JP5024846B2 - 切削工具 - Google Patents

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本発明は、旋盤等に用いられる切削工具に関する。
従来のこの種の切削工具としては、例えば図8に示すものがある。図8は、切削工具である旋盤のバイトの一部を示す平面図である。
図8のバイト101は、シャンク103の先端に刃部105が設けられたものである。刃部105は、横切れ刃107を有する他、すくい面109,横逃げ面等を備えている。刃部105のノーズ111は、半径Rで形成されている。
図9は、バイトによるワークの切削を示す概念図である。
バイト101は、シャンク103側を刃物台に取り付けて用いられ、図9のようにワークWを矢印Aのように回転させながら切り込み量Cで矢印B方向へ送り操作すると軸113を削り出すことができる。このとき切部105の横切れ刃107は、バイト101の送り方向に直交する方向に対する傾きとして正のアプローチ角α>0を有している。
そして、軸113の削り出しに際して、切削抵抗の合力の分力として背分力
がワークWに働く。この背分力Fは、ワークWを撓める方向に働くため、軸113の寸法誤差の増大を招く。特に、軸113を長さ4mm、直径0.05mm等と極めて微細に加工する場合、ワークWにセンタ穴を設けたり心押し台を用いることが困難となり、軸113を片持ちで切削する必要があるものの、背分力Fによって加工そのものが困難となっていた。
そこで、本願発明者は、背分力Fが0[N]であれば微細な軸を簡単に削り出すことができると考えた。
図9のようにアプローチ角αが正(α>0)のとき、ワークWが、バイト101を押し返す背分力が働くのに対し、図10のように、アプローチ角αが負(α<0)のときは、ワークWがバイト101を引き込む背分力が働く。このことは、アプローチ角の正負によって背分力の向きが変わり、その間に背分力が0[N]となるアプローチ角が存在することを示唆する。
そこで、本願発明者は、図11に示す図表のようにアプローチ角αを−2°〜−18°まで2°置きに変化させたときに得られた背分力0[N]となるときの切り込み量を実験により測定した。ノーズ半径は、R=0.03mm,0.1mm,0.2mmの3種のものを用い、その他の条件は図表の通りである。測定結果は、図12の通りである。
図12より、バイト101のノーズ半径が小さいほど、またアプローチ角がマイナス方向に大きいほど、背分力が0[N]付近となる切り込み量が小さくなった。
従って、アプローチ角をマイナスとし、ノーズ半径をできるだけ小さく設定して背分力が0[N]となるように切り込み量を制御すれば、微細な軸でも無理なく切削することが可能になると考えられる。
しかし、本願発明者の実験によれば、一定の切り込み量でも背分力にばらつきが見られるため、背分力が0[N]となるような切り込み量の制御では、制御プログラムが複雑になり、また手動での加工は困難を伴う。
特開平10−166204号公報 日本機械学会編「機械工学便覧基礎編応用編」1987年B2−120
解決しようとする問題点は、背分力が0[N]となるような切り込み量の制御では、制御が複雑になり、また手動での加工は困難を伴う点である。
本発明は、背分力の影響を抑制可能とするために、横切れ刃に沿って、前記送りに直交する方向に対し異なる向きの第1、第2の刃部を多段に連続して備え、前記旋削加工により前記第1の刃部にはプラスの背分力が働くと共に前記第2の刃部には前記第1の刃部及び前記ノーズに働くプラスの背分力を相殺するマイナスの背分力が働き全体の背分力を0に設定して微細な軸の加工を可能とすることを特徴とする。
本発明の切削工具は、横切れ刃に沿って、前記送りに直交する方向に対し異なる向きの第1、第2の刃部を多段に連続して備え、前記旋削加工により前記第1の刃部にはプラスの背分力が働くと共に前記第2の刃部には前記第1の刃部及び前記ノーズに働くプラスの背分力を相殺するマイナスの背分力が働き全体の背分力を0に設定して微細な軸の加工を可能とするため、刃部により発生するマイナスの背分力をプラスの背分力に対向させることができ、切削時の背分力の影響を抑制することができる。
背分力の影響を抑制するという目的を、刃部の設定による簡単な構造により実現した。
図1は、切削工具である旋盤のバイトの一部を示す平面図、図2は、同要部の拡大平面図、図3は、バイトによるワークの切削を示す概念図である。
図1のバイト1は、図8と同様に、シャンク3の先端に刃部5が設けられたむく工具(solid tool)である。刃部5は、横切れ刃7を有する他、すくい面9,横逃げ面等を備えている。刃部5のノーズ11は、半径Rで形成されている。
図1〜図3のように、刃部5の横切れ刃7は、送り方向に直交する方向に対する傾きとして正のアプローチ角(α>0)を有している。横切れ刃7には、第1の刃部13及び第2の刃部15(刃部)が横切れ刃7に沿って多段に形成されている。
本実施例において、第1,第2の刃部13,15は、直線的に形成され、第1の刃部13は、ワークWへ向かう切り込み方向に指向するように形成され、第2の刃部15は、ワークWに対し反切り込み方向に指向するように形成されている。従って、第1,第2の刃部13,15は、送り方向に直交する方向に対し異なる向きの傾きを有し、この傾きにより第1の刃部13では、ワークWが、バイト1を押し返すプラスの背分力F1が働くのに対し、第2の刃部15では、ワークWがバイト1を引き込むマイナスの背分力F2が働く。なお、第1,第2の刃部13,15の傾きの設定は自由であるが、全体としてワークWに対する背分力の影響を抑制するように形成する。
図3のように、バイト1は、シャンク3側を刃物台に取り付けて用いられ、図9と同様に、ワークWを矢印Aのように回転させながらある切り込み量Cで矢印B方向へ送り操作すると軸17を削り出すことができる。切り込み量Cの設定は自由であり、一般的には荒削り、仕上げ削りと分けて複数段階に設定する。
このとき切部5の横切れ刃7は、バイト1の送り方向に直交する方向に対する傾きとして正のアプローチ角(α>0)を有している。しかし、第1,第2の刃部13,15がさらに傾きを有して形成されているため、第2の刃部15によるマイナスの背分力F2が、第1の刃部13によるプラスの背分力F1及びノーズ11で働くプラスの背分力に対向する。このため、全体としてワークWに働くプラス・マイナスの背分力が可能な限り相殺され、ワークWに対する背分力の影響を無くし、或いは抑制することができる。
こうして、背分力の影響を抑制するために切り込み量を制御する必要もなく、自動制御によるときは簡単な制御プログラムにより、また手動によるときは簡単な操作により、微細な軸17を無理なく切削することが可能となる。
さらに、両持ち支持できる太さの軸を切削加工するときでも、背分力の影響を抑制することで、精度の良い軸を加工することができる。
また、バイト1を用い、ワークWに対する切り込み量を制御して切削の背分力を0[N]或いは抑制する自動化も可能である。この場合、切り込み量制御による背分力制御をより容易に行わせることができる。
さらに、バイト1の刃物台への取り付けを、横切れ刃7のアプローチ角を減少させるように調整し、或いは自動化によりアプローチ角を制御することで、ワークWに働く背分力を0[N]或いは抑制することもでき、より精度の良い加工を行わせることができる。
図4,図5は、本発明の実施例2に係り、図4は、バイトの一部を示す平面図、図5は、同要部の拡大平面図である。なお、基本的な構成は、実施例1と同様であり、同一又は対応する構成部分には、同符号又は同符号にAを付して説明する。
本実施例のバイト1Aでは、第1の刃部13Aが、曲線的に形成されていると共に第2の刃部15Aが、直線的に形成されている。
本実施例でも、曲線的な第1の刃部13Aにより働くプラスの背分力F1Aと第2の刃部15Aにより働くマイナスの背分力F2Aとにより、実施例1と同様にプラス・マイナスの背分力を可能な限り相殺することができ、実施例1と同様な効果を奏することができる。
図6,図7は、本発明の実施例3に係り、図6は、バイトの一部を示す平面図、図7は、同要部の拡大平面図である。なお、基本的な構成は、実施例1と同様であり、同一又は対応する構成部分には、同符号又は同符号にBを付して説明する。
本実施例のバイト1Bでは、第1,第2の刃部13B,15Bが、共に曲線的に連続形成されている。
本実施例でも、曲線的な第1の刃部13Bにより働くプラスの背分力F1Bと第2の刃部15Bにより働くマイナスの背分力F2Bとにより、実施例1と同様にプラス・マイナスの背分力を可能な限り相殺することができ、実施例1と同様な効果を奏することができる。
なお、切削工具の種類、形状は、自由に選択することができる。例えば、むく工具以外に、ろう付工具(brazed tool)、クランプ工具(clamped tool)、スロー・アウェイ工具(throw away tool)等に適用することも可能である。この場合、チップを用いるものは、刃部13,13A,13B、15,15A,15Bをチップに形成することができる。
バイトの一部を示す平面図である(実施例1)。 バイトの要部の拡大平面図である(実施例1)。 バイトによるワークの切削を示す概念図である(実施例1)。 バイトの一部を示す平面図である(実施例2)。 バイトの要部の拡大平面図である(実施例2)。 バイトの一部を示す平面図である(実施例3)。 バイトの要部の拡大平面図である(実施例3)。 バイトの一部を示す平面図である(従来例)。 バイトによるワークの切削を示す概念図である(従来例)。 バイトによるワークの切削を示す概念図である。 実験条件を示す図表である。 実験結果示したグラフである。
符号の説明
1,1A,1B バイト(切削工具)
7 横切れ刃
13,13A,13B 第1の刃部
15,15A,15B 第2の刃部(刃部)
17 軸
1,F2 背分力
W ワーク

Claims (3)

  1. 先端に半径Rのノーズを備え、このノーズに連続し正のアプローチ角を有する横切れ刃を備え、回転支持された軸に対する軸交差方向への切り込みと軸に沿った送りとで旋削加工する旋削工具において、
    前記横切れ刃に沿って、前記送りに直交する方向に対し非対称で異なる向きの第1、第2の刃部を多段に連続して備え、
    前記旋削加工により前記第1の刃部にはプラスの背分力が働くと共に前記第2の刃部には前記第1の刃部及び前記ノーズに働くプラスの背分力を相殺するマイナスの背分力が働き全体の背分力を0に設定して微細な軸の加工を可能とする、
    ことを特徴とする旋削工具。
  2. 請求項1記載の旋削工具であって、
    前記第1、第2の刃部は、直線的又は曲線的に形成されている
    ことを特徴とする旋削工具。
  3. 請求項2記載の旋削工具であって、
    前記第1の刃部は、曲線的に形成されていると共に、前記第2の刃部は、直線的に形成されている、
    ことを特徴とする旋削工具。
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