JP2006174422A - 通信装置および障害通知方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】STP機能を有するスイッチ部10を、既存の情報収集機能や制御機能を有する機能処理部20と同一半導体チップ100上に形成して機能処理部20と接続し、STPに基づき、フィールドバス5を介して機能処理部20と他の装置との間のデータ通信を制御する。
【選択図】 図1
Description
このイーサネットスイッチは、通信経路の冗長化を実現するSTP(スパニング・ツリー・プロトコル:Spanning Tree Protocol)機能を用いて、渡り配線を介してリング型に複数の通信装置を接続する中継装置である。これらイーサネットスイッチをリング配線方式で接続し、それぞれのイーサネットスイッチに通信装置を接続することにより、スター配線方式を採用することなく複数の通信装置をイーサネットで接続することができる。
http://japan.moxa.com、2003、Moxa Technologies
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、通信ネットワーク全体のコストアップを抑制しつつ、イーサネットを用いてリング配線方式を構築できる通信装置および障害通知方法を提供することを目的としている。
したがって、ビル設備やプラント設備を監視制御する規模の大きい監視制御システムであっても、通信ネットワーク全体のコストアップを抑制しつつ、イーサネットを用いてリング配線方式を構築できる。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる通信装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる通信装置が適用される監視制御システムの構成を示すブロック図である。
監視制御システムは、情報収集機能や制御機能などの各種機能を有する通信装置1と通信ネットワークを介して接続し、これら通信装置1からの情報に基づき中央監視装置4で個々の設備を監視制御するシステムである。
各通信装置1は、それぞれSTP機能を有するスイッチ部を備え、このスイッチ部を介してフィールドバス5にリング配線方式で接続されている。フィールドバス5は、イーサネット規格に準拠したリング型の通信回線であり、STP機能を有するSTPスイッチ2に接続されている。
STPスイッチ2は、1つ以上のフィールドバス5を終端制御する機能と、通信回線6を介してコントローラ3と接続する機能と、フィールドバス5に接続された各通信装置1とコントローラ3との間でデータを中継転送する機能とを有している。
次に、図2を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる通信装置について詳細に説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態にかかる通信装置のスイッチ部の構成を示すブロック図である。
スイッチ部10は、機能処理部と接続するとともに、フィールドバス5を介して他の装置と接続し、スパニング・ツリー・プロトコル(STP)に基づき、フィールドバス5を介した機能処理部20と他の装置との間のデータ通信を制御するSTP機能を有し、フィールドバス5にリング配線方式で接続されている。STPは、イーサネットなどのネットワーク上でループを防止しながら、パスの冗長性を実現するレイヤ2リンク管理プロトコルであり、IEEE802.1d に準拠したブリッジおよびスイッチ上で動作する。
受信処理部A,Bは、通信ポートA,Bごとに設けられ、従来の通信装置が持つ物理レイヤインターフェースと同様の、メディアに依存しないMII(Media Independent Interface)インターフェースで接続した通信ポートA,Bからデータを受信する機能と、その受信データについてプリアンブル廃棄、CRCチェック、宛先MACアドレス確認などの受信処理を行う機能とを有している。
送信処理部A,Bは、通信ポートA,Bごとに設けられ、対向する通信系統のキューバッファB,Aから順次フレームを読み出す機能と、読み出したフレームを送信フレームとしてMIIインターフェースでIP接続した通信ポートA,Bへ出力する機能と、その際、当該送信フレームについてCSMA/CD、プリアンブル再生、フロー制御などの送信処理を行う機能とを有している。
次に、図2を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる通信装置の動作について詳細に説明する。
このスイッチ部10には、監視制御システム上、あるいはフィールドバス5上で固有のアドレスが割り当てられており、上記のような2系統の構成により、ストア&フォワード方式、半二重/全二重自動認識などによりレイヤ2スイッチを構成する。また、STP(スパニング・ツリー・プロトコル:Spanning Tree Protocol)の通信機能を用いて冗長化を実現する。
また、通信制御部15は、障害処理により他の通信装置との間で回線チェックを行い、障害が発生していないか常時チェックしている。
したがって、ビル設備やプラント設備を監視制御する規模の大きい監視制御システムであっても、通信ネットワーク全体のコストアップを抑制しつつ、イーサネットを用いて冗長性を持つリング配線方式を構築できる。
次に、図1および図2を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる通信装置について説明する。なお、本発明の第2の実施の形態にかかる通信装置の構成については、前述した第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
STPプロトコルでは、フィールドバス5で接続される各通信装置のうちのいずれかがルート(ROOT)となって、プロトコルを制御するものと規定されている。この際、各通信装置のうち、それぞれの通信装置に設定されているプロトコル優先順位(プライオリティ)が最も高い装置がルートとなる。また、後からフィールドバス5接続された通信装置のプロトコル優先順位がそれまでのルートより高い場合、ルートの変更処理が発生し、データ通信が一時中断する。
また、図3に示すように、フィールドバス5で接続される各通信装置のうちの1つとして、複数のリング配線方式を構築できるSTPスイッチ2を用いることにより、複数のリング配線方式を多段接続するようにしてもよく、ビル設備やプラント設備を監視制御する大規模な監視制御システムであっても、各通信装置を効率よく接続することができる。
次に、図4を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかる通信装置について説明する。図4は、本発明の第3の実施の形態にかかる通信装置が適用される監視制御システムの構成を示すブロック図である。
本実施の形態では、前述した第1の実施の形態にかかる通信装置および監視制御システムにおいて、各通信装置1をリング配線方式で接続するフィールドバス5の異常を各通信装置1で検出し、その障害位置を通知する場合について説明する。
次に、図5および図6を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかる通信装置について詳細に説明する。図5は、本発明の第3の実施の形態にかかる通信装置のスイッチ部の構成を示すブロック図である。図6は、本発明の第3の実施の形態にかかる通信装置の通信制御部と機能処理部の詳細構成を示すブロック図である。
図6に示すように、スイッチ部10の通信制御部15には、STP制御手段15A、リンク信号制御手段15B、リンク信号監視手段15C、チェックメッセージ検出手段15D、およびチェックメッセージ監視手段15Eが設けられている。また、機能処理部20には、メール送信手段22が設けられている。
次に、図7および図8を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかる通信装置のリンク信号監視動作について説明する。図7は、本発明の第3の実施の形態にかかる通信装置のリンク信号監視処理を示すフローチャートである。図8は、本発明の第3の実施の形態にかかる通信装置のリンク信号監視動作を示すシーケンス図である。
まず、通信制御部15は、リンク信号制御手段15Bにより、常時、隣接通信装置1との間でリンク信号A,Bを相互にやり取りし、リンク信号監視手段15Cにより、隣接通信装置1からのリンク信号A,Bについて検出周期や内容に基づき正常性をチェックする(ステップ100)。ここで、リンク信号A,Bに異常がなかった場合(ステップ101:YES)、ステップ100へ戻る。
メール送信手段22は、リンク信号監視手段15Cからの割込信号16Aに基づき障害発生を確認し、当該通信装置に固有のネットワークアドレスを含むメールサーバ8宛の障害検出通知メールを生成する(ステップ102)。そして、割込信号16Aで通知された障害発生リンクとは反対側のリンク、すなわち障害が検出されていない隣接装置側のフィールドバス5を用いて障害検出通知メールをメールサーバ8へ送信し(ステップ103)、ステップ100へ戻る。
これら障害検出通知メールには、例えばIPアドレスなど、それぞれの通信装置1A,1Bの固有のネットワークアドレスが含まれている。したがって、中央監視装置4でメールサーバ8に格納されている障害検出通知メールを参照して、メール送信元の通信装置のネットワークアドレスを確認することにより、障害発生箇所を特定できる。
まず、通信制御部15は、起動時、チェックメッセージ検出手段15Dにより、STP制御手段15AでSTPスイッチ2からの最初のチェックメッセージが受信されたか検出し(ステップ130)、最初のチェックメッセージが受信された場合は(ステップ131:YES)、チェックメッセージ監視手段15Eにより、次のチェックメッセージを受信するのに十分な期間の受信タイマーを起動する(ステップ132)。
一方、キューバッファAに格納されているチェックメッセージは、通信制御部15のSTP制御手段15Aにより読み出されて受信され、これがチェックメッセージ検出手段15Dにより検出される。
ここで、受信タイマーがタイムアウトする前に次のチェックメッセージを受信した場合(ステップ134:YES)、STPスイッチ2から当該通信装置1までの区間の各装置およびリンクが正常であると判断できることから、受信タイマーを停止した後(ステップ136)、再び受信タイマーを起動して(ステップ137)、ステップ133へ戻る。
ここで、通信装置1A,1B間のリンク5Aが切断された場合、チェックメッセージ61は通信装置1Aまで正常に到達するため、通信装置1Aでは受信タイマーTM1Aがタイムアウトする前の時刻T2Aに次のチェックメッセージ61が正常に受信検出され、再び受信タイマーTM1Aが起動される。
これら障害検出通知メールには、例えばIPアドレスなど、それぞれの通信装置1に固有のネットワークアドレスが含まれている。したがって、中央監視装置4でメールサーバ8に格納されている障害検出通知メールを参照して、メール送信元の通信装置のネットワークアドレスを確認し、チェックメッセージの転送順序のうち各障害検出通知メールを送信した最も上流側の通信装置の直前で障害が発生したことがわかる。
本実施の形態によれば、障害発生に応じて直ちに障害検出通知メールが通信装置からメールサーバへ送信されるとともに、その障害検出通知メールに含まれるネットワークアドレスに基づき障害箇所を特定することができるため、ネットワーク全体の稼働性(アベイラビリティ)を高く維持することができる。
また、図10では、STPスイッチ2から通信装置1A側へ巡回するようチェックメッセージを送信した場合について説明したが、ブロッキングポートが設けられている位置によっては逆方向にチェックメッセージを送信してもよい。また、両方向で並行してチェックメッセージを送信するようにしてもよく、より正確に障害位置を特定できる。
Claims (6)
- イーサネット準拠のフィールドバスを用いて他の装置とリング配線方式で接続される通信装置であって、
スパニング・ツリー・プロトコル(STP)に基づき、前記フィールドバスを介した前記機能処理部と他の装置との間のデータ通信を制御するスイッチ部と、
前記スイッチ部を介して他の装置と各種データをやり取りすることにより所定の機能を実現する機能処理部と、
前記機能処理部およびスイッチ部を構成する信号処理回路が集積回路として形成された半導体チップと
を備えることを特徴とする通信装置。 - 請求項1に記載の通信装置において、
前記スイッチ部は、それぞれに接続された前記フィールドバスの端点を物理レイヤで終端制御する2つの通信ポートと、前記通信ポートごとに設けられ当該通信ポートを介して他の装置からのフレームを受信する2つの受信処理部と、前記通信ポートごとに設けられ当該受信処理部で受信したフレームを一時的に格納する2つのキューバッファと、前記通信ポートごとに設けられ他方のキューバッファに格納されているフレームを当該通信ポートを介して他の装置へ送信する送信処理部と、前記キューバッファに格納されている当該装置宛てのフレームを前記機能処理部へ出力するとともに、前記機能処理部から受け取った他の装置宛てのフレームを前記キューバッファに格納する通信制御部とを備えることを特徴とする通信装置。 - 請求項1に記載の通信装置において、
前記スイッチ部は、前記フィールドバスを介して当該通信装置に隣接されている2つの隣接装置との間で定期的にやり取りされる物理レイヤ上のリンク信号をそれぞれ監視するリンク信号監視手段を有し、
前記機能処理部は、前記リンク信号監視手段により一方の隣接装置側からのリンク信号の異常に応じて障害が検出された場合、当該通信装置に固有のネットワークアドレスを含む障害検出通知メールを生成し、前記障害が検出されていない他方の隣接装置側のフィールドバスを用いて前記スイッチ部から任意のメールサーバへ前記障害検出通知メールを送信するメール送信手段を有する
ことを特徴とする通信装置。 - 請求項1に記載の通信装置において、
前記スイッチ部は、スパニング・ツリー・プロトコル(STP)に基づき前記各通信装置を制御するスイッチ装置から前記フィールドバス上を巡回するよう定期的に送信されるデータリンクレイヤ上のチェックメッセージを監視するチェックメッセージ監視手段を有し、
前記機能処理部は、前記チェックメッセージ監視手段により一方の隣接装置側からのチェックメッセージの異常に応じて障害が検出された場合、当該通信装置に固有のネットワークアドレスを含む障害検出通知メールを生成し、前記障害が検出されていない他方の隣接装置側のフィールドバスを用いて前記スイッチ部から任意のメールサーバへ前記障害検出通知メールを送信するメール送信手段を有する
ことを特徴とする通信装置。 - イーサネット準拠のフィールドバスを用いて他の装置とリング配線方式で接続される通信装置で用いられる障害通知方法であって、
半導体チップに集積回路として形成された信号処理回路からなるスイッチ部により、スパニング・ツリー・プロトコル(STP)に基づき、前記フィールドバスを介した前記機能処理部と他の装置との間のデータ通信を制御するスイッチステップと、
前記半導体チップに集積回路として形成された信号処理回路からなる機能処理部により、前記スイッチ部を介して他の装置と各種データをやり取りすることにより所定の機能を実現する機能処理ステップと
を備え、
前記スイッチステップは、前記フィールドバスを介して当該通信装置に隣接されている2つの隣接装置との間で定期的にやり取りされる物理レイヤ上のリンク信号をそれぞれ監視するリンク信号監視ステップを有し、
前記機能処理ステップは、前記リンク信号監視ステップにより一方の隣接装置側からのリンク信号の異常に応じて障害が検出された場合、当該通信装置に固有のネットワークアドレスを含む障害検出通知メールを生成し、前記障害が検出されていない他方の隣接装置側のフィールドバスを用いて前記スイッチ部から任意のメールサーバへ前記障害検出通知メールを送信するメール送信ステップを有する
ことを特徴とする障害通知方法。 - イーサネット準拠のフィールドバスを用いて他の装置とリング配線方式で接続される通信装置で用いられる障害通知方法であって、
半導体チップに集積回路として形成された信号処理回路からなるスイッチ部により、スパニング・ツリー・プロトコル(STP)に基づき、前記フィールドバスを介した前記機能処理部と他の装置との間のデータ通信を制御するスイッチステップと、
前記半導体チップに集積回路として形成された信号処理回路からなる機能処理部により、前記スイッチ部を介して他の装置と各種データをやり取りすることにより所定の機能を実現する機能処理ステップと
を備え、
前記スイッチステップは、スパニング・ツリー・プロトコル(STP)に基づき前記各通信装置を制御するスイッチ装置から前記フィールドバス上を巡回するよう定期的に送信されるデータリンクレイヤ上のチェックメッセージを監視するチェックメッセージ監視ステップを有し、
前記機能処理ステップは、前記チェックメッセージ監視ステップにより一方の隣接装置側からのチェックメッセージの異常に応じて障害が検出された場合、当該通信装置に固有のネットワークアドレスを含む障害検出通知メールを生成し、前記障害が検出されていない他方の隣接装置側のフィールドバスを用いて前記スイッチ部から任意のメールサーバへ前記障害検出通知メールを送信するメール送信ステップを有する
ことを特徴とする障害通知方法。
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