JP5025555B2 - 給水制御バルブ - Google Patents
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Description
またこのような給水制御バルブにおいて、操作軸をバルブボデーから2次側の流出水路を通って弁部の側に延出させ、流出水路の側で弁部を操作軸にて操作するようになしたものが公知である。
例えば下記特許文献1にこの種の給水制御バルブが開示されている。
図12はその具体例を示している。
ここで操作軸208は、バルブボデー200から2次側の流出水路204を通って弁部206の側に延出しており、流出水路204の側で弁部206を操作するものとなしてある。
その場合の対策として通常考えるのは、シール部材としてのOリング210の圧縮率を高くし、Oリング210によるシール性能を高める方法であるが、このようにOリング210を強く圧縮してシール性を高めるようになした場合、必然的にOリング210による抵抗が強く働いて、操作軸208の操作が重くなってしまう。
そこで電動モータとして力の強い大型のものを用いることが必要となるが、そのようにした場合、給水制御バルブそのものが装置的に大型化してしまい、また所要コストも高くなってしまう。
そのような対策を施したものとして下記特許文献2に開示されたものがある。
従って電動モータ等の駆動部にて操作軸を駆動するに際し、力の弱い小型の電動モータ等を使用することが可能となり、装置を小型化することができ、また所要コストを安価となすことができる。
このようにしておけば、漏水が生じたときにバルブボデーを各分割体に分離することによって、その導水路の水を容易に抜き出すことができる。
またシール部材が経年劣化したり、へたりを生じたりして漏水を起したような場合、そのシール部材も新規のシール性能の高いシール部材と容易に交換することができる。
これにより漏水センサによる漏水検知精度を効果的に高めることができる。
また漏水が導水路以外の個所に漏れ出てしまうのを防ぐことができる。
図1において、10は水栓で、12は水栓10における吐水管である。
吐水管12は、カウンタ上面等の取付面(図示省略)から起立する形態で設けられている。
吐水管12は、ここでは全体として逆U字状のグースネック形状をなしており、その先端に吐水口14が備えられている。
また吐水管12には、最上位から先端にかけて下向きに下がった下がり形状部且つその先端部の上面に、吐止水と吐水の流量調節とを行う回転式のダイヤル操作部16,赤外線式のセンサ18及び表示部20が設けられている。
表示部20は、例えば点滅によって漏水があったことを表示するようになしておくことができる。
26はその駆動部となるステッピングモータ(電動モータ)で、給水制御バルブ24における制御部28に電気的に接続されている。
制御部28にはまた、上記のダイヤル操作部16(詳しくはその回転位置を検出する回転位置検出センサ)が電気的に接続されている。更にこの制御部28には、上記のセンサ18及び表示部20が電気的に接続されている。
図において30はバルブボデーで、分割体30-1,30-2,30-3及び30-4の上下の分割構造とされている。
このバルブボデー30には、1次側の流入水路32と、2次側の流出水路34とが設けられており、それら流入水路32と流出水路34とで形成される主水路(水路)上に弁部が設けられている。
この主弁36は、主弁座42に向けて進退移動して上記の主水路を開閉し、また開度を変化させる。
また主弁座42からの離間量に応じて主水路の開度を大小変化させ、主水路を流れる水の流量を調節する。
背圧室44は、内部の圧力を主弁36に対し図中下向きの閉弁方向の押圧力として作用させる。
主弁36には、これを貫通して1次側の流入水路32と背圧室44とを連通させる導入小孔46が設けられている。
導入小孔46は、流入水路32からの水を背圧室44に導いて背圧室44の圧力を増大させる。
このパイロット水路48は、背圧室44内の水を流出水路34に抜いて背圧室44の圧力を減少させる。
このパイロット弁45は図中上下方向、即ち主弁36に設けられたパイロット弁座50に対し図中上下方向(軸方向)に進退移動して、パイロット水路48の開度を変化させる。
更にパイロット弁45のパイロット弁座50からの離間量に応じてパイロット水路48の開度が変化せしめられる。
その際、主弁36はパイロット弁座50とパイロット弁45との間に一定の微小な追従間隙を保持した状態で、パイロット弁45の進退移動に追従して同方向に進退移動する。
すると背圧室44の圧力と流入水路32の圧力とをバランスさせるようにして、主弁36がパイロット弁45の後退移動に追従して上向きに後退移動し、主水路を開いて流入水路32から流出水路34へと水を流通させる(図8(II))。
そして最終的に主弁36及びパイロット弁45が主弁座42,パイロット弁座50に着座して、それぞれが閉弁状態となる(図9(III))。
上記パイロット水路48は、このピン54と主弁36の貫通孔の内周面との間に狭小幅で環状に形成されている。
一方ピン54とは反対側において、パイロット弁45の上側に金属製のコイルばね52が配設されており、このコイルばね52によって、パイロット弁45が図中下向きに付勢されている。
この止め輪58は、パイロット弁45を図中上向きに後退移動させたときに、主弁36がこれに追従して移動しないとき、主弁36に当接してこれを強制的に図中上側に持ち上げ、開弁させる働きをなす。
このカム部材62は円筒形状をなしていて、図5に示しているように中心部に挿入孔64を有しており、そこに出力軸60が上向きに挿入されている。
そしてそれらの係合作用によりカム部材62が出力軸60と一体回転するようになっている。
ここでカム部材62の上面は、周方向に沿って図中反時計方向に移動するにつれ上方に移行する形状の、部分螺旋形状をなすカム面70とされている。
従動キャップ72には、その中心部に挿込孔76が形成され、そこに操作軸56が圧入によって挿し込まれている。
従ってステッピングモータ26の出力軸60が回転し、そしてこれと一体にカム部材62が回転すると、操作軸56が上下方向に駆動され、パイロット弁45を介して主弁36を動作させる。
一方凹部76の上部にはグリースキャップ78が嵌挿されている。このグリースキャップ78の内側にはグリース溜りが形成され、そこにグリースが保持されている。
そして分割体30-3には、図4,図7に示しているようにその貫通孔82の一部が環状の収容凹所84とされ、そこに環状シール部材としての弾性を有するゴム製のOリング86が収容されている。
そしてこのOリング86によって、操作軸56とバルブボデー30との間、詳しくはその分割体30-3との間が水密にシールされている。
即ち分割体30-2と30-3とは、この収容凹所84を通る分割面Pで上下に分離可能に分割されている。
尚、分割体30-2及び30-1は、図6及び図7に示しているようにそれら分割体30-2,30-1に設けられた挿通孔88を上向きに挿通して分割体30-3の下面の雌ねじ孔90にねじ込まれたボルト92にて、分割体30-3に脱着可能に締結されている。
上記分割面Pは、これら嵌合凸部94,嵌合凹部96に沿って屈曲した形状をなしている。
詳しくは、分割体30-2における嵌合凸部94の上面には環状の収容凹所100が設けられていて、そこにC字環状をなすシール部材98が嵌め込まれ、保持されている。そしてこのシール部材98にて、分割面Pが操作軸56周りでシールされている。
嵌合凸部94の上面且つシール部材98の外周部は、シール部材98の切欠部102と同一の周方向個所が溝104とされている。
そしてこれら溝104及び水室106にて、Oリング86を通過して漏れた漏水を導く導水路110が形成されている。
ここで漏水センサ108としては、漏水と接触することによって抵抗値の変わるもの、或いは漏水と反応して接点が切れるもの、その他従来公知の様々な形態のものを使用することが可能である。
この漏水センサ108からはリード線112が延び出しており、そのリード線112が上記の制御部に接続されている。
図示のようにその下面には、円環状の収容凹所113が設けられており、そこに円環状をなす弾性を有するシール部材114が嵌込状態に保持され、そのシール部材114にて分割体30-3と30-2とが、上記の嵌合凸部94及び嵌合凹部96周りの部分で水密にシールされている。
そして水室106に溜まった漏水が漏水センサ108にて検知されると、その時点で制御部28が弁部即ち主弁36を自動的に閉弁させる。
詳しくは、制御部28はステッピングモータ26によりカム部材62を図5中反時計方向に回転させて、操作軸56を下降せしめ、以ってパイロット弁45を閉弁させるとともに、主弁36をこれに伴って閉弁させる。
図示のように制御部28は電源オン,初期設定の後に漏水センサ108が漏水を検知したとき(ステップS10,S12,S14)、ステッピングモータ26により主弁36を閉弁させ(ステップS16)、また併せて図1の吐水管12に設けた表示部20に、漏水が生じたことを点滅その他の手段にて表示させる(ステップS18)。
一方漏水が生じていない通常状態では、センサ18によるセンシングにより人体検知したとき、主弁36を開いて給水を行い(ステップS20,S22)、また人体非検知のときには主弁36を閉弁状態とし、給水停止する(ステップS24)。
従ってステッピングモータ26として力の弱い小型のものを用いることが可能となり、装置を小型化することができ、また所要コストを安価となすことができる。
またOリング86が経年劣化したり、へたりを生じたりして漏水を起したような場合、そのOリング86も新規のシール性能の高いOリングと容易に交換することができる。
また漏水が導水路110以外の個所に漏れ出てしまうのを防ぐことができる。
その際において、使用者がダイヤル操作部16の操作によって水量を増大させる途中でこれを逆方向、つまり水量減少方向に急激に操作したとき、ステッピングモータ26は直ちに逆回転動作できず、図11(C)に示しているように慣性力で一定角Xだけ引き続いて正回転してしまう現象を生じる。
この場合、ステッピングモータ26が正回転の際の回転量と同じだけ逆回転方向に回転しても主弁36が完全閉弁状態とならず、止水不良を生じてしまう恐れがある(図中Yは、完全閉弁に到るまでのステッピングモータ26の残った回転角を表している)。
即ち停止区域Zを設け、そのことによって、上記の不具合を良好に回避することができる。
26 ステッピングモータ(電動モータ)
30 バルブボデー
30-1,30-2,30-3,30-4 分割体
32 流入水路
34 流出水路
36 主弁
45 パイロット弁
56 操作軸
84 収容凹所
86 Oリング
98 シール部材(第2シール部材)
100 収容凹所
102 切欠部
106 水室
108 漏水センサ
110 導水路
Claims (2)
- バルブボデーに備えた1次側の流入水路と、2次側の流出水路と、それら流入水路と流出水路とで形成される水路上に設けられた弁部と、該弁部を操作する操作軸と、を有し、該操作軸により該弁部を操作して該弁部を開閉及び/又は開度変化させ、給水制御するようになした給水制御バルブにおいて、
前記操作軸を駆動する駆動部及び該駆動部を作動制御する制御部を設け、
該操作軸は前記バルブボデーから前記2次側の流出水路を通って前記弁部の側に延出させて、該流出水路の側で該弁部を該操作軸にて操作するようになすとともに、
該操作軸と前記バルブボデーとの間を環状のシール部材にてシールし、且つ該シール部材を通過して漏れた漏水を導く漏水の導水路を設けて該導水路に漏水センサを設け、該漏水センサが漏水検知したとき、前記弁部を自動閉弁させるように前記制御部にて前記駆動部を制御するようになしてあり、
前記バルブボデーは、前記シール部材を収容する収容凹所を通る分割面で各分割体に分離可能な分割構造となしてあり、該分割面に沿って前記分割体と分割体との間に前記導水路が形成してあることを特徴とする給水制御バルブ。 - 請求項1において、前記バルブボデーには、前記操作軸を取り囲むように前記シール部材とは別途の環状の第2シール部材を前記分割面に設けておき、且つ第2シール部材は周方向に切欠部を有するものとなして、該分割面に到った漏水を該切欠部を通じて前記導水路に案内するようになしてあることを特徴とする給水制御バルブ。
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