JP5019964B2 - 偏光変換素子及び積層型偏光変換素子 - Google Patents

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Description

本発明は、入射する円偏光を、特定方向に偏光した直線偏光のみに変換して出射させる薄型偏光変換素子、及び光源から出射される円偏光が光学素子(凸レンズなど)により平行光線とされた光を偏光変換素子基板に垂直に入射せしめて、特定方向に偏光した直線偏光としてのみ出射される偏光変換素子及び積層型偏光変換素子に関する。本発明の偏光変換素子及び積層型偏光変換素子は液晶ディスプレーのバックライトなどと併用して、光利用効率をほぼ2倍に向上させる照明用に用いることができる。
従来、偏光を用いるLCD(液晶表示素子)や液晶プロジェクターなどの素子においては、光利用効率を向上させるために、どちらか一方の偏光を用いるのではなく、S偏光とP偏光の偏光変換を行って、できる限り両方の偏光を用いる方法が検討されている。例えば、特許文献1には図4に複屈折作用を有する方解石を用いて、S偏光とP偏光を分離し、1/2波長板によって偏光変換する技術が記載されている。
また、偏光分離を行う技術として、この方解石以外にも、Siなどの斜め配向膜を用いる方法も検討されている(特許文献2)。基板表面に対して斜めに配向した柱状構造を設けた場合に、柱の間には空隙が存在し、この構造によって屈折率異方性が生じる。即ち常光と異常光に対する屈折率差が発生して所謂複屈折が生ずることとなるが、偏光分離にこの技術を利用するものである。ここで、代表的な斜め蒸着法による複屈折材料の分離角データとしては、斜め蒸着によって形成される柱の成長角は約50度程度で最大の分離角となり、酸化チタン(ルチル)では分離角が約5°、Taでは約10°である。なお方解石の場合には分離角は約5°である。
また従来は、斜め配向膜材料として磁性体を用いる利点は特に留意されていなかった。
偏光分離を行うもうひとつの技術としては、2種類の誘電体多層膜からなる積層型偏光分離素子がある。この場合の課題としては、その原理から適用が特定波長に限定されるために、広い波長範囲(例えば可視光域)の偏光を分離する目的には適さなかった。また偏光ビームスプリッターとして販売されているものは、波長範囲の点は解決しているが、キューブ型形状の石英ガラス基板を用いるために、素子としての寸法が大きく、また高価なものにならざるをえなかった。
また従来の方法では、複屈折材料により2つの直交する偏光面(SとP偏光)への偏光分離後、位相板を用いて一方を変換するという方法が一般的であるが、この方法では分離と変換を別々に行うために、装置が複雑・大型化することになる。また入射口では一体化していた2つの直交する偏光面(SとP偏光)が、出射口では分離されるために、明るさのみ要求される照明系では利用できるが、2つの偏光がともに合わせられて、情報(例えば画像情報)を有する場合には利用できなかった。
特開平9−146064号公報 特開平5−132768号公報
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、偏光分離と偏光変換を別々の膜や結晶で繰り返すことなく、1枚の薄膜で1度に処理して、小型化や製造プロセスの簡便化を図り、また偏光変換された光を出射口で再度一体化して出射する偏光変換素子及び積層型偏光変換素子を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために提供する本発明は、以下の通りである。
(1) 基板上に、磁化された透明磁性層と透明な有機物層が交互にかつ該基板面に対して一定の傾斜角度をもって斜めに成膜されてなる積層膜を備え、前記透明磁性層と有機物層の密度が異なることに基づいて前記積層膜の密度が前記基板に対して斜めに周期的に変化する層構造となることによって複屈折性を有することを特徴とする偏光変換素子。
(2) 基板上に、磁化された透明磁性層と透明な有機物層が交互にかつ該基板面に対して一定の傾斜角度をもって斜めに成膜されてなる積層膜を備え、前記透明磁性層と有機物層の密度が異なることに基づいて前記積層膜の密度が前記基板に対して斜めに周期的に変化する層構造となることによって複屈折性を有しており、前記基板面に垂直に入射した光が特定方向に偏光した直線偏光としてのみ出射されるように前記積層膜の厚みが調整されていることを特徴とする偏光変換素子。
(3) 前記透明磁性層は、チタン酸化物からなる分子層におけるTi格子位置に磁性元素が置換してなる層状チタニアナノシートであることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の偏光変換素子。
(4) 前記透明磁性層は、チタン酸化物からなる分子層におけるTi格子位置に複数種類の磁性元素が置換した層状チタニアナノシートであることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の偏光変換素子。
(5) 光源からの光を光学素子により平行光線とされた光が前記基板面に垂直に入射して、特定の直線偏光としてのみ出射されることを特徴とする前記(2)に記載の偏光変換素子。
(6) 前記透明磁性層の磁化方向を可変としたことを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の偏光変換素子。
(7) 前記(1)〜(6)のいずれかに記載の偏光変換素子であって、前記積層膜の各層の基板面に対する傾斜角度が同じである一対の偏光変換素子が、前記積層膜の各層の傾斜方向がお互いに逆方向となるように、上下に重ね合わされてなり、素子入射面で分離した2つの直線偏光を、素子出射面から偏光面角度差を90°として出射することを特徴とする積層型偏光変換素子。
(8) 前記偏光変換素子同士の重ね合わせられた界面に、非磁性で透明な膜を備えることを特徴とする前記(7)に記載の積層型偏光変換素子。
(9) 当該積層型偏光変換素子の上下それぞれに誘電体膜を備えることを特徴とする前記(7)に記載の積層型偏光変換素子。
本発明によれば、偏光分離と偏光変換を別々の膜で繰り返すことなく、1枚の薄膜によって1度で処理することができ、偏光変換素子の小型化や製造プロセスの簡便化が図れる。また偏光変換された光が出射口で再度重ね合わされて出射されるので、画像情報など元情報を保持したまま利用出来て好ましく、その用途を広げることができる。
また、通常のヨウ素タイプのような吸収型偏光子を用いると約50%の光が吸収によって失われ、あるいはワイヤーグリッドタイプを用いると約50%の光が反射によって失われることになり、画像表示素子の場合にはバックライトをその分明るくする必要があった。これに対して本発明の偏光変換素子、積層型偏光変換素子を用いると、光源からの光強度の100%に近い光を利用することができて、消費電力の大幅な低減に貢献することとなる。
また、詳しくは請求項1の発明によれば、基板面に垂直に入射した光が、従来よりも小形で簡便な膜だけで、それぞれが特定の任意方向に偏光した2つの直線偏光として出射することができる。
請求項2の発明によれば、基板面に垂直に入射した光が、従来よりも小形で簡便な膜だけで、特定方向に偏光した直線偏光としてのみ出射することができる。
請求項3の発明によれば、大きな屈折率、高い透明性、特殊な形状による高い複屈折性を有するチタニアナノシートを用いることにより、より薄い膜で偏光変換が可能となる。
請求項4の発明によれば、複数種類の置換原子を含むチタニアナノシートを積層して、大きなファラデー回転角を得て、より薄い膜で偏光変換が可能となる。またファラデー回転角の波長依存性を変化させることができる。
請求項5の発明によれば、光学素子などによって入射光線を平行にすることによって、偏光分離した偏光の出射口での一致度向上や出射光全体の平行光線化を得ることができる。
請求項6の発明によれば、透明磁性層の磁化方向を可変としたので、偏光子との組み合わせなどによって、偏光の高速度スイッチングが可能になる。
請求項7の発明によれば、透明強磁性体層をペアーにして偶数層組み合わせ、お互いの積層膜各層の傾斜方向を逆方向とすると、分離して層中を斜めに進行した偏光は、直進偏光と出射口で重なるため、入射光が有した情報を分離することなく利用することができる。
請求項8の発明によれば、重ね合わせた透明磁性層界面に非磁性で透明な膜を設けることにより光散乱を無くして、光の利用効率を向上させることができる。また有機物を選択して用いると、各々逆勾配を有する両方の透明磁性膜を接合すると言う目的も、合わせ達成することができる。
請求項9の発明によれば、偏光分離された2つの偏光は、誘電体膜で反射されるので、透明磁性体の膜厚が薄くして透過率を下げることなく、偏光変換を達成することができる。
以下に、本発明に係る偏光変換素子及び積層型偏光変換素子について説明する。
本発明に係る偏光変換素子は、上記課題を解決するために、磁性体を用いて周期的密度の斜め繰り返し層構造(図1)をもつ構造的複屈折層を形成したものである。すなわち、本発明に係る偏光変換素子10は、基板11上に、磁化された透明磁性層12aと透明な有機物層12bとが交互にかつ基板11の主面に対して一定の傾斜角度をもって斜めに成膜されてなる積層膜12を備えているが、透明磁性層12aと有機物層12bの密度が異なることに基づいて積層膜12の密度が基板11に対して斜めに周期的に変化する層構造となることによって複屈折性を有していることを特徴とするものである。
ここで密度の大小は屈折率の大小と同じ意味で用いている。高密度材料として透明磁性体を用いるが、透明磁性体は即ち高屈折率材料である。密度の低い部分は、従来の斜め蒸着法を用いた場合の、空隙であったり、空隙の為に密度が低下したりしている部分である。また、低密度即ち低屈折率部分にポリマー材料を用いることも可能である。また、屈折率はεμ1/2で表される(εは誘電率、μは透磁率)。即ち高い屈折率は誘電率および透磁率の大きい材料によって得られる。本発明で主として用いる磁性材料は、誘電率が酸化チタン(ルチル)の約2倍と大きいことから、大きな屈折率が得られる。このために偏光分離に用いられる、斜め配向膜は大きな屈折率異方性を有することになるので、2つの偏光分離角が従来にない大きな値が得られる。
基板11の材料としては、石英ガラス、GGG(ガリウムガドリウムガーネット)、サファイア、リチウムタンタレート、結晶化透明ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、単結晶シリコン、Al23、Al23・MgO、MgO・LiF、Y23・LiF、BeO、ZrO2、Y23、ThO2・CaOなどの透明セラミック材料、無機シリコン等の無機材料を用いることができる。
透明磁性層12aは、多結晶膜でも良いし、またシート状の薄膜を斜めに積層したものでも良い。本発明の透明磁性層12aを構成する材料は、強磁性体でも良いし、また常磁性体や反強磁性体などでも用いることができる。ここでは透明磁性層12aには強磁性体が好ましく用いられ、ある特定方向に一様に磁化されたまま保持されている。外部磁界などで消去されないためには、300 Oe程度以上の保磁力を有する透明磁性体が好ましい。また常磁生体の場合には、外部磁場を付与できることが必須条件となる。なお、ここでいう透明は、用いる光、すなわち特定波長の光に対して透明ということであり、特に利用価値の大きい可視光を用いる場合には400〜800nmで透明であることが必要である。また紫外光や赤外光などで透明であれば、異なった用途に用いることができる。換言すれば、本発明で利用できる光の波長は可視光によらず、紫外光や赤外光にも適用できることは言うまでもない。
また本発明では従来使用された方解石や斜め蒸着膜のように、非磁性体を用いるのではなく、ファラデー効果の大きな磁性材料からなる透明磁性層12aを用いる。ファラデー効果を有する層に用いられる一般的な透明磁性材料としては、Coフェライト、Baフェライトなどの酸化物、FeBO、FeF、YFeO、NdFeOなどの複屈折が大きな材料、MnBi、MnCuBi、PtCoなどが挙げられ、透明性が得られる程度に薄くして(誘電体膜と組み合わせても良い)使用することが可能である。特に透明度が高い無機磁性材料としては、n型Zn1−xOやCoをドープしたTiOなどがある。
また、可視光全体にわたって均一でかつ大きな性能指数を有する透明磁性材料として、下記一般式(1)で表される希土類鉄ガーネットを用いることができる。
一般式(1):R3−xFe5−y12
(式中、0.2<x<3、0≦y<5であり、Rは希土類金属で、Y、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuのうちの少なくとも一種以上であり、AはBi、Ce、Pb、Ca及びPtのうちの少なくとも一種以上であり、BはAl、Ga、Cr、Mn、Sc、In、Ru、Rh、Co、Fe(II)、Cu、Ni、Zn、Li、Si、Ge、Zr、Tiの少なくとも一種以上である。)
また、透明磁性層12aとしてチタニア磁性超薄膜を本発明で特に好ましく用いる。この超薄膜は、化学式(2):Ti2-x4(ただし、M=V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cuから選ばれる少なくとも1種の遷移金属、0<x<2)で表され、Ti格子位置に磁性元素が少なくとも1種の金属が置換した層状チタン酸化物微結晶を化学的処理により結晶構造の基本最小単位である層1枚にまで剥離して得られる薄片粒子(以下ナノシートと呼ぶ)からなる磁性半導体ナノ薄膜である。
上記材料を用いて、積層膜12を形成する方法としては、成膜時基板方向を斜めにして、蒸着などの真空製膜方法(特開平5−132768号公報に記載されたような斜め蒸着法)を用いて適宜製作することができるが、必ずしもこの方法に限られるものではなく、後述するようにシート状の薄膜を斜めに配列しても良い。
また透明磁性層12aの磁化は、永久磁石を用いた着磁法でも良いし、電磁石を用いた着磁法でもよく場所によって磁化したり、しなかったりして用いることもできる。着磁方向や強度は適宜選択することができる。
透明磁性層12aを構成する材料は複屈折性を有するために、特開平9−146064号公報に記載されたように、偏光が分離される。例えば、図2に示すように、透明支持体1上に設けられた透明磁性層2a表面に垂直に入射した偏光(Eo)は直進するが、偏光面は膜厚に依存してファラデー効果により偏光面が回転する。また斜めに分離された偏光(Ee)は、分離角αに依存した距離を進行するために、直進光よりも大きな回転角が生ずる。EoとEeの偏光面は直交しており、角度差は90°である。
本発明では、この斜めに進行した光と直進した光の回転角差異が、所定の角度、例えば90°となるように材料と膜厚を選択して、取り出す偏光が同一方向に偏光した偏光面を有するようにした偏光変換素子としている。光の偏光面回転角差異は必ずしも90°だけでなく、場合によっては30°,45°,60°などで用いても良い。
なお、積層膜12の表面(光入射面)には反射防止膜を設けることが好ましい。
また透明磁性層12aは、チタン酸化物からなる分子層におけるTi格子位置に磁性元素が置換した層状チタニアナノシートであることが好ましい。すなわち、透明磁性層12aは、Ti格子位置に磁性元素が置換した層状チタン酸化物微結晶を、結晶構造の基本最小単位である層1枚にまで剥離して得られるナノシートが基板面に斜めに傾斜して積層されて作製されている。
このチタニアナノシートは可視光に透明であり、かつ屈折率は大きい(特開2006−199556号公報)。特開2006−199556号公報では、図3に示すように、一層ずつナノシートとポリマー層の電気的な吸引力を用いて(交互自己組織化技術)平面基板上に製膜されたものが開示されている。このときポリマー層は、ポリジメチルジアリルアンモニウム塩化物(PDDA)、ポリエチレンイミン(PEI)、塩酸ポリアリルアミン(PAH)等が好ましく用いられる。
本発明のような積層膜12を得るために、平面と斜め基板を組み合わせて支持体を作製した後、この支持体上にナノシートとポリマー層を1層ずつ積層して設ける方法もあるが、数万層のナノシート積層が必要であり、極めて非効率的である。また大きな面積で成膜することも困難である。
そこで本発明では、図4に示すような方法で、ナノシート分散液を用いて、スピンコート法などにより効率的に成膜する。
すなわち、まず石英ガラス基板51の主面上に基板11及び石英ガラス基板52を所定間隔で平行に配置し、基板11及び石英ガラス基板52が石英ガラス基板51の主面に対して所定角度で傾斜して立たせた状態でそれぞれの端部を石英ガラス基板51の主面に固定する。これにより、石英ガラス基板51を底面とするコの字型容器50となる。
ついで、コの字型容器50の底面(石英ガラス基板51)上に、有機物を含むナノシート分散液をスピンコート法などにより塗布・乾燥することにより、透明磁性層12aとなるチタニアナノシートと有機物層12bとを形成する。このとき、ナノシートは極端な扁平(例えば縦1μm×横1μm×高さ1nm)であるために、石英ガラス基板51の主面に平行に堆積する。また、石英ガラス基板51の主面に磁束が平行になるように強磁場を印加して、前記チタニアナノシートを作製することが好ましい。この配向処理によりナノシートの高い配列性を付与することができる。なお、チタニアナノシート分散液の分散剤としては、TBA(テトラ ブチル アンモニウム)が好ましく用いられる。勿論他の分散剤でも構わないが、チタニアナノシートはマイナス電荷を帯びているので、電気的な結合により凝集を発生させない材料が必要となる。TBAは水溶媒への分散剤として用いられる。これらの分散剤はナノシートのほぼ全表面を一層で覆うような構造をとる。
積層膜12の作製に当たっては、前述の分散液の塗布と乾燥(透明磁性層12aとなるチタニアナノシートと有機物層12bの形成)を繰り返して行う。この後に図に示したように基板11を回転すれば、図1のような周期的密度の斜め繰り返し層構造を有した素子になる。更にこの後に、膜中に含まれている水分を加熱または光線などを用いて蒸発すれば、斜めに密度勾配を有して複屈折特性を示す積層膜12ができる。チタニアナノシートの層間隔はこの加熱・UV処理条件などによって変化させることができ、この結果磁気光学効果を変化させることができる。
なお、チタニアナノシートの置換原子は上記で記載したように、Co,Fe,Niなどが用いられるが、強磁性体を形成する原子ならば特に限定されないし、また同時に複数原子置換を行っても良い。このチタニアナノシートの屈折率は酸化チタンなどよりも大きいので、複屈折膜として非常に好ましいのが本発明の特徴である。更にこのチタニアナノシートのファラデー回転角は、30°/μm(CoとFe置換ナノシートの積層の場合)と巨大である(Adv.Mater.2006,18,295-299)という点からも、薄い膜で製作可能であるという従来には考えられなかった特徴を有する。ファラデー回転角が30°/μm、偏光分離角が25°の場合には、チタニアナノシートを用いた透明磁性層12aのトータル厚みは約29μmという厚みになる。
また、ナノシートは特別の処理操作がなくても、前述したようにその特有の超扁平形状から、分散液を塗布する場合には基板面に平行に配列しやすいことが、X線回折法などによって分かった。更に強磁場中で塗膜乾燥すると、規則性が大幅に向上し、X線回折強度は大きくなり(3テスラの磁場中で乾燥すると、約10倍のX線回折強度がえられる)、同時にファラデー回転角が向上することがわかった。この配列方法としては各種あるが、特に強磁場例えば1テスラ以上の強い平行磁場を印加すると、ナノシート配列性が向上して、本発明の偏光変換素子の性能を向上させ得る。
また透明磁性層12aは、前述の通り、チタン酸化物からなる分子層におけるTi格子位置に複数種類の磁性元素が置換した層状チタニアナノシートであることが好ましい。1枚のチタニアナノシートの置換原子を複数にすると、大きなファラデー回転角を得ることができるが、置換原子が異なる複数種類のナノシートを積層しても、大きなファラデー回転角が得られることがわかった。例えば、置換原子がCoとFeというように異なる場合、各ナノシート分散液を混合して、塗布すると十数度/μmという大きなファラデー回転角を得ることができる。このようにすると、ファラデー回転角の波長依存性を適宜変化させることができて好ましい。
また、積層膜(複屈折膜)12への入射光は、膜面に垂直な平行光線であることが好ましい。これにより本発明の偏光変換素子では、平行光が前記基板11の主面に垂直に入射して、特定方向に偏光した直線偏光としてのみ出射される。この平行光は、光源から出射された円偏光を凸レンズなどの光学素子により平行光線とすればよく、これによって、偏光出射口の一体化や平行化を得るものである。光学素子としてはプラスチックレンズアレイなどが好ましく用いられる。
また、本発明では透明磁性層12aを構成する材料(透明磁性体)として、強磁性体以外に常磁性体や反強磁性体及びフェリ磁性体などを用いることができる。透明磁性体として強磁性体を用い、外部磁界によって磁化方向を交互に変化させた場合(磁気スピンの方向が逆転する)には、偏光面の回転方向が逆になる。出射面に偏光子を配置すれば、この外部磁界変化に応じて光のスイッチングや透過光量変化が可能になる。また、透明磁性体として常磁性体を用いれば、外部磁界を例えば磁気コイルなどで印加または印加なしの変化を与えれば、印加時には前述した効果が得られるが、印加を止めればファラデー回転は生じないので、2種類の直線偏光に分離できる。このような常磁性体としては、TbAl12、TbGa12などがある。なお、磁化の変化は高速度(数ナノ秒程度)で応答するので、直線偏光の高速度スイッチングが可能になる。
なお、外部から磁界を発生させるための磁界発生には巻き線でなくても、直線配線でも良い。またAu、Ag、Al、Ptのような金属配線でなくても、SnO、In、ZnOなどの透明導電膜を用いても、透明磁性体の磁化方向を容易に反転することができる。更にはエチレンジオキシ基を有するBEDO−TTF錯体や、C60誘導体を用いたCT錯体などの有機物透明導電材料を用いることもできる。
ところで、前述した本発明の偏光変換素子であって、積層膜12の各層の基板面に対する傾斜角度が同じである一対の偏光変換素子を用いて、積層膜12の各層の傾斜方向がお互いに逆方向となるように、上下に重ね合わせて構成することにより、素子入射面で分離した2つの直線偏光を、素子出射面から偏光面角度差を90°として出射する積層型偏光変換素子とすることができる。
図5に、本発明に係る積層型偏光変換素子の構成を示す。
積層型偏光変換素子20は、本発明の偏光変換素子10が上下にペアーで重ね合わされており、各素子の周期的密度の斜め繰り返し層構造は、角度が基板11の主面に対して等角度で且つ逆方向であり、素子入射面で分離した2つの直線偏光(EoとEe)が、素子面出射時に偏光面角度差を90°としたものである。
偏光変換素子10を上下にペアーで重ね合わされることにより、偏光変換素子10と異なり、分離した偏光は直進した偏光と出射口で必ず重なるという特徴が現れる。このことにより入射光が有した情報、例えばカラー画像の色情報や濃度情報、階調性情報などが分離することなく利用することができる。2層を合わせる各表面は光散乱が起こらないように、十分に留意する必要がある。例えば鏡面状態での張り合わせや、連続製膜などが好ましい。また、偏光変換素子10のペアーの数は複数でも良く、複数にすれば各積層膜12の厚みを薄くできることは言うまでも無い。
また、積層型偏光変換素子20において、偏光変換素子10が上下にペアーで重ね合わされた界面は、光の散乱を減少させるために平面平滑性が重要である。この光散乱をできる限り無くする手段として、図6に示すように界面に非磁性で透明な膜21を設けることにより大幅に光散乱を無くして、光の利用効率を向上させ得ることがわかった。透明非磁性膜21には、例えば下記無機物や有機物など適宜用いられる。
すなわち、無機物としては、透明でかつ熱的に安定な物質が適し、例えば金属や半金属の酸化物、窒化物、カルコゲン化物、フッ化物、炭化物、及びこれらの混合物であり、具体的にはSiO、SiO、Al、GeO、In、Ta、TeO、TiO、MoO、WO、ZrO、Si、AlN、BN、TiN、ZnS、CdS、CdSe、ZnSe、ZnTe、AgF、PbF、MnF、NiF、SiCなどの単体あるいはこれらの混合物が挙げられる。
また、有機物の例としては、例えば油脂化合物、糖化合物、ペプチド化合物などの天然物、酵素、海洋天然物などの生体内物質、合成樹脂、エラストマー化合物などの高分子化合物、コロイド化合物、包接化合物などの機能性分子などが挙げられる。有機物からなる透明非磁性膜21を数μmの厚みで塗布する方法は、各々逆勾配を有するペアーの積層膜12を接合すると言う目的も合わせて達成することができて好ましい。この透明非磁性膜21の屈折率は低い方が好ましい。また厚みには特に制限は無いが、薄い方が好ましく膜厚の均一性を持たせることは重要である。
積層型偏光変換素子20において、ペアの積層膜12の各々の分離角度が不十分な場合には、その上下を誘電体膜で挟んで多重反射を用いて偏光面回転角を増大することにより、積層膜12の膜厚を厚くすることなく、より軽薄短小に本発明の積層型偏光変換素子を形成することができる。即ち偏光分離された2つの偏光は、誘電体膜で反射されて、複数回積層膜12の間の別光路を透過して往復することにより、偏光面回転角の差異が大きくなり、積層膜12の膜厚が薄くとも即ち透過率を下げることをできる限り少なくして、偏光変換を達成することができる。
このような誘電体膜として用いられる材料は、透明でかつ熱的に安定な物質が適し、例えば金属や半金属の酸化物、窒化物、カルコゲン化物、フッ化物、炭化物、及びこれらの混合物であり、具体的にはSiO、SiO、Al、GeO、In、Ta、TeO、TiO、MoO、WO、ZrO、Si、AlN、BN、TiN、ZnS、CdS、CdSe、ZnSe、ZnTe、AgF、PbF、MnF、NiF、SiCなどの単体あるいはこれらの混合物である。これらの材料の中から透明磁性体層12aよりも屈折率が小さい材料を選択すればよい。各膜厚は5〜200nm、好ましくは5〜30nmの範囲にするのがよい。誘電体膜は複数の層構成としても良い。膜は各種のPVD、CVD法を用いて作製される。
透明磁性層と誘電体との組み合わせを多段に設けて、ファラデー回転角を増大させることは従来も実施されていたが、本発明のような斜めに偏光が進行するような構成においても、ファラデー効果増大が実現されたのは初めてであり、また従来は透明磁性層厚が波長と同一か、波長の1/2、1/4で用いられたが、本発明のように1μm以上の厚みを有する積層膜12に対しても、ファラデー効果増大が実現されたのは初めてである。
以下、本発明を実施した例について説明する。
(実施例1)
炭酸カリウム(K2CO3)、二酸化チタン(TiO2)、酸化コバルト(CoO)、酸化鉄(Fe2O3)をK0.8Ti1.6Co0.4O4、K0.8Ti1.2Fe0.8O4のモル比になるように秤量、混合し、800℃で40時間焼成して磁性元素置換チタン酸カリウム(K0.8Ti1.6Co0.4O4、K0.8Ti1.2Fe0.8O4)を合成した。合成した磁性元素置換チタン酸カリウム(K0.8Ti1.6Co0.4O4、K0.8Ti1.2Fe0.8O4)を粉末1gに対して1規定の塩酸溶液100cm3の割合で接触させ、時々撹拌しながら室温で反応させた。1日毎に新しい塩酸溶液に取り替える操作を3回繰り返した後、固相を濾過水洗して風乾して、層状チタン酸粉末を得た。
ついで得られた層状チタン酸粉末(K0.8Ti1.6Co0.4O4・nH2O、K0.8Ti1.2Fe0.8O4・nH2O)0.5gをテトラブチルアンモニウム水酸化物溶液100cm3に加えて室温で1週間振盪(150rpm)し、乳白色のチタニアゾルを得た。以下、K0.8Ti1.6Co0.4O4・nH2Oの分散液をCo置換ナノシート分散液と記し、K0.8Ti1.2Fe0.8O4・nH2Oの分散液をFe置換ナノシート分散液と表す。
つぎに上記Co置換ナノシート分散液とFe置換ナノシート分散液を混合した分散液を超音波洗浄器で分散し混合分散液を得た。この混合分散液にゼラチンがナノシートの10wt%の固形分濃度となるように添加した。
続いて、表面研磨した後離型剤を塗布した石英ガラス板端部を合わせ、図4に示すようなコの字型の容器50を作製した。この容器中に上記混合分散液を少量流し込んで薄膜とし、3テスラの磁場を薄膜の面(ナノシート面)に平行となるように印加し、ゆっくりと乾燥させた後磁場から取り出して100℃で加熱した。更にこの上に上記と同様の処理を繰り返して、積層膜12である積層ナノシートを膜厚が52μmになるまで行った。この後支持体となる石英ガラスの基板11以外の石英ガラス板を剥がして、積層ナノシートを容器から取り出した。
得られた積層ナノシートは透明であり、ナノシート面に垂直に波長450nmの光を入射させるとファラデー回転角は17°/μmであった。磁場を印加した場合にはX線回折図における最大強度を示す一次ピーク(ナノシートの積層周期に対応している。回折角は4.7°)の強度は、磁場を印加していない場合に比較して約10倍であり、配列性が向上していた。またファラデー回転角も約3倍に向上していた。
この積層ナノシートに、図3に示すように、石英ガラスの基板11に対して垂直になるように波長450nmの光を入射させたところ、分離された偏光は直線偏光で、偏光面は相互に直角であり、分離角は25°であった。ついで1kガウスの磁界を印加できる電磁石を用いて、この積層ナノシートの磁化を膜面に垂直に行ない、上記と同様にして波長450nmの光を入射させたところ、ナノシートの配列面に垂直に偏光した直線偏光のみが出射した。
(実施例2)
実施例1と全く同様にして、26μm厚の積層ナノシートを作製した。この積層ナノシートと実施例1で作製した積層ナノシートを、周期的密度の斜め繰り返し層の傾きが逆になるように配置した後、PVA(ポリビニルアルコール)を用いて、乾燥前に張り合わせて、図6に示す積層型偏光変換素子を得た。
得られた積層型偏光変換素子について、石英ガラスの基板11に対して垂直になるように波長450nmの光を入射させたところ、分離された偏光は直線偏光で偏光面は直角であった。また、実施例1と同様にして積層ナノシートの磁化を行い、上記と同様に石英ガラスの基板11に対して垂直になるように波長450nmの光を入射させたところ、分離された偏光は直線偏光で偏光面は平行であり、偏光変換されていた。
(実施例3)
実施例1で作製した積層ナノシートの上に、レンズを用いてナノシート面に入射する光が平行光線となるようにした。また、石英ガラスの基板11に対して、ランプ光源からの発散光から波長450nmの光を分光して入射させた。
その結果、分離された偏光は直線偏光で偏光面は直角であった。また実施例1の場合よりも透過光強度が12%向上していた。
つぎに、実施例1と同様にして積層ナノシートの磁化を行い、上記と同様に石英ガラスの基板11に対して垂直になるように波長450nmの光を入射させたところ、分離された偏光は直線偏光で偏光面は平行であり、偏光変換されていた。
(実施例4)
実施例1で作製した着磁前の積層ナノシートにおいて、石英ガラスの基板11の主面に垂直に磁界が印加できるように磁極を基板11の上下に配置して電磁石を設けた。この電磁石による積層ナノシート表面の磁界強度は約1kガウスであった。
電磁石の電流スイッチをOFF(電流が流れない)とした場合は、偏光分離された両偏光が同時に観察されたが、ON(通電時)にした場合には偏光面がともに平行になり、偏光変換されていた。またこの結果は繰り返し得ることができた。
(実施例5)
石英ガラス板の上に、ガラス基板の加熱なし、酸素ガス圧力は1.1×10−4torr、成膜速度は0.5nm/秒としてイオンプレーティング法を用いて、Taの膜を450nmの厚みで成膜した。ついで実施例1と同様にして、この石英ガラス上に積層ナノシートを膜厚が28μmになるように形成し、該積層ナノシート表面上に更に同様にして、Taの膜を450nmの厚みで成膜した。
このサンプルについて、実施例1と同様に石英ガラス支持体に対して垂直になるように波長450nmの光を入射させたところ、分離された偏光は直線偏光で偏光面は平行であり、偏光変換されていた。
なお、これまで本発明を図面に示した実施形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
本発明に係る偏光変換素子の構成を示す断面図である。 複屈折性膜による入射光の分離を示す説明図である。 チタニアナノシートとポリマー層との積層膜の構成を示す概略図である。 積層膜(積層ナノシート)の作製方法を示す図である。 積層型偏光変換素子の構成(1)を示す断面図である。 積層型偏光変換素子の構成(2)を示す断面図である。
符号の説明
10 偏光変換素子
1,11 基板
12 積層膜
12a,2a 透明磁性層
12b 有機物層
20 積層型偏光変換素子
21 透明非磁性膜
50 コの字型容器
51,52 石英ガラス基板

Claims (9)

  1. 基板上に、磁化された透明磁性層と透明な有機物層が交互にかつ該基板面に対して一定の傾斜角度をもって斜めに成膜されてなる積層膜を備え、前記透明磁性層と有機物層の密度が異なることに基づいて前記積層膜の密度が前記基板に対して斜めに周期的に変化する層構造となることによって複屈折性を有することを特徴とする偏光変換素子。
  2. 基板上に、磁化された透明磁性層と透明な有機物層が交互にかつ該基板面に対して一定の傾斜角度をもって斜めに成膜されてなる積層膜を備え、前記透明磁性層と有機物層の密度が異なることに基づいて前記積層膜の密度が前記基板に対して斜めに周期的に変化する層構造となることによって複屈折性を有しており、
    前記基板面に垂直に入射した光が特定方向に偏光した直線偏光としてのみ出射されるように前記積層膜の厚みが調整されていることを特徴とする偏光変換素子。
  3. 前記透明磁性層は、チタン酸化物からなる分子層におけるTi格子位置に磁性元素が置換してなる層状チタニアナノシートであることを特徴とする請求項1または2に記載の偏光変換素子。
  4. 前記透明磁性層は、チタン酸化物からなる分子層におけるTi格子位置に複数種類の磁性元素が置換した層状チタニアナノシートであることを特徴とする請求項1または2に記載の偏光変換素子。
  5. 光源からの光を光学素子により平行光線とされた光が前記基板面に垂直に入射して、特定の直線偏光としてのみ出射されることを特徴とする請求項2に記載の偏光変換素子。
  6. 前記透明磁性層の磁化方向を可変としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の偏光変換素子。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の偏光変換素子であって、前記積層膜の各層の基板面に対する傾斜角度が同じである一対の偏光変換素子が、前記積層膜の各層の傾斜方向がお互いに逆方向となるように、上下に重ね合わされてなり、
    素子入射面で分離した2つの直線偏光を、素子出射面から偏光面角度差を90°として出射することを特徴とする積層型偏光変換素子。
  8. 前記偏光変換素子同士の重ね合わせられた界面に、非磁性で透明な膜を備えることを特徴とする請求項7に記載の積層型偏光変換素子。
  9. 当該積層型偏光変換素子の上下それぞれに誘電体膜を備えることを特徴とする請求項7に記載の積層型偏光変換素子。
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