JP5035078B2 - ガスセンサ素子 - Google Patents

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Description

本発明は、被測定ガス濃度中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子に関する。
従来から、図11に示すように、酸素イオン伝導性の固体電解質体911と、固体電解質体911の一方の面に配設される被測定ガス側電極912と、固体電解質体911における被測定ガス側電極912が配設された側と反対側の面である積層面910に配設される基準ガス側電極913とを有するガスセンサ素子9が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、かかるガスセンサ素子9は、積層面910に積層されるとともに基準ガスが導入されるダクト915を形成するダクト形成層914を有する。
そして、該ダクト形成層914は、ダクト915に面して積層方向に立設した一対の立設面941と、一対の立設面941の外側において固体電解質体911の積層面910に対向する平坦面942とを有する。
かかる従来のガスセンサ素子9は、各部を構成するセラミックシートを積層して未焼積層体を形成した後、該未焼積層体を焼成して作製する。ここで、固体電解質体911は例えばジルコニアにより形成され、ダクト形成層914は例えばアルミナによって形成される。そのため、固体電解質体911の焼成収縮率とダクト形成層914の焼成収縮率との差によって、固体電解質体911とダクト形成層914との間に亀裂等が生じてしまうおそれがある。
これに対して、積層面910と平坦面942との間において、固体電解質体911とダクト形成層914との間に作用する応力を緩和させるための緩衝層(図示略)を形成することが考えられる。
特開2004−292242号公報
ところが、固体電解質体911とダクト形成層914との間に、単に上記緩衝層を設けるだけでは、固体電解質体911の焼成収縮率とダクト形成層914の焼成収縮率との差に起因する応力を十分に緩和することができず、固体電解質体911と上記緩衝層、又はダクト形成層914と上記緩衝層との間において亀裂等が生じてしまうおそれがある。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、固体電解質体とダクト形成層との間において亀裂等の不具合の生じにくいガスセンサ素子を提供しようとするものである。
本発明は、酸素イオン伝導性の固体電解質体と、該固体電解質体の一方の面に配設される被測定ガス側電極と、上記固体電解質体における上記被測定ガス側電極が配設された側と反対側の面である積層面に配設される基準ガス側電極と、上記固体電解質体における上記基準ガス側電極が配設された側の面に積層されるとともに基準ガスが導入されるダクトを形成するダクト形成層とを有するガスセンサ素子であって、
上記ダクト形成層は、上記ダクトに面して積層方向に立設した一対の立設面と、該一対の立設面の外側において上記固体電解質体の上記積層面に対向する平坦面とを有し、
上記積層面と上記平坦面との間には、上記固体電解質体と上記ダクト形成層との間に作用する応力を緩和させるための緩衝層が形成されており、
上記ガスセンサ素子の軸方向に直交する断面において、上記緩衝層における上記ダクトに面する内側面と上記積層面との接点である第一接点は、上記一対の立設面の延長線同士の間の領域に配置されており、
上記ガスセンサ素子の軸方向に直交する断面において、上記緩衝層における上記ダクトに面する内側面と上記ダクト形成層との接点である第二接点と上記第一接点とをつないだ直線と、上記積層面とのなす角は、1〜45°であり、
上記ガスセンサ素子の軸方向に直交する断面において、上記第二接点は、上記ダクト形成層における上記平坦面と上記立設面との間に曲面状に形成された曲面部に配置されており、
上記固体電解質体、上記ダクト形成層及び上記緩衝層は、上記固体電解質体となるセラミックシートの上記積層面側の面を上側にした状態で、上記固体電解質体となる上記セラミックシートの上記積層面に上記緩衝層となるペーストを塗布し、該ペースト上に上記ダクト形成層となるセラミックシートを載置し、これらを上記積層方向に圧着した後、焼成を行うことによって形成されたものであることを特徴とするガスセンサ素子にある(請求項1)。
本発明の作用効果について説明する。
本発明においては、上記ガスセンサ素子の軸方向に直交する断面において、上記緩衝層における上記ダクトに面する内側面と上記積層面との接点である第一接点は、上記一対の立設面の延長線同士の間の領域に配置されている。これにより、固体電解質体とダクト形成層との間において亀裂等の不具合の生じにくいガスセンサ素子を得ることができる。
すなわち、固体電解質体とダクト形成層とは互いに異なる材料によって形成される場合があるが、かかる場合において緩衝層を設けることにより、固体電解質体とダクト形成層との間の焼成収縮率の差に起因する応力を緩和することができる。そして、上記第一接点は、上記一対の立設面の延長線同士の間の領域に配置されているため、緩衝層と積層面との接触面積を大きくすることができる。このため、緩衝層と積層面とを十分に密着させることができ、固体電解質体の焼成収縮率とダクト形成層の焼成収縮率との差によってこれらの間に作用する応力を十分に緩和することができる。
また、ダクト形成層の平坦面よりも内側において固体電解質体と緩衝層とが密着するため、緩衝層の一部すなわち平坦面よりも内側に配される緩衝層の部分が、ダクト形成層の平坦面に拘束されにくくなる。すなわち、上記構成により、固体電解質体とダクト形成層との間に作用する応力を吸収しやすくすることができる。
これにより、緩衝層と積層面との間における亀裂や、緩衝層と平坦面との間における亀裂等の不具合を十分に防ぐことができる。
以上のとおり、本発明によれば、固体電解質体とダクト形成層との間において亀裂等の不具合の生じにくいガスセンサ素子を提供することができる。
本発明(請求項1)において、上記ガスセンサ素子としては、例えば、自動車エンジン等の各種車両用内燃機関の排気管に設置して、排気ガスフィードバックシステムに使用するA/Fセンサに内蔵するA/Fセンサ素子、排気ガス中の酸素濃度を測定するO2センサ素子、排気管に設置する三元触媒の劣化検知等に利用するNOx等の大気汚染物質濃度を調べるNOxセンサ素子等がある。
また、固体電解質体は、例えばジルコニア(ZrO2)によって形成することができ、ダクト形成層は、例えばアルミナ(Al23)によって形成することができる。
また、上記ガスセンサ素子の軸方向に直交する断面において、上記緩衝層における上記ダクトに面する内側面と上記ダクト形成層との接点である第二接点と上記第一接点とをつないだ直線と、上記積層面とのなす角は、1〜45°である
この場合には、緩衝層と積層面との接触面積を、十分に大きくすることができる。これにより、固体電解質体とダクト形成層との間における亀裂等の不具合を一層防ぐことができる。
なお、上記角度は、1〜30°であることがより一層好ましい。
一方、上記角度が1°未満である場合には、緩衝層の膜厚を確保することが困難となるおそれがある。
また、上記角度が45°を超える場合には、固体電解質体と緩衝層との間に亀裂等の不具合が生じてしまうおそれがある。
また、上記ガスセンサ素子の軸方向に直交する断面において、上記第二接点は、上記ダクト形成層における上記平坦面と上記立設面との間に曲面状に形成された曲面部に配置されている
この場合には、固体電解質体とダクト形成層とにおける異種材料同士の焼成収縮率の差に起因して発生する応力を、上記曲面部において分散させることができる。これにより、固体電解質体とダクト形成層との間に作用する応力を一層緩和することができる。
また、上記緩衝層は、膜厚が5〜18μmであることが好ましい(請求項)。
この場合には、均一な膜厚を有する緩衝層を精度良く形成することができる。
一方、緩衝層の膜厚が5μm未満である場合には、スクリーン印刷等による緩衝層の形成過程において、緩衝層にメッシュ痕が付いたりするなどの不具合が生じるおそれがある。
また、緩衝層の膜厚が18μmを超える場合には、固体電解質体とダクト形成層との間において、均一な膜厚で緩衝層を塗布することが困難となるという問題が発生するおそれがある。
上記ガスセンサ素子を製造するに当たっては、上記固体電解質体となるセラミックシートの上記積層面側の面を上側にした状態で、上記固体電解質体となる上記セラミックシートの上記積層面に上記緩衝層となるペーストを塗布し、該ペースト上に上記ダクト形成層となるセラミックシートを積層し、これらを上記積層方向に圧着した後、焼成を行うことによって上記固体電解質体の上記積層面と上記ダクト形成層の上記平坦面との間に上記緩衝層を形成することを特徴とするガスセンサ素子。
(実施例1)
本発明の実施例に係るガスセンサ素子について、図1〜図6を用いて説明する。
本例のガスセンサ素子1は、図1、図2に示すように、酸素イオン伝導性の固体電解質体11と、該固体電解質体11の一方の面に配設される被測定ガス側電極12と、固体電解質体11における被測定ガス側電極12が配設された側と反対側の面である積層面111に配設される基準ガス側電極13とを有する。
また、ガスセンサ素子1は、固体電解質体11における基準ガス側電極13が配設された側の面に積層されるとともに基準ガスが導入されるダクト15を形成するダクト形成層14を有する。
ダクト形成層14は、ダクト15に面して積層方向に立設した一対の立設面141と、該一対の立設面141の外側において固体電解質体11の積層面111に対向する平坦面142とを有する。
また、積層面111と平坦面142との間には、図1〜図5に示すように、固体電解質体11とダクト形成層14との間に作用する応力を緩和させるための緩衝層16が形成されている。
ガスセンサ素子1の軸方向に直交する断面において、緩衝層16におけるダクト15に面する内側面110と積層面111との接点である第一接点21は、一対の立設面141の延長線同士の間の領域3に配置されている。
以下、詳細に説明する。
本例のガスセンサ素子1として、例えば、自動車エンジン等の各種車両用内燃機関の排気管に設置して、排気ガスフィードバックシステムに使用する空燃比センサに内蔵するA/Fセンサ素子、排気ガス中の酸素濃度を測定するO2センサ素子、排気管に設置する三元触媒の劣化検知等に利用するNOx等の大気汚染物質濃度を調べるNOxセンサ素子等がある。
ガスセンサ素子1は、上述した固体電解質体11と被測定ガス側電極12と基準ガス側電極13とからなるセンシング部10のほか、固体電解質体11における被測定ガス側電極12が積層されている側の面に積層される多孔質拡散抵抗層181と、該多孔質拡散抵抗層181の周りに配されたスペーサー182と、多孔質拡散抵抗層181に積層され例えばアルミナ等からなる緻密な遮蔽層19とを有する。
また、固体電解質体11における積層面111には、緩衝層16を介してダクト形成層14が積層されている。
さらに、ダクト形成層14には、図1、図3に示すように、通電により発熱するヒータ171を備えたヒータ基板172が積層されている。
固体電解質体11は、例えばジルコニア(ZrO2)からなり、ダクト形成層14は、例えばアルミナ(Al23)からなる。すなわち、固体電解質体11とダクト形成層14とは、互いに異種材料からなる。なお、上記の組成は、あくまで例示であり、固体電解質体11及びダクト形成層14の組成は、上記の組成に限られるものではない。
上記緩衝層16は、例えば、膜厚が5〜18μm以上とすることができる。
また、緩衝層16は、例えば固体電解質体11に用いるジルコニアやダクト形成層14に用いるアルミナなどと同種のセラミック粉末からなる無機粉末と、ポリビニルブチラールからなるバインダと、エタノールやテルピネオールなどを混合しペースト状にした溶剤とを混合して形成する。
なお、例えば、緩衝層16全体に対する上記無機粉末の含有量は25〜30重量%、上記バインダの含有量は10〜15重量%、上記溶剤の含有量は55〜65重量%とすることができる。
また、図3に示すように、ガスセンサ素子1の軸方向に直交する断面において、緩衝層16におけるダクト15に面する内側面140とダクト形成層14との接点である第二接点22と第一接点21とをつないだ直線と、積層面111との角度θを1〜45°としてある。なお、該角度θは、1〜30°であることがより好ましい。
また、ガスセンサ素子1の軸方向に直交する断面において、第二接点22は、ダクト形成層14における平坦面142と立設面141との間に曲面状に形成された曲面部143に配置してある。
また、上記被測定ガス側電極12、上記基準ガス側電極13、及び上記ヒータ171は、図2に示すように、それぞれリード部121、131、173と接続されている。
被測定ガス側電極12、基準ガス側電極13にそれぞれ接続されたリード部121、131は、スペーサー182と遮蔽層19とに形成された導通孔185、195を介してそれぞれ電極端子122、132と電気的に接続されている。
また、ヒータ171に接続されたリード部173は、ヒータ基板172に形成された導通孔175を介して電極端子174と電気的に接続されている。
以下に、本例のガスセンサ素子1の製造方法の一例について、図4〜図6を用いて説明する。
まず、上記各部を形成するためのセラミックシートを形成する。
次いで、図4に示すように、固体電解質体11のセラミックシート41の外表面に、基準ガス側電極13及びリード部131を形成するための導体ペースト43を塗布するとともに、その反対側の外表面に、被測定ガス側電極12を形成するための導体ペースト(図示略)を塗布する。
次いで、図4に示すように、遮蔽層19のセラミックシート49と多孔質拡散抵抗層181のセラミックシート481とセンシング部10のセラミックシート40とを圧着しておく(以下では、説明の便宜上、これをセンシング接合体410という。)。
また、ダクト形成層14のセラミックシート44とヒータ基板172のセラミックシート472とを圧着しておく(以下では、説明の便宜上、これをダクト接合体440という。)。
次いで、図4に示すように、センシング接合体410における固体電解質体11のセラミックシート41の積層面411に緩衝層16のペースト46を塗布する(図4における矢印X参照)。
ここで、センシング接合体410のジルコニアの焼成収縮率とダクト接合体440のアルミナの焼成収縮率との差は2%以下とすることが好ましい。また、緩衝層16の導体ペースト46の焼成収縮率についても、センシング接合体410のジルコニアの焼成収縮率とダクト接合体440のアルミナの焼成収縮率との差を3%以下とすることが好ましい。このように構成することで、本発明の作用効果を十分に発揮することができる。
また、緩衝層16のペースト46の塗布膜厚は、例えば10〜25μmとすることができる。このようにすることで、焼成後に緩衝層16にボイドが発生することを防ぐことができる。なお、10μm未満の厚みで塗布すると、例えばスクリーン印刷等によりセンシング接合体410に緩衝層16のペースト46を塗布する際に、スクリーン印刷のメッシュ痕等が残りやすくなる。一方、緩衝層16のペースト46の厚みが25μmを超える場合には、均一な厚みで塗布することが困難になる。
次いで、図5に示すように、センシング接合体410における固体電解質体11のセラミックシート41の積層面411側の面を上側にしてこれにダクト接合体440を載置した後(図5における矢印Y参照)、その4分以内にセンシング接合体410とダクト接合体440とを接合する。このとき、かかる接合は例えば2回に分けて行う。具体的には、1回目の接合を、比較的弱い力(例えば3〜10kN)で圧着しこの状態でかかる接合体を60〜180秒間保持する。また、2回目の接合を、1回目の接合より強い力(例えば10〜20kN)で圧着しこの状態でかかる接合体を60〜180秒間保持する。なお、1回目の圧着から2回目までの圧着までは、例えば3分以内に実施することが好ましい。このような手順とすることで、緩衝層16のペースト46のダクト形成層14からのはみ出しを抑制することができる。
そしてまた、上記手順を経てセンシング接合体410とダクト接合体440とを接合してなる未焼積層体4が形成される。
未焼積層体4を形成した後、該未焼積層体4に対して乾燥処理(75〜85℃)を5秒以上行う。
次いで、図6に示す矢印Zに沿って、乾燥処理を施した未焼積層体4を所定の大きさに切断した後、これらをコウバチに並べて焼成を行うことにより、本例のガスセンサ素子1を作製することができる。なお、得られた焼成後の緩衝層16の膜厚dは5〜18μmとなる。
以下に、本例の作用効果について説明する。
本発明においては、ガスセンサ素子1の軸方向に直交する断面において、緩衝層16におけるダクト15に面する内側面と積層面111との接点である第一接点111は、一対の立設面141の延長線同士の間の領域に配置されている。これにより、固体電解質体11とダクト形成層14との間において亀裂等の不具合の生じにくいガスセンサ素子1を得ることができる。
すなわち、固体電解質体11とダクト形成層14とは互いに異なる材料によって形成される場合があるが、かかる場合に緩衝層16を設けることにより、固体電解質体11とダクト形成層14との間の焼成収縮率の差に起因する応力を緩和することができる。そして、第一接点21は、一対の立設面141の延長線同士の間の領域に配置されているため、緩衝層16と積層面111との接触面積を大きくすることができる。このため、緩衝層16と積層面111とを十分に密着させることができ、固体電解質体111とダクト形成層14との焼成収縮率の差による応力を十分に緩和することができる。
また、ダクト形成層14の平坦面142よりも内側において固体電解質体11と緩衝層16とが密着するため、緩衝層16の一部すなわち平坦面142よりも内側に配される緩衝層16の部分が、ダクト形成層14の平坦面142に拘束されにくくなり、応力を吸収しやすくすることができる。
これにより、緩衝層16と積層面111との間における亀裂や、緩衝層16と平坦面111との間における亀裂等の不具合を十分に防ぐことができる。
また、ガスセンサ素子1の軸方向に直交する断面において、緩衝層16におけるダクト15に面する内側面とダクト形成層14との接点である第二接点22と第一接点21とをつないだ直線と、積層面111とのなす角は、1〜45°である。このため、緩衝層16と積層面111との接触面積を、十分に大きくすることができる。これにより、固体電解質体11とダクト形成層14との間における亀裂等の不具合を一層防ぐことができる。
また、ガスセンサ素子1の軸方向に直交する断面において、第二接点22は、ダクト形成層14における平坦面142と立設面141との間に曲面状に形成された曲面部143に配置されているため、本発明の作用効果を効果的に発揮することができる。
また、緩衝層16は、膜厚が5〜18μmである。このため、均一な膜厚を有する緩衝層を精度良く形成することができる。
以上のとおり、本例によれば、固体電解質体とダクト形成層との間における亀裂等の不具合の生じにくいガスセンサ素子を得ることができる。
(実施例2)
本例は、図7〜図10に示すように、第一接点21及び第二接点22の位置などを種々変更して作製したガスセンサの試料において、固体電解質体11とダクト形成層14との間に亀裂等の不具合が生じたか否かを調べた例である。
なお、本例において使用した符号は、図1において使用した符号に準ずる。
すなわち、まず、図8に示すように、本発明を適用して第一接点21を一対の立設部141の延長線同士の間の領域3に配設するとともに、第二接点22を曲面部143に形成し第一接点21と第二接点22とをつないだ直線と積層面111とのなす角θを5°としたガスセンサ素子を試料1として作製した。
また、図10に示すように、第一接点21を一対の立設部141の延長線同士に挟まれていない領域3に配設してなるガスセンサ素子1を試料2として作製した。なお、試料1において第一接点21と第二接点22とをつないだ直線と積層面111とのなす角θは60°である。また、第二接点22は、曲面部143には形成されていない。
そして、これら各試料の焼成後における、軸方向に直交する方向の断面をSEM(走査電子顕微鏡)により撮像した。
撮像結果を図7、図9に示す。
図10に示すように、本発明を適用していない試料2においては、第一接点21を起点として緩衝層16と積層面111との間に亀裂8が生じている(なお、図9においては、中央より右方にある白い線が亀裂である。)。
次に、図7に示すように、本発明を適用した試料1においては、第一接点21において亀裂等の不具合は生じていない。
以上から、本発明を適用して、第一接点21を一対の立設部141の延長線同士の間の領域3に形成した場合には、第一接点21を起点とした亀裂が生じにくいことがわかる。
実施例1における、ガスセンサ素子の断面図。 実施例1における、ガスセンサ素子の斜視展開図。 実施例1における、固体電解質体と緩衝層、及びダクト形成層と緩衝層との接合状態を示す断面図。 実施例1における、緩衝層の塗布方法を示す斜視図。 実施例1における、ダクト形成層の積層方法を示す斜視図。 実施例1における、未焼積層体の斜視図。 実施例2における、試料1のSEM写真。 実施例2における、試料1の固体電解質体と緩衝層、及びダクト形成層と緩衝層との接合状態を示す断面図。 実施例2における、試料2のSEM写真。 実施例2における、試料2の固体電解質体と緩衝層、及びダクト形成層と緩衝層との接合状態を示す断面図。 従来例における、ガスセンサ素子の断面図。
符号の説明
1 ガスセンサ素子
11 固体電解質体
111 積層面
12 被測定ガス側電極
13 基準ガス側電極
14 ダクト形成層
141 立設面
142 平坦面
15 ダクト
16 緩衝層
21 第一接点
3 領域

Claims (2)

  1. 酸素イオン伝導性の固体電解質体と、該固体電解質体の一方の面に配設される被測定ガス側電極と、上記固体電解質体における上記被測定ガス側電極が配設された側と反対側の面である積層面に配設される基準ガス側電極と、上記固体電解質体における上記基準ガス側電極が配設された側の面に積層されるとともに基準ガスが導入されるダクトを形成するダクト形成層とを有するガスセンサ素子であって、
    上記ダクト形成層は、上記ダクトに面して積層方向に立設した一対の立設面と、該一対の立設面の外側において上記固体電解質体の上記積層面に対向する平坦面とを有し、
    上記積層面と上記平坦面との間には、上記固体電解質体と上記ダクト形成層との間に作用する応力を緩和させるための緩衝層が形成されており、
    上記ガスセンサ素子の軸方向に直交する断面において、上記緩衝層における上記ダクトに面する内側面と上記積層面との接点である第一接点は、上記一対の立設面の延長線同士の間の領域に配置されており、
    上記ガスセンサ素子の軸方向に直交する断面において、上記緩衝層における上記ダクトに面する内側面と上記ダクト形成層との接点である第二接点と上記第一接点とをつないだ直線と、上記積層面とのなす角は、1〜45°であり、
    上記ガスセンサ素子の軸方向に直交する断面において、上記第二接点は、上記ダクト形成層における上記平坦面と上記立設面との間に曲面状に形成された曲面部に配置されており、
    上記固体電解質体、上記ダクト形成層及び上記緩衝層は、上記固体電解質体となるセラミックシートの上記積層面側の面を上側にした状態で、上記固体電解質体となる上記セラミックシートの上記積層面に上記緩衝層となるペーストを塗布し、該ペースト上に上記ダクト形成層となるセラミックシートを載置し、これらを上記積層方向に圧着した後、焼成を行うことによって形成されたものであることを特徴とするガスセンサ素子。
  2. 請求項において、上記緩衝層は、膜厚が5〜18μmであることを特徴とするガスセンサ素子。
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