JP2004106174A - 研磨パッド、定盤ホールカバー及び研磨装置並びに研磨方法及び半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

研磨パッド、定盤ホールカバー及び研磨装置並びに研磨方法及び半導体デバイスの製造方法 Download PDF

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城 邦恭
Tsutomu Kobayashi
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Abstract

 【課題】 基板表面にスクラッチが少なく、研磨中に研磨状態を光学的に良好に測定できる窓付き研磨パッドまたは定盤ホールカバーおよび本窓付き研磨パッドまたは本定盤ホールカバーを備えた研磨装置及び半導体デバイスの製造方法及び研磨方法を提供する。
 【解決手段】 研磨層と、該研磨層の一部に形成された開口部に研磨状態を光学的に測定するための透光窓部材とを有する研磨パッドであって、該透光窓部材部分の上面のほぼ全面に一定荷重を加えた時の押し込み歪み量が該研磨層部分上面の同一面積に同一の一定重量を加えた時の押し込み歪み量よりも大きいことを特徴とする研磨パッドとすることによって、上記の課題は達成できる。
【選択図】 図3

Description

 本発明は、半導体、誘電/金属複合体及び集積回路等において平坦面を形成するのに好適に使用される窓付き研磨パッド、定盤ホールカバー、また、これらを備えた研磨装置及び該研磨装置を用いた半導体デバイスの製造方法に関する。
 半導体デバイスが高密度化するにつれ、多層配線と、これに伴う層間絶縁膜形成や、プラグ、ダマシンなどの電極形成等の技術が重要度を増している。これに伴い、これら層間絶縁膜や電極の金属膜の平坦化プロセスの重要度は増しており、この平坦化プロセスのための効率的な技術として、CMP(Chemical Mechanical Polishing)と呼ばれる研磨技術が普及している。このCMP技術を用いた研磨装置において、ウェハ等の基板を研磨しながら、研磨パッドの裏側(定盤側)から、レーザー光または可視光を基板の被研磨面に照射して、研磨状態を測定する装置が、重要な技術として注目を集めている(特許文献1)。かかる研磨装置に用いられる研磨パッドとして、集積回路搭載ウェハの研磨に有用なパッドであって、少なくともその一部分はスラリー粒子の吸収、輸送という本質的な能力を持たない硬質均一樹脂シートからなり、この樹脂シートは190〜3500ナノメーターの範囲の波長を光線が透過する研磨パッドが紹介されている(特許文献2)。この研磨パッドは、研磨層と、該研磨層に両面接着テープ等を介して積層されたクッション層とを有し、該研磨パッドの所定位置に開口部が形成され、該開口部に透明な硬質均一樹脂よりなる窓部材がはめ込まれている。この窓部材の働きは、光を透過させて被研磨面を観測可能とすることと研磨スラリーが定盤ホールから定盤裏側に侵入しない様に抑えることである。しかしながら、この様な透明な硬質均一樹脂を窓部材とした研磨パッドでは、窓部材が被研磨面である基板表面に接触することから、基板表面にスクラッチが生じやすいという問題点があった。また、窓部材が被研磨面である基板表面に均一に接触しないので、スラリーが窓部材と基板表面との間に介在することによって、基板表面で反射してきた光が散乱して、十分な測定精度が得られないという問題があった。
特開平9−7985号公報 特表平11−512977号公報
 本発明の目的は、ガラス、半導体、誘電/金属複合体及び集積回路等に平坦面を形成するのに使用される窓付き研磨パッド、定盤ホールカバー、また、これらを用いた研磨装置、及び該研磨装置を用いた半導体デバイスの製造方法において、基板表面にスクラッチが少なく、研磨中に研磨状態を光学的に良好に測定できる窓付き研磨パッドまたは定盤ホールカバーおよび本窓付き研磨パッドまたは本定盤ホールカバーを備えた研磨装置及び半導体デバイスの製造方法及び研磨方法を提供することにある。
 この課題を解決するために、本発明は以下の構成からなる。
 (1)研磨層と該研磨層の一部に形成された開口部に透光窓部材とを有する研磨パッドであって、透光窓部材の上面積をA、該透光窓部材に印加される荷重をWとしたときに、該荷重が印加されたときの透光窓部材の押し込み歪み量(S1)が、研磨層上面の任意の位置の面積Aである領域に荷重Wを印加したときの押し込み歪み量(S2)よりも大きいことを特徴とする研磨パッド。
 (2)S1/S2≧1.5である前記(1)記載の研磨パッド。
 (3)前記透光窓部材が高変形性の部材により支持されていることを特徴とする前記(1)または(2)記載の研磨パッド。
 (4)前記高変形性の部材の圧縮弾性率が0.001MPa以上、0.8MPa以下である前記(3)記載の研磨パッド。
 (5)前記透光窓部材の少なくとも一部が研磨層表面よりも上に位置する前記(1)〜(4)のいずれかに記載の研磨パッド。
 (6)前記透光窓部材は、マイクロゴムA硬度が60度以下の領域とマイクロゴム硬度が80度以上の領域とを有する前記(1)〜(5)のいずれかに記載の研磨パッド。
 (7)前記透光窓部材は、相分離構造を含んでいる前記(1)〜(6)のいずれかに記載の研磨パッド。
 (8)前記(1)〜(7)のいずれか記載の研磨パッド、該研磨パッドと被研磨材との間に研磨材を供給する手段、該研磨パッドを被研磨材に当接し相対移動せしめて研磨を行う手段および透光窓部材をとおして被研磨材の研磨状態を光学的に測定する手段を少なくとも具備する研磨装置。
 (9)前記(8)記載の研磨装置を用いて半導体基板の表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法。
 (10)開口した研磨パッドと共に用い、光学的に研磨状態の測定が可能な研磨装置の定盤のホール部に取り付ける透光窓部材を有する定盤ホールカバーであって、該透光窓部材の上面積をA’、該透光窓部材上面に印加される荷重をW’としたとき、該荷重が印加されたときの押し込み歪み量(S’1)が、共に用いる研磨パッドの研磨層上面の任意の位置の面積A’である領域に荷重W’を印加したときの押し込み歪み量(S’2)よりも大きいことを特徴とする定盤ホールカバー。
 (11)S’1≧S’2である前記(10)記載の定盤ホールカバー。
 (12)前記透光窓部材が高変形性の部材により支持されていることを特徴とする前記(10)または(11)記載の定盤ホールカバー。
 (13)前記高変形性の部材の圧縮弾性率が0.001MPa以上0.8MPa以下である前記(12)記載の定盤ホールカバー。
 (14)研磨の開始前、前記透光窓部材上面の少なくとも一部が研磨パッドの研磨層表面より上に配置されて用いられることを特徴とする前記(10)〜(13)のいずれかに記載の定盤ホールカバー。
 (15)前記透光窓部材は、マイクロゴムA硬度が60度以下の領域ととマイクロゴムA硬度が80度以上の領域とを有する前記(10)〜(14)のいずれかに記載の定盤ホールカバー。
 (16)前記透光窓部材は、相分離構造を含んでいる前記(10)〜(15)のいずれかに記載の定盤ホールカバー。
 (17)前記(10)〜(16)のいずれかに記載の定盤ホールカバーと該定盤ホールカバーにその開口部を嵌合可能な研磨パッド、該研磨パッドと被研磨面との間に研磨材を供給する手段、該研磨パッドを被研磨面を当接し相対移動せしめて研磨を行う手段および透光窓部材をとおして被研磨材の研磨状態を光学的に測定する手段を少なくとも具備する研磨装置。
 (18)前記(17)記載の研磨装置を用いて半導体基板の表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法。
 (19)定盤上に、研磨層を具備する研磨パッドと該研磨パッドの一部を構成しあるいは別体の透光窓部材とを被研磨材に当接可能に配置し、該透光窓部材の上面積をA”、該透光窓部材上面に印加される荷重をW”としたとき、該荷重が印加されたときの押し込み歪み量(S”1)が、前記研磨パッドの研磨層表面の任意の位置の面積A”である領域に荷重W”を印加したときの押し込み歪み量(S”2)よりも大きくなるようにし、前記透光窓部材をとおして被研磨材の研磨状態を光学的に測定しながら該研磨パッドと被研磨材との間に研磨材を供給して被研磨材を研磨する研磨方法。
 そして、本発明によって、ガラス、半導体、誘電/金属複合体及び集積回路等に平坦面を形成するのに使用される窓付き研磨パッドまたは定盤ホールカバーおよび本窓付き研磨パッドまたは本定盤ホールカバーを備えた研磨装置及び本研磨装置を用いた半導体デバイスの製造方法および研磨方法において、基板表面にスクラッチが少なく、研磨中に研磨状態を光学的に良好に測定できる窓付き研磨パッドまたは定盤ホールカバーおよび本窓付き研磨パッドまたは本定盤ホールカバーを備えた研磨装置及び半導体デバイスの製造方法及び研磨方法を提供することができる。
 本発明でいう研磨パッドには、研磨層と貼着部材とを有する構造や研磨層とクッション層と貼着部材とを有する積層構造などが挙げられる。
 研磨層としては、被研磨材を研磨でき、スラリーを保持して研磨機能を有するものであれば特に限定されないが、例えば、特表平8−500622号公報や国際公開第00/12262号パンフレットなどに記載されている独立気泡を有する硬質の発泡構造研磨層や、特表平8−511210号公報に記載されている表面にスラリーの細かい流路を設けた無発泡構造研磨層や、不織布にポリウレタンを含浸して得られる連続孔を有する発泡構造研磨層などを挙げることができる。
 研磨パッドの一部を構成する透光窓部材は、研磨面の一部に構成される開口部に配され、研磨パッドの表面から裏面に光線が透過可能に構成され、被研磨材の表面を観察・測定する光の波長に対して、曇価が90%以下、好ましくは70%以下、さらに好ましくは50%以下である透明性の部材であり、本発明の定盤ホールカバーに用いられる透光窓部材は、光によって研磨状態を測定することが可能な研磨装置の定盤の開口部を覆って取り付ける曇価が90%以下、好ましくは70%以下、さらに好ましくは50%以下である透明性の部材である。つまり、透光窓部材とは曇価が90%以下、好ましくは70%以下、さらに好ましくは50%以下の部材である。下限については特に限定はないが、通常0.01%以上程度のものが工業的生産が可能な点で有利に用いられる
 ここで、曇価とは、
   曇価(%)=拡散光線透過率/全光線透過率 ×100
で定義され、曇価が小さい程、より光線が透過しやすく、基板への光の照射量が大きくできるので好ましい。研磨層の開口部は、透光窓部材がはめ込める様に、透光窓部材より少し大きな開口部面積にしておくことが好ましい。本発明の研磨層と、該研磨層の一部に形成された開口部に研磨状態を光学的に測定するための透光窓部材とを有する窓付き研磨パッドの一例としては図1の様な構造である。
 本発明の透光窓部材を有する窓付き研磨パッドは、透光窓部材の上面積をA、透光窓部材に印加される荷重をWとしたときに、該荷重が印加されたときの透光窓部材の押し込み歪み量(S1)が、研磨層上面の任意の位置の面積Aである領域に荷重Wを印加したときの押し込み歪み量(S2)よりも大きいことを特徴とするものである。ここで、上面積とは研磨パッド上に露出した透光窓部材の見かけ面積である。つまり、透光窓部材上面の形状は平面あるいは曲面等種々の形状を取りうるが、露出した領域に対する上面からの投影面積と言うことができる。なお、研磨層構成材料などの別な材料の薄皮が透光窓部材の一部若しくは全部を覆っていたとしてもそれは実質的に露出していると言うべきである。該薄皮は荷重印加時の押し込み歪み量には殆ど影響を与えないからである。
 荷重Wの印加は印加される領域に対して偏り無く印加されることが必要であるので、印加される領域のほぼ全面に対して一定圧力を加えることが理想的である。しかしながら、透光窓部材の剛性が充分である場合は、必ずしも全面に一定の圧力を与えなくとも全面に対して一定の圧力を与えた場合と同一の効果を与えることは自明である。印加に際しては、研磨層若しくは透光窓部材に接触させる部分の面積がAである治具を用いるなど適当な方法を採用できる。
 研磨層上面の押し込み歪み量の測定は、恣意的に透光窓部材による影響をうける領域が選ばれるべきではなく、任意の位置で求めることができるが、任意の10点程度の位置で求めた平均値とすることが研磨層全体を代表する物性として適切である。
 理想的な透光窓部材の押し込み歪みの測定は、透光窓部材部分の上面の形状とほぼ同じ形状、少なくとも透光窓部材の上面積の80%以上でありかつ略相似形、の圧子を用い、この圧子を研磨層部分にかからないように、透光窓部材上面のほぼ全面に接触させて、一定圧力を印加することである。また、理想的な研磨層表面の押し込み歪み量の測定は、透光窓部材における押し込み歪み量の測定に用いた装置、圧子は同一のものを用い、同一の一定圧力を印加することであるが、圧子が形状が平板でない場合は平板のものが用いられる。
 押し込み歪み量をはかる方法としては、一般的に材料の圧縮歪みを測定する万能材料試験機、例えば、インストロン社製万能材料試験機Model1185またはModel5565等を使用して測定することができる。荷重Wは100g以上、8000g以下の範囲から選ばれるが、通常は、圧力として0.005〜0.15MPaとなる荷重範囲の中の任意の1点である。かかる範囲は、実際に被研磨面が研磨されている時に、被研磨面から透光窓部材上面または研磨層上面にかかる圧力範囲として用いられる範囲であり、前記の押し込み歪み量を求める際の圧力としても同範囲として求めることが実際の研磨条件に則して好適な研磨パッドとして得られるのである。試験速度は0.1mm/分である。
 押し込み歪み量は、一定荷重(圧力)の10%が印加された時の歪みと一定圧力を印加された時の歪みを求め、その差をもって押し込み歪み量とする。
 本発明の特徴を簡単に説明すれば、同一の圧力を透光窓部材の上面と研磨層上面に与えたときに透光窓部材の押し込み歪みの量がの方が大きい、と言うことである。このように構成することにより過剰な圧力が局所的に生じても透光窓部材は押し込まれやすくなっており、このため被研磨材表面のスクラッチの発生を抑えることができる。
 透光窓部材上面における押し込み歪み量(S1)が研磨層上面における押し込み歪み量(S2)の1.2倍以上であることが好ましく、さらに好ましくは1.5倍以上、なおさらに好ましくは2.0倍以上、最も好ましくは2.5倍以上である。透光窓部材部分の押し込み歪み量が研磨層部分の押し込み歪み量よりも大きい程、被研磨材表面に発生させるスクラッチをより少なく抑えることができる。該透光窓部材上面における押し込み歪み量が研磨層上面における押し込み歪み量よりも大きくなる様な、研磨パッドの具体的な構造例として、例えば、以下の構造を挙げることができる。
 図2に示す例は、クッション層と研磨層の二層研磨パッドに透光窓部材が備わっており、透光窓部材がクッション層の上に設けられた高変形性の部材で支持されている構造である。この構造では、高変形性の部材が押し込み力に応じて変形しやすいので、透光窓部材部分の押し込み歪み量を研磨層部分の押し込み歪み量より大きくすることができる。
 図3に示す例は、クッション層と研磨層の二層研磨パッドに透光窓部材が備わっており、透光窓部材が底面の接着層の上にある高変形部材で支持されている構造であり、図2の構造より高変形部材の厚みが大きいので、透光窓部材部分の押し込み歪み量を研磨層部分の押し込み歪み量に比べてより大きくすることが可能である。
 図4に示す例は、クッション層と研磨層の二層研磨パッドに透光窓部材が備わっており、透光窓部材部分を支持しているクッション層の厚みが研磨層部分を支持しているクッション層の厚みより厚い構造となっている。この構造では、透光窓部材の押し込み歪み量を研磨層部分の押し込み歪み量より大きくすることが可能である。
 図5に示す例は、研磨層単層パッドに透光窓部材が備わっており、透光窓部材が底面の接着層の上にある高変形性の部材で支持されている構造であり、透光窓部材部分の押し込み歪み量を研磨層部分の押し込み歪み量より大きくすることが可能である。
 なお、高変形性の部材とは研磨層やクッション層よりも変形し易い部材である。この変形し易いとは、同一形状にした場合(加成性や線形性等が考慮できるものについてはそれを考慮しても良い)に同一の圧縮応力(圧力)下で変形量が大なることを意味する。かかる部材としては、変形が大きく変形回復性が高いので、発泡シートを用いることが好ましい。好ましくは、その圧縮弾性率として0.001MPa以上、0.8MPa以下のものが用いられる。このような高変形部材を用いることで透光窓部材に一時的にかかる圧力を効率的に吸収できるので、被研磨材表面のスクラッチを大きく抑制できる。また、透光窓部材ときっちり接着されている必要もあることから、発泡シートを基材として両面に接着層を有するフォーム型接着テープが好ましく、この様な具体的な例として、住友スリーエム社製のアクリルフォーム構造用接着テープY−4950、Y−4930、Y−4920、Y−4914、Y−4627、Y−4630F、Y−4609、Y−4615、Y−4604、Y−4608、Y−4612、Y−4620等や寺岡製作所社製の両面テープ7840(0.4白)、7840(0.6白)、782(0.8)等を挙げることができる。この発泡シートは、研磨スラリーの侵入を抑制する必要があることから独立気泡からなる発泡シートであることが好ましい。かかる発泡シートの好ましい具体的な例として、大和紡績(株)のEPTスポンジのEPT#120、EPT#140、EPT#300、EPT#310、EPT#320、EPT#450を挙げることがてきる。
 高変形部材の厚みや形状は研磨層やクッション層、透明窓部材の硬度や変形性に応じ、適宜調整して用いることができる。
 本発明の定盤ホールカバーは、光によって研磨状態を測定することが可能な研磨装置の定盤のホールを覆って取り付ける透光窓部材とそれを支持する部材及び定盤に固定する手段を構成要素に持つ。定盤ホールカバーとは、定盤に開けられている光線を透過できる様にしたホールの全面を覆い、開口された研磨パッドと共に用いられ、研磨スラリーの侵入を抑えてかつ測定光を透過させる機能を有する部材である。本発明の定盤ホールカバーは、透光窓部材の上面積をA’、該透光窓部材に印加される荷重をW’としたときに、該荷重が印加されたときの押し込み歪み量(S’1)が共に用いる研磨パッドの研磨層上面の任意の位置の面積A’である領域に荷重W’を印加したときの押し込み歪み量(S’2)よりも大きいことを特徴とする。
 ここでの透光窓部材の上面積A’は、先述の本発明の研磨パッドにおける上面積をAと同様に考えて良い。上面積とは上面から見た透光窓部材の見かけ面積である。つまり、上面からの投影面積と言うことができる。
 荷重W’及び荷重の印加および押し込み歪み量(S’1、S’2)の測定、また、その他好ましい構成については、先述の研磨パッドに関する説明と同様に解釈して本発明を実施することができる。
 本発明においては、定盤ホールカバーの透光窓部材上面の押し込み歪み量が研磨層上面における押し込み歪み量より大きい訳であるが、この様に構成することにより過剰な圧力が局所的に生じても透光窓部材は押し込まれやすくなっており、この為に被研磨面のスクラッチの発生を抑えることができる。
 以下、具体的に例を挙げて説明すると、透光窓部材を有する定盤ホールカバーに印加する荷重としては、100g以上、8000g以下の範囲が好ましい。かかる範囲は、実際に被研磨面が研磨されている時に、被研磨面から透光窓部材上面または研磨層上面にかかる圧力範囲に相当する一定荷重範囲であり、前記の押し込み歪み量を求める際の一定荷重としても同範囲として求めることが実際の研磨条件に則して好適な定盤ホールカバーとして得ることができるので好ましい。また、本発明の定盤ホールカバーは、かかる100g以上、8000g以下の範囲から選ばれる一定荷重のもとで、透光窓部材上面における押し込み歪み量が研磨層上面における押し込み歪み量の1.5倍以上であることが好ましく、さらに好ましくは2.0倍以上、またさらに好ましくは2.5倍以上である。定盤ホールカバーの透光窓部材上面の押し込み歪み量が研磨層上面の押し込み歪み量よりも大きい程、被研磨面に発生させるスクラッチをより少なく抑えることができる。該定盤ホールカバーの透光窓部材上面における押し込み歪み量が研磨層上面における押し込み歪み量よりも大きくなる様な、定盤ホールカバーの具体的な構造例として、例えば図6の構造を挙げることができる。透光窓部材が高変形部材で支持されている構造で、高変形部材は中央部がくり貫かれた構造で、定盤ホールを覆うように定盤に貼り付けられるので周りからの定盤ホールへの研磨スラリーの侵入を抑える様になっている。本定盤ホールカバーは、研磨パッドと独立して定盤に貼り付けられるので、研磨パッドの寿命により研磨パッドの取り替えをおこなう際にも、定盤ホールカバーの損傷が無ければ、続けて使用することができるという利点がある。高変形部材としては、先述のものと同様のものを使用することが可能である。
 次に、透光窓部材についてさらに詳細に説明する。本発明の窓付き研磨パッドの透光窓部材と定盤ホールカバーの透光窓部材は同様の材料・特性を持ったものを使用することができる。
 本発明に用いる透光窓部材は、好ましく、マイクロゴムA硬度が60度以下の領域(軟質透光層ともいう)とマイクロゴムA硬度が80度以上の領域(硬質透光層ともいう)を含むものであることが、よりスクラッチの発生を抑えることができ、研磨中に透光窓部材表面と被研磨面との間にスラリーが介在しない為に研磨状態を光学的に良好に測定できるという点で好ましい。また、前記の軟質透光層は研磨層の最表面側、すなわち研磨面側の最表層、に設けられることが好ましい。軟質透光層と硬質透光層は層状に重なった構造としても存在しうるが、連続的に硬度が変化した態様であったり、各々のドメインが分布している状態でも存在しうる。
 ここでマイクロゴムA硬度について説明する。この硬度は高分子計器社製マイクロゴム硬度計MD−1で求めた値をいう。マイクロゴム硬度計MD−1は、従来の硬度計では測定が困難であった薄物・小物の試料の硬さ測定を実現するもので、スプリング式ゴム硬度計(デュロメータ)A型の約1/5の縮小モデルとして、設計・製作されているためその測定値は、スプリング式ゴム硬度計A型の硬度と一致した値が得られる。マイクロゴム硬度計MD−1は、押針寸法が直径0.16mm円柱形で高さが0.5mmの大きさのものである。荷重方式は、片持ばり形板バネで、ばね荷重は、0ポイントで2.24mN、100ポイントで33.85mNである。針の降下速度は10〜30mm/secの範囲をステッピングモータで制御して測定する。軟質透光層および硬質透光層は厚みが5mmを切るので、スプリング式ゴム硬度計A型では薄すぎる為に評価できないので、該マイクロゴム硬度計MD−1で評価できる。
 軟質透光層のマイクロゴムA硬度は、好ましくは50度以下、さらに好ましくは40度以下である。下限については特に限定はないが、10度程度以上のものを用いることが実用的である。軟質透光層は、基板へ接触した際に柔らかいので、基板表面で変形して軟質透光層表面が広い範囲で基板表面に接触し、その間に介在しているスラリーを接触表面外に排出しやすく、スラリーによる測定光の散乱が生じにくいので、良好な研磨状態の測定が可能となる。また、柔らかいので、基板表面のスクラッチを抑制することができる。
 また、硬質透光層と併用することにより、軟質透光層が基板に接触した際に軟質透光層が硬質透光層に裏面から支持され、透明窓部材表面は基板表面に押さえつけられやすくなり、軟質透光層表面が変形して、基板表面により広い範囲で接触し、介在しているスラリーが接触表面外に排出されやすいので、光の散乱が生じにくく、より良好な測定が可能となる。
 軟質透光層の具体例として、透明なゴムや透明なゲルを挙げることができる。このようなものを用いると、基板に接触した際に軟質透光層表面の変形が非常に速くおこなわれるためスラリーの排出が効率的におこなわれるので好ましい。透明なゴムの具体例として、シリコーンゴムや軟質ポリウレタンゴムを挙げることができる。シリコーンゴムは、ポリジメチルシロキサン骨格の主鎖をシラン系の架橋剤等で反応させてゴムにすることができるが、主鎖の分子量と架橋剤の添加量によってマイクロゴムA硬度を自由にコントロールすることができ、容易にマイクロゴムA硬度が60度以下の軟質透光層を硬質透光層の上に形成することが可能である。具体的には、東レダウコーニングシリコーン社製のSE9185、SE9186、SE9186L、SE9187L等を挙げることができる。ポリウレタンゴムは、ポリエチレングリコール等の末端にカルビノールを有するポリエーテルとイソシアネート系の架橋剤を反応させてゴムにすることができる。ポリエーテルの分子量と架橋剤の量をコントロールすることにより、比較的容易にマイクロゴムA硬度が60度以下の軟質透光層を硬質透光層の上に形成することが可能である。ゲルとは、あらゆる液体に不溶の三次元網目構造をもつ高分子及びその膨潤体と定義されているが、水に膨潤しているハイドロゲルと有機溶媒や有機オリゴマーに膨潤しているオルガノゲルに分類される。ハイドロゲルの具体例として、ポリビニルアルコールの三次元架橋体、ポリヒドロキシエチルメタクリレートの三次元架橋体、ポリアクリル酸の三次元架橋体、ポリアクリル酸ソーダの三次元架橋体等の合成高分子ゲルや寒天、ゼラチン、アガロース、カラギーナ等の天然高分子ゲルを挙げることができる。オルガノゲルの具体例としてシリコーンゴムにシリコーンオリゴマーを膨潤させたシリコーンゲルやポリウレタンゴムにエチレングリコールオリゴマー等を膨潤させたポリウレタンゲルを挙げることができる。このゲルの中で、比較的容易に硬質透光層の上に軟質透光層を形成できるので、シリコーンゲルが好ましい。
 マイクロゴムA硬度が80度以上の硬質透光層としては、例えば、硬質ポリウレタン、ポリメチルメタアクリレート、ポリカーボネート、ナイロン、ポリエステル、透明ABS、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテルサルホン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール等の硬質透明の高分子やガラス、水晶、透明酸化アルミニウム、インジウムチタンオキサイド等の透明な無機材料を挙げることができる。
 軟質透光層と硬質透光層とは、接着層を介さずに接合できることが、透光性を損なわないので好ましい。軟質透光層の材質と硬質透光層の材質の組み合わせは、それぞれの材質の接着性を考慮して選択することが好ましい。例えば、硬質透光層にガラスを選択した場合は、軟質透光層としては、軟質ポリウレタンゴムやシリコーンゴムやシリコーンゲルやポリウレタンゲル等が接着性が良好であるので好ましい。硬質透光層に硬質ポリウレタンを選択した場合は、軟質透光層として軟質ポリウレタンゴムやポリウレタンゲル等が接着性が良好であるので好ましい。硬質透光層にナイロンを選択した場合は、ポリビニルアルコールの三次元架橋体やポリヒドロキシエチルメタクリレートの三次元架橋体等の合成高分子ゲルが接着性が良好であるので好ましい。
 透光窓部材のもう一つの好ましい例として、その中に相分離構造を含んでいる態様が挙げられる。かかる態様は、相分離構造を有した透明樹脂を用いることで得ることができる。相分離構造を有する透明樹脂としては、2種以上の重合体もしくは(共)重合体をブレンドして得られる多成分系樹脂組成物の中で、異種重合体同士が多相を形成してなる不均一構造の透明樹脂組成物が好ましく、さらには2種以上の重合体もしくは(共)重合体が溶融混練されて得られる透明樹脂組成物であることが好ましい。中でもゴムを含有してなる透明樹脂組成物を用いることが、透光窓部材によるスクラッチの発生が抑制可能となる点から好ましい。
 本発明における透光窓部材においては、ゴムとそれ以外の透明樹脂成分が相分離して、不均一構造をとっている透明樹脂組成物が好適に使用される。そのモルフォロジーは、透明樹脂マトリックス中にゴム粒子が分散相を形成した海島構造を有するもの、透明樹脂とゴムが層状に分離したラメラ構造を有するものなどが挙げられるが、中でも連続相が透明樹脂マトリックスで、分散相がゴム粒子である海島構造を有するものが好ましい。ここで、ゴム粒子とはゴム質重合体を主成分とする重合体もしくは(共)重合体をいい、その粒子の形状については特に限定されるものでないが、好ましくは球状もしくは楕円球状が好ましい。さらに、ゴム粒子径は特に限定されるものではないが、ゴム粒子の数平均粒子径が0.1〜100μm、さらに0.1〜10μm、特に0.2〜5μmのものが好ましい。なお、ゴム粒子の数平均粒子径は、光学顕微鏡、透過型電子顕微鏡、走査型電子顕微鏡、位相差顕微鏡などにより観察した画像をデジタル画像解析して求められる。
 本発明で用いられるゴムは、0℃以下のガラス転移温度を有するものが好適であり、具体的にはブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエンのブロック共重合体、アクリル酸ブチル−ブタジエン共重合体などのジエン系ゴム、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系ゴム、天然ゴム、グラフト天然ゴム、天然トランス−ポリイソプレン、クロロプレンゴム、ポリイソプレンゴム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン系三元共重合体、エチレン−アクリル共重合体、クロロスルホン化ゴム、エピクロルヒドリンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合体、ポリエーテルウレタンゴム、ポリエステルウレタンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。なかでもブタジエンゴムまたはブタジエン共重合体などのジエン系ゴム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン系三元共重合体などのオレフィン系ゴムが透明性が優れているので好ましい。
 ゴム粒子は連続相である透明樹脂マトリックスに均一に分散していることが望ましく、そのためにゴム質重合体に、透明樹脂マトリックスを構成する単量体またはその重合体またはそれを含む(共)重合体がグラフトされたもの、また、その他のゴム質重合体にエポキシ基、イソシアネート基、酸ハロゲン化物、カルボン酸基、無水酸基、アミド基、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、アルデヒド基、水酸基、エステル基などの官能基を少なくとも1個有する単量体で修飾されたものであることが好ましい。
 透明樹脂組成物において、ゴム以外の透明樹脂成分を通常含有し、このようなものとしては熱可塑性透明樹脂あるいは熱硬化性透明樹脂のいずれでも使用できる。中でも、透光窓部材の成型加工性の点から熱可塑性樹脂が好ましく、具体的にはポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレートやポリアクリロニトリルなどのポリアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのポリハロゲン化ビニル系樹脂、ポリフッ化ビニリデンやポリ塩化ビニリデンなどのポリハロゲン化ビニリデン樹脂、ポリテトラフルオロエチレンなどのポリテトラハロゲン化エチレン系樹脂、ポリオキシメチレンなどのポリオキシアルキレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルメチルエーテルなどのポリビニルアルキルエーテル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリアリレート樹脂などの熱可塑性透明樹脂が挙げられる。これらのなかで、透明性の点からポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂が本発明においてより好適である。
 本発明の透明窓部材は上記の透明樹脂のマトリックスにゴム粒子が分散した不均一構造を有する透明樹脂組成物からなることが好ましい。不均一構造の透明樹脂組成物であれば特に限定されるものではないが、好適な具体例としては、スチレン系単量体に不飽和カルボン酸アルキルエステルを共重合した透明樹脂のマトリックスにゴム粒子を分散相とする透明樹脂組成物として、透明ハイインパクトポリスチレン(HI−PS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体を含む透明樹脂組成物(透明ABS樹脂)、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合体を含む透明樹脂組成物(透明AAS樹脂)、アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレン共重合体を含む透明樹脂組成物(透明AES樹脂)、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体を含む透明樹脂組成物(透明MBS樹脂)、アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合体を含む透明樹脂組成物(透明ACS樹脂)などのゴム強化スチレン系樹脂を含む透明樹脂組成物が挙げられる。ポリオレフィン系樹脂マトリックスにゴム粒子を分散相とする透明樹脂組成物として、ポリエチレンを含む樹脂にオレフィン系ゴムを分散した透明樹脂組成物、ポリプロピレンを含む樹脂にオレフィン系ゴムを分散した透明樹脂組成物、ポリプロピレン−ポリエチレン共重合体を含む樹脂にオレフィン系ゴムを分散した透明樹脂組成物が挙げられる。ポリアミド系樹脂マトリックスにゴム粒子を分散相とする透明樹脂組成物として、ポリアミドを含む樹脂に、オレフィン系ゴムに無水マレイン酸を修飾したものを分散した透明樹脂組成物が挙げられる。ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン8、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン68、ナイロン610などが挙げられる。ポリエステル系樹脂にゴム粒子を分散相とする透明樹脂組成物として、ポリエステルを含む樹脂に、ポリオレフィン系ゴムにグルシジル基を含むメタクリレートを修飾したものを分散した透明樹脂組成物が挙げられる。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどが挙げられる。さらに、ポリ塩化ビニル系樹脂にアクリロニトリル−ブタジエン共重合体を分散した透明樹脂組成物、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂にアクリル酸ブチル−スチレン共重合体、またはアクリル酸ブチル−ブタジエン共重合体を分散した透明樹脂組成物が挙げられる。これら透明樹脂組成物の中でも、特にゴム強化スチレン系樹脂に不飽和カルボン酸アルキルエステルを共重合したを含有する透明樹脂組成物が、スクラッチの発生を大きく抑制し、透明性に優れているので、より好適に用いられる。
 (A)スチレン系単量体に不飽和カルボン酸アルキルエステルを共重合した透明樹脂のマトリックスにゴム粒子を分散相とする透明樹脂組成物としては、スチレン単量体と不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体とシアン化ビニル系単量体およびこれらと共重合可能な他のビニル系単量体から得られる(共)重合体がゴム質重合体にグラフトした構造をとったものと、スチレン単量体と不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体とシアン化ビニル系単量体およびこれらと共重合可能な他のビニル系単量体から得られる(共)重合体スチレン単量体から得られる(共)重合体がゴム質重合体に非グラフトした構造をとったもを含むものである。具体的にはゴム質重合体10〜80重量部の存在下に、不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体(a)、スチレン単量体(b)、シアン化ビニル系単量体(c)およびこれらと共重合可能な他のビニル系単量体(d)からなる単量体混合物20〜90重量部を共重合せしめたグラフト共重合体(A)、不飽和カルボン酸アルキルエステル系単量体(a)、スチレン単量体(b)、シアン化ビニル系単量体(c)およびこれらと共重合可能な他のビニル系単量体(d)からなるビニル系共重合体(B)0〜90重量部とからなるゴム質重合体の含有量が5〜30重量%である熱可塑性透明樹脂が、スクラッチが抑えられ透明性が高いので好適である。
 上記(a1)ゴム質重合体としては、ガラス転移温度が0℃以下のものが好適であり、ジエン系ゴムが好ましく用いられる。具体的にはポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエンのブロック共重合体、アクリル酸ブチル−ブタジエン共重合体などのジエン系ゴム、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系ゴム、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン−ジエン系三元共重合体などが挙げられる。なかでもポリブタジエンまたはブタジエン共重合体が好ましい。
 ゴム質重合体のゴム粒子径は特に制限されないが、ゴム粒子の重量平均粒子径が0.1〜10μm、特に0.2〜5μmのものが好ましい。なお、ゴム粒子の平均重量粒子径は「Rubber Age Vol.88 p.484〜490(1960)by E.Schmidt, P.H.Biddison」記載のアルギン酸ナトリウム法(アルギン酸ナトリウムの濃度によりクリーム化するポリブタジエン粒子径が異なることを利用して、クリーム化した重量割合とアルギン酸ナトリウム濃度の累積重量分率より累積重量分率50%の粒子径を求める)により測定する方法で求めることができ、さらに、ゴム粒子の数平均粒子径は、光学顕微鏡、透過型電子顕微鏡、走査型電子顕微鏡、位相差顕微鏡により観察した画像をデジタル画像解析して求めることができる。
 本発明において透光窓部材は前記の相分離構造を有する透明樹脂組成物が研磨面側の最表層に構成されているが、該樹脂組成物が研磨面側最表層に構成されておれば、該樹脂組成物単層であっても、他の樹脂や無機材料等との積層であってもよく、また、傾斜的に組成が変化する材料であっても構わない。
 本発明において透光窓部材は、透明樹脂マトリックスとゴム粒子との混合物、またはゴム粒子の存在下で透明樹脂が重合された組成物を予めホットブレンダーや押し出し機で溶融混練した組成物、または透明樹脂マトリックスとゴム粒子をミルで混合した混合物を、射出成型機、インジェクションプレス成型機、押し出し成形機などにより樹脂シートを成形して必要に応じて所望の大きさにする作業を行い、得ることができる。
 透光窓部材の一部は、基板に接触しない時に研磨層の表面より上に位置することが好ましいが、その研磨層の表面より上に位置する面(特に最表面)が軟質透光層である場合は、基板への接触時に透明窓部材は広い範囲で被研磨材に接触して、スラリーが接触面外に排出されやすいので研磨状態の観察を容易ならしめる。透光窓部材の表面は、研磨表面に当接して相対運動をするために、透光窓部材と研磨層の境界に応力が集中しやすい。このため、透光窓部材の端部が研磨層表面より上に位置していると衝撃を受けやすいので、図2〜図6に示す如くに透光窓部材の表面の中央部を研磨層表面の上に位置せしめ、透光窓部材の端部は、研磨層表面の下に位置せしめる様な形状にすると、被研磨材との接触時の衝撃が非常に少なく、かつ光線が透過する中央部での基板への接触面積が広くとれるので、良好な研磨と良好な測定ができる。
 透光窓部材の厚みは、取り付ける位置と研磨層表面との相対的な位置関係を考慮して決めることができる。この際、軟質透光層の厚みは0.1mm以上あることが、基板表面に軟質透光層表面が十分大きい接触面積で接触できることと基板へのスクラッチがはいりにくので好ましい。硬質透光層の厚みは0.1mm以上あることが軟質透光層表面が十分大きい接触面積で接触できるように支持できるので好ましい。透光窓部材の大きさは、ウェハー等の基板を研磨しながら、研磨パッドの裏側(定盤側)から、レーザー光または可視光を基板の被研磨面に照射して、研磨状態を測定する装置に応じて決めることができる。
 本発明の透光窓部材の裏面には、定盤裏面からの測定光が直接反射しないように、光散乱層か反射防止層を設けることが、良好な測定ができるので好ましい。 光散乱層の形成方法としては、透光窓部材裏面をサンドブラストや薬品によるエッチング等で粗面化する方法や粒径が1〜30μm程度のシリカゾルを含んだ溶液をコーテイングして光散乱層を設ける方法などが挙げられる。反射防止層の形成方法としては、例えば、透光窓部材の裏面部分より低屈折率の被膜を光学的膜厚が光波長の1/4ないしはその奇数倍になるように、ウェットコーティングあるいは真空蒸着のドライコーティング等で形成することによって極小の反射率すなわち極大の透過率を与える方法が挙げられる。ここで光学的膜厚とは、被膜の屈折率と該被膜の膜厚の積で与えられるものである。反射防止膜は、単層であっても多層であっても良く、透光窓部材の裏面部分の屈折率と反射防止性と接着性を考慮して、最適な組み合わせが決定される。反射防止層を形成する方が、正確な測定を期することができ、精度の高い加工を可能たらしめるため好ましい。
 本発明の透光窓部材の作製方法として、熱硬化性樹脂を金型に流し込んで成形する方法や、熱可塑性樹脂を押し出し成形で所定の厚みに押し出す方法が挙げられ、また、軟質透光層と硬質透光層を有する透光窓部材の場合は、硬質透光層としてマイクロゴムA硬度が80度以上の透明な材質で板を作製し、該硬質透光層の板上にマイクロゴムA硬度が60度以下の軟質透光層を形成する様な粘性液状前駆物質をコーテイングして、該硬質透光層上で反応せしめて軟質透光層層を形成し、所望の大きさに切断するという方法や所望の形状の鋳型に該軟質透光層を形成する様な粘性液状前駆物質を流し込んで、該硬質透光層を形成する板を鋳型の開口部から接触させて反応せしめて形成する方法等を挙げることができる。
 本発明の研磨装置は、上記述べたような研磨パッドと研磨パッドと被研磨材との間にスラリーを供給する手段、該研磨パッドと基板とを当接し相対移動させて研磨を行う手段および前記研磨パッドに設けられた透光窓部材をとおして光学的に研磨状態を測定する手段を少なくとも具備するものである。研磨パッド以外の手段は従来公知の手段を組み合わせて構成することができる。係る装置を用い、研磨パッドと基板との間にスラリーを介在させた状態で、該研磨パッドと該基板との間に荷重を加え、かつ該基板と該研磨パッドとを相対移動させることにより被研磨材を研磨することができ、かつ該被研磨材に光を照射することにより被研磨材の研磨状態を光学的に求めることが可能である。
 具体的には、窓付き研磨パッドを使用する装置として例えば図7に示すような構成の装置が挙げられる。定盤17にはホール11が形成され、該研磨パッドの透光窓部材2がホール11の上に位置するように設置されている。定盤17が回転している一部の間、研磨ヘッド10に保持される被研磨材9から見えるように、このホール11の位置が決められる。光源13は、定盤17の下にあって、ホール11が被研磨材9に近接した時には、光源13から発進した入射光15が定盤17のホール11、窓部材2を通過してその上にある被研磨材9の表面に当たるような位置に固定される。被研磨材9の表面での反射光16は、ビームスプリッター12で光検出部14に導かれ、光検出部14で検出された光の強度の波形を分析することによって、被研磨材表面の研磨状態を測定することができる。また、定盤ホールカバーを使用する装置として例えば図8に示すような構成の装置を挙げることができる。定盤17にはホール11が形成され、透光窓部材と高変形部材からなる定盤ホールカバーで定盤ホール11が覆われている。定盤17には開口部を有する研磨パッドが貼り付けられているが、この研磨パッドの開口部に定盤ホールカバーが収まるように配置されている。
 本発明の窓付き研磨パッドまたは定盤ホールカバーと研磨パッドを用いて、研磨材(スラリー状のものが好ましい)としてシリカ系スラリー、酸化アルミニウム系スラリー、酸化セリウム系スラリー等を用いて半導体ウェハ上での絶縁膜の凹凸や金属配線の凹凸を局所的に平坦化することができたり、グローバル段差を小さくしたり、ディッシングを抑えたりできる。スラリーの具体例として、キャボット社製のCMP用CAB−O−SPERESE SC−1、CMP用CAB−O−SPERSE SC−112、CMP用SEMI−SPERSE AM100、CMP用SEMI−SPERSE AM100C、CMP用SEMI−SPERSE 12、CMP用SEMI−SPERSE 25、CMP用SEMI−SPERSE W2000、CMP用SEMI−SPERSE W−A400等を挙げることができるが、これらに限られるわけではない。
 本発明の窓付き研磨パッドまたは定盤ホールカバーと研磨パッドの対象は、例えば半導体ウェハの上に形成された絶縁層または金属配線の表面であるが、絶縁層としては、金属配線の層間絶縁膜や金属配線の下層絶縁膜や素子分離に使用されるシャロートレンチアイソレーションを挙げることができ、金属配線としては、アルミ、タングステン、銅等であり、構造的にダマシン、デュアルダマシン、プラグなどがある。銅を金属配線とした場合には、窒化珪素等のバリアメタルも研磨対象となる。絶縁膜は、現在酸化シリコンが主流であるが、遅延時間の問題で低誘電率絶縁膜が用いられる様になる。本発明の研磨パッドでは、スクラッチがはいりにくい状態で研磨しながら研磨状態を良好に測定することが可能である。半導体ウェハ以外に磁気ヘッド、ハードディスク、サファイヤ等の研磨に用いることもできる。
 本発明の窓付き研磨パッドまたは定盤ホールカバーと同時に使用する研磨パッドの研磨層表面には、ハイドロプレーン現象を抑える為に、溝切り形状、ディンプル形状、スパイラル形状、同心円形状等、通常の研磨パッドがとり得る形状にして使用される。
 本発明の窓付き研磨パッドまたは定盤ホールカバーと研磨パッドは、研磨前または研磨中に研磨層表面をダイヤモンド砥粒を電着で取り付けたコンディショナーでドレッシングすることが通常をおこなわれる。ドレッシングの仕方として、研磨前におこなうバッチドレッシングと研磨と同時におこなうインサイチュウドレッシングのどちらでおこなうことも可能である。ドレッシンの際に、本発明の透光窓部材の軟質透光層もコンディショナーに接触して研削されていくが、研磨層と同じ研削性かまたは研削されにくい材質を選定することが、軟質透光層表面の一部が研磨層表面より常に上に位置して、基板表面に接触することができるので好ましい。
 本発明の目的は、ガラス、半導体、誘電/金属複合体及び集積回路等に平坦面を形成するのに使用される研磨用パッド及び本研磨パッドを備えた研磨装置及び本研磨装置を用いた半導体デバイスの製造方法において、基板表面にスクラッチが少なく、研磨中に研磨状態を光学的に良好に測定できる研磨パッド及び研磨装置及び半導体デバイスの製造方法を提供するものである。
 本発明の研磨方法におけるA”、W”、S”1,S”2は、前記研磨パッドにおいて説明した各々A、W、S1、S2と同様に解釈可能であり、好適に使用可能な研磨パッドや透光窓部材や使用の具体的態様についても既に説明したとおりである。
 以下、実施例にそってさらに本発明の詳細を説明する。本実施例において各特性は以下の方法で測定した。
 1.押し込み歪み量測定装置:インストロン社製 万能材料試験機 Model1185
(1)測定方法:クロスヘッド方式
(2)圧子:アルミ製の窓部材の上面面積の90%となり、同じ形状で研磨層部分に接触しない形状のものを特別製作し、上記万能材料試験機に取り付けて使用した。
(3)測定温度:23℃
(4)試験速度:0.1mm/分
(5)データ処理:インストロン社製データ処理システム”Merlin”データ取得間隔は、100msecでおこなった。
(6)一定荷重での押し込み歪み量:一定重量(荷重)を加えた時の歪みと一定重量(荷重)の10%加え時の歪みの差を一定荷重での押し込み歪み量とした。
(7)一定圧力での押し込み歪み量:一定荷重を加えた時の歪みと押し込み治具の接触面積から圧力を求めた一定圧力の押し込み歪み量とし、一定圧力の10%加えた時の歪み差を一定圧力での押し込み歪み量とした。
 2.マイクロゴムA硬度:高分子計器(株)(所在地:京都市上京区下立売室町西入)のマイクロゴム硬度計“MD−1”で測定する。
 マイクロゴム硬度計“MD−1”の構成は下記のとおりである。
 2.1 センサ部
(1)荷重方式:片持ばり形板バネ
(2)ばね荷重:0ポイント/2.24gf。100ポイント/33.85gf
(3)ばね荷重誤差:±0.32gf
(4)押針寸法:直径:0.16mm円柱形。 高さ0.5mm
(5)変位検出方式:歪ゲージ式
(6)加圧脚寸法:外径4mm 内径1.5mm
 2.2 センサ駆動部
(1)駆動方式:ステッピングモータによる上下駆動。エアダンパによる降下速度制御
(2)上下動ストローク:12mm
(3)降下速度:10〜30mm/sec
(4)高さ調整範囲:0〜67mm(試料テーブルとセンサ加圧面の距離)
 2.3 試料台
(1)試料台寸法:直径 80mm
(2)微動機構:XYテーブルおよびマイクロメータヘッドによる微動。ストローク:X軸、Y軸とも15mm
(3)レベル調整器:レベル調整用本体脚および丸型水準器。
 3.スクラッチ評価用テストウェハ:酸化膜付き6インチ(約15.24cm)シリコンウェハ(酸化膜厚:1μm)を使用する。
 4.スクラッチの評価:窓付き研磨パッドについては図6の研磨装置を使用して、定盤径:51(cm)、定盤回転数:60(rpm)、研磨ヘッド回転数:60(rpm)、研磨圧力:0.05(MPa)の研磨条件とし、旭ダイヤモンド工業(株)のコンディショナー(”CMP−M”)を用い、押しつけ圧力0.04(MPa)、コンディショナー回転数25rpmでインサイチュウドレッシングしながら、スラリーとしてキャボット社製SC−1を200(cc/分)供給して、2分研磨をおこなった。研磨した酸化膜付き6インチ(約15.24cm)シリコンウェハを良く洗浄した後、トップコン社製ゴミ検査装置WM−3で0.5μm以上のスクラッチを測定した。定盤ホールカバーについては図7の研磨装置を使用し、条件は上記と同じとした。
 5.窓付き研磨パッドの透光窓部材または定盤ホールカバーの透光窓部材がどれだけ良好に研磨状態を測定できるか調べる方法:図6または図7のウェハ研磨装置を使用し、レーザー光532nmを用い、定盤径:51(cm)、定盤回転数:60(rpm)、研磨ヘッド回転数:60(rpm)、研磨圧力:0.05(MPa)の研磨条件とし、旭ダイヤモンド工業(株)のコンディショナー(”CMP−M”)を用い、押しつけ圧力0.04(MPa)、コンディショナー回転数25rpmでインサイチュウドレッシングしながら研磨をおこなった。透明な溶液で粘度がスラリーとほぼ同じであるキサンタンガム(多糖類)の90ppm水溶液を200(cc/分)供給しながら、上記研磨条件で研磨した時のレーザー光の反射光を光検出部で検出した反射光強度を測定し、入射光強度との比をブランク反射率とした。スラリーとしてキャボット社製SC−1を200(cc/分)供給しながら、上記研磨条件で研磨した時のレーザー光の反射光を光検出部で検出した反射光強度を測定し入射光強度との比をスラリー供給時反射率とした。スラリー供給時反射率がブランク反射率に比べてどの程度維持しているかで、透光窓部材がどれだけ良好に研磨状態を測定できるかの指標とした。スラリーが窓部材表面と基板表面に介在している程、低下が大きくなる。
 6.窓付き研磨パッドの作製方法:ロデール社製IC−1000研磨層(厚み1.25mm、直径51cmの円形)に、幅2.0mm、深さ0.5mm、ピッチ45mmのいわゆるX−Yグルーブ加工(格子状溝加工)を施した。該研磨層の所定の位置に19×57mmの長方形の開口部をくり抜く。所定の厚みのゴムシート(マイクロゴムA硬度=50度)を該研磨層と両面接着テープで貼り合わせ、さらにゴム裏面側に両面接着テープを貼り合わせる。該研磨層の開口部のゴムシート部分を同じ開口面積でくり抜く。その後、ゴムシート裏面に両面接着テープを貼り合わせ、該研磨層/ゴムシートの開口部の裏面両面接着テープに13×50mmの長方形でくり抜きを与える。あらかじめ下記実施例に記載の透光窓部材を作製しておき、下記実施例に記載の高変形部材で18.5×56.5mmの面積のもので、まん中を13×50mmでくり抜いた形のものを用意しておき、該高変形部材を研磨層/ゴムシート開口部に挿入して、裏面接着テープの肩部分に接着する。さらに該高変形部材の上に用意した透光窓部材を貼り合わせる。作製された該透光窓部材付き研磨パッドは、図7の研磨装置の定盤に、定盤のホールと研磨パッドの透光窓部材が一致するように固定する。
 7.定盤ホールカバーの作製方法および同時に使用する開口部を有する研磨パッドの作製方法。:下記実施例に記載の透光窓部材を作製しておき、下記実施例の高変形部材で両面に接着層を設けておき18.5×56.5mmの面積で、まん中を13×50mmでくり貫き、透光窓部材と該高変形部材を一体化して定盤ホールカバーを作製する。図7の研磨装置の定盤ホールの部分にホール全体が覆われる様に該定盤ホールカバーを定盤に貼り付ける。同時に使用する開口部を有する研磨パッドはロデール社製IC−1000研磨層(厚み1.25mm、直径51cmの円形)に、幅2.0mm、深さ0.5mm、ピッチ45mmのいわゆるX−Yグルーブ加工(格子状溝加工)を施した。所定の厚みのゴムシート(マイクロゴムA硬度=50度)を該研磨層と両面接着テープで貼り合わせ、さらにゴム裏面側に両面接着テープを貼り合わせる。該研磨パッドに定盤ホールと同じ位置に21×59mmの開口部をくり貫き、定盤に貼り付けた該定盤ホールカバーが該研磨パッドの開口部の中央に収まる様に該研磨パッドを貼りつける。
 実施例1
 東レ(株)トヨラック920(透明ABS樹脂)を用いて、60℃〜80℃の成形温度で金型を使用し厚み0.4mmで幅、長さが18.5×56.5mm、上面の4つ角および4つの縁は0.4mmのRがついている透明ABSの透明窓部材を作製した。該透光窓部材のマイクロゴムA硬度は99度であった。ロデール社IC−1000に1mmのNBRゴムシートを貼り合わせた研磨パッドを作製した。該研磨パッドの定盤ホールと同じ位置に19.5×57.5mmの開口部をあける。この開口部を空けた研磨パッドのゴム側に住友3M(株)製442J両面テープを貼り、開口部の中央の両面テープ部分に13×50mmのくり貫きをいれる。大和紡績(株)EPTスポンジEPT#140の厚み1.8mmの高変形部材を用意し、片面に住友3M(株)製442J両面テープを貼り、18.5×56.5mmの大きさで、中央部が13×50mmのくり貫きをいれる。該クッション部材と該透明窓部材を接合させた後、開口部を設けた研磨パッドの裏面両面テープ肩部分に貼り付けて窓付き研磨パッドを作製する。該窓付き研磨パッドの透光窓部材上面は、周辺の研磨層上面より約0.2mm程上に突き出ている。該透光窓部材部分に17×55mmの接触面を有する押し込み治具を介して重量3740gを印加した時の押し込み歪み量は0.27mmであった。研磨層部分に同じ押し込み治具で同じ重量を印加した押し込み歪み量は0.05mmであった。従って透光窓部材部分の押し込み歪み量は研磨層部分の押し込み歪み量の5.4倍であった。該窓付き研磨パッドで、6インチ(約15.24cm)酸化膜付きシリコンウェハの研磨をおこなった。スクラッチ数は17個と少なかった。キサンタンガム水溶液での研磨中のブランク反射率は60%であり、スラリーでの研磨中のスラリー供給時反射率は50%で低下が少ないことから、スラリーが透光窓部材とウェハの間にほとんど介在せず、良好に観測できることがわかった。
 実施例2
 実施例1と同様の透明ABSの透明窓部材を作製する。大和紡績(株)EPTスポンジEPT#300の厚みが1.7mmの高変形部材を用意し、両面に住友3M(株)製442J両面テープを貼り合わせ、18.5×56.5mmの大きさで、中央部が13×50mmのくり貫きをいれる。該透明窓部材と該クッション部材を接合して定盤ホールカバーを作製する。ロデール社IC−1000に1mmのNBRゴムシートを貼り合わせ、ゴム裏面側に住友3M(株)製442J両面テープを貼り合わせて研磨パッドを作製する。該研磨パッドの定盤ホールと同じ位置に21×59mmの開口部をくり貫く。該定盤ホールカバーの該透光窓部材部分に17×55mmの接触面を有する押し込み治具を介して重量3000gを印加した時の押し込み歪み量は0.15mmであった。該研磨パッドの研磨層部分に同じ押し込み治具で同じ重量を印加した時の押し込み歪み量は0.04mmであった。従って透光窓部材の押し込み歪み量は研磨層部分の押し込み歪み量の3.75倍であった。該定盤ホールカバーを貼り付け、該研磨パッドも開口部に定盤ホールカバーが収まる様に定盤に貼り付ける。該定盤ホールカバーの透明窓部材上面は該研磨パッドの研磨層上面より約0.1mm程上に突き出ている。
 該研磨パッドと該定盤ホールカバーを用いて6インチ(約15.24cm)酸化膜付きシリコンウェハの研磨をおこなった。スクラッチ数は10個と少なかった。キサンタンガム水溶液での研磨中のブランク反射率は55%であり、スラリーでの研磨中のスラリー供給時反射率は48%で低下が少ないことから、スラリーが定盤ホールカバーの透光窓部材とウェハの間にほとんど介在せず、良好に観測できることがわかった。
 実施例3
 MMAを重合してPMMAの0.3mmの板を作製し、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製の1液型シリコーンSE9185をコーティングして0.3mmの厚みを積層して、0.6mm厚みで18.5×56.5mmの透明窓部材を作製する。シリコーンゴム側のマイクロゴムA硬度は50度であり、PMMA側のマイクロゴムA硬度は99度であった。ロデール社IC−1000に厚みが1mmで密度が0.1の発泡ポリウレタンシートを貼り合わせた研磨パッドを作製した。該研磨パッドの定盤ホールと同じ位置に19.5×57.5mmの開口部をあける。この開口部をあけた研磨パッドの発泡ポリウレタン側に住友3M(株)製442J両面テープを貼り、開口部の中央の両面テープ部分に13×50mmのくり貫きをいれる。大和紡績(株)EPTスポンジ#140の厚みが1.6mmの高変形部材を用意し片面に住友3M(株)製442J両面テープを貼り、18.5×56.5mmの大きさで、中央部が13×50mmのくり貫きをいれる。該クッション部材と該透明窓部材を接合させた後、開口部を設けた研磨パッドの裏面両面テープ肩部分に貼り付けて窓付き研磨パッドを作製する。該窓付き研磨パッドの透光窓部材上面は、周辺の研磨層上面より約0.1mm程上に突き出ている。該透光窓部材部分に17×55mmの接触面を有する押し込み治具を介して重量1500gを印加した時の押し込み歪み量は0.11mmであった。研磨層部分に同じ押し込み治具で同じ重量を印加した時の押し込み歪み量は0.05mmであった。従って透光窓部材の押し込み歪み量は研磨層部分の押し込み歪み量の2.2倍であった。該透光窓部材付き研磨パッドで、6インチ(約15.24cm)酸化膜付きシリコンウェハの研磨をおこなった。スクラッチ数は15個と少なかった。キサンタンガム水溶液での研磨中のブランク反射率は45%であり、スラリーでの研磨中のスラリー供給時反射率は38%で低下が少ないことから、スラリーが透光窓部材とウェハの間にほとんど介在せず、良好に観測できることがわかった。
 実施例4
 実施例3と同様の透光窓部材を作製する。大和紡績(株)EPTスポンジEPT#140の厚みが1.7mmの高変形部材を用意し、両面に住友3M(株)製442J両面テープを貼り合わせ、18.5×56.5mmの大きさで、中央部が13×50mmのくり貫きをいれる。該透明窓部材と該クッション部材を接合して定盤ホールカバーを作製する。ロデール社IC−1000/Suba400の積層研磨パッドに定盤ホールと同じ位置に21×59mmの開口部をくり貫く。該定盤ホールカバーの該透光窓部材部分に17×55mmの接触を有する押し込み治具を介して2000gを印加した時の押し込み歪み量は0.14mmであった。該研磨パッドの研磨層部分に同じ押し込み治具で同じ重量を印加した時の押し込み歪み量は0.02mmであった。従って透光窓部材の押し込み歪み量は研磨層部分の押し込み歪み量の7倍であった。該定盤ホールカバーを貼り付け、該研磨パッドも開口部に定盤ホールカバーが収まる様に貼り付ける。該定盤ホールカバーの透明窓部材上面は該研磨パッドの研磨層上面より約0.2mm程上に突き出ている。該研磨パッドと該定盤ホールカバーを用いて6インチ(約15.24cm)酸化膜付きシリコンウェハの研磨をおこなった。スクラッチ数は17個と少なかった。キサンタンガム水溶液での研磨中のブランク反射率は55%であり、スラリーでの研磨中のスラリー供給時反射率は48%で低下が少ないことから、スラリーが透光窓部材とウェハの間にほとんど介在せず、良好に観測できることがわかった。
 実施例5
 ポリエーテル系ウレタンポリマーであるユニローヤルアジプレンL−325を300gと4,4’−メチレン−ビス2−クロロアニリン76gを混合して、鋳型に注型して、厚み0.25mmの硬質ポリウレタンの板を作製する。該硬質ポリウレタン板のマイクロゴムA硬度は95度であった。硬質ポリウレタン板部分を18.5×56.5mmの大きさで切り出して、透光窓部材を作製した。IC−1000に1mmのゴムシートを貼り合わせた研磨パッドと該透光窓部材と、高変形部材として住友スリーエム(株)製アクリルフォーム接着テープY−4620を用いて透光窓部材付き研磨パッドを作製した。該透光窓部材付き研磨パッドの透光窓部材部分の圧力400gの時の押し込み歪み量は0.21mmであった。研磨層部分の押し込み歪み量は0.06mmであった。従って透光窓部材部分の押し込み歪み量は研磨層部分の押し込み歪み量の3.5倍であった。該透光窓部材付き研磨パッドで、6インチ(約15.24cm)酸化膜付きシリコンウェハの研磨をおこなった。スクラッチ数は20個と少なかった。キサンタンガム水溶液での研磨中のブランク反射率は50%であり、スラリーでの研磨中のスラリー供給時反射率は40%で低下が少ないことから、スラリーが透光窓部材とウェハの間にほとんど介在せず、良好に観測できることがわかった。
 実施例6
 0.5mm厚みのガラス板を用意する。ガラス板の裏面には、フッ化マグネシウムを蒸着処理して単層の反射防止膜を設ける。ガラス板のマイクロゴムA硬度は100度であった。東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製の1液型シリコーンSEせ9185をコーティングして0.3mmの厚みを積層する。60℃で1時間静置し、積層体を18.5×56.5mmの大きさにダイアモンドカッターで切り出して、シリコーンゴムの部分をカッターナイフで切り出し、図7の形の透光窓部材を作製した。軟質透光層のマイクロゴムA硬度は30度であった。IC−1000に1.5mmのゴムシートを貼り合わせた研磨パッドと該透光窓部材と、高変形部材として住友スリーエム(株)製アクリルフォーム接着テープY−4620を用いて透光窓部材付き研磨パッドを作製した。該透光窓部材付き研磨パッドの透光窓部材部分の圧力400gの時の押し込み歪み量は0.21mmであった。研磨層部分の押し込み歪み量は0.06mmであった。従って透光窓部材部分の押し込み歪み量は研磨層部分の押し込み歪み量の3.5倍であった。該透光窓部材を使用して、透光窓部材付き研磨パッドを作製し、6インチ(約15.24cm)酸化膜付きシリコンウェハの研磨をおこなった。スクラッチ数は5個と少なかった。キサンタンガム水溶液での研磨中のブランク反射率は60%であり、スラリーでの研磨中のスラリー供給時反射率は48%で低下が少ないことから、スラリーが透光窓部材とウェハの間にほとんど介在せず、良好に観測できることがわかった。
 比較例1
 ポリエーテル系ウレタンポリマーであるユニローヤルアジプレンL−325を300gと4,4’−メチレン−ビス2−クロロアニリン76gを混合して、鋳型に注型して、厚み1.25mmの硬質ポリウレタンの板を作製する。該硬質ポリウレタン板のマイクロゴムA硬度は95度であった。該硬質ポリウレタン板を18.5×56.5mmに切り出して透光窓部材とし、透光窓部材付き研磨パッドを作製した。IC−1000に開口部19×57mmをくり抜き1mm厚みのゴムシートを両面テープで接着した後、開口部のゴムシート部分を13×50mmにくり抜く。該透光窓部材を該開口部に挿入してゴムシートの肩部分に接着して、透光窓部材付き研磨パッドを作製した。該透光窓部材付き研磨パッドの透光窓部材部分の圧力400gの時の押し込み歪み量は0.035mmであった。研磨層部分の押し込み歪み量は0.07mmであった。従って透光窓部材部分の押し込み歪み量は研磨層部分の押し込み歪み量より小さかった。該透光窓部材付き研磨パッドを使用して、6インチ(約15.24cm)酸化膜付きシリコンウェハの研磨をおこなった。スクラッチ数は110個と多かった。キサンタンガム水溶液での研磨中のブランク反射率は55%であり、スラリーでの研磨中のスラリー供給時反射率は15%で低下が大きく、スラリーが透光窓部材とウェハの間に多く介在して、良好に観測できないことがわかった。
 比較例2
 透明ABSで厚み1.3mmで18.5×56.5mmの透光窓部材を作製した。該透光窓部材のマイクロゴムA硬度は99度であった。ロデール社IC−1000に定盤ホールと同じ位置に19.5×57.5mmの開口部をあける。厚み1mmのNBRゴムシートの両面に住友3M(株)製442J両面テープを貼り付ける。開口部を有するIC−1000にこのNBRゴムシートを貼り合わせる。開口部の中央のNBRゴム部分に13×50mmのくり貫きをいれる。該透光窓部材を該開口部に収まる様にして、ゴムおよび両面テープの肩部分に貼り付けて窓付き研磨パッドを作製する。該窓付き研磨パッドの透光窓部材上面は、周辺の研磨層上面より約0.1mm程上に突き出ている。該透光窓部材部分に17×55mmの接触面を有する押し込み治具を介して重量3000gを印加した時の押し込み歪み量は0.05mmであった。研磨層部分に同じ押し込み治具で同じ重量を印加した押し込み歪み量は0.04mmであった。従って透光窓部材部分の押し込み歪み量は研磨層部分の押し込み歪み量の1.25倍であった。該窓付き研磨パッドで、6インチ(約15.24cm)酸化膜付きシリコンウェハの研磨をおこなった。スクラッチ数は300個と非常に多かった。キサンタンガム水溶液での研磨中のブランク反射率は60%であり、スラリーでの研磨中のスラリー供給時反射率は50%で低下が少ないことから、スラリーが透光窓部材とウェハの間にほとんど介在せず、良好に観測できることがわかった。
 比較例3
 実施例1と同様の透明ABSの透明窓部材を作製する。厚みが1.9mmのNBRゴムシートを用意し、両面に住友3M(株)製442J両面テープを貼り合わせ、18.5×56.5mmの大きさで、中央部が13×50mmのくり貫きをいれる。該透明窓部材と該クッション部材を接合して定盤ホールカバーを作製する。ロデール社IC−1000に1mmのNBRゴムシートを貼り合わせ、ゴム裏面側に住友3M(株)製442J両面テープを貼り合わせて研磨パッドを作製する。該研磨パッドの定盤ホールと同じ位置に21×59mmの開口部をくり貫く。該定盤ホールカバーの該透光窓部材部分に17×55mmの接触面を有する押し込み治具を介して重量3000gを印加した時の押し込み歪み量は0.05mmであった。該研磨パッドの研磨層部分に同じ押し込み治具で同じ重量を印加した時の押し込み歪み量は0.04mmであった。従って透光窓部材の押し込み歪み量は研磨層部分の押し込み歪み量の1.25倍であった。該定盤ホールカバーを貼り付け、該研磨パッドも開口部に定盤ホールカバーが収まる様に定盤に貼り付ける。該定盤ホールカバーの透明窓部材上面は該研磨パッドの研磨層上面より約0.1mm程上に突き出ている。
 該研磨パッドと該定盤ホールカバーを用いて6インチ(約15.24cm)酸化膜付きシリコンウェハの研磨をおこなった。スクラッチ数は260個と多かった。キサンタンガム水溶液での研磨中のブランク反射率は55%であり、スラリーでの研磨中のスラリー供給時反射率は48%で低下が少ないことから、スラリーが定盤ホールカバーの透光窓部材とウェハの間にほとんど介在せず、良好に観測できることがわかった。
透光窓部材を有する研磨パッドの上面図である。 本発明の透光窓部材付き研磨パッドの断面構造の例である。 本発明の透光窓部材付き研磨パッドの断面構造の例である。 本発明の透光窓部材付き研磨パッドの断面構造の例である。 本発明の透光窓部材付き研磨パッドの断面構造の例である。 本発明の定盤ホールカバーの断面構造の例である。 研磨状態を光学的に測定することが可能な研磨装置の一態様(側面から見た図)である。 研磨状態を光学的に測定することが可能な研磨装置の一態様(側面から見た図)である。 本発明の透光窓部材の形状の一例である。
 符号の説明
    1  研磨層
    2  透光窓部材
    3  研磨パッド
    4  接着層
    5  クッション層
    6  透光窓部材に含まれる軟質透光層部
    7  高変形部材
    8  接着層
    9  被研磨材
    10 研磨ヘッド
    11 ホール
    12 ビームスプリッター
    13 光源
    14 光検出部
    15 入射光
    16 反射光
    17 定盤
    18 定盤ホールカバー

Claims (19)

  1. 研磨層と該研磨層の一部に形成された開口部に透光窓部材とを有する研磨パッドであって、透光窓部材の上面積をA、該透光窓部材に印加される荷重をWとしたときに、該荷重が印加されたときの透光窓部材の押し込み歪み量(S1)が、研磨層上面の任意の位置の面積Aである領域に荷重Wを印加したときの押し込み歪み量(S2)よりも大きいことを特徴とする研磨パッド。
  2. S1/S2≧1.5である請求項1記載の研磨パッド。
  3. 前記透光窓部材が高変形性の部材により支持されていることを特徴とする請求項1または2記載の研磨パッド。
  4. 前記高変形性の部材の圧縮弾性率が0.001MPa以上、0.8MPa以下である請求項3記載の研磨パッド。
  5. 前記透光窓部材の少なくとも一部が研磨層表面よりも上に位置する請求項1〜4のいずれかに記載の研磨パッド。
  6. 前記透光窓部材は、マイクロゴムA硬度が60度以下の領域とマイクロゴム硬度が80度以上の領域とを有する請求項1〜5のいずれかに記載の研磨パッド。
  7. 前記透光窓部材は、相分離構造を含んでいる請求項1〜6のいずれかに記載の研磨パッド。
  8. 請求項1〜7のいずれか記載の研磨パッド、該研磨パッドと被研磨材との間に研磨材を供給する手段、該研磨パッドを被研磨材に当接し相対移動せしめて研磨を行う手段および透光窓部材をとおして被研磨材の研磨状態を光学的に測定する手段を少なくとも具備する研磨装置。
  9. 請求項8記載の研磨装置を用いて半導体基板の表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法。
  10. 開口した研磨パッドと共に用い、光学的に研磨状態の測定が可能な研磨装置の定盤のホール部に取り付ける透光窓部材を有する定盤ホールカバーであって、該透光窓部材の上面積をA’、該透光窓部材上面に印加される荷重をW’としたとき、該荷重が印加されたときの押し込み歪み量(S’1)が、共に用いる研磨パッドの研磨層上面の任意の位置の面積A’である領域に荷重W’を印加したときの押し込み歪み量(S’2)よりも大きいことを特徴とする定盤ホールカバー。
  11. S’1≧S’2である請求項10記載の定盤ホールカバー。
  12. 前記透光窓部材が高変形性の部材により支持されていることを特徴とする請求項10または11記載の定盤ホールカバー。
  13. 前記高変形性の部材の圧縮弾性率が0.001MPa以上0.8MPa以下である請求項12記載の定盤ホールカバー。
  14. 研磨の開始前、前記透光窓部材上面の少なくとも一部が研磨パッドの研磨層表面より上に配置されて用いられることを特徴とする請求項10〜13のいずれかに記載の定盤ホールカバー。
  15. 前記透光窓部材は、マイクロゴムA硬度が60度以下の領域ととマイクロゴムA硬度が80度以上の領域とを有する請求項10〜14のいずれかに記載の定盤ホールカバー。
  16. 前記透光窓部材は、相分離構造を含んでいる請求項10〜15のいずれかに記載の定盤ホールカバー。
  17. 請求項10〜16のいずれかに記載の定盤ホールカバーと該定盤ホールカバーにその開口部を嵌合可能な研磨パッド、該研磨パッドと被研磨面との間に研磨材を供給する手段、該研磨パッドを被研磨面を当接し相対移動せしめて研磨を行う手段および透光窓部材をとおして被研磨材の研磨状態を光学的に測定する手段を少なくとも具備する研磨装置。
  18. 請求項17記載の研磨装置を用いて半導体基板の表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法。
  19. 定盤上に、研磨層を具備する研磨パッドと該研磨パッドの一部を構成しあるいは別体の透光窓部材とを被研磨材に当接可能に配置し、該透光窓部材の上面積をA”、該透光窓部材上面に印加される荷重をW”としたとき、該荷重が印加されたときの押し込み歪み量(S”1)が、前記研磨パッドの研磨層表面の任意の位置の面積A”である領域に荷重W”を印加したときの押し込み歪み量(S”2)よりも大きくなるようにし、前記透光窓部材をとおして被研磨材の研磨状態を光学的に測定しながら該研磨パッドと被研磨材との間に研磨材を供給して被研磨材を研磨する研磨方法。
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