JP5029627B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に、筒内に燃料を直接噴射する構成とした内燃機関の制御装置に関する。
従来技術として、例えば特許文献1(特開2004−143989号公報)に開示されているように、内燃機関の運転状態に応じて減筒運転を行う構成とした制御装置が知られている。ここで、減筒運転とは、内燃機関に搭載されている複数気筒のうち一部の気筒を休止状態に保持し、稼動する気筒数を減少させる運転である。一般に、減筒運転を行うと、内燃機関の吸入空気量および吸気負圧が減少する。
また、従来技術では、燃料タンク等で蒸発した燃料(パージガス)をキャニスタから吸気系に還流させるパージ処理を実施している。このパージ処理において、吸気系に還流されるパージガスの流量は吸気負圧に応じて変化する。このため、例えばセンサ等により検出したパージガスの濃度が高い状況、即ち、パージ処理を効率よく実施したい状況では、吸気負圧を十分に確保するのが好ましい。そこで、従来技術では、パージガスの濃度が高い場合に、減筒運転を禁止する構成としている。
また、内燃機関と共に車両に搭載されるブレーキ装置は、吸気負圧を利用して運転者のブレーキ操作力を補助するブレーキブースタを備えている。このため、従来技術では、ブレーキブースタに供給される吸気負圧が不足している場合にも、減筒運転を禁止し、ブレーキ性能を確保するようにしている。
一方、他の従来技術として、例えば特許文献2(特開2007−56880号公報)に開示されているように、筒内に燃料を直接噴射する構成とした直噴型の内燃機関が知られている。直噴型の内燃機関は、噴射燃料の一部がシリンダの壁面に付着して潤滑油に混入し易い構造となっている。そして、潤滑油に混入した燃料はオイルパン内で蒸発し、蒸発燃料となることが多い。このため、従来技術では、PCV等を用いることにより、オイルパン内のガスをパージガスとして吸気系に還流させるようにした構成も採用されている。
特開2004−143989号公報 特開2007−56880号公報
ところで、上述した直噴型の内燃機関において、パージ処理中に減筒運転が実施されることにより吸入空気量が減少すると、パージガスの流量が一定でも、吸入空気量に対するパージガスの割合が増大する。この場合には、オイル希釈率が高いと、PCVから吸気系に燃料蒸気が多量に還流し、吸入空気量に応じて燃料噴射量(空燃比)を適切に制御していても、空燃比の乱れが生じることがある。
このため、従来技術では、パージ処理中に減筒運転が実施されると、空燃比が乱れることにより燃焼状態や排気エミッションが悪化するという問題がある。また、従来技術では、パージガスの濃度やブレーキブースタへの供給負圧に応じて減筒運転を禁止するようにしているが、この構成では、パージガスによる空燃比の乱れを回避することはできない。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、吸気負圧が減少する運転の実行タイミングをパージガスの還流状態に応じて適切に制御し、空燃比を安定させることが可能な内燃機関の制御装置を提供することにある。
第1の発明は、内燃機関の筒内に燃料を噴射する燃料噴射手段と、
前記筒内から内燃機関の潤滑油中に混入した燃料を、パージガスとして吸気系に還流させるパージ手段と、
前記潤滑油が燃料により希釈された割合であるオイル希釈率を、内燃機関の運転状態に基いて取得するオイル希釈率取得手段と、
内燃機関の吸気負圧が減少する運転を行うときに、前記パージガスの還流により生じる空燃比の乱れが許容範囲に収まるか否かを、少なくとも前記オイル希釈率に基いて判定する空燃比判定手段と、
前記空燃比判定手段により前記空燃比の乱れが許容範囲から外れると判定されたときに、前記吸気負圧が減少する運転の実行を禁止する禁止制御手段と、
を備えることを特徴とする。
第2の発明は、前記潤滑油の温度を取得する油温取得手段を備え、
前記空燃比判定手段は、少なくとも前記オイル希釈率と前記潤滑油の温度とに基いて前記空燃比の乱れが許容範囲内に収まるか否かを判定する構成としている。
第3の発明は、内燃機関の吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段を備え、
前記空燃比判定手段は、少なくとも前記オイル希釈率と前記吸入空気量とに基いて前記空燃比の乱れが許容範囲内に収まるか否かを判定する構成としている。
第4の発明は、内燃機関に搭載された複数気筒のうち、稼動する気筒数を可変に設定する可変気筒運転手段を備え、
前記吸気負圧が減少する運転は、前記稼動する気筒数を通常の運転時よりも減少させる減筒運転である構成としている。
第5の発明は、内燃機関の吸気バルブのリフト量を可変に設定するリフト量可変手段を備え、
前記吸気負圧が減少する運転は、前記吸気バルブのリフト量を通常の運転時よりも減少させる小リフト量運転である構成としている。
第6の発明によると、内燃機関の排気ガスをEGRガスとして吸気系に還流させるためのEGR手段を備え、
前記吸気負圧が減少する運転は、前記EGR手段によりEGRガスを吸気系に還流させるEGR運転である構成としている。
第7の発明は、前記オイル希釈率を抑制するために、前記減筒運転時に稼動する気筒数を少なくとも前記オイル希釈率に応じて変化させるオイル希釈率抑制手段を備える構成としている。
第8の発明によると、前記オイル希釈率抑制手段は、前記減筒運転を実行しつつ稼動気筒において燃料の分割噴射を行う構成としている。
第9の発明は、前記燃料の性状を取得する燃料性状取得手段を備え、
前記オイル希釈率抑制手段は、前記オイル希釈率と前記燃料の性状とに基いて前記減筒運転時に稼動する気筒数を変化させる構成としている。
第10の発明によると、前記オイル希釈率取得手段は、少なくとも内燃機関の負荷率に基いて前記オイル希釈率を推定する構成としている。
第1の発明によれば、直噴型の内燃機関においては、噴射燃料が潤滑油に混入することによってオイル希釈率が増大し易い。オイル希釈率取得手段は、内燃機関の運転状態に基いてオイル希釈率を取得することができる。これにより、空燃比判定手段は、潤滑油中の燃料がパージガスとして吸気系に還流された場合に、空燃比の乱れが許容範囲に収まるか否かを、少なくともオイル希釈率に基いて判定することができる。そして、禁止制御手段は、空燃比の乱れが許容範囲から外れるときに、吸気負圧が減少する運転を禁止することができる。
従って、オイル希釈率が大きい場合、即ち、パージガス中の燃料濃度が高い場合には、吸気負圧が減少するような運転により、吸入空気に対するパージガスの割合が過度に大きくなるのを防止することができる。これにより、パージガスによる空燃比の乱れを抑制し、空燃比を安定させることができるので、燃焼状態や排気エミッションを向上させることができる。一方、オイル希釈率が許容できる程度に小さい場合には、吸気負圧が減少する運転を通常通りに行うことができ、当該制御の効果を発揮することができる。
第2の発明によれば、オイル希釈率が一定であっても、潤滑油の温度が低い場合には、その分だけ潤滑油中の燃料が蒸発し難くなる。このような場合に、空燃比判定手段は、オイル希釈率だけでなく、潤滑油の温度にも応じて禁止の判定を行うから、例えば低温時には吸気負圧が減少する運転を禁止せずに実行することができる。これにより、前記運転が禁止される頻度を必要最低限に抑えることができる。従って、前記運転の効果を十分に発揮しつつ、空燃比を安定させることができる。
第3の発明によれば、オイル希釈率が一定であっても、吸入空気量が多い場合には、吸入空気に対するパージガスの割合が小さくなるから、空燃比の乱れは発生し難くなる。このような場合に、空燃比判定手段は、オイル希釈率だけでなく、吸入空気量にも応じて禁止の判定を行うから、吸気負圧が減少する運転を禁止せずに実行することができる。これにより、前記運転が禁止される頻度を必要最低限に抑えることができ、当該運転の効果と空燃比の安定化とを両立することができる。
第4の発明によれば、オイル希釈率が大きいときには、減筒運転を禁止することができる。従って、減筒運転を適切なタイミングで実行することができ、その効果を十分に発揮しつつ、空燃比を安定させることができる。
第5の発明によれば、オイル希釈率が大きいときには、小リフト量運転を禁止することができる。従って、小リフト量運転を適切なタイミングで実行することができ、その効果を十分に発揮しつつ、空燃比を安定させることができる。
第6の発明によれば、オイル希釈率が大きいときには、外部EGRまたは内部EGRによるEGR運転を禁止することができる。従って、EGR運転を適切なタイミングで実行することができ、その効果を十分に発揮しつつ、空燃比を安定させることができる。
第7の発明によれば、減筒運転時には、1気筒当りの負荷率、即ち個々の気筒における燃料噴射量が増大するので、1気筒当りのオイル希釈率は増大する。しかし、オイル希釈率抑制手段は、減筒運転時に稼動する気筒数をオイル希釈率に応じて変化させながら、これと並行して例えば分割噴射等の手段を用いることができる。これにより、負荷率が増大した場合でも、条件によっては内燃機関全体でのオイル希釈率を低下させることができる。従って、オイル希釈率抑制手段によれば、潤滑油から吸気系に還流される蒸発燃料の濃度を低下させ、空燃比を安定させることができる。
第8の発明によれば、減筒運転時には、全気筒運転中に実行不可能な分割噴射を行うことができる。分割噴射によれば、噴射燃料の総量が増大した場合でも、これを時間的に分けて噴射することができる。このため、噴射燃料のうちシリンダの壁面に付着して潤滑油に混入する燃料の割合を減らすことができ、オイル希釈率を低下させることができる。
第9の発明によれば、アルコール含有燃料を使用した場合には、ガソリンと比較して燃料噴射量が増大し、また燃料の蒸発特性が変化するので、これに伴ってオイル希釈率も変化する。しかし、オイル希釈率抑制手段は、オイル希釈率と燃料の性状とに基いて減筒運転時に稼動する気筒数を変化させることができる。これにより、燃料の性状が異なる場合でも、稼動気筒数を適切に調整し、オイル希釈率を低下させることができる。
第10の発明によれば、内燃機関の燃料噴射量は、負荷率が大きくなるにつれて増大するので、これに伴って噴射燃料が潤滑油に混入する量も増えることになる。このため、オイル希釈率は、負荷率が大きくなるにつれて増大する。従って、負荷率とオイル希釈率との関係を予めデータ化しておけば、運転中に算出される負荷率を用いてオイル希釈率を推定することができる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。 内燃機関の吸気負圧とパージ流量との関係を示す特性線図である。 全気筒運転時と減筒運転時のそれぞれについて、吸入空気量とパージ流量との比率を示す説明図である。 内燃機関の負荷率とオイル希釈率との関係を示す特性線図である。 本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される低負圧運転禁止制御のフローチャートである。 本発明の実施の形態2において、ECUにより実行される低負圧運転禁止制御のフローチャートである。 本発明の実施の形態3において、ECUにより実行される低負圧運転禁止制御のフローチャートである。 本発明の実施の形態4において、内燃機関の負荷率、オイル希釈率および燃料の分割回数の関係を示す特性線図である。 本発明の実施の形態4において、ECUにより実行されるオイル希釈率抑制制御のフローチャートである。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
以下、図1乃至図5を参照しつつ、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための全体構成図である。本実施の形態のシステムは、例えば直噴型の多気筒エンジンからなる内燃機関10を備えている。なお、図1では、内燃機関10に搭載された複数気筒のうちの1気筒を例示している。内燃機関10の各気筒12には、ピストン14の往復動作により拡大,縮小する燃焼室16が設けられている。ピストン14は、内燃機関10の出力軸であるクランク軸18に連結されている。
また、内燃機関10は、各気筒12に吸入空気を吸込む吸気通路20と、各気筒12から排気ガスを排出する排気通路22とを備えている。吸気通路20には、吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段としてのエアフローメータ24と、電子制御式のスロットルバルブ26とが設けられている。スロットルバルブ26は、アクセル開度等に基いてスロットルモータ28により駆動され、吸入空気量を増減させる。また、内燃機関の各気筒12には、燃焼室16内に燃料を直接噴射する燃料噴射手段としての燃料噴射弁30と、燃焼室16内の混合気に点火する点火プラグ32と、吸気通路20を燃焼室16に対して開,閉する吸気バルブ34と、排気通路22を燃焼室16に対して開,閉する排気バルブ36とが設けられている。
また、内燃機関10は、排気ガスをEGRガスとして吸気通路20に還流させるためのEGR通路38を備えている。EGR通路38には、後述のECU60から入力される制御信号に応じてEGRガスの流量を制御するEGR制御弁40が設けられている。従って、ECU60は、内燃機関の運転状態に応じてEGR制御弁40を開,閉することにより、EGR通路38を通じて所望量の排気ガスを吸気通路20に還流させる運転(外部EGR運転)を行うことができる。EGR通路38とEGR制御弁40とは、本実施の形態のEGR手段を構成している。
さらに、内燃機関10は、後述のようにオイルパン42内で潤滑油から蒸発する燃料(以下、蒸発燃料と称す)を、パージガスとして吸気通路20に還流させるパージ手段としてのパージ通路44を備えている。パージ通路44を通じて吸気通路20に還流されるパージガスの流量(パージ流量)は、吸気通路20内の負圧(吸気負圧)に応じて変化する構成となっている。
一方、内燃機関10は、以下に述べるように、リフト量可変手段としての可変動弁機構46と、EGR手段としてのVVT48と、可変気筒運転手段としての可変気筒運転機構50とを備えている。可変動弁機構46は、後述のECU60から入力される制御信号に応じて、吸気バルブ36のリフト量を可変に設定するもので、例えば特開2007−132326号公報等に記載されているような公知の技術により構成されている。従って、可変動弁機構46によれば、内燃機関の運転状態に応じて吸気バルブ36のリフト量を通常の運転時よりも減少させる運転(小リフト量運転)を行うことができる。
また、VVT48は、例えば特開2003−293711号公報等に記載されているような公知の可変バルブタイミング機構(Variable Valve Timing system)であり、吸気バルブ34と排気バルブ36にそれぞれ設けられている。そして、吸気側のVVT48は、ECU60から入力される制御信号に応じて、吸気バルブ34の位相(開弁タイミングと閉弁タイミング)を進角および遅角させる。また、排気側のVVT48も同様に、排気バルブ36の位相を進角および遅角させる。従って、これらのVVT48によれば、吸気バルブ34と排気バルブ36の両方が開弁状態となるオーバーラップ期間の期間長およびタイミングを調整し、これにより燃焼室16内の排気ガスを吸気通路20側に吹き返させる運転(内部EGR運転)を行うことができる。
また、可変気筒運転機構50は、各気筒12のうち稼動する気筒数を可変に設定するもので、例えば特開2004−143989号公報等に記載されているような公知の技術により構成されている。そして、可変気筒運転機構50は、ECU60から入力される制御信号に応じて一部の気筒を休止状態に保持し、残りの気筒のみを稼動させる。従って、可変気筒運転機構50によれば、内燃機関の運転状態に応じて稼動する気筒数を通常の運転時よりも減少させる運転(減筒運転)を行うことができる。減筒運転によれば、例えば運転領域のうち部分負荷領域において稼動気筒数を減らすことにより、燃費性能を向上させることができる。
さらに、本実施の形態のシステムは、クランク角センサ52、油温センサ54、アルコール濃度センサ56等を含むセンサ系統と、内燃機関10の運転状態を制御するためのECU(Electronic Control Unit)60とを備えている。クランク角センサ52は、クランク軸18の回転に同期した信号を出力するもので、ECU60は、クランク角センサ52の出力に基いて機関回転数を検出することができる。また、油温センサ54は、オイルパン42内の潤滑油の温度を検出するもので、本実施の形態の油温取得手段を構成している。さらに、アルコール濃度センサ56は、ガソリンおよびアルコール燃料を使用可能に構成された内燃機関10において、燃料中のアルコール濃度を検出するもので、本実施の形態の燃料性状取得手段を構成している。
上述したセンサ系統には、前記エアフローメータ24と各センサ52,54,56に加えて、内燃機関10の冷却水温度を検出する水温センサ、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ、排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサ等が含まれており、これらはECU60の入力側に接続されている。また、ECU60の出力側には、スロットルモータ28、燃料噴射弁30、点火プラグ32、EGR制御弁40、可変動弁機構46、VVT48、可変気筒運転機構50等を含む各種のアクチュエータが接続されている。そして、ECU60は、内燃機関の運転状態をセンサ系統により検出しつつ、各アクチュエータを駆動することにより運転制御を行う。この運転制御には、前述した外部EGR運転、内部EGR運転、小リフト量運転および減筒運転と、本実施の形態の特徴である低負圧運転禁止制御とが含まれている。以下、低負圧運転禁止制御について説明する。
[低負圧運転禁止制御]
直噴型の内燃機関10においては、例えば冷間運転等を行うときに、燃料噴射弁30から噴射された燃料がシリンダの壁面に付着し易い。シリンダに付着した燃料は、ピストン14とシリンダ壁面との隙間を通じてオイルパン42側に浸入し、潤滑油に混入することがある。このため、内燃機関を始動してから短時間で停止するような運転(所謂ショートトリップ)が繰返されると、潤滑油中に混入した燃料が蒸発せずに蓄積されることになり、潤滑油のオイル希釈率が増大する。ここで、オイル希釈率とは、筒内から混入する燃料により潤滑油が希釈された割合である。
上記現象によりオイル希釈率が増大した状態で、内燃機関の暖機運転が行われると、暖められた潤滑油から比較的多量の燃料が蒸発するようになる。この蒸発燃料(パージガス)は、パージ通路44によって燃焼室16に還流され、混合気の空燃比を理論空燃比(ストイキ)よりもリッチ側に変動させる原因となる。このような空燃比の乱れは、以下に述べる理由により、特に吸入空気量が少ない運転状態において発生し易い。
図2は、内燃機関の吸気負圧とパージ流量との関係を示す特性線図である。図2中に示す点Aは、例えば6気筒エンジンの全気筒を稼動してアイドル運転を行った場合の運転状態を示しており、点Bは、当該エンジンで3気筒の減筒運転を行った場合の運転状態を示している。また、図3は、全気筒運転時(上記点A)と減筒運転時(点B)のそれぞれについて、吸入空気量とパージ流量との比率を示す説明図である。これらの図に示すように、減筒運転時には、吸入空気量が減少し、その一方でパージ流量が増大する。即ち、吸入空気に対するパージガスの割合が大きくなるから、この状態でオイル希釈率が大きい場合には、空燃比の乱れが顕著に発生し易くなる。
そこで、低負圧運転禁止制御では、オイル希釈率に基いて空燃比の乱れが許容範囲から外れるか否かを判定する。そして、空燃比の乱れが許容範囲を超えるときには、吸気負圧が減少する運転(本実施の形態では、例えば減筒運転)の実行を禁止する構成としている。より詳しく述べると、低負圧運転禁止制御では、下記の条件(1)〜(3)が全て成立したときに、減筒運転を禁止する。
(1)オイル希釈率が希釈基準値以上である。
(2)潤滑油の温度が温度基準値以上である。
(3)吸入空気量が基準空気量以下である。
前記条件(1)における希釈基準値とは、例えばパージガスによる空燃比の乱れが許容範囲に収まるための上限値として設定されており、ECU60に予め記憶されている。前述したように、オイル希釈率が大きい場合には、暖機後の潤滑油から比較的多量の燃料が蒸発するので、パージガス中の燃料濃度が高くなる。このため、オイル希釈率が希釈基準値以上である場合には、減筒運転を行うと、空燃比の乱れが許容範囲から外れ易いと判断することができる。
一方、条件(1)が成立しても、潤滑油が低温である場合には、燃料の蒸発が抑制される。このため、前記条件(2)では、潤滑油の温度が温度基準値以上である場合に、減筒運転の禁止を行う。ここで、温度基準値とは、潤滑油に混入した燃料の蒸発が抑制される程度の低温値として予め設定されている。
また、条件(1),(2)が成立しても、吸入空気量が多い場合には、吸入空気に対するパージガスの割合が小さくなるから、空燃比の乱れは発生し難くなる。このため、前記条件(3)では、吸入空気量が所定の基準空気量以下である場合に、減筒運転の禁止を行う。ここで、基準空気量とは、空燃比に対するパージガスの影響度が十分に小さくなるような吸入空気量の基準値として予め設定されている。具体例を挙げれば、基準空気量は、全気筒を稼動した状態でのアイドル運転中の吸入空気量に応じて設定してもよい。この設定例によれば、吸入空気量が減少するアイドル運転時には、減筒運転を禁止することができる。
なお、本実施の形態では、前記条件(1)〜(3)が全て成立したときに、減筒運転を禁止する構成としたが、本発明はこれに限らず、例えば条件(1)のみが成立したときに、減筒運転を禁止する構成としてもよい。また、本発明では、条件(1),(2)が共に成立したとき、あるいは条件(1),(3)が共に成立したときに、減筒運転を禁止する構成としてもよい。
また、本実施の形態では、内燃機関の運転状態に対応する負荷率に基いて、オイル希釈率を推定する構成としている。図4は、内燃機関の負荷率とオイル希釈率との関係を示す特性線図である。この特性線データは、マップデータや関数式等としてECU60に予め記憶されている。ここで、負荷率は、一般的に知られているように、内燃機関の負荷状態を表すパラメータであり、エアフローメータ24により検出した吸入空気量と、クランク角センサ52により検出した機関回転数とに基いて算出されるものである。
一般に、内燃機関の燃料噴射量は、負荷率が大きくなるにつれて増大するので、これに伴って噴射燃料が潤滑油に混入する量も増えることになる。このため、オイル希釈率は、図4に示すように、負荷率が大きくなるにつれて増大する。ECU60は、運転中に算出される負荷率を用いて、図4の特性線データを参照することにより、オイル希釈率を推定することができる。
なお、実施の形態1では、内燃機関の負荷率に応じてオイル希釈率を推定する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば内燃機関の負荷率と、稼動気筒数とに基いてオイル希釈率を推定する構成としてもよい。また、負荷率に代えて、各気筒の燃料噴射量に基いて気筒別のオイル希釈率を推定し、気筒別のオイル希釈率を稼動気筒の分だけ加算することにより、全気筒分のオイル希釈率を算出する構成としてもよい。
[実施の形態1を実現するための具体的な処理]
図5は、本発明の実施の形態1において、ECUにより実行される低負圧運転禁止制御のフローチャートである。図5に示すルーチンでは、まず、油温センサ54により検出した潤滑油の温度が温度基準値以上であるか否かを判定する(ステップ100)。次に、潤滑油の温度が温度基準値以上であるか否かを判定し(ステップ102)、吸入空気量が基準空気量以下であるか否かを判定する(ステップ104)。
そして、前記ステップ100,102,104の全ての判定が成立したときには、減筒運転を禁止する(ステップ106)。また、ステップ100〜104のうち何れかの判定が不成立のときには、減筒運転を禁止せずに、通常の気筒制御を行う(ステップ108)。なお、通常の気筒制御とは、一般的に知られているように、内燃機関の運転状態等に応じて可変気筒運転機構50を駆動することにより、稼動する気筒数を最小気筒数から全気筒数に至る範囲で制御するものである。
かくして、本実施の形態によれば、パージガスの還流による空燃比の乱れが許容範囲に収まるか否かを、少なくともオイル希釈率に基いて判定することができる。そして、空燃比の乱れが許容範囲から外れるときには、減筒運転を禁止することができる。従って、オイル希釈率が大きい場合、即ち、パージガス中の燃料濃度が高い場合には、減筒運転により吸入空気に対するパージガスの割合が過度に大きくなるのを防止することができる。
これにより、パージガスによる空燃比の乱れを抑制し、空燃比を安定させることができるので、燃焼状態や排気エミッションを向上させることができる。また、北米等におけるOBD法規では、空燃比のずれが生じた場合に、燃料系の異常として警告灯(MIL)を点灯させる必要がある。しかし、低負圧運転禁止制御によれば、パージガスの還流により燃料系統が異常と判定されるのを回避することができる。一方、オイル希釈率が許容できる程度に小さい場合には、減筒運転を通常通りに行うことができ、当該制御の効果を発揮することができる。
また、本実施の形態では、前述した制御の条件(2)に示すように、オイル希釈率だけでなく、潤滑油の温度にも応じて禁止の判定を行うから、例えば低温時には減筒運転を禁止せずに実行することができる。さらに、条件(3)によれば、吸入空気量が多い場合、即ち、吸入空気に対するパージガスの割合が小さい場合にも、減筒運転を実行することができる。これらの構成により、減筒運転が禁止される頻度を必要最低限に抑え、当該運転を適切なタイミングで実行することができる。従って、減筒運転の効果を十分に発揮しつつ、空燃比を安定させることができる。
実施の形態2.
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態のシステムは、前記実施の形態1と同様の構成(図1)を採用している。しかし、本実施の形態では、吸気負圧が減少する運転の一例として小リフト量運転を例に挙げ、低負圧運転禁止制御により小リフト量運転の実行を禁止する構成としており、この点で実施の形態1と構成が異なっている。なお、本実施の形態では、前記実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図6は、本発明の実施の形態2において、ECUにより実行される低負圧運転禁止制御のフローチャートである。図6に示すルーチンでは、ステップ200〜204において、実施の形態1のステップ100〜104と同様の判定処理を行う。そして、ステップ200〜204の全ての判定処理が成立したときには、小リフト量運転を禁止する(ステップ206)。この禁止動作中には、吸気バルブ34のリフト量が最大リフト量またはこれに近い大きなリフト量に保持されるようになり、所謂フルリフト量運転が実施される。
一方、前記ステップ200〜204のうち何れかの判定が不成立のときには、小リフト量運転を禁止せずに、通常のリフト量制御を行う(ステップ208)。なお、通常のリフト量制御とは、一般的に知られているように、内燃機関の運転状態等に応じて可変動弁機構46を駆動することにより、吸気バルブ34のリフト量を最小リフト量から最大リフト量に至る範囲で制御するものである。
かくして、本実施の形態によれば、吸気負圧が減少する運転として小リフト量運転を行う場合にも、前記実施の形態1とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
実施の形態3.
次に、図7を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態のシステムは、前記実施の形態1と同様の構成(図1)を採用している。しかし、本実施の形態では、吸気負圧が減少する運転の一例としてEGR運転を例に挙げ、低負圧運転禁止制御によりEGR運転の実行を禁止する構成としており、この点で実施の形態1と構成が異なっている。なお、本実施の形態において、EGR運転とは、実施の形態1で述べた外部EGR運転と内部EGR運転のうち少なくとも一方の運転を指すものとする。また、本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。
図7は、本発明の実施の形態3において、ECUにより実行される低負圧運転禁止制御のフローチャートである。図7に示すルーチンでは、ステップ300〜304において、実施の形態1のステップ100〜104と同様の判定処理を行う。そして、ステップ300〜304の全ての判定処理が成立したときには、ステップ306において、EGR運転を禁止する。この禁止動作中には、吸気系に還流されるEGRガスの流量が零に保持されるか、またはEGRガスの流量が実現可能な範囲で最小量に抑制されたEGR最小運転が行われる。
一方、前記ステップ300〜304のうち何れかの判定が不成立のときには、通常のEGR制御を実施する(ステップ308)。なお、通常のEGR制御とは、一般的に知られているように、内燃機関の運転状態等に応じてEGR制御弁40(またはVVT48)を駆動することにより、外部EGRガス(または内部EGRガス)の流量を制御するものである。
かくして、本実施の形態によれば、吸気負圧が減少する運転としてEGR運転を行う場合にも、前記実施の形態1とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
実施の形態4.
次に、図8及び図9を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。本実施の形態のシステムは、前記実施の形態1と同様の構成(図1)を採用している。しかし、本実施の形態では、前記実施の形態1の構成に加えて、以下に述べるオイル希釈率抑制制御を採用しており、この点で実施の形態1と構成が異なっている。なお、本実施の形態では、実施の形態1と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。
[オイル希釈率抑制制御]
直噴型の内燃機関10では、燃料噴射量が増大するほど、噴霧のペネトレーションが増加し、オイル希釈率が増大する。この場合、減筒運転時には、燃料の分割噴射を実行すれば、ペネトレーションを減少させ、オイル希釈率を低下させることができる。図8は、本発明の実施の形態4において、内燃機関の負荷率、オイル希釈率および燃料の分割回数の関係を示す特性線図である。減筒運転時には、1気筒当りの負荷率、即ち個々の気筒における燃料噴射量が増大するので、1気筒当りのオイル希釈率は増大する。
しかし、減筒運転時(特に、半数の気筒を稼動させる半気筒運転時など)には、全気筒運転中に実行不可能な分割噴射を行うことができる。この分割噴射によれば、図8に示すように、負荷率が増大した場合でも、条件によっては内燃機関全体でのオイル希釈率を低下させることができる。即ち、分割噴射では、燃料を時間的に分けて噴射することができるから、噴射燃料のうちシリンダの壁面に付着して潤滑油に混入する燃料の割合を減少させ、オイル希釈率を低下させることができる。
そこで、オイル希釈率抑制制御では、オイル希釈率と燃料の性状とに応じて減筒運転時の稼動気筒数を変化させつつ、個々の稼動気筒では燃料の分割噴射を行う構成としている。ここで、本実施の形態における燃料の性状とは、後述のように燃料中のアルコール濃度を意味している。しかし、本発明は、燃料の性状をアルコール濃度に限定するものではなく、例えば燃料中の軽質燃料(重質燃料)の割合や、他の混合物の濃度等を燃料の性状として考慮し、これらの燃料性状に応じて稼動気筒数を変化させる構成としてもよい。
[実施の形態4を実現するための具体的な処理]
図9は、本発明の実施の形態4において、ECU60により実行されるオイル希釈率抑制制御のフローチャートである。この図に示すように、オイル希釈率抑制制御では、まず、内燃機関の運転状態等に基づいて、オイル希釈率を抑制する必要があるか否かを判定する(ステップ400)。この判定が不成立のときには、オイル希釈率抑制制御を行わず、通所の制御状態を保持する(ステップ402)。
また、オイル希釈率を抑制する必要がある場合には、アルコール濃度センサ56の出力に基いて、燃料中のアルコール濃度が零であるか否かを判定する(ステップ404)。この判定成立時には、内燃機関の機関回転数と吸入空気量とに基いて負荷率を算出する(ステップ406)。そして、前記実施の形態1と同様の方法により、負荷率に基いて稼働中の各気筒ごとのオイル希釈率を算出する(ステップ408)。
次に、前記ステップ408で算出した各気筒ごとのオイル希釈率Kn(n=1,2,3,・・・)のうちで最小のものを最小希釈率Kminとして算出する(ステップ410)。そして、前記最小希釈率Kminを実現するような稼動気筒の数と、これらの稼動気筒における燃料噴射の分割回数と、燃料噴射の量とを算出する(ステップ412)。なお、ステップ412の算出処理には、ECU60に予め記憶された図8の特性線データが用いられる。つまり、ステップ412では、稼動気筒数と負荷率とに基いて個々の気筒当りのオイル希釈率を推定し、その推定結果に基いて内燃機関全体でのオイル希釈率が最小となるように、減筒運転および分割噴射の制御を行うことができる。
一方、燃料中にアルコールが含まれている場合には、前記ステップ404の判定が不成立となるので、ステップ414以降の処理が実行される。この場合、ステップ414では、前述のように負荷率を算出し、またアルコール濃度センサ56の出力に基いて燃料中のアルコール濃度を取得する。次に、ステップ416,418では、前記ステップ408,410と同様に、各気筒ごとのオイル希釈率Knと、最小希釈率Kminとを算出し、その算出値を用いて前記ステップ412を実行する。
ここで、アルコール含有燃料を使用した場合には、ガソリンと比較して燃料噴射量が増大し、また燃料の蒸発特性が変化するので、これに伴ってオイル希釈率も変化する。このため、ステップ416,418では、燃料中のアルコール濃度に応じてオイル希釈率の推定値を補正することができる。従って、ステップ412では、燃料中のアルコール濃度が反映された最小希釈率Kminに基いて、内燃機関全体のオイル希釈率を安定的に最小化することができる。
上述したように、オイル希釈率抑制制御では、オイル希釈率とアルコール濃度とに応じて、減筒運転時の稼動気筒数と、個々の気筒における燃料噴射の分割回数と、当該燃料噴射の量とを変化させることができる。これにより、負荷率が増大した場合でも、内燃機関全体でのオイル希釈率が最小となるように、減筒運転および分割噴射の制御を行うことができる。従って、オイル希釈率抑制制御によれば、潤滑油から吸気系に還流される蒸発燃料の濃度を低下させ、空燃比を安定させることができる。また、上記制御では、稼動気筒数、燃料噴射の分割回数および燃料噴射量を燃料中のアルコール濃度に基いて適切に調整することができる。これにより、燃料の性状が異なる場合でも、オイル希釈率を安定的に低下させることができる。
なお、前記実施の形態1では、図4の特性線図がオイル希釈率取得手段の具体例を示している。また、図5中のステップ100,102,104は空燃比判定手段の具体例を示し、ステップ106は禁止制御手段の具体例を示している。また、実施の形態2,3では、図6中のステップ200,202,204と、図7中のステップ300,302,304が空燃比判定手段の具体例を示し、ステップ206,306は禁止制御手段の具体例を示している。また、実施の形態4では、図8の特性線データと、図9中のステップ400〜418とがオイル希釈率抑制手段の具体例を示している。
また、実施の形態では、油温センサ54により潤滑油の温度を検出する構成としたが、本発明は、必ずしも油温センサを用いる必要はない。即ち、本発明では、例えば始動時の冷却水温と、始動してからの経過時間等に応じて潤滑油の温度を推定的に取得する構成としてもよい。
また、実施の形態では、EGR手段(EGR通路38とEGR制御弁40)、可変動弁機構46、VVT48および可変気筒運転機構50からなる機器を備えたシステム構成を例示した。しかし、本発明は、前述した全ての機器を備えている必要はなく、これらのうち少なくとも1つの機器を備えていればよいものである。
また、実施の形態では、アルコール燃料も使用可能な内燃機関10を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えばガソリン専用の内燃機関に適用してもよく、さらには、ディーゼルエンジンにも適用することもできる。
10 内燃機関
20 吸気通路
22 排気通路
24 エアフローメータ(吸入空気量検出手段)
26 スロットルバルブ
30 燃料噴射弁(燃料噴射手段)
32 点火プラグ
34 吸気バルブ
36 排気バルブ
38 EGR通路(EGR手段)
40 EGR制御弁(EGR手段)
42 オイルパン
44 パージ通路(パージ手段)
46 可変動弁機構(リフト量可変手段)
48 VVT(EGR手段)
50 可変気筒運転機構(可変気筒運転手段)
52 クランク角センサ
54 油温センサ(油温取得手段)
56 アルコール濃度センサ(燃料性状取得手段)
60 ECU

Claims (10)

  1. 内燃機関の筒内に燃料を噴射する燃料噴射手段と、
    前記筒内から内燃機関の潤滑油中に混入した燃料を、パージガスとして吸気系に還流させるパージ手段と、
    前記潤滑油が燃料により希釈された割合であるオイル希釈率を、内燃機関の運転状態に基いて取得するオイル希釈率取得手段と、
    内燃機関の吸気負圧が減少する運転を行うときに、前記パージガスの還流により生じる空燃比の乱れが許容範囲に収まるか否かを、少なくとも前記オイル希釈率に基いて判定する空燃比判定手段と、
    前記空燃比判定手段により前記空燃比の乱れが許容範囲から外れると判定されたときに、前記吸気負圧が減少する運転の実行を禁止する禁止制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記潤滑油の温度を取得する油温取得手段を備え、
    前記空燃比判定手段は、少なくとも前記オイル希釈率と前記潤滑油の温度とに基いて前記空燃比の乱れが許容範囲内に収まるか否かを判定する構成としてなる請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 内燃機関の吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段を備え、
    前記空燃比判定手段は、少なくとも前記オイル希釈率と前記吸入空気量とに基いて前記空燃比の乱れが許容範囲内に収まるか否かを判定する構成としてなる請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 内燃機関に搭載された複数気筒のうち、稼動する気筒数を可変に設定する可変気筒運転手段を備え、
    前記吸気負圧が減少する運転は、前記稼動する気筒数を通常の運転時よりも減少させる減筒運転である請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 内燃機関の吸気バルブのリフト量を可変に設定するリフト量可変手段を備え、
    前記吸気負圧が減少する運転は、前記吸気バルブのリフト量を通常の運転時よりも減少させる小リフト量運転である請求項1乃至4のうち何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 内燃機関の排気ガスをEGRガスとして吸気系に還流させるためのEGR手段を備え、
    前記吸気負圧が減少する運転は、前記EGR手段によりEGRガスを吸気系に還流させるEGR運転である請求項1乃至5のうち何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記オイル希釈率を抑制するために、前記減筒運転時に稼動する気筒数を少なくとも前記オイル希釈率に応じて変化させるオイル希釈率抑制手段を備えてなる請求項4に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記オイル希釈率抑制手段は、前記減筒運転を実行しつつ稼動気筒において燃料の分割噴射を行う構成としてなる請求項7に記載の内燃機関の制御装置。
  9. 前記燃料の性状を取得する燃料性状取得手段を備え、
    前記オイル希釈率抑制手段は、前記オイル希釈率と前記燃料の性状とに基いて前記減筒運転時に稼動する気筒数を変化させる構成としてなる請求項7または8に記載の内燃機関の制御装置。
  10. 前記オイル希釈率取得手段は、少なくとも内燃機関の負荷率に基いて前記オイル希釈率を推定する構成としてなる請求項1乃至9のうち何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
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