JP2679100B2 - 電動弁 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、屋外または高湿雰囲気中で使用する防水型
の電動弁に関する。

従来の技術 従来この種の電動弁には第３図に示すようなものがあ
った。流入ポート１と流出ポート２があり、モータ３を
回転させることにより連結軸４を介してボールバルブ５
を回転させ、ボールバルブ５の開口部に対して、２つの
ポート1,2の両側からテフロン製の弁座６を挾むように
締付結合させることで気密性を保ち、ボールバルブ５の
開口面積を変化させて、流量制御する構成であり、弁框
体７と連結軸４の嵌合部にシール材８を設け、モータ３
にはモータカバー９により防滴構造となっている。

発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような従来の構成では次のような
問題点を有していた。

（１） シール材８により、連結軸４の部分からの漏水
のシールをする構成であるが万一シール不良が生じた場
合、漏水がモータカバー９内に入り、モータ３の故障、
或いは漏電が生じる等の危険性をはらんでいる。

（２） また、連結軸４からの漏水を生じたことを検知
する手段はなく目視するのみで、設置箇所が限定され
る。

本発明はかかる従来の問題点を解消するもので、温水
にも使え、電気的な安全性を向上させた高湿雰囲気中で
も使用可能な電動弁を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 上記問題点を解決するために、本発明の電動弁は、弁
框体と、前記弁框体内に設けた水または湯水の流量を調
整する制御弁と、前記制御弁を駆動する駆動軸と、前記
駆動軸に連結して前記駆動軸を駆動する前記弁框体の外
部に設けた電気的駆動装置と、前記電気的駆動装置を密
閉する電装ケースと、前記駆動軸と前記弁框体の嵌合部
に設けたシール材と、前記シール材と前記電装ケースの
間で、前記駆動軸と弁框体外部とを連通する孔部とから
なっている。また駆動軸から弁框体外部への漏水を検知
する漏水検知器を設けたものである。

作用 本発明は上記した構成によって、通常、駆動軸部から
の水シールは駆動軸に設けたシール材でシールしている
が、万一シール材が劣化し漏水を生じても、弁框体に設
けた孔部から漏水を逃がす構成で、電装ケース内には万
一の場合でも水が侵入しない密閉状態を保つものであ
る。

実 施 例 本発明の第１の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。

第１図において、弁框体10と、前記弁框体10内に、水
または温水の流量調節を行なう制御弁11があり、前記制
御弁11は、その対応する弁座12に対して、スプリング13
により、流路を閉成する方向へ付勢されている。駆動軸
14により前記制御弁11は開成するが、前記駆動軸14は電
気的駆動装置15とカム16を兼ねる連結継手17を介して連
結され、電気的駆動装置15の回転運動が駆動軸14を回転
させ、弁框体10との嵌合部に設けたネジ機構18でスラス
ト運動に変換し、制御弁11をリフトさせ、弁として開閉
させる構成である、前記駆動軸14と弁框体10の嵌合部に
シール材19を設け、その後方、ネジ機構18との中間部の
弁框体10に小孔20を設け、万一シール材19が劣化しシー
ル不良の状況下には、この小孔から漏水が排水される。

前記カム16に対して、マイクロスイッチ21を設けてお
り、このカム16とマイクロスイッチ21で制御弁11の全開
位置，全閉位置を検出している。前記電気的駆動装置15
とマイクロスイッチ21等で構成される電装部は電装ケー
ス22で密閉される構成をとっている。

以上の構成により、電装部は電装ケース22で覆う構成
のため、防水，防湿構成となり、屋外は勿論、湿気の多
い場所での使用が可能で、万一、駆動軸14に設けたシー
ル材が劣化し、漏水を生じても、小孔20により、漏水を
外部に逃がし、電装ケース22内への侵入を防ぐもので、
安全で高い信頼性を有するものである。

本発明の第２の実施例を第２図に示す。第２図におい
て、駆動軸14には２つのシール材（第１のシール材23、
第２のシール材24）を設け、前記２つのシール材23,24
の中間部に対応する弁框体10の嵌合部に漏水室25を設
け、前記漏水室25から小孔26が外部に貫通し、更にその
先端部に漏水検知器27を設けている。前記漏水検知器27
の信号は、電装ケース22内を経由して外部へ出力してい
る。

以上の構成により、駆動軸14には、２つのシール材2
3,24を設けているため、駆動軸14部からの漏水は２重安
全の構成となり信頼性が向上すると共に、万一、第１の
シール材23が劣化によりシール不良になれば、漏水室25
内に侵入した水は、小孔を通じて漏水検知器27内に入り
検知器27が反応し、外部へ逸早く漏水予告することがで
き、メンテナンスのタイミングを明確にする便利なもの
である。

発明の効果 以上のように本発明の電動弁によれば次の効果が得ら
れる。

（１） 制御弁を駆動する電気的駆動装置は、電装ケー
スにより完全密閉で構成するため、屋外は勿論、湿気の
高い雰囲気中でも使用可能で、使用環境が広がってい
る。

（２） 駆動軸に設けたシール材が万一劣化し、シール
不良となっても、孔部から漏水は排出され、電装ケース
内へ水が侵入することはなく、安全で信頼性が高い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例における電動弁の断面
図、第２図は本発明の他の実施例を示す断面図、第３図
は従来の電動弁を示す断面図である。 10……弁框体、11……制御弁、14……駆動軸、15……電
気的駆動装置、19……シール材、20……孔部、22……電
装ケース。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−133882（ＪＰ，Ａ) 実開 昭58−52377（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭59−174470（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭63−72977（ＪＰ，Ｂ２)

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】弁框体と、前記弁框体内に設けた水または
   湯水の流量を調整する制御弁と、前記制御弁を駆動する
   駆動軸と、前記駆動軸に連結して前記駆動軸を駆動する
   前記弁框体の外部に設けた電気的駆動装置と、前記電気
   的駆動装置を密閉する電装ケースと、前記駆動軸と前記
   弁框体の嵌合部に設けたシール材と、前記シール材と前
   記電装ケースの間で、前記駆動軸と弁框体外部とを連通
   する孔部とからなる電動弁。
2. 【請求項２】駆動軸から弁框体外部への漏水を検知する
   漏水検知器を設けた特許請求の範囲第１項記載の電動
   弁。