JP5033356B2 - 研磨パッド - Google Patents

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Description

本発明は、半導体素子などの製造工程において、化学的機械的研磨(Chemical
Mechanical Polishing:CMP)によるシリコンウエハなどの被研磨物の平坦化処理に用いる研磨パッドに関する。
半導体製造の分野では、半導体素子の微細化および多層化による高集積化に伴い、半導体層、金属層の平坦化技術が重要な要素技術となっている。ウエハに集積回路を形成する際、電極配線などによる凹凸を平坦化せずに層を重ねると、段差が大きくなり、平坦性が極端に悪くなる。また段差が大きくなった場合、フォトリソグラフィにおいて凹部と凸部の両方に焦点を合わせることが困難になり微細化を実現することができなくなる。したがって、積層中の然るべき段階でウエハ表面の凹凸を除去するための平坦化処理を行う必要がある。平坦化処理には、エッチングにより凹凸部を除去するエッチバック法、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)などにより平坦な膜を形成する成膜法、熱処理によって平坦化する流動化法、選択CVDなどにより凹部の埋め込みを行う選択成長法などがある。
以上の方法は、絶縁膜、金属膜など膜の種類によって適否があること、また平坦化できる領域がきわめて狭いという問題がある。このような問題を克服することができる平坦化処理技術としてCMPによる平坦化処理がある。
図8は、CMP装置51の概略図である。CMP装置51は、図8に示すように、研磨パッド52を定盤53に保持し、シリコンウエハなどの被研磨物54を研磨ヘッド55に保持して、スラリ供給部56から微細なシリカ粒子(砥粒)を懸濁した研磨用組成物(スラリ)を供給しながら、被研磨物54を研磨パッド55に押し付けた状態で研磨パッド52と被研磨物54とを相対的に摺動させて、CMPによる平坦化処理を行う。そうすることによって、広範囲にわたって被研磨物54の表面を高精度に平坦化することができる。
研磨の進行に伴って、研磨パッド52の研磨面近傍の微細孔には研磨屑および砥粒などが詰まり、研磨レートなどの研磨特性が低下する。よって、CMP装置51は、研磨処理中などに、表面にダイヤモンドなどのコンディショナが保持されたドレッシング部57を研磨パッド52に押し付けた状態でドレッシング部57と研磨パッド52とを相対的に摺動させる。そうすることによって、研磨パッド52の目詰まりした部分が削り取られ、研磨パッド52の研磨特性が再生される。
また、CMP装置51は、研磨処理時、研磨パッド52の全面を利用するために、研磨ヘッド55およびドレッシング部57が、定盤53の半径方向に往復移動させる。
図9は、研磨パッド52の研磨層13と下地層14とが剥離するメカニズムを説明する図である。研磨パッド52としては、図9に示すように、被研磨物54と接触させて、被研磨物54を研磨する硬質な研磨層61と、研磨層61を支持する軟質な下地層62とを、粘着テープなどの粘着層63で貼り合わせた、いわゆる2層構造の研磨パッドが広く用いられている。
この2層構造の研磨パッド52は、被研磨物54およびドレッシング部57を研磨パッド52に押し付けた状態で摺動させて研磨処理しても、研磨層61と下地層62とが剥離しないように、単に積層するだけではなく、粘着層で全面にわたり貼り合わせている。
また、この2層構造の研磨パッドは、被研磨物54およびドレッシング部57が往復移動して、被研磨物54およびドレッシング部57の移動に対応した応力が研磨層61にかかって、研磨層61が変形しても、粘着層63で研磨層61と下地層62とを完全に貼り合わせているので、研磨層61の変形に下地層62が追従することができ、研磨層61と下地層62とが剥離しない。
しかしながら、被研磨物54およびドレッシング部57を研磨パッド52に押し付ける圧力が高い場合や使用するスラリが少量である場合などの過酷な研磨条件で研磨する場合、被研磨物54およびドレッシング部57が往復移動すると、研磨層61の中央部に高い応力がかかる。特に、被研磨物54とドレッシング部57とが同時に研磨層61の中央部に向かって移動すると、図9に示すように、研磨層61の中央部に向かってより高い応力がかかり、中央部で研磨層61と下地層62とが剥離してしまうことがある。研磨層61と下地層62とが剥離してしまうと、研磨層61が下地層62とは反対側に突出することになり、研磨層61の突出した部分に被研磨物54があたると、被研磨物54の均一性が低下し、研磨特性が著しく低下する。また、研磨層61の突出した部分にドレッシング部57があたると、研磨パッド52が破れてしまうことがある。
そこで、これらの研磨層と下地層との剥離を防ぐために、中央部の形状に特徴がある研磨パッドを使用することが考えられる。以下に示す従来技術は、上記の剥離を防ぐことを目的としたものではないが、中央部の形状に特徴がある。中央部の形状に特徴がある研磨パッドの従来技術としては、特許文献1に記載の研磨パッドが挙げられる。特許文献1には、上層研磨パッド(研磨層)の中心付近に、表面から裏面につながる穴を形成した研磨パッドが記載されている。この研磨パッドは、穴からスラリを下層研磨パッド(下地層)に浸入させることによって、研磨量のウエハ面内の均一性(研磨量分布)を安定化させることを目的として提案されたものである。よって、この研磨パッドは、下地層にスラリを浸入させるために、穴を形成させているので、穴が粘着層を貫通している。
また、他の従来技術としては、特許文献2に記載の研磨パッドが挙げられる。特許文献2には、中心部に、研磨液を回収するための回収孔が形成されている研磨パッドが記載されている。この回収孔は、研磨液を回収するために形成されているので、研磨層だけではなく、粘着層および下地層を貫通している。
特開2001−219364号公報 特開平9−102475号公報
特許文献1および特許文献2によれば、研磨層の中央部に穴が形成されている研磨パッドは開示されている。これらの研磨パッドは、研磨層の中央部に穴が形成されているので、中央部で研磨層と下地層とが剥離されることがない。
しかしながら、これらの穴は、上述のように、研磨層と下地層との剥離の防止とは異なる目的のために形成された穴であり、研磨層と下地層との剥離を充分に防止することができない。
さらに、これらの研磨パッドは、穴が粘着層を貫通しているので、スラリなどの液体を含みやすい下地層にスラリが多量に浸入する。スラリを含んだ下地層は、粘着層から剥離されやすくなるので、過酷な研磨条件で研磨すると穴の周辺から研磨層と下地層とが剥離されてしまう。よって、これらの研磨パッドに形成されている穴は、研磨層と下地層との剥離を防止させるために形成されている穴とはいえない。したがって、これらの研磨パッドは、研磨層と下地層との剥離を充分に防止することができない。
本発明の目的は、過酷な研磨条件で使用しても、研磨層と下地層とが剥離されない研磨パッドを提供することである。
本発明は、被研磨物と接触させて、前記被研磨物を研磨する研磨層と、
前記研磨層を支持する下地層と、
前記研磨層と前記下地層とを粘着させる粘着層とを有し、
前記研磨層は、中央部に第1貫通孔が形成され、
前記下地層は、中央部に第2貫通孔が形成され、
前記粘着層は、前記研磨層と前記下地層とが、対向する領域に配置され、
前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とを含む第3貫通孔には、少なくとも前記第2貫通孔の高さの孔内部材が設けられていることを特徴とする研磨パッドである。
また本発明は、前記粘着層は、基材の両面に粘着剤を含む粘着剤層を有することを特徴とする。
また本発明は、前記第1貫通孔は、前記粘着層と接する前記研磨層の一表面に臨む開口が、前記一表面とは反対側の他表面に臨む開口よりも小さく、
前記第1貫通孔を臨む内壁部は、前記研磨層の厚み方向に平行な断面形状がテーパ状であることを特徴とする。
本発明によれば、研磨パッドは、被研磨物と接触させて、被研磨物を研磨する研磨層と、研磨層を支持する下地層と、研磨層と下地層とを粘着させる粘着層とを有する。
研磨層は、中央部に第1貫通孔が形成されているので、被研磨物およびドレッシング部が押し付けられた状態で摺動し移動して、研磨層の中央部に応力がかかっても、第1貫通孔を臨む内壁部の変形が第1貫通孔内で許容され、中央部で応力が集中することがなくなる。したがって、研磨層と下地層とが剥離することがない。また、下地層は、中央部に第2貫通孔が形成されているので、第1貫通孔を臨む内壁部の変形に追従して下地層が変形しやすい。したがって、第1貫通孔を臨む内壁部の変形による研磨層と下地層との剥離を防止することができる。
粘着層は、研磨層と下地層とが、対向する領域に配置されているので、第1貫通孔と第2貫通孔とを含む第3貫通孔は、研磨パッド全体を厚み方向に貫通している。このような第3貫通孔には、少なくとも前記第2貫通孔の高さの孔内部材が設けられているので、スラリが下地層に浸入することを防ぐことができ、スラリが下地層に含まれることによる研磨層と下地層との剥離を防ぐことができる。
以上より、過酷な研磨条件で使用しても、研磨層と下地層とが剥離されない研磨パッドを提供することができる。
また本発明によれば、粘着層は、基材の両面に、粘着剤を含む粘着剤層を有することが好ましい。そうすることによって、基材の両面に存在する粘着剤層によって、研磨層と下地層とを粘着させることができる。さらに、粘着層は、研磨層と下地層とを粘着させるだけではなく、基材によって、下地層へのスラリの浸入をより防ぐことができる。
また本発明によれば、第1貫通孔は、粘着層と接する研磨層の一表面に臨む開口が、一表面とは反対側の他表面に臨む開口よりも小さく、第1貫通孔を臨む内壁部は、研磨層の厚み方向に平行な断面形状がテーパ状であることが好ましい。そうすることによって、第3貫通孔に設けられた孔内部材上に溜まったスラリが、研磨パッドの回転によって、研磨層の一表面に流れやすい。したがって、粘着層上に溜まったスラリが第3貫通孔の外に排出されやすくなる。
本発明である研磨パッドは、被研磨物と接触させて被研磨物を研磨するための研磨層と、研磨層を支持するための下地層とを、粘着層で粘着させた2層構造の研磨パッドである。さらに、この研磨パッドは、中央部に研磨パッド全体を厚み方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔には、少なくとも所定の高さの孔内部材が設けられていることを特徴とする研磨パッド。
図1は、本発明の第1の実施形態である研磨パッド11の断面図である。研磨パッド11は、図1に示すように、被研磨物であるシリコンウエハ12と接触して研磨を行う研磨層13、研磨層13を支持する下地層14、研磨層13と下地層14とを粘着させる粘着層15を有する。研磨層13は、中央部に第1貫通孔16が形成されている。下地層14は、中央部に第2貫通孔17が形成されている。粘着層15は、研磨層13と下地層14とが、対向する領域に配置される。第1貫通孔16と第2貫通孔17とを含む第3貫通孔18は、研磨パッド全体を厚み方向に貫通している。孔内部材19は、第3貫通孔18内に設けられ、その高さは少なくとも第2貫通孔17の高さである。
図2は、研磨パッド11を備えたCMP装置21の概略図である。CMP装置21は、特に制限されず、図2に示すように、本発明である研磨パッド11を定盤22に保持したCMP装置であれば、いずれのCMP装置を使用することができる。図2に示すようなCMP装置21は、被研磨物12を研磨させながら、研磨ヘッド23およびドレッシング部24を往復移動させる。図3は、研磨ヘッド23およびドレッシング部24を往復移動させた際の研磨パッド11の形状の変化を示す概略図である。研磨パッド11は、図3に示すように、研磨層11に応力がかかっても、第1貫通孔16を臨む内壁部の変形が第1貫通孔16内で許容され、研磨層12の中央部に応力が集中することがない。したがって、研磨パッド11は、研磨層13と下地層14とが中央部で剥離することがない。さらに、研磨ヘッド23とドレッシング部24とが同時に中央部に向かって移動して、研磨層11の中央部に向かってより高い応力がかかったとしても、第1貫通孔16を臨む内壁部の変形が第1貫通孔16内で許容され、中央部に応力が集中することがなく、研磨層13と下地層14とが中央部で剥離することがない。また、下地層14は、中央部に第2貫通孔17が形成されているので、第1貫通孔16を臨む内壁部の変形に追従して下地層14が変形しやすい。したがって、第1貫通孔16を臨む内壁部の変形による研磨層13と下地層14との剥離を防止することができる。
また、粘着層15は、研磨層13と下地層14とが、対向する領域に配置され、第1貫通孔16と第2貫通孔17とを含む第3貫通孔18は、研磨パッド全体を厚み方向に貫通している。このような第3貫通孔18には、少なくとも前記第2貫通孔17の高さの孔内部材が設けられているので、スラリが下地層14に浸入することを防ぐことができ、スラリが下地層14に含まれることによる研磨層13と下地層14との剥離を防ぐことができる。
次に、研磨パッド11を作製する方法について説明する。
研磨層13を形成する樹脂を硬化剤などの添加物とともに金型に注入し、所定の温度により硬化させて成型体を得た後、その成型体をスライスすることによって、研磨層13が得られる。その後、得られた研磨層13と、下地層14とを粘着層15を介して貼り合わせ、中央部を打ち抜くことで、研磨パッド11全体を厚み方向に貫通する貫通孔を形成させる。形成した貫通孔内に、少なくとも前記第2貫通孔17の高さの孔内部材を設けることで研磨パッド11が得られる。
また、研磨パッド11は、上記の作製方法以外であってもよく、たとえば、研磨層13と下地層14と粘着層15の中央部に、それぞれ貫通孔を設け、各貫通孔の位置を合わせて研磨層13と下地層14とを貼り合わせてもよい。
研磨層13は、特に制限されず、研磨パッドの研磨層として用いることができるものであれば、いずれの研磨層であっても使用することができる。たとえば、研磨層13は、発泡構造の研磨層であっても、無発泡構造の研磨層であっても使用することができる。また、一層の研磨層であっても、二層以上である複数層の研磨層であっても使用することができる。発泡構造の研磨層としては、独立発泡体および連続発泡体などが挙げられる。独立発泡体は、たとえば、微小中空体などの添加剤および空気などの気体を混入することにより得られる発泡体である。連続発泡体は、たとえば、添加剤および発泡剤などによって樹脂を発泡硬化させたもの、および不織布などを基材としてその繊維交絡中に樹脂が含浸されたものである。無発泡構造の研磨層は、たとえば、樹脂に微細中空糸を含有させたものなどが挙げられる。研磨層に用いられる樹脂は、特に制限されず、研磨層としての所望の性状が得られるものであれば、いずれも使用することができる。たとえば、ポリウレタンおよびポリエステルなどが挙げられるが、これらに制限されない。
また、研磨パッド11の被研磨物12と接触する研磨層13の表面部分には、被研磨物12を研磨する研磨面13a側に開放された凹部である溝を設けてもよい。そうすることによって、研磨層13にスラリを保持しやすくなる。溝の形状は、特に制限がなく、同心円状、格子状、放射線状、螺旋状などのいずれの形状であってもよい。また、溝の断面形状も、特に制限がなく、円弧形状、逆三角形状などのいずれの形状であってもよい。
研磨層13に形成する第1貫通孔16の研磨層13の厚み方向に垂直な断面形状は、特に制限されず、たとえば、円形、正多角形および星形などが挙げられる。
第1貫通孔16の研磨層13の厚み方向に垂直な断面形状が円形である場合、研磨層13に形成する第1貫通孔16の粘着層15と接する研磨層の一表面13bとは反対側の他表面13aに臨む開口20は、直径が10mm以上40mm以下であることが好ましく、より好ましくは10mm以上30mm以下である。また、第1貫通孔16の研磨層13の厚み方向に垂直な断面形状が円形以外の正多角形および星形である場合、直径が10mm以上40mm以下である円に内接する正多角形および星形であることが好ましく、直径が10mm以上30mm以下である円に内接する正多角形および星形であることがより好ましい。10mmより小さいと、研磨層13の中央部に第1貫通孔16が形成されていても、研磨層13の中央部に応力がかかることによる研磨層13と下地層14との剥離を防止するという効果を充分に発揮することができない。また、40mmより大きいと、シリコンウエハなどの被研磨物12およびドレッシング部24が、第1貫通孔16の周辺まで移動した場合に、第1貫通孔16に被研磨物12およびドレッシング部24が引っかかったりすることがある。被研磨物12が引っかかると、研磨特性が著しく低下し、ドレッシング部24が引っかかると、研磨パッド11がやぶれてしまったりする。研磨層13に形成する第1貫通孔16の内径は、研磨層13の厚み方向に変化しない貫通孔である。
下地層14は、特に制限されず、研磨層13を支持し、研磨層13の変形に追従して容易に変形できる材料であれば、いずれの材料で構成されていてもよい。たとえば、ウレタンフォーム、不織布およびその他弾性体などが挙げられる。不織布としては、たとえば、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレンなどの不織布が挙げられる。
第2貫通孔17の研磨層13の厚み方向に垂直な断面形状、および開口の大きさなどは、第1貫通孔16と同様である。
粘着層15は、特に制限されず、研磨層13と下地層14とを粘着できれば、いずれのものであっても使用することができる。たとえば、粘着テープ(PSA:Pressure
Sensitive Adhesive)およびフォームテープなどの両面テープなどが挙げられる。
孔内部材19は、特に制限されず、研磨層13よりやわらかい材料であれば、いずれの材料であっても使用することができる。たとえば、ポリウレタン、ウレタンゲル、シリコーンシート、シリコーンゴム、シリコーンオイルを封入したシリコーンバッグ、空気など透明な気体を封入したエアバッグなどを用いることができる。第3貫通孔18には、少なくとも前記第2貫通孔17の高さの孔内部材が設けられているので、スラリを下地層14に浸入させることをより防ぐことができる。したがって、スラリが下地層14に含まれることによる研磨層と下地層との剥離を防ぐことができる。被研磨物12およびドレッシング部24が押し付けられた状態で摺動し移動して、研磨層13の中央部に応力がかかると、第1貫通孔16を臨む内壁部の変形に追従して下地層14が変形するが、孔内部材19がやわらかいので、この孔内部材が変形する。よって、中央部で応力が集中することがなくなり、研磨層13と下地層14とが剥離することがない。
図4は、第3貫通孔18に孔内部材19を設けた研磨パッド11を示す図である。図4(a)は、研磨パッド11を示す平面図であり、図4(b)は、切断面線A−Aから見た研磨パッド11を示す断面図である。図4には、説明に必要な溝のみを図示した。
孔内部材19は、孔内部材19の表面36が、研磨層13に形成されている溝37の底面38と同じ高さになるように設けることが好ましい。そうすることで、研磨パッド11を回転させると、遠心力により第3貫通孔18内に溜まった研磨屑および砥粒などがスラリとともに、溝37を通って研磨パッド11の中心から外周に流れて排出されやすい。
図5は、粘着層15の一例を示す断面図である。粘着層15は、基材31の両面に、粘着剤を含む粘着剤層32,33を有する。粘着剤層32は、研磨層13と粘着し、粘着剤層33は、下地層14と粘着する。そうすることによって、基材31の両面に存在する粘着剤層32,33によって、研磨層13と下地層14とを粘着させることができる。
基材31は、特に制限されず、不透液性を有する材料であれば、いずれの材料で構成されていてもよい。たとえば、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂フィルムが挙げられる。また、粘着剤層32,33は、研磨層13と下地層14とを粘着させることができる粘着剤を含んでいればよい。粘着剤としては、たとえば、アクリル系ポリマーおよびシリコーンゴムを主体とする粘着剤が挙げられる。なお、粘着層15としては、基材31を含まず、粘着材層32,33からなる構造であってもよい。
図6は、本発明の第2の実施形態である研磨パッド31の断面図である。図1に示される実施の形態と対応する部分には同一の参照符を付し、重複を避けて説明は省略する。研磨パッド31に形成されている第1貫通孔36は、粘着層15と接する研磨層13の一表面に臨む開口が、一表面とは反対側の他表面に臨む開口よりも小さく、第1貫通孔46を臨む内壁部は、研磨層13の厚み方向に平行な断面形状がテーパ状である。そうすることによって、第1貫通孔46に溜まったスラリが、研磨パッド41の回転によって、研磨層13の一表面および研磨層13の一表面上に形成されている溝に流れやすい。したがって、粘着層15上に溜まったスラリが第1貫通孔46の外に排出されやすくなる。
以上より、本発明によれば、過酷な研磨条件で使用しても、研磨層13と下地層14とが剥離されない研磨パッドを提供することができる。
以下に、本発明の第1の実施形態である研磨パッド11についての実施例を示す。
図1に示す構造を有する研磨パッド11の材料として、以下のものを使用する。
研磨層13:ポリウレタン製研磨パッド、厚み1.27mm
下地層14:樹脂を含浸した不織布、厚み1.27mm
粘着層15:ポリエチレンテレフタレートからなる樹脂フィルムの両面に、アクリル系粘着剤層を有する両面テープ
孔内部材19:シリコーンゴム、高さ1.27mm
研磨パッド11の直径は、22.5インチ(約57.15cm)である。第1貫通孔16および第2貫通孔17、すなわち第3貫通孔18の研磨層13の厚み方向に垂直な断面形状は円形であり、その直径は、22mmである。
(比較例)
研磨層13に、第3貫通孔18が形成されていないこと以外、実施例1と同様である。
実施例および比較例で製造した研磨パッドについて、以下のようにして、研磨時の不具合について検討し、被研磨物の研磨量を測定した。
研磨パッド(実施例、比較例)を研磨機(G&P Technology社製、GNP POLI-500)の定盤に両面テープで貼り付ける。その後、以下の研磨条件でシリコンウエハの研磨を行う。
コンディショナ : ダイヤモンドドレッサー(KINIK社製)
スラリ : Si用スラリ(ヒュームドシリカ砥粒)(ニッタ・ハース社製)
定盤回転速度 : 60rpm
研磨ヘッド回転速度: 61rpm
研磨ヘッド荷重 : 10psi(0.7031kg/cm
スラリ供給量 : 100ml/分
研磨時間 : 連続60分間
研磨量は、単位時間当たりに研磨によって除去されるシリコンウエハの厚みであり、研磨前後の重量を測定することによって得られる。
その結果、実施例は、研磨層13と下地層14との剥離が発生しておらず、研磨層13の盛り上がりも発生しなかった。それに対して、比較例は、研磨層13と下地層14との剥離が発生し、研磨層13の盛り上がりが発生した。
図7は、実施例および比較例を用いて被研磨物を研磨したときの研磨量と被研磨物の中心からの距離との関係を示すグラフである。図7(a)は、実施例を用いた場合であり、図7(b)は、比較例を用いた場合である。グラフの横軸は、研磨パッドの中心からの距離を示し、縦軸は研磨量を示す。
実施例を用いて研磨した場合、図7(a)に示すように、被研磨物の中心部が最も研磨され、周辺部に向かって、なだらかに研磨量が低下する。比較例を用いて研磨した場合も、図7(b)に示すように、被研磨物の中心部が最も研磨され、周辺部に向かって、なだらかに研磨量が低下するが、周辺部のある位置で研磨量が急激に増加する。この研磨量の増加は、研磨パッドの中心部の盛り上がりによって発生すると考えられる。したがって、比較例を用いた場合は、研磨特性が低下した。
実施例を用いて研磨した場合のような、なだらかに研磨量が低下すると、被研磨物であるシリコンウエハを周辺部まで使用することができるので好ましい。それに対して、比較例を用いて研磨した場合のような周辺部のある位置で研磨量が急激に増加すると、被研磨物であるシリコンウエハの周辺部を使用することができない。
本発明の第1の実施形態である研磨パッド11の断面図である。 研磨パッド11を備えたCMP装置21の概略図である。 研磨ヘッド23およびドレッシング部24を往復移動させた際の研磨パッド11の形状の変化を示す概略図である。 孔内部材19を設けた研磨パッド11を示す図である。 粘着層15の一例を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態である研磨パッド41の断面図である。 実施例および比較例を用いて被研磨物を研磨したときの研磨量と被研磨物の中心からの距離との関係を示すグラフである。 CMP装置51の概略図である。 研磨パッド52の研磨層13と下地層14とが剥離するメカニズムを説明する図である。
符号の説明
11,41 研磨パッド
12 被研磨物
13 研磨層
14 下地層
15 粘着層
16,46 第1貫通孔
17 第2貫通孔
18 第3貫通孔
19 孔内部材
21 CMP装置
22 定盤
23 研磨ヘッド
24 ドレッシング部
31 基材
32,33 粘着剤層

Claims (3)

  1. 被研磨物と接触させて、前記被研磨物を研磨する研磨層と、
    前記研磨層を支持する下地層と、
    前記研磨層と前記下地層とを粘着させる粘着層とを有し、
    前記研磨層は、中央部に第1貫通孔が形成され、
    前記下地層は、中央部に第2貫通孔が形成され、
    前記粘着層は、前記研磨層と前記下地層とが、対向する領域に配置され、
    前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とを含む第3貫通孔には、少なくとも前記第2貫通孔の高さの孔内部材が設けられていることを特徴とする研磨パッド。
  2. 前記粘着層は、基材の両面に粘着剤を含む粘着剤層を有することを特徴とする請求項1記載の研磨パッド。
  3. 前記第1貫通孔は、前記粘着層と接する前記研磨層の一表面に臨む開口が、前記一表面とは反対側の他表面に臨む開口よりも小さく、
    前記第1貫通孔を臨む内壁部は、前記研磨層の厚み方向に平行な断面形状がテーパ状であることを特徴とする請求項1または2記載の研磨パッド。
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