JP5022649B2 - 農業用反射シート - Google Patents

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この発明は、農業用反射シートに関する。
通常、農業用の反射シートは、例えば林檎や蜜柑等の果樹栽培において、作物を栽培するために設けられた畝や果樹の根本周辺に敷設され、光をより多くの果実にくまなく照射することで、果実の色味を増加させたりする目的で使用されている。
このような反射シートとして、農業用土壌被覆シートが知られている(例えば、特許文献1参照)。この被覆シートは、布状繊維集合体層、アルミニウム箔等の鏡面反射性の箔状金属層、合成樹脂フィルム層からなる積層シートである。他にも、シートの反射性を高めるために、金属蒸着層が形成された反射シートが多用されている。
しかしながら、上記したような従来の反射シートは、時間の経過と共に金属疲労によって、箔状の金属層や金属蒸着層が剥離してしまい、シートの反射率が低下することが懸念されている。また、例えば敷設した反射シートをピンや杭等を用いて固定したり、反射シートを敷設したその上で脚立を置いて作業を行ったりするためにシートが破れやすいという問題がある。
実用新案登録第3078702号公報
この発明は、前記の点に鑑みなされたもので、特に紫外線反射率が高いシートであって、耐久性が高く作業性に優れた農業用反射シートを提供することを目的とする。
すなわち、請求項1の発明は、紫外線分光反射率60.0〜66.0%、比重0.65〜0.80の炭酸カルシウム発泡の延伸ポリプロピレンフィルムから構成される光反射層と、不織布よりなる断熱層と、合成樹脂織布である補強層を積層してなる農業用反射シートであって、前記光反射層と前記断熱層は10〜25μmの厚さとする合成樹脂からなる接着層を介して押出ラミネーション法により接着されることによって、前記断熱層表面の凹凸により前記光反射層表面の凹凸度合いが増加したことを特徴とする農業用反射シートに係る。
また、請求項2の発明は、紫外線分光反射率60.0〜66.0%、比重0.65〜0.80の炭酸カルシウム発泡の延伸ポリプロピレンフィルムから構成される光反射層と、セルロース繊維を抄造してエンボスロールで熱と圧力をかけることにより自己接着させてシート状に形成させた不織布よりなる断熱層と、合成樹脂織布である補強層を積層してなる農業用反射シートであって、前記光反射層と前記断熱層は10〜25μmの厚さとする合成樹脂からなる接着層を介して押出ラミネーション法により接着されることによって、前記断熱層の目地のエンボス加工に伴う該断熱層表面の凹凸により前記光反射層表面の凹凸度合いが増加したことを特徴とする農業用反射シートに係る。
請求項の発明は、メタルウェザー試験(I)によるJIS−K−7128−2に準拠する引裂強度が1600g以上である請求項1又は2に記載の農業用反射シートに係る。
また、メタルウェザー試験(I)は、1サイクルが12時間であり、60mWの紫外線を8時間照射した後に、温度30℃、湿度98%の暗室にて4時間保持し、10秒間降水を行い、これを1サイクルとして、20サイクル繰り返してメタルウェザー試験とする。
請求項の発明は、シート全面に直径0.3〜0.5mmの透孔が形成されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の農業用反射シートに係る。
請求項1の発明に係る農業用反射シートによると、紫外線分光反射率60.0〜66.0%、比重0.65〜0.80の炭酸カルシウム発泡の延伸ポリプロピレンフィルムから構成される光反射層と、不織布よりなる断熱層と、合成樹脂織布である補強層を積層してなる農業用反射シートであって、前記光反射層と前記断熱層は10〜25μmの厚さとする合成樹脂からなる接着層を介して押出ラミネーション法により接着されることによって、前記断熱層表面の凹凸により前記光反射層表面の凹凸度合いが増加したため、紫外線を効果的に反射することができる。また、断熱性が高く、不織布表面の目地の凹凸を光の反射に効果的に利用することもできる。さらに、引裂強度が向上し、耐久性及び作業性が向上する。
請求項2の発明に係る農業用反射シートによると、紫外線分光反射率60.0〜66.0%、比重0.65〜0.80の炭酸カルシウム発泡の延伸ポリプロピレンフィルムから構成される光反射層と、セルロース繊維を抄造してエンボスロールで熱と圧力をかけることにより自己接着させてシート状に形成させた不織布よりなる断熱層と、合成樹脂織布である補強層を積層してなる農業用反射シートであって、前記光反射層と前記断熱層は10〜25μmの厚さとする合成樹脂からなる接着層を介して押出ラミネーション法により接着されることによって、前記断熱層の目地のエンボス加工に伴う該断熱層表面の凹凸により前記光反射層表面の凹凸度合いが増加したため、紫外線を効果的に反射することができる。また、断熱性が高く、不織布表面の目地の凹凸を光の反射に効果的に利用することもできる。さらに、引裂強度が向上し、耐久性及び作業性が向上する。
請求項の発明によれば、請求項1又は2において、メタルウェザー試験によるJIS−K−7128−2に準拠する引裂強度が1600g以上であるため、耐候性が高くてシートが劣化しにくい。
請求項の発明によれば、請求項1ないし3のいずれかにおいて、シート全面に直径0.3〜0.5mmの透孔が形成されているため、通気性や透湿性が高い。
以下添付の図面に従ってこの発明を説明する。図1は本発明の一実施例に係る農業用反射シートの概略断面図、図2は他の実施例に係る農業用反射シートの平面模式図である。
図1に示すように、本発明に係る農業用反射シート10は紫外線分光反射率60.0〜66.0%、比重0.65〜0.80の炭酸カルシウム発泡の延伸ポリプロピレンフィルムを光反射層11として有する。
光反射層11は、紫外線分光反射率60.0〜66.0%、比重0.65〜0.80の炭酸カルシウム発泡の延伸ポリプロピレンフィルム12より構成され、農業用反射シート10の光が照射される側の表面層として形成される。炭酸カルシウム発泡の延伸ポリプロピレンフィルム12は、従来公知のフィルムであり、その原料として、ポリプロピレンを主体としたポリプロピレン単体のみからなる重合体のホモポリプロピレン、共重合体であるランダムコポリマー、ブロックコポリマー等が挙げられる。また、光反射層11の厚みは特に限定されず所望により適宜選択され、例えば約20〜50μm程度とされる。
炭酸カルシウム発泡の延伸ポリプロピレンフィルム12の製造方法の一例を説明すると、上記原料樹脂及び炭酸カルシウムを押出機において混練し、押出機に接続されたTダイの横長の口金から、加熱溶融された原料樹脂が冷却ロール上に押し出されて、フィルムが成形される。そして、炭酸カルシウムを加熱分解する前又は分解した後に、公知の手法により一軸方向又は二軸方向に延伸される方法等が挙げられる。炭酸カルシウム発泡により形成された気孔(ボイドともいう)は、フィルムを延伸することによりさらに気孔の形成を促進させることもできる。
この炭酸カルシウム発泡の延伸ポリプロピレンフィルム12は、炭酸カルシウムの発泡の度合いが高くて比重が小さいほど、つまりフィルムに気孔が多数形成されるほど、フィルム表面及び内部の気孔により光が乱反射されて分光反射率が上がる傾向があるが、強度的な観点から、比重0.65〜0.80、紫外線分光反射率60.0〜66.0%として構成される。
炭酸カルシウム発泡の延伸ポリプロピレンフィルム12は、フィルム表面及び内部に気孔を多数有している。そのため、炭酸カルシウム発泡の延伸ポリプロピレンフィルムより構成される光反射層11は層の表面が平滑ではなく凹凸状であり、光が照射された場合にこの表面の凹凸により光が効果的に乱反射される。一般的に、例えば果樹栽培においては、赤色色素であるアントシアン類を含有するりんご、サクランボ、桃、プラム等の果実の着色の促進に紫外線を照射することが有効であるとされている。本発明を構成する光反射層は、従来公知の反射シートと比較して特に紫外線分光反射率が高く、果実等の着色が促進されることが期待できる。
また、図1に示し前記光反射層11の下面側13には、断熱層20が形成され。断熱層20は、外部温度との断熱に用いられ、地温が上昇しすぎたり低下しすぎたりするのを防ぐためのものであり、例えば、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン等の合成樹脂よりなる多孔性材料などが挙げられる。
なかでも、この断熱層20は不織布21よりな。不織布21は特に限定されず、例えば、セルロース、レーヨン等の天然有機高分子化合物繊維や高密度ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン繊維、ポリウレタン繊維、アクリル繊維等の合成樹脂繊維等を用いてメトロブロー法、スパンボンド法等の公知の手法により製造されたものが挙げられる。
また、セルロース繊維を抄造してエンボスロールで熱と圧力をかけることにより自己接着させてシート状に形成させた不織布も挙げられる。断熱層20を不織布21により構成することで、光反射層11の下面側13に積層させたときに、断熱効果とともに不織布の成形時におけるエンボス加工等に伴う表面の凹凸により、さらに反射シート10の反射率が増加する傾向がある。なお、加工性や強度の観点から不織布の目付は25〜50g/m2であることが望ましい。また、不織布の厚みは限定されず、所望に応じて選択され、例えば約10〜40μm程度とされる。
記断熱層20の下面側22は、補強層30が形成され。補強層30が構成されることにより、農業用反射シート10の強度が高くなり、該シートの耐久性が向上する。また、敷設された農業用反射シート10の上で脚立などを置いて作業をしたり、当該シートの隅を杭やピン等の固定部材により固定する場合等においても、農業用反射シート10は破れにくく作業性が向上する。補強層30としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルム、シート状物あるいは前記合成樹脂の繊維状物や綿、麻等の天然繊維の織布や不織布等が挙げられる。
さらに、前記補強層30は、農業用反射シートの強度の観点から、合成樹脂織布31であ。合成樹脂は、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリアミド等が挙げられる。合成樹脂織布31は、従来既知のもので公知の手法により作製され、具体的には、特に引裂強度を高めるために、合成樹脂のシートやフィルム状物からフラットヤーン、スプリットヤーン等を作製し、平織り、綾織り、ラッセル織り等の従来既知の手法により織布とされる。合成樹脂織布31の厚みは特に限られずに適宜選択され、例えば約10〜30μm程度とされる。
加えて、農業用反射シート10は、請求項に規定される発明のように、メタルウェザー試験(I)によるJIS−K−7128−2に準拠する引裂強度が1600g以上であることが望ましい。従来、反射シートは屋外で使用されることが多く、その使用環境によりシートが劣化するのに伴い反射率も低下するため、耐候性が高いことが必要であり、さらに、地面に敷設した農業用反射シート上で作業を行うため、強度が高いことが要求されるためである。ここで、メタルウェザー試験(I)とは、1サイクルが12時間であり、60mWの紫外線を8時間照射した後に、温度30℃、湿度98%の暗室にて4時間保持し、10秒間降水を行い、これを1サイクルとして、20サイクル繰り返してメタルウェザー試験(I)としたものである。また、この試験には、メタルウェザー耐候性試験機(ダイプラ・ウィンテス株式会社製:「KU−R4CI」)が用いられる。
また、請求項の発明として規定されるように、通気性や透湿性を向上させるために、シート全面15に直径0.3〜0.5mmの透孔16が形成されることが望ましい。例えば、みかん等の果実の栽培においては、地面が乾燥することにより果実の糖度が上昇することが知られており、そのため、農業用反射シートを敷設した地面に雨水などの水滴が通過するのを極力防ぎ、栽培されている植物の根が腐ったり酸欠になるのを防ぐために、蒸気や空気が透過できるように透孔が設けられる。透孔の形成には従来公知の有孔加工法が用いられ、その大きさは、特に限定はないが、上記の観点から直径0.3〜0.5mmであることが望ましい。
次に、本発明の農業用反射シート10の製造方法について説明する。農業用反射シートの製造方法として、従来公知の積層シートの製造方法等が用いられ、例えば、押出ラミネーション法によれば、溶融押出機に接着層としての合成樹脂が供給され、加熱溶融された状態でTダイから押し出され、二つの層の間に流し込まれて冷却され積層体であるシート状物が形成される。
本発明の実施例において、まず、光反射層11及び断熱層20の積層体が形成される。光反射層11と断熱層20を積層させるために、前記二つの層11,20の間に接着層40が形成される。この光反射層11と断熱層20を接着する接着層40としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等が用いられる。このとき、接着層40の厚みが小さすぎると、光反射層11と断熱層20の接着度合いが低下する。また、この押出ラミネーション法によれば、光反射層表面の凹凸度合いをさらに増加させて光反射効率を高めるために、断熱層20である不織布21表面の目地による凹凸が光反射層11に寄与するように効果的に積層させることができる。そのためには、接着層40の厚みが大きすぎると、不織布21表面の凹凸が光反射層11表面の凹凸として現れにくいため、接着層40の厚みは10〜25μm程度、さらに好ましくは12〜14μmであることが好ましい。
次に、光反射層11と断熱層20を接着層40により積層して得られた積層体に、補強層30を積層させる。この光反射層11と断熱層20の積層体と補強層30の間にも接着層41が構成され、前述と同様に接着層41としてはLDPE、LLDPE等が用いられる。光反射層11と断熱層20の積層体と補強層30の間に押出機により押し出された接着層41が流し込まれて、光反射層11、接着層40、断熱層20、接着層41、及び補強層30の積層体である農業用反射シート10が作製される。そして、得られた農業用反射シートに公知の有孔加工法により透孔16が形成される。なお、本発明の農業用反射シートは、上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において変更可能である。
[実施例1]
本発明における農業用反射シートの実施例について説明する。光反射層として、炭酸カルシウム発泡の二軸延伸ポリプロピレンフィルム(フタムラ化学株式会社製、「OPL−H」、比重0.70)、断熱層として不織布(フタムラ化学株式会社製、「TCF5025」)、補強層として高密度ポリエチレンのフラットヤーンにより作製された平織りの織布(縦横4×5本/2.54×2.54cm)を用いた。
まず、光反射層と断熱層を積層させるために、接着層としてメタロセン系ポリエチレン(日本ポリエチレン株式会社製、「カーネルKC570S」)を用い、加熱溶融されたメタロセン系ポリエチレンをTダイから押出して、光反射層と断熱層の間に流し込んで冷却して、光反射層と断熱層を積層させた。このときの、接着層の厚みは13μmとした。
その後、さらに、光反射層及び断熱層の積層体と補強層を、接着層として低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン株式会社製、「ノバテックLC720」)を用いて同様に積層させて、実施例1の農業用反射シートを得た。光反射層及び断熱層の積層体と補強層を積層させる際の接着層の厚みは15μmとした。
なお、接着層の厚みは、以下のように算出した値である。まず、接着層を構成する樹脂の押出機からの単位時間当たりの吐出量(kg/min)を測定する。そして、下記数式1より押出機から吐出される単位時間当たりの樹脂体積(m3/min)を求める。次に下記数式2により樹脂が吐出されて積層されるシートの幅(m)と押出成形の加工速度(m/min)から接着層を構成する樹脂の単位時間当たりの押出成形における加工面積(m2/min)を求める。そして、数式1及び数式2より得られた値である単位時間当たりの樹脂体積(m3/min)と単位時間当たりの加工面積(m2/min)により下記数式3を用いて接着層の厚みを算出した。以下の接着層の厚みも同様である。
Figure 0005022649
Figure 0005022649
Figure 0005022649
[実施例2]
実施例1における光反射層と断熱層の接着層を15μmとしたこと以外は、実施例1と同様にして実施例2の農業用反射シートを得た。
[実施例3]
実施例1における光反射層と断熱層の接着層を25μmとしたこと以外は、実施例1と同様にして実施例3の農業用反射シートを得た。
[比較例1]
比較例1として、アルミニウム蒸着二軸延伸ポリプロピレンフィルムと高密度ポリエチレンフィルムよりなる市販品の農業用アルミニウム蒸着シート(株式会社麗光、「マルチミラーF」)を用いた。
[比較例2]
比較例2として、アルミニウム蒸着二軸延伸ポリプロピレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム及び織布よりなる市販品の農業用アルミニウム蒸着シート(株式会社麗光、「マルチミラーWB」)を用いた。
[比較例3]
白色顔料を含有した無延伸ポリプロピレンフィルム(フタムラ化学株式会社製、「FCMN−VW」)、不織布(フタムラ化学株式会社製、「TCF5025」)を使用して、実施例1と同様の手法により積層して比較例3の反射シートを得た。このときの接着層の厚みは、13μmとした。
[比較例4]
比較例3において、白色顔料を含有した無延伸ポリプロピレンフィルムの代わりに透明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム(フタムラ化学株式会社製、「FOR」)を使用したこと以外は、比較例3と同様の手法により比較例4の反射シートを得た。
[比較例5]
アルミニウム蒸着二軸延伸ポリプロピレンフィルム(株式会社麗光、「サンミラーBOF−N#25」)を比較例5とした。
[比較例6]
白色顔料を含有した無延伸ポリプロピレンフィルム(フタムラ化学株式会社製、「FCMN−VW」)を比較例6とした。
[比較例7]
透明の二軸延伸ポリプロピレンフィルム(フタムラ化学株式会社製、「FOR」)を比較例7とした。
[比較例8]
つや消し二軸延伸ポリプロピレンフィルム(フタムラ化学株式会社製、「FOR−M」)を比較例8とした。
上記の実施例1〜3及び比較例1〜8の分光反射率(%)、光線吸収率(%)、分光透過率(%)の測定を行った。240〜2600nmの光を照射して全波長平均法により得た結果を図3に示す。表1中において、紫外線:240〜400nm、可視光線:400〜800nm、赤外線:800〜2600nmである。なお、分光光度計は、島津製作所株式会社製、「UV−3101PC」を使用した。
図3の表から示されるように、実施例1〜3の農業用反射シートは紫外線分光反射率が60%以上であり、比較例1〜8と比較して紫外線分光反射率が極めて高い値を示した。
次に、実施例1及び比較例1の引裂強度(g)について、JIS−K−7128−2:エルメンドルフ引裂荷重に準拠して測定を行った。その結果を下記表1に示す。表1中において、シートを縦方向に引き裂いて得た値は縦方向の引き裂き強さ、横方向に平行に引き裂いて得た値は横方向の引裂強度とした。補強層を有する実施例1の農業用反射シートは、市販品の蒸着アルミニウムシートである比較例1と比較して引裂強度が非常に高く、測定限界値である引裂強度1600gを超える値を示した。
Figure 0005022649
さらに、実施例1の農業用反射シートについて、メタルウェザー試験を行い、試験時間毎にそのときのJIS−K−7128−2に準拠する引裂強度を測定したときの結果を下記表2に示す。なお、メタルウェザー試験は、1サイクルが12時間であり、60mWの紫外線を8時間照射した後に、温度30℃、湿度98%の暗室にて4時間保持し、10秒間降水を行い、これを1サイクルとしているが、ここではメタルウェザー試験の試験経過時間毎に引裂強度を測定した。また、この試験には、メタルウェザー耐候性試験機(ダイプラ・ウィンテス株式会社製:「KU−R4CI」)を用いた。
Figure 0005022649
表2から明らかなように、実施例1の農業用反射シートは、耐候性が極めて高く、300時間のメタルウェザー試験においても、1300gの引裂強度を示した。
次に、実施例1及び比較例1について、それぞれのシートを敷設した地面の地温変化の測定を行った。地温変化の測定は、シートを敷設した範囲を透明性の半球形状のプラスチックで覆い、温度計を地表面から3cm埋設させてその温度を測定した。地温変化の時刻毎の測定結果を下記表3に示す。
Figure 0005022649
表3の結果から、実施例1及び比較例1のどちらのシートも敷設していない場合の温度差:19.1℃、比較例1の温度差:11.4℃と比較して、実施例1の温度差:10.5℃であるため、実施例1の農業用反射シートにおける地温の温度変化が比較的小さいことがわかった。
本発明の一実施例に係る農業用反射シートの概略断面図である。 他の実施例に係る農業用反射シートの平面模式図である。 各実施例及び比較例における分光反射率、分光透過率、光線吸収率を示す図である。
10 農業用反射シート
11 光反射層
12 炭酸カルシウム発泡の延伸ポリプロピレンフィルム
13 下面側
15 シート全面
16 透孔
20 断熱層
21 不織布
22 下面側
30 補強層
31 合成樹脂織布
40 接着層
41 接着層

Claims (4)

  1. 紫外線分光反射率60.0〜66.0%、比重0.65〜0.80の炭酸カルシウム発泡の延伸ポリプロピレンフィルムから構成される光反射層と
    不織布よりなる断熱層と、
    合成樹脂織布である補強層を積層してなる農業用反射シートであって、
    前記光反射層と前記断熱層は10〜25μmの厚さとする合成樹脂からなる接着層を介して押出ラミネーション法により接着されることによって、前記断熱層表面の凹凸により前記光反射層表面の凹凸度合いが増加したことを特徴とする農業用反射シート。
  2. 紫外線分光反射率60.0〜66.0%、比重0.65〜0.80の炭酸カルシウム発泡の延伸ポリプロピレンフィルムから構成される光反射層と、
    セルロース繊維を抄造してエンボスロールで熱と圧力をかけることにより自己接着させてシート状に形成させた不織布よりなる断熱層と、
    合成樹脂織布である補強層を積層してなる農業用反射シートであって、
    前記光反射層と前記断熱層は10〜25μmの厚さとする合成樹脂からなる接着層を介して押出ラミネーション法により接着されることによって、前記断熱層の目地のエンボス加工に伴う該断熱層表面の凹凸により前記光反射層表面の凹凸度合いが増加したことを特徴とする農業用反射シート。
  3. メタルウェザー試験(I)によるJIS−K−7128−2に準拠する引裂強度が1600g以上である請求項1又は2に記載の農業用反射シート。
    ((I)メタルウェザー試験:1サイクルが12時間であり、60mWの紫外線を8時間照射した後に、温度30℃、湿度98%の暗室にて4時間保持し、10秒間降水を行い、これを1サイクルとして、20サイクル繰り返してメタルウェザー試験とする。)
  4. シート全面に直径0.3〜0.5mmの透孔が形成されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の農業用反射シート。
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