JP5019945B2 - コンバイン - Google Patents

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Description

本願発明は、圃場の植立穀稈を連続的に刈り取って脱穀するコンバインに関するものである。
従来から、この種のコンバインにおいては、フィードチェン付きの脱穀装置を搭載した走行機体の前部に、穀稈引起装置、刈刃装置、株元搬送機構、上部搬送機構、及び補助搬送機構等からなる刈取前処理装置が昇降用アクチュエータにて昇降調節可能に装着されている。
かかる構成のコンバインの一例が特許文献1に開示されている。特許文献1のコンバインでは、刈取前処理装置の各装置及び機構のうち縦搬送機構(文献では、縦搬送チェンという)は、株元搬送機構から送られてきた刈取穀稈の株元側をフィードチェンに向けて後ろ斜め上方に搬送するためのものであり、上部搬送機構(文献では、縦搬送タインという)は刈取穀稈の穂先側を扱室の入口(扱胴の始端側)に向かって搬送するためのものである。
補助搬送機構は、縦搬送機構とフィードチェンとの間で刈取穀稈の株元側の搬送を中継する(搬送を補助する)ためのものである。
特開2001−320938号公報
ところで、例えば、圃場の植立穀稈が倒伏している時であって、コンバインの刈取前処理装置の前面に向かって、穂先側が倒れた倒伏穀稈を刈取る場合(これを向かい刈りと称する、以下同じ)と、穂先側が刈取前処理装置の前面から遠ざかる方向に倒伏した穀稈を刈取る場合(これを追い刈りと称する、以下同じ)とでは、刈取前処理装置から脱穀部、特に扱室内の扱胴の始端側(扱室入口側)への穀稈の穂先部の供給姿勢が大きく異なる。例えば、追い刈りの場合、扱室の側方のフィードチェンでの穀稈の株元側の搬送位置よりも、扱室入口側に対する穀稈の穂先部の搬送位置が遅れ勝手となるような供給(搬送)姿勢となり易い。反対に、向かい刈りの場合には、扱室入口側に対する穀稈の穂先部の到達位置が先になり、穀稈の株元側が遅れるような供給(搬送)姿勢となり易い。その結果、追い刈り、向かい刈りのいずれの場合にも、脱穀部へ適正な姿勢で穀稈を供給できないために、扱室の扱胴での脱穀の負荷大きくなったり、穀稈に傷が付くことが多くなり、脱穀精度にも悪影響を与えるという問題があった。
しかしながら、前記特許文献1などの従来の構成では、コンバインに搭載したエンジンからの動力を刈取前処理装置に伝動する場合、車速同調させて刈取前処理装置を駆動する変速機構と、エンジンからの動力を直接刈取前処理装置に伝動する速度一定の状態とがあるが、いずれにしても、刈取前処理装置内での伝動系は1つだけであって、穀稈引起装置、刈刃装置、株元搬送機構、上部搬送機構、及び補助搬送機構などの各装置や機構の駆動速度や穀稈搬送速度は、刈取前処理装置へ入力する動力の速度に依存しており、刈取前処理装置の伝達系内で速度可変に調節されることはなかった。
従来技術では、フィードチェンに対する穀稈株元部の受け継ぎ位置を調節して扱胴に対する扱深さを調節する機構を有したものは存在したが、特に、穀稈の穂先側の搬送速度を速めたり、遅らせたりする調節機構が存在しなかったため、上述の倒伏穀稈の追い刈り、向かい刈りの各作業時の穀稈穂先を扱室入口へ供給する姿勢を安定もしくは適正になるように修正できず、扱室の扱胴での脱穀の負荷が大きくなったり、穀稈に傷が付くことが多くなり、脱穀精度にも悪影響を与えるという問題があった。
そこで、本発明は、これらの問題を解消したコンバインにおける扱深さ調節装置の操作装置を提供することを技術的課題とする。
上記の技術的課題を解決するため、請求項1に記載の発明のコンバインは、フィードチェン付きの脱穀装置が搭載された走行機体と、前記走行機体の前部に装着された刈取前処理装置と、前記刈取前処理装置のうち複数条の刈取穀稈の搬送合流部より下流側に、穂先側を扱室の入口に向けて搬送する上部搬送後機構と、前記上部搬送後機構と前記フィードチェンとの間に配置されて前記フィードチェンに前記刈取穀稈株元寄り部位の搬送を中継する補助搬送機構とを備えているコンバインであって、前記走行機体に搭載したエンジンからの動力を前記刈取前処理装置に伝達する伝動機構の中途部に、前記上部搬送後機構及び前記補助搬送機構とに動力伝達する動力分岐部を備え、前記動力分岐部の伝動下流側には、変速調節可能な速度調節手段を備え、前記走行機体の操縦部に、前記速度調節手段を操作する手動操作手段を備える一方、前記速度調節手段は、前記刈取前処理装置の刈取フレームとなる縦伝動パイプから分岐する分岐ケース内に設けられた遊星歯車機構と、前記遊星歯車機構に対する速度調節用の電動モータとを有し、前記電動モータを前記分岐ケース外で前記縦伝動パイプに寄せて配置しているというものである。
請求項1のように構成すると、倒伏穀稈を追い刈りする場合や向かい刈りするいずれの場合にも、扱室の入口側に近い位置の上部搬送後機構及び前記補助搬送機構において、速度調節手段により、穀稈穂先側の搬送速度を増減調節することができるので、刈取穀稈を脱穀部へ適正な姿勢で供給することができる。その結果、扱室の扱胴での脱穀の負荷が大きくならず、穀稈に傷が付くことが無くなり、脱穀精度も向上するという効果を奏する。
また、前記走行機体の操縦部に、前記速度調節手段を操作する手動操作手段を備えるので、作業者が前記手動操作手段にて、前記速度調節手段を調節することができる。
次に、本発明を具体化した実施形態を、図面に基づいて説明する。図1〜図8は、本発明の第一実施形態を示しており、左右一対の走行クローラ2、2にて支持されたコンバインにおける走行機体1の進行方向右側には、操縦部としての操縦室3と、その後方にグレンタンク10とを備え、操縦室3の下部後方には図示しないエンジンを設けている。なお、エンジンからの動力を図示しないHST式無段変速機を介して走行クローラ2、2に伝達することで走行速度を変速調節可能としている。
走行機体1の前部には、単動式の昇降油圧シリンダ5により昇降調節可能な刈取前処理装置4を装着している。走行機体1の進行方向左側には、フィードチェン8付きの脱穀装置6を配設し、刈取前処理装置4から搬送された穀稈の根元部をフィードチェン8にて受け継いで挟持搬送しつつ、その穀稈の穂先部を脱穀装置6における扱室11内の扱胴7にて脱穀するようにしている。
前記扱室11の下方には、受網とチャフシーブ等による搖動選別と唐箕ファンの風による風選別とを行うための選別装置13を配設している。当該選別装置13にて選別されて一番受樋13aに集積された穀粒は、揚穀コンベア13bにてグレンタンク10内に集められる。
尚、排藁は、フィードチェン8の後端で排藁チェン9に受け継がれて走行機体1の後端から圃場に排出される。符号12は、グレンタンク10内の穀粒を機外に排出するための排出オーガである。
図1〜図5に示すように、刈取前処理装置4の下部フレームにおける下方には、バリカン式の刈刃装置15を設け、前記下部フレームの前方には、六条分の穀稈引起装置16を配置している。当該穀稈引起装置16とフィードチェン8の前端との間には、穀稈搬送装置17を配置し、前記穀稈引起装置16の下側前方には、分草体18を前記走行機体1の進行方向に向かって突出するように設けている。
穀稈引起装置16は、図1〜図5に示すように、前記分草体18を介して取り込んだ穀稈を起立させる引起タイン19を有する六条分の引起ケース20と、当該各引起ケース20の後方位置に対向させて配置したスターホイル21及び掻込ベルト22と、2条づつの引起ケース20の上部寄りの間の部位に配置され、引起タイン19で引き起こされた穀稈穂先側を後述の各上部搬送機構に向かって搬送するための穂先搬送タイン20aとにより構成されている。
穀稈搬送装置17は、走行機体1の進行方向に向いて右側二条分の刈取り穀稈を左斜め後方に搬送する右下部搬送機構としての右下部搬送チェン23及び右上部搬送前機構としての右上部搬送チェン24と、中央二条分の刈取り穀稈を前記右下部搬送チェン23及び前記右上部搬送チェン24の送り中間位置近傍に合流させる中央下部搬送機構としての中央下部搬送チェン25及び中央上部搬送機構としての中央上部搬送チェン26と、左側二条分の刈取り穀稈を前記右下部搬送チェン23及び前記右上部搬送チェン24の送り終端位置近傍に合流させる左下部搬送機構としての左下部搬送チェン27及び左上部搬送機構としての左上部搬送チェン28と、前記右下部搬送チェン23の送り終端部に合流した六条分の刈取り穀稈の根元部をフィードチェン8に受け渡すための穀稈株元搬送装置としての縦搬送チェン29と、前記右上部搬送チェン24の送り終端部に合流した六条分の刈取り穀稈の穂先部を脱穀装置6の扱室11の入口側11aに搬送する搬送チェンからなる右上部搬送後機構30及び第1補助搬送チェン31aと、前記六条分の刈取り穀稈における株元寄り中途部をフィードチェン8に受け渡す第2補助搬送チェン31b等とにより構成されている(図3及び図5参照)。
なお、右上部搬送チェン(右上部搬送前機構)24と、右上部搬送後機構30とは前後方向に分割して別々の駆動経路により駆動するように配置されている。右上部搬送後機構30は請求項でいう上部搬送後機構である。
刈取前処理装置4の刈取フレームとなる縦伝動パイプ32には、図4に示すように、支軸33を介して、縦搬送チェン29の送り始端部を取り付けるとともに、この支軸33を中心として縦搬送チェン29を回動させる縦搬送用アクチュエータとしての正逆回転可能な電動モータ34を配設している。この電動モータ34の正逆回転により、縦搬送チェン29の送り終端部を前記第1補助搬送チェン31aの前端に接離するように回動移動させることができるようになっている。これにより、図3の実線に示すごとく、縦搬送チェン29を反時計方向に回動させると、最終的にフィードチェン8にて受け継がれた穀稈の穂先部は、図3に示す扱胴7の下辺左寄りに位置して深扱ぎ状態となる。逆に、縦搬送チェン29を時計方向に回動させると、最終的にフィードチェン8にて受け継がれた穀稈の穂先部は、図3に示す扱胴7の下辺右寄りに位置して浅扱ぎ状態となる。
また、穀稈引起装置16の下部前端側には、図4に示すように、穀稈が通過したか否かを検出するための穀稈通過センサ35(第一実施形態では三つ)を二条分の穀稈通過箇所毎に配置する。穀稈搬送装置17と脱穀装置6との間(扱室11の前方の穀稈導入口)には、穀稈の穂先部の位置を検出するための浅扱位置センサと深扱位置センサとから成る扱深さセンサ36(図1参照)を設けている。
次に、コンバインに搭載したエンジン(図示せず)からの動力の刈取前処理装置への伝動系について説明すると、エンジンからの動力の一方は刈取前処理装置4と脱穀装置6との2方向に分岐して伝達される。エンジンからの他の動力は排出オーガ12に向けて伝達される。エンジンから刈取前処理装置4に向かう分岐動力は一旦、刈取クラッチを介して、ミッションケース内にある油圧ポンプ油圧モータ式(HST式)無段変速機を介して適宜変速される。この変速出力は、ミッションケースに突設された刈取PTO軸からプーリ及びベルト伝動系40を介して、刈取入力パイプ41内の刈取入力軸42に伝達され、刈取入力軸42から刈取前処理装置4の各装置15〜17に動力伝達される。したがって、この場合、コンバインの走行速度に連動して刈取前処理装置4の各装置15〜17の駆動速度も変化する。
例えば、刈取入力軸42に伝達された動力の一部は、刈取入力軸42の中途部に連結された分岐補助伝達機構43を介して、第2補助搬送チェン31bに伝達される。また、刈取入力軸42から縦伝動パイプ32内の縦伝動軸44に伝達された動力の一部は、縦伝動軸44の中途部に連結された第1動力分岐部45から後に詳述するような速度調節手段46(図5及び図6参照)を介して、上記右上部搬送後機構30及び第2補助搬送機構31bに伝達される。
さらに、縦伝動軸44に伝達された動力の一部は、第2動力分岐部47を介して縦搬送チェン29と右下部搬送チェン23と、右上部搬送前機構24とに伝達される(図5参照)。さらに、縦伝動軸44に伝達された動力の他の一部は、縦伝動軸44の終端から、横伝動パイプ48内のベベルギヤ対及び下駆動軸49を介して刈刃装置15に動力伝達される。また、下駆動軸49の中途部からベベルギヤ対等(図示せず)を介して中央下部搬送チェン25と中央上部搬送チェン26とに動力伝達されている。
また、さらに、一方の下駆動軸49の端部から、1つの縦支持パイプ50内のベベルギヤ対及び縦伝動軸51の中途の第3動力分岐部52を介して、左下部搬送チェン27及び左上部搬送チェン28に動力伝達する一方、縦伝動軸51の上端から上部横伝動パイプ53内の引起し駆動軸54に動力伝達され、それからさらに、6つの引起しケース20内の動力伝達部20bに動力伝達され、各引起しタイン19を回動させる(図5参照)。なお、右2つのスターホイル21及び掻込みベルト22は、右下部搬送チェン23の一部から動力伝達され、中央2つのスターホイル21及び掻込みベルト22は、中央搬送チェン25の一部から動力伝達され、左2つのスターホイル21及び掻込みベルト22は、左搬送チェン27の一部から動力伝達される(図5参照)。その場合、右、中央、左の各2個づつのスターホイル21は互いに噛み合っており、これと同心軸及びプーリを介して当該右側の掻込みベルト22も回転駆動される。他方、エンジン17から脱穀装置5に向かう分岐動力系については、説明を省略する。
次に、倒伏穀稈を追い刈り及び向かい刈りする場合における刈取穀稈55の穂先部55aが、扱室11の入口側11aに入る姿勢を適正になるように修正(調節)するための手段(速度調節手段)について説明する。
図3、図5〜図8に示す、第1実施形態では、縦伝動パイプ32内の縦伝動軸44の中途部に連結された第1動力分岐部45は、ベベルギヤ対45aを介して分岐ケース57内の伝動入力軸56に動力が伝達される。速度調節手段46は、分岐ケース57内に設けられる遊星歯車機構59と、その速度調節用の電動モータ58等とからなる。さらに詳述すると、図6に示すように、遊星歯車機構59は、伝動入力軸56の軸端に固定され一体的に回転する駆動歯車60と、従動軸61の端部に固定されたアーム62に回転自在に設けられて、駆動歯車60に噛合う複数(実施形態では3つ)の遊星歯車63と、この3つの遊星歯車63の回転軌跡の外周側に配置されて3つの遊星歯車63に噛合う内歯を有するリング歯車64と、このリング歯車64を固定または駆動歯車60に対して回転数を任意に調節できる速度調節駆動部65とを備える。
リング歯車64の基部(ボス部)は駆動歯車60の外周に対して軸受66を介して相対的に回転可能に設けられている。そして、速度調節駆動部65は、リング歯車64の基部外周の歯車部64aに噛合う伝動歯車67と、この伝動歯車67を駆動する正逆回転可能、且つ回転数の増減調節可能な電動モータ58とを有する。この電動モータ58にはブレーキ機構が内蔵されている。
分岐ケース57内にて従動軸61の他端にてベベルギヤ対68を介して伝動軸69を回転させる。この伝動軸69の中途部と上端とには、上述の第1補助搬送チェン31a及び右上部搬送後機構(搬送チェン)30に対するチェンスプロケット70、71がそれぞれ固定されている。
このような構成の速度調節手段46によれば、電動モータ58を停止してブレーキを掛けて、リング歯車64を固定(静止)させた状態で、遊星歯車機構59を介して従動軸61を伝動入力軸56と同一回転数で動力を伝達する制御状態と、電動モータ58を一方に回転させて(当然、リング歯車64を伝動入力軸56と同方向に回転させて)、遊星歯車機構59を介して従動軸61を伝動入力軸56より大きい回転数で動力を伝達する制御状態と、逆に電動モータ58を他方に回転させて(リング歯車64を伝動入力軸56と反対方向に回転させて)、遊星歯車機構59を介して従動軸61を伝動入力軸56より小さい回転数で動力を伝達する制御状態とに調節可能にされている。
リング歯車64を固定して従動軸61を伝動入力軸56と同一回転数とする基準の速度とするとき、従動軸61の速度を基準の速度より増速させると、第1補助搬送チェン31a及び右上部搬送後機構(搬送チェン)30を標準搬送速度より早くする。これにより、追い刈り時で、刈取穀稈55の穂先部55aが右上部搬送機構(搬送チェン)24の終端まで遅れて搬送される場合に、第1補助搬送チェン31a及び右上部搬送後機構(搬送チェン)30で受け継いだ刈取穀稈55の穂先部55aの搬送速度を速めて、当該穂先部55aを基準の姿勢で扱室11の入口側11aへ供給するように、刈取穀稈55の搬送姿勢を補正(修正)できる。逆に、従動軸61の速度を基準の速度より減速させると、第補助搬送チェン31a及び右上部搬送後機構(搬送チェン)30を標準搬送速度より遅くする。これにより、右上部搬送機構(搬送チェン)24の終端まで、向かい刈り時での刈取穀稈55の穂先部55aが先走って搬送される場合に、その穂先部55aを基準の姿勢で扱室11の入口側11aへ供給するように、刈取穀稈55の搬送姿勢を補正(修正)できる。
次に、電動モータ58をオペレータが調節操作する手動操作手段について、図7〜図9を参照して説明する。図7は、走行機体1の進行方向右側に配置した操縦室3の概略平面図を示している。オペレータは、操縦室(運転室)3内に図7の右側面の開閉ドア(図示せず)から入る。操縦室(運転室)3内の操縦座席80の前方のフロントコラムから上向きに突出するハンドル軸(図示せず)に、走行機体1を左右に操向操作する操向手段としての操向丸ハンドル81が取付けられており、操向丸ハンドル81より下方でフロントコラムの上部左右両側に各種計器やスイッチを有するフロントパネル84a、84bが配置されている。操縦座席80の左方に前後に長いサイドコラム82上には、走行機体1の速度を変更するための主変速レバー83、副変速レバー85、脱穀及び刈取用クラッチレバー86、及び各種操作用のスイッチ類が配置されている。
主変速レバー83はサイドコラム82の上面に穿設されたガイド孔87に沿って前後回動可能に構成されている。主変速レバー83を略垂直姿勢の中立位置(停止位置)に対して前傾動させると、走行機体1の前進位置となり、後傾させると走行機体1の後退位置となる。これらの前傾または後傾の角度が大きい程、走行速度が増大するようになっている。
主変速レバー83の握り部83aの上面には、前後方向及び左右方向(十字方向)に回動可能で、手動により走行機体1の前後及び左右傾斜姿勢を調節するための姿勢調節スイッチ126と、刈取前処理装置4の刈取速度を変速操作するための刈取変速スイッチ127と、刈取穀稈の扱深さ位置を手動で変更調節するための扱深さ調節スイッチ128と、刈取前処理装置4を手動で昇降操作するための刈取昇降スイッチ29と、刈取前処理装置4を刈取設定ダイヤル(図示せず)で予め設定した刈り高さ位置よりも高い所定高さ位置まで強制的に上昇させたり、前記設定刈り高さまで強制的に下降させたりするための刈取オートスイッチ130と、副変速スイッチ131とが配置されている。また、主変速レバー83の握り部83aの一側面には、上記電動モータ58を手動で駆動・停止させ、且つ駆動時の電動モータ58の回転方向とその速度を増減調節するための操作手段としてのダイヤル132が配置されている。
主変速レバー83の握り部83aの上面に付された固定目印133に対して、ダイヤル132の目印132aが合う時には、電動モータ58が停止位置となり、固定目印133に対してダイヤル132をその目印132aが矢印A方向に移動させると、電動モータ58を一方に回転(従動軸61を増速)させる。逆に矢印B方向に移動させると、電動モータ58を他方に回転(従動軸61を減速)させるというものである。且つダイヤル132の回動量に、上記増減速が比例するというものである。
そして、従動軸61を増速させると、上述のように、追い刈り時の、遅れて搬送される穂先部55aが基準(適正な)の姿勢で扱室11の入口側11aへ供給するように、刈取穀稈55の搬送姿勢を補正(修正)できる。逆に、従動軸61を減速させることで、上述のように、向かい刈り時の、先走って搬送される穂先部55aが基準(適正な)の姿勢で扱室11の入口側11aへ供給するように、刈取穀稈55の搬送姿勢を補正(修正)できるのである。
図9は、上記刈取穀稈55の搬送姿勢を補正(修正)するための、制御手段の機能ブロック図を示し、上記の制御を実行するマイクロコンピュータ等の電子式制御装置90には、制御プログラムを記憶させるための読み出し専用メモリ(ROM)、各種データを記憶させるための随時読み書き可能メモリ(RAM)、後述する各種入力部及び出力部に接続してデータを伝送するための入出力インターフェイス等を備えている。
即ち、前記制御装置90の入力インターフェイスにはダイヤル132を接続し、出力インターフェイスには電動モータ58を接続して、上述のようにオペレータがダイヤル132を操作することで、穂先部55aが基準(適正な)の姿勢で扱室11の入口側11aへ供給するように、刈取穀稈55の搬送姿勢を補正(修正)できる。
なお、右上部搬送機構(搬送チェン)24の終端の近傍の上方位置に、CCD撮像素子(デジタル式カメラ)91を備える。これを、判別回路92を介して制御装置90の入力インターフェイスに接続し、CCD撮像素子91にて、搬送される刈取穀稈55の穂先部55aの搬送姿勢を撮像し、判別回路92にて前記穂先部55aの搬送姿勢が遅れているか、先走って搬送されているか、適正姿勢であるかを判別し、制御装置90にて電動モータ58の停止(ブレーキ作動)や、増速駆動または減速駆動とその増減速の程度を予めのチャートに従って計算して、刈取穀稈55の搬送姿勢を適正姿勢となるように補正(修正)する自動制御を実行しても良い。本発明では、上記ダイヤル132による手動操作と、上記自動制御手段との両方を備え、図示しない切り換えスイッチにより、自動、手動の何れかを選択できるように構成することもできる。
倒伏穀稈を追い刈り及び向かい刈りする場合における刈取穀稈55の穂先部55aが、扱室11の入口側11aに入る姿勢を適正になるように修正(調節)するための手段(速度調節手段)の第2実施形態について説明する。
第2実施形態は、コンバインに搭載したエンジンからの動力を刈取前処理装置4における上部搬送後機構30及び第1補助搬送機構31a以外の個所に伝達する第1伝動機構と、該第1伝動機構と独立した駆動源からの動力を上部搬送後機構30及び第1補助搬送機構31aとに動力伝達する第2伝動機構とを備え、少なくとも前記独立した駆動源または前記第2伝動機構には、速度調節手段を備えるものである。
第1伝動機構とは、前述の第1実施形態における、図6の第1動力分岐部45から、伝動入力軸56(ひいては、上部搬送後機構30及び第1補助搬送機構31aへの動力伝達系統)を除く部分をいう。そして、第2実施形態における第2伝動機構の独立した駆動源として、図6のベベルギヤ対45aを外し、分岐ケース57に設けたブレーキ機構付き速度一定の電動モータ(図示せず)にて伝動入力軸56を駆動する。そして、速度調節手段として、第1実施形態と同様の遊星歯車機構59と電動モータ58とする。
第2実施形態の変形例としては、図6の分岐ケース57内の伝動入力軸56及び遊星歯車機構59と電動モータ58に代えて、図示しないが正逆回転可能で、ブレーキ機構付き速度可変の電動モータを配置することにより、この電動モータを駆動源と速度調節手段との合体した構成とするものである。第2実施形態及びその変形例のように構成すれば、第1実施形態の場合の分岐ケース57の形状をコンパクトにしたり、ベベルギヤ対68を省略できる等の構造の簡単化を図ることが出来る。
コンバインの左側面図である。 コンバインの平面図である。 刈取前処理装置の搬送機構の概略正面図である。 刈取前処理装置の左側面図である。 刈取前処理装置の伝動系のスケルトン図である。 第1補助搬送チェン31a及び右上部搬送後機構(搬送チェン)30の駆動速度調節機構を示す一部切欠き側断面図である。 操縦室の平面図である。 主変速レバー83の拡大平面図である。 制御手段の機能ブロック図である。
4 刈取前処理装置
11 扱室
11a 入口側
30 右上部搬送後機構
31a 第1補助搬送チェン
45 第1動力分岐部
46 速度調節手段
56 伝動入力軸
57 分岐ケース
58 電動モータ
59 遊星歯車機構
69 伝動軸
70、71 チェンスプロケット

Claims (1)

  1. フィードチェン付きの脱穀装置が搭載された走行機体と、前記走行機体の前部に装着された刈取前処理装置と、前記刈取前処理装置のうち複数条の刈取穀稈の搬送合流部より下流側に、穂先側を扱室の入口に向けて搬送する上部搬送後機構と、前記上部搬送後機構と前記フィードチェンとの間に配置されて前記フィードチェンに前記刈取穀稈株元寄り部位の搬送を中継する補助搬送機構とを備えているコンバインであって、
    前記走行機体に搭載したエンジンからの動力を前記刈取前処理装置に伝達する伝動機構の中途部に、前記上部搬送後機構及び前記補助搬送機構とに動力伝達する動力分岐部を備え、前記動力分岐部の伝動下流側には、変速調節可能な速度調節手段を備え、前記走行機体の操縦部に、前記速度調節手段を操作する手動操作手段を備える一方、
    前記速度調節手段は、前記刈取前処理装置の刈取フレームとなる縦伝動パイプから分岐する分岐ケース内に設けられた遊星歯車機構と、前記遊星歯車機構に対する速度調節用の電動モータとを有し、前記電動モータを前記分岐ケース外で前記縦伝動パイプに寄せて配置している、
    コンバイン。
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