JP5036041B2 - Rstp処理方式 - Google Patents
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Description
このように構成されたネットワークにおいて、伝送線路1の断線やノードの電源ダウン等のネットワークに生じる障害を検出するには、所定の時間毎に予め定めたパケット、具体的にはBPDUをネットワークに送出し、その健全性を確かめるヘルシ・チェックを実施する。そして一定時間以内にBPDUを受信できない場合、各ノードは、障害が発生したことを認識する。するとスイッチング・ハブS1,S2,・・・,Snは、ネットワークのブロッキングを解除し、新しい通信ルートを形成する。このようにすることで、ネットワークに生じた障害が回避され正常な通信機能を維持することができる(リカバリ)。
ところで工業システムやビルシステムのようなリアルタイム伝送処置が要求されるネットワークの伝送周期は、極めて短く例えば10ms程度が望ましい。したがって、この伝送周期の範囲内でリカバリを完了することが要求されている。
ちなみにリカバリ時間を短縮するために、Linkライン8A,8Bを介して、物理層レベルにおける障害を検出することも可能であり、その場合は、リカバリ時間を50msにまで短縮することが可能ではあるものの、伝送周期が短い上述した工業システムやビルシステムには、適用できないという問題がある。
前記ノードは、前記伝送線路にそれぞれ接続されて、OSI参照モデルの物理層に係る処理をそれぞれ実行する2つのPHY部と、これらPHY部にそれぞれ接続されて、前記OSI参照モデルのデータリンク層の下位副層に係る処理をそれぞれ実行する2つのMAC部と、これらMAC部に接続されて、ラピッド・スパニング・ツリー・プロトコルを処理するRSTP処理部と、前記各MAC部にそれぞれ設けられて、前記ラピッド・スパニング・ツリー・プロトコルにおけるBPDUデータの送受をそれぞれ行うBPDU送受信バッファと、これらBPDU送受信バッファと前記RSTP処理部との間で前記BPDUデータを相互に受け渡す2つのBPDUデータバスとを具備し、
前記RSTP処理部は、一方の前記PHY部が前記ネットワークから受信し、このPHY部に接続された一方の前記MAC部における前記BPDU送受信バッファに蓄積されたBPDUデータを、このMAC部と接続された前記BPDUデータバスを介して受け取り、この受け取ったBPDUデータを解読して、所定の処理を実行した後、他方の前記MAC部と接続された前記BPDUデータバスを介して所定のBPDUデータを他方の前記BPDU送受信バッファに転送し、この他方のMAC部に接続された他方の前記PHY部から前記ネットワークに該BPDUデータを送出することを特徴としている。
また前記各MAC部は、OSI参照モデルの上位層のプロトコルを司るCPUと互いに送受信データを受け渡す上位層データバスと、この上位層データバスとBPDU送受信バッファとのいずれか一方を前記PHY部に対する接続に切り換えるスイッチ部と、前記RSTP処理部からの制御を受けて前記スイッチ部における接続先を切り換えるBPDU送受信処理モジュール部とをそれぞれ具備し、
前記ポート制御モジュールは、前記PHY部から前記MAC部に与えられる受信データまたは前記MAC部から前記PHY部へ与える送信データが前記BPDUデータであるとき、前記BPDU送受信処理モジュール部に前記スイッチ部を前記BPDU送受信バッファ側に切り換える指令を与える一方、前記受信データまたは送信データが前記BPDUデータでないとき、前記スイッチ部を前記上位層データバス側に切り換える指令を与えることを特徴としている。
さて、図1,2は、各ノードN1,N2,・・・,Nnにそれぞれ装備されたスイッチング・ハブS1,S2,・・・,Snのスイッチング・ハブの構成を示すものである。詳細は後述するがこの図に示したスイッチング・ハブS1,S2,・・・,Snが従来のスイッチング・ハブを示す図18と異なるところは、2つのMAC部4A,4Bにそれぞれにバッファ/転送回路部6とは別にラピッド・スパニング・ツリー・プロトコルにおけるBPDUデータの送受をそれぞれ行うBPDU送受信バッファ10A,10Bを新たに設け、さらにBPDU送受信バッファ10A,10Bまたはバッファ/転送回路部6とPHY部3A,3Bとの間でデータの接続を切り換えるスイッチ部11A,11B、このスイッチ部11A,11Bの切り換えを制御するBPDU送受信処理モジュール部12A,12B、RSTP処理をソフトウエアの介在なしに、ハードウエアで実行するRSTP処理部20、およびこのRSTP処理部20とBPDU送受信バッファ10A,10Bとの間でデータを相互に受け渡すBPUDデータバス13A,13Bをそれぞれ設けた点にある。
これら2つのポート制御モジュール21A,21Bは、それぞれ接続されたMAC部4A,4Bに対して一方のポート制御モジュール21A,21Bから他方のポート制御モジュール21B,21Aに対して互いに送信要求(送信REQ)とその確認応答(送信ACK)を実行する。
この検討は、図3に示すように5つのノードN1〜N5のそれぞれにスイッチング・ハブS1〜S5を備え、各スイッチング・ハブS1〜S5の2つのノードを順に隣接するノードに伝送線路1を用いて接続してリング状のトポロジを形成する。ここではノード番号が小さい方が優先度が高いものとする。つまり、ノードN1の優先度が最も高くマスタ(Root)の役割を担い、他のノードN2〜N5は、ノードN1より優先度が低くスレーブ(Designated)の役割が与えられるものとする。また各スイッチング・ハブS1〜S5が有する2つのポートを、それぞれポートP1およびポートP2とする。ここでは図3に示した5つのスイッチング・ハブS1〜S5において向かって左側をポートP1、右側をポートP2とする。
ここで、図4,5の中のST1〜ST20までの動作時間の合計が、リカバリ時間となる。さらに、障害(図4ではノードN1とノードN2との間)が解消された場合には、同様な動作が実行され、再び正常動作時の状態(初期状態)に復帰する。
(a)各ノードN1〜N5のRSTP処理時間とBPDUの伝搬時間
(b)障害発生箇所
(c)接続ノードの台数
(d)各ノードN1〜N5の通信状況
そこで、前述したRSTP動作原理を踏まえると、各ノードにおけるRSTP処理時間とBPDUの伝搬時間は、主に次の5つの要素に大別することができる。
(2)RT2:「通報」を受信したノードが「ACK」を返信するとともに、他のポートから「通報」を送信し終えるまでの時間(図4の場合、ノードN3〜N5が該当する)
(3)RT3:「通報」を受信してから、両ポートに対し「Re:通報」を送信完了するまでの時間(図4および図5の場合、ノードN1が該当する)
(4)RT4:「Re:通報」を受信してから「ACK」を返信すると共に、他のポートから「Re:通報」を送信し終えるまでの時間(図5の場合、例、ノードN3、N4、N5が該当する)
(5)RT5:障害検出ノードが「Re:通報」を受信してから「ACK」の送信が完了するまでの時間(図5の場合、ノードN2が該当する)
そこでこれら5つの要素時間について本発明の計算モデルを作って計算する。
まず伝搬時間RT1についてその所要時間を算出する。図6、図7に示すように障害が発生してからPHY部3A(または3B)がこの障害(Link障害)を検出するまでの時間をt1、PHY部3A(または3B)がLink障害を検出してからRSTP処理部20が処理を完了するまでの時間をt2、他方のMAC部4B(または4A)に「通報」データの送信処理に要する時間をt3、このMAC部4B(または4A)が「通報」データをMII(Media Independent Interface)に出力するまでの時間をt4、PHY部3B(または3A)が転送に要する時間(転送遅延時間)をt5、伝送線路(ケーブル)伝搬時間をt6とする。
したがって、伝搬時間RT1は、
RT1=t1+t2+t3+t4+t5+t6
=20+0.14+0.2+5.76+0.07+0.538=26.708μs
と求まる(内訳時間の詳細を図7に示す)。
次に伝搬時間RT2についてその所要時間を算出する。図8、図9に示すようにPHY部3A(または3B)が転送に要する時間(転送遅延時間)をt7,t13,t17、MAC部4A(または4B)が「通報」を受信する時間(MIIからのデータ入力時間)をt8、MAC部4A(または4B)による「通報」データの受信処理時間をt9、RSTP処理部20におけるハードウエア処理時間をt10、MAC部4A(または4B)が「ACK」データを処理する時間をt11、MAC部4A(または4B)が「ACK」データをMIIに出力する時間をt12、伝送線路(ケーブル)伝搬時間をt14,t18、他方のMAC部4B(または4A)が「通報」データの送信を処理する時間をt15、このMAC部4B(または4A)が「通報」データをMIIに出力する時間をt16とする。
すると、これらの時間は、t7=t13=t17=70ns(7BT)、t8=5.76μs、t9=0.28μs(7クロック)、t10=0.52μs(26クロック)、t11=0.2μs(5クロック)、t12=5.76μs、t14=t18=538ns、t15=0.2μs(5クロック)、t16=5.76μsとなる。
RT2=t7+t9+t10+t15+t16+t17+t18
=0.07+0.28+0.52+0.2+5.76+0.07+0.538
=7.438μs
と求まる(内訳時間の詳細を図9に示す)。
次に伝搬時間RT3についてその所要時間を算出する。図10、図11に示すようにPHY部3A(または3B)が転送に要する時間(転送遅延時間)をt19,t25,t29、MAC部4A(または4B)が「通報」をMIIから入力する時間をt20、MAC部4A(または4B)による「通報」データの受信処理時間をt21、RSTP処理部20におけるハードウエア処理時間をt22、MAC部4A(または4B)が「Re:通報」データを送信処理する時間をt23、MAC部4A(または4B)が「Re:通報」データをMIIに出力する時間をt24、伝送線路(ケーブル)伝搬時間をt26,t30、他方のMAC部4B(または4A)が「Re:通報」データの送信を処理する時間をt27、このMAC部4B(または4A)が「Re:通報」データをMIIに出力する時間をt28とする。
ちなみに伝搬時間RT2の計算と同様にMAC部4A(または4B)が「通報」をMIIから入力する時間t20は、伝搬時間RT2の前述計算式中の時間t16と同時に発生するので伝搬時間RT3の計算に含まない。また、上記時間の[t23+t24+t25+t26]と[t27+t28+t29+t30]は、ハードウエア並列処理のため同時に実行される。したがって、どちらか一方の時間を用いて伝搬時間RT3を算出すれば足りる。ここでは、次のノードにおける処理時間の連結に着目し、前者を採用する。
RT3=t19+t21+t22+t23+t24+t25+t26
=0.07+0.28+0.32+0.2+5.76+0.07+0.538
=7.238μs
と求まる(内訳時間の詳細を図11に示す)。
次に伝搬時間RT4についてその所要時間を算出する。図12、図13に示すようにPHY部3A(または3B)が転送に要する時間(転送遅延時間)をt31,t37,t41、MAC部4A(または4B)が「Re:通報」をMIIから入力する時間をt32、MAC部4A(または4B)による「Re:通報」データの受信処理時間をt33、RSTP処理部20におけるハードウエア処理時間をt34、MAC部4A(または4B)が「ACK」データを送信処理する時間をt35、MAC部4A(または4B)が「ACK」データをMIIに出力する時間をt36、伝送線路(ケーブル)伝搬時間をt38,t42、他方のMAC部4B(または4A)が「Re:通報」データの送信を処理する時間をt39、このMAC部4B(または4A)が「Re:通報」データをMIIに出力する時間をt40とする。
ちなみに伝搬時間RT2,RT3の計算と同様にMAC部4A(または4B)が「Re:通報」をMIIから入力する時間をt32は、伝搬時間RT3の前述計算式中の時間t28と同時に発生するので伝搬時間RT4の計算には含まない。また、上記時間の[t35+t36+t37+t38]と[t39+t40+t41+t42]は、ハードウエア並列処理のため同時に実行される。したがって、どちらか一方の時間を用いて伝搬時間RT4を算出すれば足りる。ここでは、次のノードにおける処理時間の連結に着目するので、後者を採用する。
RT4=t31+t33+t34+t39+t40+t41+t42
=0.07+0.28+0.4+0.2+5.76+0.07+0.538
=7.318μs
と求まる(内訳時間の詳細を図13に示す)。
最後に、伝搬時間RT5についてその所要時間を算出する。図14、図15に示すようにPHY部3A(または3B)が転送に要する時間(転送遅延時間)をt43,t49、MAC部4A(または4B)が「Re:通報」をMIIから入力する時間をt44、MAC部4A(または4B)による「Re:通報」データの受信処理時間をt45、RSTP処理部20におけるハードウエア処理時間をt46、MAC部4A(または4B)が「ACK」データを送信処理する時間をt47、MAC部4A(または4B)が「ACK」データをMIIに出力する時間をt48、伝送線路(ケーブル)伝搬時間をt50とする。
ちなみに伝搬時間RT2〜RT4の計算と同様にMAC部4A(または4B)が「Re:通報」をMIIから入力する時間をt44は、伝搬時間RT4の前述計算式中の時間t40と同時に発生するので伝搬時間RT5の計算には含まない。
RT5=t43+t45+t46+t47+t48+t49+t50
=0.07+0.28+0.52+0.2+5.76+0.07+0.538
=7.438μs
と求まる(内訳時間の詳細を図15に示す)。
これらの伝搬時間RT1〜5に基づき、図3に示した5つのノードN1〜N5で構成されたネットワークにおけるリカバリ時間RT(最大値)を求めると次式に示すようになる。
RT=RT1(ノードN2)+RT2(ノードN3)+RT2(ノードN4)
+RT2(ノードN5)+RT3(ノードN1)+RT4(ノードN5)
+RT4(ノードN4)+RT4(ノードN3)+RT5(ノードN2)
=RT1+3×RT2+RT3+3×RT4+RT5
=26.708+3×7.438+7.238+3×7.318+7.438
=85.652μs
ただし、この計算式で求められるリカバリ時間は、各ノードがRSTP処理に係るデータ以外を送信していない状態(ゼロ負荷と称する)のときである。
RT=RT1+(n−2)×RT2+RT3+(n−2)×RT4+RT5
=26.71+(n−2)×7.438+7.238+(n−2)×7.318
+7.438
=26.628+(n−1)×14.756μs
よって100台のノードを用いて構成した場合のリカバリ時間RT(最大値)は、約1.487msとなる。
次にIEEE802.3が規定する各ノードがネットワークに一度に出力できるフレームの最大長である1526バイトのフレームを出力したと仮定したとき、同様に伝搬時間RT1〜RT5を求める(これを絶対最大負荷と称する)。100BASE−TXにおいて1526バイトのフレームを出力するのに必要な時間は、122.08μsであるから、この時間を上記RT1〜RT5のそれぞれに加えればよい。具体的には、上述したMIIに出力する時間t4,t16,t28,t40,t48にそれぞれ122.08μsを加えればよい。
RT1=148.788μs
RT2=129.518μs
RT3=129.318μs
RT4=129.398μs
RT5=129.518μs
よって、5つのノードが絶対最大負荷のときのリカバリ時間RT(最大値)は、上記式を用いれば、
RT=1184.372μs
と求まる。また、n台のノードがある場合のリカバリ時間RT(最大値)は、
RT=148.708+(n−1)×258.916μs
となる。したがってこの場合、リカバリ時間を10ms以内に抑えるには、ノードの台数を39台以下にすればよい。
RT1=42.708μs
RT2=23.438μs
RT3=23.238μs
RT4=23.318μs
RT5=23.438μs
よって、5つのノードが実際最大負荷のときのリカバリ時間RT(最大値)は、上記式を用いれば、
RT=229.652μs
と求まる。また、n台のノードがある場合のリカバリ時間RT(最大値)は、
RT=42.628+(n−1)×46.756μs
となる。したがってこの場合、10msのリカバリ時間内を満たすノードの台数は、最大213台まで可能となる。
かくして本発明のRSTP処理方式は、RSTPを処理するRSTP処理部20をデータリンク層にハードウエアとして組み込み、このRSTP処理部20とMAC部4A,4BのBPDU送受信バッファ10A,10BとをBPDUデータバス13A,13Bで接続し、RSTP処理をハードウエア上で実行しているので、ソフトウエアの処理を介在することなく極めて高速にBPDUの処理ができる。
また本発明のRSTP処理方式は、MAC部4A,4Bにスイッチ部11A,11Bを設け、CPUとBPDU送受信バッファ10A,10Bへの経路を切り換るように構成され、RSTP処理部20が、PHY部3A,3BからMAC4A,4B部に与えられる受信データがBPDUデータであるとき、スイッチ部11A,11BをBPDU送受信バッファ10A,10Bに切り換える指令を与える一方、受信データがBPDUデータでないとき、BPDU送受信処理モジュール部12A,12Bにスイッチ部を上位層データバスに切り換える指令を与えているので、ノード間の上位層における通信を実行しつつ短時間のうちに障害からのネットワークの復旧と再構成を実行することができる等の実用上多大なる効果を奏する。
2A,2B ポート
3B,3A PHY部
4B,4A MAC部
5 CPU
6 バッファ/転送回路部
8A,8B Linkライン
9 上位層データバス
10A,10B BPDU送受信バッファ
11A,11B スイッチ部
12A,12B BPDU送受信処理モジュール部
13A,13B データバス
20 RSTP処理部
21A,21B ポート制御モジュール
22 優先順位制御モジュール
N1,N2,・・・,Nn ノード
S1,S2,・・・,Sn スイッチング・ハブ
Claims (4)
- IEEE802.3に準拠した複数のノードが所定の伝送線路によって接続されてリング型のトポロジを構成したネットワーク・システムにおけるRSTP処理方式であって、
前記ノードは、前記伝送線路にそれぞれ接続されて、OSI参照モデルの物理層に係る処理をそれぞれ実行する2つのPHY部と、
これらPHY部にそれぞれ接続されて、前記OSI参照モデルのデータリンク層の下位副層に係る処理をそれぞれ実行する2つのMAC部と、
これらMAC部に接続されて、ラピッド・スパニング・ツリー・プロトコルを処理するRSTP処理部と、
前記各MAC部にそれぞれ設けられて、前記ラピッド・スパニング・ツリー・プロトコルにおけるBPDUデータの送受をそれぞれ行うBPDU送受信バッファと、
これらBPDU送受信バッファと前記RSTP処理部との間で前記BPDUデータを相互に受け渡す2つのBPDUデータバスとを具備し、
前記PHY部は、前記RSTP処理部に前記物理層レベルの障害を通知するリンク信号ラインを有し、
前記RSTP処理部は、一方の前記PHY部が前記ネットワークから受信し、このPHY部に接続された一方の前記MAC部における前記BPDU送受信バッファに蓄積されたBPDUデータを、このMAC部と接続された前記BPDUデータバスを介して受け取り、この受け取ったBPDUデータを解読して、所定の処理を実行した後、他方の前記MAC部と接続された前記BPDUデータバスを介して所定のBPDUデータを他方の前記BPDU送受信バッファに転送し、この他方のMAC部に接続された他方の前記PHY部から前記ネットワークに該BPDUデータを送出し、さらに、一方の前記PHY部の前記リンク信号ラインから前記物理層レベルの障害が通知されたとき、他方のPHY部に接続された他方の前記MAC部が有する前記BPDU送受信バッファから前記ネットワークに前記他方のPHY部を介して通報BPDUデータを送出することを特徴とするRSTP処理方式。 - IEEE802.3に準拠した複数のノードが所定の伝送線路によって接続されてリング型のトポロジを構成したネットワーク・システムにおけるRSTP処理方式であって、
前記ノードは、前記伝送線路にそれぞれ接続されて、OSI参照モデルの物理層に係る処理をそれぞれ実行する2つのPHY部と、
これらPHY部にそれぞれ接続されて、前記OSI参照モデルのデータリンク層の下位副層に係る処理をそれぞれ実行する2つのMAC部と、
これらMAC部に接続されて、ラピッド・スパニング・ツリー・プロトコルを処理するRSTP処理部と、
前記各MAC部にそれぞれ設けられて、前記ラピッド・スパニング・ツリー・プロトコルにおけるBPDUデータの送受をそれぞれ行うBPDU送受信バッファと、
これらBPDU送受信バッファと前記RSTP処理部との間で前記BPDUデータを相互に受け渡す2つのBPDUデータバスとを具備し、
前記RSTP処理部は、一方の前記PHY部が前記ネットワークから受信し、このPHY部に接続された一方の前記MAC部における前記BPDU送受信バッファに蓄積されたBPDUデータを、このMAC部と接続された前記BPDUデータバスを介して受け取り、この受け取ったBPDUデータを解読して、所定の処理を実行した後、他方の前記MAC部と接続された前記BPDUデータバスを介して所定のBPDUデータを他方の前記BPDU送受信バッファに転送し、この他方のMAC部に接続された他方の前記PHY部から前記ネットワークに該BPDUデータを送出し、
さらに、前記RSTP処理部は、2つの前記MAC部のBPDU送受信バッファをそれぞれ制御する2つのポート制御モジュールと、前記ネットワークにおける自ノードの優先順位を判定する優先順位制御モジュールとを備え、2つの前記MAC部のBPDU送受信動作は、並列処理で動作することを特徴とするRSTP処理方式。 - 前記RSTP処理部は、2つの前記MAC部のBPDU送受信バッファをそれぞれ制御する2つのポート制御モジュールと、前記ネットワークにおける自ノードの優先順位を判定する優先順位制御モジュールとを備え、2つの前記MAC部のBPDU送受信動作は、並列処理で動作することを特徴とする請求項1に記載のRSTP処理方式。
- 前記各MAC部は、OSI参照モデルの上位層のプロトコルを司るCPUと互いに送受信データを受け渡す上位層データバスと、
この上位層データバスとBPDU送受信バッファとのいずれか一方を前記PHY部に対する接続に切り換えるスイッチ部と、
前記RSTP処理部からの制御を受けて前記スイッチ部における接続先を切り換えるBPDU送受信処理モジュール部とをそれぞれ具備し、
前記ポート制御モジュールは、前記PHY部から前記MAC部に与えられる受信データまたは前記MAC部から前記PHY部へ与える送信データが前記BPDUデータであるとき、前記BPDU送受信処理モジュール部に前記スイッチ部を前記BPDU送受信バッファ側に切り換える指令を与える一方、前記受信データまたは送信データが前記BPDUデータでないとき、前記スイッチ部を前記上位層データバス側に切り換える指令を与えることを特徴とする請求項2又は3に記載のRSTP処理方式。
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