JP5019661B2 - 造粒方法及び造粒装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水に可溶な成分を含む粉体を造粒するための造粒方法及び造粒装置に関する。
従来、食品分野等の造粒において、過熱水蒸気に含まれる水分を用いる方法が提案されている(特許文献1及び2参照)。最近では、食材の加熱媒体として、過熱水蒸気が用いられている。例えば、特許文献3及び非特許文献1は、食材の加熱調理等に用いる加熱媒体として、過熱水蒸気中に微細水滴を分散させた加熱媒体を提案している。
特開2001−062278号公報 特開2007−054679号公報 特開2009−091386号公報
FOODS & FOOD INGREDIENTS JOURNAL,Vol213,No11,2008,P969-976
造粒製品は、水分を添加して造粒した造粒物を乾燥して得られる。こうして得られた造粒製品は、原料の粉体よりも高い流動性を有している。ここで、流動状態の粉体に過熱水蒸気を噴射する造粒方法では、粉体に添加する水分量を増やすと、造粒製品の流動性が高くなる傾向にある。ところが、粉体に添加する水分量を増やすと、造粒物を乾燥するための時間も長くなる。その結果、造粒製品の製造効率が低下する。
本発明者は、過熱水蒸気中に微細水滴を分散させた分散体を用いて造粒することで、造粒製品の流動性が高まることを見出した。本発明の目的は、粉体に添加する水分量を少なくしても、流動性を維持することのできる造粒方法及び造粒装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の第一の態様によれば、水に可溶な成分を含む粉体を造粒する造粒方法が提供される。その造粒方法によれば、過熱水蒸気中に微細水滴を分散させた分散体をノズルから噴出させることで、その分散体と流動状態の粉体とを接触させる。
上記の造粒方法において、分散体中に含まれる過熱水蒸気の質量割合が、ノズルから噴出される過熱水蒸気の理論流量と、ノズルに供給される水の実測流量とから求められる質量割合において、20〜70質量%の範囲に設定されていることが好ましい。
上記の造粒方法において、流動層造粒機、撹拌造粒機、及び連続造粒機のいずれかを用いることが好ましい。
上記の造粒方法において、流動層造粒機又は撹拌造粒機を用いることが好ましく、分散体中に含まれる過熱水蒸気の質量割合が、ノズルから噴出される過熱水蒸気の理論流量と、ノズルに供給される水の実測流量とから求められる質量割合において、23〜63質量%の範囲に設定されていることが好ましい。
上記の造粒方法において、連続造粒機を用いることが好ましく、分散体中に含まれる過熱水蒸気の質量割合が、ノズルから噴出される過熱水蒸気の理論流量と、ノズルに供給される水の実測流量とから求められる質量割合において、24〜68質量%の範囲に設定されていることが好ましい。
上記の造粒方法において、分散体は、ノズルとノズルに水を導く流路を加熱する加熱器とを有する分散体発生装置により発生し、流路内の温度は105〜150℃の範囲であり、流路の内圧は0.01〜0.30MPaの範囲であり、分散体はノズルから噴出されることが好ましい。
上記の目的を達成するために、本発明の第二の態様によれば、上記の造粒方法を実施する造粒装置が提供される。造粒装置では、水の流路を加熱する加熱器とノズルとを有する分散体発生装置が、造粒機に装着されている。
上記の目的を達成するために、本発明の第三の態様によれば、水に可溶な成分を含む粉体を造粒することで造粒物を製造する方法が提供される。その造粒物の製造方法によれば、過熱水蒸気中に微細水滴を分散させた分散体と、流動状態の粉体とを接触させる。
本発明によれば、粉体に添加する水分量を少なくしても、流動性を維持することのできる造粒方法を提供することができる。
本発明の一実施形態の造粒方法を示す概略図。 計測用装置を示す概略図。
以下、本発明の造粒方法を具体化した一実施形態を詳細に説明する。
本実施形態の造粒方法は、水に可溶な成分を含む粉体を造粒する方法である。この造粒方法では、過熱水蒸気中に微細水滴を分散させた分散体をノズルから噴出させることで、その分散体と流動状態の粉体とを接触させる。分散体は、飽和水蒸気と液体状態の水とをノズルから同時に噴出させて得られる。
粉体は、水に可溶な成分を含む。このため、粉体を構成する粒子の一部は、分散体に含まれる水分により膨潤又は溶解する。これにより、水に可溶な成分がバインダーとなることで、造粒物が生成される。造粒方法に供される粉体の用途は、特に限定されず、例えば、食品、医薬品、及び化学品が挙げられる。
過熱水蒸気は、沸点を超える温度に熱せられた水蒸気である。過熱水蒸気中に微細水滴を分散させた分散体は、図1に示す分散体発生装置11により発生させることができる。分散体発生装置11は、水の流路12を加熱する加熱器13と、飽和水蒸気及び液体状態の水を同時に噴出するノズル14とを備えている。
流路12には、図示しない定量ポンプにより水が流入される。流路12に流入された水は、加熱器13により熱せられる。これにより、水の一部が気化することで、流路12内の圧力は高められる。すなわち、流路12内への水の供給量及び流路12内の温度を調整することで、100℃を超える飽和水蒸気と、液体状態の水とが存在することになる。飽和水蒸気と液体状態の水とは、流路12によりノズル14に導かれて、ノズル14から同時に噴出される。ノズル14から噴出した飽和水蒸気の圧力は、瞬時に大気圧まで低下することで、沸点を超える過熱水蒸気31となる。また、液体状態の水は、ノズル14から高速で噴出されることで微細水滴32となる。
加熱器13の加熱方式は、流路12内が加熱される方式であれば、特に限定されない。加熱器13の加熱方式としては、例えば、伝導加熱、放射加熱、及び高周波加熱が挙げられる。
ノズル14の開口は、造粒機21内に位置している。これにより、造粒機21内には、過熱水蒸気31中に微細水滴32を分散させた分散体が供給される。このとき、造粒機21内では、粉体33が流動している。粉体33に分散体が接触することで、分散体中の水分が凝縮した水により、粉体33の一部が膨潤又は溶解する。すなわち、分散体中の水分が粉体33を凝集させることで、造粒物が生成される。分散体発生装置11に供給する水としては、流路12及びノズル14においてスケールの発生を抑制するという観点から、カルシウムイオン及びマグネシウムイオンの各イオンの含有量を低減した軟水、又は純水を用いることが好ましい。
分散体中に含まれる過熱水蒸気31の質量割合は、20〜70質量%の範囲に設定されていることが好ましい。この範囲に設定されることで、分散体を通じて粉体33に添加する水分量を少なくしても、流動性を維持することができる。ここで、過熱水蒸気31の質量割合(S)は、ノズル14から噴出される過熱水蒸気31の理論流量(G)[g/min]と、ノズル14に供給される水の実測流量(F)[g/min]とから求められる質量割合であって、以下の式(1)で示される。
S(質量%)=G/F×100 ・・・(1)
ノズル14に供給される水の実測流量(F)は、図1に示す流量計17により測定される。
過熱水蒸気31の理論流量(G)[g/min]は、以下の式(2)により定義される。
Figure 0005019661
:ノズルの開口面積[m
:流路の内圧[MPa]
:流路の温度[K]
流路の内圧(P)、流路の温度(T)は、図1に示すように、ノズル14近傍に設けられる圧力計15及び温度計16により測定される。
R:気体定数=461.5[J/kg/K]
κ:比熱比=1.34
は、臨界圧力Pc[MPa]であり、下記の式(3)で示される。
Figure 0005019661
は、下記の式(4)により算出される。
Figure 0005019661
α:ノズル係数
β:ノズル係数
Re:レイノルズ数=10〜10
ノズル係数α及びβは、日本機械学会論文集,66巻,642号,No.98−1326(pp438−444)「音速ノズルの流出係数とガス種の関係」に準拠して実測される値から導かれる。本明細書において、ノズル係数α及びβは、空気を用いて測定した各種測定値から算出される。
図2は、ノズル係数α及びβを求めるために使用される計測用装置の概略を示す。図2に示すように、計測用装置41に設けられる流路42内には、コンプレッサ43から空気が送り込まれる。流路42内に送り込まれた空気はノズル44へ導かれる。流路42には、ノズル44に送り込まれる空気流量を調整するバルブ45と、空気流量を計測する流量計46とが設けられている。さらに、ノズル44の近傍には、流路42内の温度を計測する温度計47と、流路42内の圧力を計測する圧力計48とが設けられている。ノズル係数α及びβは、計測用装置41を用いて、以下の手順(1)〜手順(5)により求められる。
<手順(1)>
バルブ45の操作により空気流量を数段から数十段階に調整し、流量計46、温度計47及び圧力計48により、流量U’、温度T、及び圧力Pをそれぞれ測定する。
<手順(2)>
それぞれの流量設定において、理論空気流量qを下記式(5)により算出する。
Figure 0005019661
ここで、式(5)中のT及びPは、上記<手順(1)>で測定した温度T、及び圧力Pである。式(5)中のPは、ノズル44のオリフィス部の圧力であって、圧力Pは、上記式(2),(3)に示す臨界圧力Pc、及び大気圧Paのうち、高い方の値を選択する。ここで、上記式(3)中のR及びκには、以下に示す空気の気体定数及び比熱比を代入する。
R=287.10[J/kg/K]
κ=1.4020
<手順(3)>
それぞれの流量設定において、理論空気流量qに対する実測空気流量q’の比u(u=q’/q)を算出する。ここで、実測空気流量q’は、流量計46により測定された体積流量から算出される質量流量である。
<手順(4)>
それぞれの流量設定において、下記式(6)からレイノルズ数(Re)を算出する。
Re=d/(ν×w)・・・(6)
d:ノズル口径[m]
ν:空気の動粘性係数[m/s]
:空気の流速[m/s]
ここで求められるレイノルズ数(Re)は、ノズル44のオリフィス部における空気の流れのレイノルズ数である。
空気の動粘性係数(ν)は次のように求める。
ν=η/ρ
η:空気の粘性係数[Pa・s]
この空気の粘性係数(η)に対しては温度及び圧力依存が小さいので、以下の定数を用いる。
η=18.58×10−6[Pa・s]
ρ:空気の密度[kg/m
この空気の密度(ρ)は、上記<手順(1)>で測定した温度T、及び圧力P、並びに気体の状態方程式を用いて算出する。すなわち、空気の密度(ρ)は、下記式(7)に示される。
ρ=P/(R×T)・・・(7)
式(7)中のTは、下記式(8)に示す断熱膨張の式から算出される。
Figure 0005019661
式(6)中の空気の流速(w)は、上記<手順(1)>で測定した温度T、及び圧力Pに基づいて下記式(9)から算出される。
Figure 0005019661
<手順(5)>
それぞれの流量設定において、1/(Re)1/2をx軸、及び、上記<手順(3)>で求めたuをy軸にプロットし、上記式(4)を変形した下記式(10)を回帰式として、ノズル係数α及びβを算出する。
y=α−βx・・・(10)
式(4)中のレイノルズ数(Re)は、図1に示す分散体発生装置11にて測定される圧力及び温度から算出する。詳述すると、レイノルズ数は、下記式(11)によって算出される。
Re=d/(ν×w)・・・(11)
d:ノズル口径[m]
ν:水蒸気の動粘性係数[m/s]
:水蒸気の流速[m/s]
水蒸気の動粘度係数は、圧力計15及び温度計16の測定値から決定される粘性係数、及び気体の状態方程式から算出される水蒸気の密度から算出される。水蒸気の流速は、上記式(9)を用いて算出される。
:流路の内圧[MPa]
:流路の温度[K]
流路の内圧(P)、流路の温度(T)は、図1に示す圧力計15及び温度計16により測定される値である。
R:気体定数=461.5[J/kg/K]
κ:比熱比=1.34
には、上記式(3)により算出される臨界圧力Pc[MPa]、及び、大気圧Paのうち高い値を代入する。
以上により、過熱水蒸気31の質量割合(S)は決定される。
分散体発生装置11において、流路12の内圧としては、例えば、0.01〜0.30MPaの範囲であり、流路12の温度としては、例えば、105〜150℃の範囲である。実測流量としては、例えば、10〜200g/minの範囲である。表1は、過熱水蒸気31の質量割合(S)を設定した具体例を示す。
Figure 0005019661
造粒方法では、市販の各種造粒機を用いることができる。本実施形態の造粒方法では、各種造粒機のうち、流動層造粒機、撹拌造粒機、及び連続造粒機のいずれかを用いることが好ましい。
流動層造粒機としては、例えば、造粒機の下部から造粒機内に熱風を送ることで粉体を流動させる造粒機、及び、粉体を収容する容器の転動により粉体を流動させる造粒機が挙げられる。撹拌造粒機は、ブレードの回転により粉体を流動させる造粒機である。連続造粒機は、例えば、撹拌造粒機等の造粒機に原料となる粉体を連続的に供給するとともに、生成した造粒物を造粒機から連続的に排出する。造粒機には、加振機を装着してもよい。
得られた造粒物は、所定の水分含有量となるまで乾燥される。造粒物は、造粒物の乾燥に用いられる通常の方法を用いて乾燥される。乾燥の方法としては、造粒物を流動させながら乾燥させる方法、又は造粒物を流動させずに乾燥させる方法を適用してもよい。造粒物を流動させながら乾燥する乾燥機としては、例えば、流動層乾燥機、及び回転乾燥機が挙げられる。造粒物を流動させずに乾燥させる乾燥機としては、例えば、箱型乾燥機、平型乾燥機、及びバンド乾燥機が挙げられる。乾燥工程における加熱手段としては、例えば、熱風加熱、伝導加熱、放射加熱、及び高周波加熱が挙げられる。また、乾燥機内を減圧することで、造粒物の乾燥効率を高めてもよい。
乾燥された造粒製品の流動特性は、圧縮度により評価することができる。圧縮度は、嵩減りの度合いを示す値であり、以下の式で算出される。
圧縮度(%)={(最密嵩密度−最疎嵩密度)/最密嵩密度}×100
圧縮度は、市販のパウダーテスターで計測することができる。圧縮度が小さいほど、造粒製品の流動性は優れている。
ここで、造粒方法において、過熱水蒸気及び水蒸気のいずれか一方をノズルから噴出するとともに、流動状態の粉体に吹き付けた場合、粉体に添加する水分量を少なくすると、得られる造粒製品の圧縮度は高くなる。この点、本実施形態の造粒方法では、過熱水蒸気中に微細水滴を分散させた分散体を用いるため、粉体に添加する水分量を少なくしても、造粒製品の圧縮度が高くなることを抑制できる。造粒製品の圧縮度としては、例えば、30%以下が好ましい。
撹拌造粒機又は流動層造粒機を用いる場合、粉体に添加する水分量を少なくしても、流動性を維持できるとともに造粒物の粒径のばらつきを抑制するという観点から、過熱水蒸気の質量割合(S)は、23〜63質量%の範囲であることが好ましい。
連続造粒機を用いる場合、粉体に添加する水分量を少なくしても、流動性を維持できるとともに造粒物の粒径のばらつきを抑制するという観点から、過熱水蒸気の質量割合(S)は、24〜68質量%の範囲であることが好ましい。
本実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
(1)本実施形態の造粒方法では、過熱水蒸気中に微細水滴を分散させた分散体をノズルから噴出させることで、その分散体と流動状態の粉体とを接触させる。このとき、粉体は水に可溶な成分を含むため、粉体を構成する粒子の一部は、分散体に含まれる水分により膨潤又は溶解する。これにより、粒子が凝集することで、造粒物が生成される。この方法によれば、粉体に添加する水分量を少なくしても、流動性を維持することができる。このため、例えば、造粒物を乾燥させるに際し、乾燥時間を短縮することができる。
(2)分散体中に含まれる過熱水蒸気の質量割合は、20〜70質量%の範囲に設定されていることが好ましい。この範囲に設定されることで、分散体を通じて粉体に添加する水分量を少なくしても、流動性を維持することができる。
(3)上述した造粒方法では、流動層造粒機、撹拌造粒機、及び連続造粒機のいずれかの造粒機を用いることが好ましい。例えば、流動層造粒機又は撹拌造粒機を用いる場合、過熱水蒸気の質量割合(S)を23〜63質量%の範囲に設定することで、上記の作用効果を高めることができ、また造粒物の粒径ばらつきも抑制される。また、連続造粒機を用いる場合、過熱水蒸気の質量割合(S)を24〜68質量%の範囲に設定することで、上記の作用効果を高めることができ、また造粒物の粒径のばらつきも抑制される。
前記実施形態を次のように変更することもできる。
・1つの造粒機に対して複数の分散体発生装置を設けることで、分散体を造粒機内の複数の箇所で発生させてもよい。
・分散体発生装置には、予め所定の温度に設定された水又は温水を供給してもよい。また、分散体発生装置には、複数の加熱器を設けてもよい。
・造粒製品を得るに際し、例えば、流動層造粒乾燥機を用いることで、造粒と連続して乾燥を行ってもよい。また、連続造粒機と乾燥機とを備えた造粒乾燥装置により、造粒と乾燥とを連続して行うこともできる。
・造粒物の乾燥は、複数の段階で行ってもよい。例えば、流動層造粒乾燥機により造粒及び予備乾燥を行った後、得られた造粒物を箱型乾燥機で乾燥してもよい。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態を具体的に説明する。
(実施例1−1)
実施例1−1では、粉体としてのコーンスープ原料から造粒製品を製造した。表2は、コーンスープ原料の配合を示す。
Figure 0005019661
<造粒>
造粒機としては、撹拌造粒機(株式会社パウレック製、Vertical Granulator FM-VG-01)を用いた。図1に示すように、撹拌造粒機に分散体発生装置を装着した。
まず、撹拌造粒機にコーンスープ原料400gを投入し、撹拌造粒機内にて30秒間混合した。次に、撹拌状態のコーンスープ原料に対して分散体を吹き付けることで造粒を開始した。分散体中における過熱水蒸気の質量割合(S)は23質量%に設定した。造粒の工程は、分散体により添加される水の添加量がコーンスープ原料400gに対して11.6gとなった時点で終了した。
<乾燥>
得られた造粒物を、株式会社パウレック製の転動流動層造粒乾燥機(FD-MP-01E)を用いて、給気風量0.12m/min、給気温度100℃の条件で19.5分間乾燥した。この乾燥により、約3質量%の水分を含有する造粒製品が得られた。
(実施例1−2及び実施例1−3)
実施例1−2及び実施例1−3では、分散体中における過熱水蒸気の質量割合(S)を表3に示す値に変更した以外は、実施例1−1と同様にして、約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(比較例1−1)
比較例1−1では、造粒の工程及び乾燥の工程について、実施例1−1と異なる条件に変更して造粒製品を製造した。造粒の工程では、分散体を過熱水蒸気に変更している。造粒の工程は、過熱水蒸気により添加される水分量がコーンスープ原料400gに対して14.4gとなった時点で終了した。乾燥の工程では、乾燥時間を19.5分間から22.5分間に延長した以外は、実施例1と同様にして、約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(比較例1−2)
比較例1−2では、造粒の工程及び乾燥の工程について、実施例1−1と異なる条件に変更して造粒製品を製造した。造粒の工程では、分散体を水蒸気に変更している。造粒の工程は、水蒸気により添加される水の添加量がコーンスープ原料400gに対して16.4gとなった時点で終了した。乾燥の工程では、乾燥時間を19.5分間から24.5分間に延長した以外は、実施例1−1と同様にして、約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(造粒製品の評価)
各例で得られた造粒製品について、パウダーテスター(ホソカワミクロン株式会社製、PT−R型)を用いて圧縮度を計測した。表3は、圧縮度の計測結果を示す。
Figure 0005019661
表3に示すように、各実施例では、粉体400gに対する水の添加量が各比較例よりも少ない。しかしながら、各実施例では、圧縮度について各比較例と同等又は優れるとの結果が得られた。過熱水蒸気の質量割合(S)が23質量%未満の場合、造粒物の粒径がばらつきやすくなるため、過熱水蒸気の質量割合(S)は23質量%以上であることが好ましいと言える。
(実施例1−4)
実施例1−4では、造粒後の乾燥について転動流動層造粒乾燥機を箱型乾燥機に変更した以外は、実施例1−1と同様にして造粒製品を得た。箱型乾燥機としての恒温槽内に造粒後の造粒物を平たく均して静置し、60℃の条件で59.0分間乾燥し、約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(比較例1−3)
比較例1−3では、造粒後の乾燥について転動流動層造粒乾燥機を箱型乾燥機に変更した以外は、比較例1−1と同様にして造粒製品を得た。恒温槽内に造粒後の造粒物を平たく均して静置し、60℃の条件で65.5分間乾燥し、約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(比較例1−4)
比較例1−4では、造粒後の乾燥について転動流動層造粒乾燥機を箱型乾燥機に変更した以外は、比較例1−2と同様にして造粒製品を得た。恒温槽内に造粒後の造粒物を平たく均して静置し、60℃の条件で70.0分間乾燥し、約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(乾燥時間の対比)
表4は、造粒後の造粒物が約3質量%の水分を含有する造粒製品になるまでの乾燥時間の対比を示す。
Figure 0005019661
表4に示すように、各実施例では、造粒後の乾燥時間について、各比較例よりも短縮できることが分かる。ここで、実施例1−1及び実施例1−4の各造粒物において、造粒後の水分含有量は、約6質量%であった。こうした結果から、約6質量%の水分を含む造粒製品にする場合、造粒後の乾燥を省略することもできる。一方、比較例1−1〜1−4の造粒物を約6質量%の水分を含む造粒製品とするには、造粒後に2.5分以上の乾燥が必要であった。
(実施例1−5及び実施例1−6)
実施例1−5及び実施例1−6では、分散体中における過熱水蒸気の質量割合(S)、分散体により添加される水分量、及び乾燥時間を表5に示す値に変更した以外は、実施例1−1と同様にして造粒製品を得た。
(造粒製品の評価)
得られた造粒製品について、上記と同様にして圧縮度を計測した。表5は、圧縮度の計測結果を示す。また、表5は、分散体発生装置における流路の温度及び流路の圧力を示す。
Figure 0005019661
表5に示すように、得られる造粒製品の圧縮度は、流路の条件を変更しても、過熱水蒸気の質量割合がほぼ同じであれば、同様の圧縮度が得られることが分かる。
(実施例1−7)
実施例1−7では、化学品としての洗濯用洗剤原料を用いた以外は、実施例1−1と同様にして造粒を行った。洗濯用洗剤原料は、市販の洗濯用洗剤原料を粉砕したものである。造粒の工程では、分散体中における過熱水蒸気の質量割合(S)を36質量%に設定した。造粒の工程は、分散体により添加される水分量が洗濯用洗剤原料400gに対して7.2gとなった時点で終了した。得られた造粒物を実施例1−1と同様にして14.0分乾燥させることで約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(実施例1−8)
実施例1−8では、医薬品としてのビタミン製剤原料を用いた以外は、実施例1−1と同様にして造粒を行った。表6は、ビタミン製剤原料の配合を示す。
Figure 0005019661
造粒の工程では、分散体中における過熱水蒸気の質量割合(S)を36質量%に設定した。造粒の工程は、分散体により添加される水分量が洗濯用洗剤原料400gに対して8.0gとなった時点で終了した。得られた造粒物を実施例1−1と同様にして15.5分乾燥させることで約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(造粒製品の評価)
実施例1−7及び実施例1−8の各造粒製品について、実施例1−1と同様にして圧縮度を計測した。表7は、圧縮度の計測結果を示す。
Figure 0005019661
表7に示すように、化学品及び医薬品においても、分散体を用いた造粒によれば、流動性に優れる造粒製品が得られた。
(実施例2−1)
実施例2−1において、実施例1−1に示すコーンスープ原料から流動層造粒機(富士工業株式会社製、Spray Granulator Model STREA-1)を用いて造粒製品を製造した。
<造粒>
図1に示すように、流動層造粒機に分散体発生装置を装着した。流動層造粒機の給気温度を90℃に設定し、給気流量を一定にして造粒を行った。まず、流動層造粒機にコーンスープ原料400gを投入し、流動層造粒機内にて30秒間混合した。次に、流動層造粒機内において流動状態のコーンスープ原料に分散体を吹き付けることで造粒を開始した。分散体中における過熱水蒸気の質量割合(S)を63質量%に設定した。造粒の工程は、分散体により添加される水分量がコーンスープ原料400gに対して46.8gとなった時点で終了した。
<乾燥>
得られた造粒物を、株式会社パウレック製の転動流動層造粒乾燥機(FD-MP-01E)を用いて、給気風量0.12m/min、給気温度100℃の条件で乾燥することで、約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(実施例2−2)
実施例2−2では、造粒後の乾燥について転動流動層造粒乾燥機を箱型乾燥機に変更した以外は、実施例2−1と同様にして造粒製品を得た。恒温槽内に造粒後の造粒物を平たく均して静置し、60℃の条件で乾燥することで、約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(実施例2−3)
実施例2−3では、分散体中における過熱水蒸気の質量割合(S)、分散体により添加される水分量、及び乾燥時間を表8に示す値に変更した以外は、実施例2−1と同様にして、約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(実施例2−4)
実施例2−4では、造粒後の乾燥について転動流動層造粒乾燥機を箱型乾燥機に変更した以外は、実施例2−3と同様にして造粒製品を得た。恒温槽内に造粒後の造粒物を平たく均して静置し、60℃の条件で乾燥することで、約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(実施例2−5)
実施例2−5では、分散体中における過熱水蒸気の質量割合(S)、分散体により添加される水分量、及び乾燥時間を表8に示す値に変更した以外は、実施例2−1と同様にして、約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(実施例2−6)
実施例2−6では、造粒後の乾燥について転動流動層造粒乾燥機を箱型乾燥機に変更した以外は、実施例2−5と同様にして造粒製品を得た。恒温槽内に造粒後の造粒物を平たく均して静置し、60℃の条件で乾燥することで、約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(比較例2−1)
比較例2−1では、水分の添加法、添加される水分量、及び乾燥時間を表8に示す値に変更した以外は、実施例2−1と同様にして、約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(比較例2−2)
実施例2−2では、造粒後の乾燥について転動流動層造粒乾燥機を箱型乾燥機に変更した以外は、比較例2−1と同様にして造粒製品を得た。恒温槽内に造粒後の造粒物を平たく均して静置し、60℃の条件で乾燥することで、約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(乾燥時間の対比)
表8は、造粒後の造粒物が約3質量%の水分を含有する造粒製品になるまでの乾燥時間の対比を示す。
Figure 0005019661
表8に示すように、各実施例及び各比較例の結果から、各実施例では粉体に添加する水分量を少なくしても、圧縮度を維持できることが分かる。各実施例では、造粒後の乾燥時間について、各比較例よりも短縮できることが分かる。ここで、水分の添加法を過熱水蒸気とした場合、粉体400gに対する水の添加量を218gまで高めても、得られる造粒製品の圧縮度は30%を超える結果となった。
過熱水蒸気の質量割合(S)が23質量%未満の場合、造粒物の粒径にばらつきが生じやすくなるため、過熱水蒸気の質量割合(S)は23質量%以上であることが好ましいと言える。
(実施例2−7〜2−12、比較例2−3及び比較例2−4)
実施例2−7〜2−12、比較例2−3及び比較例2−4は、実施例2−1〜2−6、比較例2−1及び比較例2−2について乾燥時間を変更した例である。すなわち、実施例2−7〜2−12、比較例2−3及び比較例2−4は、乾燥時間を変更することで、約6質量%の水分を含有する造粒製品を得た以外は、実施例2−1〜2−6、比較例2−1及び比較例2−2とそれぞれ同様である。
(乾燥時間の対比)
表9は、造粒後の造粒物が約6質量%の水分を含有する造粒製品になるまでの乾燥時間の対比を示す。
Figure 0005019661
表9に示すように、各実施例では、造粒後の乾燥時間について、各比較例よりも短縮できることが分かる。
(実施例2−13)
実施例2−13では、化学品としての洗濯用洗剤原料を用いて実施例2−1と同様にして造粒を行った。洗濯用洗剤原料は、市販の洗濯用洗剤原料を粉砕したものである。造粒の工程では、分散体中における過熱水蒸気の質量割合(S)を36質量%に設定した。造粒の工程は、分散体により添加される水分量が洗濯用洗剤原料400gに対して63.0gとなった時点で終了した。得られた造粒物を実施例2−1と同様にして54.0分乾燥させることで約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(実施例2−14)
実施例2−14では、医薬品としてのビタミン製剤原料を用いた以外は、実施例2−1と同様にして造粒を行った。ビタミン製剤原料は、表6に示したものと同じである。造粒の工程では、分散体中における過熱水蒸気の質量割合(S)を36質量%に設定した。造粒の工程は、分散体により添加される水分量が洗濯用洗剤原料400gに対して11.7gとなった時点で終了した。得られた造粒物を実施例2−1と同様にして19.5分乾燥させることで約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(造粒製品の評価)
実施例2−13及び実施例2−14の各造粒製品について、上記と同様にして圧縮度を計測した。表10は、圧縮度の計測結果を示す。
Figure 0005019661
表10に示すように、化学品及び医薬品においても、分散体を用いた造粒によれば、流動性に優れる造粒製品が得られることが分かる。
(実施例3−1)
実施例3−1において、実施例1−1に示すコーンスープ原料から連続造粒機(株式会社パウレック製、シュギ連続式造粒機、FX-100)を用いて造粒製品を製造した。
<造粒>
連続造粒機に分散体発生装置を装着した。連続造粒機のシャフト回転数は4500rpmとし、分散体発生装置における水の実測流量は、100mL/minとした。分散体中における過熱水蒸気の質量割合(S)は68質量%に設定した。この連続造粒機を用いた造粒では、コーンスープ原料の供給速度を調整することで、コーンスープ原料400g当たりに対する水の添加量を20.4gとした。
<乾燥>
得られた造粒物は、株式会社パウレック製の転動流動層造粒乾燥機(FD-MP-01E)を用いて、給気風量0.12m/min、給気温度100℃の条件で乾燥した。この乾燥により、約3質量%の水分を含有する造粒製品が得られた。
(実施例3−2)
実施例3−2では、造粒後の乾燥について転動流動層造粒乾燥機を箱型乾燥機に変更した以外は、実施例3−1と同様にして造粒製品を得た。箱型乾燥機としての恒温槽内に造粒後の造粒物を平たく均して静置し、60℃の条件で乾燥することで、約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(比較例3−1)
比較例3−1では、水分の添加法、添加される水分量、及び乾燥時間を表11に示す値に変更した以外は、実施例3−1と同様にして、約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(比較例3−2)
実施例3−2では、造粒後の乾燥について転動流動層造粒乾燥機を箱型乾燥機に変更した以外は、比較例3−1と同様にして造粒製品を得た。恒温槽内に造粒後の造粒物を平たく均して静置し、60℃の条件で乾燥することで、約3質量%の水分を含有する造粒製品を得た。
(乾燥時間の対比)
表11は、造粒後の造粒物が約3質量%の水分を含有する造粒製品になるまでの乾燥時間の対比を示す。
Figure 0005019661
表11に示すように、各実施例及び各比較例の結果から、各実施例では粉体に添加する水分量を少なくしても、圧縮度を維持できることが分かる。各実施例では、造粒後の乾燥時間について各比較例よりも短縮できることが分かる。ここで、水分の添加法を水蒸気とした場合、粉体400gに対する水の添加量を22.4gまで高めても、得られる造粒製品の圧縮度は19%を超える結果となった。
(実施例3−3、実施例3−4、比較例3−3及び比較例3−4)
実施例3−3、実施例3−4、比較例3−3及び比較例3−4は、乾燥時間を変更することで約6質量%の水分を含有する造粒製品を得た以外は、実施例3−1、実施例3−2、比較例3−1及び比較例3−2と同様である。
(乾燥時間の対比)
表12は、造粒後の造粒物が約6質量%の水分を含有する造粒製品になるまでの乾燥時間の対比を示す。
Figure 0005019661
表12に示すように、各実施例では、造粒後の乾燥時間について、各比較例よりも短縮できることが分かる。
(実施例3−5〜実施例3−7)
実施例3−5〜実施例3−7では、分散体中における過熱水蒸気の質量割合(S)、分散体により添加される水分量、及び乾燥時間を表13に示す値に変更した以外は、実施例3−1と同様にして造粒製品を得た。
(造粒製品の評価)
実施例3−5〜実施例3−7の各造粒製品について、上記と同様にして圧縮度を計測した。表13は、圧縮度の計測結果を示す。更に、表13は、分散体発生装置における流路の温度及び流路の圧力を示す。
Figure 0005019661
表13に示すように、得られる造粒製品の圧縮度は、分散体中における過熱水蒸気の質量割合(S)の低下と共に小さくなることが分かる。過熱水蒸気の質量割合(S)が24質量%未満の場合、造粒物の粒径にばらつきが生じやすくなるため、過熱水蒸気の質量割合(S)は24質量%以上であることが好ましいと言える。
(実施例3−8及び実施例3−9)
実施例3−8及び実施例3−9では、分散体中における過熱水蒸気の質量割合(S)、分散体により添加される水分量、及び乾燥時間を表14に示す値に変更した以外は、実施例3−1と同様にして造粒製品を得た。
(造粒製品の評価)
得られた造粒製品について、上記と同様にして圧縮度を計測した。表14は、圧縮度の計測結果を示す。更に、表14は、分散体発生装置における流路の温度及び流路の圧力を示す。
Figure 0005019661
表14に示すように、得られる造粒製品の圧縮度は、分散体発生装置における流路の温度及び流路の圧力のみには依存せずに、過熱水蒸気の質量割合(S)に依存していることが分かる。
14…ノズル、21…造粒機、31…過熱水蒸気、32…微細水滴、33…粉体。

Claims (8)

  1. 水に可溶な成分を含む粉体を造粒する造粒方法であって、
    過熱水蒸気中に微細水滴を分散させた分散体をノズルから噴出させることで、その分散体と流動状態の前記粉体とを接触させることにより造粒することを特徴とする造粒方法。
  2. 前記分散体中に含まれる前記過熱水蒸気の質量割合が、前記ノズルから噴出される前記過熱水蒸気の理論流量と、前記ノズルに供給される水の実測流量とから求められる質量割合において、20〜70質量%の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の造粒方法。
  3. 流動層造粒機、撹拌造粒機、及び連続造粒機のいずれかを用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の造粒方法。
  4. 流動層造粒機又は撹拌造粒機を用いる造粒方法であって、前記分散体中に含まれる前記過熱水蒸気の質量割合が、前記ノズルから噴出される前記過熱水蒸気の理論流量と、前記ノズルに供給される水の実測流量とから求められる質量割合において、23〜63質量%の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の造粒方法。
  5. 連続造粒機を用いる造粒方法であって、前記分散体中に含まれる前記過熱水蒸気の質量割合が、前記ノズルから噴出される前記過熱水蒸気の理論流量と、前記ノズルに供給される水の実測流量とから求められる質量割合において、24〜68質量%の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の造粒方法。
  6. 前記分散体は、前記ノズルと前記ノズルに水を導く流路を加熱する加熱器とを有する分散体発生装置により発生し、前記流路内の温度が105〜150℃の範囲であり、前記流路の内圧が0.01〜0.30MPaの範囲であり、前記分散体が前記ノズルから噴出されることを特徴とする請求項1に記載の造粒方法。
  7. 請求項1に記載の造粒方法を実施する造粒装置であって、
    水の流路を加熱する加熱器と前記ノズルとを有する分散体発生装置が造粒機に装着されていることを特徴とする造粒装置。
  8. 水に可溶な成分を含む粉体を造粒することで造粒物を製造する造粒物の製造方法であって、
    過熱水蒸気中に微細水滴を分散させた分散体と流動状態の前記粉体とを接触させることにより造粒することを特徴とする造粒物の製造方法。
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