JP5022694B2 - 現像ローラ、現像ローラの製造方法、現像装置および画像形成装置 - Google Patents

現像ローラ、現像ローラの製造方法、現像装置および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、複写機、プリンターあるいはファクシミリの受信装置、電子写真方式を採用した装置に組み込まれる感光体に接触させて使用される現像ローラ、これを用いた現像装置、および画像形成装置、現像ローラの製造方法に関するものである。
複写機やファクシミリ、プリンターの電子写真装置には、潜像担持体である感光体(ドラム)を帯電させたり、静電潜像を顕像化したりするため、その目的にあった導電性(電気抵抗)を有する弾性ローラが一般的に用いられている。一成分現像方式の電子写真装置では、互いに圧接、または近接されている現像ローラから感光体へ現像剤(トナー)を移動させて静電潜像を顕像化し、現像が成される。
このような電子写真装置に用いられる現像ローラは感光体と所定の接触幅をもって圧接、または近接し、ブレードで薄層化された現像剤を担持するため、変形し易く、かつ変形回復性に優れる必要がある。さらに、これらの現像ローラには画像ムラを発生させないために適度かつ均一な導電性を有することが要求される。
これらの要求を満たすため、従来から、本発明に係る現像ローラには、導電性を付与したゴム材料からなる弾性体層を軸芯体の外周に形成したものが使用されている。現像ローラの弾性体層は、接触現像においては、感光体に対して所定の接触幅をもって圧接する必要があり、良好な感光体表面への追従性を得るために低硬度化すると、感光体の汚染を発生させる場合がある。一般的に柔軟でセット性に優れるシリコーンゴムを弾性体層に用いた現像ローラがあげられるが、シリコーンゴム自体が比較的高価な材料であり、現像ローラとしても相対的に高価なものとなる。当然のことながら、安価な現像ローラの提供が望まれており、現像ローラに用いられるゴム材料は多種多様に渡り検討され、その目的に応じて使い分けられている。その中で、比較的安価であるエチレン、プロピレンの共重合体からなるゴム(以下、EPMと略記する)、エチレン、プロピレン、および第三成分の共重合体からなるゴム(以下、EPDMと略記する)を使用する方法がある。(特許文献1)しかしながら、従来のEPDMを用いた現像ローラでは、目的応じて十分に低硬度化することが難しく、改良すべき余地も多い。また、液状EPDMや液状EPMをブレンドして用いて低硬度することも試みられている
(特許文献2)。しかしながら、使用する状況や目的によっては、ブリードの問題が生じる場合もある。
また、現像ローラの弾性体層を形成する方法としては、押出成形、射出成形の如きいくつかの方法が挙げられる。現像ローラは前述の通り、感光体と所定の接触幅をもって圧接、または近接し、ブレードによって薄層化された現像剤を担持するため、高い寸法精度が要求される。前述の方法のうち、押出成形により加工される弾性体は、そのままでは現像ローラに使用するための形状精度を有していないため、円筒研削盤により表面を研磨することで、所望の形状に仕上げ加工する必要がある。それに対し、液状の未硬化材料を円筒型内に注入して、その後加熱硬化することにより弾性体層を軸体の周りに配する方法による現像ローラの弾性体層は、使用する型の形状をある一定の収縮量の元に再現するため、研磨することなしに十分満足できる形状精度を有するものを得ることが出来る。円筒型内に注入して加熱硬化する方法に適した液状の未硬化材料として、シリコーンゴムが上げられるが、前述の通り高価なものである。
特開平7−219336号公報 特開平11−202598号公報
近年、電子写真装置に使用される現像ローラの要求性能は、電子写真装置の高速化、画質の高品位化に伴って、より高度なものとなってきており、さらなる向上が一層求められている。また、寸法精度が高いと同時に低コストで安定した性能を有するものが求められている。
特に、接触現像において感光体に対して所定の接触幅(ニップ巾)を得るための低硬度かつゴム弾性を持ち、半導電領域といわれる電気抵抗特性を合せ持つことが必要である。特に、その弾性体層に液状ゴムを用いた場合は、液状の未硬化材料を円筒型内に注入して加熱硬化することで弾性体層を軸体の周りに配する方法により高精度な形状が得られる。また、弾性体層に含まれる成分が、現像ローラ表面にブリードし難く、感光体の汚染を発生させないことが求められる。
本発明はこのような現像ローラにおける課題を解決することを目的とするものである。特に、本発明の目的は、エチレン、プロピレン、およびジエンまたはポリエンから選ばれた第三成分の共重合体からなるゴムをベースとし、カーボンブラック添加により導電性を付与された弾性体層を持つ現像ローラにおいて、高精度な形状を有し、低硬度かつ低抵抗で、感光体の汚染を発生させず、画像濃淡ムラや濃度低下がなく電子写真装置の高速化、画質の高品位化に対応出来る現像ローラを得ることにある。
なお、現像ローラとは、電子写真方式による静電潜像を形成するための潜像担持体と、現像剤を薄膜状に担持しつつ該潜像担持体の表面に対向して当接もしくは圧接した状態で、前記現像剤を該潜像担持体に形成された静電潜像に供給して該静電潜像を現像するための弾性ローラである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、鋭意研究・検討を進めた。
本発明に従えば、エチレン、プロピレン、およびジエンまたはポリエンから選ばれた第三成分の共重合体をベースとし、カーボンブラック添加により導電性を付与された弾性体層を用いた現像ローラでありながら、高精度な形状を有し、低硬度と低抵抗の性能を両立させ、かつブリード(オイルの移行)を抑えられる。また、感光体の汚染を防ぐことが出来る。
本発明の現像ローラは、前記弾性体層の主成分となるゴムとして、エチレン、プロピレン、およびジエンまたはポリエンから選ばれた第三成分の共重合体からなるゴムを含有し、弾性体層のMD−1硬度が5°以上38°以下の範囲にあり、弾性体層のn-ヘキサンによる抽出量が、0.0質量%以上5.0質量%以下であることを特徴とする。
エチレン、プロピレン、およびジエンまたはポリエンから選ばれた第三成分の共重合体ゴムを用いて弾性体層を形成し、弾性体層のMD−1硬度が5°以上38°以下の範囲、かつ弾性体層のn-ヘキサンによる抽出量が、0.0質量%以上5.0質量%以下であると、高精度な寸法形状であり、所望とする低硬度と低ブリード性の両立が可能となる。
また、本発明の現像ローラは、前記弾性体層に含有される前記エチレン、プロピレン、およびジエンまたはポリエンから選ばれた第三成分の共重合体として、粘度100Pa・s以上800Pa・s以下の液状ゴムが用いられており、該液状ゴムが弾性体層のゴム成分中に80〜100質量%の割合であることが好ましい。
また、本発明の現像ローラは、前記第三成分が、ビニル基を持つ構造を有していることが好ましく、化学式(I)の構造またはその由来構造を含有していることがより好ましい
また、本発明の現像ローラの弾性体層に含まれるカーボンブラックは、DBP吸収量が60ml/100g以上110ml/100g以下であり、揮発分/窒素比表面積の比が1.4×10-4g/m2以下であることがそれぞれ好ましい。上記のカーボンブラックを用いることにより、良好な分散状態が得易く、かつ弾性体層の硬度を必要以上に高くすることなく、ゴムに導電性を付与し易い。
また、本発明の現像ローラは、前記弾性体層が、有機過酸化物架橋剤により架橋されていることが好ましく、上記有機過酸化物架橋剤は,1,3ビス(第3ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン,2,5ジメチル2,5(第3ブチルペルオキシ)ヘキシン−3,n−ブチル4,4−ジテレブチルパーオキシバレレート,テレブチルパーオキシベンゾエイト,ジテレブチルパーオキシジイソプロピルベンゼン,テレブチルクミルパーオキサイド,2,5−ジメチル2,5−ジテレブチルパーオキシヘキサン,ジテレブチルパーオキサイドのグループから選ばれる一種又は二種以上であることがより好ましい。
また、本発明の現像ローラの弾性体層の外周に、樹脂層が被覆されていることが好ましい。本発明では、弾性体層中に含まれる成分のブリード抑えているが、被膜層の形成によって移行をより防ぐことが出来る。
また、本発明の現像ローラの製造方法としては、液状ゴム材料を射出ノズルの射出孔より、所定温度に加熱された金型のキャビティ内に射出し、このキャビティ内で液状ゴム材料を架橋させることにより形成することを特徴とすることが好ましい。
また、本発明の現像装置においては、上記の現像ローラを備えることにより、画像濃淡ムラや濃度低下がなく電子写真装置の高速化、画質の高品位化に対応出来る現像装置となる。
また、本発明の画像形成装置においては、上記の現像ローラを備えることにより、画像濃淡ムラや濃度低下がなく電子写真装置の高速化、画質の高品位化に対応出来る画像形成装置となる。
本発明者らは、上記の知見の通り、高精度な寸法形状を持ち、低硬度かつ低抵抗で、感光体の汚染を発生させない現像ローラ、そして、現像ローラとして使用した際に、画像濃淡ムラや濃度低下がなく電子写真装置の高速化、画質の高品位化に対応出来得る現像装置、画像形成装置を見出し、かつ比較的低コストで高精度の現像ローラを製造する方法を見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、エチレン、プロピレン、およびジエンまたはポリエンから選ばれた第三成分の共重合体からなるゴムをベースとした弾性体層を持つ現像ローラにおいて、高精度な形状を有し、低硬度かつ感光体の汚染を発生させず、画像濃淡ムラや濃度低下がなく電子写真装置の高速化、画質の高品位化に対応出来る現像ローラを得られる。また、上記のように高精度でかつ性能に優れた現像ローラを、比較的低コストで製造する方法が得られる。また、本発明の現像ローラを用いた現像装置、画像形成装置において、感光体の汚染を発生させず、画像濃淡ムラや濃度低下がなく、高速化された電子写真装置においても、高品位化な画像を得られる。
本発明にかかる現像ローラは、軸芯体の外周面に少なくとも弾性体層が形成された現像ローラであって、該弾性体層がエチレン、プロピレン、およびジエンまたはポリエンから選ばれた第三成分の共重合体からなるゴムを含有し、弾性体層のMD−1硬度が5°以上38°以下の範囲にあり、弾性体層のn-ヘキサンによる抽出量が、0.0質量%以上5.0質量%以下である。
以下に、本発明をより詳細に説明する。
図1と図2に、本発明の現像ローラに関する構造の一例を模式的に図示する。図1、2に例示の現像ローラ1は、中心に軸芯体として、通常、金属の導電性材料で形成される軸芯金11を有し、ローラ層として、軸芯金11の外周面上に弾性体層(基層)12が固定され、この弾性体層12の外周面に被覆層(表層)13を積層した構造を有する。ここでは、上記のような軸芯体の外周面に二層で構成されてなる現像ローラで説明する。
軸芯体11は、支持部材であることは勿論であるが、現像部材の電極として機能するものであり、円柱状または中空円筒状の形状を有し、金属の導電性材料で形成される軸芯体を用いることができる。また、かかる現像ローラが電気的なバイアスを印加して、あるいは、接地されて、使用される場合であっても、軸芯体全体を導電性材料で構成する代わりに、主体は、非導電性材料で形成し、その表面に所望の導電性を満足する導電性処理、良導性の被覆層による被覆を施した構造のものを用いることもできる。
軸芯体11を構成する材料としては、アルミニウム,銅合金,ステンレス鋼の如き金属または合金、あるいは、クロム,ニッケルで鍍金処理を施した鉄、導電化された合成樹脂があげられる。電子写真装置に利用される現像ローラにおいては、軸芯体である導電性基体の外径は、通常4〜10mmの範囲とされる。
基層となる弾性体層12は柔軟性を有するものであり、原料主成分としてゴムを用いた成型体として形成したものを用いることができる。弾性体層12の原料主成分のゴムとしては、エチレン、プロピレン、および第三成分の共重合体からなるゴムを少なくとも含有している。
弾性体層12のMD−1硬度は、5°以上、38°以下の範囲にあることが必要である。MD−1硬度が5°未満である場合、高精度の形状を保つことが難しく、MD−1硬度が38°を超える場合、適切な感光体とのニップ巾を安定して得ることが難しくなる。MD−1硬度の好ましい範囲は、15°以上、30°以下である。
弾性体層12のn-ヘキサンによる抽出量が、0.0〜5.0質量%であることが必要である。使用する溶媒としては極性の低いものが好ましく、本発明ではn−ヘキサンを用いている。n-ヘキサンによる抽出量が5質量%を超える場合、抽出される成分にもよるが、感光体への汚染性を生じるの不具合が生じる。n-ヘキサンによる抽出量の好ましい範囲としては、0質量%以上4質量%以下である。
弾性体層12に用いるゴムとしては、主成分としてエチレン、プロピレン、およびジエンまたはポリエンから選ばれた第三成分の共重合体からなる、粘度100Pa・s以上800Pa・s以下の液状ゴムが用いられており、該液状ゴムが弾性体層のゴム成分中に80質量%以上100質量%以下の割合であることが好ましい。ゴム成分とは、原料ゴムを指し、ゴム成型体とする際に利用される各種添加剤成分、架橋剤、触媒、分散促進剤の各種添加剤は含まない。
液状ゴムの粘度の測定は、25℃±1℃の雰囲気中で、液状ゴム組成物300gを試験容器に入れ、B型粘度計BS(装置名、東機産業社製)を用い、必要に応じて適当な付属ローターを選択することにより行なった。
エチレン、プロピレン、およびジエンまたはポリエンから選ばれた第三成分の共重合体からなるゴムが液状ある場合、液状の未硬化材料を円筒型内に注入して加熱硬化することにより弾性体層を軸体の周りに配する方法により高精度なローラ形状を得られ易いメリットがある。しかしながら、エチレン、プロピレン、および第三成分の共重合体からなるゴムは、化学反応性に乏しく、加硫速度が遅く、液状ゴムとして用いるには効率が悪いという問題があるため、前記第三成分に構造の選択が重要である。
液状のエチレン、プロピレン、およびジエンまたはポリエンから選ばれた第三成分の共重合体としては、第三成分が5−エチリデン−2−ノルボルネンであるものとして以下の市販品があげられる。「TRILENE66」(商品名、Uniroyal Chemical Company Inc.社製),「TRILENE67」(商品名、Uniroyal Chemical Company Inc.社製)。
本発明においては、前記第三成分としては、ビニル基を持つ構造を有しているものが好ましく、重合できる二重結合が一つと、その他の二重結合を2つ以上有するポリエンがより好ましい。そのような構造を持つ第三成分としては、化学式(I)の構造または
その由来構造を含有しているものがあげられる。
Figure 0005022694
・・・化学式(I)
式(I)中、nは1〜5の整数であり、R1 は炭素原子数1〜5のアルキル基であり、R
2 およびR3 は、それぞれ独立して、水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基である。
炭素原子数1〜5のアルキル基としては、具体的に、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、i-ペンチル基が挙げられる。
第三成分が化学式(1)である場合、該第三成分が一つ共重合すると二つの二重結合がポリマー中に導入することが出来る。これは、ジエン系第三成分と同じモル数を用いた際に、計算上は2倍の二重結合を導入が可能であることを示しており、二重結合量が多くなると架橋反応を早くすることが出来る。液状ゴムの場合でも、十分に架橋反応を早くすること出来る。このような第三成分としては、具体的に、4−エチリデン-−1,6− オクタジエン、7−メチル−4− エチリデンー1,6−オクタジエン、7−メチル−4−エチリデンー1,6−ノナジエン、7−エチル−4− エチリデン−1,6−ノナジエン、6,7−メチル−4−エチリデン−1,6− オクタジエン、6,7−ジメチル−4−エチリデン−1,6−ノナジエン、4−エチリデン−1,6-−デカジエン、7−メチル−4−エチリデン−1,6−デカジエン、7−メチル−6−プロピル−4−エチリデン−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−1,7−ノナジエン、8−メチル−4−エチリデン−1,7− ノナジエン(EMN)、4−エチリデン−1,7−ウンデカジエン、8−メチル−4−エチリデン−1,7−ウンデカジエン、7,8−ジメチル−4− エチリデン−1,7−ノナジエン、7,8−ジメチル−4−エチリデン−1,7− デカジエン、7,8−ジメチル−4−エチリデン−1,7−ウンデカジエン、8−メチル−7−エチル−4− エチリデン−−1,7−ウンデカジエン、7,8−ジエチル−4−エチリデン−1,7− デカジエン、9−メチル−−4−エチリデン−1,8−デカジエン、8,9−ジメチル−4− エチリデン-1,8- デカジエン、10−メチル−4−エチリデン−1,9−ウンデカジエン、9,10−ジメチル−4−エチリデン−1,9−ウンデカジエン、11−メチル−4−エチリデン−−1,10−ドデカジエン、10,11−ジメチル−4− エチリデン−−1,10−ドデカジエンがあげられる。中でも、ビニル基を有する6,7−ジメチル−4−エチリデン−1,6− オクタジエン、6,7−ジメチル−4−エチリデン−1,6−ノナジエン、7−メチル−6− プロピル−4−エチリデン−1,6− オクタジエン、8−メチル−4− エチリデン−1,7−ノナジエン(EMN)、7,8−ジメチル−4−エチリデン−1,7− ノナジエン、9−メチル−4−エチリデン−1,8− デカジエン、8,9−ジメチル−4−エチリデン−1,8− デカジエンが好ましい。これらは、単独であるいは2種以上を組合せて用いることができる。
エチレン、プロピレン、およびジエンまたはポリエンから選ばれた第三成分の共重合体からなるゴム以外に、他のゴムをブレンドすることが出来る。ブレンドするゴムとしては、特に制限はないが、ブレンド時の相容性を考慮する必要はある。また、ブレンドすることが出来るゴムは、必要に応じて2種以上を組み合わせて用いてもよい。ブレンドするゴムとしては、以下のものがあげられる。他のエチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、アクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、NBRの水素化物、多硫化ゴム、ウレタンゴムのゴム材料。ブレンドするゴムについても、通常の固体状ゴムでもいいが、液状であればより好ましい。
上記のゴム材料に、すなわち、エチレン、プロピレン、およびジエンまたはポリエンから選ばれた第三成分の共重合体からなるゴムを含むゴムに、種々の添加剤を必要に応じて配合して弾性体層を成形することができる。添加剤としては、現像ローラの用途に合せて、弾性体層自体に要求される機能に必要な成分である導電剤、非導電性充填剤等、また、ゴム成型体とする際に利用される各種添加剤成分を用いる。各種添加成分は、架橋剤、触媒、分散促進剤、各種の添加剤を主成分のゴム材料に適宜配合することができる。これらの添加量も、目的とする用途において要求される特性に応じて選択することができる。
導電剤としては、カーボンブラック、グラファイトがあげられる。また、アルミニウム,銅,錫,ステンレス鋼等の各種導電性金属または合金、酸化錫,酸化インジウム,酸化錫一酸化アンチモン固溶体,酸化錫一酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物、これらの導電性材料で被膜された絶縁性物質の微粉末を用いることができる。このうち、カーボンブラックが、比較的容易に入手でき、良好な導電性を付与することができる。
その他、ゴム材に導電性を付与する手段として、導電性高分子化合物を使用することも可能である。ホストポリマーとして、ポリアセチレン、ポリ(p−フェニレン)、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリ(p−フェニレンオキシド)、ポリ(p−フェニレンスルフィド)、ポリ(p−フェレンビニレン)、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンオキサイド)、ポリ(ビスフェノール−A−カーボネート)、ポリビニルカルバゾール、ポリジアセチレン、ポリ(N−メチル−4−ビニルピリジン)、ポリアニリン、ポリキノリン、ポリ(フェニレンエーテルスルホン)を使用し、これらにドーパントとしてAsF5、I2、Br2、SO3、Na、K、ClO4、FeCl3、F、Cl、Br、I、Krの各イオン、Li、TCNQをドープしたものが用いられる。
弾性体層に導電剤としてカーボンブラックを使用する場合、該弾性体層から単離した該カーボンブラックのDBP吸収量が60ml/100g以上110ml/100g以下の範囲であることが好ましい。この範囲であれば、ストラクチャー構造を必要以上に増加させることがないために、導電性ゴムローラの弾性率を低く保つことが可能である。カーボンブラックのDBP吸収量は、カーボンブラック100g当たりのDBPの吸収量を示しており、カーボンブラックのストラクチャーの大小を判断する指標の1つである。カーボンブラックのストラクチャーはカーボンブラックの単位粒子が鎖状に連係してできるものであって、その大きさがカーボンブラックの電気伝導性を左右する。なお、本発明において、弾性体層中のカーボンブラックは窒素雰囲気下で750℃まで加熱してゴム成分を燃焼させた後、必要に応じて比重を調整した溶媒中で遠心分離をかけることにより、他の無機残渣と分けることにより単離した。また、DBP吸収量は、JISK6217−4の規定に従って測定したものである。
該カーボンブラックのDBP吸収量が60ml/100g以上では、ゴム成分中に均一に分散することが容易となる。。 また、該カーボンブラックのDBP吸収量が110ml/100g以下の場合には、後述する液状ゴムに使用した際もせん断による影響を受け難く、液状の未硬化材料を円筒型内に注入して成形した場合には弾性体内でのカーボンブラック分布が均一と出来るため、抵抗ムラのない安定した導電性が得られる。
該カーボンブラックのDBP吸収量は60ml/100g以上110ml/100g以下の範囲内で同じ導電性を得ようとした場合、その値が高いほど、少ない添加量で所望の導電性が得られ易く、逆にその値が低いほど、カーボンブラック自体の添加量が多くなり、抵抗安定性を得られ易くなる。
また、弾性体層に導電剤としてカーボンブラックを使用する場合、カーボンブラックの揮発分/窒素比表面積の比が1.4×10-4g/m2以下であることが好ましい。 カーボンブラックの揮発分/窒素比表面積の比が1.4×l0-4g/m2以下であれば、液状ゴム中での再凝集を抑制し、均一な弾性体層が得られ易い。さらに、成形時に凝集塊が存在しにくくなり、現像口一ラとしての使用時に、リークの発生を抑制することが可能となる。これは、揮発分/窒素比表面積の比が高くなりすぎると、カーボンブラック表面におけるポリマー鎖との物理的吸着力が弱くなり、せん断の外力を受けた際、注入時のせん断力によって、カーボンブラックの凝集を促すことが考えられる。
カーボンブラックの揮発分は、カーボンブラック表面に存在するカルボキシキル基、水酸基、キノン基の如き官能基量を示しており、カーボンブラックの分散性、および溶剤における安定性や再凝集のし易さに影響する。なお、本発明において、揮発分は、JIS K6221の規定に従って測定したものである。
カーボンブラックの窒素比表面積は、1g当たりに吸着する窒素量を示しており、カーボンブラックの比表面積、言い換えれば粒径に関係する数値である。揮発分/窒素比表面積の比は、カーボンブラックの表面積当たりの揮発分を示し、カーボンブラック表面の化学的性質を示す指標である。なお、本発明において、窒素比表面積は、JISK6217−2の規定に従って測定したものである。
本発明に用いられるカーボンブラックは前記特性を備えるものであれば、市販品であっても、市販品を処理したものであっても、あるいは新規に製造されたものであっても、特に制限されない。オイルファーネスブラック、ガスファーネスブラック、チャンネルタイプのカーボンブラック、これらのカーボンブラックに対し酸化処理を施したものを挙げることができる。
また、前記カーボンブラックの添加量としては、使用するカーボンブラックの種類によって異なるために特に限定されないが、通常、ゴム100重量部に対して5質量部以上85重量部以下、好ましくは10質量部以上70重量部以下の範囲において、現像ローラに要求される導電性および硬度に応じて適宜設定される。 カーボンブラックの配合量が60重量部以下であれば、ゴムローラの導電性及び硬度が高くなりすぎることはない。さらに、樹脂層内での分布の均一性が上がるため、導電性の均一性も向上する。一方、カーボンブラックの配合量が5重量部以上であれば、実用上許容できるレベルの導電性を確保することができる。さらに、添加したカーボンブラックを十分パーコレートすることが可能となり、導電性を安定させることができる。
本発明に用いられるカーボンブラックの平均粒径に、特に制限はないが、ゴムへの分散性と導電付与性の点から、揮発分/窒素比表面積比により好ましい範囲がある。
主成分のゴム材料中に、カーボンブラックの微粉末状の導電剤を分散させる手段としては、従来から利用される手段であるロールニーダー、バンバリーミキサー、ボールミル、サンドグラインダー、ペイントシェーカーの如き装置を、主成分のゴム材料に応じて適宜利用すればよい。
弾性体層に硬度を調整する目的で添加する可塑剤は、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルセパケート、ジオクチルアジペートが挙げられる。しかしながら、本発明においては、弾性体層のn-ヘキサンによる抽出量を低く抑えるために、可塑剤の添加量は少ない方が好ましい。
弾性体層中に添加可能な非導電性充填剤としては、珪藻土、石英粉末、乾式シリカ、湿式シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミノケイ酸、炭酸カルシウムを挙げることができる。
本発明の弾性体層は、通常の場合、一般のゴムを架橋するときと同様に、未加硫の配合ゴムを一度調製し、次いでこの配合ゴムを意図する形状に成形したのち、架橋を行なうことにより製造される。ここで、架橋剤としては、有機過酸化物、硫黄、硫黄化合物、含硫黄有機加硫剤、トリアジン系化合物が用いられるが、特に有機過酸化物架橋剤により架橋されていることが好ましい。
一般的なEPDMや、本発明のエチレン、プロピレン、および第三成分の共重合体においては、ゴム中に不飽和基が含まれ架橋点が多いため、過酸化物架橋でも分子切断の生ずる可能性が少なく、優れたゴム物性が得られ易い。単純な比較は出来ないが、硫黄系架橋と比べセット性能(圧縮永久歪)に優位性を得られる傾向が強い。
上記有機過酸化物としては、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルパーオキシ−イソプロピルカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−アリルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、ジ(メトキシイソプロピル)パーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−ヘキシルパーオキシネオヘキサネート、ジ(3−メチル−3−メチロキシブチル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカネート、t−ヘキシルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシネオヘキサネート、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クミルパーオキシオクテート、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサネート)、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ3,3,5−トリメチルヘキサネート、シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレート、メチルエチルケトンパーオキサイド、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ヘキサン、ジ−イソプロピルベンゼン−ヒドロパーオキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイドが挙げられる。
これらの中でも、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシンが、比較的無臭で、高温での射出成形にも適応し易い点で、より好ましい。
また、硫黄系架橋剤(硫黄・硫黄化合物)としては、粉末硫黄、硫黄華、高分散性硫黄、不溶性硫黄、沈降硫黄、表面処理硫黄、コロイド硫黄、塩化硫黄、一塩化硫黄、二塩化硫黄が挙げられる。また、含硫黄有機加硫剤としては、モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド類、チウラムジスルフィド、N,N′−ジチオ−ビス(ヘキサヒドロ−2H−アゼピノン−2)、2−(4′−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾールが挙げられる。さらに、トリアジン系化合物としては、2,4,6−トリメルカプト−S−トリアジン、2−ジ−n−ブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−S−トリアジンが挙げられる。以上の架橋剤は、1種単独で、あるいは2種以上を併用することができる。
これらの架橋剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対し、通常、0.1質量部以上15質量部以下、好ましくは0.5質量部以上10質量部以下である。
なお、架橋剤として、有機過酸化物を使用する場合には、有機過酸化物と併用して、硫黄、p−キノンジオキシム、p−ベンゾキノンジオキシム、p,p′−ジベンゾイルキノンジオキシム、N−メチル−N′−4−ジニトロアニリン、N,N′−m−フェニレンジマレイミド、ジペンタメチレンチウラムペンタスルフィド、ジニトロソベンゼン、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアジンチオール、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エリスリトールテトラメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジアリルメラミン、トリメタクリレート、ジメタクリレート、ジビニルアジペート、ビニルブチラート、ビニルステアレート、液状ポリブタジエンゴム、液状ポリイソプレンゴム、液状スチレン−ブタジエンゴム、液状アクリロニトリル−ブタジエンゴム、マグネシウムジアクリレート、カルシウムジアクリレート、アルミニウムアクリレート、亜鉛アクリレート、スタナスアクリレート、メタクリル酸亜鉛、メタクリル酸マグネシウム、ジメタクリル酸亜鉛の共架橋剤を配合することができる。これらの共架橋剤は、1種単独で、あるいは2種以上を併用することができる。共架橋剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対し、通常、0.5質量部以上20質量部以下である。
本発明のエチレン、プロピレン、および第三成分の共重合体からなるゴムに対しては、トリアリルイソシアヌレートが添加することにより、架橋効率が上がり、セット性能が向上することが確認されている。トリアリルイソシアヌレートの配合量は上記の通り通常0.5質量部以上20質量部以下であるが、2質量部以上5質量部以下が好ましい。
また、架橋剤として、硫黄系架橋剤(加硫)を使用する場合には、加硫促進剤を使用することができる。このような加硫促進剤としては、以下のものがあげられる。ヘキサメチレンテトラミン、アセトアルデヒド・アンモニアの如きアルデヒドアンモニア類;n−ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ブチルアルデヒド−モノブチルアミン縮合品、ヘプトアルデヒド−アニリン縮合物、トリクロトニリデン・テトラミン縮合物の如きアルデヒドアミン類;ジフェニルグアニジン、ジ−o−トリルグアニジン、オルト・トリル・ビグアニド、ジカテコール・ほう酸のジオルト・トリル・グアニジン塩の如きグアニジン塩類;2−メルカプトイミダゾリンの如きイミダゾリン類;2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトチアゾリン、ジベンゾチアジル・ジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2−(2,4−ジニトロフェニルチオ)ベンゾチアゾール、2−(N,N−ジエチルチオ・カルバモイルチオ)ベンゾチアゾール、2−(4′−モルホリノ・ジチオ)ベンゾチアゾール、4−モルホリノ−2−ベンゾテアジル・ジスルフィドの如きチアゾール類;N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾール・スルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミドの如きスルフェンアミド類;チオカルバニド、エチレン・チオ尿素(2−メルカプトイミダゾリン)、ジエチル・チオ尿素、ジブチル・チオ尿素、混合アルキルチオ尿素、トリルメチルチオ尿素、ジラウリルチオ尿素の如きチオ尿素類;ジメチル・ジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチル・ジチオカルバミン酸ナトリウム、ジ−n−ブチル・カルバミンン酸ナトリウム、ジメチル・ジチオカルバミン酸鉛、ジアミル・ジチオカルバミン酸鉛、ジアミル・ジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチル・ジチオカルバミン酸亜鉛、ジ−n−ブチル・ジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジル・ジチオカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレン・ジチオカルバミン酸亜鉛、エチルフェニル・ジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチル・ジチオカルバミン酸セレン、ジエチル・ジチオカルバミン酸セレン、ジエチル・ジチオカルバミン酸テルル、ジエチル・ジチオカルバミン酸カドミウム、ジメチル・ジチオカルバミン酸銅、ジメチル・ジチオカルバミン酸鉄、ジメチル・ジチオカルバミン酸ビスマス、ジメチル・ジチオカルバミン酸ピペリジン、メチルペンタメチレン・ジチオカルバミン酸ピペコリン、活性化ジチオカルバメートの如きジチオカルバミン酸塩類;テトラメチルチウラム・モノスルフィド、テトラメチルチウラム・ジスルフィド、活性テトラメチルチウラム・ジスルフィド、テトラエチルチウラム・ジスルフィド、テトラブチルチウラム・ジスルフィド、N,N′−ジメチル−N,N′−ジフェニルチウラム・ジスルフィド、ジペンタメチレンチウラム・ジスルフィド、ジペンタメチレンチウラム・テトラスルフィド、混合アルキル・チウラム・ジスルフィドの如きチウラム類;イソプロピル・キサントゲン酸ナトリウム、イソプロピル・キサントゲン酸亜鉛、ブチル・キサントゲン酸亜鉛の如きザンテート類;4,4′−ジチオジモルホリン、アミノジアルキルジチオホスフェート、亜鉛−o,o−n−ブチル・ホスホロジチオエート、3−メルカプトイミダゾリン−チオン−2、チオグリコール酸エステル。これらの加硫促進剤は、1種単独で、あるいは2種以上を併用することができる。加硫促進剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対し、通常、0.1質量部以上20質量部以下、好ましくは0.2質量部以上10質量部以下である。
また、上記架橋剤(加硫剤)および加硫促進剤に加え、必要に応じて、加硫促進助剤を添加することもできる。このような加硫促進助剤としては、以下のものがあげられる。酸化マグネシウム、亜鉛華、活性亜鉛華、表面処理亜鉛華、炭酸亜鉛、複合亜鉛華、複合活性亜鉛華、表面処理酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、極微細水酸化カルシウム、一酸化鉛、リサージ、鉛丹、鉛白の如き金属酸化物;ステアリン酸、オレイン酸、ラウリル酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸ナトリウムの如き有機酸(塩)類。この中で、特に亜鉛華、ステアリン酸が好ましい。これらの加硫促進助剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。加硫促進助剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対し、通常、0.5質量部以上20質量部以下である。
本発明のゴム組成物には、他に紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤、帯電防止剤、導電性可塑剤、液状ゴム、官能基含有オリゴマー、着色剤、耐油性向上剤、発泡剤、スコーチ防止剤、粘着付与剤、奪水剤、活性剤、ワックス、カップリング剤、素練り促進剤、抗菌剤、発泡助剤、加工助剤を配合できる。
本発明の弾性体層に用いるゴムを調製する際には、従来から公知の混練機、押出機、加硫装置を用いることができる。本発明のゴムと混合される他のポリマーや、充填剤、可塑剤、加硫剤如き材料の配合方法、配合順序としては特に限定されないが、バンバリーミキサーの如き装置を用いて、変性エチレン系共重合ゴム、充填剤、軟化剤を混合したのち、ロールの如き装置を用いて架橋剤を加える方法が挙げられる。
特に液状ゴムを用いる場合には、スタティックミキサーを用いて混合する方法が挙げられる。
なお、作製される現像ローラの外径精度を損なわない限り、弾性体層の厚さに特に制限はないものの、一般に、弾性体層の厚さを過度に厚くすると、ゴム成型体の作製コストを適正な範囲に抑えることが難しくなる。これらの実用上の制約を考慮すると、弾性体層の厚さは、好ましくは6.0mm以下、より好ましくは5.0mm以下とすることが望ましい。従って、弾性体層の厚さは、0.5mm以上6.0mm以下の範囲に選択する構成とすることが望ましく、1.0mm以上5.0mm以下の範囲に選択する構成とすることがより望ましい。また、弾性体層の厚さは、その硬度に応じて適宜選択されるものである。
本発明の弾性体層の製造方法としては、液状ゴム材料を射出ノズルの射出孔より、所定温度に加熱された金型のキャビティ内に射出し、このキャビティ内で液状ゴム材料を架橋させることにより形成する方法が好ましい。型内で成形することにより、より高精度な形状を作成することが可能となると同時に、液状ゴムを使用することにより低硬度な弾性体層を得られ易くなる。
前述の通り、弾性体層12の外周面に被覆層(表層)13が積層されている。
本発明において、被覆層13は必須要件ではないが、被膜層の形成によって、弾性体層中に含まれる成分のブリードや移行をより防ぐことが出来るため、その目的に応じて被覆することが好ましい。
本発明において、表層となる被覆層13を形成する成分としては、特に限定されるものではないが、自己膜補強性、現像剤帯電性の観点から特にポリアミド樹脂やウレタン樹脂、またはウレア樹脂が好ましく用いられる。弾性体層からのブリードを抑制する作用を、被覆層13に持たせる点から、架橋系ゴムであることが好ましい。
ウレタン樹脂としては、カーボンブラックをポリウレタンプレポリマー中に配合し、プレポリマーを架橋反応させる方法で得たものや、ポリオールに導電性材料を配合し、このポリオールをワン・ショット法にてポリイソシアネー卜と反応させる方法で得たものがあげられる。
この場合、ポリウレタンを得る際に用いられるポリヒドロキシル化合物としては、一般の軟質ポリウレタンフォームやウレタンエラストマー製造に用いられるポリオール、末端にポリヒドロキシル基を有するポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、及び両者の共重合物であるポリエーテルポリエステルポリオールが挙げられるほか、ポリブタジエンポリオールやポリイソプレンポリオールのポリオレフィンポリオール、ポリオール中でエチレン性不飽和単量体を重合させて得られる所謂ポリマーポリオールの一般的なポリオールを使用することができる。
また、イソシアネート化合物としては、同様に一般的な軟質ポリウレタンフォームやウレタンエラストマー製造に使用されるポリイソシアネート、即ち、トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI、炭素数2以上18以下の脂肪族ポリイソシアネート、炭素数4以上15以下の脂環式ポリイソシアネート及びこれらポリイソシアネートの混合物や変性物、部分的にポリオール類と反応させて得られるプレポリマーが用いられる。
ウレタン樹脂としてはポリイソシアネートを含む、1液型や2液型が挙げられ、必要に応じてエポキシ樹脂やメラミン樹脂を架橋剤として用いても良い。ポリアミド樹脂としては、以下のものがあげられる。ポリアミド6,6・6,6・10,6・12,11,12,12・12及びそれらのポリアミドの異種モノマー間の重縮合から得られるポリアミド。作業性の面からアルコール可溶性のものが好んで用いられている。ポリアミドの3元共重合体や4元共重合体の分子量を調整したもの、またはポリアミド6やポリアミド12をメトキシメチル化し、アルコールや水に可溶性としたものがあげられる。
ウレタン樹脂や、ポリアミド樹脂、および他の変性樹脂の1種又は2種以上を混合して用いることもでき、現像を行なうシステムに応じて適宜選択して用いることにより、その現像システムに適した現像剤帯電量を得ることができる。
更に、表層としての被覆層13を成膜性よく形成するために、弾性ローラの個別的な用途に合せて、被覆層自体に要求される機能に必要な成分として、導電剤、非導電性充填剤が添加できる。また、弾性体層12の外周に成膜積層する際に利用される各種添加剤成分(架橋剤、触媒、分散促進剤)を、各種の添加剤を主成分の樹脂材料に適宜配合することができる。なお、導電剤、非導電性充填剤の添加剤は、先に弾性体層に含有可能な添加剤として例示したものから、主成分の樹脂材料に応じて、適宜選択することができる。また、その添加量は、形成される被覆層の特性を本発明の効果を発揮する範囲内に維持する限り、添加目的に応じて、適宜選択することができる。
被覆層13の弾性率は、被膜性、耐久性が実用上得られれば、特に制限されることはない。被覆層13は、弾性体層12の変形に対する高い追従性を示すことが望まれ、従って、被覆層を形成する膜体の硬度および弾性率は低い方が好ましい。
なお、被覆層13の厚さは、十分な耐摩耗性を確保するために、2μm以上に選択することが好ましい。一方、現像ローラでは、導電性を有する弾性ローラとされ、その際、均一な導電性を実現するために、被覆層の厚さは、100μm以下に留めることが好ましい。また、被覆層の厚さが、2μm以上であれば、弾性体層表面に所望の薄い膜厚では均一に塗布・形成することが容易であり、一方、被覆層の硬度は、弾性体層の硬度より高いけれど、100μm以下の膜厚とすれば、現像ローラ全体の変形性に対する影響が大きくならないで好ましい。また、被覆層の厚さは、上記の範囲でその硬度に応じて適宜選択されればよい。本発明の被覆層の厚さは、ローラより切り出したサンプルにより、断面を光学顕微鏡により観察することにより測定し求めたものである。
被覆層13の形成には、膜体の原料となるポリマー原料を液状または溶液状として、弾性体層表面に塗布し、その後、膜体とする方法を利用することができる。この膜体原料の塗布方法は、特に限定されないが、エアスプレー、ロールコート、カーテンコート、ディッピングの方法により、樹脂原料を所望の厚さで、弾性体層表面に均一に塗布する。その後、膜体とするため、必要に応じ、加熱処理を行なう場合がある。
以上、弾性体層12及び被覆層13を軸芯体11上にこの順に積層した2層構造の現像ローラについて説明したが、本発明にかかる現像ローラにおける軸芯体外周上の層構成は、前述の通り被覆層13を設けない単層構成の現像ローラでもよい。同じく、本発明にかかる現像ローラにおける軸芯体外周上の層構成は3層以上の多層構成を有するものであってもよい。弾性体層12と被覆層13の間に、別の層を設けた現像ローラや、弾性体層12自体が複数の層で構成される現像ローラがあげられる。どのような構成においても、本発明の効果が得られれば問題はない。
以上に説明した様に、本発明の現像ローラは、高精度な形状を有し、低硬度かつ感光体の汚染を発生難い現像ローラとしたものとなる。この利点から、電子写真装置における現像ローラとして用いた場合には、感光体の汚染を発生させず、画像濃淡ムラや濃度低下がなく、高速化された電子写真装置においても、高品位化な画像を得ることが可能である。
図3は、本発明の現像ローラとして用いた現像装置、および画像形成装置の概略構成を示す断面図である。潜像担持体としての感光ドラム21が矢印方向に回転し、感光ドラム21を帯電処理するための帯電部材26によって一様に帯電され、感光ドラム21に静電潜像を書き込む露光手段であるレーザー光25により、その表面に静電潜像が形成される。上記静電潜像は、感光ドラム21に対して接触配置される現像装置2によって現像剤を付与されることにより現像され、現像剤像として可視化される。現像は露光部に現像剤像を形成するいわゆる反転現像を行っている。可視化された感光ドラム21上の現像剤像は、転写部材である転写ローラ31によって記録媒体である転写紙36に転写される。現像剤像を転写された転写紙36は、定着装置29により定着処理され、装置外に排紙されプリント動作が終了する。一方、転写されずに感光ドラム上21上に残存した転写残現像剤は、感光体表面をクリーニングするためのクリーニング部材であるクリーニングブレード28により掻き取られ廃現像剤容器27に収納され、クリーニングされた感光ドラム21は上述作用を繰り返し行う。現像装置2は、一成分現像剤として非磁性現像剤23を収容した現像容器と、現像容器内の長手方向に延在する開口部に位置し感光ドラム21と対向設置された現像剤担持体としての現像ローラ1とを備え、感光ドラム21上の静電潜像を現像して可視化するようになっている。また電子写真プロセスカートリッジは、現像ローラ1を有し、感光ドラム21、帯電部材26、クリーニング部材28、転写ローラ31、のうち少なくとも一つとを有し、これらが一体的に保持されてなるものであり、画像形成装置に着脱可能に設けられる。尚、画像形成時には、現像ローラ1は感光ドラム21と接触幅をもって接触している。現像装置2においては、現像剤塗布部材22が、現像容器内で、現像剤量規制部材である規制ブレード24の現像ローラ1表面との接触部に対し現像ローラ1の回転方向上流側に接触され、かつ、回転可能に支持されている。現像剤塗布部材22の構造としては、発泡骨格状スポンジ構造や軸芯体上にレーヨン、ポリアミドの繊維を植毛したファーブラシ構造のものが、現像ローラ1への現像剤23の供給および未現像現像剤の剥ぎ取りの点から好ましい。軸芯体上にポリウレタンフォームを設けた直径16mmの弾性ローラを用いることができる。この現像剤塗布部材22の現像ローラ1に対する接触幅としては、0.5mm以上3.0mm以下が好ましく、また、現像ローラ1に対してその接触部において相対速度をもたせることが好ましい。
以下に、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。ここでは、上記のような軸芯体の外周面に二層で構成されてなる現像ローラにおいて説明する。これら実施例は、本発明における最良の実施形態の一例ではあるものの、本発明は、実施例によって、何ら限定されるものではない。実施例に示す手法で作製される現像ローラは、その用途において、電子写真装置で使用される現像ローラとして好適に使用できる。
[実施例1]現像ローラ1
軸芯体としてニッケル鍍金を施したSUS製の芯金(直径8mm)の外周面に、さらに接着剤を塗布、焼き付けしたものを用いた。
弾性体層に用いるゴム成分として、エチレン、プロピレン、および第三成分として6,7−ジメチル−4− エチリデン-1,6- オクタジエンを用いた共重合体からなる粘度30Pa・sのゴム〔以下、ゴムAとする〕と、同じくエチレン、プロピレン、および第三成分として6,7-ジメチル-4- エチリデン−1,6- オクタジエンを用いた共重合体からなる粘度120Pa・sのゴム〔以下、ゴムBとする〕とのブレンドとし、ゴムAを40質量部、ゴムBを60質量部としたものに、酸化亜鉛5質量部、ステアリン酸1.5質量部、カーボンブラック「トーカブラック#7360SB」(商品名、東海カーボン社製)〔以下、カーボンブラックHとする〕60質量部を、50℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練して、原料コンパウンドを調製した。さらに、そのゴム分(ゴムA100質量部)に対して、「パーヘキシン25B−40」(商品名、日本油脂社製商品名;40質量%品)7.5質量部、トリアリルイソシアヌレート「TAIC」(商品名、日本化成社製)3質量部を添加し、20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練して、弾性体層用コンパウンド(液状)を得た。この液状ゴムコンパウンドを金型内に形成されたキャビティに注入し、金型を150℃で20分間加熱して液状ゴムを架橋し、冷却した後に脱型することで、厚み4mmの弾性体層を軸芯体の外周に設けたローラを作製した。
ここで、ゴムAを40質量部、ゴムBを60質量部とブレンドしたゴムの粘度は、100Pa・sであった。
次に、ポリオール「ニッポラン5033」(商品名、日本ポリウレタン工業社製)の固形分100質量部に対し、硬化剤としてイソシアネート「コロネートL」(商品名、日本ポリウレタン工業社製)の固形分10質量部、導電剤としてカーボンブラック「MA100」(商品名、三菱化学社製)を26質量部添加し、メチルエチルケトンを主溶剤として用い、十分に撹拌して、均一な固形分14質量%の有機溶剤混合溶液となるよう調整した。この塗料溶液中に、上記弾性ローラを浸漬してコーティングした後、引上げて乾燥させ、145℃にて30分間加熱処理することで、厚さ約22μmの被覆層〔以下、被覆層Tとする〕を弾性体層の外周に設けた現像ローラ1を作製した。なお、弾性体層のMD−1硬度は、14°、n-ヘキサンによる抽出量は5.0質量%であった。
[実施例2]現像ローラ2
弾性体層に用いるゴム成分を、ゴムBのみに変更し、100質量部とした以外は実施例1と同様にして現像ローラ2を作製した。なお、弾性体層のMD−1硬度は、17°、n-ヘキサンによる抽出量は4.4質量%であった。
[実施例3]現像ローラ3
弾性体層に用いるゴム成分を、エチレン、プロピレン、および第三成分として6,7−ジメチル−4− エチリデン−1,6− オクタジエンを用いた共重合体からなる粘度340Pa・sのゴム〔以下、ゴムCとする〕に変更し、100質量部とした以外は実施例1と同様にして現像ローラ3を作製した。なお、弾性体層のMD−1硬度は、25°、n-ヘキサンによる抽出量は3.8質量%であった。
[実施例4]現像ローラ4
弾性体層に用いるゴム成分を、ゴムCと、エチレン、プロピレン、および第三成分として6,7−ジメチル−4− エチリデン−1,6− オクタジエン用いた共重合体からなる粘度800Pa・sのゴム〔以下、ゴムDとする〕とのブレンドとし、ゴムCを60質量部、ゴムDを40質量部とした以外は実施例1と同様にして現像ローラ4を作製した。ここで、ゴムCを60質量部、ゴムDを40質量部とブレンドしたゴムの粘度は、620Pa・sであった。なお、弾性体層のMD−1硬度は、30°、n-ヘキサンによる抽出量は3.1質量%であった。
[実施例5]現像ローラ5
弾性体層に用いるゴム成分を、ゴムCとゴムDのブレンドとし、ゴムCを30質量部、ゴムDを70質量部とした以外は実施例1と同様にして現像ローラ5を作製した。ここで、ゴムCを30質量部、ゴムDを70質量部とブレンドしたゴムの粘度は、800Pa・sであった。
なお、弾性体層のMD−1硬度は、37°、n-ヘキサンによる抽出量は2.4質量%であった。
[実施例6]現像ローラ6
弾性体層に用いるゴム成分を、エチレン、プロピレン、および第三成分として7−メチル−6−プロピル−4− エチリデン−1,6− オクタジエンを用いた共重合体からなる粘度380Pa・sのゴム〔以下、ゴムEとする〕に変更し、100質量部とした以外は実施例1と同様にして現像ローラ6を作製した。なお、弾性体層のMD−1硬度は、27°、n-ヘキサンによる抽出量は4.2質量%であった。
[実施例7]現像ローラ7
弾性体層に用いるゴム成分を、エチレン、プロピレン、および第三成分として8−メチル−4−エチリデン−1,7− ノナジエンを用いた共重合体からなる粘度410Pa・sのゴム〔以下、ゴムFとする〕に変更し、100質量部とした以外は実施例1と同様にして現像ローラ7を作製した。なお、弾性体層のMD−1硬度は、29°、n-ヘキサンによる抽出量は3.6質量%であった。
[実施例8]現像ローラ8
弾性体層に用いるゴム成分を、ゴムCと、液状ブタジエンゴム〔以下、ゴムGとする〕とのブレンドとし、ゴムCを80質量部、ゴムGを20質量部とした以外は実施例1と同様にして現像ローラ8を作製した。ここで、ゴムCを80質量部、ゴムGを20質量部とブレンドしたゴムの粘度は、430Pa・sであった。なお、弾性体層のMD−1硬度は、34°、n-ヘキサンによる抽出量は4.4質量%であった。
[実施例9]現像ローラ9
弾性体層に用いるゴム成分として、ゴムCを100質量部とし、カーボンブラックとして、#32(商品名、三菱化学社製)〔以下、カーボンブラックIとする〕を40量部に変更した以外は実施例1と同様にして現像ローラ9を作製した。なお、弾性体層のMD−1硬度は、25°、n-ヘキサンによる抽出量は3.8質量%であった。
[実施例10]現像ローラ10
弾性体層に用いるゴム成分として、ゴムCを100質量部とし、カーボンブラックとして、Printex 60(商品名、Degussa社製)〔以下、カーボンブラックJとする〕を30量部に変更した以外は実施例1と同様にして現像ローラ10を作製した。なお、弾性体層のMD−1硬度は、24°、n-ヘキサンによる抽出量は4.0質量%であった。
[実施例11]現像ローラ11
弾性体層に用いるゴム成分として、ゴムCを100質量部とし、カーボンブラックとして、#52(商品名、三菱化学社製)〔以下、カーボンブラックKとする〕を45量部に変更した以外は実施例1と同様にして現像ローラ11を作製した。なお、弾性体層のMD−1硬度は、26°、n-ヘキサンによる抽出量は3.7質量%であった。
[実施例12]現像ローラ12
弾性体層に用いるゴム成分として、ゴムCを100質量部とし、カーボンブラックとして、旭#70(商品名、旭カーボン社製)〔以下、カーボンブラックLとする〕を70量部に変更した以外は実施例1と同様にして現像ローラ12を作製した。なお、弾性体層のMD−1硬度は、38°、n-ヘキサンによる抽出量は3.5質量%であった。
[実施例13]現像ローラ13
弾性体層に用いるゴム成分として、ゴムCを100質量部とし、カーボンブラックとして、#45L(商品名、三菱化学社製)〔以下、カーボンブラックMとする〕を50量部に変更した以外は実施例1と同様にして現像ローラ13を作製した。なお、弾性体層のMD−1硬度は、29°、n-ヘキサンによる抽出量は3.3質量%であった。
[実施例14]現像ローラ14
弾性体層に用いるゴム成分として、ゴムCを100質量部とし、カーボンブラックとして、Printex L6(商品名、Degussa社製)〔以下、カーボンブラックNとする〕を25量部に変更した以外は実施例1と同様にして現像ローラ14を作製した。なお、弾性体層のMD−1硬度は、24°、n-ヘキサンによる抽出量は4.0質量%であった。
[実施例15]現像ローラ15
弾性体層に用いるゴム成分として、ゴムCを100質量部とし、架橋剤として用いる有機過酸化物を、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、パーヘキサ3M(商品名、日本油脂社製)〔以下、架橋剤Pとする〕を7.0量部に変更した以外は実施例1と同様にして現像ローラ15を作製した。なお、弾性体層のMD−1硬度は、24°、n-ヘキサンによる抽出量は4.6質量%であった。
[実施例16]現像ローラ16
弾性体層に用いるゴム成分として、ゴムCを100質量部とし、共架橋剤であるトリアリルイソシアヌレート添加しなかった以外は実施例1と同様にして現像ローラ15を作製した。現像ローラ15は、現像ローラ3の弾性体層からトリアリルイソシアヌレートを除いたものに相当する。なお、弾性体層のMD−1硬度は、22°、n-ヘキサンによる抽出量は4.9質量%であった。
[実施例17]現像ローラ17
弾性体層に用いるゴム成分として、ゴムCを100質量部とし、架橋剤として用いる有機過酸化物を、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、パーヘキシン25B(商品名、日本油脂社製)〔以下、架橋剤Rとする〕を7.5量部に変更した以外は実施例1と同様にして現像ローラ17を作製した。なお、弾性体層のMD−1硬度は、25°、n-ヘキサンによる抽出量は3.7質量%であった。
[実施例18]現像ローラ18
原料コンパウンドは実施例8と同じものを作成し、そのゴム分(ゴムA100質量部)に対して、分散性硫黄「Sulfax 200S」(商品名、鶴見化学工業社製、純度99.5%)1.6質量部、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド「ノクセラーDM」(商品名、大内新興化学社製)1.2質量部、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド「ノクセラーTRA」(商品名、大内新興化学社製)1質量部、テトラメチルチウラムモノスルフィド「ノクセラーTS」(商品名、大内新興化学社製)0.8質量部を添加し、20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練して、弾性体層用コンパウンドを得た。この弾性体用コンパウンドを用いた以外は、実施例1と同様にして現像ローラ17を作製した。なお、弾性体層のMD−1硬度は、36°、n-ヘキサンによる抽出量は4.6質量%であった。
[実施例19]現像ローラ19
弾性体層に用いるゴム成分として、ゴムCを100質量部とし、被覆層として、アルコール可溶性ポリアミド樹脂「アミランCM8000」(商品名、東レ社製)100質量部に対し、導電剤としカーボンブラック「MA11」(商品名、三菱化学社製)を22質量部添加し、メタノールを主溶剤として用い、十分に撹拌して、均一な固形分18%の有機溶剤混合溶液となるよう調整した。この塗料溶液中に、上記弾性ローラを浸漬してコーティングした後、引上げて乾燥させ、85℃にて30分間加熱処理することで、約15μmの被覆層〔以下、被覆層Uとする〕を弾性体層の外周に設けた以外は、実施例1と同様にして現像ローラ19を作製した。なお、弾性体層のMD−1硬度、n-ヘキサンによる抽出量は、現像ローラ3と同様で、それぞれ25°、3.8質量%であった。
[実施例20]現像ローラ20
弾性体層に用いるゴム成分として、ゴムCを100質量部とし、被覆層として、ポリオール「ニッポラン5230」(商品名、日本ポリウレタン工業社製)の固形分100質量部に対し、導電剤としてカーボンブラック「MA11」(商品名、三菱化学社製)を22質量部添加し、メチルエチルケトンを主溶剤として用い、十分に撹拌して、均一な固形分12質量%の有機溶剤混合溶液となるよう調整した。この塗料溶液中に、上記弾性ローラを浸漬してコーティングした後、引上げて乾燥させ、130℃にて30分間加熱処理することで、厚さ約20μmの被覆層〔以下、被覆層Vとする〕を弾性体層の外周に設けた以外は、実施例1と同様にして現像ローラ20を作製した。なお、弾性体層のMD−1硬度、n-ヘキサンによる抽出量は、現像ローラ3と同様で、それぞれ25°、3.8質量%であった。
[実施例21]現像ローラ21
弾性体層に用いるゴム成分として、ゴムCを100質量部として、実施例1と同様にして弾性体層のみの弾性ローラを作成した。つまり現像ローラ3の弾性ローラを作成した。この弾性ローラに被覆層を設けることなく、そのまま現像ローラ21とした。なお、弾性体層のMD−1硬度、n-ヘキサンによる抽出量は、現像ローラ3と同様で、それぞれ25°、3.8質量%であった。
[比較例5]現像ローラ26
NBR「Nipol 1043」(商品名、日本ゼオン社製)100質量部、酸化亜鉛5質量部、ステアリン酸2質量部、炭酸カルシウム30質量部、2−メルカプトベンズイミダゾール(MB)0.5質量部、カーボンブラックHを50質量部、ポリエステル系可塑剤「ポリサイザーW−340」(商品名、大日本インキ社製)80質量部を、50℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練して、原料コンパウンドを調製した。さらに、ゴム分(ゴムA100質量部)に対して、「パーヘキシン25B−40」(商品名、日本油脂社製商品名;40%品)9.0質量部、トリアリルイソシアヌレート「TAIC」(商品名、日本化成社製)4質量部を添加し、20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練して、弾性体層用コンパウンドを得た。NBR「Nipol 1043」は常温におてい固体状態であり、流動性をほとんど持たない。
この弾性体用コンパウンドを押出し成形によってチューブ状に成形し、蒸気加硫によって一次加硫を130℃で30分間行い、さらに電気炉によって二次加硫を140℃で30分間行ない、ゴム製チューブを得た。このチューブを切断した後、軸芯体としてニッケル鍍金を施したSUS製の芯金(直径8mm)を圧入し、表面を研磨して直径16mmの弾性ローラを得た。
実施例1同様にして、この弾性ローラの外周上に、被覆層Tを形成して現像ローラ26を作製した。なお、弾性体層のMD−1硬度は、57°、n-ヘキサンによる抽出量は21.8質量%であった。
[比較例6]現像ローラ27
原料コンパウンドとしてポリエステル系可塑剤「ポリサイザーW−340」(商品名、大日本インキ社製)の添加量を、40質量部に変更したものを用いた以外、比較例5と同様にして現像ローラ27を作製した。なお、弾性体層のMD−1硬度は、71°、n-ヘキサンによる抽出量は14.6質量%であった。
[比較例7]現像ローラ28
弾性体層用コンパウンドを作成するために、EPDM「エスプレン 201」(商品名、住友化学社製)100質量部、酸化亜鉛5質量部、ステアリン酸1.5質量部、炭酸カルシウム30質量部、2−メルカプトベンズイミダゾール(MB)0.5質量部、カーボンブラックHを50質量部、炭化水素系可塑剤「P−300」(商品名、シェル化学社製)40質量部を、50℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練して、原料コンパウンドを調製した。さらに、ゴム分(ゴムA100質量部)に対して、「パーヘキシン25B−40」(商品名、日本油脂社製商品名;40質量%品)6.5質量部、トリアリルイソシアヌレート「TAIC」(商品名、日本化成社製)2.5質量部を添加し、20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練して、弾性体層用コンパウンドを得た。EPDM「エスプレン 201」は常温では固体状態であり、本発明の液状ゴムには相当しない。
この弾性体用コンパウンドを用いた以外は、比較例26と同様にして現像ローラ28を作製した。なお、弾性体層のMD−1硬度は、66°、n-ヘキサンによる抽出量は16.7質量%であった。
ゴムA〜Gの第三成分の化学名(エチレン、プロピレン、および第三成分の共重合体からなるゴムの場合)、および粘度を、表1に示した。なお、ゴムGはブタジエンゴムであり第三成分に相当するものはない。なお、実施例1、4、5、8、18、比較例1においては、ゴムを2種類ブレンドして用いている。
カーボンブラックH〜Nの、DBP吸収量(D)、揮発分(V)、窒素比表面積(N)、およびV/N値を、表2に示した。
架橋剤P〜Sの化学名(有機過酸化物の場合)を、表3に示した。
なお、架橋剤Sは分散性硫黄を用いており、勇気過酸化物ではない。
被覆層T,U,Vの主成分を、表4に示した。
また、実施例1〜21、比較例1〜7に相当する現像ローラ1〜28の弾性体層および被覆層の組合せを、表5に示した。
作成した現像ローラ1〜28につき、以下の評価を行った。
[特性の評価]
<硬度(ニップ巾)>
直径30mmの曲面を有する長さ300mmの半円柱状のガラスを用いて、現像ローラの軸芯体に対し片側500g(計1kg)の荷重をかけて、直径30mmの曲面に圧接した時のニップ巾を反対側からマイクロスコープにてそのニップ状態を観察し、評価とした。なお、測定する現像ローラは25℃、相対湿度50%RHの環境下に8時間以上放置した上で、25℃、相対湿度50%RH環境下にて測定を行った。
A:現像ローラ中央部でも0.8mm以上のニップ巾
B:現像ローラ中央部で0.7mm以上0.8mm未満のニップ巾
C:現像ローラ中央部で0.5mm以上、0.7mm未満のニップ巾
D:現像ローラ中央部で0.5mm未満のニップ巾。
<形状(寸法精度)>
現像ローラの形状(寸法精度)は、以下の評価を行なった。
軸方向のゴム弾性体層の長さに対し、ゴム弾性体層の軸方向の両端それぞれ5%を除いて9分割し、切り口の各面(計10ヶ所)において1°毎に測定した外径の平均の最大値と最小値の差によって判断した。外径の測定は、レーザー測定機を周方向に1°ずつ回転させて測定し、計360の測定値を相加平均し、その点での平均外径値とした。液状ゴムを注入して成形する金型が同一のものを用いている。繰り返し測定した結果、同箇所の繰り返し測定精度は、10回測定ですべて3μm以内に収まっている。また、成型したローラ間における繰り返し精度も、本発明の効果を検証するには十分な安定度であり、実施例、比較例の現像ローラに関し、それぞれ10本ずつを測定しその相加平均により評価した。なお、測定する現像ローラは25℃、相対湿度50%RHの環境下に8時間以上放置した上で、25℃、相対湿度50%RH環境下にて測定を行った。
A:最大値と最小値の差が50μm以下のもの(研磨加工を必要としないもの)
B:最大値と最小値の差が50μmを超え、100μm以下のもの
または、表面研磨加工を行い、最大値と最小値の差が100μm以下のもの
C:最大値と最小値の差が100μmを超え、150μm以下のもの
なお、比較例5、6、7に関しては、弾性体層表面を研磨することにより形状を整えている。
<ブリード>
カートリッジに現像ローラを組み込み、室温35℃、相対湿度85%RHの環境試験機内に14日間放置した後に、室温25℃、相対湿度50%RHの環境下にてカートリッジを分解し、感光体表面上への付着の有無、現像ローラ表面のブリード有無を目視で観察した。
A:感光体表面上への付着がなく、現像ローラ表面にもブリードが無い。
B:感光体表面上への付着がないが、現像ローラ表面に僅かにブリードがみられる。
C:感光体表面上への付着がないが、現像ローラ表面にブリードがみられる。
D:感光体表面上への付着がみられる。
画像形成装置として、レーザープリンター「Satera LBP5500」(商品名、キヤノン社製)を用意した。このLBP5500(商品名)は4つの現像剤カラーカートリッジを備え、それぞれのカラーカートリッジに対し、画像書き込み手段(レーザービーム)が設けられ、転写ベルトを備えたタンデム型のカラープリンターである。なお、標準の画像作成能力はA4サイズで17枚/分である。
カートリッジは、感光ドラムがあり、帯電手段としての帯電ローラ(帯電ローラ清掃のためにカプトン(商標)シートが感光ドラム当接して設けられている)、現像手段としての現像ローラが設けられている。また、現像ローラ上に現像剤を供給するとともに現像ローラ上に残る現像剤像形成に使用されなかった戻り現像剤を掻き取り、現像剤を摩擦帯電する供給ローラが設けられ、さらに、現像ローラに担持されると現像剤量を一定にするとともに摩擦帯電を付与する現像剤規制ブレードが現像ローラに当接して設けられている(一成分接触現像方式対応)。なお、現像ローラは感光ドラムに当接している。
さらに、カートリッジは、感光ドラムに当接して、感光ドラム上に転写残りの現像剤や転写材屑を拭うクリーニングブレードが設けられ、帯電ローラによる帯電前に感光ドラム上に残る帯電を除去するための前露光手段を備えている。
LBP5500(商品名)の出力スピードをA4用紙22枚/分に増すように装置を加工し、シアンカラーカートリッジの現像ローラとして、本実施例および比較例で作製した現像ローラ1〜28をそれぞれ組み込んだ。また、マゼンタ、イエローおよびブラックの各カートリッジは、現像剤を抜き取り、さらに現像剤残量検知機構を無効として、それぞれのステーションに配置した。
〔画像評価〕
上記により改造した画像形成装置を用いて、転写材にLETTERサイズの普通紙「XEROX 4024用紙」(商品名)を、10枚目は全面ベタ画像を、11枚目は全面ハーフトーンベタ画像の出力とした。なお、1〜10枚目は全面ハーフトーンベタ画像を出力した。全ての出力は、25℃、相対湿度50%RH環境下にて行った。
<初期濃度>
画像領域全体が一様であるベタ画像(10枚目)を、反射濃度計RD918(マクベス製)を使用し、ベタ印字した際のベタ黒部の濃度を5点測定し、その平均値を画像濃度とした。
A:平均値が1.20以上
B:平均値が1.15以上1.20未満
C:平均値が1.10以上1.20未満
D:平均値が1.10未満。
<初期濃度ムラ>
画像領域全体が一様であるベタ画像(10枚目)、ハーフトーン画像(11枚目)で得られた画像に表れる濃淡ムラを検査員5人に目視により観察し、下記基準の評価をしてもらった。そして、検査員5人の評価結果をランク付けし、その中央値(3番目の評価)を当該試料での評価とした。
A:濃淡ムラが、ベタ画像、ハーフトーン画像共に、目立たず、良好。
B:濃淡ムラが、ベタ画像ではやや目立つが問題ないレベルで、ハーフトーン画像では目立たず、良好。
C:濃淡ムラが、ベタ画像、ハーフトーン画像共にやや見られるが、問題ないレベル。
D:濃淡ムラが、ベタ画像、ハーフトーン画像共に観察され、ベタ画像では中央部のニップ巾不足による白抜け目立ち、印象が悪い。
<当接部画像>
シアンカラーカートリッジの現像ローラとして、本実施例および比較例で作製した現像ローラ1〜28をそれぞれ組み込んだ後、各カートリッジを25℃±2℃、相対湿度50%RH±5%の環境に、60日間放置した後、画像を出力した。画像領域全体が一様であるベタ画像(10枚目)、ハーフトーン画像(11枚目)で得られた画像に表れる現像ローラ周期の画像印字方向と垂直な方向のスジ状の濃淡ムラを検査員5人の目視により観察し、下記基準の評価をしてもらった。そして、検査員5人の評価結果をランク付けし、その中央値(3番目の評価)を当該試料での評価とした。スジ状の濃淡ムラは、規制ブレード24と現像ローラ1表面との当接部に相当する箇所である。
A:スジ状の濃淡ムラが、ベタ画像、ハーフトーン画像共に、目立たず、良好。
B:スジ状の濃淡ムラが、ベタ画像ではやや目立つが問題ないレベルで、ハーフトーン画像では目立たず、良好。
C:スジ状の濃淡ムラが、ベタ画像、ハーフトーン画像共にやや見られるが、問題ないレベル。
D:スジ状の濃淡ムラが、ベタ画像、ハーフトーン画像共に観察され、印象が悪いもの。
<総合評価>
上記評価(硬度、形状、ブリード、初期濃度、初期濃度ムラ、当接部画像)の結果を総合し、以下の基準で総合評価した。
A:6項目がAのもの
B:形状、初期濃度、当接部画像がB以上、硬度、ブリード、初期濃度ムラがC以上のもの
C:6項目全てがC以上のもの
D:いずれかにDがあるもの
上記の基準に基づき評価した結果を、表6に示した。
表6に示すとおり、実施例1〜21はいずれも良好な結果が得られ、その中でも実施例3、4、7、9、17は特に良好な結果が得られた。
Figure 0005022694
Figure 0005022694
Figure 0005022694
Figure 0005022694
Figure 0005022694
Figure 0005022694
本発明の現像ローラの全体構成の一例を模式的に示す図である。 本発明の現像ローラにおける、ローラ層の二層構造を模式的に示す、図1の断面図である。 本発明の現像装置を用いた画像形成装置の説明図である。
符号の説明
1…現像ローラ
2…現像装置
3…画像形成装置
11…軸芯体
12…弾性体層(基層)
13…被覆層(表層)
21・・・潜像担持体(感光ドラム)
22・・・現像剤塗布部材
23・・・現像剤(トナー)
24・・・規制ブレード
25・・・レーザー光
26・・・帯電部材
27・・・廃現像剤容器(廃トナー容器)
28・・・クリーニング部材
29・・・定着装置
30・・・駆動ローラ
31・・・転写ローラ
32・・・バイアス電源
33・・・テンションローラ
34・・・転写搬送ベルト
35・・・従動ローラ
36・・・転写紙
37・・・給紙ローラ
38・・・吸着ローラ

Claims (5)

  1. 軸芯体と、MD−1硬度が5°以上38°以下の弾性体層と、該弾性体層を被覆する被覆層とを有する現像ローラであって、該弾性体層は、エチレン、プロピレン、及び下記化学式(I)で示される化合物からなる共重合体を含む液状ゴムを架橋させてなるものであることを特徴とする現像ローラ。
    Figure 0005022694
    化学式(I)中、nは1から5の整数であり、R 1 は炭素原子数1から5のアルキル基であり、R 2 およびR 3 はそれぞれ独立して水素原子または炭素原子数1から5のアルキル基である〕
  2. 請求項1に記載の現像ローラの製造方法であって、エチレン、プロピレン、及び前記化学式(I)で示される化合物からなる共重合体と有機過酸化物架橋剤とを含む液状ゴムを架橋させて前記弾性体層を形成する工程を有することを特徴とする現像ローラの製造方法。
  3. 前記有機過酸化物架橋剤は、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジ−メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシンから少なくとも一つとトリアリルイソシアヌレートとを含む請求項2に記載の現像ローラの製造方法。
  4. 請求項1に記載の現像ローラを有することを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1に記載の現像ローラを有することを特徴とする画像形成装置。
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