JP5030913B2 - 走行車輌のマフラ装置 - Google Patents
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Description
この種の従来の車輌のマフラ装置では、マフラ本体から突設された基部パイプはそのままの状態でボンネット内に配置されていた(例えば特許文献1)。
本発明は上記問題点に鑑み、マフラ本体から突設された基部パイプからの熱でその周辺部材が高温になるのを防止できるようにしたものである。
前記マフラパイプの基部パイプからその周辺部材に熱が伝わらないように断熱する断熱材がボンネット内に設けられており、
前記断熱材45は、平板状のアルミニウム板を筒状に丸めて、基部パイプ34の外周を間隔をおいて包囲するように基部パイプ34に外嵌保持されており、
前記基部パイプ34の外周には、断熱材45の周方向中途部を取り付けるスペーサ55と、周方向両端を取り付けるスペーサ55とが設けられている点にある。
前記マフラパイプの基部パイプからその周辺部材に熱が伝わらないように断熱する断熱材がボンネット内に設けられており、
前記断熱材は、平板状のアルミニウム板をL字状に屈曲形成して構成され、基部パイプの上方側と後方側とを間隔をおいて覆うように、ボンネットの後端部上側を支持するボンネットサポートに支持ステーを介して装着されている点にある。
図1及び図2において、1は走行車輌であるトラクタで、前部のディーゼル等のエンジン2に伝動ケース(クラッチハウジング、ミッションケース等)3を連結して車体4が構成され、該車体4は左右一対の前輪5及び後輪6で支持されている。
エンジン2は車体4の前部に設けられ、エンジン2から前方へ延出して前車軸フレーム13が設けられ、前車軸フレーム13の上方には、エンジン2をはじめ、その周辺に付設される各種機器類やエンジン2補機等を全体的に包囲するボンネット14が設けられており、このボンネット14内にエンジンルームが形成されている。
キャビン15内の後部には、後輪6を覆う左右のフェンダ22間に位置する運転席23が設けられている。
マフラパイプ30は、ボンネット14内でマフラ本体29から突設された基部パイプ34と、基部パイプ34に接続されてボンネット14の外側方をボンネット14下方からボンネット14上方に突出された排気パイプ35とを有する他、基部パイプ34と排気パイプ35との間に、下突出パイプ36と側方突出パイプ37とを有している。基部パイプ34はマフラ本体29から右側方に下方傾斜状に突設され、下突出パイプ36はフレキシブルパイプにより構成されて基部パイプ34からボンネット14下方に突出され、側方突出パイプ37は下突出パイプ36の下端部からボンネット14の側方に突出されている。排気パイプ35は側方突出パイプ37及び下突出パイプ36を介して基部パイプ34に接続されてボンネット14の右側方をボンネット14下方からボンネット14上方に突出されている。
図示省略しているが、ボンネット14内の基部パイプ34の周辺には、照明灯や各種センサに電流を供給するためのワイヤハーネスや、ブレーキ系の構成部材(マスタシリンダ、イコライザ)が配置され、また、基部パイプ34の直ぐ後方のキャビン前面に吸音材が配置されている。
平板状のアルミニウム板A(V字状に成形した断熱材45)の左右方向の両端部に取付孔51,52がそれぞれ間隔おいて3つずつ形成されると共に、アルミニウム板Aの左右方向の中央部に取付孔53が間隔をおいて3つ形成されており、3つずつの取付孔51,52,53は互いに左右方向に対応する位置に配置されている。
即ち、3つずつの取付孔51,52がそれぞれ互いに一致するように断熱材45の両端部が互いに重合されて、各一致した取付孔51,52に締結具56のボルト等が挿通されて、締結具56により断熱材45の両端部が3箇所でスペーサ55に締め付け固定され、これにより、V字状に成形した断熱材45が円筒状に丸められて、基部パイプ34の外周を間隔をおいて包囲するように基部パイプ34に外嵌保持されている。また、取付孔53に締結具56のボルト等が挿通されて、締結具56により断熱材45の中央部が3箇所でスペーサ55に締め付け固定されている。
しかも、断熱材45は、平板状のアルミニウム板Aを筒状に丸めて、基部パイプ34の外周を間隔をおいて包囲するように基部パイプ34に外嵌保持されているので、基部パイプ34の外周を全周に亘って断熱材45により効果的に断熱することができ、基部パイプ34の周囲に基部パイプ34により近づけてワイヤハーネス、ブレーキ系の構成部材を配置することが可能になり、ボンネット14内によりコンパクトに機器等を配置できるようになる。
図8〜図11は他の実施形態を示し、マフラパイプ30の基部パイプ34は、マフラ本体29から下方に突出された後に湾曲されて右側方に突出されている。また、ボンネットサポート58の一対の支柱60に上支持ステー61と下支持ステー62とが前方突出状に取り付けられ、断熱材45がL字状に屈曲形成されて、支持ステー61,62にボルト等により固着されており、断熱材45はマフラパイプ30の基部パイプ34の前方側と上方側とを塞いで断熱している。この断熱材45は、前記実施形態の断熱材45と同様にアルミニウム製のインナープレート47とアウタプレート48とを重合固着しかつ表面に多数の凹凸を有するアルミニウム板Aを、図10に1点鎖線Bで示す如くL字の板状に切断すると共に、図11に示すようにL字状に屈曲形成したのもであり、断熱材45は上板部68と側板部69とを有している。断熱材45の端縁部45a,45b,45c,45dの4箇所に各端縁部45a,45b,45c,45dを両側からV字状又はU字状に挟むように2点鎖線で示す如く補強サッシ64が設けられ、断熱材45は補強サッシ64により端末処理が施されている。その他の点は前記実施の形態の場合と同様の構成である。
上記実施形態の場合、ボンネット14の基部側上端部を左右方向の支持軸66廻りに開閉可能に支持するためのボンネットサポート58を利用して、断熱材45を支持することができて、断熱材45を支持するための特別の支持部材を不要にすることができる。しかも、断熱材45によって、基部パイプ34の熱が前方側及び後方側に伝達されないように有効に断熱することができ、ボンネット14内に設けられた基部パイプ34の周辺部材であるワイヤハーネス、ブレーキ系の構成部材(マスタシリンダ、イコライザ)又はキャビン前面の吸音材等が基部パイプ34からの熱で高温になるを防止することができる。
また、前記実施の形態では、マフラ装置28の排気パイプ35は上方突出しているが、これに代え、マフラ装置28の排気パイプ35は前後方向又は側方に突出したものであってもよい。
2 エンジン
14 ボンネット
28 マフラ装置
29 マフラ本体
30 マフラパイプ
34 基部パイプ
35 排気パイプ
45 断熱材
58 ボンネットサポート
Claims (2)
- エンジン(2)を包囲するボンネット(14)内でエンジン(2)に接続されたマフラ本体(29)と、マフラ本体(29)に接続されたマフラパイプ(30)とを備え、マフラパイプ(30)は、ボンネット(14)内でマフラ本体(29)から突設された基部パイプ(34)と、基部パイプ(34)に接続されてボンネット(14)の外側方をボンネット(14)下方からボンネット(14)上方に突出された排気パイプ(35)とを有する走行車輌のマフラ装置において、
前記マフラパイプ(30)の基部パイプ(34)からその周辺部材に熱が伝わらないように断熱する断熱材(45)がボンネット(14)内に設けられており、
前記断熱材(45)は、平板状のアルミニウム板を筒状に丸めて、基部パイプ(34)の外周を間隔をおいて包囲するように基部パイプ(34)に外嵌保持されており、
前記基部パイプ(34)の外周には、断熱材(45)の周方向中途部を取り付けるスペーサ(55)と、周方向両端を取り付けるスペーサ(55)とが設けられていることを特徴とする走行車輌のマフラ装置。 - エンジン(2)を包囲するボンネット(14)内でエンジン(2)に接続されたマフラ本体(29)と、マフラ本体(29)に接続されたマフラパイプ(30)とを備え、マフラパイプ(30)は、ボンネット(14)内でマフラ本体(29)から突設された基部パイプ(34)と、基部パイプ(34)に接続されてボンネット(14)の外側方をボンネット(14)下方からボンネット(14)上方に突出された排気パイプ(35)とを有する走行車輌のマフラ装置において、
前記マフラパイプ(30)の基部パイプ(34)からその周辺部材に熱が伝わらないように断熱する断熱材(45)がボンネット(14)内に設けられており、
前記断熱材(45)は、平板状のアルミニウム板をL字状に屈曲形成して構成され、基部パイプ(34)の上方側と後方側とを間隔をおいて覆うように、ボンネット(14)の後端部上側を支持するボンネットサポート(58)に支持ステー(61、62)を介して装着されていることを特徴とする走行車輌のマフラ装置。
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