JP5034651B2 - 非水電解質電池用集電体、非水電解質電池用集電体の製造方法及び非水電解質電池 - Google Patents

非水電解質電池用集電体、非水電解質電池用集電体の製造方法及び非水電解質電池 Download PDF

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Description

本発明は、非水電解質電池用正極集電体、非水電解質電池用正極集電体の製造方法及び非水電解質電池の技術に関する。
デジタルカメラ、パソコン等の携帯機器分野では、これらの機器に用いる電源としてエネルギー密度の高いリチウム二次電池等の非水電解質電池が実用化され広く普及するに至っている。また、自動車の分野においても、環境問題、資源問題から電気自動車の開発が急がれており、この電気自動車用の電源として、エネルギー密度の高い非水電解質電池が検討されている。
リチウム二次電池等の非水電解質電池は、非水電解質を含浸させた状態のセパレータを介して正極及び負極を重畳又は捲回等して電極体とし、電極体を電池ケース内に挿設し、電極体の正極及び負極と電池ケースの正極端子と負極端子とを接続し、電池ケースを密閉することにより得られる。
正極は、アルミニウム箔等の金属基板を正極用集電体として、その正極用集電体上に正極活物質、結着剤、導電材等を混合した正極合材を塗布したものである。負極は、銅箔等の金属基板を負極用集電体として、その負極用集電体上に負極活物質、結着剤、導電財等を混合した負極合材を塗布したものである。非水電解質は、例えば、LiPF等の支持塩(リチウム塩)をプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートとを混合した有機溶媒に溶解したもの等が用いられる。
非水電解質電池の製造時、充放電時には、正極用集電体(例えば、アルミ)又は負極用集電体(例えば、銅)と非水電解質とが反応し、フッ化物、酸化物等の腐食層が正極用集電体又は負極用集電体上に形成される。
このような腐食層は、不動態被膜となって更なる非水電解質との反応の進行を妨げるものであるが、不動態被膜(腐食層)の存在により、正極用集電体及び負極用集電体の接触抵抗が増加し易くなる。正極用集電体及び負極用集電体の接触抵抗が増加すると、非水電解質電池の内部抵抗が増加する場合がある。この場合には、所定の内部抵抗を有する非水電解質電池を得るため、非水電解質電池の体格を大きくする必要がある。
例えば、特許文献1には、正極用集電体又は負極集電体に腐食層(不動態被膜)が形成されることによって、正極用集電体、負極用集電体の接触抵抗が増加することを抑制するために、正極用集電体又は負極用集電体表面に導電剤を配置した非水電解質電池用集電体が提案されている。
特開2006−286344号公報
しかし、特許文献1の非水電解質電池用集電体では、正極用集電体、負極用集電体に形成される腐食層(不動態被膜)の発生を抑制することができないため、正極用集電体、負極用集電体の接触抵抗が増加してしまう。
本発明は、非水電解質電池用集電体に形成される腐食層(不動態被膜)の発生を抑制し、接触抵抗の増加を抑制する非水電解質電池用集電体、当該非水電解質電池用集電体の製造方法、及び当該非水電解質電池用集電体を備える非水電解質電池である。
本発明は、金属基板と前記金属基板上に配置される被覆層とを有する非水電解質電池用集電体であって、前記被覆層は、耐食性膜と導電部とを有する。
また、前記非水電解質電池用集電体において、前記耐食性膜はアモルファスカーボン膜であり、前記導電部は、黒鉛粒子から構成される黒鉛部であることが好ましい。
また、前記非水電解質電池用集電体において、前記黒鉛部は、前記アモルファスカーボン膜表面から前記黒鉛部の少なくとも一部が露出した状態で配置されることが好ましい。
また、前記非水電解質電池用集電体において、前記黒鉛部は、島状に分散配置されることが好ましい。
また、前記非水電解質電池用集電体において、前記金属基板と前記被覆層との間にバルブ金属層を有することが好ましい。
また、前記非水電解質電池用集電体において、前記バルブ金属層は、チタン金属層であることが好ましい。
また、本発明は、金属基板と前記金属基板上に配置される被覆層を有する非水電解質電池用集電体を含む非水電解質電池であって、前記被覆層は、耐食性膜と導電部とを有する。
また、本発明の非水電解質電池用集電体の製造方法は、物理蒸着法又は化学蒸着法を用いて金属基板上に耐食性膜を形成する耐食性膜形成工程と、前記物理蒸着法又は前記化学蒸着法と同一若しくは異なる方法を用いて前記耐食性膜に導電部を形成する導電部形成工程とを備える。
また、前記非水電解質電池用集電体の製造方法において、前記耐食性膜形成工程及び前記導電部形成工程の物理蒸着法は、フィルターレスアークイオンプレーティング法であり、前記フィルターレスアークイオンプレーティング法を用いて前記耐食性膜としてのアモルファスカーボン膜を形成するとともに、前記導電部としての黒鉛部を形成することが好ましい。
また、前記非水電解質電池用集電体の製造方法において、前記金属基板上両面に前記耐食性膜及び前記導電部を形成することが好ましい。
また、前記非水電解質電池用集電体の製造方法において、物理蒸着法を用いて前記金属基板上にバルブ金属層を形成するバルブ金属層形成工程を備えることが好ましい。
また、前記非水電解質電池用集電体の製造方法において、前記バル金属層はチタン金属層であることが好ましい。
また、前記非水電解質電池用集電体の製造方法において、前記アモルファスカーボン膜及び前記黒鉛部を形成する際に、前記金属基板に印加するバイアス電圧が、150V〜1000Vの範囲であることが好ましい。
また、本発明の非水電解質電池用集電体は、前記非水電解質電池用集電体の製造方法により得られる。
本発明によれば、金属基板上に配置される被覆層が耐食性膜と導電部とを有することによって、非水電解質電池用集電体に形成される腐食層(不動態被膜)の発生を抑制し、接触抵抗の増加を抑制する非水電解質電池用集電体、及び非水電解質電池を提供することができる。
また、本発明によれば、物理蒸着法又は化学蒸着法を用いて金属基板上に耐食性膜を形成する耐食性膜形成工程と、物理蒸着法又は化学蒸着法と同一若しくは異なる方法を用いて耐食性膜に導電部を形成する導電部形成工程とを備えることによって、非水電解質電池用集電体に形成される腐食層(不動態被膜)の発生を抑制し、接触抵抗の増加を抑制する非水電解質電池用集電体の製造方法を提供することができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。
本実施形態に係る非水電解質電池は、コイン型電池、ボタン型電池、円筒型電池、及び角形電池等の公知の電池構造をとることができる。いずれの形状であっても、本実施形態に係る非水電解質電池は、非水電解質を含浸させた状態のセパレータを介して正極及び負極を重畳又は捲回等して電極体とし、電極体を電池ケース内に挿設し、電極体の正極及び負極と電池ケースの正極端子と負極端子とを接続し、電池ケースを密閉することにより得られる。
図1は、本実施形態に用いられる正極の構成の一例を示す模式断面図である。図1に示すように、正極10は、非水電解質電池用集電体としての正極用集電体12に正極合材14を塗布したものである。正極合材14は、正極活物質、結着剤、導電剤等を混合したものである。正極用集電体12は、金属基板16と、金属基板16上に形成された被覆層18とを備える。
正極活物質は、リチウムイオンを吸蔵、脱離することができるリチウム遷移金属複合酸化物等を用いることができる。リチウム遷移金属複合酸化物は、例えば、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムマンガン酸化物、又はこれらの遷移金属酸化物にLi、Al、Cr等の遷移金属を添加または置換した材料等である。
導電材は、正極の電気伝導性を確保するためのものであり、カーボンブラック、アセチレンブラック、黒鉛等である。結着剤は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂等を用いることができる。
本実施形態における被覆層18は、非水電解質電池中の非水電解質と反応して正極用集電体12(具体的には、金属基板16上)に形成される腐食層の発生を抑制するためのものであり、かつ正極用集電体の導電性を確保するためのものである。被覆層18は、金属基板16の面の少なくともどちらか一方の面に設けられるものであればよいが、正極合材14が塗布される面と反対側の面に設けられることが好ましい。正極合材が塗布されていない金属基板16の面は、金属が剥き出しとなっており、非水電解質と反応し腐食層を形成し易いため、腐食層が形成し易い金属基板16の面を保護することができる。
また、正極合材14が塗布される金属基板16の面も腐食層が形成される場合があるため、金属基板16の両面に被覆層18を形成することがより好ましい。図2は、金属基板の両面に被覆層を形成した正極用集電体の構成の一例を示す模式斜視図である。金属基板16上に被覆層18を形成すると、応力(図2に示す矢印A)が発生し、非水電解質電池用集電体にしわが発生する場合がある。しかし、図2に示すように、金属基板16の両面に被覆層18を形成することにより、被覆層18形成後に発生する応力が金属基板16の両面に同様に掛かるため、非水電解質電池用集電体のしわの発生を抑えることができる。
次に被覆層18の構成の概要について説明する。図3(イ),(ロ)は、本実施形態に係る正極用集電体の一部拡大模式断面図である。図3(イ),(ロ)に示すように、金属基板16上に形成される被覆層18は、耐食性膜20と導電部22とを備えるものである。耐食性膜20は、主に金属基板16の腐食層の形成を抑制するためのものである。また導電部22は、主に非水電解質電池用集電体の接触抵抗の増加を抑制するためのものである。ここで、図3(イ)は、耐食性膜20表面から導電部22の少なくとも一部が露出した状態で分散配置された状態を示す図であり、図3(ロ)は、導電部22が耐食性膜20上に配置された状態を示す図である。
本実施形態の導電部22は、耐食性膜20表面から導電部22の少なくとも一部が露出した状態で配置されていることが好ましい。上記の状態で導電部22が配置されていれば、導電部22の形状は、島状のものでも、膜状のもの等でも、特に制限されるものではないが、被覆層18の形成が容易である点等から、導電部22の形状は、島状であることが好ましい。
本実施形態の導電部22は、導電材料から構成されているものであり、黒鉛粒子から構成されるもの(黒鉛部)である。参考例としては、例えば、Au、Pt、Ag、Ru、Ir等の貴金属から構成されるもの等が挙げられる。また、耐食性膜20表面から少なくとも一部が露出した島状導電部(例えば、図3(イ)に示す導電部22)は、黒鉛(固体)を原料として後述するフィルターレスアークイオンプレーティング法等により形成される。耐食性膜20上に配置した膜状導電部(例えば、図3(ロ)に示す導電部22)は、耐食性膜20を形成した後、公知の酸素プラズマ等によるアッシング等により形成される。また、導電部22としては、製造コスト、導電部22の形成が容易等の点から、黒鉛粒子から構成されるもの(黒鉛部)であることが好ましい。
耐食性膜20は、黒鉛(固体)を原料として、公知のスパッタリング法、フィルタードアークイオンプレーティング法、後述するフィルターレスアークイオンプレーティング法により形成されたアモルファスカーボンから構成されるもの(アモルファスカーボン膜)である。また、炭化水素ガスを原料として、公知のCVD、プラズマCVD等により、ダイヤモンドライクカーボン等のアモルファスカーボンから形成されるもの、参考例として、Ti,Siを含有する有機金属を用いた公知のCVDやプラズマCVD等によりそれら酸化物のガラス物質や結晶物質(結晶性酸化物)から構成されるものである。結晶性酸化物から構成される耐食性膜は、ピンホールを減少させる点で複数層形成することが好ましい。さらに、参考例としては、Au、Pt、Ag、Ru、Ir等の貴金属を原料として、公知のスパッタリング法、プラズマCVD法、イオン化蒸着法、フィルタードアークイオンプレーティング法により、上記貴金属から構成されるものでもよい。製造コスト、被覆層18の形成が容易である点で、耐食性膜20は、後述するフィルターレスアークイオンプレーティング法により形成されたアモルファスカーボンから構成されるもの(アモルファスカーボン膜)が好ましい。
また、アモルファスカーボン膜自体は、非水電解質電池の使用環境下で、リチウムイオン等のインターカレーション、ディインターカレーションを繰り返し、体積膨張収縮することがないため、アモルファスカーボンの劣化は起こり難い。さらにアモルファスカーボン膜は、アモルファス構造であるため、金属基板16へ抜けるピンホールの発生を抑制することができ、金属基板16に腐食層が発生し難い。
本実施形態の被覆層18としては、耐食性膜20が、アモルファスカーボンから構成され(アモルファスカーボン膜)、導電部22が黒鉛粒子から構成されるもの(黒鉛部)が好ましい。このような構成にすることによって、耐食性膜20及び導電部22がともにカーボン材であるため、耐食性膜20と導電部22との界面強度は強い。したがって、耐食性膜20から導電部22が剥離し難くなり、導電部22の剥離による非水電解質電池用集電体の接触抵抗の増加を抑制することができる。以下、耐食性膜20をアモルファスカーボンから構成されるもの(以下、アモルファスカーボン膜20)、導電部22を黒鉛粒子から構成されるもの(以下、導電部22を黒鉛部22とする)を例として説明する。
本実施形態では、被覆層18の高い導電性を確保することができる等の点で、少なくとも黒鉛部22の一部が、アモルファスカーボン膜20表面から露出した状態であることが好ましい。また、黒鉛部22の形態は、被覆層18の形成が容易である点等から、島状であることが好ましい。
黒鉛部22は、黒鉛粒子から構成され、アモルファスカーボン膜20より結晶性が高いものである。結晶性の評価は、ラマンスペクトル分析において、 1540cm−1〜1560cm−1の範囲にあるピークのピーク強度(G)と、1370cm−1〜1390cm−1の範囲にあるピークのピーク強度(D)との強度比(D/G)を算出することによって行われる。強度比(D/G)が、小さいほど、結晶性が高いことを示している。ラマンスペクトルは、公知の方法を用いて測定することができる。具体的には、波長514.5nmのアルゴンレーザを試料に照射し、試料からの散乱光のうち照射光と90度の角度をなす光を分光測定することによって測定することができる。測定装置は、Jobin Yvon社のレーザラマン分光測定装置RAMANOR S−320が挙げられる。
黒鉛部22のうち粒径が1μm未満の黒鉛部22は、アモルファスカーボン膜(20)1μm当たりに12.6個以上存在することが好ましい。粒径が1μm未満である黒鉛部22の個数が、上記値より少ないと、非水電解質電池用集電体の接触抵抗が高くなる場合がある。粒径が1μm未満の黒鉛部22の個数は、アモルファスカーボン膜20表面を走査型電子顕微鏡写真により撮影し、得られた写真中のアモルファスカーボン膜20の面積(例えば50μm×50μm)から、目視により粒径が1μm未満の黒鉛部22をカウントすることにより求めることができる。
また、黒鉛部22のうち粒径が1μm以上〜3μm未満の黒鉛部22は、アモルファスカーボン膜(20)1μm当たりに1.8個以上存在することがより好ましい。さらに、黒鉛部22のうち粒径が3μm以上の黒鉛部22は、アモルファスカーボン膜(20)1μm当たりに0.1個以上存在することがより好ましい。粒径が1μm以上〜3μm未満、3μm以上の黒鉛部22の個数が、上記それらの値より少ないと、非水電解質電池用集電体の接触抵抗が高くなる場合がある。黒鉛部22の個数は、上記と同様の方法によって測定することができる。
アモルファスカーボン膜20は、炭素原子の結合にアモルファス状の結合状態を有するアモルファスカーボン(ダイヤモンドライクカーボンとも呼ばれる)から構成されている。図4は、アモルファスカーボン膜中の水素含有量と非水電解質電池用集電体の接触抵抗との関係を示す図である。図4に示すように、アモルファスカーボン膜20中の水素含有量が高くなるにつれて非水電解質電池用集電体の接触抵抗が高くなる。したがって、アモルファスカーボン膜20中の水素含有量は、非水電解質電池用集電体の接触抵抗の点から、10at%未満であることが好ましい。アモルファスカーボン膜20中の水素含有量を少なくするためには、スパッタリング法、アークイオンプレーティング法等の物理蒸着法によりアモルファスカーボン膜を形成することが好ましい。
アモルファスカーボン膜20の膜厚は、30nm〜10μmの範囲であることが好ましい。アモルファスカーボン膜20の膜厚が、30nmより薄いと、非水電解質電池用集電体の接触抵抗が増加してしまう場合があり。また、10μmより厚いと、非水電解質電池用集電体として実用的でない。
次に、非水電解質電池用集電体の他の構成について説明する。
図5は、本実施形態に用いられる正極の他の構成の一例を示す模式断面図である。図5に示すように、正極11は、非水電解質電池用集電体としての正極用集電体13に正極合材14を塗布したものである。正極合材14は、上記と同様である。正極用集電体13は、金属基板16と、上記説明した被覆層18と、金属基板16と被覆層18との間に配置されるバルブ金属層24とを有する。
バルブ金属層24と被覆層18及び金属基板16との界面で、nm〜Åレベルの膜厚を有するミキシング層(化合物、合金)を形成し、被覆層18と金属基板16との密着性を高めることができる点で、被覆層18と金属基板16との間にバルブ金属層24を配置することが好ましい。
バルブ金属層24は、タンタル、ニオブ、チタン、アルミニウム、ハフニウム、ジルコニウム、タングステン、それらの合金等を原料として、公知のスパッタリング法、後述するフィルターレスアークイオンプレーティング法等により形成される。上記バルブ金属層24としては、非水電解質電池の使用条件で電気化学的損傷の少ないチタン層であることが好ましい。
また、バルブ金属層24の膜厚は、25nm〜10μmの範囲であることが好ましい。バルブ金属層の膜厚が25nmより薄いと、非水電解質電池用集電体の接触抵抗を増加させる場合や、金属基板16から被覆層18が剥離し易くなる場合がある。また、バルブ金属層24の膜厚が10μmより厚いと、非水電解質電池用集電体として実用的でない。
本実施形態に用いられる金属基板16の材質としては、非水電解質電池として公知のものを用いることができ、例えば、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモン等を用いることができる。
本実施形態に用いられる負極は、非水電解質電池用集電体としての負極用集電体上に負極合材を塗布したものである。負極合材は、負極活物質、結着剤、導電剤等を混合したものである。負極活物質は、リチウムイオンを吸蔵、放出することができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、リチウム金属、グラファイト、非晶質炭素、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン等の炭素材料等である。結着剤、導電材等は上記説明したものと同様である。
負極用集電体は、金属基板と、上記説明した被覆層(例えば、図3に示す被覆層18)とを備えるものである。又は、但し、金属基板と、上記説明した被覆層と、上記説明したバルブ金属層(例えば、図5に示すバルブ金属層24)とを備えるものであってもよい。本実施形態では、正極用集電体に上記説明した被覆層、バルブ金属層を備えるものであれば、負極集電体には、必ずしも被覆層、バルブ金属層を設ける必要はない。
負極集電体の金属基板の材質としては、銅等を用いることができる。
本実施形態に用いられる非水電解質は、支持塩としてのリチウム塩を有機溶媒に溶解したものであり、液状、ゲル状、固体状特に制限されるものではない。有機溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、トリフルオロプロピレンカーボネート等の環状カーボネート、また、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート等の鎖状カーボネート、さらに、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル化合物、エチルメチルスルホン、ブタンスルトン等の硫黄化合物、リン酸トリエチル、リン酸トリエチル、リン酸トリオクチル等のリン化合物等から選ばれる1種を単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
支持塩としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiN(CFSO等、およびそれらの複合塩を用いることができる。
次に、本実施形態に係る非水電解質電池用集電体の製造方法について説明する。
本実施形態に係る非水電解質電池用集電体の製造方法は、物理蒸着法又は化学蒸着法を用いて金属基板上に耐食性膜を形成する耐食性膜形成工程と、上記物理蒸着法又は上記化学蒸着法と同一若しくは異なる方法を用いて耐食性膜に導電部を形成する導電部形成工程とを備えるものである。
<耐食性膜形成工程>
耐食性膜形成工程では、物理蒸着法又は化学蒸着法を用いて金属基板上に耐食性膜を形成する。具体的には、黒鉛(固体)等を原料として、公知のスパッタリング法、フィルタードアークイオンプレーティング法、又は後述するフィルターレスアークイオンプレーティング法等を用いて、アモルファスカーボンから構成されるアモルファスカーボン膜を形成することができる。又は、炭化水素ガスを原料として、公知のCVD、プラズマCVD等により、ダイヤモンドライクカーボン等のアモルファスカーボンから形成されるもの、参考例として、Ti,Siを含有する有機金属を用いた公知のCVDやプラズマCVD等によりそれら酸化物のガラス物質や結晶物質(結晶性酸化物)から構成されるものでもよい。上記でも説明したように、耐食性膜中の水素含有量を少なくし、非水電解質電池用集電体の接触抵抗を低減させることができる点で、インクジェット法、スパッタリング法、アークイオンプレーティング法、後述するフィルターレスアークイオンプレーティング法等の物理蒸着法を用いることが好ましい。
<導電部形成工程>
導電部形成工程では、物理蒸着法又は化学蒸着法を用いて金属基板上に導電部を形成する。具体的には、黒鉛(固体)等のカーボン材料を原料として、公知のインクジェット法、スパッタリング法、アークイオンプレーティング法、プラズマCVD法、イオン化蒸着法、又は後述するフィルターレスアークイオンプレーティング法等を用いて導電部を形成することができる。
島状の導電部を形成する場合、例えば、黒鉛(固体)等のカーボン材料を原料として、後述するフィルターレスアークイオンプレーティング法等を用いることによって、図3(イ)に示すような島状の黒鉛部を形成することができる。また、参考例として、例えば、Au、Pt、Ag等の貴金属を原料として、公知のインクジェット法、気相合成法、めっき法等を用いて、貴金属から構成される島状の導電部を形成することができる。膜状の導電部を形成する場合、上記アモルファスカーボン膜に、公知の酸素プラズマを照射することによって、図3(ロ)に示すような膜状の黒鉛部を形成することができる。
耐食性膜及び導電部を形成する物理蒸着法としては、上記列挙した方法のうち、フィルターレスアークイオンプレーティング法を用いることが好ましい。この方法を用いることによって、耐食性膜としてアモルファスカーボン膜の形成とともに、導電部としての黒鉛部を形成することができ、製造方法を簡略化することができる。また、この方法を用いることによって、アモルファスカーボン膜と導電部との密着性の良くすることができる。例えば、導電部の少なくとも一部が耐食性膜から露出した被覆層(例えば、図3(イ)に示す被覆層18)を形成することができる。
図6は、フィルターレスアークイオンプレーティング法により耐食性膜としてのアモルファスカーボン膜及び導電部としての黒鉛部を形成することができるフィルターレスアークイオンプレーティング装置の構成の一例を示す模式図である。図6に示すように、フィルターレスアークイオンプレーティング装置26は、真空排気ポンプ(不図示)により真空に排気される真空容器28と、被処理物である金属基板30を保持する装着用治具32と、陰極を構成するターゲット34と、陽極36と、ターゲット34及び陽極36との間に接続されたアーク電源38と、金属基板30にバイアス電圧を印加するバイアス電源40とを有する。
金属基板30上にアモルファスカーボン膜及び黒鉛部を形成するためには、まず、アーク電源38を起動させ、陽極36とターゲット34との間でアーク放電を生じさせる。このアーク放電により、ターゲット34は、局部的に溶解し、蒸発すると同時にイオン化する。イオン化した物質(ターゲットが蒸発し、イオン化したものであり、以下イオン化蒸発物質と呼ぶ)は、バイアス電源40からバイアス電圧を金属基板30に印加することで、加速され、金属基板30にコーティングされ、アモルファスカーボン膜が形成される。
上記のアモルファスカーボン膜の形成は、フィルターレスアークイオンプレーティング法及び公知のフィルタードアークイオンプレーティング法も同様である。フィルターレスアークイオンプレーティング法及びフィルタードアークイオンプレーティング法では、ターゲット34が蒸発しイオン化する際に、溶融粒子(ドロップレット)が発生する。この溶融粒子が、金属基板30に付着すると均一な耐食性膜を形成することができなくなる。そのため、公知のフィルタードアークイオンプレーティング法では、金属基板30とターゲット34との間に、溶融粒子を通過させないフィルタ(遮蔽板)を備えている。本実施形態で用いるフィルターレスアークイオンプレーティング法は、上記フィルタを使用せず、イオン化蒸発物質と溶融粒子とを金属基板30にコーティングさせる。本実施形態で用いられる、ターゲット34は、カーボン材料である。そして、ターゲット34(カーボン材料)から生成する溶融粒子は、結晶性の高い黒鉛である。したがって、フィルターレスアークイオンプレーティング法を用いることにより、イオン化蒸発物質によりアモルファスカーボン膜が形成されると共に、溶融粒子が金属基板30上に付着することにより黒鉛部が形成される。
金属基板30に印加するバイアス電圧は、接触抵抗の低い非水電解質電池用集電体を製造する点で、150V〜1000Vの範囲であることが好ましい。金属基板30に印加するバイアス電圧が150Vより低いと、非水電解質電池用集電体として使用することができるレベルの接触抵抗(例えば、20mΩ・cm)が得られない場合があり、1000Vより高いと、金属基板30に負荷かかり、破損の原因となる場合がある。また、接触抵抗が低く、腐食電流値が低い燃料電池用セパレータを製造する点で、金属基板30に印加するバイアス電圧は、150V〜250Vの範囲又は700V〜1000Vの範囲であることがより好ましく、さらに、非水電解質電池用集電体の製造時の消費電力等の点で、150V〜250Vの範囲がより好ましい。
金属基板30は、上記でも説明したように、正極用集電体であれば、例えば、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモン等を用いることができる。負極用集電体であれば、例えば、銅等を用いることができる。
上記本実施形態に係る非水電解質電池は、例えば、携帯電話、携帯用パソコン等のモバイル機器用小型電源、自動車用電源、定置用電源等として使用することができる。
以下に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を変えない限り、以下の実施例により何ら制限されるものではない。
<非水電解質電池用集電体セパレータの作製>
<実施例1〜8>
図6に示すようなフィルターレスアークイオンプレーティング装置26を用いて、図3(イ)に示すような被覆層18を形成した。具体的には、カーボン材をターゲット34として用い、陽極36との間でアーク放電させ、金属基板30としてのアルミニウム箔にバイアス電圧50Vを印加し、アモルファスカーボン膜及び黒鉛部を有する被覆層をアルミニウム箔上に形成した。これを実施例1とした。また、実施例2〜8は、実施例1のバイアス電圧に代えて、バイアス電圧150V印加、バイアス電圧200V印加、バイアス電圧250V印加、バイアス電圧500V印加、バイアス電圧750V印加、バイアス電圧1000V印加、バイアス電圧印加無しとしたものである。
<比較例>
アルミニウム箔(被覆層未形成)を比較例とした。
<接触抵抗の測定>
所定寸法(2cm×2cm)に裁断した各実施例をそれぞれ2枚用意し、各実施例のうち被覆層を形成した面と面とを重ね、それらの両外側を銅板により挟持し、荷重1MPaを加え、一般的に用いられる交流4端子法(電流1A)を用いて、上記各実施例同士の接触抵抗を測定した。また、上記比較例も同様の方法で測定した。また、実施例4及び比較例上に正極合材(LiCoO、導電材、結着剤の混合物)を塗布したものを作製し、上記同様に交流4端子法(電流1A)を用いて、実施例4及び比較例を用いた電極(正極)の接触抵抗を測定した。
図7は、実施例1〜8の接触抵抗の結果を示す図である。図7の横軸は、実施例1〜8の被覆層を形成する際にアルミニウム箔に印加したバイアス電圧で表している。図7に示すように、実施例2〜8の接触抵抗の値は、非水電解質電池用集電体として実用的なレベルより低い値を示した(特に、バイアス電圧が150〜1000Vの範囲(実施例2〜7))。
最も低い接触抵抗を示したのは、実施例4であり、接触抵抗は、1.33Ωcmであった。また、比較例の接触抵抗は、18.48Ωcmであった。また、実施例4を用いた電極の接触抵抗は、0.099Ωcmであり、比較例を用いた電極の接触抵抗は、3.92Ωcmであった。このように、金属基板上に導電部としての黒鉛部を有している集電体は、黒鉛部を有していない集電体より低い接触抵抗を示した。
<黒鉛部の個数の測定>
実施例2,8を走査型電子顕微鏡写真により撮影した。図8(イ)は、実施例2、図8(ロ)は、実施例8の走査型電子顕微鏡写真である。また、実施例3も走査型電子顕微鏡写真により撮影した(不図示)。上記得られた写真中のアモルファスカーボン膜の面積(50μm×50μm)から粒径が1μm未満、1μ以上〜3μm未満、3μmの黒鉛部の個数を目視により求め、1μm当たりの個数に換算した結果を表1にまとめた。
上記表からわかるように、バイアス電圧が、0V(実施例8)、150V(実施例2)、250V(実施例4)と高くなるにつれて黒鉛部の個数が増加していることがわかる。そして、上記でも説明したように、バイアス電圧が150〜1000Vの範囲(実施例2〜7)では、バイアス電圧印加無し(実施例8)、バイアス電圧50V(実施例1)より、接触抵抗が低い値(10mΩ・cm以下)である(図7参照)。したがって、非水電解質電池用集電体の接触抵抗を低くする点で、粒径が1μm未満の黒鉛部の個数は、12.6個/μmが好ましく、また、粒径が1μ以上〜3μm未満の黒鉛部の個数は、1.8個/μmが好ましく、さらに、粒径が3μm以上の黒鉛部の個数は、0.1個/μmであることが好ましい。
<非水電解質電池の内部抵抗の測定>
実施例4及び比較例を用いてそれぞれ非水電解質電池を作製した。作製した実施例4の非水電解質電池及び比較例の非水電解質電池をそれぞれ充電後、10Cの電流で放電し、その際に生じるIRドロップにより非水電解質電池の内部抵抗を測定した。
実施例4(アルミニウム箔に被覆層を形成した正極用集電体)を用いた非水電解質電池の内部抵抗は21Ωであり、比較例(アルミニウム箔の正極用集電体)を用いた非水電解質電池の内部抵抗は76Ωであった。実施例4のように、アルミニウム箔に被覆層を形成した正極用集電体を非水電解質電池に用いることによって、非水電解質電池の内部抵抗を72%低減させることができた。これは、実施例4の正極用集電体のアモルファスカーボン膜によって、非水電解質電池中の電解質と反応して生成する腐食層の発生を抑制し、黒鉛部により、正極用集電体の導電性を確保することができたためである。
以上のように、金属基板に耐食性膜としてのアモルファスカーボン膜及び導電部としての黒鉛部を有する被覆層を形成した非水電解質電池用集電体は、非水電解質電池中の電解質と接触させても、アモルファスカーボン膜によって金属基板上の腐食層の発生を抑制し、黒鉛部によって非水電解質用集電体の導電性を確保することができるため、非水電解質電池の内部抵抗の増加を抑えることができる。そして、非水電解質電池の内部抵抗の増加を抑えることができれば、非水電解質電池の小型化、高出力化が可能となる。
本実施形態に用いられる正極の構成の一例を示す模式断面図である。 金属基板の両面に被覆層を形成した正極用集電体の構成の一例を示す模式断面図である。 本実施形態に係る正極用集電体の一部拡大模式断面図である。 アモルファスカーボン膜中の水素含有量と非水電解質電池用集電体の接触抵抗との関係を示す図である。 本実施形態に用いられる正極の他の構成の一例を示す模式断面図である。 フィルターレスアークイオンプレーティング法により耐食性膜としてのアモルファスカーボン膜及び導電部としての黒鉛部を形成することができるフィルターレスアークイオンプレーティング装置の構成の一例を示す模式図である。 実施例1〜8の接触抵抗の結果を示す図である。 実施例2、実施例8の走査型電子顕微鏡写真である。
符号の説明
10,11 正極、12,13 正極用集電体、14 正極合材、16 金属基板、18 被覆層、20 耐食性膜又はアモルファスカーボン膜、22 導電部又は黒鉛部、24 バルブ金属層、26 フィルターレスアークイオンプレーティング装置、28 真空容器、30 金属基板、32 装着用治具、34 ターゲット、36 陽極、38 アーク電源、40 バイアス電源。

Claims (11)

  1. 金属基板と前記金属基板上に配置される被覆層とを有する非水電解質電池用集電体であって、
    前記被覆層は、耐食性膜と導電部とを有し、
    前記耐食性膜はアモルファスカーボン膜であり、前記導電部は、黒鉛粒子から構成される黒鉛部であり、前記黒鉛部は、前記アモルファスカーボン膜表面から前記黒鉛部の少なくとも一部が露出した状態で配置されることを特徴とする非水電解質電池用集電体。
  2. 請求項記載の非水電解質電池用集電体であって、前記黒鉛部は、島状に分散配置されることを特徴とする非水電解質電池用集電体。
  3. 請求項1又は2に記載の非水電解質電池用集電体であって、前記金属基板と前記被覆層との間にバルブ金属層を有することを特徴とする非水電解質電池用集電体。
  4. 請求項記載の非水電解質電池用集電体であって、前記バルブ金属層は、チタン金属層であることを特徴とする非水電解質電池用集電体。
  5. 金属基板と前記金属基板上に配置される被覆層を有する非水電解質電池用集電体を含む非水電解質電池であって、
    前記被覆層は、耐食性膜と導電部とを有し、
    前記耐食性膜はアモルファスカーボン膜であり、前記導電部は、黒鉛粒子から構成される黒鉛部であり、前記黒鉛部は、前記アモルファスカーボン膜表面から前記黒鉛部の少なくとも一部が露出した状態で配置されることを特徴とする非水電解質電池。
  6. 物理蒸着法又は化学蒸着法を用いて金属基板上に耐食性膜を形成する耐食性膜形成工程と、前記物理蒸着法又は前記化学蒸着法と同一若しくは異なる方法を用いて前記耐食性膜に導電部を形成する導電部形成工程とを備え、
    前記耐食性膜形成工程及び前記導電部形成工程の物理蒸着法は、フィルターレスアークイオンプレーティング法であり、前記フィルターレスアークイオンプレーティング法を用いて前記耐食性膜としてのアモルファスカーボン膜を形成するとともに、前記導電部としての黒鉛粒子から構成される黒鉛部を形成し、前記黒鉛部は、前記アモルファスカーボン膜表面から前記黒鉛部の少なくとも一部が露出した状態で配置されることを特徴とする非水電解質電池用集電体の製造方法。
  7. 請求項記載の非水電解質電池用集電体の製造方法であって、前記金属基板上両面に前記耐食性膜及び前記導電部を形成することを特徴とする非水電解質電池用集電体の製造方法。
  8. 請求項6又は7記載の非水電解質電池用集電体の製造方法であって、物理蒸着法を用いて前記金属基板上にバルブ金属層を形成するバルブ金属層形成工程を備えることを特徴とする非水電解質電池用集電体の製造方法。
  9. 請求項記載の非水電解質電池用集電体の製造方法であって、前記バルブ金属層はチタン金属層であることを特徴とする非水電解質電池用集電体の製造方法。
  10. 請求項9のいずれか1項に記載の非水電解質電池用集電体の製造方法であって、前記アモルファスカーボン膜及び前記黒鉛部を形成する際に、前記金属基板に印加するバイアス電圧が、150V〜1000Vの範囲であることを特徴とする非水電解質電池用集電体の製造方法。
  11. 請求項10のいずれか1項に記載の非水電解質電池用集電体の製造方法により得られた非水電解質電池用集電体。
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