JP5024320B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料を内燃機関に噴射するための燃料噴射弁に関する。
ピエゾアクチュエータの駆動力を油圧もしくは機械的な機構を介してノズルニードルへ伝えることでノズルニードルを駆動する燃料噴射弁を、直動式と称している。そして、直動式の燃料噴射弁においては、開弁開始時にはノズルニードルを駆動するために大きな力を必要とする。また、開弁後のノズルリフト時には、ノズルニードルを閉弁向きに付勢する圧力とノズルニードルを開弁向きに付勢する圧力とがバランスするため、大きな駆動力は必要がないが、ノズルニードルの大きな変位量を確保する必要がある。
特許文献1に示された燃料噴射弁は、直動式の燃料噴射弁であり、電荷を充電してピエゾアクチュエータを伸長させることによりノズルニードルを閉弁向きに駆動し、電荷を放電させてピエゾアクチュエータを収縮させることによりノズルニードルを開弁向きに駆動するようになっている。
また、この特許文献1に示された燃料噴射弁は、開弁開始時の変位拡大率(但し、変位拡大率=ノズルニードルの変位量/ピエゾアクチュエータの伸縮量)よりも開弁後の変位拡大率が大きくなるようにしているため、開弁開始時には大きな駆動力が得られ、開弁後のノズルリフト時にはノズルニードルの大きな変位量を確保することができる。その結果、変位拡大率が一定の燃料噴射弁よりも、ピエゾアクチュエータへの充電エネルギを少なくすることができる。すなわち、エネルギ効率を良くすることができる。
米国特許第6776354号明細書
しかしながら、特許文献1に示された燃料噴射弁のように電荷を充電して閉弁させる方式の場合、内燃機関の運転中には、ピエゾアクチュエータが高電圧になっている時間が、ピエゾアクチュエータが低電圧になっている時間よりも長くなるため、ピエゾアクチュエータが絶縁破壊を生じやすく、ピエゾアクチュエータの信頼性(耐久性等)の面で望ましくない。
本発明は上記点に鑑みて、変位拡大率を変化させてエネルギ効率を良くする直動式の燃料噴射弁において、ピエゾアクチュエータの信頼性を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、電荷の充放電により伸縮するピエゾアクチュエータ(14)と、シリンダ第1ガイド孔(220)およびシリンダ第1ガイド孔(220)よりも小径のシリンダ第2ガイド孔(221)が形成されるとともに、ピエゾアクチュエータ(14)にて駆動されるシリンダ(22)と、ボデー(10、11a、11b)に対する位置が固定されるとともに、円柱状のピストン部(210)がシリンダ第1ガイド孔(220)に摺動自在に挿入されたピストン(21)と、引き上げ部材ガイド孔(232)が形成された筒状の部材であって、シリンダ第2ガイド孔(221)に摺動自在に挿入された引き上げ部材(23)とを備え、ノズルニードル(13)の後端部が引き上げ部材ガイド孔(232)に摺動自在に挿入され、シリンダ(22)、ピストン(21)、引き上げ部材(23)、およびノズルニードル(13)によって第1油密室(25)が区画形成されるとともに、第1油密室(25)はピエゾアクチュエータ(14)の伸長に伴って減圧されるように構成され、第1油密室(25)の圧力低下による引き上げ部材(23)の移動に対して抵抗となる負荷を引き上げ部材(23)に作用させる抵抗手段(27、30)を備え、ピエゾアクチュエータ(14)が伸長する過程において、ピエゾアクチュエータ(14)の伸長初期には、引き上げ部材(23)はノズルニードル(13)に係合してノズルニードル(13)を開弁向きに駆動し、ピエゾアクチュエータ(14)の伸長後期には、ノズルニードル(13)は引き上げ部材(23)から分離して第1油密室(25)の圧力低下により開弁向きに移動するように構成され、さらに、シリンダ(22)のうち第1油密室(25)の圧力を受ける部位の面積を第1受圧面積A1、引き上げ部材(23)のうち第1油密室(25)の圧力を受ける部位の面積を第2受圧面積A2、ノズルニードル(13)のうち第1油密室(25)の圧力を受ける部位の面積を第3受圧面積A3、A1/(A2+A3)を第1変位拡大率、A1/A3を第2変位拡大率としたとき、第1変位拡大率よりも第2変位拡大率が大きく設定されていることを特徴とする。
これによると、変位拡大率を変化させる直動式の燃料噴射弁を、ピエゾアクチュエータ(14)の伸長に伴って(すなわち、電荷を充電して)開弁させる方式で実現させているため、エネルギ効率を良くしつつ、ピエゾアクチュエータ(14)の信頼性を向上させることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態に係る燃料噴射弁の構成を示す正面断面図である。 (a)は図1のプッシュプレート20の正面図、(b)は(a)の下面図である。 図1のピストン21の下面図である。 ノズルニードルに対して開弁向きに作用する荷重とノズルニードルの変位量との関係を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る燃料噴射弁の構成を示す正面断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本実施形態の燃料噴射弁は、内燃機関(より詳細にはディーゼルエンジン、図示せず)のシリンダヘッドに装着され、蓄圧器(図示せず)内に蓄えられた高圧燃料を内燃機関の気筒内に噴射するものである。
図1に示すように、燃料噴射弁のボデーは、略円筒状のノズルボデー10と略円筒状の第1ピエゾボデー11aと略円筒状の第2ピエゾボデー11bに分割されており、それらのボデー10、11a、11bは噴射弁軸方向に直列に配置されて、略円筒状のリテーニングナット12によって一体的に保持されている。
ピエゾボデー11a、11bには、蓄圧器から供給される高圧燃料が流通する上流側高圧燃料通路110が形成されている。ノズルボデー10には、上流側高圧燃料通路110を介して供給される高圧燃料をノズルボデー10の先端側まで導く下流側高圧燃料通路100が形成されている。
ノズルボデー10の先端側には、下流側高圧燃料通路100を介して供給される高圧燃料を内燃機関の気筒内に噴出させる噴孔101が形成されている。また、ノズルボデー10の先端側には、噴孔101の上流側にボデーシート部102が形成されている。
ノズルボデー10の反噴孔側には、ノズルボデー後端面103から突出する円筒状のノズルボデーシリンダ104が形成されている。このノズルボデーシリンダ104の内部には、ノズルボデー第1ガイド孔105が形成されている。
噴孔101を開閉する略円柱状のノズルニードル13は、円柱状のニードルピストン部130がノズルボデー10のノズルボデー第2ガイド孔106に摺動自在に保持されている。ノズルニードル13には、噴孔101側の端部(すなわち先端部)にテーパ状のニードルシート部131が形成されており、ノズルニードル13の往復動に伴ってニードルシート部131がボデーシート部102に接離することにより噴孔101が開閉される。
ノズルニードル13の反噴孔側端部(すなわち後端部)は、ノズルボデーシリンダ104から突出しており、このノズルニードル13の反噴孔側端部には、径方向外側に突出するニードルフランジ部132が形成されている。
上流側高圧燃料通路110には、ピエゾ素子が多数積層されて電荷の充放電により伸縮するピエゾアクチュエータ14が収容されている。また、上流側高圧燃料通路110には、プッシュプレート20、ピストン21、シリンダ22、および引き上げ部材23が配置されている。
図2に示すように、プッシュプレート20は、円柱状の円板部200と、この円板部200の一端面から軸方向に突出する円柱状の脚部201とを備えている。この脚部201は、周方向に沿って3個設けられている。
図3に示すように、ピストン21は、円柱状のピストン部210、およびピストン部210から径方向外側に突出するフランジ部211を備えている。このフランジ部211には、脚部通し孔212が周方向に沿って3個所に形成されている。尚、第1ピエゾボデー11a内の上流側高圧燃料通路110と第2ピエゾボデー11b内の上流側高圧燃料通路110は、脚部通し穴212によって連通している。
図1に示すように、ピストン21は、フランジ部211の外周部が第1ピエゾボデー11aと第2ピエゾボデー11bとによって挟持され、これによりピエゾボデー11a、11bに対してピストン21が位置決め固定されている。
プッシュプレート20は、円板部200がピエゾアクチュエータ14に当接している。また、脚部201は、ピストン21の脚部通し孔212を貫通して先端部がシリンダ22に当接している。そして、ピエゾアクチュエータ14の伸長時には、ピエゾアクチュエータ14によりプッシュプレート20を介してシリンダ22が駆動されるようになっている。
シリンダ22は円筒状であり、シリンダ22には、シリンダ第1ガイド孔220、およびシリンダ第1ガイド孔220よりも小径のシリンダ第2ガイド孔221が形成されている。そして、ピストン21のピストン部210が、シリンダ第1ガイド孔220に摺動自在に挿入されている。シリンダ22とノズルボデーシリンダ104との間には、第1スプリング24が挟持されており、この第1スプリング24は、シリンダ22をピエゾアクチュエータ14に向かって付勢している。
引き上げ部材23は円筒状であり、引き上げ部材23には、第1円筒部230、および第1円筒部230よりも大径の第2円筒部231が形成されている。また、引き上げ部材23の内部には、引き上げ部材ガイド孔232が形成されている。そして、第1円筒部230が、シリンダ22のシリンダ第2ガイド孔221に摺動自在に挿入されている。また、第2円筒部231が、ノズルボデー第1ガイド孔105に摺動自在に挿入されている。さらに、ノズルニードル13の後端部が、引き上げ部材ガイド孔232に摺動自在に挿入されている。
シリンダ22とピストン21のピストン部210と引き上げ部材23の第1円筒部230とノズルニードル13の後端部とによって、第1油密室25が形成されている。この第1油密室25には、ニードルフランジ部132が配置されていて、引き上げ部材23の第1円筒部230がニードルフランジ部132と係合可能になっている。また、第1油密室25には第2スプリング26が配置されており、この第2スプリング26は、ピストン部210とニードルフランジ部132との間に挟持されて、ノズルニードル13を閉弁向きに付勢している。
引き上げ部材23の第2円筒部231とノズルボデーシリンダ104とノズルボデー後端面103とによって、抵抗手段としての第2油密室27が形成されている。この第2油密室27には第3スプリング28が配置されており、この第3スプリング28は、引き上げ部材23の第2円筒部231とノズルボデー後端面103との間に挟持されて、引き上げ部材23をニードルフランジ部132に向かって付勢している。
ここで、シリンダ第1ガイド孔220の内径(=ピストン部210の外径)をd1、シリンダ第2ガイド孔221の内径(=第1円筒部230の外径)をd2、引き上げ部材ガイド孔232の内径(=ニードルピストン部130の外径)をd3とする。
また、シリンダ22のうち第1油密室25の圧力を受ける部位の面積を第1受圧面積A1、引き上げ部材23のうち第1油密室25の圧力を受ける部位の面積を第2受圧面積A2、ノズルニードル13のうち第1油密室25の圧力を受ける部位の面積を第3受圧面積A3とする。因みに、A1=π/4×(d12−d22)、A2=π/4×(d22−d32)、A3=π/4×d32、である。さらに、A1/(A2+A3)を第1変位拡大率λ1、A1/A3を第2変位拡大率λ2とする。本実施形態では、第1変位拡大率λ1よりも第2変位拡大率λ2が大となる。
次に、上記燃料噴射弁の作動を説明する。図1は燃料噴射弁の閉弁状態を示している。このときには、ピエゾアクチュエータ14は電荷が放電されて収縮している。そして、ノズルニードル13は、第1油密室25の圧力および第2スプリング26により閉弁向きに付勢され、ニードルシート部131がボデーシート部102に当接して噴孔101を閉じている。
次に、ピエゾアクチュエータ14に電荷が充電されると、ピエゾアクチュエータ14が伸長し、プッシュプレート20を介してシリンダ22が駆動される。より詳細には、ピエゾアクチュエータ14の伸長に伴って、シリンダ22はシリンダ第2ガイド孔221がピストン部210から遠ざかる向きに駆動される。
そして、シリンダ第1ガイド孔220の内径d1よりもシリンダ第2ガイド孔221の内径d2が小さいため、このシリンダ22の移動に伴って第1油密室25の容積が拡大されて第1油密室25の圧力が低下する。
この第1油密室25の圧力低下により、引き上げ部材23はピストン部210側に向かって駆動される。そして、引き上げ部材23の第1円筒部230がニードルフランジ部132と係合し、この引き上げ部材23の移動に伴ってノズルニードル13が開弁向きに駆動され、ニードルシート部131がボデーシート部102から離れて噴孔101が開かれ、内燃機関の気筒内への燃料噴射が開始される。このときは、引き上げ部材23およびノズルニードル13がともに移動するため、変位拡大率は第1変位拡大率λ1となる。
この開弁開始時(すなわち、ピエゾアクチュエータ14の伸長初期)の引き上げ部材23の移動に伴って第2油密室27の容積が拡大されて第2油密室27の圧力が低下する。この第2油密室27の圧力低下は、第1油密室25の圧力低下による引き上げ部材23の移動に対して抵抗となるため、引き上げ部材23は移動しにくくなる。
一方、ノズルニードル13が開弁して燃料噴射が開始されると、ニードルシート部131に高圧燃料の圧力が作用するため、ノズルニードル13は小さな力で開弁向きに移動可能になる。
このように、開弁後のノズルリフト時(すなわち、ピエゾアクチュエータ14の伸長後期)には、引き上げ部材23が移動しにくくなることと、ノズルニードル13は小さな力で開弁向きに移動可能になることにより、ノズルニードル13は引き上げ部材23から分離して第1油密室5の圧力低下により全開位置まで移動する。このときは、引き上げ部材23はほぼ停止状態になるため、変位拡大率は第2変位拡大率λ2となる。
その後、ピエゾアクチュエータ14から電荷が放電されると、ピエゾアクチュエータ14が収縮し、プッシュプレート20およびシリンダ22が第1スプリング24によりピエゾアクチュエータ14側に押し戻される。これにより、第1油密室25の容積が縮小されて第1油密室25の圧力が上昇し、ノズルニードル13は閉弁向きに駆動され、ニードルシート部131がボデーシート部102に当接して噴孔101が閉じられ、燃料噴射が終了する。また、引き上げ部材23は反ピストン部側に向かって駆動され、この引き上げ部材23の移動に伴って第2油密室27の容積が縮小されて第2油密室27の圧力が上昇する。
次に、ピエゾアクチュエータ14に充電した際の、ノズルニードル13に対して開弁向きに作用する荷重(開弁駆動力)とノズルニードル13の変位量とに関する特性について、変位拡大率を変化させる燃料噴射弁の場合の特性と、変位拡大率が一定の燃料噴射弁の場合の特性を説明する。
図4に示すように、開弁開始時には点aのように大きな荷重が要求され、開弁後のノズルリフト時には点bのようにノズルニードル14の大きな変位量が要求される。
本実施形態の燃料噴射弁においては、ピエゾアクチュエータ14への充電エネルギを所定値に制御した場合、開弁開始時には第1変位拡大率λ1となるため線cのような大きな荷重が得られる特性となり、開弁後のノズルリフト時には第2変位拡大率λ2となるため線dのようなノズルニードル14の大きな変位量が得られる特性となる。そして、第1変位拡大率λ1および第2変位拡大率λ2を適宜に設定することにより、点aを通る特性と点bを通る特性とを設定することができる。
一方、変位拡大率が一定の燃料噴射弁の場合は、ピエゾアクチュエータへの充電エネルギを本実施形態の場合と同じ値にすると、線eのように、開弁開始時の要求荷重および開弁後のノズルリフト時の要求変位量のいずれも達成できない。そして、変位拡大率が一定の燃料噴射弁において、点a、bをともに通る特性fを得ようとすると、ピエゾアクチュエータへの充電エネルギを本実施形態の場合よりも多くしなければならない。
したがって、変位拡大率を変化させる燃料噴射弁の方が、変位拡大率が一定の燃料噴射弁よりも、ピエゾアクチュエータ14への充電エネルギを少なくすることができる。
以上述べたように、本実施形態では、第1変位拡大率λ1よりも第2変位拡大率λ2が大きくなるため、開弁開始時には大きな駆動力が得られ、また、開弁後のノズルリフト時にはノズルニードル13の変位量を十分に確保することができる。その結果、変位拡大率が一定の燃料噴射弁よりも、ピエゾアクチュエータ14への充電エネルギを少なくすることができる。すなわち、エネルギ効率を良くすることができる。
また、変位拡大率を変化させる直動式の燃料噴射弁を、ピエゾアクチュエータ14の伸長に伴って(すなわち、電荷を充電して)開弁させる方式で実現しているため、エネルギ効率を良くしつつ、ピエゾアクチュエータ14の信頼性を向上させることができる。
(第2実施形態)
本実施形態は、抵抗手段としてスプリングを用いる点が第1実施形態と異なっている。なお、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図5に示すように、引き上げ部材23のピエゾアクチュエータ14側に、径方向外側に突出する引き上げ部材フランジ部233が形成されている。また、引き上げ部材23のノズルニードル13側に円盤状のスプリングシート234が設置されるとともに、スプリングシート234とシリンダ22との間に、抵抗手段としての第4スプリング30が挟持されている。
この第4スプリング30は、第1油密室25の圧力低下による引き上げ部材23の移動に対して抵抗となる向きに引き上げ部材23を付勢しており、これにより閉弁時は、シリンダ22の第1ガイド孔220と第2ガイド孔221との段差部に引き上げ部材フランジ部233が係合している。第4スプリング30を設けたことにより、第1実施形態におけるノズルボデーシリンダ104、第2油密室27、および第3スプリング28が廃止されている。
ノズルニードル13は、噴孔101を開閉する略円柱状のニードル第1部材13aと、ニードル第2部材13bとに分割されている。ニードル第1部材13aの反噴孔側端部(すなわち後端部)には、引き上げ部材ガイド孔232に摺動自在に挿入されるニードル第2ピストン部133が形成されている。ニードル第2部材13bは、引き上げ部材23と係合可能なニードルフランジ部132、および引き上げ部材23に摺動自在に挿入されるニードル第3ピストン部134を備えている。また、ニードル第1部材13aと、ニードル第2部材13bと、引き上げ部材23にて、第3油密室35が区画形成されている。
ニードルピストン部130には円盤状のスプリングシート31が組み付けられており、このスプリングシート31とシリンダ22との間に、第5スプリング32が挟持されている。この第5スプリング32は、シリンダ22をピエゾアクチュエータ14に向かって付勢する。また、第1実施形態における第2スプリング26が廃止され、代わりにニードル第2部材を閉弁方向に付勢するため第1油密室25内に皿ばねよりなる第6スプリング34を設置している。
次に、上記燃料噴射弁の作動を説明する。ピエゾアクチュエータ14に電荷が充電されると、ピエゾアクチュエータ14が伸長し、プッシュプレート20を介してシリンダ22が駆動される。このシリンダ22の移動に伴って第1油密室25の容積が拡大されて第1油密室25の圧力が低下する。
この第1油密室25の圧力低下により、引き上げ部材23はピストン部210側に向かって駆動され、この引き上げ部材23の移動に伴ってニードル第2部材13bがピストン部210側に向かって駆動される。このニードル第2部材13bの移動に伴って第3油密室35の圧力が低下し、この第3油密室35の圧力低下によりニードル第1部材13aが開弁向きに駆動され、ニードルシート部131がボデーシート部102から離れて噴孔101が開かれ、内燃機関の気筒内への燃料噴射が開始される。このときは、引き上げ部材23およびノズルニードル13がともに移動するため、変位拡大率は第1変位拡大率λ1となる。
この開弁開始時の引き上げ部材23の移動に伴って第4スプリング30のばね力が増加し、このばね力の増加は、第1油密室25の圧力低下による引き上げ部材23の移動に対して抵抗となるため、引き上げ部材23は移動しにくくなる。
一方、ノズルニードル13が開弁して燃料噴射が開始されると、ニードルシート部131に高圧燃料の圧力が作用するため、ノズルニードル13は小さな力で開弁向きに移動可能になる。
このように、開弁後のノズルリフト時には、引き上げ部材23が移動しにくくなることと、ノズルニードル13は小さな力で開弁向きに移動可能になることにより、ニードル第2部材13bは、第1油密室5の圧力低下により引き上げ部材23から分離してピストン部210側に向かって駆動される。このニードル第2部材13bの移動に伴う第3油密室35の圧力低下により、ニードル第1部材13aは全開位置まで移動する。このときは、引き上げ部材23はほぼ停止状態になるため、変位拡大率は第2変位拡大率λ2となる。
以上述べたように、本実施形態では、第1変位拡大率λ1よりも第2変位拡大率λ2が大きくなるため、開弁開始時には大きな駆動力が得られ、また、開弁後のノズルリフト時にはノズルニードル13の変位量を十分に確保することができる。その結果、変位拡大率が一定の燃料噴射弁よりも、ピエゾアクチュエータ14への充電エネルギを少なくすることができる。すなわち、エネルギ効率を良くすることができる。
また、変位拡大率を変化させる直動式の燃料噴射弁を、ピエゾアクチュエータ14の伸長に伴って(すなわち、電荷を充電して)開弁させる方式で実現しているため、エネルギ効率を良くしつつ、ピエゾアクチュエータ14の信頼性を向上させることができる。
10 ノズルボデー
13 ノズルニードル
14 ピエゾアクチュエータ
21 ピストン
22 シリンダ
23 引き上げ部材
25 第1油密室
27 第2油密室(抵抗手段)
30 第4スプリング(抵抗手段)
100 下流側高圧燃料通路
101 噴孔
110 上流側高圧燃料通路
210ピストン部
220シリンダ第1ガイド孔
221シリンダ第2ガイド孔
232引き上げ部材ガイド孔
11a 第1ピエゾボデー
11b 第2ピエゾボデー

Claims (3)

  1. 高圧燃料が流通する高圧燃料通路(100、110)およびこの高圧燃料通路(100、110)に接続された噴孔(101)がボデー(10、11a、11b)に形成され、前記噴孔(101)をノズルニードル(13)の先端面にて開閉する燃料噴射弁であって、
    電荷の充放電により伸縮するピエゾアクチュエータ(14)と、
    シリンダ第1ガイド孔(220)および前記シリンダ第1ガイド孔(220)よりも小径のシリンダ第2ガイド孔(221)が形成されるとともに、前記ピエゾアクチュエータ(14)にて駆動されるシリンダ(22)と、
    前記ボデー(10、11a、11b)に対する位置が固定されるとともに、円柱状のピストン部(210)が前記シリンダ第1ガイド孔(220)に摺動自在に挿入されたピストン(21)と、
    引き上げ部材ガイド孔(232)が形成された筒状の部材であって、前記シリンダ第2ガイド孔(221)に摺動自在に挿入された引き上げ部材(23)とを備え、
    前記ノズルニードル(13)の後端部が前記引き上げ部材ガイド孔(232)に摺動自在に挿入され、
    前記シリンダ(22)、前記ピストン(21)、前記引き上げ部材(23)、および前記ノズルニードル(13)によって第1油密室(25)が区画形成されるとともに、前記第1油密室(25)は前記ピエゾアクチュエータ(14)の伸長に伴って減圧されるように構成され、
    前記第1油密室(25)の圧力低下による前記引き上げ部材(23)の移動に対して抵抗となる負荷を前記引き上げ部材(23)に作用させる抵抗手段(27、30)を備え、
    前記ピエゾアクチュエータ(14)が伸長する過程において、前記ピエゾアクチュエータ(14)の伸長初期には、前記引き上げ部材(23)は前記ノズルニードル(13)に係合して前記ノズルニードル(13)を開弁向きに駆動し、前記ピエゾアクチュエータ(14)の伸長後期には、前記ノズルニードル(13)は前記引き上げ部材(23)から分離して前記第1油密室(25)の圧力低下により開弁向きに移動するように構成され、
    さらに、前記シリンダ(22)のうち前記第1油密室(25)の圧力を受ける部位の面積を第1受圧面積A1、前記引き上げ部材(23)のうち前記第1油密室(25)の圧力を受ける部位の面積を第2受圧面積A2、前記ノズルニードル(13)のうち前記第1油密室(25)の圧力を受ける部位の面積を第3受圧面積A3、A1/(A2+A3)を第1変位拡大率、A1/A3を第2変位拡大率としたとき、第1変位拡大率よりも第2変位拡大率が大きく設定されていることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記抵抗手段は、前記第1油密室(25)の圧力低下による前記引き上げ部材(23)の移動に伴って減圧される第2油密室(27)であることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記抵抗手段はスプリング(30)であることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
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