JP5019433B2 - 定着装置、及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トナー像が定着された後のシートを定着回転体から分離する分離爪に付着トナーが溜まらないようにした定着装置、及び画像形成装置に関する。
複写機,プリンタ等の画像形成装置に使用される定着装置において、加熱・加圧により未定着トナー像を熱定着させるものが知られている。
このものは、加熱された定着ローラに加圧ローラを圧接させて定着ニップ部を形成し、この定着ニップ部に、未定着トナー像を担持したシートをその未定着トナー像が定着ローラの外周面に接触する向きで挿通させることにより、未定着トナー像を加熱・加圧してシートの表面(トナー像担持面)に定着させるものである。トナー像が定着されたシートは、定着ローラの外周面に密着されて連れ回りする傾向にあるため、定着ニップ部の下流側において、定着ローラの外周面に分離爪の先端を接触させて、定着ローラとシートの先端との間に挿入し、これにより、定着ローラの外周面からシートを分離するようにしている。
上述の定着において、定着ローラの外周面には、定着時にシートに定着されなかったトナーが微量ながら残ってしまい、このトナーが分離爪に付着する。分離爪に付着したトナー(以下適宜「付着トナー」という。)は、シートの画像形成枚数(定着枚数)が増加するのに伴って徐々に成長してトナー塊となる。このトナー塊は、分離爪の振動等によって分離爪から剥がれ落ちて、定着ローラの外周面に転移することがある。こうして転移したトナー塊は、定着ローラによって溶融され、後続のシートの表面を汚染したり、あるいは一旦、定着ニップ部を介して加圧ローラに転移してからシートの裏面を汚染したりして、画像不良を発生させることになる。
このような画像不良を防止するための技術として、例えば、以下の特許文献1,2,3,4には、次のような内容が記載されている。
特許文献1:加圧ローラの表面温度を、定着ローラの表面温度よりも高く設定して、加圧ローラから分離爪に伝達される熱により、分離爪の温度を定着ローラの表面温度よりも高くして、分離爪に付着したトナーを定着ローラへ転移させる。
特許文献2:分離爪を加熱する専用のヒータによって、分離爪に付着したトナーを溶融させることにより、トナーが多量に蓄積される前に定着ローラに戻す。
特許文献3:分離爪は、その先端を定着ローラの外周面に当接させる第1の状態と、その腹を定着ローラの外周面に当接させる第2の状態とを取れるように構成されている。
特許文献4:分離爪の爪幅を1mm以下に設定することで、分離爪に付着するトナー塊の大きさが1mm以上に成長することを防止する。
特開2003−76204号公報 特開2003−156967号公報 特開2001−296768号公報 特開2004−271760号公報
しかしながら、上述の特許文献1によると、加熱された加圧ローラの輻射熱によって分離爪を定着ローラよりも高い温度に加熱するので、定着ローラ、加圧ローラの設定温度や加熱タイミング等の温度制御が複雑となるという問題がある。
また、特許文献2によると、分離爪を加熱するための専用の爪ヒータが必要になり、構成が複雑になるという問題があった。
また、特許文献3によると、分離爪を移動させるための分離爪移動機構が必要であり、その分、構成が複雑になるという問題があった。
また、特許文献4によると、分離爪は、その爪幅が1mm以下であるため、十分な強度を確保することができない。例えば、分離爪で紙詰まりが発生した場合、ユーザが無理やりシートを引っ張ると、分離爪が変形してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、複雑な温度制御、爪ヒータや分離爪移動機構等の専用の構成が不要な簡単な構成であり、また、分離爪の十分な強度を確保することが可能でありながら、しかも、分離爪のクリーニングを確実に行うことができる定着装置、及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明は、加熱されて正回転される定着回転体の外周面に加圧部材を圧接させて定着ニップ部を形成し、未定着トナー像を担持したシートをそのトナー像担持面が前記定着回転体の外周面に接触するように前記定着ニップ部に挿通することよって前記未定着トナー像を前記シート担持面に定着し、トナー像が定着された後のシートを、前記定着回転体の外周面に分離爪の先端を当接させることにより、前記定着回転体の外周面から分離する定着装置に関する。この発明に係る定着装置は、前記定着回転体を前記正回転又は逆回転させる駆動手段と、前記駆動手段を制御して、前記定着回転体の回転動作を制御する制御手段と、を備えている。そして、前記制御手段は、前記シートが前記定着回転体の外周面から分離された後に前記分離爪に付着している付着トナーを前記定着回転体の外周面に転移させるクリーニングモードを有し、前記クリーニングモードにおいて、前記定着回転体を停止させる第1の停止と、その後、前記正回転又は前記逆回転させる第1のクリーニング回転と、前記第1のクリーニング回転につづいて、前記定着回転体を停止させる第2の停止と、その後、前記第1のクリーニング回転とは反対方向に前記定着回転体を回転させる第2のクリーニング回転とを行うようになっている。また、前記分離爪の先端は、前記定着回転体の前記第1の停止,前記第2の停止,前記正回転及び前記逆回転の際に前記定着回転体の前記外周面に接触している、ことを特徴としている。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る定着装置において、前記分離爪は、X軸,Y軸及びZ軸の3軸の回りを回転できるように支持されている、ことを特徴としている。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る定着装置において、前記定着ニップ部において、前記定着回転体の外周面が前記加圧部材に食い込んでいる、
ことを特徴としている。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に係る定着装置において、前記分離爪は、前記先端が、前記定着回転体の外周面に、前記定着回転体の回転方向に対してカウンタ方向に当接されている、ことを特徴としている。
請求項5に係る発明は、請求項4に係る定着装置において、前記分離爪の前記先端を、付勢状態で前記定着回転体の外周面に当接させる付勢部材を有する、ことを特徴としている。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に係る定着装置において、前記制御手段は、所定の時間間隔で、前記クリーニングモードを行う、ことを特徴としている。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に係る定着装置において、前記制御手段は、複数枚のシートに連続して定着を行う際の、先行するシートと、このシートに後続するシートとの間のシート間で前記クリーニングモードを行う、ことを特徴としている。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に係る定着装置において、前記定着回転体がドラム状に形成された定着ドラムである、ことを特徴としている。
請求項9に係る発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に係る定着装置において、前記定着回転体がベルト状に形成された定着ベルトである、ことを特徴としている。
請求項10に係る発明は、シートのトナー像担持面に未定着トナー像を形成する画像形成部と、前記未定着トナー像をシート担持面に定着させる定着部と、を備えた画像形成装置に関する。この発明に係る画像形成装置は、前記定着部に、請求項1乃至9のいずれか1項に係る定着装置が配設されている、ことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、トナー像の定着が終了したシートを定着回転体の外周面から分離した後に、制御手段により第1のクリーニングを実行することにより、分離爪に付着している付着トナーを定着回転体の外周面に転移させることができる。
すなわち、第1のクリーニングモードを開始して定着回転体を停止させると、分離爪に付着している付着トナーは、定着回転体の熱によって溶融されるため、定着回転体の外周との接触面積が増加して密着し、接着力が増加する。この状態で、定着回転体を正回転又は逆回転させると、付着トナーは、定着回転体の外周面に引きずられるようにして、その一部が定着回転体の外周面に転移する。ここで、分離爪における先端で交差する2つの面について、定着回転体の正回転方向に沿っての上流側に位置して分離時のシートの先端をガイドする面をガイド面、また、正回転方向に沿っての下流側に位置する面を背面としたときに、第1のクリーニングモードにおいて、定着回転体を停止させた後に、正回転させた場合には、分離爪の背面側の付着トナーを定着回転体の外周面に転移させることができ、これに対し、逆回転させた場合には、分離爪のガイド面側の付着トナーを定着回転体の外周面に転移させることができる。このように、第1のクリーニングモード及び第2のクリーニングモードを後述する適宜な時間間隔で実行することにより、付着トナーが成長してトナー塊になる前に、分離爪のガイド面及び背面の双方に付着している付着トナーを除去することができるので、トナー塊となった後に、定着回転体を介してシートに付着する画像不良を未然に防止することができる。なお、定着回転体の外周面に転移させたトナーは、後続のシートの表面に直接、付着させ、又は定着ニップ部を介して一旦、加圧部材に転移させて加圧部材からシートの裏面に付着させることができる。
請求項3の発明によれば、分離爪はその先端を、加圧部材よりも硬い定着回転体の外周面に摺擦させることになるので、定着時にシートに定着されないで、定着回転体の外周面に残ったトナーは、分離爪に掻きとられて、分離爪に付着しやすいが、この付着トナーを確実に除去することができる。
請求項4の発明によれば、分離爪が定着回転体の正回転方向に対してカウンタ方向に当接されているので、トナー像定着後のシートを定着回転体の外周面から確実分離することができる。
請求項5の発明によれば、分離爪の先端は、付勢部材によって付勢された状態で定着回転体の外周面に当接されているため、定着回転体の外周面に対する追従性が高いので、トナー像定着後のシートの分離を確実に行うことができる反面、付着トナーが発生しやすい。本請求項に係る発明では、このように分離爪に付着トナーが発生しやすい場合であっても、確実に付着トナーを除去することができる。
請求項6の発明によれば、分離爪に付着した付着トナーを、所定の時間間隔で定着回転体の外周面に転移させることができる。ここで、所定の時間間隔としては、例えば、分離爪に付着した付着トナーがトナー塊に成長する前の時間に設定することができる。
請求項7の発明によれば、クリーニングモードを複数枚のシートに連続して定着を行う場合の、先行のシートと後続のシートとの間のシート間で行うので、例えば、連続定着時(連続画像形成時)の途中で、現像装置にトナーを補給する場合に画像形成が中断されるが、これを利用してクリーニングモードを行うことが可能である。
請求項8の発明によれば、定着回転体がドラム状の定着ドラムであり、請求項9の発明によれば、定着回転体がベルト状の定着ベルトであり、本発明は、いずれの定着回転体に対しても適用することができ、上述の請求項1乃至8のような効果を奏することができる。
請求項10の発明によれば、画像形成装置において、上述の請求項1乃至9の定着装置としての効果を、画像形成装置として奏することができる。
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づき詳述する。なお、各図面において、同じ符号を付した部材等は、同じ構成のものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。また、各図面においては、説明に不要な部材等は適宜、図示を省略している。
<実施形態1>
図1〜図2を参照して、本発明に係る定着装置37及びこれを備えた画像形成装置1の概略について説明する。なお、画像形成装置1としては、複写機,プリンタ,ファクシミリ、及びこれらの複合機等が挙げられるが、本実施形態では、合成樹脂製の粉体を主成分とするトナーを使用して画像を形成する電子写真方式の4色フルカラーのプリンタである場合を例に説明する。さらに、図1に示す画像形成装置1は、ロータリ現像方式,中間転写方式を採用している。
図1〜図2のうち、図1は、画像形成装置全体の構成を正面側から見た模式図である。図2は、正面側から見た定着装置37の拡大図である。
図1に示すように、画像形成装置1には、シート(コピー用紙、封筒、アート紙、透明フィルム等の記録媒体)Pを給紙して搬送するシート給送部10と、このシート給送部10から供給されたシートPにトナー像(画像)を形成する画像形成部11と、シートPにトナー像を定着させる定着部12と、トナー像が定着されたシートPを排出するシート排出部13とが設けてある。
シート搬送部10には、シート搬送方向に沿ってのほぼ上流側から順に、給紙カセット14、給送ローラ15、給送ガイド16、レジストローラ対17等が配設されている。給紙カセット14内には、シートPが積層状態で複数枚収納されていて、その最上位のものから順に、給送ローラ15により、搬送ガイド16に沿って搬送され、レジストローラ対17によって、斜行が矯正された後、画像形成部11に供給される。
画像形成部11には、矢印R20方向に回転する感光ドラム(ドラム形の電子写真感光体)20が配設されており、その周囲には、感光ドラム20の回転方向に沿ってほぼ順に、帯電ローラ21、露光装置22、現像装置23、1次転写ローラ24、ドラムクリーナ25等が配設されている。また、上述の1次転写ローラ24、駆動ローラ26、テンションローラ27に掛け渡された中間転写ベルト28が配設されており、駆動ローラ26に対向するように2次転写ローラ30が配設されている。上述の現像装置23は、回転自在なロータリ31と、これに搭載された4色の現像器、すなわちイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)のトナーによって現像を行う現像器32Y,32M,32C,32Kとを有している。また、上述の中間転写ベルト28における2本の1次転写ローラ24の間に位置する部分は、感光ドラム20の表面に当接されて、1次転写ニップ部T1を形成している。また、中間転写ベルト28と2次転写ローラ30との間には、2次転写ニップ部T2が形成されている。また、駆動ローラ26に対応する位置にベルトクリーナ33が配設されている。
画像形成部11においては、感光ドラム20は所定のプロセススピード(周速度)で矢印20方向に回転駆動され、その表面(外周面)が、帯電ローラ21によって所定の極性・電位に帯電される。帯電後の感光ドラム20の表面は、露光装置22によって画像情報に基づく露光Lが行われ、露光部分の電荷が除去されて静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置23によって現像される。現像装置23は、ロータリ31の回転によって現像に供される第1色目(例えば、イエロー)の現像器32Yが感光ドラム20に対向する現像位置Dに配置され、静電潜像にトナーを付着させてイエローのトナー像として現像する。このトナー像は、1次転写部T1において、1次転写ローラ24により、矢印R28方向に回転する中間転写ベルト28上に1次転写される。トナー像転写後の感光ドラム20は、中間転写ベルト28に転写されないで表面に残ったトナー(1次転写残トナー)がドラムクリーナ25によって除去され、次の第2色目の画像形成に備えられる。上述の帯電、露光、現像、1次転写、クリーニングからなる一連の画像形成プロセスが、残りの3色、すなわち第2色目(例えば、マゼンタM)、第3色目(例えばシアンC)、第4色目(例えば、ブラックK)についても繰り返され、これにより、中間転写ベルト28上に4色のトナー像が重ね合わされる。これら4色のトナー像は、上述のシート給送部10から供給されたシートPに、2次転写ローラ30によって一括で2次転写される。トナー像の2次転写後の中間転写ベルト28は、表面に残ったトナー(2次転写残トナー)がベルトクリーナ33によって除去され、次の1次転写に供される。
定着部12には、ヒータ34によって加熱された定着ローラ(定着回転体)35と、これに圧接された加圧ローラ(加圧部材)36とを有する定着装置37が配設されている。定着ローラ35と加圧ローラ36との間には、定着ニップ部Nが形成されている。上述の画像形成部11において、表面にトナー像が転写されたシートPは、定着ニップ部Nを通過する際に加熱・加圧されて表面(トナー像担持面)に4色のトナー像が溶融固着される。なお、定着装置37については後に詳述する。
シート排出部13には、搬送ローラ対40,41、排紙ローラ対42、排紙トレイ43等が配設されている。トナー像が定着されたシートPは、搬送ローラ対40,41によって搬送され、さらに、排出ローラ対42によって排紙トレイ43上に排出される。これにより、1枚のシートPの表面に対する4色フルカラーの画像形成が終了する。
図2に、正面側から見た定着装置37の拡大図を示す。定着装置37は、定着ローラ35と加圧ローラ36とを有している。定着ローラ35は、円筒状に形成されていて、前後方向を向いた軸心を中心として画像形成装置本体44のフレーム45によって回転自在に支持されている。定着ローラ35は、定着モータ(駆動手段)46によって正回転方向(矢印R35方向:トナー像の定着時の回転方向)及びこれとは逆の逆回転方向に回転駆動される。定着モータ46の動作、すなわち回転方向、並びにその回転開始及び回転停止のタイミングが制御手段47によって制御されている。加圧ローラ36は、円筒状に形成されており、定着ローラ35に平行に配設されるとともに、画像形成装置本体44によって回転自在に支持されている。加圧ローラ36は、定着ローラ35に対して下方から当接されており、両ローラの間には、前後方向に長い帯状の定着ニップ部Nが形成されている。本実施形態では、定着ローラ35の外周面(表面)50は、加圧ロー36の外周面(表面)51よりも硬く形成されているため、定着ニップ部Nは、定着ローラ35の外周面50が加圧ローラ36の外周面51側に食い込むようにして形成されている。加圧ローラ36は、定着ローラ35の正回転に伴って矢印R36方向(正回転方向)に従動回転し、また、逆回転に伴って矢印R36方向とは反対方向(逆回転方向)に従動回転するようになっている。
図3〜図7を参照して、分離爪52及び分離機構55について説明する。このうち、図3は、正面側から見た分離機構55の拡大図である。図4は、分離機構55を正面側から見た分解斜視図である。図5は、分離機構55を図4中の矢印A方向(左側)から見た分解斜視図である。ただし、分離爪ユニット57については、各部材を前後方向に分解した状態を示している。図6(a),(b),(c)は、この順に、ハウジング58、分離爪ユニット57の分解状態、支持部材60を上方から見た図である。図7は、分離爪ユニット57と支持部材60とを組み合わせた状態を上方から見た図である。
図2に示すように、定着装置37は、シート搬送方向(矢印Kp方向)に沿っての定着ニップ部Nのすぐ下流側に配設された分離爪52を有している。本実施形態では、図3に示すように、分離爪52は、揺動支点部53を基準として、先端54がX軸(図2,図3中における左右方向の軸),Y軸(図2,図3中における上下方向の軸),Z軸(図2,図3中における紙面の表裏方向の軸)の3軸の回りを回転可能となっていて、先端54全体が定着ローラ35の外周面50に対してから片当りすることなく、均一に当接するようになっている。このため、本発明の効果が特に顕著に現れる。以下、これらの点について説明する。
まず、分離爪52を主要構成要素とする分離機構55の全体について概説する。
図4,図5に示すように、本実施形態では、分離爪52は、ホルダ部材56に一体的に組み込まれて分離爪ユニット57を構成している。さらに分離爪ユニット57は、ハウジング58、支持部材60、圧縮コイルバネ(付勢部材)61等の構成要素とともに、分離機構55を構成している。図4は、図3に示す分離機構55を上下方向に各構成要素ごとに分解したものである。すなわち、図3に示す各構成要素を以下のようにして、ほぼ上下方向に組み合わせることで、分離機構55全体を構成することができる。分離爪52をホルダ部材56で保持して分離爪ユニット57を構成し、この分離爪ユニット57の揺動支点部53を下方からハウジング58の支点受け部62に係合させ、さらに、支持部材60を下方からハウジング58に係合させる。なお、係合状態の支持部材60を図4中に二点鎖線で示している。この状態では、ハウジング58に対して支持部材60は固定的に係合されているのに対して、分離爪ユニット57は、揺動支点部53を基準として、上述の3軸に対して回転可能となる。この状態で、支持部材60の上向きのボス63と分離爪ユニット57の下向きのボス64との間に、圧縮コイルバネ61を介装する。これにより、分離爪ユニット57が上方に付勢されて、分離爪52の揺動支点部53が支点受け部62に押し付けられ、また、分離爪52の先端54が定着ローラ35の外周面50に当接されるようになる。
つづいて、分離機構55を構成する各構成要素について説明する。分離機構55は、ハウジング58と、分離爪52及びホルダ部材56からなる分離爪ユニット57と、支持部材60とを備えている。
ハウジング58は、図5,図6(a)に示すように、その下面側(裏面側)が段部になっていて、段部の前後方向(図5中の左右方向)及び左右方向(図6中の左右方向)の中央には、分離爪52の揺動支点部53が係合される四角錐台状の凹部からなる支点受け部62が形成されている。また、支点受け部62の前側及び後側には、支持部材60の一対の位置決め突起部65が嵌合される一対の位置決め凹部66が形成されている。また、位置決め凹部66の前後方向の外側には、支持部材60の一対のフック部67が下方から挿通されて上端に係合するフック係合孔68が上下方向に貫通されている。
分離爪52は、図3,図4に示す正面視における形状がほぼ「L」字形に形成されている。分離爪52は、上端にほぼ球形の揺動支点部53を有していて、この揺動支点部53は、上述のハウジング58の支点受け部62に係合されるようになっている。また、分離爪52の下端側は、定着ローラ35に向かって延びる楔状に形成されていて、その先端54を定着ローラ35の外周面50に当接させている。分離爪52は、図6(b)に示すように、先端54の近傍の前後方向の幅Wが広くなるように形成されている。ここで、分離爪52において楔形状を形成する2つの面について、図3中の先端54を基準として、定着ローラ35の正回転方向に沿っての上流側に位置して分離時のシートPの先端をガイドする面をガイド面70、また、正回転方向に沿っての下流側に位置する面を背面71とすると、上述の先端54は、ガイド面70と背面71とが交差する線状の部分であるといえる。図5,図6に示すように、分離爪52は、その前面及び後面に、それぞれ外側に突出された段部72が形成されていて、段部72の外側部分に形成された厚板状の圧入部73を、後述のホルダ部材56の前側板74及び後側板75の圧入孔76に圧入することで、ホルダ部材56に保持(固定)されている。
ホルダ部材56は、上述の分離爪52を挟んで前側と後側とで対面する前側板74と後側板75とを有していて、前側板74の内面から後方に突出された円柱状のホルダ幅規制部77の先端の小径の挿入部78を後側板の挿入孔80に嵌合することで組み合わされている。また、前側板74及び後側板75には、圧入孔76が穿設されていて、上述の分離爪52の圧入部73が圧入されている。前側板74及び後側板75のそれぞれの右端側における内面には、それぞれ内側に向けて支持軸81が突設されていて、これら支持軸81は、小径のコロ部材82を回動自在に支持している。これらコロ部材82は、図4に示すように、それぞれの下端部が、前側板74及び後側板75の下端から少し下方に突出するようになっていて、定着ローラ35の外周面50から分離されたシートPが円滑に搬送されるようにしている。また、前側板74及び後側板75のそれぞれの右端側における上部には、それぞれバネ用座部83が外側に向けて突設されている。バネ用座部83の下面には、圧縮コイルバネ61の上端が係合されるボス64が突設されている。上述の分離爪52は、このホルダ部材56に保持されて、全体として分離爪ユニット57を構成しており、分離爪ユニット57は、次に説明する支持部材60との間に介装される圧縮コイルバネ61によって上方に付勢されるようになっている。
支持部材は、図6(c)に示すように、上面視において「コ」字形に形成されていて、上述の分離爪ユニット57は、この内側に配置されるようになっている。図4,図5に示すように、支持部材60は、前端側と後端側とに、上方に向けて突設された一対の位置決め突起部65と、一対のフック部67とを有している。支持部材60は、これら位置決め突起部65が上述のハウジング58の位置決め凹部66に係合されることで、前後及び左右方向の位置決めがなされる。また、これらフック部67がハウジング58に係合されることで、上下方向に位置決めなされるとともに、ハウジング58に対して固定的に組みつけられる。支持部材60の前端側及び後端側の下部における右端側には、一対のバネ用座部84が形成されていて、これらバネ用座部84には、一対のボス63が上方に向けて突設されている。これは、後述する圧縮コイルバネ61の下端が係合されるものである。図7に示すように、支持部材60の前側及び後側のバネ用座部84と、分離爪ユニット57の前側板74及び後側板75との間には、適宜な間隙Gが形成されている。分離爪ユニット57は、この間隙Gの範囲内で前後方向への移動が許容される。つまり、支持部材60は、分離爪ユニット57が前後方向に移動しすぎないように、その移動範囲を規制している。
圧縮コイルバネ61は、一対のものが使用されていて、図4,図5に示すように、それぞれの下端を支持部材61の一対のボス63に係合させるとともに、それぞれの上端を分離爪ユニット57の一対のボス64に係合させている。図3に示すように、圧縮コイルバネ61は、分離爪52の揺動支点部53と先端54とを結ぶ線を下方から上方に横切るように分離爪ユニット57を付勢しているので、揺動支点部53をハウジング58の支点受け部62に押圧するとともに、分離爪52の先端54を、揺動支点部53を基準として(Z軸を基準として)同図中の反時計回りに付勢することで定着ローラ35の外周面50に当接させている。また、図7に示すように、一対の圧縮コイルバネ61は、分離爪52の先端54の幅Wよりも外側において、分離爪ユニット57を付勢しているので、揺動支点部53を通るX軸及びY軸を基準として、分離爪52の先端54を定着ローラ35の外周面50に安定状態で当接させることができる。これにより、トナー像の定着時に定着ローラ35の外周面50に密着されたシートを、その先端と定着ローラ35の外周面50との間に挿入して、外周面50から確実に分離させることができる。
本実施形態では、上述構成の分離機構55を採用しているため、分離爪52の先端54が全幅にわたって、平均的に定着ローラ35の外周面50に当接するようになっている。このため、トナー像の定着時にシートPに定着されないで、定着ローラ35の外周面50に残ったトナーを、分離爪52が確実に掻き取ることになり、その分、分離爪52にトナーが溜まりやすい。このような分離機構55に対して、本発明は、特に有効である。
本発明においては、トナー像の定着が終了したシートPが定着ローラ35の外周面50から分離された後に、制御手段47によってクリーニングモードを実行する。なお、本実施形態では、このクリーニングモードは、定着ローラ35の温度を、トナー像の定着時と同様の定着温度に維持するように制御した状態で行うものとする。クリーニングモードでは、定着ローラの回転を一旦、停止させ、その後、正回転又は逆回転させて、分離爪に付着している付着トナーを定着ローラの外周面に転移させるものである。
まず、図8(a),(b),(c)を参照して、分離爪52に付着した付着トナーを定着ローラ35の外周面50に転移させるメカニズムについて説明する。なお、(a)に示すように、分離爪52には、既に付着トナーtが溜まっているものとする。付着トナーのうち、分離爪52のガイド面70の先端54近傍に付着しているものを付着トナーt0、背面71側に付着しているものを付着トナーt1として適宜、区別する。また、付着トナーt0,t1の付着量は、トナー塊まではいたらないものとする。
トナー像の定着後のシートPが分離された定着ローラ35は、定着時の定着温度が維持されている。ここで、定着温度とは、トナーのガラス転移温度以上の温度であって、トナーを溶融させることができる温度をいう。この定着温度を維持した状態で、定着ローラ35の回転を停止させると、付着トナーのうち、定着ローラ35の外周面50に接触している部分及びその近傍の部分が定着ローラ35の熱で溶融されて外周面50に密着されて接触力が増大する。特に、同図に示す例では、分離爪52の背面71が先端54に向かって下方に傾斜しているため、溶融された付着トナーが重力によって、定着ローラ35の外周面50と分離爪52の背面71との間を、先端54に向かって流れようとする。このため、溶融された付着トナーが、外周面50に密着しやすい。なお、背面71が水平や、逆に先端54側が少し上方に傾斜している場合でも、程度の差はあるものの、溶融された付着トナーが、外周面50に密着されるという現象は見られる。この状態で(b)に示すように、定着ローラ35を逆回転(反時計回り)させると、分離爪52のガイド面70側の付着トナーt0が外周面50に引きずられるようにして外周面50側に転移する。転移した付着トナーt0は、定着ローラ35の逆回転に伴って同方向に移動し、定着ニップ部N(図2参照)において加圧ローラ36の外周面51に転移される。一方、定着ローラ35を停止させて付着トナーを溶融させた後、(c)に示すように、定着ローラ35を正回転(矢印R35方向:時計回り)させると、分離爪52の背面71側の付着トナーt1が外周面50に引きずられるようにして外周面50側に転移する。転移した付着トナーt1は、定着ロー35の正回転に伴って同方向に移動し、定着ニップ部Nにおいて加圧ローラ36の外周面51に転移される。このように、定着ローラ35を一旦、停止させた後、逆回転させた場合には、分離爪52のガイド面70側の付着トナーt0を除去することができ、一方、正回転させた場合には、分離爪52の背面71側の付着トナーt1を除去することができる。さらに、逆回転又は正回転させた後に再度停止させ、その後、停止させる前の回転方向とは反対の、正回転又は逆回転させた場合には,分離爪52のガイド面70及び背面71のいずれの付着トナーt0,t1をも除去することができる。なお、上述の定着ローラ35の停止後の逆回転や正回転によってすべての付着トナーを除去することはできない場合であっても、付着トナーの少なくとも一部を除去することができるので、付着トナーがさらに成長してトナー塊となることを防止することができる。
図9を参照して、制御手段47によって実施されるクリーニングモードのタイミングチャートを示す。なお、同図では、トナー像が定着されたシートPが定着ローラ35から分離された後に、クリーニングモードを実行する場合、すなわち定着ローラ35を一旦停止させ、所定時間後に逆回転させた後、再度、停止させ、所定時間後に正回転するクリーニングモード(第2のクリーニングモード)を説明する。また、同図では、クリーニングモードを、連続画像形成中に画像形成動作を一旦、中断する必要が生じた場合、例えば、図1に示す画像形成装置1において、イエローの現像器32Y中のトナーが所定量以下になってこの現像器32Yにイエローのトナーを補給する必要が生じた場合について説明する。
図9中の(a)は、画像書き出し信号、すなわち図1に示す露光装置22による露光開始のタイミングを設定する信号である。画像を書き出す場合、すなわち帯電ローラ21による均一帯電後の感光ドラム20表面を露光装置22によって露光する場合には、この信号のONにタイミングを合わせて、露光を開始する。この画像書き出し信号は、画像形成部11におけるその後の現像プロセスや転写プロセス、シート給送部10のレジストローラ対17による画像形成部11へのシートPの供給タイミング等の基準となる信号である。なお、画像書き出し信号は、所定の時間間隔でONされていて、この信号がONであっても、露光装置22がONされない場合は、画像の書き出しは行われない。(b)は、シート排出スイッチ(排出SW:不図示)のON/OFFを示している。シート排出スイッチは、例えば、図1中の排出ローラ対42の直近下流側に配設されていて、シートPの排出が完了したことを検知するスイッチである。このシート排出スイッチは、トナー像定着後のシートPの排出動作中は、一旦、ONとなり、その後、排出動作が完了するとOFFになる。(c)のロータリモータ(不図示)は、図1中の現像装置23のロータリ31を回転させるモータである。このロータリモータをONすることにより、感光ドラム20上の静電潜像の現像に供される色の現像器を、感光ドラム20表面に対向する現像位置Dに配置したり、また、現像器内のトナーが不足して、補給が必要となったときに、その現像器をトナー補給位置(不図示)に移動させたりする。(d)のメインモータ(不図示)は、画像形成部11における各プロセス機器を動作させるモータである。例えば、感光ドラム20を所定のプロセススピード(周速度)で回転させるモータである。(e)のフィードモータ(不図示)は、図1中のシート給送部10の各ローラを回転させるモータである。ただし、フィードモータがONであっても、給送ローラ15に給紙信号が入力されなければ、シートPの給送は行われない。(f)の定着モータは、定着ローラを回転させるモータである。本実施形態では、定着モータ46(図2参照)は、正回転及び逆回転が可能であり、その回転方向、並びに回転開始及び回転停止のタイミングは、制御手段47によって制御されている。
複数枚のシートPに連続して画像を形成する連続画像形成動作中に、例えば、イエローの現像器32Y内に配置されているトナー残量検知センサ(不図示)がトナーの残量不足を検知した場合、図1に示す給送ローラ15の動作を停止して、給紙を中断する。そして、シート排出スイッチにより、現在、画像形成中のシートPの排出が確認された後、トナーの補給工程を開始する(時間S0)。トナー補給工程の開始後、最初の画像書き出し信号G1があった後、ロータリモータをONし、ロータリ31を回転させて(H1)、イエローの現像器32Yをトナー補給位置(不図示)に配置し、ロータリモータをOFFする。トナー補給位置に配置された現像器32Yに対して、イエローの補給用のトナーを収納されているトナーコンテナ(不図示)から、トナーを補給する。トナーの補給が完了したら、ロータリモータをONし(H2)、ロータリ31を回転させてホームポジションに移動させる。これにより、イエローのトナーの補給工程が終了する(時間S5)。なお、トナー補給工程中は、シートPの給搬送や排出は行われないので、シート排出スイッチは、OFF状態を維持する。また、メインモータはON状態を維持して、感光ドラム20の回転状態を維持する。また、フィードモータも回転状態を維持して、シート給紙信号が入力された際に、直ちにシートPの給送を開始することができるように待機している。
本実施形態では、上述のトナー補給工程が開始されてから終了するまでの間(時間S0〜S5の間)に、クリーニングモードを開始し(時間S0)、終了して(時間S4)、分離爪52に付着している付着トナーを定着ローラ35の外周面50に転移させるようにしている。
上述のトナー補給工程に入ると同時に、クリーニングモードを開始する。まず、定着モータをOFFして、それまで正回転していた定着ローラ35を停止させる(時間S0:第1の停止工程P1の開始)。なお、クリーニングモードは、連続画像形成中にその動作を一時、中断して行うものであるので、連続画像形成を再開した際には、直ちに定着が行えるように、クリーニングモード中も、定着ローラ35の温度は、定着時と同様の定着温度に維持するようにしている。本実施形態では、定着ローラ35は第1の停止工程P1では10秒間停止させている。これにより、図8(a)に示すように、分離爪52に付着している付着トナーは、定着ローラ35の熱によって溶融され、定着ローラ35の外周面50に密着されて接着力が増加する。第1の停止工程P1を10秒間続けた後、定着モータを逆転させて、定着ローラを逆回転させる(時間S1:第1のクリーニング回転工程P2の開始)。これにより、図8(b)に示すように、分離爪52のガイド面70側の付着トナーt0が分離爪52から定着ローラ35の外周面50に転移される。転移した付着トナーt0は、定着ローラ35の逆回転に伴って回転し、定着ニップ部Nにおいて加圧ローラ36の外周面51に転移される。なお、この加圧ローラ36の外周面51に転移された付着トナーt0は、連続画像形成が再開された際に後続のシートPの裏面に付着されて除去することになる。この際、シートに付着するトナーの量が少量であれば、目視しても目立つことはなく、画像品質を大きく低下させるようなことはない。なお、加圧ローラ36の外周面51に付着したシートを除去するために、画像形成を形成しないシート、つまりクリーニング専用のシートを定着ニップ部Nに通過させるようにしてもよい。
本実施形態では、定着ローラ35の逆回転(第1のクリーニング回転工程P2)は、2秒間としている。この2秒間は、例えば、定着ローラ35が3回転する程度の時間である。定着ローラ35を2秒間逆回転させた後、再度、停止させる(時間S2:第2の停止工程P3の開始)。この第2の停止工程P3により、分離爪52の背面71側に付着している付着トナーt1は、定着ローラ35の熱によって溶融され、定着ローラ35の外周面50に密着されて接着力が増加する。第2の停止工程P3を10秒間続けた後、定着モータを正転させて、定着ローラ35を正回転させる(時間S3:第2のクリーニング回転工程P4の開始)。これにより、図8(c)に示すように、分離爪52の背面71側の付着トナーt1が分離爪52から定着ローラ35の外周面50に転移される。転移した付着トナーt1は、定着ローラ35の正回転に伴って回転し、定着ニップ部Nにおいて加圧ローラ35の外周面50に転移される。この付着トナーt1も、連続画像形成が再開された際に後続のシートPの裏面に付着されて除去することになる。この際、シートに付着するトナーの量が少量であれば、目視しても目立つことはなく、画像品質を大きく低下させるようなことはない。第2のクリーニング回転工程P4が終了すると(時間S4)、定着モータをOFFして定着ローラ35を停止させ、上述のトナー補給工程が終了するのを待つ。トナー補給工程が終了すると(時間S5)、ジョブが再開される。ロータリモータがONされ、ロータリ31が回転されて(H3)、4色フルカラー画像の形成時の第1色目であるイエローの現像器32Yが現像位置Dに配置される。これと同時に定着モータがONされ、定着ローラ35が正回転されて、トナー像の定着に備える。
本実施形態によると、制御手段47により、定着ローラ35の回転を制御して、クリーニングモードを実行すること、すなわち、定着ローラ35を停止させる第1の停止工程P1、定着ローラを逆回転させる第1のクリーニング回転工程P2、再度、定着ローラ35を停止させる第2の停止工程P3、定着ローラ35を正回転させる第2のクリーニング回転工程P4という、簡単な工程(制御)を連続して行うことで、分離爪52のガイド面70及び背面71の付着トナーの少なくとも一部を定着ローラ35の外周面50に転移させて除去することができる。このクリーニングモードを、分離爪52に付着した付着トナーがトナー塊に成長する前に実行することで、トナー塊がシートPを汚染する画像不良を未然に防止することができる。
また、本実施形態では、クリーニングモードを、連続画像形成時に連続画像形成動作を一旦中断する必要がある場合にその中断期間中に行うようにしているので、クリーニングモードを実行するための時間を特に確保する必要がない。なお、図9に示す例において、トナー補給工程よりも、クリーニングモードの方が多くの時間が必要な場合には、クリーニングモードが終了した後に、ジョブを再開するようにすればよい。この場合でも、クリーニングモードを実行するためだけの時間は、クリーニングモードに要する時間から、トナー補給工程に要する時間を引いた分だけですむ。
なお、上述のような、「連続画像形成時に連続画像形成を一旦中断する必要がある場合」としては、例えば、キャリブレーション、ベルトリフレッシュ、ドラムリフレッシュ、帯電フィードバック、ベルトクリーニングブラシリフレッシュ、等を行う場合が挙げられる。ここで、キャリブレーションとは、トナーとキャリヤとを主成分とする2成分現像剤を使用した場合の、トナーの消費に伴うトナー濃度の変化や画像形成内の温度上昇によってカラー画像の色味が変化するが、この変化を抑制するために一定の時間間隔ごとに中間転写ベルト28上に濃度調整用の画像を形成することをいう。また、ベルトリフレッシュとは、トナーの外添剤当による中間転写ベルト28の表面の汚染を防止するために、一定タイミングごとに中間転写ベルト28をベルトクリーナ33によりクリーニングすることをいう。また、ドラムリフレッシュとは、高湿環境下における像流れや感光ドラム20の表面感度の変化による画像ムラを抑制するために、一定タイミングごとに感光ドラム20の表面の研磨やトナーをまぶした上でのクリーニング動作を行うことをいう。また、帯電フィードバックとは、画像形成装置本体内の温湿度の変化に伴う帯電領域の変化を防止するために、一定タイミングごとに帯電ローラ21から感光ドラム20に流れ込む電流等を測定してその結果を帯電電圧にフィードバックすることをいう。また、ベルトクリーニングブラシリフレッシュとは、中間転写ベルト28をクリーニングするブラシ(不図示)の表面異物を除去するために、一定タイミングごとにブラシ表面をブレードで掻き取ることをいう。
上述の動作と並行して、クリーニングモードを実行することで、クリーニングモードを実行するための個別な時間を確保する必要がなくなる。
なお、クリーニングモードを実行するタイミングとしては、上述のほかに、例えば、所定の時間間隔ごと、画像形成の所定枚数ごとなどが挙げられるが、この場合には、クリーニングモードを実行するための時間を個別に確保することが必要となる。
上述のクリーニングモードでは、第1のクリーニング回転工程P2で定着ローラ35を逆回転させ、第2のクリーニング回転工程P4で定着ローラ35を正回転させる場合を説明したが、これとは逆に、第1のクリーニング回転工程P2で定着ローラ35を正回転させ、第2のクリーニング回転工程P4で定着ローラ35を逆回転させるようにしてもよい。
上述の例では、クリーニングモードとして、第1の停止工程P1、第1のクリーニング回転工程P2、第2の停止工程P3、第2のクリーニング回転工程P4を有する場合を例に説明したが、本発明は、例えば、上述の第1の停止工程P1と、第1のクリーニング回転工程P2からなるクリーニングモード(第1のクリーニングモード)を実行するようにしてもよい。この第1のクリーニングモードでは、分離爪52のガイド面70と背面71と付着した付着トナーのうち、いずれか一方の付着トナーを定着ローラ35の外周面50に転移させることができる。例えば、定着ローラ35を、第1のクリーニング回転工程P2において逆回転させれば、分離爪52のガイド面70側の付着トナーt0を転移させることができ、正回転させれば、分離爪52の背面71側の付着トナーt1を除去することができる。
また、上述では、第1の停止工程P1及び第2の停止工程P3をそれぞれ10秒に設定し、第1のクリーニング回転工程P2及び第2のクリーニング回転工程P4をそれぞれ2秒に設定したが、これらは一例であって、例えば、実機による実験等を行って、その実機に適した値を設定すればよい。
また、上述では、分離爪52として、その先端54が揺動支点部53を中心としてX軸、Y軸、Z軸の周りに回転できるようにして先端54が定着ローラ35の外周面50に良好に追従する例を説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、図10に示すように、分離爪52を前後方向に向けた軸85を基準として揺動自在に支持し、分離爪52の上端に設けられたフック85と画像形成装置本体側の係止部86との間に引っ張りばね87を介装する。この引っ張りばね87により、分離爪52を反時計回りに付勢し、これより、先端54を定着ローラ35の外周面50に当接させるような構成を採用してもよい。このような分離爪52に対しても、本発明は上述と同様の効果を奏することができる。
また、上述の例では、定着回転体及び加圧部材が、いずれもドラム状の定着ローラ35、加圧ローラ36である場合を例に説明したが、定着回転体と加圧部材とのうちの一方がベルト状で他方がドラム状、あるいは双方がベルト状である場合も、原理的には本発明を適応することができる。さらに、加圧部材については、ブロック状のものであってもよい。ただし、この場合には、定着ニップ部Nを含む、シートPが摺擦される部分は、シートPとの間の摩擦力が低くなるように構成する必要がある。
また、上述では、本発明を、電子写真方式で、かつロータリ現像方式、中間転写方式の4色のフルカラーの画像形成装置1に適用した場合を例に説明したが、シートPに対してトナーによってトナー像を形成し、このトナー像を定着装置によって加熱・加圧して定着する方式の画像形成装置であれば、任意の構成の画像形成装置に対して適用することが可能である。例えば、それぞれ感光ドラムを有する4色の画像形成ステーションを備え、これら画像形成ステーションにより、搬送ベルトに担持されて搬送されるシートに直接、4色のトナー像を順次に転写していく、いわゆるタンデム方式の4色フルカラーの画像形成装置や、モノクロの画像形成装置、さらには、静電記録方式の画像形成装置に対しても本発明を適用することができる。
本発明は、分離爪に付着した付着トナーを、トナー塊に成長する前に定着回転体に転移させて除去する場合を例に説明したが、本発明は、例えば、定着回転体に相当する回転体と、回転体に接触配置された、分離爪に相当する部材とを備え、分離爪相当部材に付着した、熱によって溶融可能な物質を、分離爪相当部材から定着回転体相当部材に転移させる一般的な場合にも適用することが可能である。
本発明に係る定着装置を備えた、本発明に係る画像形成装置を正面側から見た概略構成を模式的に示す図である。 正面側から見た定着装置近傍の拡大図である。 正面側から見た分離機構の拡大図である。 分離機構を正面側から見た分解斜視図である。 分離機構を図4中の矢印A方向(左側)から見た分解斜視図である。 (a),(b),(c)は、この順に、ハウジング、分離爪ユニットの分解状態、支持部材を上方から見た図である。 分離爪ユニットと支持部材とを組み合わせた状態を上方から見た図である。 (a),(b),(c)は、分離爪に付着した付着トナーを定着ローラの外周面に転移させる原理を説明する図である。 第2のクリーニングモードを説明するタイミングチャートである。 分離爪の他の構成を説明する正面図である。
符号の説明
10……シート給送部、11……画像形成部、12……定着部、35……定着ローラ(定着回転体)、36……加圧ローラ(加圧部材)、37……定着装置、46……定着モータ(駆動手段)、47……制御手段、50……外周面、52……分離爪、54……先端、61……圧縮コイルバネ(付勢部材)、N……定着ニップ部、P……シート、P1……第1の停止工程、P2……第1のクリーニング回転工程、P3……第2の停止工程、P4……第2のクリーニング回転工程、R35……定着時の定着ローラ(定着回転体)の回転方向、t0,t1……付着トナー、

Claims (10)

  1. 加熱されて正回転される定着回転体の外周面に加圧部材を圧接させて定着ニップ部を形成し、未定着トナー像を担持したシートをそのトナー像担持面が前記定着回転体の外周面に接触するように前記定着ニップ部に挿通することよって前記未定着トナー像を前記シート担持面に定着し、トナー像が定着された後のシートを、前記定着回転体の外周面に分離爪の先端を当接させることにより、前記定着回転体の外周面から分離する定着装置において、
    前記定着回転体を前記正回転又は逆回転させる駆動手段と、
    前記駆動手段を制御して、前記定着回転体の回転動作を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記定着回転体を定着温度に維持した状態で、前記シートが前記定着回転体の外周面から分離された後に前記分離爪に付着している付着トナーを前記定着回転体の外周面に転移させるクリーニングモードを有し、前記クリーニングモードにおいて、前記定着回転体を停止させる第1の停止と、その後、前記正回転又は前記逆回転させる第1のクリーニング回転と、前記第1のクリーニング回転につづいて、前記定着回転体を停止させる第2の停止と、その後、前記第1のクリーニング回転とは反対方向に前記定着回転体を回転させる第2のクリーニング回転とを行うようになっており、
    前記分離爪の先端は、前記定着回転体の前記第1の停止,前記第2の停止,前記正回転及び前記逆回転の際に前記定着回転体の前記外周面に接触している、
    ことを特徴とする定着装置。
  2. 前記分離爪は、X軸,Y軸及びZ軸の3軸の回りを回転できるように支持されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記定着ニップ部において、前記定着回転体の外周面が前記加圧部材に食い込んでいる、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記分離爪は、前記先端が、前記定着回転体の外周面に、前記定着回転体の回転方向に対してカウンタ方向に当接される、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記分離爪の前記先端を、付勢状態で前記定着回転体の外周面に当接させる付勢部材を有する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 前記制御手段は、所定の時間間隔で、前記クリーニングモードを行う、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 前記制御手段は、複数枚のシートに連続して定着を行う際の、先行するシートと、このシートに後続するシートとの間のシート間で前記クリーニングモードを行う、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の定着装置。
  8. 前記定着回転体がドラム状に形成された定着ドラムである、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の定着装置。
  9. 前記定着回転体がベルト状に形成された定着ベルトである、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の定着装置。
  10. シートのトナー像担持面に未定着トナー像を形成する画像形成部と、前記未定着トナー像をシート担持面に定着させる定着部と、を備えた画像形成装置において、
    前記定着部に、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の定着装置が配設されている、
    ことを特徴とする画像形成装置。
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