一つの炭素−炭素二重結合(C=C結合)と、例えばスルホン酸基、ホスホン酸基、硫酸基、リン酸基、カルボン酸基から選択される、少なくとも一つプロトン解離性官能基を有する液状のビニルモノマーである。
本発明において、液状とは、30℃で液状であることをいう。該液状プロトン解離性ビニルモノマーの粘度は、均一混合液として使用される際に、該電解質膜前駆体への良好な含浸性を保つため、40℃で100000cP以下、より好ましくは10000cP以下、更に好ましくは1000cP以下であることが好ましい。ここで、粘度は円錐平板型回転粘度計(E型回転粘度計、ローター回転数50rpm)により測定されるものである。
このような液状解離性ビニルモノマーの例として、ビニルスルホン酸、ビニルホスホン酸、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸等が好ましく用いられる。中でも、プロトン解離性官能基あたりの分子量が小さく、かつプロトン解離性官能基のプロトンが解離しやすい、ビニルスルホン酸を使用すると、イオン交換容量が大きく、高いプロトン伝導性を有する電解質膜が得られるので、特に好ましい。
本発明では、必要に応じて、これらの液状プロトン解離性ビニルモノマーを複数種類併用してもよい。また、必要に応じて、液状プロトン解離性ビニルモノマーに、例えば、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸に例示される固体プロトン解離性ビニルモノマーを、液状プロトン解離性ビニルモノマーに溶解しうる範囲内で少量併用してもよい。
本発明において、架橋剤は、分子内に少なくとも二つの炭素―炭素二重結合(C=C結合)を有し、実質的に水に溶解しない架橋剤である。架橋剤は、30℃で液状であることが好ましく、粘度は、均一混合液として使用される際に、疎水性多孔質基材への良好な含浸性を保つため、40℃で100000cP以下、より好ましくは10000cP以下、更に好ましくは1000cP以下の液状であることが好ましい。ここで、粘度は前述の方法により測定される。該架橋剤は、該液状プロトン解離性ビニルモノマーと均一混合液を形成し、かつ実質的に水に溶解しないものであれば特に限定されるものではない。架橋剤は、疎水性多孔質基材に単独でぬれ性を有することが好ましい。例えば、該液状プロトン解離性ビニルモノマーとして、好ましい例であるビニルスルホン酸を使用する場合、好ましくは分子内に少なくとも二つのC=C二重結合と、N−C=O結合を有する液状架橋剤、より好ましくはトリアリルイソシアヌレートが使用可能である。
混合液中の液状プロトン解離性ビニルモノマーと液状架橋剤の量比は、該電解質膜の膜燃料透過性やプロトン伝導性に影響する、該電解質膜のイオン交換容量及び含水率や、該電解質膜を製造する際に液状プロトン解離性ビニルモノマーと液状架橋剤が均一混合液を形成しうる混合比で決まるもので、特に限定されるものではない。例えば、該液状プロトン解離性ビニルモノマーとして、好ましい例であるビニルスルホン酸を使用する場合、該液状架橋剤として、好ましい例であるトリアリルイソシアヌレートを使用する場合、該ビニルモノマーと該架橋剤の混合重量比は、混合液の均一性、疎水性多孔質基材への含浸性の点から、好ましくは40/60〜70/30である。
本発明では、液状プロトン解離性ビニルモノマーと架橋剤の混合液の含水率が0.5%以下である。含水率が0.5%以下であることにより、(i)単独では親水性が強く疎水性多孔質基材に含浸されない該液状プロトン解離性ビニルモノマーを、電解質膜形成後脱落すると考えられる、溶媒や界面活性剤を併用することなく疎水性多孔質基材に含浸させることができ、液状プロトン解離性ビニルモノマーと架橋剤の緻密な電解質重合体を形成し、結果得られる電解質膜の水素透過性やメタノール透過性を抑制できる効果だけでなく、(ii)該液状プロトン解離性ビニルモノマーと該架橋剤が重合後、含水膨張により疎水性多孔質基材、特に実質的に重量平均分子量が50万以下のポリオレフィンのみからなる疎水性多孔質基材が変形破壊し、得られる電解質膜に外観不良が発生するのを防止する効果があると考えられる。含水率は好ましくは0.4%以下である。
混合液の均一性は、液状プロトン解離性ビニルモノマーと架橋剤の組み合わせを工夫することにより、一層向上できる。例えば、先述の通り、該液状プロトン解離性ビニルモノマーとして、好ましい例であるビニルスルホン酸を使用する場合、架橋剤として、好ましい例であるN−C=O結合を有する液状のトリアリルイソシアヌレートを使用することが好ましい。また必要に応じて、混合液の含水率が0.5%以下の範囲で、該液状プロトン解離性ビニルモノマーに溶解可能な、少なくとも一つの炭素−炭素二重結合(C=C結合)を有する非解離性モノマーや、固体状プロトン解離性ビニルモノマーを、非解離性モノマーが解離性液状モノマーの重量を超えない範囲で混合液に少量溶解させ、共重合して併用してもよい。
混合液は、液状プロトン解離性ビニルモノマーと架橋剤を主成分とすることが好ましく、50wt%以上含有すること、更には80wt%以上、更に好ましくは90wt%以上含有することが好ましい。
混合液は、得られる電解質膜のメタノール透過性を低く保つため、実質的に水以外のアルコール類をはじめとする有機溶剤等の溶媒を含有しないことが好ましい。
本発明において、疎水性多孔質基材は、例えば、ポリオレフィン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド等の、水や液体燃料に実質的に膨潤、溶解することのない、疎水性のポリマーからなり、三次元網目構造を有する通気性の多孔質基材である。好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレンに代表されるポリオレフィン系ポリマー及びコポリマーや、ポリフッ化ビニリデンポリマー及びコポリマーを主成分とするものである。得られる電解質膜のハンドリング性と、プロトン伝導性を燃料電池用電解質膜として好ましい範囲に保つため、疎水性多孔質基材の厚みは、好ましくは5〜100μm、より好ましくは10〜60μmであり、気孔率は好ましくは、25〜70%が好ましく、より好ましくは30〜55%であり、厚み25μm換算透気度は好ましくは200〜900秒/100cc、より好ましくは300〜800秒/100ccである。含浸重合させる液状プロトン解離性ビニルモノマーと架橋剤のコポリマーの含水膨張を抑えるために、多孔質膜を構成するポリマーの重量平均分子量が25万以上であり、二軸方向に3×3〜10×10倍、更には5×5〜10×10倍延伸処理がなされた強度の高いものであることが好ましい。更に、重量平均分子量が25万以上50万以下のポリオレフィンのみからなることが、疎水性多孔質基材の生産性や、得られる電解質膜のプロトン伝導性やメタノール透過性の安定性などの観点から好ましい。
本発明において、混合液は、例えば、(I)高エネルギー線を照射された電解質膜前駆体に直接、あるいは、(II)さらにラジカル重合開始剤が溶解した均一混合液として、該疎水性多孔質基材に含浸、重合されることにより、該液状プロトン解離性ビニルモノマーと、該液状架橋剤の重合体となり、該疎水性多孔質基材に充填される。
(I)法で使用可能な高エネルギー線として、例えば、プラズマ、紫外線、電子線、γ線等、公知の高エネルギー線が使用可能である。これらの高エネルギー線は、該電解質膜前駆体を励起させ、反応開始点を生成させ、これと該モノマー液が反応するため、重合開始剤を使用しなくても、該モノマー液の重合体が形成される。
(II)法で使用可能なラジカル重合開始剤として、公知のラジカル重合法の技術を使用することができる。具体例としては、熱開始重合、紫外線等の光開始重合等が挙げられる。熱開始重合のラジカル重合開始剤の具体例とし、一般的に熱開始重合に利用されている、過酸エステル、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物等が挙げられる。
ラジカル系光重合開始剤の具体例としては、一般に紫外線重合に利用されている、ベンゾインエーテル系開始剤、アセトフェノン系開始剤、ベンゾフェノン系開始剤、チオキサントン系開始剤、ベンジル、キノン、チオアクリドンおよびこれらの誘導体等が挙げられる。これらラジカル重合開始剤は、単独で用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。重合開始剤は、重合開始剤を含めた均一混合液の含水率を0.5%以下に抑えるために、均一混合液へ直接溶解できることが好ましい。また、重合開始剤の使用量は、均一混合液中の、液状プロトン解離性ビニルモノマーと架橋剤の合計100重量部に対して、0.001〜5wt%、更には0.01〜3wt%の必要最小限量であることが好ましい。
下記実施例、比較例にて本発明を説明する。尚本実施例は発明の範囲を限定するものではない。
(1)含水率の測定
容量滴定方式カールフィッシャー水分計(京都電子工業株式会社製)を用いて、カールフィッシャー法により、疎水性多孔質基材に充填する直前の均一混合液の含水率を測定した。
(2)プロトン伝導性の測定
40℃、水中における膜面方向のプロトン伝導度(S/cm)を、4端子法により、電気化学測定システム「1280Z」(商標、ソーラトロン社製)を用いて、測定した交流インピーダンスから求め、この値を膜厚み(cm)で割り、プロトン伝導性(S/cm)とした。
(3)メタノール透過性の測定
フロー式ガス・蒸気・液体透過率測定装置「GTR−20XFAC」(商標、GTRテック株式会社製)を用いて、膜を40℃に制御されたチャンバー内のセルにセットし、1.54cmの膜の上面に30wt%メタノール水溶液を循環させ、膜の下面に乾燥ヘリウムを流し、メタノールを浸透気化させた。膜下面に流したヘリウムを、ガスサンプラーを設けた六方バルブにより一定間隔でサンプリングし、ガスクロマトグラフでヘリウム中のメタノール量を定量した。メタノール量の経時変化を追跡し、一定になった時点のメタノール量から、メタノール透過性を求めた。
(4)気孔率の測定
10cm角のサンプルをとり、その体積と質量から次式を用いて計算した。
気孔率(%)=(体積(cm)−質量(g)/ポリマーの密度)/体積(cm)×100
(5)透気度の測定
JIS−P−8117に準拠し、25℃で測定した。
[実施例1]
液状プロトン解離性モノマーであるビニルスルホン酸(粘度:7cP)50重量部、液状架橋剤であるトリアリルイソシアヌレート(粘度:100cP)50重量部、光重合開始剤0.1重量部からなる、実質的に溶媒を含まない均一混合液を作成した。該均一混合液の含水率は0.1%であった。該均一混合液に窒素バブリングを行った後、疎水性の多孔質基材である、ポリエチレン多孔質膜(厚み38μm、気孔率43%、透気度610秒/100cc、重量平均分子量28万)を浸漬し、該均一混合液を該微多孔膜に含浸させた。これを該均一混合液から引き上げ、ポリエチレン袋に密封し、余分な該均一混合液を除き、石英ガラス板ではさんだ後、高圧水銀ランプを15分間照射し、該微多孔膜中に含浸されたビニルスルホン酸とトリアリルイソシアヌレートを重合させ、さらにこれを50℃のオーブンに24時間保管し、重合を完了させた。最後に、得られた膜を取り出し、水洗を行い、膜表面に付着した余分な電解質を取り除くことにより、電解質膜を作成した。本電解質膜のプロトン伝導性は11S/cm、メタノール透過性は4kg/m日で、多孔質基材の変形による外観不良は認められなかった。
[実施例2]
均一混合液の含水率を0.4%とする以外は、実施例1と同様の方法で電解質膜を作成した。本電解質膜のプロトン伝導性は11S/cm、メタノール透過性は5kg/m日で、多孔質基材の変形による外観不良は認められなかった。
[比較例1]
均一混合液の含水率を0.6%とする以外は、実施例1と同様の方法で電解質膜を作成した。本電解質膜のプロトン伝導性は11S/cm、メタノール透過性は5kg/m日であったが、多孔質基材の変形による泡状の外観不良が認められた。
本発明の架橋電解質膜は燃料電池、特に固体高分子型燃料電池や、直接メタノール型燃料電池をはじめとする直接燃料型燃料電池に好適に使用可能である。

Claims (6)

  1. 液状プロトン解離性ビニルモノマーと、一分子中に少なくとも二つの炭素−炭素二重結合を有する実質的に水に溶解しない架橋剤とを含有する混合液を疎水性多孔質基材に含浸、重合する電解質膜の製造方法であって、該混合液の含水率が0.5%以下であることを特徴とする電解質膜の製造方法。
  2. 架橋剤が液状である、請求項1記載の電解質膜の製造方法。
  3. 液状プロトン解離性ビニルモノマーがビニルスルホン酸である、請求項1又は2に記載の電解質膜の製造方法。
  4. 架橋剤が、更にN−C=O結合を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解質膜の製造方法。
  5. 架橋剤がトリアリルイソシアヌレートである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電解質膜の製造方法。
  6. 疎水性多孔質基材が、実質的に、重量平均分子量が50万以下のポリオレフィンのみからなる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電解質膜の製造方法。
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