本発明の抗菌剤は上記式で表わされる化合物からなる。
上記式で表わされる化合物を製造する方法としては、例えば、R1CH(OH)CH2(OH)(R 1 =ヘキシル基) で表わされるジオール化合物と、グリセリンを脱水縮合反応させる方法、R1CH(OH)CH2(OH)(R 1 =ヘキシル基)で表わされるジオール化合物と、A−X(Aはグリセリンの末端のOH基の一個を取り除いた残基、XはCl、Br等のハロゲン原子)をアルカリで縮合反応させる方法、R1CH(OH)CH2X(R 1 =ヘキシル基)で表わされる化合物とグリセリンをアルカリで縮合反応させる方法、α−オレフィンオキサイド(C 8 )の1、2−エポキシ化合物とグリセリンをエポキシ開環反応させる方法等が挙げられる。また、グリセリンを、低級脂肪酸で部分的にエステル化したものを使用して上記の反応を行い、反応終了後にケン化する方法や、グリセリンの部分ケタール化物を使用して上記の反応を行い、反応終了後にケタールをはずす方法を行えば、純度の高いものが得られる。これらの中でも反応が容易なことから、1、2−エポキシ化合物を使用して製造することが好ましい。1、2−エポキシ化合物を使用した場合、例えば、アルカリ触媒を使用すると主成分として上記式で表わされる化合物ができる。又、1、2−エポキシ化合物は、末端オレフィン化合物を過酸化水素等の酸化剤によって酸化することにより得ることができる。これらは、再結晶、蒸留等の方法で精製単離してもよいし、そのまま混合物で使用してもよい。
上記α−オレフィンオキサイドとグリセリンをエポキシ開環反応させる方法としては、無触媒で200℃以上の高温で反応させてやればよいが、高温のためグリセリン同士の縮合反応が起こる場合がある。よって、反応温度を低くするために触媒を用いるのが好ましい。触媒として、例えば、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸等の鉱酸;メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、m−キシレンスルホン酸等のスルホン酸化合物;三フッ化ホウ素、塩化スズ、塩化鉄等のルイス酸;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等の水酸化アルカリ金属;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,2−エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチル−1,2−エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ヘキサンジアミン等の第3アミン化合物;テトラメチルアンモニウムハイドライド、テトラエチルアンモニウムハイドライド、テトラブチルアンモニウムハイドライド等のアンモニウムハイドライド等が挙げられる。また、トルエン、へキサン等の反応を阻害しない溶媒を同時に使用してもよい。
触媒を使用した具体的な反応方法としては、例えば、酸触媒の場合は反応系に対して0.001〜5質量%添加し、反応温度10〜90℃で1〜5時間反応し、最後に触媒を除去してやればよく、アルカリ触媒の場合は反応系に対して0.001〜5質量%添加し、反応温度100〜180℃で2〜20時間反応し、最後に触媒を除去してやればよい。
本発明の上記式で表わされる化合物からなる抗菌剤の使用量は、使用される用途によっても異なるため、特に限定されないが、あまり少ないと抗菌効果が低い場合があり、また、あまり多いと添加量に見合う増量効果が得られない場合があることから、配合する系全量に対して0.001〜10質量%が好ましく、0.01〜3質量%がより好ましく、0.1〜2質量%が更に好ましい。
本発明の抗菌剤に、キレート剤、低分子ポリオール、窒素含有ノニオン界面活性剤、窒素含有両性界面活性剤、植物由来エキス、及び亜鉛化合物からなる群から選択される1種または2種以上の化合物を含有させると抗菌効果が高まる。
キレート剤としては、例えば、アミノポリカルボン酸系キレート剤、芳香族又は脂肪族カルボン酸系キレート剤、アミノ酸系キレート剤、エーテルポリカルボン酸系キレート剤、ホスホン酸系キレート剤、リン酸キレート剤、ヒドロキシカルボン酸系キレート剤、高分子電解質(オリゴマー電解質を含む)系キレート剤、ジメチルグリオキシム、アスコルビン酸、チオグリコール酸、フィチン酸、グリオキシル酸、グリオキサール酸等が挙げられる。これらのキレート剤は、それぞれフリーの酸型であっても、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等の塩の形であってもよい。さらに、それらは、加水分解可能なそれらのエステル誘導体の形であってもよい。
アミノポリカルボン酸系キレート剤としては、例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸、エチレンジアミンジ酢酸、シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸、ニトリロトリ酢酸、イミノジ酢酸、N−(2−ヒドロキシエチル)イミノジ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミントリ酢酸、グリコールエーテルジアミンテトラ酢酸、グルタミン酸ジ酢酸、アスパラギン酸ジ酢酸及びこれらの塩類が挙げられる。
芳香族又は脂肪族カルボン酸系キレート剤としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、セバシン酸、アゼライン酸、イタコン酸、アコニット酸、ピルビン酸、サリチル酸、アセチルサリチル酸、ヒドロキシ安息香酸、アミノ安息香酸(アントラニル酸を含む)、フタル酸、フマル酸、トリメリット酸、没食子酸、ヘキサヒドロフタル酸及びこれらの塩類、メチルエステル類及びエチルエステル類が挙げられる。
アミノ酸系キレート剤としては、例えば、グリシン、セリン、アラニン、リジン、シスチン、システイン、エチオニン、チロシン、メチオニン及びこれらの塩類及び誘導体が挙げられる。
ヒドロキシカルボン酸系キレート剤としては、例えば、リンゴ酸、クエン酸、グリコール酸、グルコン酸、ヘプトン酸、酒石酸、乳酸及びこれらの塩類が挙げられる。
ホスホン酸系キレート 剤としては、例えば、イミノジメチルホスホン酸、アルキルジホスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸及びこれらの塩類が挙げられる。
リン酸系キレート剤としては、例えば、オルトリン酸、ピロリン酸、トリリン酸及びポリリン酸が挙げられる。
高分子電解質(オリゴマー電解質を含む)系キレート剤としては、例えば、アクリル酸重合体、無水マレイン酸重合体、α−ヒドロキシアクリル酸重合体、イタコン酸重合体、これらの重合体の構成モノマー2種以上からなる共重合体及びエポキシコハク酸重合体が挙げられる。
これらのキレート剤の中でも、エチレンジアミンテトラ酢酸、エチレンジアミンジ酢酸、ニトリロトリ酢酸、イミノジ酢酸、N−(2−ヒドロキシエチル)イミノジ酢酸、グルタミン酸ジ酢酸、アスパラギン酸ジ酢酸、コハク酸、サリチル酸、シュウ酸、乳酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸及びこれらの塩が好ましく、エチレンジアミンテトラ酢酸、ニトリロトリ酢酸、イミノジ酢酸、N−(2−ヒドロキシエチル)イミノジ酢酸、グルタミン酸ジ酢酸、アスパラギン酸ジ酢酸、コハク酸、乳酸、酒石酸及びこれらの塩がさらに好ましく、エチレンジアミンテトラ酢酸、グルタミン酸ジ酢酸、アスパラギン酸ジ酢酸及びこれらの塩が最も好ましい。
キレート剤の配合量は特に限定されないが、キレート剤が少なすぎると抗菌性の向上効果が得られない場合があるため、キレート剤の配合量は、上記式で表わされる化合物からなる抗菌剤100質量部に対して0.5質量部以上が好ましい。また、キレート剤を増量していくと、それに伴って抗菌性は向上してくるが、キレート剤が一定量を超えると、抗菌性の低下は見られないものの、それ以上抗菌性が向上しない場合がある。よってキレート剤の配合量は、上記式で表わされる化合物からなる抗菌剤100質量部に対して0.5〜500質量部がより好ましく、1〜200質量部が更に好ましく、2〜50質量部が最も好ましい。キレート剤の含有量が0.5質量部未満では、キレート剤の添加による抗菌性の向上効果が十分得られない場合があり、500質量部を超えると、抗菌性をそれ以上向上させることができなくなる場合がある。また、キレート剤を2種以上用いる場合は、合計の配合量が上記の範囲となることが好ましい。
低分子ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、2−メチル−1,2−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−1,2−ブタンジオール、2−メチル−2,3−ブタンジオール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,2−ブタンジオール、3−メチル−1,3ブタンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3,3−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−2,3−ペンタンジオール、3−メチル−2,4−ペンタンジオール、4−メチル−1,2−ペンタンジオール、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−2,4−ブタンジオール、2,3−ジメチル−1,2−ブタンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、3,4−ヘプタンジオール、2−プロピル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−イソプロピル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−オクタンジオール、1,8−オクタンジオール、3,6−オクタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−sec−ブチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−ヘキサンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,2−ノナンジオール、1,3−ノナンジオール、1,9−ノナンジオール、3,6−オクタンジオール、2−エチル−2−(2−メチル)プロピル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,2−デカンジオール、1,10−デカンジオール、5,6−デカンジオール、3,6−ジメチル−3,6−オクタンジオール、3,7−ジメチル−1,6−オクタンジオール、3,7−ジメチル−1,7−オクタンジオール、1,2−ウンデカンジオール、1,4−ウンデカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、6−エチル−3−メチル−1,6−オクタンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,10−ドデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、2,4−ジエチル−1,5−オクタンジオール、2,8,8−トリメチル−2,7−ノナンジオール、1,2−テトラデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、7,8−テトラデカンジオール、1,2−ペンタデカンジオール、1,2−ヘキサデカンジオール、1,16−ヘキサデカンジオール、1,17−ヘプタデカンジオール、1,2−オクタデカンジオール、1,12−オクタデカンジオール、1,2−エイコサンジオール、1,2−ドコサンジオール、1,2−テトラコサンジオール等の、飽和ジオール又はその縮合物;
2−ブテン−1,4−ジオール、3−ブテン−1,2−ジオール、2−メチレン−1,3−プロパンジオール、2−ブチン−1,4−ジオール、5−ヘキセン−1,2−ジオール、3−メチル−2−ペンテン−1,5−ジオール、3−メチレンペンタン−1,5−ジオール、1,5−ヘキサジエン−3,4−ジオール、7−オクテン−1,2−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキセン−2,5−ジオール、9−デセン−1、2−ジオール、2,6−ジメチル−7−オクテン−2,6−ジオール、3,7−ジメチル−7−オクテン−1,6−ジオール、13−テトラデセン−1、2−ジオール、12−ヒドロキシ−9−オクタデセノール、2−ペンチン−1,4−ジオール、3−ヘキシン−2,5−ジオール、4−メチル−2−ペンチン−1,4−ジオール、3−ヘプチン−2,5−ジオール、4−メチル−2−ペンチン−1,4−ジオール、3,4−ジメチル−1−ペンチン−3,4−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、5−デシン−4,7−ジオール、2,6−ジメチル−7−オクチン−2,6−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、2,3,6,7−テトラメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオール、1,1,4,4−テトライソプロピル−4−オクチン−3,6−ジオール、5,10−ジエチル−7−テトラデシン−6,9−ジオール等の不飽和ジオール;
1,2−シクロペンタンジオール、1,3−シクロペンタンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘプタンジオール、2,3−ノルボルナンジオール、2,5−ノルボルナンジオール、2,7−ノルボルナンジオール、1,2−シクロオクタンジオール、1,4−シクロオクタンジオール、1,2−シクロデカンジオール、5−シクロオクテン−1,2−ジオール、1,5−デカリンジオール、リモネングリコール、1,2−テルペンジオール、4,4’−ビシクロヘキサンジオール、1,2−シクロドデカンジオール等の脂環状ジオール;
グリセリン、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、2−メチル−1,2,3−プロパントリオール、1,2,3−ペンタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、1,3,5−ペンタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、2−メチル−2,3,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、2,3,4−ヘキサントリオール、2−エチル−1,2,3−ブタントリオール、トリメチロールプロパン、4−プロピル−3,4,5−ヘプタントリオール、2,4−ジメチル−2,3,4−ペンタントリオール、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の3価アルコール;
エリスリトール、ペンタエリスリトール、1,2,3,4−ペンタテトロール、2,3,4,5−ヘキサテトロール、1,2,4,5−ペンタンテトロール、1,3,4,5−ヘキサンテトロール、ジグリセリン、ソルビタン、N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラキス(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン等の4価アルコール;
アドニトール、アラビトール、キシリトール、トリグリセリン等の5価アルコール。
ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、イジトール、イノシトール、ダルシトール、タロース、アロース等の6価アルコール;
1−メチルグリセリルエーテル、2−メチルグリセリルエーテル、1−エチルグリセリルエーテル、2−エチルグリセリルエーテル、1−プロピルグリセリルエーテル、2−プロピルグリセリルエーテル、1−イソプロピルグリセリルエーテル、2−イソプロピルグリセリルエーテル、1−ブチルグリセリルエーテル、2−ブチルグリセリルエーテル、1−イソブチルグリセリルエーテル、2−イソブチルグリセリルエーテル、1−ペンチルグリセリルエーテル、2−ペンチルグリセリルエーテル、1−ヘキシルグリセリルエーテル、2−ヘキシルグリセリルエーテル、1−ヘプチルグリセリルエーテル、2−ヘプチルグリセリルエーテル、1−オクチルグリセリルエーテル、2−オクチルグリセリルエーテル、1−(2−エチルヘキシル)グリセリルエーテル、2−(2−エチルヘキシル)グリセリルエーテル、1−ノニルグリセリルエーテル、2−ノニルグリセリルエーテル、1−デシルグリセリルエーテル、2−デシルグリセリルエーテル、1−ウンデシルグリセリルエーテル、2−ウンデシルグリセリルエーテル、1−ドデシルグリセリルエーテル、2−ドデシルグリセリルエーテル、1−トリデシルグリセリルエーテル、2−トリデシルグリセリルエーテル、1−テトラデシルグリセリルエーテル、2−テトラデシルグリセリルエーテル、1−ヘキサデシルグリセリルエーテル、2−ヘキサデシルグリセリルエーテル、1−オクタデシルグリセリルエーテル、2−オクタデシルグリセリルエーテル、1−分枝オクタデシルグリセリルエーテル、2−分枝オクタデシルグリセリルエーテル、1−エイコシルグリセリルエーテル、2−エイコシルグリセリルエーテル、1−アリルグリセリルエーテル、2−アリルグリセリルエーテル、1−ウンデセニルグリセリルエーテル、2−ウンデセニルグリセリルエーテル、1−オレイルグリセリルエーテル、2−オレイルグリセリルエーテル、1−シクロヘキシルグリセリルエーテル、2−シクロヘキシルグリセリルエーテル、1−フェニルグリセリルエーテル、2−フェニルグリセリルエーテル等のグリセリンモノエーテル類;
N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−プロピルジエタノールアミン、N−イソプロピルジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、N−シクロヘキシルジエタノールアミン、N−(2−エチルヘキシル)ジエタノールアミン等のN−置換ジエタノールアミン類;
N−メチルジイソプロパノールアミン、N−エチルジイソプロパノールアミン、N−プロピルジイソプロパノールアミン、N−イソプロピルジイソプロパノールアミン、N−ブチルジイソプロパノールアミン、N−シクロヘキシルジイソプロパノールアミン、N−(2−エチルヘキシル)ジイソプロパノールアミン等のN−置換ジイソプロパノールアミン類;
3−ジメチルアミノ−1,2−プロパンジオール、3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオール、3−ジプロピルアミノ−1,2−プロパンジオール、3−ジイソプロピルアミノ−1,2−プロパンジオール、3−ジブチルアミノ−1,2−プロパンジオール等のN,N−ジ置換−3−アミノ−1,2−プロパンジオール類が挙げられる。
これらの低分子ポリオールの中でも、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、3−メチル−1,3ブタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,2−ノナンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,2−デカンジオール、1,10−デカンジオール、グリセリン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、エリスリトール、ジグリセリン、ソルビタン、N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラキス(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、ソルビトール、1−メチルグリセリルエーテル、1−エチルグリセリルエーテル、1−プロピルグリセリルエーテル、1−ブチルグリセリルエーテル、1−オキチルグリセリルエーテル、1−(2−エチルヘキシル)グリセリルエーテル、1−デシルグリセリルエーテル、1−アリルグリセリルエーテルが好ましく、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3ブタンジオール、1,2−オクタンジオール、グリセリン、トリエタノールアミン、ジグリセリン、ソルビタン、N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、ソルビトール、1−アリルグリセリルエーテルがより好ましく、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3ブタンジオール、グリセリン、ソルビトール、1−アリルグリセリルエーテルが更に好ましい。
低分子ポリオールの配合量は特に限定されないが、低分子ポリオールが少なすぎると抗菌性の向上効果が得られない場合があるため、低分子ポリオールの配合量は、上記式で表わされる化合物からなる抗菌剤100質量部に対して0.5質量部以上が好ましい。また、低分子ポリオールを増量していくと、それに伴って抗菌性は向上してくるが、低分子ポリオールが一定量を超えると、抗菌性の低下は見られないものの、それ以上抗菌性は向上しない場合がある。よって低分子ポリオールは、上記式で表わされる化合物からなる抗菌剤100質量部に対して0.5〜500質量部がより好ましく、1〜200質量部が更に好ましく、2〜50質量部が最も好ましい。低分子ポリオールの含有量が0.5質量部未満では、低分子ポリオールの添加による抗菌性の向上効果が十分得られない場合があり、500質量部を超えると、抗菌性をそれ以上向上させることができなくなる場合がある。また、低分子ポリオールを2種以上用いる場合は、合計の配合量が上記の範囲となることが好ましい。
窒素含有ノニオン界面活性剤としては、例えば、以下の一般式(3)〜(9)で表される化合物が挙げられる:
(R
3はアルキル基又はアルケニル基を表わし、R
4はアルキル基、アルケニル基又は−(CH
2−CH
2O)
XHで表わされる基を表わし、a及びXはそれぞれ1〜20の数を表す。)
一般式(3)で表わされた化合物において、R3は炭素数8〜22が好ましく、炭素数12〜18がより好ましい。また、R4は−(CH2−CH2O)XHで表わされる基が好ましい。更に、aとXとの合計の値が2〜10の数であることが好ましく、2〜4の数であることがより好ましい。
(R
5はアルキル基又はアルケニル基を表わし、R
6は炭素数2〜6のアルキレン基を表わし、b、c、及びdはそれぞれ独立した1〜20の数を表す。)
一般式(4)で表わされた化合物において、R5は炭素数8〜22が好ましく、炭素数12〜18がより好ましい。また、R6は炭素数2〜3が好ましく、炭素数3がより好ましい。更に、b、c、dの合計の値が3〜10の数であることが好ましく、3〜5の数であることがより好ましい。
一般式(5)で表わされた化合物において、R7は炭素数8〜22が好ましく、炭素数9〜18がより好ましく、炭素数10〜14が更に好ましい。
(R
8はアルキル基又はアルケニル基を表わし、R
9は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基又は−(AO)
yHで表わされる基を表わし、Aは炭素数2〜3のアルキレン基を表わし、e及びyはそれぞれ独立に1〜20の数を表す。)
一般式(6)で表わされた化合物において、R8は炭素数8〜22が好ましく、炭素数9〜18がより好ましく、炭素数10〜14が更に好ましい。また、R9は水素原子、メチル基、−CH2−CH2OHが好ましく、水素原子、メチル基がより好ましい。更に、R9が水素原子の場合、eは1〜3の数が好ましく、Aがエチレン基でeが1であることがより好ましい。R9がメチル基の場合、Aがエチレン基であることが好ましく、Aがエチレン基でeが1であることがより好ましい。R9が−CH2−CH2OHの場合は、Aがエチレン基でeが1であることが好ましい。
(B及びFは、エチレン基又はプロピレン基を表わし、f〜l及びoはそれぞれ独立した1〜200の数を表す。ただし、BとFが同じ基になることはない。)
一般式(7)で表わされた化合物において、Bがプロピレン基でFがエチレン基であることが好ましい。また、f、h、j、lの合計の値が30〜70であることが好ましく、40〜55がより好ましく、45〜50が更に好ましい。更に、g、i、k、oの合計の値がf、h、j、lの合計の値に対して、10〜200%が好ましく、20〜150%がより好ましく、50〜100%が更に好ましい。
一般式(8)で表わされた化合物において、R10は炭素数9〜18が好ましく、炭素数10〜16がより好ましく、炭素数10〜14が更に好ましい。
一般式(9)で表わされた化合物において、R11は炭素数8〜17が好ましく、炭素数9〜15がより好ましく、炭素数9〜13が更に好ましい。
これらの窒素含有ノニオン界面活性剤の中でも、一般式(3)、(5)、(6)、(8)、(9)で表わされた化合物が好ましく、一般式(5)、(6)、(9)がより好ましく、一般式(6)が最も好ましい。
窒素含有ノニオン界面活性剤の配合量は特に限定されないが、窒素含有ノニオン界面活性剤が少なすぎると抗菌性の向上効果が得られない場合があるため、窒素含有ノニオン界面活性剤の配合量は、上記式で表わされる化合物からなる抗菌剤100質量部に対して0.5質量部以上が好ましい。また、窒素含有ノニオン界面活性剤を増量していくと、それに伴って抗菌性は向上してくるが、窒素含有ノニオン界面活性剤が一定量を超えると、抗菌性の低下は見られないものの、それ以上抗菌性は向上しない場合がある。よって窒素含有ノニオン界面活性剤は、上記式で表わされる化合物からなる抗菌剤100質量部に対して0.5〜500質量部がより好ましく、1〜200質量部が更に好ましく、2〜50質量部が最も好ましい。窒素含有ノニオン界面活性剤の含有量が0.5質量部未満では、窒素含有ノニオン界面活性剤の添加による抗菌性の向上効果が十分得られない場合があり、500質量部を超えると、抗菌性をそれ以上向上させることができなくなる場合がある。また、窒素含有ノニオン界面活性剤を2種以上用いる場合は、合計の配合量が上記の範囲となることが好ましい。
窒素含有両性界面活性剤としては、例えば、以下の一般式(10)〜(15)で表わされる化合物が挙げられる:
(R
12は炭素数8〜22のアルキル基を表わし、pは1〜3の数を表す。)
一般式(10)で表わされた化合物において、R12は炭素数9〜18が好ましく、炭素数10〜16がより好ましく、炭素数10〜14が更に好ましい。また、pの値は1が好ましい。
(R
13は炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル基を表わし、qは2〜3の数を表す。)
一般式(11)で表わされた化合物において、R13は炭素数8〜17が好ましく、炭素数9〜15がより好ましく、炭素数9〜13が更に好ましい。また、qの値は3が好ましい。
(R
14は炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル基を表わし、rは2〜3の数を表す。)
一般式(12)で表わされた化合物において、R14は炭素数8〜17が好ましく、炭素数9〜15がより好ましく、炭素数9〜13が更に好ましい。また、rの値は3が好ましい。
(R
15は炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル基を表わす。)
一般式(13)で表わされた化合物において、R15は炭素数8〜17が好ましく、炭素数9〜15がより好ましく、炭素数9〜13が更に好ましい。
(R
16は炭素数8〜22のアルキル基又はアルケニル基を表わし、sは2〜3の数を表す。)
一般式(14)で表わされた化合物において、R16は炭素数9〜18が好ましく、炭素数10〜16がより好ましく、炭素数10〜14が更に好ましい。また、sの値は3が好ましい。
(R
17は炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル基を表わし、tは2〜3の数を表す。)
一般式(15)で表わされた化合物において、R17は炭素数8〜17が好ましく、炭素数9〜15がより好ましく、炭素数9〜13が更に好ましい。また、tの値は3が好ましい。
これらの窒素含有両性界面活性剤の中でも、一般式(10)、(11)、(12)で表わされた化合物が好ましく、一般式(11)、(12)がより好ましく、一般式(11)が最も好ましい。
窒素含有両性界面活性剤の配合量は特に限定されないが、窒素含有両性界面活性剤が少なすぎると抗菌性の向上効果が得られない場合があるため、窒素含有両性界面活性剤の配合量は、上記式で表わされる化合物からなる抗菌剤100質量部に対して0.5質量部以上が好ましい。また、窒素含有両性界面活性剤を増量していくと、それに伴って抗菌性は向上してくるが、窒素含有両性界面活性剤が一定量を超えると、抗菌性の低下は見られないものの、それ以上抗菌性は向上しない場合がある。よって窒素含有両性界面活性剤は、上記式で表わされる化合物からなる抗菌剤100質量部に対して0.5〜500質量部がより好ましく、1〜200質量部が更に好ましく、2〜50質量部が最も好ましい。窒素含有両性界面活性剤の含有量が0.5質量部未満では、窒素含有両性界面活性剤の添加による抗菌性の向上効果が十分得られない場合があり、500質量部を超えると、抗菌性をそれ以上向上させることができなくなる場合がある。また、窒素含有両性界面活性剤を2種以上用いる場合は、合計の配合量が上記の範囲となることが好ましい。
植物由来エキスとは、植物または藻類または菌類の全部、または花、葉、茎、果実、樹皮、根、種、樹脂等の特定の部位を、そのまま、又は圧搾、乾燥粉砕若しくは発酵等を加えてから、常温又は加温下で溶媒により抽出することにより得られるもので、水、エタノール、プロピレングリコール又は油脂に溶解するものをいう。あるいは、該抽出液を希釈し、濃縮し、または乾燥したものでもよい。さらに、水蒸気蒸留法、抽出法、クロマトグラフィー法等を用いて精油としたものでもよい。
抽出溶媒としては、通常天然物成分の抽出に用いられるもの、例えば水;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ポリエチレングリコール等のエーテル類;ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;石油エーテル、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;トルエン等の芳香族炭化水素類;ピリジン類;塩化ナトリウム溶液等が挙げられ、特に、水、エタノール、プロピレングリコール、ブチレングリコールが好ましい。
植物由来エキスとして使用できる植物としては、例えば、アーチチョーク、アーモンド、アイ、アイセンハルドチアポリスタキア、アイブライト、アオノリュウゼツラン、アオモジ、アカシアコンシナ、アカシアセネガル、アカシアセネガルガム、アカシアデクレンス、アカツメクサ、アカハルニレ、アカヤジオウ、アギ、アグリモニアエウパトリア、アケビ、アサガオカラクサ、アザミ、アシ、アシタバ、アジュガツルケスタニカ、アズキ、アスナロ、アスパラガス、アスパラサスリネアリス、アセロラ、アセンヤク、アセンヤクノキ、アトラスシーダー、アニス、アノゲイススレイオカルプス、アベナストリゴサ、アボカド、アマ、アマチャ、アマチャヅル、アマドコロ、アマモ、アミリスバルサミフェラ、アメリカサイカチ、アメリカサンショウ、アメリカショウマ、アメリカニンジン、アモムムアロマチクム、アラカシ、アルカナ、アルクチウムマジュス、アルクチウムミヌス、アルニカ、アルニカカミソニス、アルピニアオフィシナルム、アルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)、アロエベラ、アンザンジュ、アンズ、アンゼリカ、アンチリスブルネラリア、アンペロプシスグロセデンタタ、アンマロク、イカリソウ、イザヨイバラ、イタドリ、イタリアイトスギ、イチゴ、イチジク、イチヤクソウ、イチョウ、イトラン、イナゴマメ、イブキトラノオ、イモセミル、イラクサ、イランイラン、イリス、イリスパリダ、イワベンケイ、イワミツバ、インゲンマメ、ウイキョウ、ウィタニアソムニフェラ、ウコン、ウスバサイシン、ウツボグサ、ウド、ウミクロウメモドキ、ウメ、ウヤク、ウラルカンゾウ、ウリ、ウルバラクツカ、ウルムスダビディアナ、ウンカリアトメントサ、ウンシュウミカン、エイジツ、エイランタイ、エーデルワイス、エゾウコギ、エゾヘビイチゴ、エゾミソハギ、エチナシ、エチナセアパリダ、エニシダ、エビネ、エブリコ、エルム、エレミ、エンジュ、エンドウ、エンピツビャクシン、エンメイソウ、オウシュウヨモギ、オウレン、オオアザミ、オオウメガサソウ、オオエゾデンダ、オオカラスノエンドウ、オーキスマクラタ、オーキスマスクラ、オーキッド、オーク(ヨーロッパナラ)、オオグルマ、オオバナオケラ、オオバナカカオノキ、オオバナサルスベリ、オオベニミカン、オオミテングヤシ、オオミノトケイソウ、オオムギ、オールスパイス、オカゼリ、オクラ、オシロイバナ、オタネニンジン、オトギリソウ、オニゲシ、オニサルビア、オニハマダイコン、オノニス、オプンチアツナ、オプンティアストレプタカンサ、オプンティアツナ、オランダカラシ、オランダシャクヤク、オリーブ、オリガヌムヘラクレオチクム、オルトシホンスタミネウス、オルメニスムルチカウリス、オレンジ、オロバンケラプム、ガーデニアタヒテンシス、カーネーション、カーヤセネガレンシス、カカオ、カキョク、カシア、カシューナット、カスカラサグラダ、カッシアイタリカ、カッパフィカスアルバレジ、カトレヤ、カナダヒドラスチス、カナリヤノキ、カニナバラ、カノコソウ、カバアナタケ、カブ、ガマ(蒲)、カミツレ(カモミール)、カミメボウキ、カユプテ、カラクサケマン、カラスムギ、カラスムギワラ、カラトウキ、ガラナ、ガリカバラ、カリフラワー、カリン、カルーナ(ギョリュウモドキ)、ガルシニアカンボジア、カロット、カワラヨモギ(インチンコウ)、カンゾウ、カンテンイタビ、キイチゴ、キウイ、キカラスウリ、キクニガナ、キゲリアアフリカーナ、キダチアロエ、キダチハッカ、キナノキ、キノア、キハダ(オウバク)、キバナスズシロ、キバナノハウチワマメ、キビ、ギムネマ、キモクレン、キャッサバ、キャベツ、キャラウェー、キュウリ(キューカンバー)、キョウオウ、ギョリュウ、ギョリュウバイ、キラヤ、キリ、ギンバイカ(スイカズラ)、グアー、グァバ、クインスシード、クゥエルカスアルバ、ククイノキ、クコ、クサノオウ、クズ、クスノキ、クダモノトケイソウ、クチナシ、クマコケモモ、クマザサ、クマツヅラ、クマノギク、クミン、クラメリアトリアンドラ、クララ、グランベリー、クリスマムマリチマム、グリンデリアロブスタ、クリントニアボレアリス、クルマバソウ、クルミ、グレープフルーツ、クレマティス、クロガラシ、クログルミ、クロバナヒキオコシ、グローブ、クロフサスグリ、クロミグワ、クワ、ケイケットウ、ケイ(シナモン)、ゲウムウルバヌム、ゲウムリバレ、ケープアロエ、ケシ、ゲッカビジン、ゲッケイジュ、ゲットウ、ケミヤマコウゾリナ、ゲンチアナ、ゲンチアナプロストラータ、ゲンノショウコ、ケンポナシ、コウキ、コウキシタン、コウケイテン、コウスイガヤ、コウボウ、コウホネ、コーヒーノキ、コガネバナ、コクシニアインディカ、コクタン、コクレアリアオフィシナリス、コケモモ、ココヤシ、ゴショイチゴ、コショウ、コシロノセンダングサ、コチニールサボテン、コチョウセッコク、コチョウラン、コナラ、コハコベ、ゴボウ、ゴマ、コムギ、コメ、コラノキ、コリアンダー、コレウス、コレウスバルバツス、ゴレンシ、コロハ、コンズランゴ、コンフリー(ヒレハリソウ)、コンブレタムミクランサム、サイザルアサ、サイシン、サイペラスエスクレンタス、サイプレス、サイヨウソウ、サウスレアインボルクラタ、サキシマボタンヅル、サクラ、サクラバカンボク、ザクロ、サトウカエデ、サトウキビ、サトウマツ、サザンカ、サッサフラスノキ、サフラン、サボンソウ、サラソウジュ、サリックスニグラ、サルスベリ、サングイナリアカナデンシス、サンザシ、サンシキスミレ、サンシチニンジン、サンシュユ、サンショウ、サンペンズ、シアテアメデュラリス、シアノチスアラクノイデア、シアバターノキ、シオザキソウ、シシンブリウムイリオ、シストローズ(ラブダナム)、シスツスモンスペリエンシス、シスツスラダニフェルス、シソ、シチヘンゲ、シナノキ、シバムギ、ジプテリクスオドラタ、シベリアモミ、シマルバ、シミシフガダフリカ、シモツケソウ、ジャガイモ、シャクヤク、ジャスミン、ジャノヒゲ、ジャノメエリカ、シュクシャ、ジュズダマ、シュッコンカスミソウ、ジュニペルスメキシカナ、ジュンサイ、ショウガ、ショウズク(カルダモン)、ショウブ、ショウヨウダイオウ、シラカバ、シラン、ロガラシ、シロバナインドソケイ、シロバナルーピン、シロバナワタ、シンコナカリサヤ、シンセパルムデュルシフィクム、シンビジウム、シンプロコスラセモサ、スイートアカシア、スイカ、スイカズラ、スカビオサアルベンシス、スギナ、スクテラリアガレリクラータ、ステビア、ストローブマツ、スパイニーバンブー、スピルリナプラテンシス、スピルリナマキシマ、スベリヒユ、スペルトコムギ、スミノミザクラ、スミラックスアリストロチアエホリア、セイヨウアカネ、セイヨウアカマツ、セイヨウイソノキ、セイヨウイラクサ、セイヨウオオバコ、セイヨウオトギリソウ、セイヨウカノコソウ、セイヨウカボチャ、セイヨウカリン、セイヨウカワラニンジン、セイヨウキズタ、セイヨウグルミ、セイヨウゴマノハグサ、セイヨウサクラソウ、セイヨウサンザシ、セイヨウシナノキ、セイヨウシロヤナギ、セイヨウタンポポ、セイヨウツゲ、セイヨウトチノキ、セイヨウトネリコ、セイヨウナシ、セイヨウナツユキソウ、セイヨウナナカマド、セイロンニッケイ、セイヨウニワトコ、セイヨウニンジンボク、セイヨウネズ、セイヨウノコギリソウ、セイヨウハシバミ、セイヨウハッカ、セイヨウヒイラギ、セイヨウミザクラ、セイヨウミヤコグサ、セイヨウメギ、セイヨウヤドリギ、セイヨウヤブイチゴ、セイロンニッケイ、セージ、セクロピアオブツシホリア、セコイアオスギ、セシルオーク、セダムプルプレウム、ゼニアオイ、セネガ、ゼラニウム、セルシジウムフロリダム、セレウスグランディフロラス、セロリ、センキュウ、センチフォリアバラ、センチペダクンニンガミー、センニンコク、センプクカ、センブリ、ソウジュツ、ソウハクヒ、ソウパルメット、ソケイ、ソバ、ソラヌムリコカルプム、ダイウイキョウ、ダイコン、ダイサンチク、ダイズ、タイソウ、ダイダイ、タイツリオウギ、タイム、タイワンヒノキ、タカサブロウ、タチジャコウソウ、タチバナ、タブノキ、タベブイアアベラネダエ、タマサキツヅラフジ、ダマスクバラ、タマネギ、ダミアナ、タラゴン、タンジン、タンボリッサトリコフィラ、チガヤ、チャ(茶)、チャボトケイソウ、チューベロース、チョウジ、チョウセンゴミシ、チョウマメ、チリアトメントサ、ツクシメナモミツバキ、ツボクサ、ツルグミ、ツルドクダミ、ツルレイシ、ティーツリー、ディオスコレアコンポジタ、ディオスコレアビロサ、ディオスコレアメキシカナ、テウチグルミ、テコマクリアリス、テツザイノキ、デューク、デュボイシアレイカルドチ、テルミナリア、テンチャ、ドイツアヤメ、ドイツトウヒ、トウガシ、トウガラシ、トウキ、トウキンセンカ、トウニン、トウネズミモチ、トウヒ、トウモロコシ、トウモロコシシルク、トウロウソウ、トクサ、ドクダミ、ドクニンジン、トシシ(マメダオシ)、トショウ、トマト、トリゴネラフォエヌム、トルメンチラ、トロロアオイモドキ、ナガバギシギシ、ナギイカダ、ナス、ナズナ、ナタマメ、ナツシロギク、ナツボダイジュ、ナツメ、ナツメヤシ、ナンキョウソウ、ナンバンアイ、ナンバンクサフジ、ニオイスミレ、ニオイテンジクアオイ、ニオイヒバ、ニガヨモギ、ニクズク、ニゲラサチバ、ニュウコウジュ、ニラネギ、ニンジン、ニンニク、ニンファエアアルバ、ネナシカズラ、ノイバラ、ノウゼンハレン、ノジスミレ、ノバラ、ノボロギク、パイナップル、ハイビスカス、ハイマツ、バオバブ、バクホウシアシトリオドラ、バクモンドウ、バコパモンニエラ、ハゴロモグサ、ハス、パセリ、パチョリ、ハッカクレイシ、バッカリスゲニステロイデス、パッシフローラアラタ、ハトムギ、バナナ、ハナハッカ、ハニーサックル、バニラ、バニラタヒテンシス、ハネセンナ、パパイア、パフィオペディルムマウディアエ、ハベルレアロドペンシス、ハマナス、ハマメリス、ハヤトウリ、バラ、パリエタリア、ハリエンジュ、ハルパゴフィタム、パルマローザ、バロスマベツリナ、バンウコン、パンジー、バンバラマメ、ビート、ヒイラギメギ、ヒオウギ、ヒキオコシ、ビスナガベラ、ビターアーモンド、ビターオレンジ、ヒドラスチスカナデンシス、ヒナギク、ヒナゲシ、ビナンカズラ、ピヌスヘーダ、ヒノキ、ヒバマタ、ヒヒラギギク、ヒポファエラムノイデス、ヒマワリ、ヒメコウジ、ヒメコラ、ヒメツルニチニチソウ、ヒメナエアクルバリル、ヒメフウロ、ビャクダン、ヒヨコマメ、ヒラマメ、ヒレハリソウ、ビロウドアオイ、ピロカルプスペンナチホリウス、ビワ、ビンロウ、ファフィアパニクラタ、フウセンカズラ、プエラリアミリフィカ、フェルラガルバニフルア、フキタンポポ、ブクリョウ、フサザキスイセン、フサスグリ、フサフジウツギ、フサヌススピカツス、プチグレン、プチコペタルムオラコイデス、ブッソウゲ、ブッチャーブルーム、プテロカルプスマルスピウム、ブドウ、フトモモ、ブナ、フユザンショウ、フユボダイジュ、フユムシナツクサタケ、フラガリアチロエンシス、ブラジルナッツノキ、フランスカイガンショウ、フランスラベンダー、プランタゴアフラ、プランタゴオバタ、プランタゴプシリウム、プリムラシキメンシス、プルーン、プルヌスアフリカナ、プルヌスセロチナ、プルメリア、プレクトランツスバルバタス、ブレチアヒアシンチナ、プロポリス、ベイ、ヘイフラワー、ヘーゼルナッツ、ペカン、ベチベル、ヘチマ、ペニーロイヤルミント、ベニノキ、ベニバナ、ベニバナセンブリ、ペポカボチャ、ヘラオオバコ、ペラルゴニウムカピタツム、ヘリクリスムアレナリウム、ヘリクリスムアングスチホリウム、ヘリクリスムイタリクム、ベルガモット、ペルトホルムダシラチス、ペルーバルサム、ベルガモット、ベルベリスアクイホリウム、ベロニカオフィシナリス、ヘンナ、ヘンルーダ、ホウキギ、ボウシュウボク、ボウシュンカ、
ホウセンカ、ホウライシダ、ホウレンソウ、ホークウィード、ホオノキ、ホクベイフウロソウ、ボコアプロウアセンシス、ボスウェリアセラタ、ホソバセンナ、ホソババレンギク、ボダイジュ、ボタン、ホップ、ポテリウムオフィシナレ、ホホバ、ポリゴナツムムルチフロルム、ボルド、ポンカン、マカデミア、マグノリアオフィシナリス、マグノリアビオンジ、マグワ、マゴジャクシ、マサキ、マダケ、マツ、マツリカ、マテチャ、マドンナリリー、マヨラナ、マリアアザミ、マルピギアグラブラ、マルメロ、マロニエ、マンゴー、マンゴスチン、マンシュウアカジカ、マンシュウアカマツ、マンジュギク、マンダリンオレンジ、マンドレイク、ミシマサイコ、ミズハッカ、ミズレモン、ミチヤナギ、ミツガシワ、ミトラカーパススケーバー、ミモザテヌイフローラ、ミルシアリアデュビア、ミルラ(モツヤクジュ)、ミロタムヌスフラベリフォリア、ミロバラン、ムクロジ、ムラサキ、ムラサキシキブ、ムラサキセンブリ、ムラサキバレンギク、ムラヤコエンジー、メボウキ、メマツヨイグサ、メリアアザジラクタ、メリッサ(コウスイハッカ)、メリロート、メロスリア、メロン、メンタアルベンシス、モウコヨモギ、モウレラフルビアチリス、モクレン、モスカータバラ、モスビーン、モツヤクジュ、モモ、モモタマナ、ヤクモソウ、ヤグルマギク、ヤシャブシ、ヤチヤナギ、ヤナギハッカ、ヤナギラン、ヤマグワ、ヤマザクラ、ヤマノイモ、ヤマヨモギ、ユウガオ、ユーカリ、ユーパトリウムアヤパナ、ユーパトリウムレバウジアヌムベルトニ、ユキノシタ、ユズ、ユソウボク、ユチャ、ユッカグラウカ、ユッカシジゲラ、ユリ、ヨウシュツルキンバイ、ヨウシュホオズキ、ヨウシュヤマゴボウ、ヨーロッパアキノキリンソウ、ヨーロッパキイチゴ、ヨーロッパグリ、ヨーロッパクロヤマナラシ、ヨーロッパシラカバ、ヨーロッパブナ、ヨーロッパマンネングサ、ヨーロッパモミ、ヨモギ、ヨモギギク、ライチー(レイシ)、ライマメ、ライム、ライムギ、ライラック、ラジアータマツ、ラタニア、ラッカセイ、ラナンキュラスフィカリア、ラバンデュラハイブリダ、ラフマ、ラベンダー、ラリックスエウロパエア、ラレアディバリカタ、ラレアメキシカナ、ランブータン、リソウ、リソサムニウムカルカラム、リトセアグルチノサ、リュウガン、リリオスマオバタキ、リンゴ、ルイボス、ルピヌススブカルノスス、ルブスビロスス、ルムプヤン、ルリジサ、ルリヒエンソウ、レスペデザ、レセダルテオラ、レタス、レダマ、レダムパルストレ、レバノンスギ、レビスチクムオフィシナーレ、レモン、レモングラス、レンゲソウ、ローズウッド、ローズマリー、ローブッシュブルーベリー、ローマカミツレ、ローレル(月桂樹)、ログウッド、ロブスタコーヒーノキ、ワイルドタイム、ワサビ、ワサビダイコン、ワサビノキ、ワタスギギク、ワタフジウツギ、ワルテリアインディカ、ワレモコウ等の植物;
アスコフィルムノドスム、アナメ、オオウキモ、オキナワモズク、ギガルチナステラータ、クジェルマニエラギラタ、サルガッスムフィリペンデュラ、サルガッスムフシフォルム、サルガッスムムティカム、スファセラリアスコパリア、デュルビレアアンタルチカ、パディナパボニカ、ヒマンタリアエロンガタ、フカスセラツス、ペルベチアカナリクラタ、マクロシスティスピリフェラ、ミツイシコンブ、ラミナリアオクロロイカ、ラミナリアクロウストニ、ラミナリアディギタータ、ラミナリアヒペルボレア、ワカメ、アスパラゴプシスアルマタ、イギス、カギイバラノリ、カタメンキリンサイ、ゲリジウムカーチラギネウム、サイミ、シマテングサ、ダルス、チノリモ、トチャカ、ポルフィリジウムクルエンタム、マルバチシマクロノリ、リソサムニウムコラリオイデス、アナアオサ、クロレラエメルソニ、クロレラピレノイドーサ、デュナリエラサリナ、デュナリエラバーダウィル、ヒラアオノリ、スピルリナプラテンシス、スピルリナマキシマ、ハスレアオストレアリア、デレセリアサングイネア、ピケアロブスタ、プリュウロクリシスカルテレ、ヘマトコッカスプルビアリス、ラン藻、コンドルスクリスプス、サンゴモ、シーウィップ、赤藻等の藻類;
エベルニアフルフラセア、ツノマタゴケ、ウスニアバルバタ、オシャグジタケ、カバアナタケ、シイタケ、ニンギョウタケ、ヒメマツタケ、フユムシナツクサタケ、カバアナタケ、チョレイマイタケ、冬虫夏草等の地衣類や菌糸類が挙げられる。
これらの中でも、アケビ茎エキス、アスナロエキス、アマモエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエベラエキス、イザヨイバラエキス、イモセミルエキス、イリス根エキス、ウイキョウエキス、エイジツエキス、オウゴンエキス(コガネバナの根のエキス)、オウレンエキス、オタネニンジンエキス、オトギリソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジ油、ガマ穂エキス、カミツレエキス、カラスムギエキス、カロットエキス、キイチゴエキス、キウイエキス、キダチアロエエキス、キハダ樹皮エキス(オウバクエキス)、クインスシードエキス、クチナシエキス、クララエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、ケープアロエエキス、ゲンノショウコエキス、コウホネエキス、サボンソウエキス、サンザシエキス、ジオウエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セージエキス、セージ油、ゼニアオイエキス、センブリエキス、ダイズエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、チャエキス、チューベロースエキス、トウニンエキス、ドクダミエキス、ノバラエキス、バクガ根エキス、ハッカ油、ハトムギエキス、ハマメリスエキス、ヒオウギエキス、ヒバマタエキス、ビワ葉エキス、フキタンポポエキス、ブッチャーブルームエキス、ブナエキス、ペパーミントエキス、マヨナラエキス、マロニエエキス、ミシマサイコ根エキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、メリロートエキス、モモ葉エキス、ヤシャブシ実エキス、ユーカリエキス、ユーカリ油、ユキノシタエキス、ユズエキス、ユリエキス、ヨクイニンエキス(ハトムギの実のエキス)、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、ラベンダー油、レイシエキス、レモンエキス、ローズマリーエキス、ローズマリー油、ワイルドタイムエキス、ワレモコウエキス、加水分解コメエキス、加水分解酵母エキス、褐藻エキス、紅藻エキス、黒砂糖エキス、米エキス加水分解物、緑藻エキス、緑茶エキスが好ましく、アスナロエキス、アルテアエキス、イザヨイバラエキス、イリス根エキス、オウゴンエキス、オタネニンジンエキス、オレンジ油、カミツレエキス、カロットエキス、キダチアロエエキス、キハダ樹皮エキス、クララエキス、クロレラエキス、シャクヤクエキス、シラカバエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セージ油、チャエキス、チューベロース、ドクダミエキス、ノバラエキス、ハマメリスエキス、ビワ葉エキス、ブナエキス、マロニエエキス、メリッサエキス、メリロートエキス、ユーカリエキス、ユーカリ油、ユキノシタエキス、ユズエキス、ユリエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、ラベンダー油、ローズマリーエキス、褐藻エキス、紅藻エキス、米エキス加水分解物、緑藻エキス、緑茶エキスがより好ましく、アスナロエキス、イザヨイバラエキス、オウゴンエキス、オタネニンジンエキス、カミツレエキス、キハダ樹皮エキス、クララエキス、クロレラエキス、シラカバエキス、セイヨウノコギリソウエキス、チューベロース、ハマメリスエキス、ビワ葉エキス、ブナエキス、メリッサエキス、ユーカリエキス、ユーカリ油、ユキノシタエキス、ユリエキス、ヨモギエキス、褐藻エキス、緑茶エキスが更に好ましく、アスナロエキス、オタネニンジンエキス、カミツレエキス、キハダ樹皮エキス、クロレラエキス、シラカバエキス、チューベロース、ハマメリスエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、褐藻エキスが最も好ましい。
植物由来エキスの配合量は特に限定されないが、植物由来エキスが少なすぎると抗菌性の向上効果が得られない場合があるため、植物由来エキスの配合量は、上記式で表わされる化合物からなる抗菌剤100質量部に対して0.1質量部以上が好ましい。また、植物由来エキスを増量していくと、それに伴って抗菌性は向上してくるが、植物由来エキスが一定量を超えると、抗菌性の低下は見られないものの、それ以上抗菌性は向上しない場合がある。よって植物由来エキスは、上記式で表わされる化合物からなる抗菌剤100質量部に対して0.1〜1000質量部がより好ましく、0.5〜200質量部が更に好ましく、1〜100質量部が最も好ましい。植物由来エキスの含有量が0.1質量部未満では、植物由来エキスの添加による抗菌性の向上効果が十分得られない場合があり、1000質量部を超えると、抗菌性をそれ以上向上させることができなくなる場合がある。また、植物由来エキスを2種以上用いる場合は、合計の配合量が上記の範囲となることが好ましい。
亜鉛化合物としては、例えば、酢酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、リシノレイン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛、アスパラギン酸亜鉛、アセチルメチオニン亜鉛、グルコン酸亜鉛、クエン酸亜鉛、ポリピロリドンカルボン酸亜鉛、ピコリン酸亜鉛等の有機酸亜鉛塩;p−フェノールスルホン酸亜鉛等のスルホン酸亜鉛塩、アスコルビルリン酸亜鉛、セチルリン酸亜鉛ナトリウム、DNA亜鉛等のリン酸エステル亜鉛塩;ジンクピリチオン等の亜鉛錯体;(銀/亜鉛/アンモニウム)ゼオライト、ケイ酸(アンモニウム/銀/亜鉛/アルミニウム)等の亜鉛担持ゼオライト;酸化アルミニウム/亜鉛、酸化アルミニウム/亜鉛/セリウム、酸化アルミニウム/亜鉛/鉄等の水酸化アルミニウム等の焼成物;硫酸亜鉛、硫化亜鉛、塩化亜鉛、臭化亜鉛、硝酸亜鉛、塩化亜鉛アンモニウム、硫酸亜鉛アルミニウム、硫酸亜鉛カリウム、ヨウ化亜鉛、塩基性炭酸亜鉛等の無機亜鉛塩;(水酸化/炭酸)(Mg/Al/亜鉛)、酸化亜鉛等が挙げられる。これらの中でも、水に溶解して亜鉛イオンになりやすい化合物が好ましく、20℃における水100gへの溶解度が5g以上であることが好ましく、溶解度が10g以上であることが更に好ましい。このような亜鉛化合物としては、硫酸亜鉛、塩化亜鉛、グルコン酸亜鉛、臭化亜鉛、硝酸亜鉛、塩化亜鉛アンモニウム、硫酸亜鉛アルミニウム、硫酸亜鉛カリウム、ヨウ化亜鉛等が挙げられる。
亜鉛化合物の配合量は特に限定されないが、亜鉛化合物が少なすぎると抗菌性の向上効果が得られない場合があるため、亜鉛化合物の配合量は、上記式で表わされる化合物からなる抗菌剤100質量部に対して0.02質量部以上が好ましい。また、亜鉛化合物を増量していくと、それに伴って抗菌性は向上してくるが、亜鉛化合物が一定量を超えると、抗菌性の低下は見られないものの、それ以上抗菌性は向上しない場合がある。よって亜鉛化合物は、上記式で表わされる化合物からなる抗菌剤100質量部に対して0.02〜10質量部がより好ましく、0.05〜5質量部が更に好ましく、0.1〜2質量部が最も好ましい。亜鉛化合物の含有量が0.1質量部未満では、亜鉛化合物の添加による抗菌性の向上効果が十分得られない場合があり、1000質量部を超えると、抗菌性をそれ以上向上させることができなくなる場合がある。また、亜鉛化合物を2種以上用いる場合は、合計の配合量が上記の範囲となることが好ましい。
本発明の抗菌剤の使用方法は特に限定されず、抗菌、殺菌、消毒、防黴等の目的で、公知の抗菌剤、殺菌剤、消毒剤、防黴剤と同様に使用することができる。例えば、抗菌処理を施したい対象物にスプレーする方法、塗布する方法、対象物に含浸させる方法、対象物を浸漬させる方法等、通常採用される方法をそのまま用いることができる。又、用途としては、医療器具類や患部の消毒洗浄を目的とする医療用洗浄剤、食器等を殺菌洗浄する家庭用洗浄剤、食品工業用洗浄剤、容器移送コンベア用潤滑剤、食品包装フィルム、繊維、合成樹脂、木材、日用品等を抗菌加工するための抗菌剤、シャンプー、リンス、ハンドソープ、ボディーソープ、クレンジングクリーム、化粧料、衣料用柔軟剤、水性若しくは非水性塗料、不織布等に含浸させたウェットティッシュや便座クリーナー、繊維用抗菌剤として使用する場合は、綿、ポリエステル、アクリル、ナイロン等のあらゆる繊維について、攪拌処理、浸漬処理、スプレー処理等の一般的方法で処理すればよい。又、木材、日用品等には、表面に塗布又は噴霧することもできる。更に、合成樹脂等について使用する場合は、成形後に塗布若しくは噴霧することにより表面に付着させてもよいし、抗菌効果を持続させるために成形加工時等に練り込むこともできる。これらの中でも、本発明の抗菌剤は人体に対する安全性が高いことから、化粧料や洗浄剤等の人体に直接触れるものに使用することが好ましい。
また、本発明の化粧料とは、本発明の抗菌剤又は抗菌性組成物を含有した化粧料である。こうした化粧料としては、例えば、洗顔クリーム、洗顔フォーム、クレンジングクリーム、クレンジングミルク、クレンジングローション、マッサージクリーム、コールドクリーム、モイスチュアクリーム、日焼け止めクリーム、養毛剤、ヘアクリーム、ヘアリキッド、セットローション、ヘアブリーチ、カラーリンス、パーマネントウェーブ液、ハンドクリーム、口紅、各種パック、ファンデーション、化粧水、化粧液、乳液、オーデコロン、爪用化粧品、シャンプー、リンス等が挙げられ、本発明の抗菌剤の配合量は、0.001〜10質量%、好ましくは0.001〜3質量%、より好ましくは0.01〜2質量%程度である。
更に、本発明の洗浄剤とは、本発明の抗菌剤又は抗菌性組成物と界面活性剤を含有した洗浄剤である。なお、本発明の抗菌性組成物に界面活性剤が含有されているものは、そのままでも本発明の洗浄剤になる場合がある。こうした洗浄剤としては、例えば、台所用洗浄剤、トイレ用洗浄剤、風呂用洗浄剤等の家庭用洗浄剤;シャンプー、ハンドソープ、ボディーソープ等の身体洗浄剤が挙げられ、本発明の抗菌剤の配合量は、0.001〜10質量%、好ましくは0.001〜3質量%、より好ましくは0.01〜2質量%程度である。
本発明の洗浄剤に使用できる界面活性剤としては、例えば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、窒素不含ノニオン性界面活性剤等が挙げられる。これらの中でも、本発明の洗浄剤は、特に、アニオン性界面活性剤又は窒素不含ノニオン性界面活性剤を使用することが好ましい。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、硫化オレフィン塩、高級アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、硫酸化脂肪酸塩、スルホン化脂肪酸塩、リン酸エステル塩、脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、グリセライド硫酸エステル塩、脂肪酸エステルのスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸メチルエステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸塩、アシル化ペプチド、脂肪酸アルカノールアミド又はそのアルキレンオキサイド付加物の硫酸エステル塩、スルホコハク酸エステルの塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルベンゾイミダゾールスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸塩、N−アシル−N−メチルタウリンの塩、N−アシルグルタミン酸又はその塩、アシルオキシエタンスルホン酸塩、アルコキシエタンスルホン酸塩、N−アシル−β−アラニン又はその塩、N−アシル−N−カルボキシエチルタウリン又はその塩、N−アシル−N−カルボキシメチルグリシン又はその塩、アシル乳酸塩、N−アシルサルコシン塩、及びアルキル又はアルケニルアミノカルボキシメチル硫酸塩等が挙げられる。このようなアニオン性界面活性剤の塩の対イオンとしては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属イオン;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属イオン;アンモニウム;モノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウム、モノイソプロパノールアンモニウム、ジイソプロパノールアンモニウム、トリイソプロパノールアンモニウム等の有機アンモニウム等が挙げられる。
上記高級脂肪酸塩としては、炭素数12〜18の脂肪酸の塩が好ましく、ヤシ油脂肪酸塩、ドデカン酸塩、テトラデカン酸塩、ヘキサデカン酸塩、オレイン酸塩が更に好ましい。同様に、高級アルキル硫酸エステル塩としては、アルキルが炭素数10〜18のものが好ましく、炭素数12〜16のものが更に好ましい。ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩としては、アルキルが炭素数10〜18のものが好ましく、炭素数12〜16のものが更に好ましい。又、ポリオキシエチレン基の平均重合度は、1〜12が好ましく、2〜10がよりに好ましく、3〜8が更に好ましい。
これらのアニオン性界面活性剤の中でも、皮膚等への刺激性が少ないことから、高級脂肪酸塩、高級アルキル硫酸エステル塩、α−スルホ脂肪酸メチルエステル塩、高級アルコール硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンスルホコハク酸アルキルエステル塩、モノアルキルリン酸エステル塩が好ましく、高級脂肪酸塩、高級アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が更に好ましい。又、同様の理由から、アニオン性界面活性剤の塩の対イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウム、トリイソプロパノールアンモニウムが好ましい。
又、本発明の抗菌性組成物と好ましく併用することができる窒素不含ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル(エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの付加形態は、ランダム状、ブロック状の何れでもよい)、ポリエチレングリコールプロピレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、グリセリン脂肪酸エステル又はそのエチレンオキサイド付加物、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、ショ糖脂肪酸エステル、アルキル(ポリ)グリセリンエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸メチルエステルエトキシレート等が挙げられる。
このような窒素不含ノニオン性界面活性剤の中でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましく、ポリオキシエチレン(エチレンオキサイドの平均付加モル数は4〜18が好ましい)アルキル(炭素数12〜16が好ましい)エーテルがより好ましい。なお、上記の界面活性剤は、本発明の化粧料にも使用することができる。
本発明の化粧料及び洗浄剤は、上述した界面活性剤成分以外にも、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分、例えば、シリコーン油、増粘剤、油剤、粉体(顔料、色素、樹脂)、その他の抗菌剤、香料、保湿剤、生理活性成分、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、パール化剤、中和剤、pH調整剤、酵素等の成分を適宜配合することができる。
増粘剤としては、例えば、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、セルロース又はその誘導体、ケラチン及びコラーゲン又はそれらの誘導体、アルギン酸カルシウム、プルラン、寒天、ゼラチン、タマリンド種子多糖類、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、グアーガム、アラビアゴム、結晶セルロース、アラビノガラクタン、カラヤガム、トラガカントガム、アルギン酸、アルブミン、カゼイン、カードラン、β−グルカン、ジェランガム、デキストラン等が挙げられる。
油剤は、通常化粧料に用いられる揮発性及び不揮発性の油剤、溶剤及び樹脂が挙げられ、常温で液体、ペースト、固体であっても構わないが、ハンドリングに優れる液体が好ましい。油剤としては、例えば、セチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の脂肪酸、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸へキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチル等のエステル類、流動パラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナバロウ等のロウ、ミンク油、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油脂等が挙げられる。
粉体としては、例えば、赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号Alレーキ、黄色203号Baレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、シリコーンパウダー、セルロースパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の高分子、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ等の無機粉体、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素等が挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状等)に特に制限はない。
これらの粉体は、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等によって事前に表面処理されていても構わない。
その他の抗菌剤としては、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン等のパラベン系抗菌剤;チアベンダゾール、2−ベンツイミダゾリルカルバミン酸メチルプリベントール等のイミダゾール系抗菌剤;トリクロロカルバニリド、クロフルカルバン等のカーバニリド系抗菌剤;ベンゾチアゾール等のチアゾール系抗菌剤;デブコナゾール、カビノン等のトリアジン系抗菌剤;クロルヘキシジン塩酸塩、ポリヘキサメチレンビグアナイド等のビグアナイド系抗菌剤等が挙げられるが、これらの抗菌剤を併用する場合には、人体に対する刺激性等を考慮して慎重に使用すべきである。
保湿剤としては、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ソルビトール、デオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜等の生体高分子、アミノ酸、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイ等が挙げられる。
溶媒としては、例えば、精製水、エタノール、軽質流動イソパラフィン、低級アルコール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N−メチルピロリドン、フルオロアルコール、次世代フロン等が挙げられる。