JP5029938B2 - 電気泳動表示装置、電子機器、および電気泳動表示装置の製造方法 - Google Patents
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あるいは、このようなこのゲート電極形成プロセスでのダメージを小さくするためには、低温での処理や、エッチング液の限定といった工夫が必要になり、コストの上昇や歩留まり低下の原因となっていた。
また、第1の部材と第2の部材が接着層を介して接着され、従来のように前記絶縁層において半導体基板と電気泳動層を有する基板とを接着しないので、絶縁層に接着性を有する材料を用いる必要がなく、絶縁性の高い材料を用いることができる。このため、導電性の高い接着性材料が電気泳動層に直に接することにより引き起こされる隣接画素とのリーク電流を防ぐことができ、表示品質の改良を図ることができる。
また、第1の部材と第2の部材がゲート絶縁膜を介して接着され、従来のように前記絶縁層において半導体基板と電気泳動層を有する基板とを接着しないので、絶縁層に接着性を有する材料を用いる必要がなく、絶縁性の高い材料を用いることができる。このため、接着性を有する材料が電気泳動層に直に接することにより引き起こされる隣接画素とのリーク電流を防ぐことができ、表示品質の改良を図ることができる。
また、第1の部材と第2の部材が接着層を介して接着され、従来のように前記絶縁層において半導体基板と電気泳動層を有する基板とを接着しないので、絶縁層に接着性を有する材料を用いる必要がなく、絶縁性の高い材料を用いることができる。このため、接着性を有する材料が電気泳動層に直に接することにより引き起こされる隣接画素とのリーク電流を防ぐことができ、表示品質の改良を図ることができる。
また、第1の部材と第2の部材がゲート絶縁膜を介して接着され、従来のように前記絶縁層において半導体基板と電気泳動層を有する基板とを接着しないので、絶縁層に接着性を有する材料を用いる必要がなく、絶縁性の高い材料を用いることができる。このため、接着性を有する材料が電気泳動層に直に接することにより引き起こされる隣接画素とのリーク電流を防ぐことができ、表示品質の改良を図ることができる。
実施の形態1.
図1,2を用いて本発明の実施の形態1による電気泳動表示装置10の製造方法について説明する。図1(A)〜(D)、図2(A)〜(D)は、電気泳動表示装置10の断面を示している。
(第1の部材の作成)
初めに、共通電極層、電気泳動層、絶縁層、およびゲート電極を備えた第1の部材100を作成する。
まず、図1(A)に示すように、透明基板101に透明導電膜(共通電極層)102を成膜する。透明基板101としてはガラス基板やプラスチック基板等のように透明性を有する物であれば特に限定されないが、軽量で柔軟性が高く、価格も安いプラスチック基板を用いることが好ましい。透明導電膜102は、例えばITO(Indium Tin Oxide)によって形成される。
マイクロカプセル1031は、既存の方法を用いて作成することができる。例えば界面重合法、In−situ重合法、相分離法、界面沈降法、スプレードライ法等の各種マイクロカプセル化手法を用いることができる。
また、均一な大きさのマイクロカプセル1031を得るために、例えば、マイクロカプセル1031をふるいにかけたり、濾過法、比重差分級法等を用いて選別したりすることができる。
マイクロカプセル1031の平均粒径は、20〜200μm程度が好ましく、30〜100μm程度がより好ましい。マイクロカプセルの平均粒径を上記の範囲とすることにより電気泳動層103の平坦性が向上する。これにより、後述の電気泳動層103上に形成する絶縁層の厚さを薄くすることができ、電気泳動の制御がより良好に行えるようになる。
分散媒としては、親水性が高い溶媒(水系溶媒等)が好ましい。水系溶媒としては、蒸留水、純水等の水が特に好ましいが、この他にもメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級アルコール類等を用いてもよい。また、低級アルコール類には、メトキシ基等の疎水性の低い置換基が導入されていてもよい。このような水系溶媒を用いることにより、マイクロカプセル1031への溶媒の浸透が抑えられ、溶媒の浸透によるマイクロカプセル1031の膨潤、溶解がより確実に防止される。
バインダ材の濃度を上記のように設定することにより、マイクロカプセル分散液の粘度を好適な値にすることができ、後述するマイクロカプセルの間隙を埋めるようにマイクロカプセル分散液を供給する工程において、マイクロカプセルを容易かつ確実に移動させることができる。
また、マイクロカプセル分散液の粘度は、1〜1000cP(25℃)程度が好ましく、2〜700cP(25℃)程度がより好ましい。
また、マイクロカプセル分散液中におけるマイクロカプセル1031の含有量は、10〜80wt%程度が好ましく、30〜60wt%程度がより好ましい。
マイクロカプセル1031の含有量を上記の範囲に設定すると、マイクロカプセル1031が厚さ方向に重ならず1個ずつ(単層に)配置されやすくなる。
さらに、マイクロカプセル分散液の厚さが均一になるように、さらに好ましくはマイクロカプセル1031が厚さ方向に重ならず1個ずつ配置されるように塗布する。これは、透明基板101への分散液の塗布を均一に行うためのスキージなどの治具を用いて行う。
マイクロカプセル1031は球形である為、マイクロカプセル1031を透明導電膜102上に配置すると、表面には若干の凹凸が出来る。絶縁層104の厚さは、後に形成するゲート電極やゲート絶縁膜の成膜に影響を与えない程度にこの凹凸を緩和できる厚さとすれば良いが、絶縁層104は電気泳動層103と画素電極の間の容量成分となるため、できるだけ薄い方がよい。好ましくは50nm〜10μm、さらに好ましくは200nm〜2μm程度が好ましい。
ゲート電極105の材料としては、Cr、Al、Ta、Mo、Nb、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、In、Ni、Ndやそれらの金属を用いた合金等、InO2、SnO2、ITO等の導電性の酸化物、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン等の導電性高分子、またはこれらに塩酸、硫酸、スルホン酸等の酸、PF6、AsF5、FeCl3等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子、ナトリウム、カリウム等の金属原子等のドーパントを添加したもの、またはカーボンブラックや金属粒子を分散した導電性の複合材料等、導電性を有する材料が挙げられる。
上記の材料を用いて形成した導電膜のフォトエッチングを行うことにより、ゲート電極105を形成する。また、所定の形状の穴を有するメタルスルーマスクを通して絶縁層104上に金属膜の蒸着処理を行うようにすれば、エッチングを行わずにゲート電極105を形成することができる。
また、金属微粒子およびグラファイトのような導電性粒子を含むポリマー混合物を材料に用いても良い。このような溶液からゲート電極105を形成する場合は、インクジェット法のような溶液パターニングを行うことにより、より簡易に低コストで電極形成を行うことができる。
また、ゲート電極105を形成する際、第1の部材100と第2の部材200を最後に貼り合わせる際の複数のアライメントマークを同時に形成しておくことが望ましい。アライメントマークは、表示装置10の外形における対角線上に対として設けることが好ましい。
図2(A)は、基板201上にソース電極202およびドレイン電極203が形成された状態を示している。
また、金属微粒子およびグラファイトのような導電性粒子を含むポリマー混合物を材料に用いても良い。このような溶液からソース電極202およびドレイン電極203を形成する場合は、インクジェット法のような溶液パターニングを行うことにより、より簡易に低コストで電極形成を行うことができる。また、ソース電極202とドレイン電極203は異なる材料を用いて形成してもよい。
これら有機半導体の成膜方法としては、真空蒸着法、分子線エピタキシャル成長法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、スパッタリング法、プラズマ重合法、電解重合法、化学重合法、イオンプレーティング法、スピンコート法、キャスト法、引き上げ法、ラングミュアブロジェット法、スプレー法、インクジェット法、ディップコート法、ロールコート法、バーコート法、ディスペンス法、シルクスクリーン法等の一般的な成膜方法を用いることができる。この中でも特に、インクジェット法、スピンコート法、ディップコート法、ロールコート法、バーコート法等は、有機半導体の溶液を用いて簡単かつ精密に薄膜が形成できるため好ましい。
第1の部材100と第2の部材200を貼り合わせる際には、ゲート電極105を形成する際に形成したアライメントマークに合わせて貼り合わせ、両方の配線パターンが合うように調整する。
接着層300は、図3(A)に示すように第2の部材200のゲート絶縁膜208の上に形成してもよいし、図3(B)に示すように第1の部材100の絶縁層104(およびゲート電極105)の上に形成してもよい。
一般に、接着剤は有機溶媒で希釈して塗布し、余分な有機溶媒を乾燥させることにより接着層300を形成する。よって、接着剤を希釈する有機溶媒は絶縁層104もしくはゲート絶縁膜208に対してダメージを与えないものを選択するのが好ましい。さらに、接着層300は絶縁層104またはゲート絶縁膜208のうちダメージを受けにくい方に形成すればよいが、溶媒蒸気がゲート絶縁膜208を通して半導体層207にダメージを与えることが多いため、一般には第1の部材100における絶縁層104側に接着層300を形成することが望ましい。
なお、接着層300自身もゲート絶縁膜としての作用を有するため接着層300の膜厚はできるだけ薄いほうが好ましい。
この場合、ゲート絶縁膜208の材料として、例えばアミン系硬化剤、ポリアミド系硬化剤、酸および酸無水物系硬化剤、イミダゾール系硬化剤、フェノール系樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂などの硬化剤、およびイソシアネート類などの硬化剤を含む、エポキシ樹脂/ポリエステル系接着剤、エポキシ樹脂/ニトリルゴム系接着剤、エポキシ樹脂/アクリルエラストマー系接着剤、およびエポキシ樹脂/ウレタン系接着剤、エマルジョン系接着剤、合成ゴム系接着剤、弾性接着剤、または変性アクリレート系接着剤、アクリル系接着剤、シリコーン系接着剤などの接着性を有する絶縁材料を用いることができる。特に、半導体層207をP3HT(ポリ−3−ヘキシルチオフェン)で、ゲート絶縁膜208をPVA(ポリビニルアルコール)で形成した有機トランジスタは良好な動作をすることが知られている。
(第1の部材100)
まず、第1の部材100を作成する。
(透明基板101)
透明基板101となるポリエチレンナフタレート基板(帝人デュポンフィルム社製、「テオネックスQ65」(登録商標))を、イソプロピルアルコールを溶媒として30分間の超音波洗浄を行い、脱脂処理を行う。
次に、脱脂処理を行った透明基板101に透明導電膜102(ITO)を200nmの厚さで全面に均一に成膜する。
次に、黒色粒子としてカーボンブラック、白色粒子としての酸化チタンの微粒子をアラビアゴム中に分散させたマイクロカプセルを上記基板のITO上に塗布し、スキージ(平板状の冶具)を基板と100μmの距離を保ちながら通過させることにより、マイクロカプセルの均一な層(電気泳動層103)を形成する。
次に、マイクロカプセルの層を形成した基板を減圧チャンバーにいれ、常温でパリレン膜(絶縁層104)を500nmの厚さで成膜する。これによりゲート電極105を形成する基板表面を平坦化することができる。
次に、このパリレン膜表面に5分間のUVオゾン処理を行い、表面の親液性を向上させる。次にパリレン膜表面に、直径10nmの金微粒子がトルエン中に分散した金微粒子分散液(真空冶金社製、商品名「パーフェクトゴールド」)をインクジェット法でパターン状に塗布後100℃で1時間焼成を行い、ゲート電極105(および走査線)を形成する。また、この時に第2の部材200との貼り合わせ用のアライメントパターンも同時に形成する。
次に、第1の部材100と貼り合わせる第2の部材200を作成する。
(基板201、ソース電極202、ドレイン電極203)
厚さ100μmのステンレス基板上にSiNの絶縁膜が200nm形成されたフレキシブル基板を基板201として用いる。この基板上に厚さ100nmの金薄膜をスパッタ法で成膜し、フォトエッチングを行ってソース電極202(データ線206)およびドレイン電極203(画素電極205)のパターンと、貼り合わせ用アライメントマークの形成を行う。
次に、RFパワー200W、アルゴン流量100sccmに設定したプラズマ処理装置を用いて、基板のソース電極202およびドレイン電極203に2分間のアルゴンプラズマ処理を行い、基板表面のクリーニングを行う。次に、ペンタセンを0.2wt%の濃度でトリクロロベンゼンに高温で溶解し、得られた溶液をディスペンサー塗布装置を用いてチャネル領域となる部分に塗布した後、3時間の真空乾燥を行って溶媒を除去し、厚さ100nmの半導体層207を形成する。
次に、ポリイミド溶液を半導体層207を形成した基板上にスピンコート塗布し、60度で1時間真空乾燥を行うことによって、厚さ100nmのゲート絶縁膜106を形成する。
次に、第1の部材100の絶縁層104上にエポキシ樹脂溶液をスピンコート法を用いて塗布し、80℃で10分間焼成する事によって接着剤を硬化させ接着層300を形成する。
最後に、第1の部材100と第2の部材200をアライメントマークを合わせて貼り合わせ、電気泳動表示装置10が完成する。
図4は、本発明の電気泳動表示装置を適用した電子機器の具体例を説明する斜視図である。図4(A)は、電子機器の一例である電子ブックを示す斜視図である。この電子ブック1000は、ブック形状のフレーム1001と、このフレーム1001に対して回動自在に設けられた(開閉可能な)カバー1002と、操作部1003と、本発明の電気泳動表示装置によって構成された表示部1004と、を備えている。
Claims (7)
- 共通電極層、前記共通電極層上に形成された電気泳動層、前記電気泳動層上に形成された絶縁層、および前記絶縁層上に形成されたゲート電極を備えた第1の部材と、
基板上にソース電極およびドレイン電極が設けられ、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に形成された半導体層、および前記半導体層を含む面を被覆するゲート絶縁膜を備え、前記ゲート絶縁膜が前記ゲート電極に接するように配置された第2の部材と、
前記第1の部材と前記第2の部材の間に設けられ、前記第1の部材と前記第2の部材を接着する接着層とを備えた電気泳動表示装置。 - 共通電極層、前記共通電極層上に形成された電気泳動層、前記電気泳動層上に形成された絶縁層、および前記絶縁層上に形成されたゲート電極を備えた第1の部材と、
基板上にソース電極およびドレイン電極が設けられ、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に形成された半導体層、および前記半導体層を含む面を被覆するゲート絶縁膜を備え、前記ゲート絶縁膜が前記ゲート電極に接するように配置された第2の部材とを備え、
前記ゲート絶縁膜は接着性を有し、前記第1の部材と前記第2の部材は、前記ゲート絶縁膜を介して接着されていることを特徴とする電気泳動表示装置。 - 請求項1または請求項2に記載の電気泳動表示装置を備えた電子機器。
- 共通電極層上に電気泳動層を形成し、前記電気泳動層上に絶縁層を形成し、前記絶縁層上にゲート電極を形成することにより、第1の部材を形成する工程と、
基板上にソース電極およびドレイン電極を形成し、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に半導体層を形成し、前記半導体層を含む面を被覆するゲート絶縁膜を形成することにより、第2の部材を形成する工程と、
前記第1の部材と前記第2の部材を接着する接着層を形成する工程と、
前記ゲート電極と前記ゲート絶縁膜が接するように、前記接着層を介して前記第1の部材と前記第2の部材を貼り合わせる工程を備えた電気泳動表示装置の製造方法。 - 前記接着層を形成する工程では、
前記ゲート絶縁膜上に前記接着層を形成することを特徴とする請求項4に記載の電気泳動表示装置の製造方法。 - 前記接着層を形成する工程では、
前記第1の部材の前記ゲート電極を含む面上に前記接着層を形成することを特徴とする請求項4に記載の電気泳動表示装置の製造方法。 - 共通電極層上に電気泳動層を形成し、前記電気泳動層上に絶縁層を形成し、前記絶縁層上にゲート電極を形成することにより、第1の部材を形成する工程と、
基板上にソース電極およびドレイン電極を形成し、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に半導体層を形成し、前記半導体層を含む面上に接着性を有するゲート絶縁膜を形成することにより、第2の部材を形成する工程と、
前記ゲート電極と前記ゲート絶縁膜が接するように、前記ゲート絶縁膜を介して前記第1の部材と前記第2の部材を貼り合わせる工程を備えた電気泳動表示装置の製造方法。
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