JP5024413B2 - 液体吐出装置、液体粘度の制御装置および制御方法 - Google Patents

液体吐出装置、液体粘度の制御装置および制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、ノズルから吐出される液体の粘度を制御する、液体吐出装置、液体粘度の制御装置および制御方法に関する。
ノズルから液体を吐出する液体吐出装置としては、たとえばインクジェットプリンタが周知である。一般的なインクジェットプリンタは、インクを収容するインクタンクと、インクを吐出するノズルを有する吐出ヘッドと、インクタンク内のインクを吐出ヘッドに与えるインクチューブとを備えている。吐出ヘッドは、ノズルと当該ノズルに連通する圧力室とを有する流路ユニットと、圧力室内のインクに吐出圧を付与する駆動部を有する駆動ユニットとを備えており、駆動部に付与される駆動電圧に基づいてノズルからインクが吐出される。
このようなインクジェットプリンタでは、用紙上に所望の画像を形成するために、「インクの種類」や「印字デューティー」等に応じて定まる好適なインクの流量(すなわち理想流量)が存在するが、動作環境下においてインクの温度が変動すると、インクの粘度も変動するため、理想流量を安定的に得ることは容易ではなかった。たとえば、紫外線硬化型インク等の高粘度インクを用いた場合には、画質を安定させるためにインクを加熱することによってインクの粘度を低下させる必要があるが、この場合に「印字デューティー」が高くなると、吐出ヘッドの冷却が促進されてインクの温度が低下するため、インクの粘度が上昇し、インクの流量が不所望に減少するという問題があった。
この問題を解決する手段として、特許文献1には、吐出ヘッド内のインクの温度を設定範囲内に制御することによって、インクの流量をほぼ一定に制御するようにしたインクジェットプリンタが開示されている。このインクジェットプリンタは、吐出ヘッド内のインクの温度と吐出ヘッドに供給されるインクの温度との温度差に関する「温度差情報」と、画像データから算出された記録に必要なインク量に関する「インク量情報」とに基づいて、「記録ヘッドがどの程度に冷却または加熱されるか」といった「加熱温度に関する情報」を取得し、当該「加熱温度に関する情報」に基づいてヒータに供給する電力を制御することによってインクの温度を設定範囲内に制御するようにしたものである(引用文献1の段落[0022]参照)。
特開2006−334967号公報
特許文献1に記載された従来技術では、インクの温度を制御することでインクの粘度を一定範囲内に制御することができるものの、インクの温度制御を「加熱温度に関する情報」に基づいて行っていたので、インクの粘度制御に実際のインクの流量を反映させることができず、実際のインクの流量を理想流量に近づけることは、依然として困難であった。また、「温度差情報」を得るために少なくとも2つのヒータを用いる必要があったので、装置全体が大型化するとともに、装置の製造コストが高くなるという問題もあった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、簡単な構成により実際の液体の流量を理想流量に近づけることができるとともに、装置の小型化および低コスト化を図ることができる、液体吐出装置、液体粘度の制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る液体粘度の制御装置は、ノズルから吐出される液体の粘度を制御する液体粘度の制御装置であって、前記ノズルに液体を導く流路と、前記流路を流れる液体を所定の加熱点において加熱するヒータと、前記加熱点よりも前記流路の下流に位置する温度検出点に設けられ、前記ヒータで加熱された液体が前記温度検出点に到達したときに当該液体の温度を検出する温度センサと、前記温度センサの出力を用いて前記流路を流れる液体の流量を測定する流量測定装置と、前記流量測定装置で測定された測定流量が前記ノズルから液体を吐出するための理想流量に近づくように前記ヒータの出力を制御するヒータ制御装置とを備える。
この構成において、液体粘度の制御動作が開始されると、流路を流れる液体が加熱点においてヒータによって加熱され、加熱された液体が加熱点よりも下流に位置する温度検出点に到達したときに、当該液体の温度が温度センサによって検出される。そして、温度センサの出力が流量測定装置に与えられ、液体の流量が流量測定装置によって測定される。液体の流量は、たとえば「液体の流速」と「流路の断面積」とを積算することによって求めることが可能であり、温度センサの出力は、たとえば「液体の流速」を算出するのに必要な「時間情報」を取得するために用いられる。そして、測定された液体の流量がヒータ制御装置にフィードバックされ、当該測定流量が理想流量に近づくようにヒータの出力がヒータ制御装置によって制御される。つまり、測定流量が理想流量に近づくようにヒータによって液体が加熱され、これにより液体の粘度が適正に制御される。なお、理想流量とは、上述のように、「液体の種類」や「印字デューティー」等に応じて定まる好適な流量である。
上記課題を解決するために、本発明に係る液体吐出装置は、液体を吐出する複数のノズルと、前記複数のノズルのそれぞれに個別に連通された複数の圧力室と、前記複数の圧力室のそれぞれに共通に連通されたマニホールドとを有する流路ユニットと、前記複数の圧力室内の液体に吐出圧を個別に付与する複数の駆動部を有する駆動ユニットと、前記流路ユニットに供給される液体を収容するインクタンクと、前記インクタンクと前記マニホールドとを連通するインクチューブと、上述の液体粘度の制御装置とを備え、少なくとも前記インクチューブと前記マニホールドと前記複数の圧力室とによって前記ノズルに液体を導く流路が構成されており、前記マニホールドでは、前記流路の断面積が下流側に向けて拡大されており、前記加熱点および前記温度検出点は前記マニホールドより上流側に配置されている。
上記課題を解決するために、本発明に係る液体粘度の制御方法は、流路の端部に設けられたノズルから吐出される液体の粘度を制御する、液体粘度の制御方法であって、(a)前記流路を流れる液体を所定の加熱点においてヒータによって加熱する工程と、(b)前記加熱点において加熱した液体が前記加熱点よりも前記流路の下流に位置する温度検出点に到達したことを温度センサによって検出する工程と、(c)前記温度センサの出力を用いて前記流路を流れる液体の流量を測定する工程と、(d)測定した流量が前記ノズルから液体を吐出するための理想流量に近づくように前記ヒータによる液体の加熱の程度を調整する工程とを備える。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、流量測定装置で測定された測定流量が理想流量に近づくようにヒータの出力を制御して液体の粘度を制御するようにしているので、理想流量を得るための粘度制御を実際の流量に基づいて直接的に行うことができ、粘度制御の応答性を高めることができる。また、「流量を測定するために液体を加熱するヒータ」と「粘度を制御するために液体を加熱するヒータ」とを共通化しているので、制御装置の構成を簡素化することができるとともに、制御装置の製造コストを低減することができる。さらに、ノズルに液体を導く流路において液体の流量を測定するようにしているので、液体を吐出する動作の最中に液体の粘度をリアルタイムで適正に制御することができる。
実施形態に係る液体吐出装置(インクジェットプリンタ)の全体構成を示す平面図である。 実施形態に係る液体吐出装置(インクジェットプリンタ)の電気的構成を示すブロック図である。 吐出ヘッドの構成を示す断面図である。 実施形態に係る液体粘度の制御装置の構成を模式的に示すブロック図である。 実施形態に係る液体粘度の制御方法(第1制御態様)の工程を示すフロー図である。 粘度制御工程における第2制御態様の工程を示すフロー図である。 粘度制御工程における第3制御態様の工程を示すフロー図である。 粘度制御工程における第4制御態様の工程を示すフロー図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態に係る「液体吐出装置」、「液体粘度の制御装置」および「液体粘度の制御方法」について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態では、本発明を「アクチュエータ」を用いてインクを吐出させる方式の「インクジェットプリンタ」に適用しているが、本発明は、「発熱体」で加熱したときの圧力を用いてインクを吐出させる方式の「インクジェットプリンタ」や、着色液を吐出させる「着色液吐出装置」や、導電液を吐出させる「導電液吐出装置」等のような他の「液体吐出装置」にも適用可能である。本発明を「着色液吐出装置」または「導電液吐出装置」等に適用した場合には、以下の説明で用いる「インク」を「着色液」または「導電液」等に読み替えるとともに、「インクの色」を「液の種類」に読み替えるものとする。また、以下の説明で用いる「下」とは、インクを吐出する方向を意味し、「上」とは、その反対の方向を意味するものとする。
[インクジェットプリンタの全体構成]
図1は、「液体吐出装置」としてのインクジェットプリンタ10の全体構成を示す平面図であり、図2は、インクジェットプリンタ10の電気的構成を示すブロック図である。
インクジェットプリンタ10は、図1に示すように、用紙12に対して「液体」としてのインクを吐出することによって、用紙12の表面に画像を形成するものであり、インクを吐出する吐出ヘッド14と、吐出ヘッド14にインクを供給するインク供給部16と、吐出ヘッド14を往復走査させる走査部18と、吐出ヘッド14の走査領域Aへ用紙12を搬送する搬送装置20と、画像形成のための各種の制御を実行する制御装置22と、インクの粘度を制御する「液体粘度の制御装置」としてのインク粘度制御装置24(図4)と、用紙12が搬送される搬送領域Bの左側に配置されるフラッシングフォーム39と、を備えている。
<インク供給部>
インク供給部16は、図1に示すように、ブラック(BK)、イエロー(Y)、シアン(C)およびマゼンダ(M)の4色のインクを収容する4つのインクタンク26a〜26dと、吐出ヘッド14に供給されるインクの圧力変動を緩和するダンパ装置28と、インクタンク26a〜26dのそれぞれのインクをダンパ装置28へ供給する4つのインクチューブ30a〜30dとを有しており、ダンパ装置28が吐出ヘッド14の上方に配置されており、インクタンク26a〜26dのそれぞれが吐出ヘッド14よりも下方の所定位置に配置されている。そして、吐出ヘッド14へインクを供給する際には、インクタンク26a〜26d内のインクが、インクチューブ30a〜30dを介してダンパ装置28に与えられ、ダンパ装置28の内部に色ごとに設けられたダンパ室28a〜28d(図4)においてインクの圧力変動が緩和された後、吐出ヘッド14の対応するインク流路N1〜N4(図4)へ供給される。
<走査部>
走査部18は、図1に示すように、吐出ヘッド14およびダンパ装置28を保持するキャリッジ32と、キャリッジ32を案内する2つの長尺板状のガイドレール34a,34bと、2つのプーリ36a,36b間に掛け渡された無端ベルト38と、一方のプーリ36aに回転力を付与する走査モータ40とを有しており、無端ベルト38に対してキャリッジ32が固定されている。したがって、走査モータ40によってプーリ36aを回転させると、無端ベルト38が回転され、無端ベルト38に固定されたキャリッジ32がガイドレール34a,34bに沿って直線状に往復走査される。なお、以下の説明においては、キャリッジ32が走査される方向を「主走査方向X」といい、「主走査方向X」に対して直交する方向を「副走査方向Y」という。
<搬送装置>
搬送装置20は、用紙12を副走査方向Yへ搬送する用紙搬送路Bと、用紙搬送路Bにおける走査領域Aよりも上流側に配置された上流側搬送ローラ42aと、用紙搬送路Bにおける走査領域Aよりも下流側に配置された下流側搬送ローラ42bと、搬送ローラ42a,42bを所定のタイミングで回転させる搬送モータ44とを有しており、搬送モータ44で搬送ローラ42a,42bが回転されることによって、用紙12が走査領域Aへ搬送される。
<フラッシングフォーム>
フラッシングフォーム39は、図1に示すように、用紙12が搬送される搬送領域Bの左側に配置されており、キャリッジ32により吐出ヘッド14が搬送領域Bの左側に位置付けられたときには、フラッシングフォーム39と吐出ヘッド14とが対向する。フラッシングフォーム39は、印刷前に吐出ヘッド14のノズル68からインクを排出してノズル68を回復させるフラッシング動作時に、ノズル68から排出されたインクを受容するためのものである。このフラッシングフォーム39は、多孔質の吸収体を備えており、この吸収体がノズル69から吐出されたインクを保持する。
<制御装置>
制御装置22は、インクジェットプリンタ10の動作を総合的に制御するものであり、図2に示すように、各種の演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)50と、各種のプログラムや理想流量に関する情報を記憶するROM(Read Only Memory)52と、各種の情報を一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)54と、吐出ヘッド14を制御する制御回路56と、走査モータ40を駆動する走査モータ駆動回路40aと、搬送モータ44を駆動する搬送モータ駆動回路44aと、後述する複数のヒータ58を駆動する複数のヒータ駆動回路58aと、後述する複数の補助ヒータ60を駆動する複数の補助ヒータ駆動回路60aとを有している。そして、制御装置22に対して、吐出ヘッド14、走査モータ40、搬送モータ44、複数のヒータ58および複数の補助ヒータ60が接続されるとともに、後述する複数の温度センサ62、各種の指令を入力する操作パネル64および画像情報を記憶するイメージメモリ66が接続されている。なお、制御装置22の制御動作については後述する。また、上述のフラッシング動作を行うように吐出ヘッド14を制御する制御回路56は、本発明の「回復装置」の一例である。
<吐出ヘッド>
図3は、インクジェットプリンタ10に用いられる吐出ヘッド14の構成を示す断面図である。吐出ヘッド14は、図1および図3に示すように、インクタンク26a〜26dから供給されたブラック(BK)、イエロー(Y)、シアン(C)およびマゼンダ(M)の4色のインクを、制御装置22から与えられた各種の制御信号に基づいて複数のノズル68から用紙12に向けて選択的に吐出するものであり、流路ユニット70と、アクチュエータユニット72と、フレキシブル配線基板74とを有している。
流路ユニット70は、図3に示すように、5枚のプレート76a〜76eを積層することによって構成されており、これらのプレート76a〜76eに形成された「凹部」または「貫通孔」が互いに連通されることによって、インクを溜めるマニホールド80と、マニホールド80にインクを供給するインク供給口(図示省略)と、マニホールド80内のインクを外部に吐出する複数のノズル68と、マニホールド80と複数のノズル68とを連通する複数の個別流路82とがインクの色ごとに構成されている。また、複数の個別流路82のそれぞれには、ノズル68に対して個別に連通する圧力室84が構成されている。
アクチュエータユニット72は、図3に示すように、流路ユニット70における圧力室84の上面84aを構成するとともに、複数の圧力室84のそれぞれの内部に存在するインクに吐出圧を選択的に付与するものであり、振動板86と、圧電層88と、複数の個別電極90とを有している。振動板86は、導電性材料によって形成されており、複数の圧力室84を覆うようにして流路ユニット70の上面に接合されている。圧電層88は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を主成分とする圧電材料によって形成されており、その厚み方向に分極されている。複数の個別電極90のそれぞれは、導電性材料によって形成されており、アクチュエータユニット72の表面における圧力室84と対向する位置に配設されている。したがって、アクチュエータユニット72においては、圧電層88における振動板86と個別電極90とによって挟まれた部分が、駆動電圧によって駆動される駆動部92となっている。
フレキシブル配線基板74は、可撓性の合成樹脂材料からなる絶縁シート部94(図3)と、絶縁シート部94の表面に個別電極90と対向して配設された複数の接続端子96(図3)と、絶縁シート部94の表面に搭載されたドライバIC98(図2)と、絶縁シート部94の表面に形成され、複数の接続端子96とドライバIC98とを電気的に接続する出力配線100(図2)と、出力配線100を被覆する被覆層102(図3)とを有している。被覆層102における複数の接続端子96のそれぞれに対応する部分には、接続端子96を露出させるための開口が形成されており、接続端子96の表面には、当該開口から突出するように導電性のバンプ104が形成されている。そして、図3に示すように、複数の接続端子96とこれらに対応する個別電極90とが、接続端子96の表面に形成されたバンプ104を介して電気的に接続されている。図2に示したドライバIC98は、制御装置22の制御回路56から出力された制御信号に基づいてアクチュエータユニット72を駆動するための駆動電圧を生成するものであり、ドライバIC98から出力配線100に出力された駆動電圧は、図3に示すように、接続端子96、バンプ104および個別電極90を通して駆動部92(図3)に印加される。したがって、駆動電圧を生成する際には、ドライバICにジュール熱が発生し、当該熱が出力配線100、接続端子96、バンプ104および個別電極を伝わって、アクチュエータユニット72を加熱することになる。
<インク粘度制御装置>
図4は、インク粘度制御装置24の構成を模式的に示すブロック図である。インク粘度制御装置24は、複数のノズル68から吐出されるインクの粘度をインクの色ごとに制御するものであり、制御装置22を除いて、インクの色ごとに構成されている。そこで、以下には、ブラックインク(BK)の粘度を制御するための構成に着目してインク粘度制御装置24の構成を説明し、他色のインク(Y,C,M)に対応する構成については、参照番号を同じにすることによって重複する説明を省略する。なお、図4では、インクの色ごとに1つのノズル68と1つの個別電極90とを示しているが、本実施形態では、上述したように、インクの色ごとに複数のノズル68と複数の個別電極90とが存在する。
インク粘度制御装置24は、図4に示すように、複数のノズル68にインクを導く流路110と、流路110を流れるインクを所定の加熱点Pにおいて加熱するヒータ58と、加熱点Pよりも流路110の下流に位置する温度検出点Qにおいてインクの温度を検出する温度センサ62と、吐出ヘッド14において複数のノズル68から吐出されるインクを加熱する補助ヒータ60と、ヒータ58の出力を制御する「ヒータ制御装置」としての制御装置22と、流路110を流れるインクの流量を測定する「流量測定装置」としての制御装置22と、補助ヒータ60の出力を制御する「補助ヒータ制御装置」としての制御装置22と、アクチュエータユニット72における複数の駆動部92の動作を制御する「吐出制御装置」としての制御装置22とを備えている。なお、「ヒータ制御装置」、「流量測定装置」、「補助ヒータ制御装置」および「吐出制御装置」のそれぞれは、互いに独立した複数の制御装置(図示省略)で実現されてもよい。
流路110は、図4に示すように、インクタンク26aと、インクチューブ30aと、ダンパ装置28の内部に設けられたダンパ室28aと、吐出ヘッド14の内部に設けられたマニホールド80と、マニホールド80と複数のノズル68とを連通する複数の個別流路82(圧力室84を含む。)とによって構成されている。流路110をマニホールド80の上流側から見たときには、その流路断面積がマニホールド80において下流側に向けて拡大されている。したがって、後述するヒータ58で加熱された加熱インクは、マニホールド80において撹拌され、加熱インクの温度分布および粘度が均一化される。このような流路110においては、インクタンク26aの出口からマニホールド80の入口までの間を流れるインクの流量に、ブラックインク(BK)を吐出する複数のノズル68(図3)の総吐出量が反映されるため、本実施形態では、この間の領域(以下、「流量測定領域」という。)Eにおいて流路110を流れるインクの流量(すなわち、単位時間当たりに流れる体積)が測定される。
ヒータ58は、流量測定領域E内に位置する所定の加熱点Pに設けられ、流路110を流れるインクを加熱点Pで加熱するものであり、具体的には、電熱線、ハロゲンランプまたは赤外線等がヒータ58として用いられる。ヒータ58は、「ヒータ制御装置」としての制御装置22で制御されることによって、少なくともインクを間欠的に加熱する機能(間欠加熱機能)と、インクを加熱する熱量を調整する機能(出力調整機能)とを発揮するように構成されており、これらの機能を発揮することによって、「インクの流量を測定するためのインクの加熱」、或いは、「インクの粘度を制御するためのインクの加熱」が行われる。つまり、1つのヒータ58を用いて「流量測定用の加熱」と「粘度制御用の加熱」とが行われる。
温度センサ62は、流量測定領域E内における加熱点Pよりも流路110の下流に位置する温度検出点Qに設けられ、ヒータ58によって加熱されたインク(以下、「加熱インク」という。)が温度検出点Qに到達したときに当該加熱インクの温度に応じた検出信号を出力するものであり、具体的には、サーミスタ、白金測温抵抗体または熱電対等が温度センサ62として用いられる。温度センサ62の出力は、「流量測定装置」としての制御装置22に与えられ、後述するように、インクの流速を算出するために用いられる。つまり、「流量測定装置」としての制御装置22では、加熱点Pから温度検出点Qまでの距離Dと加熱インクが距離Dを移動する時間Tとに基づいて、「V=D/T」の式でインクの流速Vが求められるが、温度センサ62の出力は、時間Tを算出するための時間情報を取得するために用いられる。たとえば、ヒータ58によってインクが瞬間的に加熱されると、加熱インクの温度分布にピークが発生し、当該ピークが加熱インクであることの目印となる。したがって、温度センサ62の出力に当該ピークが含まれていれば、加熱インクが距離Dを移動して温度検出点Qに到達したことを意味し、ヒータ58がインクを加熱した時点t1と温度センサ62がピークを検出した時点t2とに基づいて時間T(T=t2−t1)を求めることができる。
ここで、加熱インクが距離Dを移動する間に冷却されてしまったのでは、温度センサ62の出力から温度分布のピークを抽出することができず、時間Tを算出するための時間情報を取得することができなくなる。また、加熱点Pを通過するインクの流速が遅い場合には、加熱インクにおける温度分布のピークがぼけるため、温度センサ62で検出される温度分布のピークが曖昧になり、時間Tの算出精度が低下する。そこで、本実施形態では、距離Dが長くなり過ぎないように加熱点Pおよび温度検出点Qの位置を設計し、温度分布のピークを確実に抽出できるようにしている。また、少なくとも加熱点Pから温度検出点Qまでの部分を他の部分よりも細く形成し(図示省略)、当該部分(以下、「細径部」という。)110aで加熱点Pを通過するインクの流速を高めることによって、温度センサ62で検出される温度分布のピークが鋭敏になるようにしている。
なお、本実施形態では、温度センサ62を1つだけ用いているが、たとえば、ヒータ58の下流に2つの温度センサ62を互いに距離D2を隔てて配設してもよい。この場合には、温度分布のピークを2つの温度センサ62でそれぞれ検出することができるので、当該ピークを検出した2つの時点の時間差T2に基づいて、「S2=D2/T2」の式でインクの流速V2を求めることができる。
補助ヒータ60は、アクチュエータユニット72の上面、アクチュエータユニット72を構成する圧電層88および振動板86等のうちのいずれか1つ以上に設けられ、複数のノズル68から吐出されるインクをインクの色ごとに均等に加熱するものであり、具体的には、圧電層に対して電極を形成するときに同時にパターンを形成し、電熱線、ハロゲンランプまたは赤外線と接続させることで補助ヒータ60として用いられる。補助ヒータ60は、「補助ヒータ制御装置」としての制御装置22で制御されることによって、インクを補助的に加熱する機能(補助加熱機能)を発揮するように構成されており、当該機能を発揮することによって、インクの粘度(すなわちインクの流量)がより迅速に制御される。
駆動部92の動作を制御する「吐出制御装置」、ヒータ58の出力を制御する「ヒータ制御装置」、流路110を流れるインクの流量を測定する「流量測定装置」および補助ヒータ60の出力を制御する「補助ヒータ制御装置」は、具体的には、制御装置22(図2)であり、物理的構成上の特徴を有していない。そこで、以下の[インクジェットプリンタの動作]および[インク粘度の制御方法]において、これらの機能を詳細に説明する。
[インクジェットプリンタの動作]
インクジェットプリンタ10の動作が開始されると、図1および図2に示すように、制御装置22によって搬送モータ44が駆動され、用紙12が用紙トレイ(図示省略)から取り出されて吐出ヘッド14の走査領域Aへ所定のタイミングで搬送される。また、「吐出制御装置」としての制御装置22から吐出ヘッド14のドライバIC98に対して、イメージメモリ66に記憶された画像情報に応じた制御信号が与えられる。すると、ドライバIC98では、アクチュエータユニット72の駆動部92(図3、図4)を駆動する駆動電圧が生成され、ドライバIC98から出力配線100に出力された駆動電圧が、図3に示すように、接続端子96、バンプ104および個別電極90を通して駆動部92に印加される。駆動電圧が印加された駆動部92は、厚さ方向(すなわち分極方向)に対して直交する方向に収縮され、これにより振動板86が下側へ凸となるように変形される。このとき、振動板86の下面は圧力室84の上面84aを構成しているので、当該下面は圧力室84の内側へ出っ張るように変形され、圧力室84の容積が縮小される。したがって、圧力室84の内部に存在するインクには、駆動電圧の印加タイミングに応じて吐出圧が付与され、加圧されたインクがノズル68から用紙12の表面に吐出されて印刷が行われる。
[インク粘度の制御方法]
図4に示すように、インク流路N1のノズル68からインクが吐出されると、インク流路N1の個別流路82にマニホールド80内のインクが引き込まれるため、マニホールド80には、複数のノズル68から吐出されたインクの総吐出量と同量のインクが流路110の流量測定領域Eから引き込まれ、これにより流量測定領域Eにインクの流れが発生する。本実施形態のインク粘度の制御方法は、流量測定領域Eにおけるインクの流れからインクの流量を測定し、測定された流量(以下、「測定流量」という。)が理想流量に近づくようにインクの粘度を制御するものであり、上述のインク粘度制御装置24を用いて実行される。以下には、本実施形態に係るインク粘度の制御方法について「流量測定工程」と「粘度制御工程」とに分けて説明する。
なお、インクの種類には、「高温になるほど粘度が低くなる種類」と「高温になるほど粘度が高くなる種類」とが存在し、いずれの種類を用いるかによって「粘度制御工程」におけるヒータ58の制御動作が異なるが、以下の説明では、「高温になるほど粘度が低くなる種類」のインクを用いた場合について説明する。
<流量測定工程>
インク粘度制御装置24による制御動作を開始すると、図5に示すように、まず、ステップS1において、「ヒータ制御装置」としての制御装置22によってヒータ58が駆動される。つまり、制御装置22のヒータ駆動回路58aからヒータ58に対して一定時間間隔でパルス電圧が印加され、流路110を流れるインクが間欠的に加熱される。したがって、ヒータ58によって加熱された加熱インクにおいては、鋭敏なピークを有する温度分布パターンが一定時間間隔で間欠的に表れることになり、当該温度分布パターンのピークが加熱インクであることの目印となる。
続くステップS3では、加熱点Pよりも下流に位置する温度検出点Qにおいて、加熱インクの温度が温度センサ62によって検出され、温度センサ62の出力が「流量測定装置」としての制御装置22に与えられる。「流量測定装置」としての制御装置22では、加熱インクの温度分布パターンからピークが抽出され、インクを加熱した時点t1と当該ピークを検出した時点t2とに基づいて、加熱インクが加熱点Pから温度検出点Qまでの距離Dを移動した時間T(T=t2−t1)が算出される。また、時間Tと距離Dとに基づいて、加熱インクの流速V(V=D/T)が算出される。さらに、加熱インクの流速Vと流路110(本実施形態では細径部110a)の断面積Sとに基づいて、インクの流量R(R=V×S)が求められる。
本実施形態では、温度センサ62の出力から加熱インクにおける温度分布のピークが間欠的に抽出されるため、各ピークごとに流速Vを算出することが可能であり、複数のピークに対応する複数の流速Vの平均値を算出することによって、流速Vを正確に算出することができ、測定流量Rを高い精度で算出することができる。また、実際に使用するインクの流速Vを流路110において継続的に算出することができるので、インクジェットプリンタ10の動作中のあらゆる時点においてインクの流量をリアルタイムで算出することができる。
このような流量測定工程では、ヒータ58によってインクが加熱され、インクに混入している気泡が膨張するため、当該気泡がダンパ装置28のダンパ室28aにおいて、或いは、インク流路N1の入口等に設けられたフィルタ(図示省略)において捕捉され易くなる。したがって、インクにおける飽和酸素溶存量を減らすことができ、ノズル68からインクを気泡に邪魔されることなく安定的に吐出させることができる。
<粘度制御工程>
粘度制御工程では、以下の4つの制御態様のいずれか1つが単独で実行され、或いは、これらの制御態様が任意に組み合わせて実行される。なお、「1つの制御態様」または「複数の制御態様の組み合わせ」の選択は、本実施形態では、ROM52に記憶されたプログラムによって行われるが、当該選択は、操作パネル64から入力された指令信号に基づいて行われてもよい。
(第1制御態様)
第1制御態様は、粘度制御工程における基本となる制御態様である。上述の流量測定工程(ステップS1,S3)によって測定流量Rが求まると、ステップS5において、測定流量RがROM52に記憶された理想流量よりも大きいか否かが判断される。そして、「YES(大きい)」と判断されると、ステップS7においてヒータ58の出力が減少され、「NO(大きくない)」と判断されると、ステップS9においてヒータ58の出力が増大される。
ここで、ヒータ58の出力とは、「単位時間当たりにインクを加熱する熱量」を意味し、ヒータ58の出力を増減させるとは、「単位時間当たりに出力する回数を一定にして、1回の加熱動作で出力する熱量を増減させること」と「1回の加熱動作で出力する熱量を一定にして、単位時間当たりに出力する回数を増減させること」の両方を意味するものとする。ステップS7およびステップS9では、これらのいずれか一方の制御動作が選択的に実行されてもよいし、両方の制御動作が同時に実行されてもよいが、如何なる制御動作を実行するかは、ROM52に記憶されたプログラム、或いは、操作パネル64から入力された指令信号に基づいて決定される。
ステップS7においてヒータ58の出力が減少されると、インクの温度が低下するため、インクの粘度が上昇し、インクが流れ難くなってインクの流量が減少し、測定流量Rが理想流量に近づくようになる。一方、ステップS9においてヒータ58の出力が増大されると、インクの温度が上昇するため、インクの粘度が低下し、インクが流れ易くなってインクの流量が増大し、測定流量Rが理想流量に近づくようになる。なお、「高温になるほど粘度が高くなる種類」のインクを用いた場合には、ステップS7およびステップS9の制御動作が逆になるが、この場合についての説明は省略する。
続くステップS11では、インク粘度の制御を終了するか否かが判断され、「YES(終了する)」と判断されると、インク粘度の制御を終了し、「NO(終了しない)」と判断されると、ステップS1に戻る。ステップS11において「YES(終了する)」と判断されるまでは、測定流量Rが継続的に算出されるため、インクジェットプリンタ10の動作中のあらゆる時点において、インクの流量をリアルタイムで適正に制御することができる。また、実際に測定した測定流量Rをフィードバックさせて制御しているので、インクの流量制御において高い応答性を得ることができる。
(第2制御態様)
第2制御態様では、ステップS1(図5)において、ヒータ58と共に補助ヒータ60が駆動され、補助ヒータ60でアクチュエータユニット72が加熱される。また、図6に示すように、ステップS7に続いてステップS13が実行され、或いは、ステップS9に続いてステップS15が実行され、ステップS5における判断に基づいて補助ヒータ60の出力が制御される。
つまり、ステップS13では、「補助ヒータ制御装置」としての制御装置22で補助ヒータ60の出力が減少されることによって、アクチュエータユニット72の温度が低下され、流路ユニット70の内部に存在するインクの温度が低下される。これにより、流路ユニット70の内部に存在するインクの粘度が上昇され、インクの流量が減少される。一方、ステップS15では、「補助ヒータ制御装置」としての制御装置22で補助ヒータ60の出力が増大されることによって、アクチュエータユニット72の温度が上昇され、流路ユニット70の内部に存在するインクの温度が上昇される。これにより、流路ユニット70の内部に存在するインクの粘度が低下され、インクの流量が増大される。
これらの動作は、ステップS7またはステップS9におけるヒータ58の機能を補助するものであるが、流路ユニット70の内部におけるインクの流量変化は、流量測定領域Eを流れるインクの流量に直ちに反映されるため、その後の「流量測定工程(ステップS1,S3)」では、補助ヒータ60による制御結果をも踏まえてインクの流量が測定されることになる。したがって、第1制御態様の場合よりも、インクの流量をより迅速に理想流量に近づけることが可能であり、制御の応答性をより高めることができる。
(第3制御態様)
第3制御態様では、図7に示すように、ステップS7に続いてステップS17が実行され、或いは、ステップS9に続いてステップS19が実行され、ステップS5における判断に基づいて駆動部92の動作回数が制御される。つまり、ステップS17では、「吐出制御装置」としての制御装置22によってアクチュエータユニット72における駆動部92の動作回数が減少され、ノズル68から吐出されるインクの単位時間当たりの吐出量が減少される。一方、ステップS17では、「吐出制御装置」としての制御装置22によって駆動部92の動作回数が増大され、ノズル68から吐出されるインクの単位時間当たりの吐出量が増大される。ここで、駆動部92の動作回数は、ドライバIC98において生成される駆動電圧の波形によって定まるものであり、本実施形態では、駆動電圧の波形を変更することによって駆動部92の動作回数が増減される。
これらの動作は、ステップS7またはステップS9におけるヒータ58の機能を補助するものであるが、ノズル68から吐出される吐出量の変化は、流量測定領域Eを流れるインクの流量に直ちに反映されるため、その後の「流量測定工程(ステップS1,S3)」では、ステップS17またはステップS19における制御結果をも踏まえてインクの流量が測定されることになり、制御の応答性をより高めることができる。
(第4制御態様)
第4制御態様では、図8に示すように、ステップS9に続いてステップS21が実行され、ステップS5における判断に基づいて駆動部92が「空駆動」される。ここで、「空駆動」とは、ドライバIC98にジュール熱を発生させるための動作を意味し、本実施形態では、ノズル68からインクを吐出させない程度の低い駆動電圧を駆動部92に繰り返し印加することによって「空駆動」が行われる。ドライバIC98で発生した熱は、出力配線100を伝わってアクチュエータユニット72を加熱するため、「第2制御態様」で用いた補助ヒータ60と同様に、流路ユニット70の内部に存在するインクの温度を上昇させることが可能であり、インクの粘度を低下させて、インクの流量を増大させることができる。
(第5制御態様)
第5制御態様では、上述の流量測定工程(ステップS1,S3)は、吐出ヘッド14が上述のフラッシング動作を行っている際に行われる。これによれば、印刷前のフラッシング動作の際に流量測定工程が行われる為、印刷前にインクの粘度を算出することができる。この流量測定工程と同時に、粘度制御工程を行ってもよい。印刷前にインクの粘度を調整することができる為、印刷時にインクの増粘による不吐出が起こりにくくなる。また、印刷前のフラッシング動作と同時に、流量測定工程と粘度制御工程とを行う場合に限らず、印刷中のフラッシング動作中等に流量測定工程と粘度制御工程とを行ってもよい。
E… 流量測定領域
N1〜N4… インク流路
P… 加熱点
Q… 温度検出点
D… 距離
V… 流速
T… 時間
R… 流量
S… 流路の断面積
10… インクジェットプリンタ(液体吐出装置)
14… 吐出ヘッド
22… 制御装置(流量測定装置、ヒータ制御装置、吐出制御装置、補助ヒータ制御装置)
24… インク粘度制御装置
26a〜26d… インクタンク
58… ヒータ
60… 補助ヒータ
62… 温度センサ
64… 操作パネル
68… ノズル
70… 流路ユニット
72… アクチュエータユニット
80… マニホールド
84… 圧力室
92… 駆動部
100… 出力配線
110… 流路
110a… 細径部

Claims (10)

  1. ノズルから吐出される液体の粘度を制御する液体粘度の制御装置であって、
    前記ノズルに液体を導く流路と、
    前記流路を流れる液体を所定の加熱点において加熱するヒータと、
    前記加熱点よりも前記流路の下流に位置する温度検出点に設けられ、前記ヒータで加熱された液体が前記温度検出点に到達したときに当該液体の温度を検出する温度センサと、
    前記温度センサの出力を用いて前記流路を流れる液体の流量を測定する流量測定装置と、
    前記流量測定装置で測定された測定流量が前記ノズルから液体を吐出するための理想流量に近づくように前記ヒータの出力を制御するヒータ制御装置とを備える、液体粘度の制御装置。
  2. 前記流路における少なくとも前記加熱点から前記温度検出点までの部分は、他の部分よりも細く形成されている、請求項1に記載の液体粘度の制御装置。
  3. 前記ノズルから吐出される液体を加熱する補助ヒータと、
    前記流量測定装置で測定された測定流量に基づいて前記補助ヒータの出力を制御する補助ヒータ制御装置とをさらに備える、請求項1または2に記載の液体粘度の制御装置。
  4. 前記ヒータ制御装置は、前記流路内に液体が流れている間、間欠的に前記液体を加熱するように前記ヒータの出力を制御する、請求項1〜3のいずれかに記載の液体粘度の制御装置。
  5. 液体を吐出する複数のノズルと、前記複数のノズルのそれぞれに個別に連通された複数の圧力室と、前記複数の圧力室のそれぞれに共通に連通されたマニホールドとを有する流路ユニットと、
    前記複数の圧力室内の液体に吐出圧を個別に付与する複数の駆動部を有する駆動ユニットと、
    前記流路ユニットに供給される液体を収容するインクタンクと、
    前記インクタンクと前記マニホールドとを連通するインクチューブと、
    請求項1ないし4のいずれかに記載した液体粘度の制御装置とを備え、
    少なくとも前記インクチューブと前記マニホールドと前記複数の圧力室とによって前記ノズルに液体を導く流路が構成されており、
    前記マニホールドでは、前記流路の断面積が下流側に向けて拡大されており、
    前記液体粘度の制御装置の前記加熱点および前記温度検出点は前記マニホールドより上流側に配置されている、液体吐出装置。
  6. 前記ノズルから液体を排出して前記ノズルを回復させる回復動作を行う回復装置をさらに備え、
    前記液体粘度の制御装置は、前記回復装置が前記回復動作を行っているときに、前記流量測定装置が前記液体の流量を測定し、前記ヒータ制御装置により前記ヒータの出力を制御する、請求項5に記載の液体吐出装置。
  7. 流路の端部に設けられたノズルから吐出される液体の粘度を制御する、液体粘度の制御方法であって、
    (a)前記流路を流れる液体を所定の加熱点においてヒータによって加熱する工程と、(b)前記加熱点において加熱した液体が前記加熱点よりも前記流路の下流に位置する温度検出点に到達したことを温度センサによって検出する工程と、
    (c)前記温度センサの出力を用いて前記流路を流れる液体の流量を測定する工程と、
    (d)測定した流量が前記ノズルから液体を吐出するための理想流量に近づくように前記ヒータによる液体の加熱の程度を調整する工程とを備える、液体粘度の制御方法。
  8. 前記(a)工程では、前記流路を流れる液体を間欠的に加熱し、
    前記(c)工程では、前記センサの出力から時間情報を取得して液体の流速を測定するとともに、当該流速と前記流路の断面積とに基づいて液体の流量を測定する、請求項7に記載の液体粘度の制御方法。
  9. 前記ノズルと前記ノズルから液体を吐出させる駆動部とが吐出ヘッドに一体的に組み込まれており、 前記(d)工程では、前記(c)工程で測定した測定流量が理想流量よりも小さいときに前記駆動部の動作回数を増大させる、請求項7または8に記載の液体粘度の制御方法。
  10. 前記ノズルと前記ノズルから液体を吐出させる駆動部とが吐出ヘッドに一体的に組み込まれており、前記駆動部には、駆動電圧を生成するドライバICが電気的に接続されており、
    前記(d)工程では、前記(c)工程で測定した測定流量が理想流量よりも小さいときに前記駆動部を空駆動させることによって、前記ドライバICに液体を加熱するための熱を発生させる、請求項7ないし9のいずれかに記載の液体粘度の制御方法。
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