JP2007024949A - 光学フィルム及びその製造方法 - Google Patents

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恒久 木村
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Takashi Shijiki
俊 志自岐
Koji Sasayama
広治 笹山
Hideki Matsushita
英樹 松下
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Abstract

【課題】 比較的小さな磁場中でも微粒子を配向させることができ、しかも光透過性に優れた光学フィルムおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 マトリックス樹脂と、このマトリックス樹脂に添加されるとともに一方向に配向されてなる平均粒径が500nm以下の弱磁性微粒子と、マトリックス樹脂に添加される高分子系分散剤とが少なくとも含有されてなり、前記弱磁性微粒子の配合率が1質量%以上20質量%以下である光学フィルムを採用する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、光学フィルム及びその製造方法に関するものであり、特に、磁場配向法によってナノ粒子をマトリックス樹脂中で配向させてなる光学フィルムに関するものである。
従来から、マトリックス樹脂内で微粒子を分散させるとともに磁場中配向させてなる材料が知られている(たとえば、非特許文献1〜3)。粒径が数十ナノメートル程度の微粒子は、それより粒径が大きな粒子と比べて光の散乱性が低く、透明であり、かつ粒径の大きな粒子と同様に異方性を有している。このため、こうした微粒子を配向させた材料は、位相差板等の光学フィルムとしての応用が期待されている。また、アスペクト比の大きい微粒子が配向した材料は、長軸方向では前方散乱が強く短軸方向では後方散乱が強く出るため透過光には偏光特性があり、偏光子としての応用も期待されている。微粒子を含有する材料が光学フィルムとして好適に用いられるためには、特に光透過性を確保する観点から、含有する微粒子としてサブミクロン以下の大きさの粒子を用いることが望ましいとされている。こうした観点から、マトリックス樹脂に含有させる微粒子としては、酸化亜鉛等の磁化率χの絶対値が10−2〜10−6程度の弱磁性を有する微粒子であって、磁化率の異方性(異方性磁化率)χaができるだけ大きいものが好ましいとされている。
「高分子中に分散したZnOナノ粒子の磁場配向」,強磁場新機能ニュースレター,文部科学省科学研究費特定領域研究「強磁場新機能の開発」第2回研究会,No.5,2005年7月9日 「高分子中に分散したZnOナノ粒子の磁場配向」,ポリマー プレプリンツ(Polymer Preprints),高分子学会第53回高分子討論会(2004年9月15日〜17日開催),Vol.53,No.2,2004,p.3166 「酸化亜鉛ナノ粒子の磁場配向」,ポリマー プレプリンツ(Polymer Preprints),高分子学会第53回高分子討論会(2004年9月15日〜17日開催),Vol.53,No.2,2004,p.3165
上記の光学フィルムを製造するには、固形化前のマトリックス樹脂中に微粒子を分散させてからマトリックス樹脂をシート状に成形し、次に磁場を印加して微粒子を配向させ、その後、マトリックス樹脂を固化することによって微粒子をマトリックス樹脂中に配向させたまま固定する、といった工程が必要である。磁場を印加して微粒子を配向させるためには、微粒子がマトリックス樹脂の粘性抵抗に逆らって短時間で配向する必要があることから、通常は10〜30テスラの極めて大きな磁場を用いる必要がある。微粒子の磁化率の異方性が小さい場合、平均粒径が10nm以下の超微粒子では30テスラの磁場を用いても配向させることが容易でない場合もある。
一方、微粒子の平均粒径を大きくすれば、微粒子自体の体積が増加するので、10〜30テスラの磁場を用いれば配向させることができる。しかし、微粒子の平均粒径を大きくすると、フィルムの光透過性が低下してしまい、光学フィルムとしての特性を損なう場合があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、平均粒径が10nm程度の超微粒子でも磁場下で簡便かつ短時間に配向させることができ、光透過性に優れた光学フィルムおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明の光学フィルムは、マトリックス樹脂と、このマトリックス樹脂に添加されるとともに一方向に配向されてなる平均粒径が500nm以下の弱磁性微粒子と、マトリックス樹脂に添加される高分子系分散剤とが少なくとも含有されてなり、前記弱磁性微粒子の配合率が1質量%以上20質量%以下であることを特徴とする。
なお、「弱磁性」とは、磁化率χの絶対値が10−2〜10−6程度のものをいい、磁化率の正負によって常磁性と反磁性に区別される。
また、本発明の光学フィルムにおいては、前記高分子系分散剤が、脂肪酸アミン系、スルホン酸アミド系、ε−カプロラクトン系、ハイドロステアリン酸系、ポリカルボン酸系またはポリエステルアミン系の内のいずれか1種または2種以上の高分子界面活性剤であることが好ましい。
また、本発明の光学フィルムにおいては、前記弱磁性微粒子が磁気異方性を有する金属酸化物または金属水酸化物からなることが好ましく、具体的には、酸化亜鉛、アナターゼ型酸化チタン、酸化イットリウム、Gd、Er等の金属酸化物や、水酸化ガドリニウム、水酸化ランタン、水酸化サマリウム、水酸化ニッケル、Er(OH)等の金属水酸化物や、GdVO、SmVO、CeVO、GdPO、LaPOが挙げられる。
また、本発明の光学フィルムにおいては、前記マトリックス樹脂が、可視光硬化樹脂または紫外線硬化樹脂であることが好ましい。
また、本発明の光学フィルムにおいては、前記光学フィルムにおける前記高分子系分散剤の配合率が0.1質量%以上5質量%以下であることが好ましい。
次に、本発明の液晶表示パネル用の位相差フィルムは、先のいずれかに記載の光学フィルムからなることを特徴とする。
次に、本発明の光学フィルムの製造方法は、流動状態のマトリックス樹脂と平均粒径が500nm以下の弱磁性微粒子と高分子系分散剤とを少なくとも混合して、前記弱磁性微粒子の配合率が1質量%以上20質量%以下となるスラリーを調製するスラリー調製工程と、前記スラリーを基板上に塗布してスラリー層とするスラリー層形成工程と、前記スラリー層に磁場を印加して前記弱磁性微粒子を一方向に配向させる配向化工程と、前記スラリー層中のマトリックス樹脂を固形化する固形化工程とを具備してなることを特徴とする。
また、本発明の光学フィルムの製造方法においては、前記高分子系分散剤が、脂肪酸アミン系、スルホン酸アミド系、ε−カプロラクトン系、ハイドロステアリン酸系、ポリカルボン酸系またはポリエステルアミン系の内のいずれか1種または2種以上の高分子界面活性剤であることが好ましい。
また、本発明の光学フィルムの製造方法においては、前記弱磁性微粒子が磁気異方性を有する金属酸化物または金属水酸化物からなることが好ましく、酸化亜鉛、アナターゼ型酸化チタン、酸化イットリウム、Gd、Er等の金属酸化物や、水酸化ガドリニウム、水酸化ランタン、水酸化サマリウム、水酸化ニッケル、Er(OH)等の金属水酸化物や、GdVO、SmVO、CeVO、GdPO、LaPOが挙げられる。
また、本発明の光学フィルムの製造方法においては、前記流動状態のマトリックス樹脂が、未硬化状態の可視光硬化樹脂または紫外線硬化樹脂であることが好ましい。
また、本発明の光学フィルムの製造方法においては、前記固形化工程が、スラリー層に可視光または紫外線光を照射する工程であることが好ましい。
また、本発明の光学フィルムの製造方法においては、前記スラリーにおける前記高分子系分散剤の配合率が0.1質量%以上5質量%以下であることが好ましい。
以上説明したように、本発明によれば、透過率が高く、光学特性に優れた光学フィルムを提供することができる。また、本発明の光学フィルムは、液晶表示パネル用の位相差フィルムとして好適に用いることができる。更に本発明によれば、マトリックス樹脂中の弱磁性微粒子を磁場中配向させる際に、比較的低い磁場で配向させることができ、透過率が高く、光学特性に優れた光学フィルムを容易に製造できる。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の光学フィルムは、マトリックス樹脂と、このマトリックス樹脂中に添加されるとともに一方向に配向されてなる平均粒径が500nm以下の弱磁性微粒子と、マトリックス樹脂に添加される高分子系分散剤とが少なくとも含有されて構成されている。
マトリックス樹脂は、弱磁性微粒子と高分子系分散剤を包含して光学フィルムを構成するものであり、光透過性に優れた可視光硬化樹脂または紫外線硬化樹脂から構成される。また、マトリックス樹脂は、未硬化状態において溶媒に分散させることなく流動性を有するものが特に好ましい。マトリックス樹脂の具体例としては、メタクリル酸テトラヒドロフルフリルとメタクリル酸イソボルニルと脂肪族ウレタンアクリレートとの混合物を硬化させたものが好ましい。より具体的には、HeraeusKulzer社製のTechnovit 2000LCを例示できる。
次に、弱磁性微粒子は、六方晶、正方晶、斜方晶、単斜晶または三斜晶の結晶構造を有し、磁気異方性を有する金属酸化物や金属水酸化物からなることが好ましく、このような金属化合物として例えば、酸化亜鉛、アナターゼ型酸化チタン、酸化イットリウム、Gd、Er等の金属酸化物や、水酸化ガドリニウム、水酸化ランタン、水酸化サマリウム、水酸化ニッケル、Er(OH)等の金属水酸化物や、GdVO、SmVO、CeVO、GdPO、LaPOを用いることができる。
これらの金属化合物は、磁気異方性が大きなことから、これを用いて磁場を印加することにより、配向度の高い材料を得ることができる。また透明性が高いので、マトリックス樹脂に分散された場合でも、光学フィルムとしての特性を損なうことがない。弱磁性微粒子の平均粒径は、500nm以下、好ましくは50nm以下である。平均粒径が可視光の波長を越えると、マトリックス樹脂に微粒子が分散されたフィルムの光透過性が大きく低下してしまい、光学フィルムに必要な光透過性が得られないので好ましくない。また、立方晶を有する弱磁性微粒子は、磁場を印加しても配向しないので好ましくない。
次に、高分子系分散剤には、脂肪酸アミン系、スルホン酸アミド系、ε−カプロラクトン系、ハイドロステアリン酸系、ポリカルボン酸系またはポリエステルアミン系の内のいずれか1種または2種以上の高分子界面活性剤を用いることが好ましく、これらの界面活性剤は1種または2種以上が用いられる。具体的な商品としては、ソルスパース3000,9000,17000,20000及び24000(以上、アピシア社製)、Disperbyk−161、164(以上、ビックケミー社製)等が挙げられる。この高分子系分散剤は弱磁性微粒子の凝集を防ぐ作用があり、弱磁性微粒子を配向させ易くする役割を果たす。
本実施形態の光学フィルムにおける高分子系分散剤の配合率は0.1質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上3質量%以下の範囲がより好ましい。高分子系分散剤の配合率が0.1質量%以上であれば、弱磁性微粒子の配向性を十分に向上できるので好ましい。また配合率が5質量%以下であれば、光学フィルムの光透過性が低下することがなく好ましい。
また、光学フィルムにおける弱磁性微粒子の配合率は1質量%以上20質量%以下であり、5質量%以上15質量%以下の範囲が好ましい。弱磁性微粒子の配合率が1質量%以上であれば、光学フィルムに複屈折性を付与させることができるので好ましい。また配合率が20質量%以下であれば、光学フィルムの光透過性が低下することがなく好ましい。
弱磁性微粒子において結晶構造に異方性のある粒子の殆どは、磁気的にも異方性を有する。たとえば、アスペクト比の大きな粒子を考えるとき、長軸方向(l)とそれに垂直な短軸方向(s)では磁化率が異なる。その差をΔχaで表し、異方性磁化率といい、Δχa=χl−χsで表す。Δχa<0の場合は、長軸方向が磁場方向に対して垂直になった方がエネルギー的に安定であるため、このような弱磁性微粒子に対して磁場が印加されると、粒子の長軸方向が磁場方向に直交するように弱磁性微粒子が配向する。従って、磁場の方向を例えば光学フィルムの面方向に設定することによって、弱磁性微粒子の長軸方向が光学フィルムの面方向かつ磁場方向と直交する方向に弱磁性微粒子が配向する。このように配向した弱磁性微粒子を含む光学フィルムには複屈折性が付与される。これにより、本実施形態の光学フィルムを液晶表示パネル用の位相差フィルムとして好適に用いることができる。
また、弱磁性微粒子として酸化亜鉛や酸化チタンなどの紫外線吸収能のある微粒子を使用する事によって、紫外線による光学フィルムの劣化などを防ぐ事もできる。
次に、本実施形態の光学フィルムの製造方法について説明する。この製造方法は、スラリー調製工程と、スラリー層形成工程と、配向化工程と、固化工程とから概略構成されている。以下、各工程について順次説明する。
「スラリー調製工程」
スラリー調製工程では、流動状態のマトリックス樹脂と、平均粒径が500nm以下の上記の弱磁性微粒子と、上記の高分子系分散剤とを混合してスラリーを調製する。マトリックス樹脂としては、未硬化状態であって流動性を有する可視光硬化樹脂または紫外線硬化樹脂を用いることが好ましい。また、マトリックス樹脂は、未硬化状態において溶媒に分散させることなく流動性を示すものが好ましい。未硬化状態であっても溶媒を添加する必要のある樹脂は、マトリックス樹脂を固化する際に溶媒を蒸発させ除去する必要性が生じ、この溶媒蒸発の際にマトリックス樹脂中で微弱な対流が発生し、この対流によって弱磁性微粒子の配向状態が変化してしまうので好ましくない。マトリックス樹脂として具体的には、上述したようにHeraeusKulzer社製のTechnovit 2000LCを用いることが好ましい。またスラリーには他に、紫外線吸収剤、光安定剤等を添加しても良い。
また、弱磁性微粒子には、上述したように、磁気異方性の高い結晶からなる金属酸化物または金属水酸化物からなるものが好ましく、具体的には例えば、酸化亜鉛、アナターゼ型酸化チタン、酸化イットリウム、Gd、Er等の反磁性金属酸化物や、水酸化ガドリニウム、水酸化ランタン、水酸化サマリウム、水酸化ニッケル、Er(OH)等の常磁性金属水酸化物や、GdVO、SmVO、CeVO、GdPO、LaPOが好ましい。また、高分子系分散剤には、上述したように、脂肪酸アミン系、スルホン酸アミド系、ε−カプロラクトン系、ハイドロステアリン酸系、ポリカルボン酸系またはポリエステルアミン系の内のいずれか1種または2種以上の高分子界面活性剤を用いることが好ましく、これらの界面活性剤は1種または2種以上が用いられる。具体的な商品としては、ソルスパース3000,9000,17000,20000及び24000(以上、アピシア社製)、Disperbyk−161、164(以上、ビックケミー社製)等が挙げられる。
スラリーにおける高分子系分散剤の配合率は0.1質量%以上5質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上3質量%以下の範囲がより好ましい。また、スラリーにおける弱磁性微粒子の配合率は1質量%以上20質量%以下であり、5質量%以上15質量%以下の範囲が好ましい。弱磁性微粒子の配合率が20質量%以下であれば、固形化工程において可視光または紫外線光の透過が阻害されることなく、マトリックス樹脂の完全な硬化が可能になる。
以上のようにして調製されたスラリーは、次工程であるスラリー層形成工程に供される。
「スラリー層形成工程」
スラリー層形成工程では、調製されたスラリーを基板上に塗布してスラリー層を形成する。ここで塗布する際に用いる基板には、磁場を印加した際に磁場の均一性を損なうことを防ぐためにポリエチレンテレフタレート(PET)やウレタンメタアクリレート系電子線硬化樹脂からなる厚さ30〜300μm程度の非磁性板を用いることが好ましい。スラリーを基板に塗布するには、ロッドコート法、ナイフコート法等の手段を用いることができる。またマトリックス樹脂として可視光硬化樹脂を使用する場合は当然ながら、遮光した状態で塗布することが好ましい。スラリー層の厚みは、最終製品の光学フィルムの厚みに対応するので、10〜30μmの範囲にすることが望ましい。以上のようにして調製されたスラリー層は、次工程である配向化工程に供される。
「配向化工程」
配向化工程では、スラリー層に磁場を印加することにより、スラリー層に含まれる弱磁性微粒子を一方向に配向させる。光学フィルムを位相差フィルムとして使用する場合には、スラリー層の面方向に磁場を印加する。弱磁性微粒子に対して磁場を印加すると、結晶の磁化困難軸が光学フィルムの面方向かつ磁場方向と直交する方向に一致するように、また磁化容易軸が磁場方向と平行になるように弱磁性微粒子が配向する。
磁場の強度は弱磁性微粒子の平均粒径及び磁化率にもよるが、弱磁性微粒子が配向するのに足りる程度の磁場を印加すればよい。例えば、2〜10Tの磁場強度で配向できる弱磁性微粒子の異方性磁化率と粒径の関係を計算すると、異方性磁化率Δχaが10−5オーダーでは粒径が20〜100nm、異方性磁化率Δχaが10−6オーダーでは粒径が50〜200nm、異方性磁化率Δχaが10−7オーダーでは粒径が100〜500nmである。異方性磁化率Δχaが10−6オーダーでは、磁場強度を28Tまで上昇させても配向できる微粒子の粒径は理論上14〜30nmが限界である。磁場配向し得る弱磁性微粒子の平均粒径の三乗と磁場強度の二乗は反比例の関係にあるので、より小さな粒径の弱磁性微粒子を配向させたければ、磁場強度を高くするか、あるいは磁化率の異方性が大きい粒子を選べばよい。微粒子を磁場配向させるための磁場発生装置には、永久磁石や電磁石を用いることができるが、より強力な磁場を得るためには超電導マグネットを用いる。
以上のようにして弱磁性微粒子が配向されたスラリー層は、直ちに次工程である固化工程に供される。なお、配向化工程から固化工程にまで至る間は、磁場の印加を継続することが望ましい。配向化工程から固化工程にまで至る間で磁場を印加させれば、弱磁性微粒子の配向が緩和するのを防止できる。この場合の磁場の印加はマトリックス樹脂が完全に硬化するまで継続することが望ましい。
但し、配向化工程から直ちに固化工程に移行するのであれば、スラリー層を磁場から取り出して直ちに可視光または紫外線光を照射すれば良い。
「固化工程」
次に、固化工程では、スラリー層中のマトリックス樹脂を固化することにより、マトリックス樹脂中に弱磁性微粒子を固定化する。具体的には、配向工程を経たスラリー層に可視光または紫外線光を照射してマトリックス樹脂を硬化させる。マトリックス樹脂が可視光硬化型樹脂の場合は可視光を照射し、マトリックス樹脂が紫外線硬化型樹脂の場合は紫外線光を照射する。これにより、流動状態であったマトリックス樹脂が硬化されてスラリー層が固化される。これに伴って、マトリックス樹脂中の弱磁性微粒子が、配向状態を保ったまま固定化される。
以上のようにして、本実施形態の光学フィルムが得られる。
上記の光学フィルムの製造方法においては、スラリーに対して弱磁性微粒子と共に高分子系分散剤を添加すると、高分子系分散剤は界面活性剤としての機能を有するので、弱磁性微粒子の表面に吸着して弱磁性微粒子の凝集を防ぐ。この作用により、弱磁性微粒子の配向度が高まる。
従って本実施形態の光学フィルムの製造方法によれば、数十nm程度の比較的小粒径の弱磁性微粒子を使用した場合であっても、印加磁場強度を高めることによって容易に弱磁性微粒子を配向させることができる。また、小粒径の弱磁性微粒子を用いることができるので、光学フィルムの光透過性が低下することがなく、優れた光学特性を備えた光学フィルムを製造することができる。
なお、本実施形態において使用されるマトリックス樹脂には上記の他に、加熱、冷却、溶剤乾燥、脱溶媒縮合反応、電子線照射等の電磁波照射によって硬化するものを用いてもよい。
(実験例1)
反磁性粒子(弱磁性微粒子)の平均粒径を変更して3種類のX線回折用試料を製造し、各試料における反磁性粒子の配向状態を調べた。
まず、マトリックス樹脂として、HeraeusKulzer社製のTechnovit 2000LCを90質量部用意し、このマトリックス樹脂に、六方晶結晶からなる平均粒径10nmの酸化亜鉛微粒子(堺化学工業社製NanoFine75)、平均粒径20nmの酸化亜鉛微粒子(堺化学工業社製NanoFine50)、平均粒径70nmの酸化亜鉛微粒子(堺化学工業社製NanoFine15)をそれぞれ10質量部添加した。更に、高分子系分散剤(アビシア社製ソルパース24000GR)を0.38質量部添加した。
マトリックス樹脂に反磁性粒子および高分子系分散剤を添加してからビーズミルで十分混合してスラリーとした。
次に、得られたスラリーを、円板状の窪み(直径35mm、厚さ2mm)を有するポリエチレン製の型に充填した後、高磁場発生装置を用いてスラリー層に磁束密度28Tの磁場を30分間印加して反磁性粒子を配向させた。磁場の印加方向はスラリー層の厚み方向とした。
次に、スラリー層に磁場を印加させた状態で、スラリー層に可視光を照射してマトリックス樹脂を硬化させた。磁場の印加は、マトリックス樹脂が完全に硬化するまで継続させた。
このようにして、実施例1、2及び3のX線回折用試料を作製した。実施例1は酸化亜鉛の平均粒径が10nmのものであり、実施例2は酸化亜鉛の平均粒径が20nmのものであり、実施例3は酸化亜鉛の平均粒径が70nmのものである。
実施例1、2及び3のX線回折用試料について、広角X線回折装置を用いて酸化亜鉛微粒子の配向状態を測定した。測定は、X線回折用試料を透過法で測定した。X線の照射方向は、試料の円板平面に並行(光学フィルムではフィルム面に垂直)で印加磁場方向に垂直である。結果を図1〜図3に示す。
図1A〜3Aに、磁場を試料の円板平面に垂直(光学フィルムではフィルム面に平行)に印加した場合の酸化亜鉛に対する広角X線回折パターンを示す。実施例1、2及び3の試料は何れも、印加磁場方向に対して平行なEqatorial(赤道)方向と垂直なMeridional(経線)方向で、酸化亜鉛結晶の(101)面、(100)面及び(002)面の強度に相違が見られ、酸化亜鉛粒子が配向していることが分かる。また、図1B〜3Bには、酸化亜鉛の回折に対する方位角強度分布を示した。(002)面は90°と270°で強度が強く、方位角0°と180°が磁場方向に相当することから、磁場方向に対してc軸が垂直に配向していることが分かる。
以上説明したように、平均粒径が10〜70nmの酸化亜鉛粒子を反磁性微粒子として用い、更に高分子系分散剤を添加し、反磁性微粒子に28Tの磁場を印加すると、平均粒径20nm及び70nmの酸化亜鉛粒子のみならず、平均粒径が10nmの粒子も容易に配向させることが可能になることが判明した。
(実験例2)
反磁性粒子の平均粒径を変更して3種類の光学フィルムを製造し、各光学フィルムにおける光学特性を調べた。
実験例1と同様にして、マトリックス樹脂に反磁性粒子および高分子系分散剤が添加されてなるスラリーを調製した。
次に、得られたスラリーをロッドコート法によってウレタンメタクリレート系電子線硬化樹脂製基板に0.1μmの厚みで塗布してスラリー層を形成した。次に、実験例1と同じ高磁場発生装置を用いてスラリー層に磁束密度28Tの磁場を30分間印加して反磁性粒子を配向させた。磁場の印加方向はスラリー層の面方向とした。
次に、スラリー層に磁場を印加させた状態で、スラリー層に可視光を照射してマトリックス樹脂を硬化させた。磁場の印加は、マトリックス樹脂が完全に硬化するまで継続させた。
このようにして、実施例4、5及び6の光学フィルムを製造した。実施例4は酸化亜鉛の平均粒径が10nmのものであり、実施例5は酸化亜鉛の平均粒径が20nmのものであり、実施例6は酸化亜鉛の平均粒径が70nmのものである。
実施例4、5及び6の光学フィルムについて、偏光顕微鏡を用いてリターデーションを測定した。測定は次のようにして行った。まず、光学フィルムの上側に位相差530nmの鋭敏色板を配置し、鋭敏色板の下に偏光板を設置し、光学フィルムの上に別の偏光板を設置した。この2つの偏光板はクロスニコル(光路上に2つの偏光板を90°回して直列に配置した状態)とした。そして、光学フィルムの偏光板に対する相対角度を変化させながら顕微鏡下で透過光の色の変化からリターデーションの有無を観察した。
その結果、酸化亜鉛粒子の平均粒径が10nmの実施例4と平均粒径が20nmの実施例5と平均粒径70nmの実施例6のいずれにおいても、鋭敏色板を透過することにより全可視光から波長530nmの光が吸収された赤紫色の透過光の色の変化から、光学フィルムの偏光板に対する相対角度を45°にしたときと135°にしたときに緑色と黄色に変化し位相差を有することが確認され、光学フィルムが位相差フィルムとして機能していることが判明した。また実施例4及び5の光学フィルムでは、位相差フィルムとして利用できる高い光透過性を有していた。一方、酸化亜鉛の平均粒径が70nmである実施例6の光学フィルムでは、位相差は有するものの、光透過性が低下するが、偏光特性を有する偏光子として利用できる。
以上説明したように、平均粒径が10〜70nmの酸化亜鉛粒子を反磁性微粒子として用い、更に高分子系分散剤を添加し、反磁性微粒子を28Tの磁場強度で配向させることにより、良好な特性を有する光学フィルムが得られることが判明した。
(実験例3)
反磁性粒子として平均粒径10nmの酸化亜鉛微粒子を使用し、高分子系分散剤を添加しなかったこと以外は上記実験例1と同様にして比較例1の円板状の試料を作製した。
得られた試料について、実験例1と同様にして酸化亜鉛粒子の配向性を評価したところ、酸化亜鉛粒子の配向がほとんど確認されず、マトリックス樹脂中で酸化亜鉛粒子がランダムな方向に向いていることが分かった。
更に、磁場強度を高めて酸化亜鉛粒子を配向させようと試みたが、酸化亜鉛の配向が起こらなかった。
以上の結果から、酸化亜鉛粒子を磁場中配向させるためには、高分子系分散剤の添加が不可欠であることが分かる。
(実験例4)
反磁性粒子として平均粒径10nmの酸化亜鉛微粒子を使用し、スラリーにおける酸化亜鉛微粒子の配合量を0.5質量部と40質量部としたこと以外は上記実験例1と同様にして比較例2の円板状試料を作製し、また上記実験例2と同様にして比較例3の光学フィルムの製造を試みた。比較例2の酸化亜鉛の配合量が0.5質量部であり、比較例3の酸化亜鉛の配合量が40質量部である。
比較例2の試料について、酸化亜鉛の配向状態をX線回折法で確認しようとしたところ、酸化亜鉛の配合率が微量であるために回折強度が微弱となり、配向状態の確認が不可能であった。また、比較例3の光学フィルムについては、可視光線を照射してマトリックス樹脂を固形化させる際に、酸化亜鉛の配合率が高すぎたために可視光の透過が阻害され、マトリックス樹脂を完全に硬化させることができず、光学フィルムの製造が不可能であった。
図1は実施例1の光学フィルムのX線回折の測定結果を示す図であって、AはX線回折パターンであり、Bは方位角強度分布の測定結果である。 図2は実施例2の光学フィルムのX線回折の測定結果を示す図であって、AはX線回折パターンであり、Bは方位角強度分布の測定結果である。 図3は実施例3の光学フィルムのX線回折の測定結果を示す図であって、AはX線回折パターンであり、Bは方位角強度分布の測定結果である。

Claims (15)

  1. マトリックス樹脂と、このマトリックス樹脂に添加されるとともに一方向に配向されてなる平均粒径が500nm以下の弱磁性微粒子と、マトリックス樹脂に添加される高分子系分散剤とが少なくとも含有されてなり、前記弱磁性微粒子の配合率が1質量%以上20質量%以下であることを特徴とする光学フィルム。
  2. 前記高分子系分散剤が、脂肪酸アミン系、スルホン酸アミド系、ε−カプロラクトン系、ハイドロステアリン酸系、ポリカルボン酸系またはポリエステルアミン系の内のいずれか1種または2種以上の高分子界面活性剤であることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 前記弱磁性微粒子が、磁気異方性を有する金属酸化物または金属水酸化物からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光学フィルム。
  4. 前記弱磁性微粒子が、ZnO、アナターゼ型TiO、Y、Gd(OH)、La(OH)、Sm(OH)、Ni(OH)、Er(OH)、Gd、Er、GdVO、SmVO、CeVO、GdPO、LaPOのいずれかよりなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の光学フィルム。
  5. 前記マトリックス樹脂が、可視光硬化樹脂または紫外線硬化樹脂であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の光学フィルム。
  6. 前記光学フィルムにおける前記高分子系分散剤の配合率が0.1質量%以上5質量%以下であることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれかに記載の光学フィルム。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の光学フィルムからなることを特徴とする液晶表示パネル用の位相差フィルム。
  8. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の光学フィルムからなることを特徴とする液晶表示パネル用の偏光フィルム。
  9. 流動状態のマトリックス樹脂と平均粒径が500nm以下の弱磁性微粒子と高分子系分散剤とを少なくとも混合して、前記弱磁性微粒子の配合率が1質量%以上20質量%以下となるスラリーを調製するスラリー調製工程と、前記スラリーを基板上に塗布してスラリー層とするスラリー層形成工程と、前記スラリー層に磁場を印加して前記弱磁性微粒子を一方向に配向させる配向化工程と、前記スラリー層中のマトリックス樹脂を固化する固化工程とを具備してなることを特徴とする光学フィルムの製造方法。
  10. 前記高分子系分散剤が、脂肪酸アミン系、スルホン酸アミド系、ε−カプロラクトン系、ハイドロステアリン酸系、ポリカルボン酸系またはポリエステルアミン系の内のいずれか1種または2種以上の高分子界面活性剤であることを特徴とする請求項9に記載の光学フィルムの製造方法。
  11. 前記弱磁性微粒子が、磁気異方性を有する金属酸化物または金属水酸化物からなることを特徴とする請求項9または請求項10に記載の光学フィルムの製造方法。
  12. 前記弱磁性微粒子が、ZnO、アナターゼ型TiO、Y、Gd(OH)、La(OH)、Sm(OH)、Ni(OH)、Er(OH)、Gd、Er、GdVO、SmVO、CeVO、GdPO、LaPOのいずれかよりなることを特徴とする請求項9ないし請求項11のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
  13. 前記流動状態のマトリックス樹脂が、未硬化状態の可視光硬化樹脂または紫外線硬化樹脂であることを特徴とする請求項9ないし請求項12のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。
  14. 前記固形化工程が、スラリー層に可視光または紫外線光を照射する工程であることを特徴とする請求項13に記載の光学フィルムの製造方法。
  15. 前記スラリーにおける前記高分子系分散剤の配合率が0.1質量%以上5質量%以下であることを特徴とする請求項10ないし請求項14のいずれかに記載の光学フィルムの製造方法。

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