JP5017551B2 - 光電変換装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、球状の光電変換素子を搭載した光電変換装置の製造方法に関する。
クリーンなエネルギー源として光電変換装置が注目されている。代表的な光電変換装置は、結晶シリコン半導体ウエハからなる素子を用いたもの、およびアモルファスシリコンからなる半導体層を用いたものである。前者は、単結晶インゴットの製造、および単結晶インゴットから半導体ウエハを製造するまでの工程が繁雑であり、しかも結晶の切削屑などにより高価なシリコン原料の利用率が低いので、コスト高となる。後者は、シリコンの未結合手に水素が結合しているアモルファス構造が、光照射によって水素が放たれて構造変化を起こしやすいため、光電変換効率が光照射により徐々に低下するという問題がある。
上記のような特性低下がなく、安価で、高出力が期待できる光電変換装置として、第1半導体である球状のp型半導体の表面に、第2半導体層であるn型半導体層を形成した光電変換素子を用いた球状太陽電池が検討されている。これに関しては、例えば、穴のあいた偏平なアルミニウム箔にシリコン(Si)の球状素子を埋込み、そのアルミニウム箔の裏面から、n型半導体層をエッチングして内部のp型半導体を露出させ、露出したp型半導体を、もう1つのアルミニウム箔に接続して構成したソーラ・アレーが提案されている(特許文献1など)。
この提案は、直径1mm前後の小さな素子を用いることで光電変換部全体の平均厚みを薄くし、高純度Siの使用量を軽減しようとするものである。しかし、この球状太陽電池は反射光を活用しない方式なので、素子当たりの出力が低い。従って、モジュールの受光面当たりの変換効率を向上させるために、多数の素子を相互に近接して配置する必要がある。そのため、素子とアルミニウム箔との接続作業が繁雑な上に、素子数が多くなり、原価を低減させる効果が少ない。
また、上記提案には、アルミニウム箔製の導電体層とSi半導体とを接合して良好な電気的接続を得るために、500〜577℃で熱処理をして、接合部にアルミニウムとSiの合金層を形成する方法が含まれている。第2半導体層は厚み0.5μm以下の薄層であるため、上記の熱処理時に導電体層が第2半導体層を突き抜け、短絡現象を引き起こす。このため、開放電圧および曲線因子等の大幅な低下を招く欠点がある。
これらの問題を解決するため、多数の凹部を有する支持体の各凹部内に直径1mm前後の球状の光電変換素子を取り付け、凹部内面を反射鏡として働かせる太陽電池が提案されている(特許文献2、3および4)。これらの太陽電池はマイクロ集光型または低集光型球状太陽電池と呼ばれている。この構成による第1の利点は、素子の材料、特に高価なSiの使用量を低減できることである。第2の利点は、反射鏡の作用により、直接照射される光の4〜6倍の光を素子に照射できるので、光を有効に利用できることである。
この種の光電変換装置の従来の代表的な製造方法として、本発明者らが先に行った提案(特許文献4)について説明する。光電変換素子は、球状の第1半導体およびその表面を被覆する第2半導体層からなり、第1半導体の一部は第2半導体層から露出している。第1半導体の露出部および第2半導体層にはあらかじめ電極が形成されている。この素子を個々に取り付ける複数の凹部を有する支持体は、第2半導体層と電気的に接続される第2導電体層およびその背面に設けた電気絶縁層からなっている。電気絶縁層の背面には、第1半導体の電極を相互に電気的に接続する第1導電体層が取り付けられる。
この構成によると、支持体に素子を配置する以前に、高温の熱処理を要する電極形成を行うので、電極と導電体層との接続工程など、素子を支持体に装着した後の工程を、比較的低温下で実施できるという利点を有する。しかし、第2半導体層側の電極を第2半導体層の開口部周辺の曲面上に設けるため、正確に位置決めされた位置に、微細な形状に電極を形成することが困難であり、量産には不向きである。
また、上記の支持体は、素子を収納する凹部を有する第2導電体層と電気絶縁層とからなる二層構造になっている。この支持体は、例えば、金属シートを加工して底部に孔を有する複数の凹部を形成した第2導電体層と、前記孔に対応した孔を有する電気絶縁性シートとを重ね合わせて、一体化して作製される。しかし、実際には、接着や熱圧着などにより両者を一体化する過程において、樹脂製の電気絶縁性シートが変形するため、孔のピッチや寸法、形状が変化して位置ずれが起こり易く、精度良く支持体を製作することは困難である。特許文献2および3に開示されている三層構造の支持体においても上記の二層構造の支持体と同様の問題がある。
さらに、球状太陽電池では、極めて小さい多数の球状素子の全てを支持体の個々の小さい凹部内の所定位置に、正確かつ迅速に装着し、固定することが非常に重要な課題である。もし、素子の位置決めが不正確であったり、球状太陽電池の製造工程中や使用中に位置づれを起こしたりすると、第2導電体層が第1半導体の露出部や電極と接触して短絡したり、半導体側と導電体層側との電気的接続ができなかったりするなどの問題を引き起こす。素子が脱落すれば光電変換装置の出力が低下する。
この問題を解決するため、例えば、特許文献4では、導電性ペーストを第2半導体側電極に塗布した素子を支持体の凹部内に位置決めした後、加熱して素子を固定する方法が提案されている。しかし、この方法には、微小な電極部に導電性ペーストを高速で塗布することが困難なことや、素子を支持体に位置決めする過程で、素子に塗布した導電性ペーストが凹部の反射鏡部分に付着して光電変換効率を低下させるなどの問題がある。また、上記提案においては、あらかじめ、第1半導体側および第2半導体層側にそれぞれの電極を形成した素子を支持体の凹部に位置決めする。そのため、素子を特定の姿勢に制御した状態で支持体の凹部に配置するための煩雑な工程を必要とし、生産性に難点がある。
特開昭61−124179号公報 特開2002−50780号公報 特開2002−164554号公報 特開2004−63564号公報
本発明の第1の目的は、上記のように、球状の第1半導体及びその表面を被覆する第2半導体層からなる複数のほぼ球状の光電変換素子、前記光電変換素子を1個ずつ配置するための複数の孔を有し、第2半導体層と電気的に接続された導電性の支持体、並びに、前記支持体の裏面に電気絶縁層を介して接合され、電気絶縁層の孔および第2半導体層の開口部をとおして第1半導体と電気的に接続された導電体層からなる光電変換装置の組み立て方法を合理化し、信頼性の高い光電変換装置を提供することである。
すなわち、本発明は、光電変換素子をその第2半導体層を電気的かつ物理的に導電性の支持体に接続した組立体を構成した後、支持体の裏面に、電気絶縁層を介して光電変換素子の第1半導体に電気的に接続された導電体層を形成する方法を改良するものである。
本発明の第2の目的は、特に、特許文献4に記載のような構造の光電変換装置の効率的な製造方法を提供することである。
本発明による光電変換装置は、複数の凹部を隣接して表面に有し、前記各凹部がその底部に光電変換素子を配置するための孔を有する導電性の支持体、前記支持体の孔の部分に装着された光電変換素子、および前記支持体の裏面に電気絶縁層を介して接合された導電体層を具備し、前記光電変換素子は、第1半導体およびその表面を被覆する第2半導体層を具備し、第2半導体層は前記支持体に電気的に接続され、第1半導体は、前記第2半導体層の開口部および電気絶縁層の孔をとおして、導電性ペーストの固化層により前記導電体層に電気的に接続されている。
本発明の特徴は、支持体の裏面に形成された電気絶縁層の孔に露出している第1半導体の露出部、またはその露出部に設けられた電極と接続するための導電体層を形成する金属シートに、あらかじめ前記電気絶縁層の孔と連通する孔を設ける。金属シートは、さらに、前記支持体の隣接する前記凹部の境界部の裏面に対応する部位の一部に孔、切り欠きまたは切り込みを有する。このような金属シートを前記電気絶縁層に貼り合わせる。
第1半導体の露出部またはその露出部に設けられた電極と金属シートとを接続する導電性ペーストは、金属シートを貼り合わせる前に電気絶縁層の孔内を満たすより過剰な量を前記孔の部分に充填ないし塗布する。または金属シートを貼り合わせた後に、電気絶縁層および金属シートの孔内を満たすか、それより過剰な量を当該孔の部分に充填ないし塗布する。こうして導電性ペーストが第1半導体の露出部または電極と金属シートの孔の周縁部とに十分に接触している状態において、加熱により導電性ペーストを固化させる。
導電性ペーストには、低融点ガラスフリットをバインダーとする低温ガラスフリット型導電性ペーストまたは熱硬化性樹脂をバインダーとする樹脂型導電性ペーストが用いられる。この種の導電性ペーストは、加熱により固化させる際、溶剤などの気化成分が発生する。しかし、ここに用いる金属シートは、あらかじめ孔が設けてあるから、気化成分が、電気絶縁層と金属シートとの間に介在することなく容易に外部に逸散する。また、電気絶縁層と金属シートを連通する孔内で固化された導電性ペーストにより両者が強固に結合される。これらの作用により、両者間の接合が不十分になったり、第1半導体または電極と金属シートとの電気的な導通が不安定になったりするおそれはまったくなくなる。金属シートは、第1半導体と金属シートとを接続するための導電路となる孔の他に、電気絶縁層と金属シートをさらに強固に結合させるための孔または切り欠きないし切り込みを有する
本発明により光電変換装置を製造するには、まず、複数の凹部を隣接して表面に有し、前記各凹部がその底部に前記光電変換素子の1つを配置するための孔を有する支持体、およびこの支持体に固定された光電変換素子からなる組立体を準備する。前記の組立体における光電変換素子は、いくつかの態様がある。第1の態様の素子は、第1半導体およびその全表面を被覆する第2半導体層を具備する。第2の態様の素子は、第1半導体およびその表面を被覆する第2半導体層を具備し、第2半導体層は、第1半導体の一部を露出させる開口部を有する。第3の態様の素子は、第2の態様の素子に、第1半導体の露出部に形成された電極をさらに備える。第2および第3の態様の素子は、それぞれその第1半導体の露出部および電極が支持体の裏面に臨むように支持体に固定される。前記の素子は、さらに第2半導体層の表面に反射防止膜を有していてもよい。
上記の組立体に対して、支持体の裏面に、電気絶縁層および金属シートが順次に接合される。そして、それぞれ素子の態様に応じて金属シートと第1半導体との電気的な接続がなされる。
本発明は、複数の凹部を隣接して表面に有し、前記各凹部がその底部に前記光電変換素子の1つを配置するための孔を有する支持体に固定された光電変換素子の第1半導体側と、支持体の裏面に電気絶縁層を介して接合される導電体層を構成する金属シートとを導電性ペーストにより接続するに際し、前記金属シートには、接続されるべき第1半導体の露出部または電極と対応する位置に孔を有するとともに前記支持体の隣接する前記凹部の境界部の裏面に対応する部位の一部に孔、切り欠きまたは切り込みを有するものを用いる。このため、導電性ペーストを固化する際に、ペーストから発生する気化成分により、電気絶縁層と金属シートとの接合が不十分になったり、第1半導体または電極と金属シートとの電気的な導通が不安定になったりするおそれはない。
本発明の光電変換装置の第1の製造方法は、
(a)球状の第1半導体およびその全表面を被覆する第2半導体層からなる複数のほぼ球状の光電変換素子、並びに、複数の凹部を隣接して表面に有し、前記各凹部がその底部に前記光電変換素子の1つを配置するための孔を有する導電性の支持体からなり、前記光電変換素子がその第2半導体層が前記孔の縁部に電気的かつ物理的に接続され、かつ光電変換素子の一部が前記支持体の裏面側に臨んでいる組立体を準備する工程、
(b)前記支持体の裏面側に露出している第2半導体層の少なくとも一部を除去することにより、前記第1半導体の一部を露出させる開口部を形成する工程、
(c)前記支持体の裏面に電気絶縁層を形成する工程、
(d)前記電気絶縁層に、前記第1半導体の露出部の少なくとも一部を露出させる孔を形成する工程、
(e)前記電気絶縁層の上に、前記電気絶縁層の孔と連通する孔を有するとともに前記支持体の隣接する前記凹部の境界部の裏面に対応する部位の一部に孔、切り欠きまたは切り込みを有する金属シートを貼り合わせる工程、および
(f)前記工程(e)の前または後に、前記電気絶縁層の孔または前記電気絶縁層の孔およびこの孔と連通する金属シートの孔に、前記素子の第1半導体と金属シートとを電気的に接続するための導電性ペーストを充填する工程、および
(g)前記導電性ペーストを固化させる工程、
を含むことを特徴とする。
本発明の光電変換装置の第2の製造方法は、
(a)球状の第1半導体およびその全表面を被覆する第2半導体層からなる複数のほぼ球状の光電変換素子、並びに、複数の凹部を隣接して表面に有し、前記各凹部がその底部に前記光電変換素子の1つを配置するための孔を有する導電性の支持体からなり、前記光電変換素子がその第2半導体層が前記孔の縁部に電気的かつ物理的に接続され、かつ光電変換素子の一部が前記支持体の裏面側に臨んでいる組立体を準備する工程、
(b)前記支持体の裏面に電気絶縁層を形成する工程、
(c)前記電気絶縁層に、前記光電変換素子の一部を露出させる孔を形成する工程、
(d)前記電気絶縁層の孔に露出している第2半導体層の少なくとも一部を除去することにより、前記第1半導体の一部を露出させる開口部を形成する工程、
(e)前記電気絶縁層の上に、前記電気絶縁層の孔と連通する孔を有するとともに前記支持体の隣接する前記凹部の境界部の裏面に対応する部位の一部に孔、切り欠きまたは切り込みを有する金属シートを貼り合わせる工程、および
(f)前記工程(e)の前または後に、前記電気絶縁層の孔または前記電気絶縁層の孔およびこの孔と連通する金属シートの孔に、前記素子の第1半導体と金属シートとを電気的に接続するための導電性ペーストを充填する工程、および
(g)前記導電性ペーストを固化させる工程、
を含むことを特徴とする。
本発明の光電変換装置の第3の製造方法は、
(a)球状の第1半導体およびその表面を被覆する第2半導体層からなり、前記第2半導体層が前記第1半導体を露出させる開口部を有する複数のほぼ球状の光電変換素子、並びに、複数の凹部を隣接して表面に有し、前記各凹部がその底部に前記光電変換素子の1つを配置するための孔を有する導電性の支持体からなり、前記光電変換素子がその第2半導体層が前記孔の縁部に電気的かつ物理的に接続され、かつ前記第1半導体の露出部が前記支持体の裏面側に臨んでいる組立体を準備する工程、
(b)前記支持体の裏面に電気絶縁層を形成する工程、
(c)前記電気絶縁層に、前記第1半導体の露出部の少なくとも一部を露出させる孔を形成する工程、
(d)前記電気絶縁層の上に、前記電気絶縁層の孔と連通する孔を有するとともに前記支持体の隣接する前記凹部の境界部の裏面に対応する部位の一部に孔、切り欠きまたは切り込みを有する金属シートを貼り合わせる工程、
(e)前記工程(d)の前または後に、前記電気絶縁層の孔または前記電気絶縁層の孔およびこの孔と連通する金属シートの孔に、前記素子の第1半導体と金属シートとを電気的に接続するための導電性ペーストを充填する工程、および
(f)前記導電性ペーストを固化させる工程、
を含むことを特徴とする。
前記第1ないし第3の製造方法において、第1半導体と金属シートとを電気的に接続するには、第1半導体の露出部に電極を形成し、この電極と金属シートとを接続する方法が好ましい。そのような方法を実施するには、第1半導体の露出部を形成した後に、その露出部に電極を形成する。
本発明の光電変換装置の第4の製造方法は、
(a)球状の第1半導体およびその表面を被覆する第2半導体層からなり、前記第2半導体層が前記第1半導体を露出させる開口部を有する複数のほぼ球状の光電変換素子、前記第1半導体の露出部に形成された電極、並びに、複数の凹部を隣接して表面に有し、前記各凹部がその底部に前記光電変換素子の1つを配置するための孔を有する導電性の支持体からなり、前記光電変換素子がその第2半導体層が前記孔の縁部に電気的かつ物理的に接続され、かつ前記電極を有する第1半導体の露出部が前記支持体の裏面側に臨んでいる組立体を準備する工程、
(b)前記支持体の裏面に電気絶縁層を形成する工程、
(c)前記電気絶縁層に前記電極の少なくとも一部を露出させる孔を形成する工程、
(d)前記電気絶縁層の上に、前記電気絶縁層の孔と連通する孔を有するとともに前記支持体の隣接する前記凹部の境界部の裏面に対応する部位の一部に孔、切り欠きまたは切り込みを有する金属シートを貼り合わせる工程、
(e)前記工程(d)の前または後に、前記電気絶縁層の孔または前記電気絶縁層の孔およびこの孔と連通する金属シートの孔に、前記素子の電極と金属シートとを電気的に接続するための導電性ペーストを充填する工程、および
(f)前記導電性ペーストを固化させる工程、
を含むことを特徴とする。
本発明に用いる光電変換素子を説明する。
まず、第1の態様の素子は、球状の第1半導体の全表面が第2半導体層で被覆されている。
球状の第1半導体は、例えば、極微量のホウ素を含むp型多結晶Si塊を坩堝内に供給し、不活性ガス雰囲気中で溶融させ、この融液を坩堝底部の微小なノズル孔から滴下させ、その液滴を自然落下中に冷却して固化させることにより、作製することができる。この第1半導体は、多結晶または単結晶のp型半導体である。通常は、その表面を研磨し、さらにエッチングなどにより表面層の約50μmを除去した後、球状の第1半導体として用いる。
p型の第1半導体を、例えば、オキシ塩化リンを拡散源として800〜950℃で10〜30分間熱処理することにより、その表面に、第2半導体層、即ちn型半導体層として、厚さ約0.5μm程度の燐の拡散層が形成される。n型半導体層は、フォスフィンを含むシランなどの混合ガスを用いたCVD法によって形成することもできる。
ここでは、第1半導体がp型半導体であり、第2半導体層がn型半導体層である光電変換素子を例示したが、素子は、第1半導体がn型半導体であり、第2半導体層がp型半導体層であってもよい。第1半導体は、芯体の外周面に第1半導体層が被覆されたものや、中心付近が空洞のものであってもよい。第1半導体は、真球が好ましいが、ほぼ球状であればよい。第1半導体の直径は、0.8〜1.2mmが好ましいが、0.5〜2mmであればよい。
図1(a)は第1の態様の素子10A、すなわち第1半導体1の表面に第2半導体層2が形成されている素子を示す。図1(b)は第2の態様の素子10B、すなわち、第2半導体層2に、第1半導体の一部を露出させる開口部4が形成された素子を示す。この例では、研磨によって、第2半導体層および第1半導体を部分的に削りとられて第1半導体の露出部3が形成されている。図1(c)は第3の態様の素子10C、すなわち、第2の態様における第1半導体の露出部3に、電極6が形成されている。
図2は第2半導体層2上に、さらに反射防止膜5が形成されている素子を示す。図2は前記第1の態様に対応するもので、これを加工することにより、図1(b)および図1(c)に対応する素子とすることができる。本発明では、図1および図2に示す素子のいずれもが光電変換素子に包含される。第2半導体層上に反射防止膜が形成されている素子は、後の工程において、多くの場合に、第2半導体層と支持体(第2導電体層)とが反射防止膜を介して電気的に接続される。従って、本発明における反射防止膜は導電性を有することが好ましい。例えば、溶液析出法、霧化法あるいはスプレー法などで形成したZnO、SnO2 またはITO(In23−Sn)などを主体とする薄膜を反射防止膜に適用
することができる。
反射防止膜は、導電性および屈折率などから、特に、フッ素(F)およびアンチモン(Sb)の少なくとも一方をドープした、厚さ50〜100nmの酸化錫(SnO2)膜が
好ましい。例えば、第2半導体層を形成した多数の素子を加熱板上において400〜600℃に加熱するとともに回転させながら、ドープ材料および錫化合物を溶解した溶液の微粒子を、素子に向けて吹きつけることにより、前記微粒子中の成分が素子の表面またはその近傍において熱分解し、その表面にほぼ一定の厚みのSnO2膜が形成される。ドープ
材料としては、フッ化アンモニウム、フッ酸、五塩化アンチモンまたは三塩化アンチモンなどを用い、錫化合物としては、四塩化錫、二塩化ジメチル錫またはトリメチル塩化錫などを用いることができる。
SnO2膜は高い導電性が得られることから、従来から平板状の光電変換素子を用いる
光電変換装置の透明導電膜用として検討されてきた。これらの膜は、400〜1000nmと比較的厚いので、Si半導体の表面に形成した場合には12.3%程度の非常に高い反射率を示す。そのため反射防止膜としての機能を十分に果たすことができない。
ここでは、結晶Si半導体を主成分とする光電変換素子を例示したが、化合物半導体などからなってもよく、単結晶、多結晶以外に、アモルファス材料などからなってもよい。また、素子は、第1半導体と第2半導体層の界面にノンドープ層を形成したpin形構造のもの、MIS形、ショットキーバリヤ形、ホモ接合形、またはヘテロ接合形などの構成を有していてもよい。
上記の光電変換素子を固定する支持体は、素子を所定の位置に装着するための多数の孔を規則的に有する。支持体の表面を反射鏡として利用できるように、素子を装着するための孔を底部に有する凹部を形成する。支持体は、素子の第2半導体層と電気的に接続される第2導電体層を兼ねる。この支持体の少なくとも表面側、好ましい形態では受光面となる側は、導電性を有することを必要とする。導電性および反射性に優れた銀などにより反射鏡層を支持体の凹部の内面に形成すれば、第2半導体層を並列に接続する導電体層および反射鏡としての機能が向上する。
図3は代表的な支持体の例を示す。この支持体20は、例えば、厚さ0.2mmのアルミニウム薄板をプレス加工して作製される。支持体20の凹部21は蜂の巣状に形成され、その開口端は六角形である。各開口端は相互に隣接し、凹部21は底になるほど狭い。凹部21の底部に形成された孔22は素子の外径より小さい。
支持体の耐熱性が乏しいと、素子を支持体に固定する際の熱処理工程などによって変形あるいは変質し易いので、金属などの耐熱性材料からなる支持体を用いることが好ましい。支持体の主材料としては、加工性、導電性、フレキシブル性およびコスト等を総合するとアルミニウムが好ましいが、銅、ステンレス鋼およびニッケルなどの他の導電性材料であっても良い。導電性および反射性に優れた銀(Ag)などの層を、メッキ、スパッタリング又は真空蒸着などで支持体の凹部内面に形成すれば、第2導電体層および反射鏡としての機能が高まる。反射鏡層の作用により、光電変換装置の出力を大幅に増大させることができる。
金属材料からなる支持体は、後の工程で第2半導体層と支持体を接続する際に、例えば低融点ガラスフリットをバインダーとする低温ガラスフリット型導電性ペーストおよび熱硬化性樹脂をバインダーとする樹脂型導電性ペーストのいずれを導電性接着剤として用いた場合でも、熱処理により変形することはない。例えば、アルミニウム製の支持体の場合は、熱処理の最高温度が550℃に達しても変形しない。
光電変換素子を支持体に組みあわせて組立体を構成する際に、素子の第2半導体層と支持体を接続するための導電性接着剤を用いるのが好ましい。好ましい導電性接着剤は、例えば、エポキシ系接着剤にAg粉を導電材として混合した樹脂型導電性ペーストで、25℃における粘度は約100Pa・sである。
この導電性接着剤を支持体の凹部の孔の周縁部に塗着する。その塗着方法としては、たとえば転写法がある。支持体の孔に先端部が嵌合するような球面状の転写ピンを、均一な厚さの導電性接着剤層に押しつけて転写ピンの先端に導電性接着剤を付着させ、これを支持体の孔に向けて押しつけることにより、導電性接着剤を支持体の孔の周縁部に、リング状に塗着することができる。
上記のようにして導電性接着剤を塗着した支持体に、接着剤が乾燥する以前の、粘着性を有する間に、第1ないし第3の態様の素子を配置し、加熱することにより、接着剤を固化させる。第2または第3の態様の素子を用いるときには、素子を特定の方向に配向させて、すなわち、素子の第1半導体の露出部またはそこに形成された電極が支持体の裏面に臨むように姿勢を制御して、支持体の所定の位置に固定する。上記の接着剤を固化するための加熱温度は、導電性接着剤が樹脂型導電性ペーストであるときは100〜200℃、低温ガラスフリット型導電性ペーストであるとき200〜500℃が好ましい。
次に、電気絶縁層について説明する。
支持体の裏面側に電気絶縁層を形成するには、電気絶縁性樹脂のペーストを塗布し、乾燥する方法がある。樹脂ペーストの材料としては、エポキシ系、ポリイミド系、シリコーン系、ウレタン系、アクリル系などの各種の樹脂を用いることができる。コスト面および作業性を重視すれば、エポキシ系樹脂を用いるのが最も好ましい。樹脂ペーストは、上記の樹脂材料を有機溶媒や水に溶解または分散させたものである。樹脂ペーストの塗布方法は、スクリーン印刷法、スプレー法、オフセット印刷法、インクジェット法などがある。例えば、エポキシ系樹脂のペーストを約30μmの厚みに塗布し、約150℃で約30分間の熱処理を施すことにより、良好な電気絶縁層を形成することができる。
電気絶縁層を形成する他の実施形態としては、電気絶縁性樹脂のシートを支持体の裏面に貼り合わせる方法がある。例えば、ポリエーテルエーテルケトン系の樹脂シートを支持体の裏面全面を覆うように配置し、熱処理により樹脂シートを支持体に密着させる。樹脂シートの表面に設けた接着剤層により支持体に接着することもできる。樹脂シートの厚みは50μm以上であれば強度的にも十分である。
特に好ましい樹脂シートは、熱硬化性樹脂シ−トまたは熱硬化性樹脂を主体とするシートで、熱硬化性樹脂が半硬化状態(B−状態)にあるものである。これらのシートは一般的にプリプレグと呼ばれ、後者のシートには、基材の樹脂シートの両面に半硬化状態の熱硬化性樹脂層を形成したシート、半硬化状態の熱硬化性樹脂に補強用繊維を混合したシート、基材の織布や不織布などに半硬化状態の熱硬化性樹脂を含浸したシートなどがある。
基材の樹脂シートは、熱硬化性樹脂を硬化させるための熱処理時に軟化変形し難い樹脂が好ましく、通常ポリエチレンテレフタレートが用いられるが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミドなども用いられる。補強用繊維または基材の織布や不織布を構成する繊維は、アラミド繊維が好ましい。補強用または基材の繊維として、一般にはガラス繊維が用いられるが、後述するように、電気絶縁性シートに孔を開けるのにレーザを用いると、綺麗な孔開けが困難であるから、繊維には樹脂繊維を用いるのが好ましい。
これら熱硬化性樹脂を主体とするシートは、半硬化状態の熱硬化性樹脂のみからなるシ−トが支持体の裏面側の凹凸に沿って変形して密着させ易いのに較べて、その特性はやや劣る。しかし、支持体の裏面あるいは金属シートに貼り付け、さらに熱硬化性樹脂を硬化させる際の加圧、加熱によって変形したり、部分的に薄くなって破損したりすることがない。
熱硬化性樹脂としては、通常エポキシ樹脂が用いられる。シートの製造過程では、通常未硬化の状態(A−状態)の樹脂が用いられ、基材に塗布、含浸あるいは混合される。本発明に用いられる半硬化状態のシートでは、熱硬化性樹脂は半硬化状態であり、通常、使用前は両面に張り合わされたセパレータ層によって保護されている。長期保管は冷蔵庫で行い、常温では数週間ないし数カ月の可使時間である。
半硬化状態の電気絶縁性シートを支持体に貼り付けるときの温度T1は材料によって異なるが、硬化温度を超えず、樹脂に適度な柔軟性と粘着性が付与される温度、通常は70〜150℃の温度範囲から選ばれる。電気絶縁層に金属シートを張り合わせるときの温度も上記と同様に選択すればよい。半硬化状態の電気絶縁性シートを最終的に硬化させるときの熱処理温度T2は、前記の温度T1より高く、通常は120〜200℃の温度範囲から選ばれる。この熱処理によって半硬化状態の電気絶縁性シートは硬化状態(C−状態)となり、支持体と金属シートとを一体に結合した電気絶縁層が形成される。熱処理温度が200℃を超えると、支持体の凹部内面にAgの反射鏡層が形成されている場合に、その表面が変色することがある。
半硬化状態の電気絶縁性シートとしては、例えば、日立化成工業(株)よりAS系接着フィルムとして販売されているものが好適に用いられる。この半硬化状態のシートを支持体に貼り合わせるには、面圧0.1MPa程度の圧力をかけて120℃程度で10秒〜30秒間保持し、冷却する。支持体に貼り付けられた電気絶縁性シートに金属シートを張り合わせるときも同様の条件で実施できる。電気絶縁性シートを硬化させるには、金属シート側から面圧0.1MPa未満の圧力をかけて、180℃で15分間以上保持する。
本発明に用いられる導電性ペーストないし導電性接着剤について説明する。
まず、支持体に固定される光電変換素子の第2半導体層と支持体とを接続する導電性接着剤は、Ag、Al、Cu、Niなどの導電材、バインダー、およびバインダーの溶媒ないし分散媒を含む。バインダーにエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を用いる樹脂型導電性ペースト、またはバインダーに低融点ガラスフリットを用いるガラスフリット型導電性ペーストが好ましい。
光電変換素子の第1半導体の露出部に電極を形成するための導電性ペーストは、樹脂型導電性ペースト、ガラスフリット型導電性ペーストのいずれにおいても、第1半導体がp型の場合はAl、第1半導体がn型の場合はリンもしくはリン化合物を含むものが好ましい。
また、第1半導体を直接に金属シートと接続する導電性ペーストは、前記の電極を形成する導電性ペーストを用いるのが好ましい。第1半導体の電極と金属シートとを接続する導電性ペーストは、特に制限されない。
支持体に固定された各光電変換素子の第1半導体と電気的に接続されて導電体層を構成する金属シートには、アルミニウム、ニッケル、銅、ステンレス鋼などの、例えば厚さ50〜100μm程度の薄板が用いられる。
次に、本発明の実施の形態を参考形態とともに図面を参照して詳細に説明する。
参考形態1》
工程(1)
第1の態様の素子を導電性接着剤により支持体の孔の部分に固定する。この組立体30Aを図4(1)に示す。球状の第1半導体1およびその全表面を被覆する第2半導体層2からなる複数のほぼ球状の光電変換素子10A、並びに、前記光電変換素子を1個ずつ配置するための複数の孔22を有する導電性の支持体20からなり、前記光電変換素子がその第2半導体層が前記孔の縁部に、導電性接着剤24により、電気的かつ物理的に接続され、かつ光電変換素子の一部が前記支持体の裏面側に臨んでいる組立体30Aを準備する。
図4には、図3のIV−IV線で切った断面図に相当する、支持体の一部のみを示しているが、例えば、支持体はサイズが50×150mmで、直径約1mmの素子を約1800個固定している。このようなユニットを多数製作し、直列あるいは並列に接続することにより所望の電力を取り出せる太陽電池を組み立てることができる。
工程(2)
本工程では、組立体30Aの支持体20の裏面側に位置する部位の光電変換素子の第2半導体層2の少なくとも一部を除去して、第1半導体を露出させる。
具体的には、エッチング、もしくはサンドブラスト、ブラッシングなどの機械的な研磨、またはこれらの手法を併用する方法などにより、第2半導体層(厚さ1μm未満)を含む素子の表面層(厚さ約1〜3μm)を除去する。
サンドブラスト法では、組立体30Aの裏面側に、例えばアルミナからなる微粉状の研磨材を、空気とともにノズルから吹き付け、支持体の裏面側に位置する部位の第2半導体層を含む素子の表面層を研磨材で削り取る。ブラッシング法では、例えば、ダイヤモンド砥粒が練りこまれたナイロン製のブラシを有する研磨器を回転させながら、支持体の裏面側に露出した素子の表面に接触させ、表面層を削り取る。その他の機械的な研磨の方法として、例えば、組立体30Aの裏面側にスポンジ状の樹脂の細孔に砥粒が充填された研磨シートを擦り合わせることにより、素子の表面層を除去する方法がある。
本発明における光電変換素子の表面層は、先に説明したように、第1半導体の表面に形成した第2半導体層のみで構成されるものと、その上に反射防止膜を形成したものがある。サンドブラスト法およびブラッシング法などの機械的な方法では、反射防止膜やSiのような硬質の材料、とりわけ反射防止膜は研磨され易いが、アルミニウム製の支持体や導電性接着剤などの軟質の材料は研磨され難い。従って、これらの方法により、支持体に実質的な損傷を与えることなく、支持体の裏面側の素子の表面層を除去することができる。
エッチング法は、組立体30Aの裏面側に、エッチング液を接触させて第2半導体層の表面層を溶解させて除去した後、水洗、乾燥する方法が一般的である。例えば、濃度約60%のフッ酸と濃度約40%の硝酸を体積比4:1の割合で混合したエッチング液を用い、10〜20秒間のエッチングを行う。他のエッチング液として、水酸化テトラメチルアンモニウムと、酸化剤として例えば過酸化水素を溶解させたアルカリ性水溶液を用いることもできる。
これらのエッチング液は、Siや反射防止膜を溶解するが、アルミニウムを比較的溶解し難い。従って、処理時間などの条件を適切に設定することにより、実質的にアルミニウム製支持体に損傷を与えることなく、素子の表面層のみを除去することができる。支持体の表面にAgの反射鏡層が形成されている場合には、Agを溶解し難い前記のアルカリ性水溶液を用いるのが好ましい。上記の化学的なエッチング以外に、プラズマエッチングによっても、素子の表面層を除去することができる。
前記の機械的な手法による研磨によって、素子の表面層のうち、特に反射防止膜が除去されやすく、逆に、エッチング法では、反射防止膜よりもSiが除去されやすい。従って、特に、第2半導体層上に反射防止膜が形成されている場合には、上記の各手法の特質を利用して、先ず、サンドブラスト法あるいはブラッシング法などの機械的な研磨により主として反射防止膜を除去し、次いでエッチングにより主として半導体層を除去する方法が有効である。
また、機械的な手法のみで第2半導体層を研磨して除去する場合にも、後の電極形成工程が容易なように、また光電変換特性を損ねないために、上記と同様のエッチング液で研磨面をごく軽くエッチングした後、水洗することが好ましい。上記の各方法によれば、極く薄い表面層が除去されるので、本工程の実施前後で素子は殆ど変わらず球状のままである。図4(2)に組立体30Aの支持体の裏面側に第1半導体の露出部3が形成された状態を示す。
本工程では、上記の各方法以外に、支持体の裏面側に位置する部位の素子を、第2半導体層の開口部と第1半導体の露出部が同一平面になるように、グラインディングなどで研削して除去する方法もある。この方法では、研削時に支持体の裏面側から素子に加わる荷重によって素子が支持体から分離しないような配慮が必要である。
工程(3)
前記の工程(2)により第1半導体の一部に露出部3を形成した後、本工程では、支持体の裏面に電気絶縁層を形成する。本実施の形態では、半硬化状態の電気絶縁性シート40を貼り付ける。
図13に、電気絶縁性シートを支持体の裏面に貼り付ける装置の要部の構成を示す。この装置は、上型60、下型61、および中型68を具備している。上型60は、中央に透孔62を有している。上型60には、熱盤64および緩衝材のゴムシート66がセットされている。下型61は、中央に透孔63を有している。下型61には、熱盤65および緩衝材のゴムシート67がセットされている。このゴムシート67を覆うように、ダイヤフラム69が設けられている。ダイヤフラム69の周縁部は、下型61上に、中型68により固定されている。
素材の半硬化状態の電気絶縁性シート40は、その両面にセパレータが貼り合わされている。まず、片面側のセパレータ層を剥がし、露出した電気絶縁性シート40を支持体20の裏面に軽く圧着して仮固定する。これを、他面側のセパレータ層43を下にしてダイヤフラム69上にのせる。この状態で、上型60と下型61との間を減圧にするように、矢印のように、空気を吸引するとともに、上型60と下型61とを近づけながら、ダイヤフラムを上方へ加圧し、同時に熱盤64および65を加熱する。この加熱により半硬化状態の電気絶縁性シート40に適度の粘着性が付与され、電気絶縁性シート40は、支持体20の裏面に貼り付けられる。
この際、ダイヤフラム69の作用により、電気絶縁性シート40は、支持体20の裏面の凹凸に追随して支持体20に貼り付けられる。ただし、素子を固定する凹部21と凹部21との境界部分に対応する、支持体20の裏面における狭い隙間23の中までは電気絶縁性シート40は入り込むのは困難である。
上記の電気絶縁性シート40の貼り付け操作が終了した後に、セパレータ層43を剥がし、次工程に供する。図4(3)に支持体20の裏面に電気絶縁性シート40を貼り付けた状態を示す。
工程(4)
本工程では、電気絶縁性シート40に、光電変換素子10の第1半導体の露出部3の少なくとも一部を露出させる孔41を形成する(図4(4))。この孔は後の工程で各素子の電極を相互に接続するための導電路となる。
上記の孔を形成するには、レーザ照射により被照射部の電気絶縁性シートの樹脂を分解させて除去する方法が好ましい。
レーザ光照射には例えば50WのYAGレーザを用い、照射時間約0.01秒で、直径約100〜150μmの被照射領域の電気絶縁性シートを除去できる。
工程(5)
本工程では、前工程(4)で形成された孔41の内部の第1半導体の露出部3に電極6を形成する(図4(5))。電極を形成するには、第1半導体の露出面に塗布した導電性ペーストにレーザを照射する方法が好ましい。
まず、印刷法あるいはディスペンサーを用いて、電気絶縁性シート40の孔41に導電性ペーストを充填して、孔内部の第1半導体の露出部3に導電性ペーストを塗布する。次いで、その導電性ペーストにレーザを照射して局部的に加熱し、図4(5)に示すような電極6を形成する。レーザ照射は、例えば、YAGレーザ装置を用い、スキャン速度1000mm/sec、印字パルス周期10μmの条件で行う。導電性ペーストは、ガラスフリット、またはエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂をバインダーとし、銀、アルミニウムなどの導電材を含む導電性ペーストが好ましい。
電極を形成する他の方法を図8に示す。まず、図4(2)のように第1半導体の一部を露出させた後、その露出部の中央部に導電性ペースト7を塗布し、これを約100℃に加熱して乾燥する(図8(1))。次いで前記の工程(3)および(4)と同様に、電気絶縁性シート40を貼り付け(図8(2))、次いで電気絶縁性シート40に孔41を開ける(図8(3))。次に、孔41内に露出した導電性ペースト7にレーザを照射することにより電極6を形成する(図8(4))。他の変形例として、図8(1)のペースト7にレーザを照射して電極6を形成し、次に電気絶縁性シート40を貼り合わせる方法がある。その電気絶縁性シート40に孔41を開けると、図8(4)とほぼ同じ状態になる。
工程(6)
本工程では、電気絶縁性シート40の孔41と連通する孔44を有する金属シート45を電気絶縁性シート40の上に貼り合わせる。まず、支持体20に貼り付けられた電気絶縁性シート40に、金属シート45を軽く圧着して仮止めする。このとき、電気絶縁性シート40の孔41と金属シート45の孔44とが対応するように位置合わせをする。次に、これを、金属シート側を下にしてダイヤフラム69の上にのせる。こうして図13の装置にセットした後、同装置を稼動させて金属シートを電気絶縁性シート40に貼り合わせる。
より詳しくは、上型60と下型61との間を減圧にするとともに、上型60と下型61とを近づけながら、ダイヤフラムを上方へ加圧し、同時に熱盤64および65を加熱する。これにより金属シート45は、支持体20の裏面の電気絶縁性シート40に貼り付けられる。この状態で、熱盤64および65の温度をさらに上昇させ、導電性ペーストを固化するとともに絶縁性シート40を硬化させる。これにより図4(6)に示すように、電気絶縁性シート40が支持体20および金属シート45に強固に接合される。
工程(7)
本工程では、電気絶縁性シート40の孔41、および金属シート45の孔44に、電極6と金属シート45とを電気的に接続するための導電性ペースト48を充填する。ここに用いる導電性ペーストは、電気絶縁性シートが変形・変質などのダメージを受けない温度下で固化するものが好ましい。一般的には、100〜200℃という比較的低い熱処理温度で固化する樹脂型導電性ペーストを用いる。電気絶縁性シートが比較的耐熱性が優れた材料からなる場合には、低温ガラスフリット型導電性ペーストを使用できる。
次に、前記ペーストを加熱することにより、電気絶縁性シート40の孔41および金属シート45の孔44の導電性ペースト48を固化する。これによって、図4(7)に示すように、固化した導電性ペーストにより、素子10の電極6と金属シート45とが電気的に接続される。
次に、参考形態1の変形例を説明する。
この変形例は、図4(1)の支持体の裏面に、電気絶縁性シート40を貼り付け、次いで、電気絶縁性シート40に孔41を開ける。次に、この孔内に露出している第2半導体層を除去する。
第2半導体層を除去する方法としてはエッチング法が適している。その理由は、支持体の裏面に接合した電気絶縁性シートによって、支持体表面へのエッチング液の接触が防止され、支持体が侵食されなくなることにある。エッチング液には、例えば、フッ酸と硝酸の混合液を用い、支持体の裏面側のみにエッチング液を約20秒間接触させた後、水洗、乾燥する。これにより、図4(4)と同様に、電気絶縁性シート40の孔41の内部に、第1半導体1の露出部が形成される。この後の工程は、図4(5)〜(7)と同様である。
参考形態2》
参考形態では、第2の態様の素子10Bを用いる。まず、素子10Bを支持体20に取り付けた組立体30Bを準備する(図5(1))。
次に、支持体20の裏面に電気絶縁性シート40を貼り付ける(図5(2))。次いで、絶縁性シート40に孔41を開ける(図5(3))。この後は、孔41内に、導電性ペーストを塗布し、レーザを照射することにより、第1半導体1の露出部に電極6を形成する。この状態は、図4(5)と同じである。その後は、図4(6)以下と同じ工程を経て光電変換装置が作製される。
参考形態は、出発となる組立体30Bの素子10が、既に第1半導体の露出部が形成されている他は、参考形態1と同様に実施される。
参考形態3》
参考形態では、第3の態様の素子10Cを用いる。まず、素子10Cを支持体20に取り付けた組立体30Cを準備する(図6(1))。次に、支持体20の裏面に電気絶縁性シート40を貼り付け(図6(2))、シート40に孔41を開ける(図6(3))。この状態は、図4(5)と同じである。その後は、図4(6)以下と同じ工程を経て光電変換装置が作製される。
参考形態は、出発となる組立体30Cの素子10が、既に第1半導体の露出部に形成された電極6を備えている他は、参考形態2と同様に実施される。
参考形態4》
上記の参考形態では、金属シートを貼り合わせた後に、電気絶縁性シートの孔と金属シートの孔とに導電性ペーストを充填するプロセスをとった。本参考形態では、電気絶縁性シートの孔に導電性ペーストを充填した後、金属シートを貼り合わせる例である。これを図7により説明する。例えば、図7(1)に示すように、電気絶縁性シート40の孔内に電極6が露出している状態を作製し、電気絶縁性シートの孔に導電性ペースト46を充填する(図7(2))。次に、孔44を有する金属シート45を準備し(図7(3))、これを電気絶縁性シート40に貼り合わせる。この後、電気絶縁性シート40を硬化する温度に加熱してシート40を硬化させるとともに、導電性ペースト46を固化させる(図7(4))。電気絶縁性シート40の孔41に充填する導電性ペーストは、後に貼り合わせる金属シート45と第1半導体の電極6とを電気的に接続するに十分な量とすることが好ましい。
上記の参考形態に示したように、本発明では、素子の第1半導体と金属シートとを電気的に接続するのに、導電性ペーストを用いる。すなわち、絶縁性シートに金属シートを貼り合わせた後に、電気絶縁性シートの孔と金属シートの孔とに導電性ペーストを充填するか、または電気絶縁性シートの孔に導電性ペーストを充填した後、金属シートを貼り合わせる。そして、第1半導体と金属シートとに接触している導電性ペーストを固化する。
この導電性ペーストを固化するために、熱処理をすると、ペーストに含まれる有機溶剤や樹脂成分などの一部が揮発あるいは熱分解により気化する。しかし、これら気化成分は、金属シート45の孔より外部へ容易に逸散する。
金属シートに孔を設けず、下の電気絶縁性シートの孔に充填された導電性ペーストの上から孔のない金属シートを貼り合わせ、加熱によりペーストを固化する方法をとることもできる。その場合は、導電性ペーストから発生する気化成分が、電気絶縁性シートと金属シートの間に介在し、両者間の接合が不十分になったり、電極と金属シートとの電気的な導通が不安定になったりするおそれがある。本発明によれば、前記の気化成分による弊害が解消される上に、電気絶縁層と金属シートを連通する孔内の固化された導電性ペーストにより両者が一層強固に結合されるとともに、第1半導体または電極と金属シートとの良好な電気的導通が得られる。
金属シートの孔は、前記のように金属シートと第1半導体との電気的接続および金属シートと電気絶縁層との接合をより確実にするためのものである。その目的を果たすには、孔が導電性ペーストの気化成分を逸散させるのに十分な大きさであることに加え、導電性ペーストは金属シートと電気絶縁層を連通する孔を満たすかそれ以上の量が充填されていることが好ましい。
従って、図4のように、金属シートを電気絶縁層に張り合わせた後に導電性ペーストを充填する場合には、両者を連通する孔の上部の開口部が大きいほど導電性ペーストを容易に充填できるので、金属シートの孔の大きさは電気絶縁性シートの孔と同じかそれより大きいことが好ましく、通常、その直径は0.3〜0.6mmが好ましい。また、図7のように、電気絶縁層の孔に導電性ペーストを充填した後、金属シートを張り合わせる場合には、金属シートの孔が小さいほど導電性ペーストで満たされやすいので、金属シートの孔の大きさは電気絶縁性シートの孔と同じかそれより小さいことが好ましく、通常、その直径は0.1〜0.3mmが好ましい。
金属シートには、アルミニウム以外に、ニッケル、銅、ステンレス鋼などの、例えば厚さ50〜100μm程度の薄板が用いられる。
《実施の形態
以上の参考形態では、金属シートは、支持体に固定された光電変換素子の電極と対応する位置に、前記電極と金属シートとを接続する導電性ペーストを充填するための孔のみを有するものであった。この孔は、導電性ペーストを固化するための加熱時にペーストから発生する気化成分を外部へ逸散させることにより、電気絶縁層と金属シートとを強固に接合する目的をも有する。本実施の形態では、前記金属シートにさらに、前記支持体の隣接する凹部の境界部の裏面に対応する部位の一部に孔、切り欠きまたは切り込みを設けたことにより、電気絶縁層と金属シートとの接合を強固にするという目的をさらに有効に達成することができる。
そのような金属シートの例を図10および図11に示す。図10の金属シート55は、電極6と対応する位置に孔54を有する。この金属シートは、さらに、支持体20の、隣接する各凹部21を区画する六角形の開口端の各辺の交点の部分の裏面に対応して、孔53を有する。この金属シートを貼り合わせて作製した光電変換装置を図9に示す。図11に示す金属シートは、前記と同様の孔54と、前記の孔53の代わりに、Y字状の切り込み53Aを設けたものである。このような孔53や切り込みを設けると、金属シートと電気絶縁性シートの張り合わせおよび導電性ペーストを固化す際の加熱により生じる歪みが緩和され、さらに、支持体裏面側の凹凸に即応できる柔軟性が付与されるので、金属シートが支持体の裏面に密着しやすくなる。また、この金属シートを用いて電気絶縁層および素子装着済みの支持体と一体化することにより、フレキシブル性に富んだシート状光電変換装置ユニットを得ることができる。前記の孔、切り欠きまたは切り込みを設ける部分は、支持体における隣接する前記凹部の境界部の裏面に対応する部位の一部が好ましい。
本発明における金属シートには、アルミニウム以外に、ニッケル、銅、ステンレス鋼などの、例えば厚さ50〜100μm程度の薄板が用いられる。特に、アルミニウム製の金属シートを用いる場合には、その表面に酸化膜が形成され易いため、導電性ペーストと金属シートとの接合界面の電気抵抗が大きくなる場合が多い。これを防止して金属シートと第1半導体もしくは電極とを低抵抗で電気的に接続するためには、アルミニウムシートを基材として、導電性ペーストが接する部位、すなわち金属シートの少なくとも孔の周縁部に、導電性が良好な表面層を設けることが好ましい。この表面層は、銀、銅、ニッケル、および錫よりなる群から選ばれた少なくとも一種を含むことが好ましい。表面層はメッキ、スパッタリングまたは真空蒸着などで形成することができる。
アルミニウム基材の表面に上記のように導電性が良好な層を形成した金属シートは、特に、支持体の基材がアルミニウムである場合に用いるのが有効である。支持体と金属シートの基材が同材質であることによって、両者の熱膨張率が等しくなり、金属シートと支持体を電気絶縁層を介して一体化する際に、熱処理による歪みをなくすることができる。これにより、上記三者を湾曲などの変形がない状態で、強固に結合させることができる。
本発明により、高品質・高信頼性の光電変換装置を効率的に製造することができる。これにより、同光電変換装置を低コストかつ工業的規模で提供することが可能となる。
本発明に用いる光電変換素子の態様を示す縦断面図である。 本発明に用いる光電変換素子の別の態様を示す縦断面図である。 本発明に用いる支持体の一例を示す要部の平面図である。 1の参考形態における光電変換装置の製造工程を示す断面図である。 2の参考形態における光電変換装置の製造工程を示す断面図である。 3の参考形態における光電変換装置の製造工程を示す断面図である。 4の参考形態における光電変換装置の製造工程を示す断面図である。 1の参考形態における光電変換装置の製造工程の変形例を示す断面図である。 本発明の第の実施の形態により得られた光電変換装置の要部を示す断面図である。 の実施の形態に用いた金属シートの要部の平面図である。 金属シートの他の実施の形態を示す要部の平面図である。 支持体の裏面に電気絶縁性シートを貼り合わせる装置の要部を示す縦断面図である。
1 第1半導体
2 第2半導体層
3 第1半導体の露出部
4 第2半導体層の開口部
5 反射防止膜
6 電極
10、10A、10B、10C 光電変換素子
20、支持体
22、孔
30A、30B、30C 組立体
40 電気絶縁性シート
41 孔
45 金属シート
46、47、48 導電性ペースト
53 孔
52A 切り込み

Claims (10)

  1. (a)球状の第1半導体およびその全表面を被覆する第2半導体層からなる複数のほぼ球状の光電変換素子、並びに、複数の凹部を隣接して表面に有し、前記各凹部がその底部に前記光電変換素子の1つを配置するための孔を有する導電性の支持体からなり、前記光電変換素子がその第2半導体層が前記孔の縁部に電気的かつ物理的に接続され、かつ光電変換素子の一部が前記支持体の裏面側に臨んでいる組立体を準備する工程、
    (b)前記支持体の裏面側に露出している第2半導体層の少なくとも一部を除去することにより、前記第1半導体の一部を露出させる開口部を形成する工程、
    (c)前記支持体の裏面に電気絶縁層を形成する工程、
    (d)前記電気絶縁層に、前記第1半導体の露出部の少なくとも一部を露出させる孔を形成する工程、
    (e)前記電気絶縁層の上に、前記電気絶縁層の孔と連通する孔を有するとともに前記支持体の隣接する前記凹部の境界部の裏面に対応する部位の一部に孔、切り欠きまたは切り込みを有する金属シートを貼り合わせる工程、および
    (f)前記工程(e)の前または後に、前記電気絶縁層の孔または前記電気絶縁層の孔およびこの孔と連通する金属シートの孔に、前記素子の第1半導体と金属シートとを電気的に接続するための導電性ペーストを充填する工程、および
    (g)前記導電性ペーストを固化させる工程、
    を含むことを特徴とする光電変換装置の製造方法。
  2. (a)球状の第1半導体およびその全表面を被覆する第2半導体層からなる複数のほぼ球状の光電変換素子、並びに、複数の凹部を隣接して表面に有し、前記各凹部がその底部に前記光電変換素子の1つを配置するための孔を有する導電性の支持体からなり、前記光電変換素子がその第2半導体層が前記孔の縁部に電気的かつ物理的に接続され、かつ光電変換素子の一部が前記支持体の裏面側に臨んでいる組立体を準備する工程、
    (b)前記支持体の裏面に電気絶縁層を形成する工程、
    (c)前記電気絶縁層に、前記光電変換素子の一部を露出させる孔を形成する工程、
    (d)前記電気絶縁層の孔に露出している第2半導体層の少なくとも一部を除去することにより、前記第1半導体の一部を露出させる開口部を形成する工程、
    (e)前記電気絶縁層の上に、前記電気絶縁層の孔と連通する孔を有するとともに前記支持体の隣接する前記凹部の境界部の裏面に対応する部位の一部に孔、切り欠きまたは切り込みを有する金属シートを貼り合わせる工程、および
    (f)前記工程(e)の前または後に、前記電気絶縁層の孔または前記電気絶縁層の孔およびこの孔と連通する金属シートの孔に、前記素子の第1半導体と金属シートとを電気的に接続するための導電性ペーストを充填する工程、および
    (g)前記導電性ペーストを固化させる工程、
    を含むことを特徴とする光電変換装置の製造方法。
  3. (a)球状の第1半導体およびその表面を被覆する第2半導体層からなり、前記第2半導体層が前記第1半導体を露出させる開口部を有する複数のほぼ球状の光電変換素子、並びに、複数の凹部を隣接して表面に有し、前記各凹部がその底部に前記光電変換素子の1つを配置するための孔を有する導電性の支持体からなり、前記光電変換素子がその第2半導体層が前記孔の縁部に電気的かつ物理的に接続され、かつ前記第1半導体の露出部が前記支持体の裏面側に臨んでいる組立体を準備する工程、
    (b)前記支持体の裏面に電気絶縁層を形成する工程、
    (c)前記電気絶縁層に、前記第1半導体の露出部の少なくとも一部を露出させる孔を形成する工程、
    (d)前記電気絶縁層の上に、前記電気絶縁層の孔と連通する孔を有するとともに前記支持体の隣接する前記凹部の境界部の裏面に対応する部位の一部に孔、切り欠きまたは切り込みを有する金属シートを貼り合わせる工程、
    (e)前記工程(d)の前または後に、前記電気絶縁層の孔または前記電気絶縁層の孔およびこの孔と連通する金属シートの孔に、前記素子の第1半導体と金属シートとを電気的に接続するための導電性ペーストを充填する工程、および
    (f)前記導電性ペーストを固化させる工程、
    を含むことを特徴とする光電変換装置の製造方法。
  4. (a)球状の第1半導体およびその表面を被覆する第2半導体層からなり、前記第2半導体層が前記第1半導体を露出させる開口部を有する複数のほぼ球状の光電変換素子、前記第1半導体の露出部に形成された電極、並びに、複数の凹部を隣接して表面に有し、前記各凹部がその底部に前記光電変換素子の1つを配置するための孔を有する導電性の支持体からなり、前記光電変換素子がその第2半導体層が前記孔の縁部に電気的かつ物理的に接続され、かつ前記電極を有する第1半導体の露出部が前記支持体の裏面側に臨んでいる組立体を準備する工程、
    (b)前記支持体の裏面に電気絶縁層を形成する工程、
    (c)前記電気絶縁層に前記電極の少なくとも一部を露出させる孔を形成する工程、
    (d)前記電気絶縁層の上に、前記電気絶縁層の孔と連通する孔を有するとともに前記支持体の隣接する前記凹部の境界部の裏面に対応する部位の一部に孔、切り欠きまたは切り込みを有する金属シートを貼り合わせる工程、
    (e)前記工程(d)の前または後に、前記電気絶縁層の孔または前記電気絶縁層の孔およびこの孔と連通する金属シートの孔に、前記素子の電極と金属シートとを電気的に接続するための導電性ペーストを充填する工程、および
    (f)前記導電性ペーストを固化させる工程、
    を含むことを特徴とする光電変換装置の製造方法。
  5. 前記支持体が、前記凹部の内面に反射鏡層を有する請求項1〜4のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  6. 前記光電変換素子が、その第2半導体層が導電性接着剤により前記支持体の孔の縁部に電気的かつ物理的に接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  7. 前記電気絶縁層の孔または前記電気絶縁層の孔およびこの孔と連通する金属シートの孔に、前記素子の第1半導体と金属シートとを電気的に接続するための導電性ペーストを充填する工程に先立って、前記素子の第1半導体の露出部に、導電性ペーストを塗着する工程、および前記導電性ペーストを熱処理して電極を形成する工程を含む請求項1〜3のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  8. 前記光電変換素子が、前記第2半導体層の表面を被覆する反射防止膜を有する請求項1〜7のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  9. 前記光電変換素子は、その主材料がシリコンである請求項1〜8のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  10. 前記支持体および前記金属シートのそれぞれの基材がアルミニウムであり、前記金属シートの前記導電性ペーストが接する部位に、銀、銅、ニッケル、および錫からなる群より選ばれた少なくとも一種を含む表面層を有する請求項1〜9のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
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