JP5029845B2 - 可変動弁装置の組立方法 - Google Patents

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Description

本発明は可変動弁装置の組立方法に関する。
自動車に搭載されるレシプロ式のエンジン(内燃機関)では、近時、エンジンの排出ガスの対策やポンピングロスの改善を図るために、シリンダヘッドに、吸気バルブのバルブ駆動出力を連続的に制御する可変動弁装置を搭載することが行われつつある。
可変動弁装置の多くは、吸入空気量の調整を担うために、少なくともバルブリフト量を連続的に変化させる構造が用いられる。例えば特許文献1に開示されているように、吸気用カムのカム変位を揺動カムやセンタロッカアームなど構成される動力伝達部材で受けて、センタロッカアームの可変により吸気用カムからのバルブ駆動出力を可変させ(低リフト〜高リフト)、センタロッカアームからの可変出力を、変位した揺動カムで、バルブ駆動部材に伝えて吸気バルブを駆動することが行なわれている。
ところで、通常、エンジンの動弁系は、シリンダヘッドを組み立てるヘッド組立ラインを利用して各部材の組み付けを行なっている。
そのため、可変動弁装置の組み付けも、ヘッド組立ラインを利用して、同ラインを流れるシリンダヘッドに各部材を組み付ける。
ところが、可変動弁装置の各部材の組み付けは、作業工数が多いため、ヘッド組立ラインの生産効率が損なわれる。
そこで、特許文献2に開示されているロッカアーム機構のように、ヘッド組立ラインとは別に、カムシャフトを除く可変動弁装置の各部材をアッセンブリし、これを、ヘッド組立ライン上で、カムシャフトが組み付いているシリンダヘッドに組み付けることが考えられる。
同技術によると、確かに可変動弁装置を組み立てる作業がヘッド組立ラインから切り離されるため、ライン効率は向上する。
特開2005−299536号公報 特開平10−249656号公報
ところで、可変動弁装置は、特許文献2に開示されているようなロッカアーム機構だけの構造とは異なり、気筒間の燃焼ばらつきを抑えるため、気筒間ばらつきを調整することが求められる。この調整は、カムシャフトが組み合った状態で始めて可能になる。
このため、可変動弁装置の主要部の組み立てが行われたとしても、面倒な気筒間のばらつき調整がヘッド組立ラインで強いられる。
そこで、主要のバルブ駆動部材、揺動カム、センタロッカアームに、カムシャフトが組み合わさる構造の可変動弁装置をアッセンブリすることが考えられる。
ところが、気筒間ばらつきは、微細な調整が求められるため、専用の調整機器の有る場所でないと調整が行なえない。
このため、単に治具を用いてカムシャフト、バルブ駆動部材、揺動カム、センタロッカアームなどが組み上げられたとしても、その後の調整工程までには速やかに対応できない。
そこで、本発明の目的は、可変動弁装置を構成するカムシャフト、バルブ駆動部材、動力伝達部材が、その後の気筒間ばらつき調整など調整作業に速やかに対応できるように組み上げられる可変動弁装置の組立方法を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、可変動弁装置の各部材がセット可能なパレットを用意し、パレット上の所定位置にバルブ駆動部材および動力伝達部材を配置し、これらバルブ駆動部材および動力伝達部材をカムシャフト及びシャフト部材で組み込んで、当該パレット上で可変動弁装置を組み上げることにある。
これにより、可変動弁装置は、気筒間ばらつきの調整が行なえるようにアッセンブリされるだけでなく、同調整が行なえる専用の調整機器の有る場所に速やかに搬送させることが可能となる。これで、可変動弁装置の取り扱いが容易になり、シリンダヘッドを組み立てるラインの負担が軽減される。
請求項2に記載の発明は、さらに面倒なカムシャフトの組付作業が容易に行なえるよう、パレット上でバルブ駆動部材、動力伝達部材およびシャフト部材を組み込んだ後、パレットの上方からカムシャフトを組み込む順番で組み上げることとした。
請求項3に記載の発明は、効率的に組み付けが行なえるよう、パレットの上方からバルブ駆動部材、動力伝達部材を組み込んだ後、パレットの側方からシャフト部材を挿入して動力伝達部材を串刺しにし、次いでパレットの上方からカムシャフトを組み込む順番で組み上げることとした。
請求項4に記載の発明は、さらに他の部材に負担を与えずにカムシャフトが組み込めるよう、カムシャフトは、動力伝達部材をバルブ駆動出力が低リフト位相となる状態にしてから組み込むこととした。
請求項5に記載の発明は、さらにカムからのバルブ駆動出力を可変するのに重要な動力伝達部材が容易に位置決められるよう、動力伝達部材は、カムからのバルブ駆動出力を可変して可変出力とする可変部材と、可変部材からの可変出力をバルブ駆動部材へ伝える揺動カムとを備えた構造とし、揺動カムが、シャフト部材により組み込まれるとともに、可変部材が、カムシャフトとシャフト部材との間に配置されて、カムシャフトを組み込むことにより位置決めされることとした。
請求項1の発明によれば、可変動弁装置を構成するカムシャフト、バルブ駆動部材、動力伝達部材は、パレット上で、その後の気筒間ばらつき調整など調整作業に速やかに対応できるように組み上げられる。つまり、組み上げられた可変動弁装置は、気筒間ばらつきの調整が行なえるようにアッセンブリされるだけでなく、同調整が行なえる専用の調整機器の有る場所に速やかに搬送させることが可能となる。
したがって、可変動弁装置の取り扱いが容易になり、シリンダヘッドを組み立てるラインの負担が軽減できる。
請求項2の発明によれば、さらに面倒なカムシャフトの組み付けは、作業性のよいパレット上方からの作業で行なうことができる。
請求項3の発明によれば、バルブ駆動部材や動力伝達部材やシャフト部材からカムシャフトまでの組込作業を効率良く行なうことができる。
請求項4の発明によれば、他の部材に影響を与えるおそれのあるカムシャフトを、他の部材に負担を与えずに、スムーズに組み込むことができる。
請求項5の発明によれば、バルブ駆動出力を可変するのに重要な動力伝達部材を容易に位置決めることができる。
本発明の一実施形態に係る可変動弁装置の外観を、同装置が組み付くシリンダヘッドと共に示す斜視図。 図1中のA−A線に沿う断面図。 パレットに揺動カムを組み込むときの作業を説明する斜視図。 それに続いてパレットにホルダ部材を組み込むときの作業を説明する斜視図。 それに続いてパレットに吸・排気ロッカアームを組み込むときの作業を説明する斜視図。 それに続いてシャフト部材を組み込むときの作業を説明する斜視図。 それに続いて制御シャフトに気筒間ばらつき調整ねじを組み込むときの作業を説明する斜視図。 制御シャフトを低リフト側へ移動させる作業を説明する断面図。 それに続いてセンタロッカアームを組み込むときの作業を説明する斜視図。 それに続いてカムシャフトを組み込むときの作業を説明する斜視図。 低リフト側の姿勢の調整により、カムシャフトがカムジャーナル部にスムーズに収まること説明するための断面図。 それに続いてカムキャップでカムシャフトを保持する作業を説明する斜視図。 パレット上で組み上がった可変動弁装置を示す斜視図。 図13中のB−B線に沿うホルダ部材周りの断面図。 図13中のC−C線に沿う可変動弁機構部周りの断面図。
以下、本発明を図1〜図15に示す一実施形態にもとづいて説明する。
図1は、組み立てを行なう対象装置である可変動弁装置1の外観を示し、図2は同図1中A−A線に沿う断面をそれぞれ示している。
可変動弁装置1は、図1および図2に示されるようにレシプロ式多気筒エンジン(内燃機関)の吸気バルブ2や排気バルブ3が付いたシリンダヘッド4に装着可能に構成されている。
この可変動弁装置1の組立方法を説明する前に、組み立て対象となる可変動弁装置1を構成している各部の構造を説明する。同装置1は、例えば、気筒列に沿って並んだ配置した複数のホルダ部材5の各上部に支持シャフト8(本願のシャフト部材に相当)を設け、ホルダ部材5の中段片側に排気用ロッカシャフト10を設けてフレームとし、同フレームの吸気側(排気用ロッカシャフト10と反対側)に、吸気用ロッカシャフトを兼ねる制御シャフト12(図2)を設ける。さらに同フレームの吸気側に、気筒毎、制御シャフト12を用いて吸気バルブ2のバルブ特性を可変する可変動弁機構部15を設け、排気用ロッカシャフト10に、気筒毎、排気バルブ3を通常の一義的に開閉させる排気用の二連式のロッカアーム40(図2)を設ける。またホルダ部材5の下部に形成してあるカムジャーナル部5aには、カムキャップ7を用いて、カムシャフト6が支持してある。
ここで、可変動弁機構部15は、いずれも制御シャフト12に回動自在に支持された吸気用の二股形のロッカアーム17(本願のバルブ駆動部材に相当)と、一端部が支持シャフト8に揺動自在に支持されてロッカアーム17とカムシャフト6との間に配置された揺動カム19と、一端部が制御シャフト12に支持されて揺動カム19とカムシャフト6に有る吸気カム6a間に配置されたセンタロッカアーム21(本願の可変部材に相当:図2)とを有している。これらのうち揺動カム19、センタロッカアーム21が、吸気カム6aからのバルブ駆動出力を可変しロッカアーム17へ伝える動力伝達部材16(図2)をなす。
これら各部材を詳述するとロッカアーム17は、図1および図2に示されるように側方へ張り出す二股のアーム部分の一端部に吸気バルブ2を駆動するアジャストスクリュ部23を有し、支持シャフト8側に向く他端部にバルブ駆動出力を受けるローラ25を有している。
揺動カム19は、図2に示されるように他端部に揺動方向に延びるカム面27を有し、下部にローラ29を有する。このうちのカム面27は、ロッカアーム17のローラ25と転接する。
センタロッカアーム21は、図2に示されるようにL形をなし、上方へ向かうアーム部21aの先端面には斜面31(制御シャフト側が低、支持シャフト側が高)を有し、制御シャフト12へ向かうアーム21bの先端部には屈曲自在なピン部材33を有し、アーム部21a,21bが交わる部分には回転自在なローラ35を有する。このうち斜面31は、揺動カム19のローラ29と転接する。またローラ35は、吸気カム6aのカム面と転接し、吸気カム6aからのバルブ駆動力の可変が行なえるようにしている。と共にこの可変出力が揺動カム19の揺動変位を介してロッカアーム17へ伝えられるようにしている。
すなわち、ピン部材33は、制御シャフト28に形成されている通孔12aに進退自在に差し込まれる。この差込みにより、センタロッカアーム21は、ピン部材33の屈曲部を支点に揺動自在に支持され、制御シャフト12を回動変位すると、センタロッカアーム21全体が、吸気用カム6aとの転接位置を変更しながら、吸気用カム6aのカム面を進角方向や遅角方向(カムシャフト6と交差する方向)へ変位する。この変位で揺動カム19の姿勢が変化し、ローラ25が転動するカム面27の領域を変化させ、吸気用カム6aから出力されるバルブ駆動出力、例えば吸気バルブ2のバルブリフト量や開閉タイミングや開弁期間が、連続的に低リフトから高リフトまで可変される。またピン部材33が挿入された通孔12aには、反対側からピン部材33の突出し量を調整するための気筒間ばらつき調整ねじ37が進退可能に螺挿され、気筒毎にバルブ開閉時期やバルブリフト量の調整が行える。
こうした可変動弁装置1が、図3〜図15に示される組立手順にしたがって、搬送可能なパレット45上で、カムシャフト6からロッカアーム17まで組み上げてある。
ここで、組み立てに使用されるパレット45を説明すると、同パレット45は、図3に示されるように例えば箱形をなし、可変動弁装置1の各部材を上下逆の向きでセットすると次第に組み上がる構造が用いられている。そのため、パレット45は、箱形本体内の各部に、ロッカアーム17、40や揺動カム19やセンタロッカアーム21が上方から組み込める各種凹部50a〜50d(いずれもセット部)、支持シャフト8や排気用ロッカシャフト10や制御シャフト12を横方向から差し込める(挿入)各種切欠部51a,51b(いずれもセット部)が形成された構造となっている。
つぎに、このパレット45を用いて可変動弁装置1の組立方法を説明する。
パレット45は、所定の作業ステーションに位置決められるものである。そして、作業ステーションで、パレット45上の所定位置に、まず、上下方向で重ならない地点に有る部品(ホルダ部材5、揺動カム19、ロッカアーム17,40)を組み付ける(シャフト8,10,12を除く)。
具体的には、まず図3に示されるように揺動カム19をトーションスプリング19a(カム押付用のスプリング部材)と共に、パレット45内のうち、最下部に有る揺動カム用の凹部50aに組み込む。このときトーションスプリング19aは、揺動カム19に組み付いた状態のまま、パレット45に組み込まれる。なお、トーションスプリング19aには付勢力は作用していない。
揺動カム19、トーションスプリング19aの気筒毎の組み込みを終えたら、図4に示されるようにホルダ部材5を、パレット45内のうち、気筒間に相当する地点に形成されているホルダ用の凹部50bに組み込む。この際、トーションスプリング19aの残りの端部(自由端)は、ホルダ部材5と係止する。
ホルダ部材5の気筒毎の組み込みを終えたら、図5に示されるように吸気用のロッカアーム17や排気用のロッカアーム40を、パレット45内のうち、凹部50b間に形成されている吸気ロッカ用の凹部50cや排気ロッカ用の凹部50dに組み込む。吸気用のロッカアーム17、排気用のロッカアーム40は、上面視から見て重なり合う部位が無いから、組み込む順番はどちらからでも構わない。
むろん、ここまでの部品、すなわち揺動カム19、トーションスプリング19a、ホルダ部材5、ロッカアーム17,40は、いずれも上面視から見て重なり合う部位が無いので、上述した順番とは異なり、ホルダ部材5、揺動カム19(含むトーションスプリング19a)、吸・排気用のロッカアーム17,40の順番で組み込んでも、揺動カム19(含むトーションスプリング19a)、吸・排気用のロッカアーム17,40、ホルダ部材5の順番で組み込んでも構わない。
ロッカアーム17,40の気筒毎の組み込みを終えたら、図6に示されるように支持シャフト8、排気用ロッカシャフト10、制御シャフト12(吸気用ロッカシャフトを兼ねる)を、それぞれ一方向から、パレット45の片側に形成されているシャフト挿入用の切欠部51aへ差し込んで、反対側に形成されているシャフト出用の切欠部51bまで送り込み、各部材を各シャフト8,10,12で串刺しする。
すなわち、支持シャフト8は、ホルダ部材5に形成されている支持用の孔部5x(図4)、揺動カム19(含むトーションスプリング19a)に形成されている支持用の孔部19x(図3)を貫通する。排気用ロッカシャフト10は、ホルダ部材5に形成されている支持用の孔部5y(図4)、排気用ロッカアーム40に形成されている支持用の孔部40x(図5)を貫通する。吸気用ロッカシャフトを兼ねる制御シャフト12は、ホルダ部材5に形成されている支持用の孔部5z(図4)、吸気用のロッカアーム17に形成されている支持用の孔部17x(図5)を貫通する。
なお、一方向から挿入しやすいよう各シャフト8,10,12の挿入端には、面取り部8x,10x,12xが形成してある(図6)。また各シャフト8,10,12は、シャフト部分の外周面に形成されている各孔が、ホルダ部材5やロッカアーム17、40や揺動カム19の各部に所定に位置決められるよう、位置決めのためのマーキングが施されたり(図6中8y、10yでマーキング部は図示)、マーキングを兼ねる所定向きの凸部53が形成されている。また回転操作がしやすいよう、各シャフトは、端部がホルダ部材5から所定に突き出る長さ寸法にしてある。
ここで、制御シャフト12は、通孔12aの調整ねじ37側の端部が上方に向いた姿勢で挿入してある。そのため、シャフト8,10,12による串刺し作業を終えると、つぎに図7および図8(a)に示されるようにそれぞれロッカアーム17の二股のアーム部分間から露出している通孔12a(制御シャフト12)の一方の端部(めねじ有り)に、それぞれ気筒間ばらつき調整ねじ37を組み込む。
気筒間ばらつき調整ねじ37の気筒毎の組み込みを終えたら、制御シャフト12の端部を操作して、制御シャフト12を低リフト側へ回動させ、図8(b)のようにピン部材33の装着される通孔12a端を上方へ向ける。これで、制御シャフト12の向きは、低リフト位置、ここでは最も低いバルブリフトに位置決められる。
この制御シャフト12の位置決めを終えたら、つぎに図9に示されるようにセンタロッカアーム21の組み込む。これは、センタロッカアーム21の一端に有るピン部材33を、開口している通孔12aの端部へ挿入し、他端に有る斜面31を、直下に配置されている受けローラ29(揺動カム19)に合わせ同受けローラ29の外周面に位置決めることで行なう。
センタロッカアーム21の気筒毎の組み込みを終えたら、図10に示されるようにカムシャフト6を組み込む。これは、パレット45の最上部に配置される各カムジャーナル部5a(ホルダ部材5)に、カムシャフト6に形成されているジャーナル部6cを合わせて置き、カムシャフト6に形成されている吸気カム6aをセンタロッカアーム21のローラ35に位置決め、カムシャフト6に形成されている排気カム6bを排気用ロッカアーム40に位置決めることで行なう。このカムシャフト6の組み込みにより、支持シャフト8とカムシャフト6との間に配置されたセンタロッカアーム21は、支持シャフト8で組み込まれた揺動カム19とカムシャフト6との間に位置決められる。
このとき、制御シャフト12が高リフトに配置されていると、図11(b)に示されるようにセンタロッカアーム12のローラ位置が揺動カム19から離れて吸気カム6aのカム中心へ近付き、揺動カム25を高リフト位相の状態にするから、そのままではカムシャフト6のジャーナル部6cは、ホルダ部材5のカムジャーナル部5aには収まり難い。ジャーナル部6cをスムーズに収めるためには、各吸気用ロッカアーム17を移動する必要となるために、その際、部品に傷が生じるおそれがある。
ここで、既に制御シャフト12の位相は、図11(a)に示されるように例えば最小低リフトの位置に調整して、揺動カム25を低リフト位相の状態にし、カムシャフト6が組み込む前の各部の姿勢を低リフト位相側の状態にしてある。これで、センタロッカアーム21のローラ位置は、揺動カム25に近付き吸気カム6aのカム中心から離れるから、カムジャーナル部5aとの距離が稼げ、カムシャフト6はスムーズにカムジャーナル部5aに収まる。なお、図11中、δは低リフト位置と高リフト位置のときのローラ位置の違いを示す。
カムシャフト6をカムジャーナル部5aに収めたら、図12に示されるようにカムジャーナル部5aに、ジャーナル部6cを挟み付けるようカムキャップ7をセットする。そして、カムキャップ7をボルト止めで固定する。これで、最後にパレット上方からカムシャフト6が組み込まれる。
すると、図13の全体図、図14のホルダ部材5周りの断面図(図13中のB−B線)、図15の可変動弁機構部15周りの断面図(図13中のC−C線)に示されるようにパレット45上で、可変動弁装置1の全体が組み上げられる。これにより、可変動弁装置1は、気筒間ばらつきの調整が行なえるアッセンブリされたモジュールとなる。
その後、パレット搬送で、専用の調整機器の有る場所へ可変動弁装置1を搬送すると、微細な気筒間ばらつき調整といった調整工程に入る。
こうしたパレット45上の所定位置にロッカアーム17、揺動カム19、センタロッカアーム21を配置し、これら部材をカムシャフト6、支持シャフト8、制御シャフト12で組み込んで、パレット45上で可変動弁装置1を組み上げるという手法により、可変動弁装置1は、気筒間ばらつきの調整が行なえるようにアッセンブリされるだけでなく、同調整が行なえる専用の調整機器の有る場所に速やかに搬送させることが可能となる。
しかも、可変動弁装置1の各部材は、パレット45上でロッカアーム17,40、揺動カム19、センタロッカアーム21を組み込んだ後、最後にパレット上方からカムシャフト6を組み込む順番で組み上げるので、面倒なカムシャフト6の組み込みは、作業性のよいパレット上方からの作業で行なえる。そのうえ、パレット45の上方からロッカアーム17,40、揺動カム19を組み込んだ後、パレット側方からシャフト8,10,12を挿入して、揺動カム19、ロッカアーム17,40を串刺しにし、最後にパレット上方からカムシャフト6を組み込む順番で可変動弁装置1を組み上げると、最後のカムシャフト6までの組込作業を効率良く行なうことができる。特にカムシャフト6は、揺動カム19、センタロッカアーム21を低リフト位相となる状態に変更してから組み込ませると、ロッカアーム17を動かすような負担を強いずに、スムーズにカムシャフト6をジャーナル部6cに組み込ませることができ、無用な傷付きの発生を抑えることができる。
そのうえ、揺動カム19を支持シャフト8で組み込ませ、支持シャフト8とカムシャフト6との間に配置されるセンタロッカアーム21を、カムシャフト6の組み込みにより位置決めるようにしたことで、バルブ駆動出力を可変する重要な動力伝達部材16が容易に所定に位置決められる。
また、組み立て手順の後半にカムシャフト6を挿入することで、個々の部品のミスアライメントが修正され、カムシャフト6を組み付けて若干の荷重が生じても、ミスアライメントに伴う傷や強い接触は防ぐことができる。
さらには、パレット45に仮組みされた状態での可変動弁機構部15の動作確認ができる。たとえば、カムシャフト6の挿入時に回転させ、そのトルクによって部品組合せ時の精度確認ができる。また、部品形状に合わせたパレット45の形状からも部品の組み付け抜けを確認することができるうえ、部品自体の形状不良を見つけることができる。このように、多数の部品を組み合わせて、その動作を保障する必要がある可変動弁装置1をアセンブリすることにより、大幅に生産性が高まる。
なお、本発明は一実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々可変して実施しても構わない。例えば一実施形態では、吸気バルブのバルブ特性を連続的に可変する可変動弁装置に本発明を適用したが、これに限らず、排気バルブのバルブ特性を連続的に可変する可変動弁装置を組み込む場合に適用してもよい。
2 吸気バルブ(バルブ)
5 ホルダ部材
6 カムシャフト
7 カムキャップ
8 支持シャフト(シャフト部材)
12 吸気用ロッカシャフトを兼ねる制御シャフト
15 可変動弁機構部
16 動力伝達部材
17 吸気用のロッカアーム(バルブ駆動部材)
19 揺動カム
21 センタロッカアーム(可変部材)
45 パレット
50a〜50d,51a,51b 凹部、切欠部

Claims (5)

  1. カムを備えるカムシャフト、バルブを駆動するバルブ駆動部材、前記カムからのバルブ駆動出力を可変し前記バルブ駆動部材へ伝える動力伝達部材、前記動力伝達部材を軸支するシャフト部材の組み上げにより構成される可変動弁装置の組立方法であって、
    前記可変動弁装置の各部材がセット可能なパレットを用意し、
    前記パレット上の所定位置に前記バルブ駆動部材および前記動力伝達部材を配置し、これらバルブ駆動部材および動力伝達部材を前記カムシャフト及び前記シャフト部材で組み込んで、当該パレット上で前記可変動弁装置を組み上げることを特徴とする可変動弁装置の組立方法。
  2. 前記可変動弁装置の各部材は、前記パレット上で前記バルブ駆動部材、前記動力伝達部材および前記シャフト部材を組み込んだ後、前記パレットの上方から前記カムシャフトを組み込む順番で組み上げることを特徴とする請求項1に記載の可変動弁装置の組立方法。
  3. 前記可変動弁装置の各部材は、前記パレットの上方から前記バルブ駆動部材、前記動力伝達部材を組み込んだ後、前記パレットの側方から前記シャフト部材を挿入して前記動力伝達部材を串刺しにし、次いで前記パレットの上方から前記カムシャフトを組み込む順番で組み上げることを特徴とする請求項1に記載の可変動弁装置の組立方法。
  4. 前記カムシャフトは、前記動力伝達部材をバルブ駆動出力が低リフト位相となる状態にして組み込むことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の可変動弁装置の組立方法。
  5. 前記動力伝達部材は、
    前記カムからのバルブ駆動出力を可変して可変出力とする可変部材と、
    前記可変部材からの可変出力を前記バルブ駆動部材へ伝える揺動カムと、
    を備え、
    前記揺動カムは、前記シャフト部材により組み込まれるとともに、
    前記可変部材は、前記カムシャフトと前記シャフト部材との間に配置されて、前記カムシャフトを組み込むことにより位置決めされることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の可変動弁装置の組立方法。
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