JP5029031B2 - 防舷材用ゴム組成物および防舷材 - Google Patents

防舷材用ゴム組成物および防舷材 Download PDF

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Description

本発明は、防舷材用ゴム組成物および防舷材に関する。
防舷材は、船舶が岸壁へ接岸する際や洋上で船舶と船舶とが接舷する際に生じる接岸エネルギーを吸収する機能を有するものである。
防舷材用ゴム組成物としては、カーボンブラック補強系のもの(黒色の防舷材となる。)が広く普及している。
また、近年では、視認性や船体への耐汚染性の観点から、黒色以外の色を有する防舷材に対する要求がある。
黒色以外の色を有する防舷材について耐候性を改善することを目的として、例えば、特許文献1が提案されている。
特許文献1には、エチレン−プロピレン系弾性共重合体と天然ゴム成分を含有する防舷材用ゴム組成物が記載されている。
特開平7−188463号公報
しかしながら、黒色以外の色を有する防舷材は、カーボンブラックをほとんど含まないので、耐摩耗性に劣る。
特に、黒色以外の色を有する防舷材に使用される組成物は、EPDMを含有する為に更に耐摩耗性に劣るという欠点がある。
そこで、本発明は、耐摩耗性、耐候性に優れる防舷材、および耐摩耗性、耐候性に優れる防舷材用ゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、ブタジエンゴムを特定の量で含むゴムと、特定の量のシリカと、シランカップリング剤とを含有するゴム組成物が、耐摩耗性、耐候性に優れ、耐摩耗性、耐候性に優れる防舷材となりうることを見出して、本発明を完成させたのである。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(6)を提供する。
(1) ブタジエンゴムを20〜50質量%含むゴム100質量部に対して、シリカ25〜35質量部と、シランカップリング剤とを含有する防舷材用ゴム組成物。
(2) 前記シランカップリング剤が、硫黄結合を有するアルコキシシラン化合物である上記(1)に記載の防舷材用ゴム組成物。
(3) 前記シランカップリング剤の量が、前記シリカの量の8〜12質量%である上記(1)または(2)に記載の防舷材用ゴム組成物。
(4) さらに、カーボンブラックを含有し、前記カーボンブラックの量が、前記ゴム100質量部に対して、5質量部以下である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の防舷材用ゴム組成物。
(5) 船舶または岸壁と接する部分が、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の防舷材用ゴム組成物からなるゴムである防舷材。
(6) 色が、白色、黄色、灰色および橙色からなる群から選ばれる少なくとも1種である上記(5)に記載の防舷材。
本発明の防舷材用ゴム組成物は、耐摩耗性、耐候性に優れる。また、本発明の防舷材は、耐摩耗性、耐候性に優れる。
本発明について以下詳細に説明する。
まず、本発明の防舷材用ゴム組成物について以下に説明する。
本発明の防舷材用ゴム組成物は、
ブタジエンゴムを20〜50質量%含むゴム100質量部に対して、シリカ25〜35質量部と、シランカップリング剤とを含有するものである。
なお本発明の防舷材用ゴム組成物を以下「本発明の組成物」ということがある。
ゴムについて以下に説明する。
本発明の組成物において、ゴムはブタジエンゴムを20〜50質量%含む。
本発明の組成物に含有される、ブタジエンゴム以外のゴムは、防舷材に使用できるものであれば特に制限されない。例えば、天然ゴム(NR)、スチレンブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンジエン共重合体ゴム、スチレンイソプレン共重合体ゴム、スチレンイソプレンブタジエン共重合体ゴム、イソプレンブタジエン共重合体ゴムのようなジエン系ゴム;エチレンプロピレン共重合体ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴムが挙げられる。
なかでも、耐摩耗性により優れ、経済性に優れ、得られる防舷材が隣接するパーツや金属に対して接着性に優れるという観点から、ジエン系ゴムが好ましく、NR、SBRがより好ましい。
ゴムは、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ゴムに含有されるブタジエンゴムは特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
ブタジエンゴムの量は、ゴムの総量の20〜50質量%である。
ブタジエンゴムの量がゴムの総量の20質量%以上である場合、耐摩耗性に優れる。
また、ブタジエンゴムの量は、ゴムの総量の50質量%以下である場合、シリカの分散性、得られるゴムの硬度、引張強さ、破断伸び等機械的物性に優れる。
ブタジエンゴムの量は、耐摩耗性により優れ、シリカの分散性、得られるゴムの硬度、引張強さ、破断伸び等機械的物性に優れるという観点から、ゴムの総量の25〜45質量%であるのが好ましい。
本発明の組成物はブタジエンゴムを20〜50質量%含むゴムを含有することによって、エチレン−プロピレン系共重合体を使用する場合より、金属との接着や異種のゴムとの接着に優れる。
シリカについて以下に説明する。
本発明の組成物にはシリカが含有され、その量はゴム100質量部に対して、25〜35質量部である。
本発明の組成物に含有されるシリカは、ゴム組成物に使用されうるものであれば特に制限されない。具体的には例えば、天然シリカ、合成シリカ、乾式シリカ、湿式シリカが挙げられる。
なかでも、分散性と耐摩耗性とのバランスに優れるという観点から、平均凝集粒径が5〜50μmのものが好ましい。
シリカは、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
シリカの量はゴム100質量部に対して、25〜35質量部である。
シリカの量が、ゴム100質量部に対して25質量部以上である場合、得られる防舷材の耐摩耗性に優れる。
シリカの量がゴム100質量部に対して35質量部以下である場合、得られる防舷材の柔軟性が保たれ耐候性、耐オゾン性、耐低温オゾン性に優れ、クラックが生じ難い。
また、シリカの量は、耐摩耗性、耐候性により優れ、耐オゾン性、耐低温オゾン性に優れ、クラックが生じ難く、混合、圧延、成型性等加工性に優れるという観点から、ゴム100質量部に対して、25〜30質量部であるのが好ましい。
シランカップリング剤について以下に説明する。
本発明の組成物に含有されるシランカップリング剤は、ゴム組成物に使用されうるものであれば特に制限されない。
例えば、硫黄結合を有するアルコキシシラン化合物;3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシランのようなメルカプト基を有するシラン化合物;3−ニトロプロピルトリエトキシシラン、3−ニトロプロピルトリメトキシシランのようなニトロ基を有するシラン化合物;3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシランのような塩素原子を有するシラン化合物が挙げられる。
なかでも、ジエン系ゴムとの反応性に優れるという観点から、硫黄結合を有するアルコキシシラン化合物であるのが好ましい。
硫黄結合を有するアルコキシシラン化合物は、硫黄結合(S−S)を少なくとも1個以上と、アルコキシシリル基とを有する化合物である。
1個の硫黄結合中に含まれる硫黄原子の数は、2個以上であればよく、2〜5個であるのが好ましい。
硫黄結合としては、例えば、ジスルフィド基、トリスルフィド基、テトラスルフィド基が挙げられる。
アルコキシシリル基は、少なくとも1個以上のアルコキシ基がケイ素原子に結合している基であれば特に制限されない。
アルコキシ基は特に制限されない。例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基が挙げられる。
1個のケイ素原子に結合するアルコキシ基の数は、1〜3個である。
ケイ素原子に結合する、アルコキシ基以外の基は特に制限されない。例えば、メチル基、エチル基のような炭化水素基が挙げられる。
アルコキシシリル基としては、例えば、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基が挙げられる。
アルコキシシリル基と硫黄結合とは、炭化水素基を介して結合することができる。炭化水素基は、2価以上であればよく、例えば酸素原子、窒素原子、硫黄原子のようなヘテロ原子を有することができる。
炭化水素基としては、例えば、メチレン基、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基が挙げられる。
硫黄結合を有するアルコキシシラン化合物としては、例えば、ビス−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド、ビス−(2−(トリエトキシシリル)エチル)テトラスルフィド、ビス−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド、ビス(2−(トリメトキシシリル)エチル)テトラスルフィド、ビス−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)トリスルフィド、ビス−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)トリスルフィド、ビス−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ジスルフィド、ビス−(3−(トリメトキシシリル)プロピル)ジスルフィドのような硫黄結合の両側にアルコキシシリル基を有する化合物;3−トリエトキシシリルプロピル−N、N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N、N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N、N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィドが挙げられる。
なかでも、硬度、破断性能、ゴム加硫物性に優れ、耐摩耗性により優れるという観点から、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ジスルフィドが好ましい。
シランカップリング剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
シランカップリング剤の量は、スコーチ安定性、硬度、破断性能、ゴム物性に優れ、耐摩耗性により優れるという観点から、シリカの量の、8〜12質量%であるのが好ましい。
本発明の組成物は、さらに、カーボンブラックを含有するのが好ましい態様の1つとして挙げられる。このような場合、灰色の防舷材を得ることができる。
本発明の組成物に使用することができるカーボンブラックは特に制限されず、ゴム組成物に配合されている任意のカーボンブラックが挙げられる。例えば、ファーネスフラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、グラファイトが挙げられる。
カーボンブラックは、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
カーボンブラックは、混合性に優れるという観点から、マスターバッチとして用いるのが好ましい態様の1つとして挙げられる。
マスターバッチとしては、例えば、カーボンブラックとベースゴムとを含有するものが挙げられる。
マスターバッチに含有されるベースゴムとしては、本発明の組成物に含有されるゴムとの相溶性に優れるという観点から、例えば、本発明の組成物に含有されるゴムと同様のものが挙げられる。SBR、NR、ブタジエンゴムが好ましい態様として挙げられる。
カーボンブラックの量は、分散性に優れるという観点から、マスターバッチの総量中の30〜40質量%であるのが好ましい。
カーボンブラックの量は、灰色の防舷材を得ることができ、船舶や岸壁を汚染しにくく汚染性に優れるという観点から、ゴム100質量部に対して、5質量部以下であるのが好ましく、0.5〜4質量部であるのがより好ましい。
なお、カーボンブラックがマスターバッチとして加えられる場合、マスターバッチに含有されるベースゴムの量は本発明の組成物に含有されるゴムに加算されるものとし、カーボンブラックの量は加算されたゴム100質量部に対するものとする。
本発明の組成物は、さらに、加硫剤、加硫促進剤を含有するのが好ましい。
加硫剤について以下に説明する。
本発明の組成物に用いられる加硫剤は、特に制限されない。例えば、硫黄、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TETD)、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド(DPTT)などの有機含硫黄化合物;ジクミルペルオキシドなどの有機過酸化物;キノンジオキシム等が挙げられる。
加硫剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
加硫剤の含有量は、加硫を十分に進行させうるという観点から、ジエン系ゴム100質量部に対して、0.1〜3質量部であることが好ましい。
加硫促進剤について以下に説明する。
本発明の組成物に用いられる加硫促進剤は、特に制限されない。例えば、スルフェンアミド系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤が挙げられる。
スルフェンアミド系加硫促進剤としては、具体的には、例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS、ノクセラーCZ;大内新興化学工業社製)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド等が挙げられる。
チアゾール系加硫促進剤としては、具体的には、例えば、2−(4′−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド等が挙げられる。
ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤としては、具体的には、例えば、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛塩、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛塩、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛塩等が挙げられる。
チウラム系加硫促進剤としては、具体的には、例えば、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT−N)、テトラメチルチウラムモノスルフィド(TS)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TET)、テトラメチルチウラムジスルフィド(TT)、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド(TRA)等が挙げられる。
なかでも、得られるゴム材料の物性、硬度、破断性能、耐セット性に優れ、耐摩耗性により優れるという観点から、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドが好ましい。
加硫促進剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
加硫促進剤の量は、加硫速度を速めて生産性を向上するという観点から、ゴム100質量部に対して、0.1〜5質量部であるのが好ましく、0.3〜3質量部であるのがより好ましい。
本発明の組成物は、ブタジエンゴムを含むゴム、シリカおよびシランカップリング剤と、必要に応じて使用することができるカーボンブラック、加硫剤、加硫促進剤の他に、添加剤を含有することができる。
添加剤としては、例えば、着色剤(顔料)、加硫促進助剤、加硫遅延剤、可塑剤、活性剤、粘着付与剤、滑剤、充填材、老化防止剤、加工助剤、軟化剤が挙げられる。
着色剤としては、具体的には、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸塩、硫酸塩などの無機顔料;アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、キナクリドンキノン顔料、ジオキサジン顔料、アントラピリミジン顔料、アンサンスロン顔料、インダンスロン顔料、フラバンスロン顔料ペリレン顔料、ペリノン顔料、ジケトピロロピロール顔料、キノナフタロン顔料、アントラキノン顔料、チオインジゴ顔料、ベンズイミダゾロン顔料、イソインドリン顔料などの有機顔料等が挙げられる。これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
所望により添加することができる着色剤の含有量は、ゴム100質量部に対して、1〜20質量部であることが好ましい。着色剤の含有量がこの範囲である場合、物性(例えば、モジュラス、硬度等)を損なうことなく着色できる。
加硫促進助剤としては、具体的には、例えば、亜鉛華、マグネシアなどの金属酸化物;リサージ、鉛丹、水酸化カルシウム、脂肪酸等が挙げられる。これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
所望により添加することができる加硫促進助剤の含有量は、ゴム100質量部に対して、0.1〜10質量部であることが好ましい。加硫促進助剤の含有量がこの範囲である場合、加硫が十分に進行し、高物性(例えば、モジュラス、硬度に優れた)材料が得られる。
加硫遅延剤としては、具体的には、例えば、無水フタル酸、安息香酸、サリチル酸、アセチルサリチル酸などの有機酸;N−ニトロソ−ジフェニルアミン、N−ニトロソ−フェニル−β−ナフチルアミン、N−ニトロソ−トリメチル−ジヒドロキノリンの重合体などのニトロソ化合物;トリクロルメラニンなどのハロゲン化物;2−メルカプトベンズイミダゾール、N−シクロヘキシルチオフタルイミド等が挙げられる。これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
所望により添加することができる加硫遅延剤の含有量は、ゴム100質量部に対して、0.1〜3質量部であることが好ましい。加硫遅延剤の含有量がこの範囲である場合、加硫を阻害することなく、スコーチを安定させることができる。
充填剤としては、具体的には、例えば、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、ろう石クレー、カオリンクレー、焼成クレー、タルク、マイカ等が挙げられる。これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
所望により添加することができる充填剤の含有量は、ゴム100質量部に対して、20〜100質量部であることが好ましい。充填剤の含有量がこの範囲である場合、十分な物性(例えば、破断伸び、硬度等)が得られる。
軟化剤としては、具体的には、例えば、リノール酸、オレイン酸、アビエチン酸を主とするトール油、パインタール、菜種油、綿実油、落花生油、ひまし油、パーム油、フアクチスなどの植物系軟化剤;パラフィン系油、ナフテン系油、芳香族系油などの鉱物油系軟化剤等が挙げられる。これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
所望により添加することができる軟化剤の含有量は、ゴム100質量部に対して、1〜150質量部であることが好ましい。軟化剤の含有量がこの範囲である場合、混合、圧延等の加工性が優れる。
可塑剤としては、具体的には、例えば、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル、ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル、オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、トリメリット酸エステル、アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル等が挙げられる。これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
所望により添加することができる可塑剤の含有量は、ゴム100質量部に対して、1〜150質量部であることが好ましい。可塑剤の含有量がこの範囲である場合、混合、圧延等の加工性が優れる。
活性剤としては、具体的には、例えば、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
所望により添加することができる活性剤の含有量は、ゴム100質量部に対して、0.1〜5質量部であることが好ましい。活性剤の含有量がこの範囲である場合、加硫を十分に進行させることができる。
粘着付与剤としては、具体的には、例えば、アルキルフェノールホルムアルデヒド系樹脂、アルキルフェノールアセチレン系樹脂、クマロンインデン系樹脂、キシレンホルムアルデヒド系樹脂、ポリブテン、ロジン誘導体等が挙げられる。これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
所望により添加することができる粘着付与剤の含有量は、ゴム100質量部に対して、1〜50質量部であることが好ましい。粘着付与剤の含有量がこの範囲である場合、加工性を損なうことなく、十分な粘着性が得られる。
滑剤としては、具体的には、例えば、ステアリン酸の金属石鹸、高融点ワックス、低分子量ポリエチレン、オクタデシルアミンなどが挙げられる。これらを1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
所望により添加することができる滑剤の含有量は、ゴム100質量部に対して、1〜50質量部であることが好ましい。滑剤の含有量がこの範囲である場合、十分な流動性が得られる。
老化防止剤は、船舶や岸壁を汚染しにくく汚染性に優れるという観点から、非汚染性老化防止剤であるのが好ましい。
非汚染性老化防止剤は、船舶や岸壁を汚染させない、または汚染させにくく、オゾン等によるゴムの劣化を抑制できるものであれば、特に限定されない。例えば、フェノール系老化防止剤が挙げられる。
フェノール系老化防止剤としては、例えば、1−ヒドロキシ−3−メチル−4−イソプロピルベンゼン、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−sec−ブチルフェノール、ブチル・ヒドロキシアニソール、2−(1−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、スチレン化フェノール、アルキル化フェノール、シクロヘキシル化フェノール、2,2′−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−メチレン−ビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス−(6−α−メチル−ベンジル−p−クレゾール)、4,4′−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデン−ビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2,2′−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、1,1′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、2,2′−ジヒドロキシ−3,3′−ジ−(α−メチルシクロヘキシル)−5,5′−ジメチル・ジフェニルメタン、4,4′−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4′−チオビス(6−t−ブチル−o−クレゾール)、4,4′−ジ−チオビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4′−トリ−チオビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)等を挙げることができる。
なお、本発明の組成物は、船舶や岸壁を汚染しにくく汚染性に優れるという観点から、汚染性を有する老化防止剤を含有しないのが好ましい態様の1つとして挙げられる。
汚染性を有する老化防止剤は、防舷材が船舶や岸壁に接触する際船舶や岸壁に転写してこれらを汚染しうるものである。
汚染性を有する老化防止剤としては、例えば、N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミンが挙げられる。
本発明の組成物は、その調製について、特に制限されない。例えば、ブタジエンゴム、ブタジエンゴム以外のゴム、シリカおよびシランカップリング剤と、必要に応じて使用することができるカーボンブラック、加硫剤、加硫促進剤と、添加剤とを混合することによって得ることができる。
本発明の組成物は、防舷材用の組成物として使用することができる。
また、本発明の組成物を使用することによって、黒色以外の防舷材を提供することができる。
防舷材の色としては、例えば、白色、灰色、黄色、橙色が挙げられる。
本発明の組成物から得られるゴムは、組成物を混合して均一とした際の色がゴムの色に反映されるため、組成物の色とほぼ同じ色のものとすることができる。
本発明の組成物において、ブタジエンを含むゴム、シリカおよびシランカップリング剤のみを含有する組成物は白色である。
ブタジエンを含むゴム、シリカおよびシランカップリング剤に、例えば、着色剤、カーボンブラック等を添加することによって、組成物を着色させることができる。着色剤としては上記と同様のものが挙げられる。
ブタジエンを含むゴム、シリカおよびシランカップリング剤にカーボンブラックをゴム100質量部に対して5質量部以下で加えることによって、灰色の組成物を得ることができる。
なお、組成物を灰色とするためにカーボンブラック以外のものを加えることができる。
また、黄色の組成物を得るためには、ブタジエンを含むゴム、シリカおよびシランカップリング剤に、例えば、イエロー系着色剤を加えることができる。
イエロー系着色剤としては、例えば、ジスアゾイエロー系顔料、ジンククロメート、黄土(オーカー)、黄色酸化鉄(マルス黄色)が挙げられる。
次に、本発明の防舷材について以下に説明する。
本発明の防舷材は、
船舶または岸壁と接する部分が、本発明の防舷材用ゴム組成物からなるゴムである。
本発明の防舷材は、船舶または岸壁と接する部分が少なくとも本発明の組成物からなるゴムであれば特に制限されない。例えば、船舶または岸壁と接する部分としての本発明の組成物からなるゴムと、その他の部分としての、本発明の組成物からなるゴム以外のゴムとによって構成される防舷材、防舷材全体が本発明の組成物からなる防舷材が挙げられる。
本発明の防舷材としては、例えば、空気式防舷材、ソリッド式防舷材が挙げられる。
空気式防舷材について以下に説明する。
空気式防舷材は、最外層と、ゴム内層と、前記最外層と前記ゴム内層との間に配置されている補強層とを具備する防舷材である。
空気式防舷材において、船舶または岸壁と接する最外層には、本発明の組成物からなるゴムが使用される。最外層は、ゴム内層との接着性に優れ、ゴム内層および補強層との接着性に優れる。
最外層に使用されるゴム組成物は、本発明の組成物であれば特に制限されない。
最外層用のゴムは、ゴム組成物を加硫することによって得ることができる。加硫は、例えば、従来公知の方法に従って行うことができる。
ゴム内層について以下に説明する。
空気式防舷材に使用されるゴム内層は特に制限されない。気密性を有するものが好ましい態様の1つとして挙げられる。
ゴム内層としては、例えば、従来公知の、防舷材の内層ゴムとして使用されるゴム組成物からなるゴム、タイヤ用ゴム組成物からなるゴムが挙げられる。
ゴム内層用のゴムは、上記のゴム組成物を加硫することによって得ることができる。加硫は、例えば、従来公知の方法に従って行うことができる。
ゴム内層用のゴムは、気密性に優れるという観点から、引張強さが10MPa以上であり、破断伸びが400%以上であるのが好ましい。
ゴム内層に使用されるゴムを空気式防舷材の最内層として配置することができる。
空気式防舷材に使用される補強層は、補強用コードをゴムでコーティングしたものである。補強用コードはゴム製品に使用されるものであれば特に制限されない。例えば、アラミド繊維、ガラス繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維が挙げられる。
なかでも、補強性に優れるという観点から、ポリエステル繊維が好ましい。
補強用コードをコーティングする際に使用するゴムは特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
また、補強層は、2層以上として使用することができ、耐圧性と経済性に応じて適宜選択することができる。
空気式防舷材について添付の図面を用いて以下に説明する。
図1は、本発明の防舷材(空気式防舷材)の一例を模式的に示す断面図である。
図1において、空気式防舷材100は、空気式防舷材100の本体102と、金具104、106とを具備する。
金具104、106は、例えば、エアバルブ、安全弁、吊具取付部(いずれも図示せず。)を有することができる。
空気式防舷材100の内部(図示せず。)には例えば、空気等のガス、液体が充填され、空気式防舷材100は弾力性を有する。
図2は、空気式防舷材100の本体102の一部であるAを模式的に示す断面図である。
図2において、本体102は、最外層200と、ゴム内層202と、補強層204とを具備する。空気式防舷材の場合最外層200に本発明の組成物からなるゴム層が使用される。
ソリッド式防舷材について添付の図面を用いて以下に説明する。
図3は、本発明の防舷材(ソリッド式防舷材)の一例を模式的に示す断面図である。
図3において、ソリッド式防舷材300は、ソリッド式防舷材300の本体302と、金具304、306とを具備する。
ソリッド式防舷材300は、金具304、306によって船舶または岸壁に固定される。
図3に示すソリッド式防舷材の場合、本体302に本発明の組成物からなるゴムが使用される。
または、例えば、ソリッド式防舷材の本体(図示せず。)を通常のゴム組成物で作製し、その上に本発明の組成物からなるゴム層(図示せず。)を積層させてソリッド式防舷材(図示せず。)とすることができる。
本発明の防舷材は、その製造について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
ソリッド式防舷材の場合、例えば、防舷材用ゴム組成物を未加硫状態で成形までを行なった後、成形金型内で加熱加圧加硫を行なう方法が挙げられる。
加硫条件は、防舷材用ゴム組成物の配合組成に応じて適宜選択することができる。例えば、温度130〜150℃、圧力0.5〜2MPaの条件下で、30〜120分間程度で行うことができる。
空気式防舷材の場合、まず、未加硫の防舷材用ゴム組成物、さらに、必要に応じ、補強層を構成する補強用コードをゴムでコーティングしたもの等を用いて、その1/2体の未加硫状態における成形までを行なった後、成形金型内で加熱加圧加硫を行なう方法が挙げられる。
加硫条件は、防舷材用ゴム組成物の配合組成に応じて適宜選択することができる。次いで、得られた1/2体の加硫物2個を用いて、通常の方法により空気式防舷材を成形する。
または、金型内に最外層とゴム内層と最外層とゴム内層との間に補強層とを配置して一体的に加硫成形することによって空気式防舷材を得ることができる。加硫条件は、防舷材用ゴム組成物の配合組成に応じて適宜選択することができる。
本発明の防舷材は、その色が、例えば、白色、黄色、灰色および橙色からなる群から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましい態様の1つとして挙げられる。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
1.ゴム組成物の加硫
下記第1表に示す、硫黄および加硫促進剤以外の成分を下記第1表に示す量(質量部、以下同様。)で1.5リットルの密閉型ミキサーを用いて5分間、60℃の条件下で混練し、これに第1表に示す硫黄および加硫促進剤を第1表に示す量で添加してオープンロールで混合してゴム組成物を得た。得られたゴム組成物を15×15×0.2cmの金型内で150℃で30分間加硫して、シート状の加硫ゴム(厚さ2mm)を得た。
2.加硫ゴムの評価
得られた加硫ゴムについて、100%モジュラス(100%Mod)、硬度(Hs)、引張強さ(TB)、破断伸び(EB)、アクロン摩耗、耐オゾン性、耐低温オゾン性、試験片の色を下記に示す方法で評価した。結果を第1表に示す。
(1)100%モジュラス(100%Mod):得られた加硫ゴムからダンベル3号形の試験片を打ち抜き、JIS K6251:2004に準じて100%モジュラスを23℃で測定した。
(2)硬度(Hs):JIS K6253:1997に準じて、スプリング式A型硬さ試験機を用いて、23℃での硬度を測定した。
(3)引張強さ(TB):得られた加硫ゴムからダンベル3号形の試験片を打ち抜き、JIS K6251:2004に準じて500mm/分の引張速度にて測定した。18MPa以上の場合、防舷材に使用することができる。
(4)破断伸び(EB):得られた加硫ゴムからダンベル3号形の試験片を打ち抜き、JIS K6251:2004に準じて500mm/分の引張速度にて測定した。400%以上の場合、防舷材に使用することができる。
(5)アクロン摩耗:アクロン摩耗試験に関し、JIS K6264−2:2005に準じ、A法により円盤状試験片を用い、室温(23℃)で、27.0Nの付加力を与え、傾角15°、本試験運転の回転数1,000回、試験片回転速度75rpmで行い、1,000回転当りの摩耗体積を求めた。
(6)耐オゾン性:得られた加硫ゴムから短冊状の試験片を打ち抜き、JIS K6259:2004に準じて、試験片を伸長ひずみ20%、オゾン濃度50pphm、温度40℃の条件下に96時間置き、96時間後に試験片の外観を目視で確認した。
耐オゾン性の評価基準は、試験片に亀裂が発生しなかった場合をNCとし、3mm以上の亀裂が多数発生した場合をB5とした。
(7)耐低温オゾン性:得られた加硫ゴムから短冊状の試験片を打ち抜き、JIS K6259:2004に準じて、試験片を伸長ひずみ20%、オゾン濃度50pphm、温度0℃の条件下に96時間置き、96時間後に試験片の表面を目視で確認した。
耐低温オゾン性の評価基準は、試験片に亀裂が発生しなかった場合をNCとし、数字は試験片が破断するまでの時間を示す。
(8)試験片の色
得られた試験片の色を目視で確認した。
Figure 0005029031
第1表に示されている各成分は、以下のとおりである。
・NR:天然ゴム、TSR20、THAITECH RUBBER Co.Ltd社製
・SBR:Nipol 1502、日本ゼオン社製
・BR:商品名Nipol BR 1220L、日本ゼオン社製
・カーボンブラックマスターバッチ:カーボンブラック82.5質量部(HAF級カーボンブラック、三菱化学社製)とSBR100質量部(Nipol 1502、日本ゼオン社製)とアロマオイル62.5質量部との混合物。なお()内の数字はカーボンブラックマスターバッチに含有されるカーボンブラックの正味の量を示す。
・カーボンブラック:HAF級カーボンブラック、三菱化学社製
・シリカ:商品名ニップシールVN3、東ソー・シリカ社製
・クレー:商品名ユニオンクレーRC−1、竹原化学工業社製
・炭酸カルシウム:商品名重炭酸カルシウム、丸尾カルシウム社製
・シランカップリング剤:商品名Si69、Degussa社製
・ワックス:商品名サンノック、大内新興化学工業社製
・耐オゾン性老化防止剤:商品名SANTOFLEX6PPD、フレキシス社製
・アロマオイル:商品名ダイアナプロセスAH−20、出光興産社製
・パラフィンオイル:商品名マシン油22、昭和シェル石油社製
・硫黄:粉末硫黄、軽井沢精錬所製
・加硫促進剤:加硫促進剤CZ(三新化学工業社製、サンセラーCM−PO)
第1表に示す結果から明らかなように、シリカをゴム100質量部に対して35質量部より多く含有する比較例2はゴムが硬くなり耐オゾン性、耐低温オゾン性に劣った。
また、シリカをゴム100質量部に対して25質量部より少なく含有する比較例3は耐摩耗性に劣った。
補強性充填剤としてシリカを含有しない代わりにクレーおよび炭酸カルシウムを含有する比較例4は耐摩耗性に劣った。
なお、カーボンブラックおよび耐オゾン性老化防止剤を含む比較例1は、耐オゾン性老化防止剤がゴム表面にブルームし、元々褐色である老化防止剤が被接触体へ転写することによって被接触体が汚染されてしまい、汚染性に劣った。
これに対して、実施例1〜5は、耐摩耗性、耐オゾン性、耐低温オゾン性に優れ、クラックが発生しなかった。また、機械的強度に優れ、汚染性がほとんどなかった。
図1は、本発明の防舷材(空気式防舷材)の一例を模式的に示す断面図である。 図2は、本発明の防舷材の本体の一部を模式的に示す断面図である。 図3は、本発明の防舷材(ソリッド式防舷材)の一例を模式的に示す断面図である。
符号の説明
100 空気式防舷材
102 空気式防舷材100の本体
104、106 金具
A 本体102の一部
200 最外層
202 ゴム内層
204 補強層
300 ソリッド式防舷材
302 本体
304、306 金具

Claims (6)

  1. ブタジエンゴムを20〜50質量%含むゴム100質量部に対して、シリカ25〜35質量部と、シランカップリング剤とを含有する防舷材用ゴム組成物。
  2. 前記シランカップリング剤が、硫黄結合を有するアルコキシシラン化合物である請求項1に記載の防舷材用ゴム組成物。
  3. 前記シランカップリング剤の量が、前記シリカの量の8〜12質量%である請求項1または2に記載の防舷材用ゴム組成物。
  4. さらに、カーボンブラックを含有し、前記カーボンブラックの量が、前記ゴム100質量部に対して、5質量部以下である請求項1〜3のいずれかに記載の防舷材用ゴム組成物。
  5. 船舶または岸壁と接する部分が、請求項1〜4のいずれかに記載の防舷材用ゴム組成物からなるゴムである防舷材。
  6. 色が、白色、黄色、灰色および橙色からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項5に記載の防舷材。
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