JP5025829B1 - 自動切削装置での切削に適した歯科用組成物 - Google Patents

自動切削装置での切削に適した歯科用組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 充填材と樹脂マトリックスを含む歯科用組成物において、前記歯科用組成物のペースト時の操作性を向上させ、前記歯科用組成物で形成された歯科用ブロックまたは歯科用補綴物の機械的強度を改良する。
【解決手段】
第一最多粒子群および樹脂マトリックスを含む歯科用組成物であって、前記第一最多粒子群は、粒径110〜1000μmの範囲に存在する第一最多粒子を含み、かつ、前記第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群からなり、前記第一最多粒子群の粒子数の、前記第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する比が0.8以上である歯科用組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、歯科用組成物に関する。本発明は、前記歯科用組成物で形成された歯科用ブロックまたは歯科用補綴物にも関する。
歯牙欠損部の修復、人工歯等の歯科用補綴物のための歯科用材料として、充填材および樹脂マトリックスを含む歯科用組成物が用いられる。前記の歯科用組成物は、樹脂マトリックスを重合硬化させることで、ペーストから硬化物へと変化する。歯科用組成物のペーストには、適度な付形性、窩洞への充填性および保存安定性に関する歯科医師や技工士の要求がある。歯科用組成物の硬化物には、機械的強度、滑沢性および色調適合性に関する患者の要求がある。さらに、歯科用組成物の硬化物には、切削感および研磨性に関する技工士等の要求もある。
該歯科用組成物は、樹脂マトリックスの重合硬化に伴って、体積が収縮する。該体積の収縮の程度は、重合収縮率とも称される。重合収縮率が大きいと、該歯科用組成物を口腔内で歯牙欠損部の修復に用いた場合には、歯牙と歯科用組成物との界面に大きな歪みや間隙が生じ、密着性および辺縁封鎖性が劣っていた。また、耐摩耗性や曲げ強度などの機械的強度も十分ではなかった。さらに、該歯科用組成物を大きな窩洞への充填材料として用いた場合には、二次齲蝕が生じ易かった。
該歯科用組成物を口腔外で用いて歯科用ブロックまたは歯科用補綴物を形成した場合、前記歯科用ブロックまたは歯科用補綴物の内部に大きな歪みや隙間が生じ、機械的強度に劣る結果となる。該歯科用ブロックを切削研磨して歯科用補綴物を形成する場合、該補綴物の細部や薄部では変形が生じ易く、正確な歯科用補綴物を作製することは難しかった。
充填材として比較的大きな石英粒子を含有する従来型の歯科用材料は、実用的な重合収縮率を有していた。また、その硬化物の機械的強度も実用的なものであった。しかしながら、該硬化物の切削感および研磨性は満足のいくものではなかった。
粒径0.01〜0.05μmの超微粒子シリカを充填材として含有する歯科用材料も開発された。かかる歯科用材料は、その硬化物における研磨性が優れ、容易に滑沢面を得ることができる。しかしながら、前記歯科用材料はペースト状態において粘度が上るために、前記の超微粒子充填材の配合量には限界があった。このため、かかる歯科用材料の重合収縮率、その硬化物の機械的強度および耐磨耗性は好ましいものではなかった。前記2つのタイプの歯科用材料の長所をあわせもつ、ハイブリッド型の歯科用材料も開発された(特許文献1)。
特開昭63−88110号公報
従来の歯科用材料は、技工士等が歯科用ルーターを用いて硬化物を手作業で切削することを前提として開発されてきたために、充填材の粒径は、約150μmからサブミクロンへと移行してきた。しかしながら、サブミクロンの充填材を含有する歯科用材料の重合収縮率は、実用的ではなかった。
歯科用ブロックを作製する場合、歯科用補綴物を作製する場合に比べ、大きな形状の硬化物を作製することになる。そのような大きな形状の硬化物においては、重合収縮に伴う内部応力がたまり易く、硬化物の機械的強度等の物性が低下する傾向があった。
歯科医師や技工士が扱いやすい適度な付形性を有し、重合収縮率が小さい歯科用組成物が、口腔内での大きな窩洞への充填材料として望まれていた。加えて、歯科医師や技工士が扱いやすい適度な付形性を有し、保存安定性が高いペーストを与え、機械的強度に優れ、変形が生じにくい硬化物を与える歯科用組成物が望まれていた。
本発明は、充填性に優れ、かつ保存安定性が高いペーストを与え、重合収縮率およびヒケの小さい硬化物を与える歯科用材料を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、第一最多粒子群および樹脂マトリックスを含む歯科用組成物であって、前記第一最多粒子群は、粒径110〜1000μmの範囲に存在する第一最多粒子を含み、かつ、前記第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群からなり、および前記第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第一最多粒子群の粒子数の比(=[第一最多粒子群の粒子数]/[第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数])が0.8以上である歯科用組成物を提供する。
本発明の第1の態様において、第一最多粒子の粒径は、好ましくは250μm超から1000μm以下であり、より好ましくは300μm以上700μm未満である。
本発明の第2の態様は、第一最多粒子群、第二最多粒子群および樹脂マトリックスを含む歯科用組成物であって、
前記第一最多粒子群は、粒径10〜1000μmの範囲に存在する第一最多粒子を含み、かつ、前記第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群からなり、前記第一最多粒子の粒径が110μm以上の場合、前記第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第一最多粒子群の粒子数の比(=[第一最多粒子群の粒子数]/[第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数])は0.8以上であり、または、前記第一最多粒子の粒径が110μm未満の場合、前記第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第一最多粒子群の粒子数の比は0.6以上であり;および
前記第二最多粒子群は、前記第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の範囲を除いた粒径10〜1000μmの範囲に存在する第二最多粒子を含み、かつ、前記第二最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群からなり、前記第二最多粒子の粒径が110μm以上の場合、前記第二最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第二最多粒子群の粒子数の比(=[第二最多粒子群の粒子数]/[第二最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数])は0.8以上であり、または、前記第二最多粒子の粒径が110μm未満の場合、前記第二最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第二最多粒子群の粒子数の比は0.6以上であり;ならびに、
第二最多粒子の粒径に対する第一最多粒子の粒径の比(=[第一最多粒子の粒径]/[第二最多粒子の粒径])が0.1〜0.3の範囲内にあり、かつ、第二最多粒子群の粒子数に対する第一最多粒子群の粒子数の比(=[第一最多粒子群の粒子数]/[第二最多粒子群の粒子数])は0.7〜4.0の範囲内にあることを特徴とする、歯科用組成物を提供する。
本発明の第2の態様において、第一最多粒子の粒径は好ましくは10μmから300μmであり、かつ、第二最多粒子の粒径は好ましくは110μmから1000μmである。
本発明の第3の態様は、粒径110〜1000μmの範囲に存在する第一最多粒子を含み、かつ、前記第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群からなる第一粒子群を、樹脂マトリックスと混合して得られる歯科用組成物であって、前記第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第一最多粒子群の粒子数の比(=[第一最多粒子群の粒子数]/[第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数])が0.8以上である歯科用組成物を提供する。
本発明の第4の態様は、粒径10〜1000μmの範囲に存在する第一最多粒子を含み、かつ、前記第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群からなる第一最多粒子群;前記第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の範囲を除いた粒径10〜1000μmの範囲に存在する第二最多粒子を含み、かつ、前記第二最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群からなる第二最多粒子群;および樹脂マトリックスを混合して得られる歯科用組成物であって、
前記第一最多粒子の粒径が110μm以上の場合、前記第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第一最多粒子群の粒子数の比(=[第一最多粒子群の粒子数]/[第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数])は0.8以上であり、または、前記第一最多粒子の粒径が110μm未満の場合、前記第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第一最多粒子群の粒子数の比は0.6以上であり;および
前記第二最多粒子の粒径が110μm以上の場合、前記第二最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第二最多粒子群の粒子数の比(=[第二最多粒子群の粒子数]/[第二最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数])は0.8以上であり、または、前記第二最多粒子の粒径が110μm未満の場合、前記第二最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第二最多粒子群の粒子数の比は0.6以上であり;ならびに、
第二最多粒子の粒径に対する第一最多粒子の粒径の比(=[第一最多粒子の粒径]/[第二最多粒子の粒径])が0.1〜0.3の範囲内にあり、かつ、第二最多粒子群の粒子数に対する第一最多粒子群の粒子数の比(=[第一最多粒子群の粒子数]/[第二最多粒子群の粒子数])は0.7〜4.0の範囲内にあることを特徴とする、歯科用組成物を提供する。
本発明は、重合収縮率およびヒケが小さい硬化物を与える。本発明の歯科用組成物で形成された硬化物は、歯科用補綴物の作製に適している。また、本発明の歯科用組成物で形成された歯科用ブロックは、プログラム制御された自動切削装置での切削に適している。当該歯科用組成物は、保存安定性に優れ、充填性に優れたペーストを与える。
本発明の歯科用組成物で形成された硬化物の断面の模式図。a1は、歯科用ルーターを備えたCAD/CAMシステムを用いて切削した、前記硬化物の切削面を示す。b1は、前記硬化物中の第二最多粒子群の粒子を示す。c1は、前記硬化物中の第一最多粒子群の粒子を示す。d1は、前記硬化物における樹脂マトリックスを示す。 本発明の歯科用組成物で形成された硬化物の断面の模式図。a2は、歯科医師や技工士が歯科用ルーターを用いて手作業で切削した、前記硬化物の切削面を示す。b2は、前記硬化物中の第二最多粒子群の粒子を示す。c2は、前記硬化物中の第一最多粒子群の粒子を示す。d2は、前記硬化物における樹脂マトリックスを示す。
本明細書において、「歯科用組成物」は、歯科分野で用いることができる組成物を意味する。本発明にかかる歯科用組成物は、少なくとも1種の充填材および樹脂マトリックスを含む。
本発明において、充填材としての粒子の材料は、無機材料、有機材料または有機無機複合材料のいずれであってもよい。
本発明において、充填材としての無機粒子の材料は、限定するものではないが、一般に歯科用組成物として使用できるいずれかの無機材料を用いることができる。そのような無機材料の例としては、石英、無定形シリカ、アルミニウムシリケート、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、種々のガラス類(溶融法によるガラス、ゾル−ゲル法による合成ガラスなどを含む)、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、クレー、雲母、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化チタン、炭化ケイ素、炭化ホウ素、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、ゼオライト等が挙げられる。好ましくは、ナトリウム、ストロンチウム、バリウム、ランタン等の金属および/またはフッ素を含むアルミノシリケートガラス、ボロシリケート、アルミノボレート、ボロアルミノシリケートガラス等のガラス類である。これらの無機材料は、単独でまたは複数を組み合わせて用いることができる。かかる無機粒子は、気相法により生成したアエロジルまたはゾル−ゲル反応等の溶液中から生成したシリカージルコニア酸化物粒子等の無機超微粒子を凝集させた凝集性無機粒子であってもよい。本発明において、これらの無機粒子は、単独でまたは複数を組み合わせて用いることができる。
本発明において、充填材としての無機粒子の材料は、好ましくは、ガラスである。より好ましくは、前記の無機粒子の材料はアルミノシリケートガラスである。さらに好ましくは、かかるガラスの組成は、SiOがガラス組成物に対して60〜90質量%、Alがガラス組成物に対して5〜20質量%およびその他の無機酸化物がガラス組成物に対して3〜20質量%である。その他の無機酸化物の例としては、アルカリ金属酸化物、着色顔料等が挙げられる。本発明において、ガラスは、リチウム、ベリリウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、カルシウム、ルビジウム、ストロンチウム、セシウム、およびバリウムの酸化物からなる群より選択される少なくとも1種のアルカリ金属酸化物を含んでいてよい。
本発明において、充填材としての粒子の材料は、歯科材料として使用可能な公知の有機樹脂を用いることができる。そのような有機樹脂の例としては、限定するものではないが、(メタ)アクリレート系樹脂が挙げられる。なお、本明細書において、用語「(メタ)アクリレート」または「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル基含有重合性単量体とメタクリロイル基含有重合性単量体の両者を包括的に表記する。
本発明において、充填材としての粒子の有機材料としては、単官能性単量体(未架橋性モノマー):メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等のシラン化合物類;2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド等の窒素含有化合物、芳香族系二官能性単量体(架橋性モノマー):2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシテトラエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシペンタエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシジプロポキシフェニル)プロパン、2(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル)−2(4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2(4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル)−2(4−(メタ)アクリロイルオキシトリエトキシフェニル)プロパン、2(4−(メタ)アクリロイルオキシジプロポキシフェニル)−2(4−(メタ)アクリロイルオキシトリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシジプロポキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシイソプロポキシフェニル)プロパン等、脂肪族系二官能性単量体(架橋性モノマー):2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート等、三官能性単量体(架橋性モノマー):トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等、四官能性単量体(架橋性モノマー):ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の、単重合体または共重合体等が挙げられる。
本発明において、充填材としての粒子の材料は、歯科材料として使用可能な公知の有機無機複合材料を用いることができる。かかる有機無機複合材料の粒子は、無機粒子を重合性単量体に分散させ重合化した後に粉砕して得られる粒子であってよい。前記の有機無機複合材料は、重合性単量体で構成される高分子マトリックス中に、前記の無機粒子が分散した状態にある。かかる有機無機複合材料を構成する無機粒子は、本発明の歯科用組成物に充填材として用いられる上記の無機粒子であってよい。そのような無機粒子としては、限定するものではないが、コロイダルシリカ(商品名:アエロジルR972、アエロジル200、アエロジル380、アエロジル50、日本アエロジル社製)であってよい。また、かかる有機無機複合材料を構成する高分子マトリックスは、本発明の歯科用組成物に樹脂マトリックスとして用いられる上記の有機材料であってよい。
本発明の第1の態様の実施形態において、本発明にかかる歯科用組成物の少なくとも1種の充填材は、粒子であって、粒径110〜1000μmの範囲に存在する第一最多粒子を含み、かつ、前記第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群からなる第一最多粒子群であり、前記第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第一最多粒子群の粒子数の比が0.8以上、好ましくは0.85以上、最も好ましくは0.9以上であり、前記の少なくとも1種の充填材が前記歯科用組成物において65.0〜99.5質量%である。
本発明の第2の態様の実施形態において、本発明にかかる歯科用組成物の少なくとも1種の充填材は、第一最多粒子群および第二最多粒子群を含み、前記第一最多粒子群は、粒径10〜1000μmの範囲に存在する第一最多粒子を含み、かつ、前記第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群からなり、前記第一最多粒子の粒径が110μm以上の場合、前記第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第一最多粒子群の粒子数の比は0.8以上、好ましくは0.85以上、最も好ましくは0.9以上であり、または、前記第一最多粒子の粒径が110μm未満の場合、前記第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第一最多粒子群の粒子数の比は0.6以上、0.65以上または0.7以上であり;および
前記第二最多粒子群は、前記第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の範囲を除いた粒径10〜1000μmの範囲に存在する第二最多粒子を含み、かつ、前記第二最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群からなり、前記第二最多粒子の粒径が110μm以上の場合、前記第二最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第二最多粒子群の粒子数の比は0.8以上、好ましくは0.85以上、最も好ましくは0.9以上であり、または、前記第二最多粒子の粒径が110μm未満の場合、前記第二最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第二最多粒子群の粒子数の比は0.6以上、0.65以上または0.7以上であり;ならびに、
第二最多粒子の粒径に対する第一最多粒子の粒径の比が0.1〜0.3、0.15〜0.27、または0.2〜0.24の範囲内にあり、かつ、第二最多粒子群の粒子数に対する第一最多粒子群の粒子数の比は0.7〜4.0、0.7〜3.0、0.7〜2.0、または0.7〜1.5の範囲内にあり、前記の少なくとも1種の充填材が前記歯科用組成物において65.0〜99.5質量%である。
本発明の第2の態様の1つの実施形態において、本発明にかかる歯科用組成物は、充填材として第一最多粒子群および第二最多粒子群から成る。
本発明において、本発明にかかる歯科用組成物の少なくとも1種の充填材が、前記歯科用組成物において65.0〜99.5質量%であり、好ましくは70〜98質量%であり、より好ましくは80〜95質量%である。
本発明の第5の態様は、本発明の第2の態様にかかる歯科用組成物において、粒径が1μm未満であって、平均粒径が1nm〜300nmである超微粒子をさらに含む歯科用組成物が提供される。前記超微粒子は、限定するものではないが、コロイダルシリカ(商品名:アエロジルR972、アエロジル200、アエロジル380、アエロジル50、日本アエロジル社製)であってよい。前記超微粒子の平均粒径は、それぞれ16nm(アエロジルR972)、12nm(アエロジル200)、7nm(アエロジル380)、30nm(アエロジル50)である。
本発明において、「粒径」は、充填材としての粒子を顕微鏡写真撮影し、その撮影像から粒子の定方向径(グリーン径)を測定して得られる。例えば、充填材および樹脂マトリックスを含む歯科用組成物のペースト中の充填材の粒径は、限定するものではないが、アセトンなどの溶剤を用いて樹脂マトリックスを溶解し充填材を分離した後に測定することができる。歯科用組成物が硬化物の場合、限定するものではないが、該硬化物を約400℃に加熱し、樹脂成分を除去することで、充填材を得ることができる。本発明において、「平均粒径」は、個数基準であり、粒子試料中の複数個の粒子を測定し、得られた粒径の算術平均値である。前記の平均粒径は、限定するものではないが、粒子試料中の粒子1000個を測定することにより計算される。
本発明において「第一最多粒子」とは、所定の粒径の範囲内に存在する粒子群についての度数分布表を作成し、作成した度数分布表において、度数が最も大きい階級の代表値の粒径の0.5倍〜2.0倍の範囲の粒径を有する粒子群についての度数分布表を再び作成し、再度作成した度数分布表において、度数が最も大きい階級に含まれる粒子群を意味する。本発明において「第一最多粒子の粒径」は、第一最多粒子を示す階級の代表値を意味する。階級の代表値とは、階級上限と階級下限との平均値(階級値)である。本発明において、前記の所定の粒径の範囲は、110μm〜1000μmまたは10μm〜1000μmである。度数分布表は、限定するものではないが、以下のようにして作成することができる。歯科用組成物中または充填材としての粒子試料の粒子群の粒径を測定し、前記の所定の粒径の範囲内に存在する粒子の数(n)から、平方根則(√n)またはスタージェスの公式(1+logn)などを用いて適当な階級数を得る。前記の適当な階級数は、平方根則で得られた階級数であってもよいし、スタージェスの公式で得られた階級数であってもよいし、あるいはそれらの階級数の間のいずれかの整数であってよい。所定の粒径の範囲における最大粒径と粒子の最小粒径との差から、粒径の範囲を計算する。計算した粒径の範囲を階級数で割り、階級の幅(w)を求める。求めた階級の幅(w)は、四捨五入などにより適当な数値に変更してもよい。階級の幅(w)は、30μm、20μm、15μm、10μm、5μmおよび1μmなどとなる。決定した階級の幅(w)の各階級に、測定した粒径データを分配し、度数分布表を得る。前記の度数分布表は、歯科用組成物中または粒子試料の粒子500個〜2000個、例えば粒子1000個の粒径に基づいて作成される。
本発明において「第一最多粒子群」とは、前記の第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群を意味する。
本発明において「第二最多粒子」とは、粒径10μm〜1000μmの範囲内に存在する粒子群についての度数分布表を作成し、上記で定義される第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の範囲の粒径を含む階級を除いた、粒径10μm〜1000μmの範囲内に存在する粒子群についての度数分布表において、度数が最も大きい階級の代表値の粒径の0.5倍〜2.0倍の範囲の粒径を有する粒子群についての度数分布表を再び作成し、この再度作成した度数分布表において、度数が最も大きい階級に含まれる粒子群を意味する。本発明において「第二最多粒子の粒径」は、第二最多粒子を示す階級の代表値を意味する。本発明において「第二最多粒子群」とは、前記の第二最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群を意味する。
本発明において、充填材としての粒子は、通常歯科用の充填材として使用される市販の原料粒子を用いることができる。所望の粒径を有する粒子群は、原料粒子を粉砕することにより得ることができる。前記粉砕は、湿式法または乾式法等の、業界で一般に使用されている方法で行うことができる。例えば、ハンマーミルやターボミル等の高速回転ミル、ボールミルや振動ミル等の容器駆動媒体ミル、サンドグラインダーやアトライター等の媒体撹拌ミル、ジェットミル等が挙げられる。粒径の小さい粒子群を得るためには、水性媒体中での湿式粉砕法が好ましい。その際に用い得る水性媒体としては、水単独または必要に応じて水と相溶するアルコール類、エーテル類およびケトン類等を混合したものであってよい。湿式粉砕の条件は、粒子の大きさ、硬さ、仕込み量、水性媒体の種類や添加量、または粉砕機の種類等により異なるが、所望の粒径に応じて、適宜選択され得る。
本発明において、好ましくは、本発明にかかる歯科用組成物で用いられる粒子の円形度は、0.7〜1.0の範囲であり、より好ましくは0.9〜1.0の範囲、さらに好ましくは0.95〜1.00の範囲にある。
本発明において、粒子の円形度は、光学顕微鏡または走査型電子顕微鏡(以下、SEMという)の撮影像を画像解析装置で処理することにより求められる。画像処理するサンプル数は50個以上とする。円形度e=(4・π・S)/(L)は、画像処理で得られた粒子の面積S、および粒子の周囲長Lから算出される。
本発明において、好ましくは、本発明にかかる歯科用組成物の粒子は、屈折率(N)が1.46〜1.58であり、より好ましくは1.49〜1.54である。好適には、本発明にかかる歯科用組成物の粒子の屈折率は、本発明にかかる樹脂マトリックスの屈折率との差が0.03以内であり、好ましくは0.01以内である。
本発明にかかる歯科用組成物の樹脂マトリックスは、重合性単量体および重合開始剤を含む。前記の重合性単量体は、限定するものではないが、一般に歯科用組成物に用いられる公知の単官能性および多官能性の重合性単量体を使用することができる。好ましくは、重合性単量体は、アクリロイル基および/またはメタクリロイル基を有する重合性単量体である。
酸性基を有しない重合性単量体類の例としては、単官能性単量体(未架橋性モノマー):メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等のシラン化合物類;2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド等の窒素含有化合物、芳香族系二官能性単量体(架橋性モノマー):2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシテトラエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシペンタエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシジプロポキシフェニル)プロパン、2(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル)−2(4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2(4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル)−2(4−(メタ)アクリロイルオキシトリエトキシフェニル)プロパン、2(4−(メタ)アクリロイルオキシジプロポキシフェニル)−2(4−(メタ)アクリロイルオキシトリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシジプロポキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシイソプロポキシフェニル)プロパン等、脂肪族系二官能性単量体(架橋性モノマー):2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート等、三官能性単量体(架橋性モノマー):トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等、四官能性単量体(架橋性モノマー):ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ウレタン系重合性単量体の例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート;3−クロロ−2−ハイドロキシプロピル(メタ)アクリレートのような水酸基を有する重合性単量体とメチルシクロヘキサンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジイソシアネートメチルメチルベンゼン、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートのようなジイソシアネート化合物との付加物から誘導される二官能性または三官能性以上のウレタン結合を有するジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本発明にかかる歯科用組成物の樹脂マトリックスは、目的に応じて、上記(メタ)アクリレート系重合性単量体以外の重合性単量体、例えば分子内に少なくとも1個以上の重合性基を有する単量体、オリゴマーまたはポリマーを用いてもよい。かかる重合性単量体は、酸性基やフルオロ基等の置換基を同一分子内に有していてもよい。本発明において、重合性単量体は、単一成分であってもよいし、複数の重合性単量体からなる重合性単量体の混合物であってもよい。また、重合性単量体の粘性が室温で極めて高い場合、または固体である場合は、当該重合性単量体を低粘度の重合性単量体と組み合わせ、重合性単量体の混合物として使用するのが好ましい。前記の組み合わせにおいて、重合性単量体は、2種類または3種類以上を用いてもよい。
本発明にかかる歯科用組成物の樹脂マトリックスは、単官能性重合性単量体のみを含んでいてもよく、多官能性重合性単量体をさらに含んでいてもよい。好ましくは、本発明の樹脂マトリックスは、二官能性重合性単量体の芳香族化合物および二官能性重合性単量体の脂肪族化合物を含む。より好ましくは、本発明の樹脂マトリックスは、2,2−ビス(4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパン(Bis−GMA)およびトリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)を含む。
本発明において、樹脂マトリックスは、歯質または卑金属接着性を、本発明の歯科用組成物に付与するために、重合性単量体の一部または全部としてリン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基、スルホン酸基等の酸基を分子内に含有した重合性単量体を含んでよい。貴金属接着を向上させるために、本発明にかかる樹脂マトリックスは、硫黄原子を分子内に含有した重合性単量体を含んでよい。本発明にかかる樹脂マトリックスは、カルボン酸基含有重合性単量体:(メタ)アクリル酸、1,4−ジ(メタ)アクリロイルオキシエチルピロメリット酸、6−(メタ)アクリロイルオキシナフタレン−1,2,6−トリカルボン酸、N−(メタ)アクリロイル−p−アミノ安息香酸、N−(メタ)アクリロイル−5−アミノサリチル酸、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸およびその無水物、4−(メタ)アクリロイルオキシブチルトリメリット酸およびその無水物、2−(メタ)アクリロイルオキシ安息香酸、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンマレエート、11−(メタ)アクリロイルオキシ−1,1−ウンデカンジカルボン酸、p−ビニル安息香酸等;リン酸基含有単量体:2−(メタ)アクリロイルオキシエチルジハイドロジェンフォスフェート、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルジハイドロジェンフォスフェート、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルジハイドロジェンフォスフェート、ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)ハイドロジェンフォスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルハイドロジェンフォスフェート等;スルホン酸基含有単量体:2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、4−(メタ)アクリロイルオキシベンゼンスルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシプロパンスルホン酸等;ならびに硫黄原子を含有する重合性単量体:トリアジンチオール基を有する(メタ)アクリレート、メルカプト基を有する(メタ)アクリレート、ポリスルフィド基を有する(メタ)アクリレート、チオリン酸基を有する(メタ)アクリレート、ジスルフィド環式基を有する(メタ)アクリレート、メルカプトジアチアゾール基を有する(メタ)アクリレート、チオウラシル基を有する(メタ)アクリレート、チイラン基を有する(メタ)アクリレートを含んでいてよい。これら重合性単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用してもよい。
本発明の1つの実施形態において、重合開始剤は、公知のラジカル発生剤を用いることができる。一般に、重合開始剤は、使用直前に混合することにより重合を開始させる化学重合開始剤、加熱や加温により重合を開始させる熱重合開始剤、光照射により重合を開始させる光重合開始剤に大別される。
本発明の1つの実施形態において、化学重合開始剤は、有機過酸化物/アミン化合物または有機過酸化物/アミン化合物/スルフィン酸塩、有機過酸化物/アミン化合物/ボレート化合物からなるレドックス型の重合開始剤系、酸素や水と反応して重合を開始する有機金属型の重合開始剤系が挙げられる。化学重合開始剤において、スルフィン酸塩類またはボレート化合物類は、酸性基を有する重合性単量体との反応により重合を開始することもできる。
上記有機過酸化物の例としては、ベンゾイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ターシャリーブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン、2,5−ジハイドロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエード等が挙げられる。上記アミン化合物の例としては、アミン基がアリール基に結合した第二級または第三級アミンが挙げられ、具体的には、p−N,N’−ジメチル−トルイジン、N,N’−ジメチルアニリン、N’−β−ヒドロキシエチル−アニリン、N,N’−ジ(β−ヒドロキシエチル)−アニリン、p−N,N’−ジ(β−ヒドロキシエチル)−トルイジン、N−メチル−アニリン、p−N−メチル−トルイジン等が挙げられる。上記スルフィン酸塩類の例としては、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム、ベンゼンスルフィン酸リチウム、p−トルエンスルフィン酸ナトリウム等が挙げられる。上記ボレート化合物の例としては、トリアルキルフェニルホウ素、トリアルキル(p−フロロフェニル)ホウ素(アルキル基はn−ブチル基、n−オクチル基、n−ドデシル基等)のナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩などが挙げられる。また、上記有機金属型の重合開始剤の例としては、トリフェニルボラン、トリブチルボラン、トリブチルボラン部分酸化物等の有機ホウ素化合物類等が挙げられる。
本発明の1つの実施形態において、加熱や加温による熱重合開始剤としては、上記有機過酸化物に加えて、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビスシアノ吉草酸等のアゾ化合物類を用いることができる。
本発明の1つの実施形態において、光重合開始剤は、光増感剤であってよい。光増感剤は、光重合開始剤として単独で用いてもよいし、光増感剤と光重合促進剤とを併用してもよい。上記光増感剤の例としては、ベンジル、カンファーキノン、α−ナフチル、アセトナフセン、p,p’−ジメトキシベンジル、p,p’−ジクロロベンジルアセチル、ペンタンジオン、1,2−フェナントレンキノン、1,4−フェナントレンキノン、3,4−フェナントレンキノン、9,10−フェナントレンキノン、ナフトキノン等のα−ジケトン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル類;チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−メトキシチオキサントン、2−ヒドロキシチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;ベンゾフェノン、p−クロロベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド類;2−ベンジル―ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ベンジル―ジエチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−プロパノン−1等のα−アミノアセトフェノン類;ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ベンジル(2−メトキシエチルケタール)等のケタール類;ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(1−ピロリル)フェニル]−チタン、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(ペンタンフルオロフェニル)−チタン、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,3,5,6−テトラフルオロ−4−ジシロキシフェニル)−チタン等のチタノセン類等が挙げられる。
上記光重合促進剤の例としては、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジ−n−ブチルアニリン、N,N−ジベンジルアニリン、p−N,N−ジメチル−トルイジン、m−N,N−ジメチル−トルイジン、p−N,N−ジエチル−トルイジン、p−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン、m−クロロ−N,N−ジメチルアニリン、p−ジメチルアミノベンズアルデヒド、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノベンゾイックアシッド、p−ジメチルアミノベンゾイックアシッドエチルエステル、p−ジメチルアミノベンゾイックアシッドアミノエステル、N,N−ジメチルアンスラニリックアシッドメチルエステル、N,N−ジヒドロキシエチルアニリン、p−N,N−ジヒドロキシエチル−トルイジン、p−ジメチルアミノフェニルアルコール、p−ジメチルアミノスチレン、N,N−ジメチル−3,5−キシリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチル−α−ナフチルアミン、N,N−ジメチル−β−ナフチルアミン、トリブチルアミン、トリプロピルアミン、トリエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルヘキシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、N,N−ジメチルステアリルアミン、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、2,2’−(n−ブチルイミノ)ジエタノール等の第三級アミン類;N−フェニルグリシン等の第二級アミン類;5−ブチルバルビツール酸、1−ベンジル−5−フェニルバルビツール酸等のバルビツール酸類;ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート、ジオクチルスズジバーサテート、ジオクチルスズビス(メルカプト酢酸イソオクチルエステル)塩、テトラメチル−1,3−ジアセトキシジスタノキサン等のスズ化合物類;ラウリルアルデヒド、テレフタルアルデヒド等のアルデヒド化合物類;ドデシルメルカプタン、2−メルカプトベンゾオキサゾール、1−デカンチオール、チオサリチル酸等の含イオウ化合物等が挙げられる。
本発明の1つの実施形態において、本発明にかかる歯科用組成物の樹脂マトリックスは、上記光重合促進剤を含み、光重合促進能の向上のために、さらにクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、グリコール酸、グルコン酸、α−オキシイソ酪酸、2−ヒドロキシプロパン酸、3−ヒドロキシプロパン酸、3−ヒドロキシブタン酸、4−ヒドロキシブタン酸、ジメチロールプロピオン酸等のオキシカルボン酸類を含んでいてよい。
本発明において、これらの重合開始剤は、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。また、これらの重合開始剤は、重合形態や重合開始剤の種類に限定されず、組み合わせて用いることもできる。重合開始剤の添加量は、使用用途に応じて適宜選択することができる。一般には、重合開始剤の添加量は、重合性単量体に対して0.1〜10重量部の範囲から選択される。
本発明において、重合開始剤は、好ましくは、光重合開始剤である。光重合開始剤を含む歯科用組成物は、空気の混入が少ない状態で、重合させることが比較的容易である。本発明の好ましい実施形態において、光重合開始剤は、α−ジケトンと第三級アミンとの組合せであり、さらに好ましくはカンファーキノンとp−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル等のアミノ基がベンゼン環に直結した芳香族アミンまたはN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート等の分子内に二重結合を有する脂肪族アミン等との組合せである。本発明にかかる歯科用組成物は、使用用途に応じて、クマリン系、シアニン系、チアジン系等の増感色素類、ハロメチル基置換−s−トリアジン誘導体、ジフェニルヨードニウム塩化合物等の光照射によりブレンステッド酸またはルイス酸を生成する光酸発生剤、第四級アンモニウムハライド類、遷移金属化合物類等も適宜使用することができる。
本発明の1つの実施形態において、本発明にかかる歯科用組成物の樹脂マトリックスは、着色顔料により着色されていてよい。前記の着色顔料は、無機顔料と有機顔料とに大別される。無機顔料の例としては、黄鉛、亜鉛鉛、バリウム黄等のクロム酸塩;紺青等のフェロシアン化物;銀朱、カドミウム黄、硫化亜鉛、アンチモン白、カドミウムレッド等の硫化物;硫酸バリウム、硫酸亜鉛、硫酸ストロンチウム等の硫酸塩;亜鉛華、チタン白、ベンガラ、鉄黒、酸化クロム等の酸化物;水酸化アルミニウム等の水酸化物;ケイ酸カルシウム、群青等のケイ酸塩;カーボンブラック、グラファイト等の炭素等が挙げられる。有機顔料の例としては、ナフトールグリーンB、ナフトールグリーンY等のニトロソ系顔料;ナフトールS、リソールファストイエロー2G等のニトロ系顔料、パーマネントレッド4R、ブリリアントファストスカーレット、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー等の不溶性アゾ系顔料;リソールレッド、レーキレッドC、レーキレッドD等の難溶性アゾ系顔料;ブリリアントカーミン6B、パーマネントレッドF5R、ピグメントスカーレット3B、ボルドー10B等の可溶性アゾ系顔料;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、スカイブルー等のフタロシアニン系顔料;ローダミンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、メチルバイオレットレーキ等の塩基性染料系顔料;ピーコックブルーレーキ、エオシンレーキ、キノリンイエローレーキ等の酸性染料系顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独でまたは複数を組み合わせて用いることができる。本発明の好ましい実施形態において、着色顔料は無機顔料であり、好ましくはチタン白、ベンガラ、鉄黒または黄酸化鉄等である。
本発明にかかる歯科用組成物で用いられる粒子は、限定するものではないが、粒子表面がポリ(オルガノ)シロキサンで被覆された無機粒子であってよい。好ましくは、かかる粒子は、シラン処理された無機粒子であってよい。より好ましくは、かかる粒子が、シラン処理されたガラス粒子である。さらに好ましくは、かかる粒子は、上記の着色顔料をシラン処理されたガラスと混合分散させて着色した、ガラス粒子である。
本発明において、ガラス粒子は、限定するものではないが、着色剤をガラス原料に混合することで着色することができる。そのような着色剤としては、鉄、マンガン、銅、クロム、ジルコニウム、コバルト、スズ、チタン、ニッケル、バナジウムが用いられ、具体的には酸化鉄、弁柄、二酸化マンガン、炭酸マンガン、酸化銅、酸化クロム、珪酸ジルコニウム、酸化コバルトG、酸化スズ、酸化チタン、珪酸鉄、酸化ニッケル、メタバナジン酸アンモン、酸化ホウ素が挙げられる。
ガラス粒子の着色範囲は、以下に示すLabの範囲で調整することが好ましい。好ましくは、かかるガラス粒子は、顔料の調整により、下記の色調に調整されていることが好ましい。
L*=50〜75、a*=−4〜−1 b*=−8〜4
本発明において、本発明の歯科用組成物は、充填材としての粒子および樹脂マトリックスを混合して作製することができる。混合方法は、特に限定されず、充填材としての粒子、樹脂マトリックスおよび重合開始剤などを単純に混合することが挙げられる。
本発明にかかる歯科用組成物は、好ましくは、2−ヒドロキシ−4−メチルベンゾフェノンのような紫外線吸収剤、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,5−ジターシャリーブチル−4−メチルフェノール等の重合禁止剤、変色防止剤、抗菌剤、その他の公知の添加剤等の成分をさらに含んでいてもよい。本発明の歯科用組成物の包装形態は、特に限定されず、重合開始剤の種類、または使用目的により、1パック包装形態および2パック包装形態、またはそれ以外の形態のいずれの形態であってもよく、用途に応じて適宜選択することができる。
本発明にかかる歯科用組成物は、限定するものではないが、歯牙欠損部の修復の為のコンポジット材料、歯科用ブロックの材料、床用材料、または人工歯等の歯科用補綴物の材料として用いることができる。かかる歯科用ブロックを切削し研磨することで、義歯、インレーまたはオンレーなどを作製することができる。本発明にかかる歯科用組成物は、限定するものではないが、人工歯等の歯科用補綴物の修復剤として用いることができる。
本発明は、本発明にかかる歯科用組成物により形成された歯科用ブロックまたは歯科用補綴物を提供する。本発明の1つの実施形態において、歯科用ブロックは、厚さ1.5〜3cm、幅7〜12cmの略柱状(円柱、多角柱等)、略錘状(円錘、多角錘)、板状であることが好ましい。
本発明にかかる歯科用組成物で形成された歯科用ブロックは、限定するものではないが、好ましくはプログラムを用いて切削装置により機械的に自動で切削される。好ましくは、本発明の歯科用ブロックは、CAD/CAMシステム用の歯科用ブロックである。CAD/CAMシステムは、限定するものではないが、患者の口腔内の形状をデータ化する工程、コンピューター上で人工歯等の歯科用補綴物の設計を行う工程、および前記の設計に基づいて歯科用ブロックを自動的に切削する工程を含む。
本発明の好ましい実施形態において、充填材としての有機粒子と樹脂マトリックスの主要樹脂が同一樹脂組成である歯科用組成物で形成された床用の樹脂ブロックが提供される。主要樹脂とは、該有機粒子または該樹脂マトリックスを構成する樹脂成分の50%以上、好ましくは80%、更に好ましくは100%であることを意味する。各樹脂組成の主要樹脂が同一であり、かつ50%以上である有機粒子および樹脂マトリックスを含む歯科用組成物の硬化物は、該有機粒子と該樹脂マトリックスとを違和感なく切削することができ、切削用器具への負担が小さく、好ましい。各樹脂組成の主要樹脂が同一であり、かつ各樹脂組成の80%以上である有機粒子および樹脂マトリックスを含む歯科用組成物の硬化物は、有機粒子と樹脂マトリックスとの境界がほとんどなく、より好ましい。本発明の1つの実施形態において、好ましくは、有機充填材および樹脂マトリックスは、前記架橋性モノマーを含む。この実施形態において、架橋性モノマーの配合量は、樹脂マトリックス全体に対して、好ましくは0.1〜60%であり、更に好ましくは0.1〜25%である。架橋材を含む有機充填材は膨張し難く、好ましい。架橋材を含む樹脂マトリックスは、切削加工する際に発生する熱で変形し難く、好ましい。
本明細書において「歯科用補綴物」は、限定するものではないが、義歯、床、インレー、クラウン、ブリッジおよび人工歯等を含む。
本発明にかかる歯科用組成物は、限定するものではないが、口腔内での窩洞への充填材料として用いられる。本発明にかかる歯科用組成物は、好ましくは、人工歯のエナメル部分、デンチン部分および基底部分の材料として用いられる。好ましくは、本発明の歯科用組成物は、エナメル部分などの適用部分に応じ、着色して用いられる。本発明において、床部分を本発明の歯科用組成物で作製し、人工歯を接着して、義歯を作製することもできる。
表1で示す組成を、溶融粉砕してガラス粒子を作製した。
Figure 0005025829
作製した乾燥ガラス粒子を高温の雰囲気中に分散させ、整形し球状とした。
本実施例においては、円形度が0.95以上の表1のガラス1を用いた。用いたガラス粒子の第一最多粒子の粒径、第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群(すなわち、第一最多粒子群)の粒子数、第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数、および第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する第一最多粒子群の粒子数の比を、表2および表3に示す。
Figure 0005025829
Figure 0005025829
表4で示す組成の有機粒子を、懸濁重合法にて作製した。重合方法はハロゲンランプによる光照射で硬化させた。
Figure 0005025829
Bis−GMA: 2,2−ビス(4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパン
TEGDMA: トリエチレングリコールジメタクリレート、
CQ: dl−カンファーキノン
DMABE: p−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル
本実施例において用いた上記の有機粒子の第一最多粒子の粒径、第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群(すなわち、第一最多粒子群)の粒子数、第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数、および第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する第一最多粒子群の粒子数の比を、表5および表6に示す。
Figure 0005025829
Figure 0005025829
試験1:ペーストの充填性
本発明の実施形態にかかる歯科用組成物のペーストを、4mmφ×4mmの穴を有する金型に充填した。前記ペーストの金型への充填性を、以下の評価基準に従って評価した。
A: 付形性に優れ、かつ延びが良い(優れた充填性)。
B: 付形性または延びのいずれかが優れている(適切な充填性)。
C: 付形性またはペーストの延びのいずれかが不十分である(実用可能な充填性)。
D: 付形性およびペーストの延びのいずれも不十分である(実用的ではない充填性)。
試験2:ペーストの保存安定性
本発明の実施形態にかかる歯科用組成物のペーストを、4mmφ×4mmの穴を有する金型に充填した48時間後に前記ペーストの保存安定性について確認した。前記ペーストの保存安定性は、歯科用組成物のペーストにおける樹脂マトリックスに対する充填材の分散性である。
A: 充填材は樹脂マトリックス中に一様に分散している(優れた保存安定性)。
B: 充填材が樹脂マトリックス中で部分的に沈殿しているが、充填材は樹脂マトリックス中に分散している(実用可能な保存安定性)。
C: 充填材は沈殿し、樹脂マトリックスと分離している(実用的ではない保存安定性)。
試験3:重合収縮率
本発明の実施形態にかかる歯科用組成物のペーストを、厚さ5mm、幅1cm、長さ5cmの透明アクリル型に詰め、ソリディライトII(株式会社松風)にて、1回あたり3分間の光照射を、上面と底面の両方にそれぞれ3回実施し、硬化させた。前記の透明アクリル型から得られた7個の硬化物をマイクロメータで測定し、長さ5cmからの平均収縮率を計算した(%)。得られた平均収縮率に基づき、以下の評価基準に従って、重合収縮率を評価した。
AAA: 0.05%以下(極めて優れた重合収縮率)
AA: 0.05%超〜0.10%以下(非常に優れた重合収縮率)
A: 0.10%超〜0.15%以下
B: 0.20%超〜0.30%以下(優れた重合収縮率)
C: 0.30%超〜0.40%以下
D: 0.04%超〜0.05%以下(実用可能な重合収縮率)
E: 0.05%超(実用的ではない重合収縮率)
試験4:硬化物の表面の状態
本発明の実施形態にかかる歯科用組成物のペーストを、ソリディライトII(株式会社松風)にて、1回あたり3分間の光照射を、上面と底面のいずれか一方のみに3回実施し、硬化させた。得られた硬化物の光照射させた反対の表面の状態(すなわち、ヒケ)を、以下の評価基準に従って、評価した。
AA: 表面が特に滑らかであり、かつ艶がある(非常に優れている)。
A: 表面は滑らかであり、かつ艶がある(優れている)。
B: 表面は滑らかさ、又は艶のいずれかが優れている(実用可能)。
C: 表面は視認可能な凹凸を有している(実用的ではない)。
樹脂マトリックスは、2,2−ビス(4−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパン(Bis−GMA)を60重量部、トリエチレングリコールジメタクリレート(TEGDMA)を40重量部、dl−カンファーキノン(CQ)を1重量部、およびp−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル(DMABE)を1重量部混合して、調合した。ソリディライトII(株式会社松風)にて、1回あたり3分間の光照射を実施し硬化させたところ、前記樹脂マトリックス硬化物の屈折率は1.5182であった。
表2で示す充填材としての粒子を、前記樹脂マトリックスに対して85質量%で混合し、ペーストを得た(表7)。
Figure 0005025829
表7で示した本発明の実施形態にかかる歯科用組成物について、上記の試験1〜4を実施した(表8)。
Figure 0005025829
表8で示されるように、実施例1〜で作製した歯科用組成物のペーストは、実用可能な充填性を有した。実施例3〜5、およびで作製した歯科用組成物のペースは、実用可能な保存安定性を有した。
実施例1〜8で作製した歯科用組成物の硬化物は、実用可能な重合収縮率を有した。特に、実施例で作製した歯科用組成物の硬化物は、優れた重合収縮率を有した。実施例1〜で作製した歯科用組成物の硬化物の表面は、実用可能なものであった。重合収縮率が実用可能または優れており、かつ、硬化物表面の状態が実用可能または優れている歯科用組成物は、内部応力がたまりにくく、硬化物の機械的強度が優れる傾向にあり、好ましい。硬化物の表面の状態が実用的でない場合、例えば、かかる歯科用組成物で形成された歯科用ブロックは、該表面を切削研磨し、該表面を滑沢にすることが必要とされ得る。結果として、実施例3〜5およびで作製した歯科用組成物は、歯科用補綴物または歯科用ブロックの材料として優れていた。
表2および表3で示す充填材としての粒子を、前記樹脂マトリックスに対して下記の割合で混合し、ペーストを得た(表9)。
Figure 0005025829
α:表2で示した充填材と表3で示した充填材との混合物において、単位質量あたりに含有される表2で示した充填材の粒子数に対する表3で示した充填材の粒子数の比を意味する。
β:表2で示した充填材と表3で示した充填材との混合物および樹脂マトリックスを含む歯科用組成物における、前記充填材の混合物の含有量(質量%)を意味する。
表9で作製した歯科用組成物について、上記の試験1〜4を実施した(表10)。
Figure 0005025829
表10で示されるように、実施例9〜2528および29で作製した歯科用組成物のペーストは、実用的な充填性を有した。優れた充填性を有する歯科用組成物のペーストは、窩洞への補修剤として優れているため、実施例9〜25で作製した歯科用組成物は、特に好ましい。実施例9〜25、27〜30で作製した歯科用組成物のペースは、実用的な保存安定性を有した。
重合収縮率が優れており、かつ、硬化物表面の状態が優れている歯科用組成物は、内部応力がたまりにくく、硬化物の機械的強度が優れる傾向にあり、特に好ましい。したがって、実施例9〜25、および28〜29で作製した歯科用組成物が、歯科用組成物として良好な性能を有する。さらに、本発明の実施形態にかかる実施例9〜25で作製した歯科用組成物が、歯科用組成物として優れた性能を有する。
表10で示した実施例12のペーストを、ソリディライトIIを用いた光照射により硬化し、歯科用ブロックを作製した。作製した歯科用ブロックを、歯科用ルーターを備えたCAD/CAMシステムにより切削した。同様に、作製した歯科用ブロックを、歯科用ルーターを用いて歯科医師や技工士が手作業で切削した。前記のCAD/CAMシステムにより切削した歯科用ブロックの切削面は、図1で示されるように、滑沢性に優れた均一な面であった。前記の切削面は、ガラス粒子の断面が大部分を占め、その結果、機械的強度に優れていた。一方、歯科医師や技工士が手作業で切削した前記歯科用ブロックの切削面は、図2で示されるように、ガラス粒子の表面に沿って不規則に形成され、滑沢性が劣っていた。
表5および表6で示す充填材としての粒子を、前記樹脂マトリックスに対して下記の割合で混合し、ペーストを得た(表11)。
Figure 0005025829
α:表5で示した充填材と表6で示した充填材との混合物において、単位質量あたりに含有される表5で示した充填材の粒子数に対する表6で示した充填材の粒子数の比を意味する。
β:表5で示した充填材と表6で示した充填材との混合物および樹脂マトリックスを含む歯科用組成物における、前記充填材の混合物の含有量(質量%)を意味する。
表11で作製した歯科用組成物について、上記の試験1〜4を実施した(表12)。
Figure 0005025829
表12で示されるように、比較例19で作製した歯科用組成物のペーストは、実用可能な充填性を有した。比較例19で作製した歯科用組成物の硬化物の表面は、実用可能なものであった。
実施例32および33で作製した歯科用組成物のペーストは、優れた充填性、優れた保存安定性、非常に優れた重合収縮率、および優れた状態の硬化物の表面であった。優れた充填性を有する歯科用組成物のペーストは窩洞への充填剤として優れているため、実施例32および33で作製した歯科用組成物は、特に好ましい。重合収縮率が優れており、かつ、硬化物表面の状態が優れている歯科用組成物は、内部応力がたまりにくく、硬化物の機械的強度が優れる傾向にあり、特に好ましい。結果として、本発明の実施形態にかかる実施例32および33で作製した歯科用組成物は、歯科用組成物として優れた性能を有する。

形成される「歯科用ブロック」または「歯科用補綴物」の重量の観点から、歯科用組成物に含有される充填材は、有機材料で形成されていることが好ましい。また、樹脂マトリックスおよび有機充填材を含む歯科用組成物は、歯科用ルーターを用いて切削する際に、ルーターの刃への負担が小さく、また、容易に滑沢面を得ることができ、一般的に好ましい。マトリックスと充填材が同じ組成の有機材料で構成される歯科用組成物の硬化物は、歯科医師や技工士が歯科用ルーターを用いて手作業で切削する場合、切削し易く、特に好ましい。

Claims (17)

  1. 第一最多粒子群および樹脂マトリックスを含む歯科用組成物であって、
    前記第一最多粒子群は、粒径110〜1000μmの範囲に存在する第一最多粒子を含み、前記第一最多粒子の粒径が、300μm以上700μm未満であり、かつ、前記第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群からなり、
    前記第一最多粒子群の粒子数の、前記第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する比が0.8以上である、
    歯科用組成物。
  2. 前記第一最多粒子群の粒子が着色されている、請求項1に記載の歯科用組成物。
  3. 前記第一最多粒子群の粒子が球形である、請求項1に記載の歯科用組成物。
  4. 前記第一最多粒子群が、歯科用組成物において65.0〜99.5質量%である、請求項1に記載の歯科用組成物。
  5. 第一最多粒子群、第二最多粒子群および樹脂マトリックスを含む歯科用組成物であって、
    前記第一最多粒子群は、粒径10〜1000μmの範囲に存在する第一最多粒子を含み、かつ、前記第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群からなり、
    前記第一最多粒子の粒径が110μm以上の場合、前記第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第一最多粒子群の粒子数の比は0.8以上であり、または、前記第一最多粒子の粒径が110μm未満の場合、前記第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第一最多粒子群の粒子数の比は0.6以上であり;および
    前記第二最多粒子群は、前記第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の範囲を除いた粒径10〜1000μmの範囲に存在する第二最多粒子を含み、かつ、前記第二最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群からなり、
    前記第二最多粒子の粒径が110μm以上の場合、前記第二最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第二最多粒子群の粒子数の比は0.8以上であり、または、前記第二最多粒子の粒径が110μm未満の場合、前記第二最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第二最多粒子群の粒子数の比は0.6以上であり;ならびに、
    第二最多粒子の粒径に対する第一最多粒子の粒径の比が0.1〜0.3の範囲内にあり、かつ、第二最多粒子群の粒子数に対する第一最多粒子群の粒子数の比は0.7〜4.0の範囲内にある、
    ことを特徴とする、歯科用組成物。
  6. 前記第一最多粒子群の粒子および前記第二最多粒子群の粒子が着色されている、請求項5に記載の歯科用組成物。
  7. 前記第一最多粒子群の粒子および前記第二最多粒子群の粒子が球形である、請求項5に記載の歯科用組成物。
  8. 前記第一最多粒子群および前記第二最多粒子群が、歯科用組成物において65.0〜99.5質量%である、請求項5に記載の歯科用組成物。
  9. 請求項1または5に記載の歯科用組成物で形成された、歯科用ブロックまたは歯科用補綴物。
  10. 粒径110〜1000μmの範囲に存在する第一最多粒子を含み、前記第一最多粒子の粒径が300μm以上700μm未満であり、かつ、前記第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群からなる第一最多粒子群を、樹脂マトリックスと混合して得られる、歯科用組成物であって、
    前記第一最多粒子の粒径の0.5倍から2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第一最多粒子群の粒子数の比が0.8以上である、歯科用組成物。
  11. 前記第一最多粒子群の粒子が着色されている、請求項10に記載の歯科用組成物。
  12. 前記第一最多粒子群の粒子が球形である、請求項10に記載の歯科用組成物。
  13. 前記第一最多粒子群が、歯科用組成物において65.0〜99.5質量%である、請求項10に記載の歯科用組成物。
  14. 粒径10〜1000μmの範囲に存在する第一最多粒子を含み、かつ、前記第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群からなる第一最多粒子群;
    前記第一最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の範囲を除いた粒径10〜1000μmの範囲に存在する第二最多粒子を含み、かつ、前記第二最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群からなる第二最多粒子群;および
    樹脂マトリックスを混合して得られる歯科用組成物であって、
    前記第一最多粒子の粒径が110μm以上の場合、前記第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第一最多粒子群の粒子数の比は0.8以上であり、または、前記第一最多粒子の粒径が110μm未満の場合、前記第一最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第一最多粒子群の粒子数の比は0.6以上であり;および
    前記第二最多粒子の粒径が110μm以上の場合、前記第二最多粒子の粒径の0.5倍〜2.0倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第二最多粒子群の粒子数の比は0.8以上であり、または、前記第二最多粒子の粒径が110μm未満の場合、前記第二最多粒子の粒径の0.7倍〜1.5倍の間に存在する粒子群の粒子数に対する前記第二最多粒子群の粒子数の比は0.6以上であり;ならびに、
    第二最多粒子の粒径に対する第一最多粒子の粒径の比が0.1〜0.3の範囲内にあり、かつ、第二最多粒子群の粒子数に対する第一最多粒子群の粒子数の比は0.7〜4.0の範囲内にあることを特徴とする、歯科用組成物。
  15. 前記第一最多粒子群の粒子および前記第二最多粒子群の粒子が着色されている、請求項14に記載の歯科用組成物。
  16. 前記第一最多粒子群の粒子および前記第二最多粒子群の粒子が球形である、請求項14に記載の歯科用組成物。
  17. 前記第一最多粒子群および前記第二最多粒子群が、歯科用組成物において65.0〜99.5質量%である、請求項14に記載の歯科用組成物。
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