JP2008182116A - 光電変換装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】孔の部分に光電変換素子を装着した支持体、その裏面に電気絶縁層を介して接合した導電体層を具備する光電変換装置における第1半導体と導電体層との電気的な接続方法と関連して、その導電路となる電気絶縁層の孔を形成方法を改良し、同装置の信頼性を高め、かつ製造工程を合理化する。
【解決手段】支持体の裏面側の第1半導体の露出部もしくは該露出部上の導電層に、銀、銅、ニッケル、および金からなる群より選ばれた少なくとも一種の金属を含む導電性ペーストの塗布層を形成した後、前記塗布層を下地として、支持体の裏面に接合された電気絶縁層にレーザを照射することにより導電路を形成する。
【選択図】図7

Description

本発明は、球状の光電変換素子を搭載した光電変換装置の製造方法に関する。
安価で、高出力が期待できる光電変換装置として、第1半導体である球状のp型半導体の表面に、第2半導体層であるn型半導体層を形成した光電変換素子を用いた球状太陽電池が検討されている。当初は、支持体の多数の孔のそれぞれに直径1mm前後の球状素子を装着する方式が検討された(特許文献1など)。近年では、多数の凹部を有する支持体の各凹部内に球状素子を取り付け、凹部内面を反射鏡として働かせる方式の低集光型球状太陽電池が提案されている(特許文献2、3および4)。これは、光電変換部を薄型化して、高価なシリコンの使用量を低減し、さらに、反射鏡の作用により、直接照射される光の4〜6倍の光を素子に照射させ、光を有効に利用しようとするものである。
この種の光電変換装置の従来の代表的な製造方法として、本発明者らが先に行った提案(特許文献4)について説明する。光電変換素子は、球状の第1半導体およびその表面を被覆する第2半導体層からなり、第1半導体の一部は第2半導体層から露出している。この素子を個々に取り付ける複数の凹部を有する支持体は、第2半導体層と電気的に接続される第2導電体層およびその背面に設けた電気絶縁層からなっている。電気絶縁層の背面には、第1半導体の電極を相互に電気的に接続する第1導電体層が取り付けられる。
この構成によると、支持体は、素子を収納する凹部を有する導電性の基板と電気絶縁層とからなる二層構造になっている。この支持体は、例えば、金属シートを加工して底部に孔を有する複数の凹部を形成した基板と、前記孔に対応した孔を有する電気絶縁性シートとを重ね合わせて一体化される。しかし、実際には、接着や熱圧着などにより両者を一体化する過程において、樹脂製の電気絶縁性シートが変形するため、孔のピッチや寸法、形状が変化して位置ずれが起こり易く、精度良く支持体を製作することができない。特許文献2および3に開示されているような、第2導電体層、電気絶縁層および第1導電体層からなる三層構造の支持体においても、二層構造の支持体と同様の問題がある。
また、上記提案においては、第1半導体側および第2半導体層側のそれぞれ、あるいは第1半導体側に、予め電極を形成した素子を支持体の凹部に位置決めする。そのため、素子を特定の姿勢に制御した状態で支持体の凹部に配置するための煩雑な工程を必要とし、生産性に難点がある。
その後の本発明者らの提案(例えば、特許文献5)には、特許文献4における上記の問題を解決するための方法が含まれている。この方法では、導電性の基板(第2導電体層)からなる一層構造の支持体を用い、まず、この支持体の凹部の孔に、第1半導体の全面が第2半導体で被覆されたほほ真球状の素子を装着する。次いで、支持体の裏側に電気絶縁層を接合し、その電気絶縁層にレーザ照射により孔を開け、素子の一部を孔内に露出させる。電気絶縁層を接合する前あるいは後に、支持体の裏面側に臨んでいる部位の素子の第1半導体を露出させ、必要に応じて該露出部に電極を形成する。
上記の方式によれば、素子を支持体に配置する際の姿勢に制御が不要であり、しかも電気絶縁層の孔の位置ずれを少なくできる利点がある。しかし、前記の孔をレーザ照射により正確な形状に、迅速に形成するためには、一層の改良が必要とされる。
特開昭61−124179号公報 特開2002−50780号公報 特開2002−164554号公報 特開2004−63564号公報 US2006/0185716A1
本発明は、複数の球状の光電変換素子、前記素子を1個ずつ配置するための複数の孔を有する導電性の支持体、前記支持体の裏面に電気絶縁層を介して形成された導電体層を具備する光電変換装置の製造方法の改良に関する。前記素子は、球状の第1半導体およびその表面を被覆する第2半導体層からなり、第2半導体層は、第1半導体の一部を露出させる開口部を有する。そして、素子の第2半導体層が支持体の前記孔の縁部に電気的に接続され、第1半導体の露出部は支持体の裏面側に位置し、前記電気絶縁層に形成された孔を通して、前記導電体層に電気的に接続される。
本発明が解決しようとする課題は、上記の光電変換装置の製造方法において、素子の第1半導体と導電体層との電気的な接続方法と関連して、前記電気絶縁層の孔の形成方法を改良することであり、特に、特許文献5における前記の製造方法を改良することである。本発明の目的は、上記課題の解決により、光電変換装置の組み立て方法を合理化するとともに、信頼性の高い光電変換装置を提供することである。
本発明の光電変換装置の製造方法は、
(a)球状の第1半導体およびその表面を被覆する第2半導体層を具備し、前記第2半導体層が前記第1半導体の一部を露出させる開口部を有する複数のほぼ球状の光電変換素子、(b)前記光電変換素子を1個ずつ配置するための複数の孔を有する導電性の支持体であって、前記光電変換素子の第2半導体層を前記孔の縁部に電気的に接続し、かつ前記第1半導体の露出部を裏面側に臨ませている支持体、(c)前記支持体の裏面側に接合されている電気絶縁層、並びに(d)前記電気絶縁層の上に形成され、前記複数の光電変換素子のそれぞれの第1半導体を前記電気絶縁層の孔をとおして相互に電気的に接続する導電体層、
を具備する光電変換装置の製造方法であって、
(1)前記光電変換素子の第2半導体層を前記孔の縁部に電気的に接続した支持体の裏面側に臨んでいる前記第1半導体の露出部もしくは該露出部上の前記第1半導体とのオーミックな導電性を有する層に、銀、銅、ニッケル、および金からなる群より選ばれた少なくとも一種の金属を含む導電性ペーストの塗布層を形成する工程、および、
(2)前記導電性ペーストの塗布層の少なくとも一部が対向する部位の前記電気絶縁層にレーザを照射することにより、前記部位の電気絶縁層に孔を開けて前記塗布層を前記孔の内部に露出させる工程、
を含むことを特徴とする。
本発明では、まず、球状の第1半導体およびその表面を被覆する第2半導体層を具備し、第2半導体層が第1半導体を露出させる開口部を有する複数のほぼ球状の光電変換素子、並びに、前記素子を1個ずつ配置するための複数の孔を有する導電性の支持体からなり、前記素子の第2半導体層が前記孔の縁部に電気的に接続され、かつ第1半導体の露出部が前記支持体の裏面側に臨んでいる組立体を準備する。次いで、第1半導体の露出部もしくは該露出部上の第1半導体とのオーミックな導電性を有する層に、銀、銅、ニッケル、および金からなる群より選ばれた少なくとも一種の金属を含む導電性ペーストの塗布層を形成した後、支持体の裏面に電気絶縁層を接合する。その後、前記導電性ペーストの塗布層の少なくとも一部が対向する部位の電気絶縁層にレーザを照射することにより、前記部位に前記導電性ペーストの塗布層を内部に露出させる孔を開ける。
本発明の基本的な特徴は、上記のように、レーザ照射により電気絶縁層に孔を開けるに先立って、孔を形成する部位の電気絶縁層の下地として、予め上記導電性ペーストの塗布層を形成しておくことにある。これにより、レーザが照射された電気絶縁層の所定の部位に、所定の寸法・形状の孔を迅速かつ正確に開けることができる。この孔は、第1半導体と導電体層を電気絶縁層を介して電気的に接続する際の導電路となるので、孔が電気絶縁層を完全に貫通していなかったり、寸法形状が不正確であったりする場合には、第1半導体と導電体層の導通不良、あるいは第1半導体と支持体との短絡の原因となる。
本発明は、レーザ照射により電気絶縁層に孔を開けるに先立って、孔を形成する部位の電気絶縁層の下地として、上記の塗布層を形成することにより、前記の孔を正確かつ迅速に開けることができるという事実を、本発明者らが実験を通じて見出したことに基づくものである。その理由は定かではないが、次のように推察される。照射されたレーザのうち、電気絶縁層によって吸収されずに透過した部分のレーザが、電気絶縁層の下地の上記導電性ペーストの塗布層によって反射し、反射したレーザが電気絶縁層に吸収される。これにより、照射されたレーザのエネルギーが、電気絶縁層の孔を開ける部位に集中して有効に供給され、少ない照射エネルギーによって、迅速に、シャープな形状の孔が形成されるものと考えられる。上記のことから、孔を開ける部位の電気絶縁層の下地の導電性ペーストの塗布層に含まれる金属は、レーザの反射率が高く、かつ導電性が高いことが要求され、銀、銅、ニッケル、および金が好適である。
本発明における前記の組立体の裏面に接合した電気絶縁層の所定の位置に、レーザ照射により電気絶縁層に孔を開ける従来の技術は、例えば、特許文献5に開示されている。この方法においては、レーザを照射する部位の電気絶縁層の下地は、第1半導体の露出部、または、該露出部上の第1半導体とのオーミックな導電性を有する層(以下、単に「導電層」と略す)である。上記の導電層は、例えば、シリコンを主成分とする第1半導体の露出部にアルミニウムを含む導電性ペーストを塗布し、これにレーザを照射することにより形成されるもので、アルミニウムとシリコンとの合金層を主体とした層である。特許文献5では、この導電層を電極と呼称している。
上記の場合には、電気絶縁層のレーザが照射された部位以外に、その周辺部の樹脂が除去されたり、溶融して変形したりするので、形成される孔の寸法形状が定まらない。また、下地に近い部分の電気絶縁層の樹脂を完全に除去できず、下地を確実に露出させることが困難である。これらの問題は、電気絶縁層を透過したレーザの大半が電気絶縁層の下地のシリコンに吸収されたり、下地に反射することなく周辺の電気絶縁層に散乱したりすることに起因すると考えられる。孔の内部に下地を確実に露出させるため、通常は複数回のレーザ照射により上記の樹脂を除去する。この場合には、作業が煩雑化する上に、孔がさらに変形するなどの問題がある。
本発明により、第1半導体と導電体層を電気的に接続するための導電路となる孔を、電気絶縁層の所定の位置に、所定の形状寸法で正確かつ迅速に形成することができる。これにより、素子の第1半導体と導電体層との電気的接続の信頼性および作業効率を向上させることができ、高信頼性の光電変換装置を効率的に製造することができる。
本発明の光電変換装置の製造方法の好ましい実施形態として、下記の二つの製造方法がある。
第1の実施形態の製造方法は、
(a)球状の第1半導体およびその表面を被覆する第2半導体層を具備し、前記第2半導体層が前記第1半導体の一部を露出させる開口部を有する複数のほぼ球状の光電変換素子、並びに、前記光電変換素子を1個ずつ配置するための複数の孔を有する導電性の支持体からなり、前記光電変換素子の第2半導体層が前記孔の縁部に電気的に接続され、かつ前記第1半導体の露出部が前記支持体の裏面側に臨んでいる組立体を準備する工程、
(b)前記第1半導体の露出部もしくは該露出部上の前記第1半導体とのオーミックな導電性を有する層に、銀、銅、ニッケル、および金からなる群より選ばれた少なくとも一種の金属を含む導電性ペーストの塗布層を形成する工程、
(c)前記支持体の裏面に電気絶縁層を接合する工程、
(d)前記導電性ペーストの塗布層の少なくとも一部が対向する部位の前記電気絶縁層にレーザを照射することにより、前記部位の電気絶縁層に孔を開けて前記塗布層を前記電気絶縁層の孔の内部に露出させる工程、および、
(e)前記電気絶縁層の上に、前記複数の光電変換素子のそれぞれの第1半導体を前記電気絶縁層の孔をとおして相互に電気的に接続する導電体層を形成する工程、
を含む製造方法である。
上記第1の実施形態の製造方法において、前記工程(e)は、前記電気絶縁層の孔内を満たすよりやや多量に導電性ペーストを充填する工程、電気絶縁層に金属シートを貼り合わせる工程、および電気絶縁層の孔内に充填した導電性ペーストを加熱して固化させる工程を含むことが好ましい。さらに、前記支持体の裏面に接合する電気絶縁層が半硬化状態の樹脂シートからなり、前記工程(e)が、前記金属シートを貼り合わせた樹脂シートを加熱して硬化させる工程を含むことが好ましい。
第2の実施形態の製造方法は、
(a)第1の実施形態の工程(a)と同じ工程、
(b)第1の実施形態の工程(b)と同じ工程、
(c)第1の実施形態の工程(c)と同じ工程、
(d)前記電気絶縁層の上に、前記導電性ペーストの塗布層と対向する部位に孔を有する金属シートを貼り合わせる工程、
(e)前記金属シートの孔内の前記電気絶縁層にレーザを照射することにより、前記金属シートの孔内の電気絶縁層に孔を開けて前記塗布層を前記電気絶縁層の孔の内部に露出させる工程、
(f)前記電気絶縁層の孔および前記金属シートの孔に、前記光電変換素子の第1半導体と前記金属シートとを電気的に接続するための導電性ペーストを充填する工程、および、
(g)前記孔に充填された導電性ペーストを固化させる工程、
を含む製造方法である。
上記第2の実施形態の製造方法において、前記支持体の裏面に接合する電気絶縁層が半硬化状態の樹脂シートからなり、前記工程(d)が、前記金属シートを貼り合わせた樹脂シートを加熱して硬化させる工程を含むことが好ましい。
本発明の光電変換装置の製造方法において、前記第1半導体の露出部もしくは該露出部上の導電層に導電性ペーストの塗布層を形成する工程は、前記塗布層を加熱して固化させる工程を含むことが好ましい。また、前記電気絶縁層にレーザを照射する工程において照射するレーザは、炭酸ガスレーザであることが好ましい。
本発明の光電変換装置の製造方法において、前記導電層が、第1半導体の露出部に、少なくともアルミニウムを含む導電性ペーストを塗布し、これにレーザを照射することにより形成されたものであって、第1半導体とアルミニウムとの合金層を含むものが好ましい。さらに、光電変換素子が、第2半導体層の表面を被覆する反射防止膜を有し、第2半導体層および反射防止膜が第1半導体を露出させる開口部をそれぞれ同部位に有することが好ましい。
本発明の光電変換装置の製造方法において、支持体が、孔を底部に有する凹部を隣接して表面に有し、凹部の内面に反射鏡層を有することが好ましい。さらに、支持体および金属シートのそれぞれの基材がアルミニウムであり、前記金属シートの少なくとも前記電気絶縁層に充填された導電性ペーストが接触する部位に、銀、銅、ニッケル、および錫からなる群より選ばれた少なくとも一種を含む表面層を有することが好ましい。
次に、本発明の製造方法の上記の好ましい実施形態のそれぞれについて、各工程毎に具体的に説明する。
1)第1の実施形態の製造方法
1−1)工程(a)
本工程では、球状の第1半導体およびその表面を被覆する第2半導体層を具備し、第2半導体層が第1半導体の一部を露出させる開口部を有する複数のほぼ球状の光電変換素子、並びに、前記素子を1個ずつ配置するための複数の孔を有する導電性の支持体からなり、前記素子の第2半導体層が支持体の孔の縁部に電気的に接続され、かつ第1半導体の露出部が支持体の裏面側に臨んでいる組立体を準備する。
まず、球状の第1半導体の表面が第2半導体層で被覆された光電変換素子を準備する。素子の中核となる球状の第1半導体は、例えば、極微量のホウ素を含むp型多結晶シリコン塊を坩堝内に供給し、不活性ガス雰囲気中で溶融させ、この融液を坩堝底部の微小なノズル孔から滴下させ、その液滴を自然落下中に冷却して固化させることにより作製される。この第1半導体は、多結晶または単結晶のp型半導体である。通常は、その表面を研磨し、さらにエッチングなどにより表面層の約50μmを除去した後、球状の第1半導体として用いる。
p型の第1半導体を、例えば、オキシ塩化リンを拡散源として800〜950℃で10〜30分間熱処理することにより、その表面に、第2半導体層、即ちn型半導体層として、厚さ約0.5μm程度の燐の拡散層が形成される。上記の素子とは逆に、第1半導体がn型半導体であり、第2半導体層がp型半導体層であってもよい。第1半導体は、芯体の外周面に第1半導体層が被覆されたものや、中心付近が空洞のものであってもよい。第1半導体は、真球が好ましいが、ほぼ球状であればよい。第1半導体の直径は、通常0.5〜2mmであり、0.8〜1.2mmが好ましい。
図1には、第1半導体1の表面に第2半導体層2が形成されている素子10Aを示す。図2には、素子10Aの第2半導体層2上に反射防止膜5が形成されている素子10Bを示す。多くの場合に、素子10Bの第2半導体層と支持体とが反射防止膜を介して電気的に接続されるので、その反射防止膜は導電性を有することが好ましい。
反射防止膜には、例えば、溶液析出法、霧化法またはスプレー法などで形成したZnO、SnO2またはIn23−SnO2などを主体とする薄膜を適用することができる。特に、導電性および屈折率などから、フッ素およびアンチモンの少なくとも一方をドープした、厚さ50〜100nmのSnO2膜が好ましい。例えば、第2半導体層を形成した多数の素子を加熱板上において回転させながら400〜600℃に加熱し、フッ化アンモニウム、フッ酸、または塩化アンチモンなどのドープ材料および四塩化錫、二塩化ジメチル錫またはトリメチル塩化錫などの錫化合物を含む溶液の微粒子を、素子に吹きつけることにより、その表面にほぼ一定厚みのSnO2膜を形成することができる。
ここでは、結晶シリコン半導体を主成分とする光電変換素子を例示したが、化合物半導体などからなってもよく、単結晶、多結晶以外に、アモルファス材料などからなってもよい。また、素子は、第1半導体と第2半導体層の界面にノンドープ層を形成したpin形構造のもの、MIS形、ショットキーバリヤ形、ホモ接合形、またはヘテロ接合形などの構成を有していてもよい。
次いで、上記の光電変換素子(10Aまたは10B)を支持体に組み込んだ構造体を構成する。支持体は、前記素子を1個ずつ所定の位置に装着するための多数の孔を規則的に有する。前記構造体は、素子の第2半導体層が、支持体の孔の縁部に電気的に接続され、かつ前記素子の一部が支持体の裏面側に臨むように構成される。
支持体は、その表面を反射鏡として利用できるように、素子を装着するための孔を底部に有する凹部を形成したものが好ましい。支持体は、素子の第2半導体層と電気的に接続される導電体を兼ねるので、少なくとも表面側、好ましい形態では受光面となる側は、導電性を有することを必要とする。図3に代表的な支持体を示す。この支持体20は、例えば、厚さ0.2mmのアルミニウム薄板をプレス加工して作製される。支持体20の凹部21は蜂の巣状に形成され、それらの各開口端23は六角形であって相互に隣接し、凹部21は底になるほど狭く、その底部に形成された孔22は素子の外径より小さい。
支持体の耐熱性が乏しいと、素子を支持体に固定する際の熱処理などによって変形あるいは変質し易いので、金属などの耐熱性材料からなる支持体を用いることが好ましい。例えば、アルミニウム製の支持体は、熱処理の最高温度が550℃に達しても変形しない。支持体の主材料としてはアルミニウムが好ましいが、銅、ステンレス鋼およびニッケルなどの他の導電性材料であってもよい。導電性および反射性に優れた銀などの層を、メッキ、スパッタ、又は真空蒸着などで凹部の内面に形成すれば、導電体層および反射鏡としての機能が高まり、光電変換装置の出力を大幅に増大させることができる。
前記の構造体を構成するに先立って、素子の第2半導体層と支持体を接続するための導電性接着剤を支持体の孔の周縁部に塗着する。導電性接着剤は、銀、銅、ニッケルなどの導電材、バインダー、および溶媒ないしは分散媒を含む。バインダーにエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を用いる樹脂型導電性ペースト、またはバインダーに低融点ガラスフリットを用いる低温ガラスフリット型導電性ペーストを使用できる。好ましい導電性接着剤は、例えば、エポキシ系接着剤にAg粉を導電材として混合し、25℃における粘度が約100Pa・sに調製された樹脂型導電性ペーストである。
導電性接着剤を塗着する方法としては、例えば転写法がある。支持体の孔に先端部が嵌合するような球面状の転写ピンを、均一な厚さの導電性接着剤層に押しつけて転写ピンの先端に導電性接着剤を付着させ、これを支持体の孔に向けて押しつけることにより、導電性接着剤を支持体の孔の周縁部に、リング状に塗着することができる。
塗着した導電性接着剤が乾燥する以前の粘着性を有する間に、支持体に図1または図2の素子を配置し、加熱して接着剤を固化させる。これにより、素子が支持体に固定され、同時に第2半導体層と支持体とが電気的に接続される。導電性接着剤が樹脂型導電性ペーストであるときは100〜200℃、低温ガラスフリット型導電性ペーストであるときは200〜500℃の温度で固化させるのが好ましい。
図4に示す構造体30は、素子10Aの第2半導体層2が支持体20の凹部21の孔の縁部に、導電性接着剤24により、電気的に接続され、かつ素子10Aの一部が支持体20の裏面側に臨んでいる。素子10Bを支持体に組み込んだ場合には、第2半導体層は反射防止膜を介して支持体の凹部の孔の縁部に電気的に接続される。図4には、図3のIV−IV線で切った断面図に相当する支持体の一部のみを示しているが、例えば、支持体はサイズが50×150mmで、直径約1mmの素子を約1800個固定している。このようなユニットを多数製作し、それらを直列あるいは並列に接続することにより所望の電力を取り出せる光電変換装置が組み立てられる。
次いで、支持体20の裏面側に臨む部位の第2半導体層2の少なくとも一部を除去して、第1半導体を露出させる。具体的には、エッチング、もしくはサンドブラスト、ブラッシングなどの機械的な研磨、またはこれらの併用などにより、第2半導体層(厚さ1μm未満)を含む素子の表面層(厚さ約1〜3μm)を除去する。素子10Bを支持体に組み込んだ場合には、第2半導体層とともに同部位の反射防止膜を同時に除去する。
エッチング法は、構造体30の裏面側にエッチング液を接触させて素子の表面層を溶解させた後、水洗、乾燥する方法が一般的である。例えば、濃度約60%のフッ酸と濃度約40%の硝酸を体積比4:1で混合したエッチング液を用い、10〜20秒間のエッチングを行う。水酸化テトラメチルアンモニウムと、酸化剤として例えば過酸化水素を溶解させたアルカリ性水溶液をエッチング液として用いることもできる。
サンドブラスト法では、支持体20の裏面側に、微粉状アルミナなどの研磨材をノズルから吹き付ける。ブラッシング法では、例えば、ダイヤモンド砥粒が練り込まれたナイロン製ブラシを回転させながら、支持体の裏面側の素子の表面に接触させる。
上記の各方法により、支持体20の裏面側に臨む部位の素子10Aに第1半導体の露出部3が形成された状態を図5(1)に示す。上記以外にも、第2導電体層の開口部と第1半導体の露出部が同一平面になるように、支持体の裏面側の素子をグラインディングなどで研削する方法がある。
次に、必要に応じて、第1半導体の露出部に導電層を形成する。導電層の形成に際しては、例えば、メタルマスクを用いたスクリーン印刷法あるいはディスペンサーにより、常温での粘度が約100Pa・sの導電性ペーストを、図5(1)の構造体の第1半導体の露出部3に塗着し、直径約300μm、厚さ約50μmの塗布層を形成する。次いで、その塗布層にレーザを照射して局部的に加熱する。レーザ照射は、例えば、12WのYAGレーザ装置を用い、出力90%、スキャン速度1000mm/sec、パルス周期10μm、照射時間2.6msecの条件で行う。レーザ照射による局所的な高温の熱処理を施すことにより、シリコンとアルミニウムの合金層を主体とする導電層6が形成される(図5(2))。
導電性ペーストは、添加剤としてのアルミニウム粉末、導電材としての銀、銅、ニッケルなどの金属あるいはそれらの合金などの粉末、バインダー、および、溶媒ないしは分散媒を含む樹脂型導電性ペーストまたはガラスフリット型導電性ペーストを使用できる。上記のように、第1半導体がp型の場合は添加材としてアルミニウム粉末を用いるが、n型の場合はリンもしくはリン化合物などの添加材を含むものが好ましい。
上記導電層の形成に際しては、レーザ照射により、導電性ペーストの組成物の大半は気化あるいは分解して逸散する。従って、上記の導電層は、添加材と第1半導体表面のシリコンとの合金層ないしは拡散層を主体とした非常に薄い層として形成され、樹脂などの分解生成物および導電材を微量の残査として含んでいる。上記の合金層ないしは拡散層は、第1半導体とのオーミックな導電性に富む層であり、第1半導体と導電体層を低抵抗で電気的に接続するために有効に作用する。また、導電材の微量な残査は、後の工程で形成する導電性ペーストの塗付層と上記の合金層ないしは拡散層との接触抵抗を低減させるために有効に作用する。また、上記導電層は約1μm未満と非常に薄い上に、その表面は上記の樹脂の分解生成物などにより黒色ないしは茶褐色を呈しているので、上記導電性ペーストの塗付層のような、レーザを反射する作用を有しない。
上記の実施形態では、球状の第1半導体の全表面を第2半導体層で被覆した素子10A、または、素子10Aの表面に反射防止膜を形成した素子10Bを支持体に装着したのち、第1半導体の一部を露出させ、必要に応じて、その露出部に導電層を形成する好ましい方法を採った。本工程では、上記の実施形態以外に、予め第1半導体の露出部を形成した素子、あるいは予めその露出部に前記導電層を形成した素子を支持体に組み込む方法を採ることもできる。
1−2)工程(b)
本工程では、工程(a)で準備した組立体の第1半導体の露出部もしくは該露出部上の導電層に、銀、銅、ニッケル、および金からなる群より選ばれた少なくとも一種の金属を含む導電性ペーストの塗布層を形成する。
本工程で用いる導電性ペーストは、銀、銅、ニッケルおよび金のうちの少なくとも一種の導電材、バインダー、および溶媒ないしは分散媒を含む。バインダーにエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を用いる樹脂型導電性ペースト、またはバインダーに低融点ガラスフリットを用いる低温ガラスフリット型導電性ペーストを使用できる。好ましい導電性接着剤は、例えば、エポキシ系接着剤にAg粉を導電材として混合した樹脂型導電性ペーストであり、その25℃における粘度が50〜300Pa・s、とりわけ50〜100Pa・sに調製されたものが好ましい。
導電性ペーストの塗布方法は、メタルマスクを用いたスクリーン印刷が好ましく、ディスペンサー法などを採ってもよい。塗布層は第1半導体の露出部上に形成され、該露出部の直径が0.4〜0.7mmの場合には、その直径は0.2〜0.5mmであり、厚みは50〜100μmが好ましい。図5(3)に、図5(2)の組立体の支持体の裏面側の第1半導体の露出部上の導電層6の上に導電性ペーストの塗布層7を形成した状態を示す。導電層6は単独でも電極の機能を有するが、導電層6と導電性ペーストの塗布層7とで電極を形成していると見做すこともできる。
導電性ペーストの塗布層7は、固化させることにより、孔を形成するための電気絶縁層の下地としての機能がより顕著に発揮されることが実験的に証明されている。導電性ペーストの塗布層を固化させるには、樹脂型導電性ペーストの場合は100〜200℃、低温ガラスフリット型導電性ペーストの場合は200〜500℃に、それぞれ加熱するのが好ましい。塗布層を固化することにより、その厚みは最大で約50%程度減少する。
1−3)工程(c)
本工程では、工程(b)で導電性ペーストの塗布層が形成された構造体の支持体の裏面に電気絶縁層を接合する。電気絶縁層を接合するには、一般的には、電気絶縁性シートを支持体の裏面に貼り合わせる方法を採るが、支持体の裏面に樹脂ペーストを塗布し、これを乾燥する方法もある。
電気絶縁性シートには、電気絶縁性樹脂もしくはガラス繊維や、これらを主体とするシートないしはフィルムを用いる。電気絶縁性樹脂としては、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、並びに、例えばポリカーボネイト、ポリスルホン、ポリテトラフルオロエチレン、熱可塑性ポリイミドおよびポリエーテルエーテルケトンなどの熱可塑性樹脂を用いることができる。
特に好ましい電気絶縁性シートは、一般的にプリプレグと呼ばれる半硬化状態の樹脂シートであり、半硬化状態(B−状態)の熱硬化性樹脂もしくはこれを主体とするシート、および基材シートの両面に半硬化状態の熱硬化性樹脂層を形成したシートなどある。前者の樹脂シートには、半硬化状態の熱硬化性樹脂に補強用繊維を混合したシート、基材の織布や不織布などに半硬化状態の熱硬化性樹脂を含浸したシートなどが含まれる。後者の樹脂シートの基材シートには、通常、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリイミドなどのシートが用いられる。補強用繊維または基材の織布や不織布を構成する繊維には、ガラス繊維およびアラミド繊維などが用いられる。
支持体の裏面に半硬化状態の樹脂シートを熱圧着する際の加熱により、樹脂シートに適度な柔軟性と粘着性が付与されて両者が強固に密着する。さらに、後の工程(e)において、この樹脂シートに導電体層としての金属シートを接合する際には、熱圧着時の加熱・加圧により両者が強固に密着する。加圧を継続しながらさらに加熱して樹脂シートを硬化させることにより、接着剤を用いることなく、支持体および金属シートを樹脂シートを介して強固に結合することができる。
熱硬化性樹脂としては、通常エポキシ樹脂が用いられる。樹脂シートの製造過程では、通常、未硬化の状態(A−状態)の樹脂が基材に塗布、含浸あるいは混合される。樹脂シートまたはこれに含まれている熱硬化性樹脂は半硬化状態であるため、通常、使用前の樹脂シートは両面に張り合わされたセパレータ層によって保護されている。長期保管は冷蔵庫で行い、常温では数週間ないし数カ月の可使時間である。半硬化状態の樹脂シートを支持体に貼り付けるときの温度T1は、硬化温度を超えず、樹脂に適度な柔軟性と粘着性が付与される温度、通常は70〜180℃の範囲から選ばれ、この場合の加圧力は、面圧0.1〜1.0MPaの範囲から選ばれる。
半硬化状態のエポキシ樹脂からなる樹脂シートを支持体の裏面に貼り付ける工程の代表的な実施形態を以下に説明する。この工程で用いる装置の要部を図6に示す。この装置は、上型60、下型61、および中型68を具備している。上型60は中央に透孔62を有している。上型60には熱盤64および緩衝材のゴムシート66がセットされている。下型61は中央に透孔63を有している。下型61には熱盤65および緩衝材のゴムシート67がセットされている。このゴムシート67を覆うように、ダイヤフラム69が設けられている。ダイヤフラム69の周縁部は、下型61上に中型68により固定されている。
半硬化状態の樹脂シートの素材は、その両面にセパレータが貼り合わされている。まず、片面側のセパレータ層を剥がし、露出した樹脂シート40を、図5(3)の構造体の支持体20の裏面に軽く圧着して仮固定する。これを、他面側のセパレータ層43を下にしてダイヤフラム69上にのせる。この状態で、上型60と下型61との間を減圧にするように、矢印のように、空気を吸引するとともに、上型60と下型61とを近づけながら、ダイヤフラムを上方へ加圧し、同時に熱盤64および65を約120℃に加熱する。この加熱により樹脂シート40に適度の粘着性と柔軟性が付与され、樹脂シート40は、ダイヤフラム69の作用により、支持体20の裏面の凹凸に追随して支持体20に貼り付けられる。この構造体を図6の装置から取り出し、樹脂シート40からセパレータ層43を剥がすことにより、図7(1)に示す構造体が得られる。
支持体の裏面に樹脂ペーストを塗布し乾燥することにより、電気絶縁性の樹脂層を形成するの実施形態においては、樹脂ペーストには、ポリイミド系、シリコーン系、ウレタン系、アクリル系などの樹脂を有機溶媒や水に溶解または分散させたものを用いる。塗布方法には、スクリーン印刷法、スプレー法、オフセット印刷法、インクジェット法などがある。
1−4)工程(d)
本工程では、工程(b)で形成された導電性ペーストの塗布層の少なくとも一部が対向する部位の電気絶縁層にレーザを照射することにより、前記部位の電気絶縁層に孔を開ける。これにより、前記導電性ペーストの塗布層を前記電気絶縁層の孔の内部に露出させる。電気絶縁層に孔を開けるために照射するレーザは、炭酸ガスレーザおよびYAGレーザのいずれをも用いることができるが、炭酸ガスレーザがより好ましい。
炭酸ガスレーザの波長は約10μmと比較的長く、YAGレーザの波長は約1μmと比較的短い。前記の導電性ペーストに含まれる銀、銅、ニッケルおよび金などの金属のレーザの反射率は、レーザの波長が長いほど高い傾向がある。したがって、本発明による導電性ペーストの塗布層に対する炭酸ガスレーザの反射率は、YAGレーザの反射率よりも高い。また、樹脂、ガラスなどからなる電気絶縁層には、炭酸ガスレーザが比較的吸収され易い特性を有している。これらのことから、炭酸ガスレーザを電気絶縁層に照射することにより、照射された部位にレーザのエネルギーが集中的に吸収されるので、所定の位置に所定の寸法形状の孔を、より正確に開けることができる。
図7(1)に示す構造体の支持体の裏面に貼り付けられた電気絶縁性シートの所定位置に孔を開ける工程を図7(2)により説明する。支持体20の裏面側の電気絶縁性シート40の、導電性ペーストの塗布層7に対向する部位に、レーザ照射装置11によりレーザ12を照射する。これにより、レーザが照射された部位の電気絶縁性シート40を貫通する孔50が開けられ、その孔50の内部に導電層7が露出する。この孔50は、レーザが照射された領域に、その領域とほぼ同じ直径のものが形成されており、特に炭酸ガスレーザを照射した場合には、よりシャープな形状の孔が形成される。
例えば、30Wの炭酸ガスレーザを用いて、厚さ75μmの樹脂シートに直径約0.3mmの孔を開ける場合には、出力80%、スキャン速度12000mm/sec、照射時間0・1〜0.2msec、被照射領域の直径0.25〜0.3mm、という照射条件が好ましい。
次に、参考までに、第1半導体の露出部なしは該露出部上に導電性ペーストの塗布層を形成することなく、電気絶縁性シートにレーザを照射して孔を形成する従来の実施形態を図8に示す。まず、支持体20の裏面側の電気絶縁性シート40の、第1半導体1の露出部ないしは導電層6に対向する部位に、上記の好ましい条件により、炭酸ガスレーザ13を照射する。これにより、図8(1)のように、電気絶縁性シート40層に孔51Aが開けられる。
しかし、上記の孔51Aの底部には、電気絶縁性シート40が十分に除去されずに残存した厚肉の樹脂層41が存在し、導電層6を覆っている。これは、電気絶縁性シートのレーザ照射部位にレーザのエネルギーが集中しないことに起因する。この樹脂層が存在すると、第1半導体と導電体層との電気的接続が妨げられる。また、孔の形状は不規則に変形しており、特に孔の開口部が大きく広がっている。これは、第1半導体の露出部およびレーザ照射部位の周辺部の電気絶縁性シートが、電気絶縁性シートおよび導電層を透過したレーザを吸収し加熱されたことにより、孔の周縁部の電気絶縁性シートが溶融して変形したことによるものと考えられる。
前記のような樹脂層41が存在しない孔を炭酸ガスレーザの照射により開けるためには、例えば、スキャン速度300mm/sec、照射時間4〜8msec、の条件で、2回の長期間のレーザ照射を繰り返す必要がある。これにより樹脂層41は除去されるが、孔51Aは、支持体20の孔の端部を部分的に露出させるような、大きく変形した孔51Bとなる(図8(2)。電気絶縁層の孔内に支持体の孔の縁部や該縁部に塗着された導電性接着剤が露出すると、後の工程(e)において、この孔に充填される導電性ペーストを通じて、第2半導体側の導電体である支持体と第1半導体側の導電体層が短絡する。
通常は、上記の問題を回避するために、図8(1)の孔51Aの中央部に向けて、YAGレーザ装置14によりレーザ15を照射して樹脂層41を除去する方法が採られる。このように、繰り返してレーザを照射することにより、樹脂層41が除去された孔51Cが形成される(図8(3))。この際、孔51Cは、さらに大きく変形し、その変形度合いのバラツキが大きい。そのため、後の工程でこの孔51Cに過不足なく導電性ペーストを充填するのが困難である。さらに、孔51Cの内壁および第1半導体の露出部は、レーザ照射による樹脂の炭化による黒色の生成物で覆われ、孔の形成状態を判別するのが困難である。
図8により説明した従来法における上記の諸問題は、本発明により効果的に解決することができる。
1−5)工程(e)
本工程では、工程(d)で孔を開けた電気絶縁層の上に、支持体に装着された複数の光電変換素子のそれぞれの第1半導体を相互に電気的に接続する導電体層を形成する。
本工程の実施形態は多様であるが、いずれにおいても、上記の電気絶縁層の孔(導電路)を通して、第1半導体と導電体層を電気的に接続する。代表的な実施形態には、導電路に導電性ペーストを充填した後、例えばアルミニウム箔からなる導電性金属シートを電気絶縁層に接着する方法や、各導電路内に露出する導電性ペーストの塗布層を繋ぐように、電気絶縁層に導電性ペーストを塗布し、これを固化する方法などがある。
金属シートを用いて導電体層を形成する場合には、まず、電気絶縁層の孔内に導電性ペーストを充填する。次いで、この金属シートを電気絶縁層の表面に貼り合わせる。例えば、図9(1)のように、導電性ペースト53を図7(2)の構造体の電気絶縁層40の孔内に充填する。次いで、図9(2)のように、導電性接着剤54を電気絶縁層40の表面に塗布する。次に、電気絶縁層40に、図9(3)のように金属シート70を貼り合わせた後、熱処理することにより、導電性ペースト53および導電性接着剤54を固化させる。これにより、固化された導電性ペーストおよび導電性接着剤を介して金属シートが電気絶縁層に接合される。こうして、各素子の第1半導体1と金属シート70が電気的に接続されて導電体層が形成される。
工程を簡略化するためには、図9(1)の電気絶縁層40に金属シート70を直接に貼り合わせる方法が好ましい。この場合、孔を満たすよりやや多量に該孔内に充填した導電性ペーストを接着剤として作用させる。その接着剤としての機能を補完するためには、前記の半硬化状態の熱硬化性樹脂シートを電気絶縁層として用いることが好ましい。先ず、図9(1)の構造体の電気絶縁層40に金属シートを電気絶縁層に重ね合わせて、加熱圧着した後、熱処理して導電性ペーストを固化するとともに熱硬化性樹脂シートを硬化させる。この方法によれば、図9(2)のような導電性接着剤54を必要とせずに、図10のように、金属シート70を電気絶縁層40に強固に接合し、かつ、第1半導体1と金属シート70を確実に電気的に接続することができる。
樹脂シートに金属シートを張り合わせるときの温度は工程(c)におけるT1(70〜180℃)と同じであり、面圧は0.1〜3MPaから選択される。樹脂シートを最終的に硬化させるときの熱処理温度T2は、前記の温度T1より高く、通常は120〜200℃から選ばれる。この熱処理によって樹脂シートは半硬化状態から硬化状態(C−状態)に変化し、支持体と金属シートとに強固に結合した電気絶縁層が形成される。
金属シートには、アルミニウム以外に、ニッケル、銅、ステンレス鋼などの、例えば厚さ15〜100μm程度の薄板を加工したものが用いられる。特に、アルミニウム製の金属シートは、その表面に酸化膜が形成され易いため、導電性ペーストと金属シートとの接合界面の電気抵抗が大きくなる場合が多い。これを防止して金属シートと第1半導体とを低抵抗で電気的に接続するためには、アルミニウムシートを基材とし、導電性ペーストと接触する部位に、導電性が良好な表面層を設けることが好ましい。この表面層は、銀、銅、ニッケル、および錫よりなる群から選ばれた少なくとも一種を含むことが好ましい。表面層はメッキ、スパッタリング又は真空蒸着などで形成できる。
導電性の表面層を形成した上記のアルミニウム製の金属シートは、特に、支持体の基材がアルミニウムである場合に用いるのが有効である。支持体と金属シートの基材が同材質であることによって、両者の熱膨張率が等しくなり、金属シートと支持体を電気絶縁層を介して一体化する際に、熱処理による歪みをなくすることができる。これにより、上記三者を湾曲などの変形がない状態で、強固に結合させることができる。
本工程で用いる導電性接着剤あるいは導電性ペーストとしては、実施形態1−1)における導電性接着剤と同様の樹脂型導電性ペーストあるいは低温ガラスフリット型導電性ペーストを用い、同様の固化温度を適用することができる。
上記の導電性ペーストあるいは導電性接着剤が加熱されると、これらに含まれる有機溶剤や樹脂成分などの一部が揮発あるいは熱分解により気化する。これら気化成分は、導電路や電気絶縁層の表面から発生して、電気絶縁層と金属シートの間に介在し易い。これは、両者間の接合や、第1半導体と金属シートとの電気的導通が不安定になる原因となる。
上記の気化成分を外部に逸散させるためには、多数の通気孔を設けた金属シートを用いることが有効である。この多孔性金属シートには、少なくとも導電路よりもより小さく、より多数の小孔が、ほぼ均一な分布で形成されていることが好ましい。これにより、格別の位置合わせをすることなく支持体の裏面側に重ね合わせた場合でも、個々の導電路に少なくとも該小孔の一部を必ず対向させることができる。その結果、前記の気化成分が通気孔から排気され、しかも孔内の導電性ペーストは金属シートと接合するので、電気絶縁層と金属シートの接合、および第1半導体と金属シートとの電気的な接続が良好になる。
図6の装置により、半硬化状態の熱硬化性樹脂シートに多孔性金属シートを貼り付ける方法を、以下に具体的に説明する。
まず、図9(1)の支持体20に貼り付けられ、半硬化状態が維持されている樹脂シート40に重なるように多孔性金属シートを対向させ、これを軽く圧着して仮止めする。次いでこの多孔性金属シート側を下にしてダイヤフラム69の上にのせる。この後、同装置を稼動させて多孔性金属シートを樹脂シート40に貼り合わせる。すなわち、上型60と下型61との間を減圧にするとともに、上型60と下型61とを近づけながら、ダイヤフラムを上方へ加圧し、同時に熱盤64および65を120℃程度に加熱する。
これにより、図11に示すように、多孔性金属シート95が支持体20の裏面の樹脂シート40に貼り付けられた構造体が構成される。導電路に充填された導電性ペースト53は、導電路に対面する部位とその周辺部の多孔性金属シート95に密着し、さらにその周辺の複数の小孔96Aの少なくとも一部に入り込んでいる。また、樹脂シート40に対向する部位の小孔96Bの少なくとも一部には、樹脂シート40が入り込んでいる。
次いで、熱盤64および65の温度を約180℃に上昇させ、導電性ペースト53を固化するとともに電気絶縁性シート40を硬化させる。固化した導電性ペーストは、導電路を通して多孔性金属シートおよびその複数の小孔の縁部から側壁にかけて接触しており、また、硬化した樹脂シートの一部は多孔性金属シートの小孔にくい込んでいる。これにより、第1半導体と多孔性金属シートとが電気的に確実に接続され、かつ、支持体、電気絶縁性シートおよび多孔性金属シートの三者が強化に結合される。
次に、金属シートの代わりに、各導電路の内部に露出している導電性ペーストの塗布層を繋ぐように、電気絶縁層上に導電性ペーストを塗布し、これを固化させることにより、導電体層を形成する方法について説明する。導電性ペーストの塗布方法には、ディスペンサー法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、およびスプレー法がある。支持体の裏面に凹凸がある場合には、凹部にも導電性ペーストを塗布できるディスペンサー法およびスプレー法が好ましい。
ディスペンサー法により、導電性ペーストを塗布し、熱処理することにより、導電体層を形成する工程を図12に例示する。図12(1)のように、ディスペンサーのノズル36から導電性ペースト31を吐出させながら、図7(2)の構造体の電気絶縁層40の各孔(導電路)50を繋ぐ線に沿ってノズル36を移動させる。これにより、図12(2)のように、電気絶縁層40上に全ての導電路を結ぶ線状の導電性ペーストの塗布層32を形成する。このような線状の塗布層32により、支持体20に固定された各素子の第1半導体1は、電気絶縁層40上において相互に電気的に接続される。
上記の塗布パターンの他に、例えば、線状の導電性ペースト塗布層を網の目状に形成し、網の目を構成する各塗布層の交点にそれぞれの導電路が位置するようなパターンとすることもできる。要するに、支持体に装着された素子のそれぞれの第1半導体が、電気絶縁層により支持体および第2半導体層と絶縁され、何らかの形で導電性ペーストで連結されていればよい。例えば、導電性ペーストを印刷法により電気絶縁層の全面に塗布してもよい。これらの方法により形成された塗布層の導電性ペーストを加熱して固化させることにより、導電体層が形成される。
本工程で用いる導電性ペーストおよび導電性接着剤は、電気絶縁層が変形・変質などのダメージを受けない温度下で固化するものが好ましい。一般的には、100〜200℃という比較的低い熱処理温度で固化する樹脂型導電性ペーストを用いる。電気絶縁層がフッ素系樹脂など比較的耐熱性が優れた材料からなる場合には、低温ガラスフリット型導電性ペーストを使用できる。
2)第2の実施形態の製造方法
2−1)工程(a)、(b)および工程(c)
上記の各工程は、第1の実施形態の製造方法と同様にして実施する。
2−2)工程(d)
本工程では、前記工程(c)により構成された構造体の電気絶縁層の上に金属シートを貼り合わせる。この金属シートは、支持体の孔と対応するパターンで形成された孔を有し、この孔が第1半導体の露出部ないしは導電層上の導電性ペーストの塗布層と対向するように電気絶縁層に貼り合わされる。
まず、図7(1)の構造体と金属シートを用意し、支持体20に貼り付けられた電気絶縁性シート40に、金属シートを軽く圧着して仮止めする。金属シートには、支持体20の孔と同じパターンで多数の孔が形成されている。また、素子の第1半導体の露出部ないしは導電層6上の導電性ペーストの塗布層7は、支持体20の孔のほぼ中央部に位置しているので、支持体20の裏面側に金属シートを重ね合わせて仮止めすれば、導電性ペーストの塗布層7と対向する部位の電気絶縁性シート40と金属シートの孔が対向するように位置決めされる。
次に、これを、図10の実施形態に準じて図6の装置を稼動させ、約120℃で加熱し加圧して、金属シート45を電気絶縁性樹脂シート40に貼り合わせる(図13(1))。その後、半硬化状態の樹脂シート40を、例えば約180℃に加熱して、硬化させることが好ましい。次工程(e)に先立って樹脂シートを硬化させることによって、より容易にシャープな形状の孔を電気絶縁層に開けることができる。
2−3)工程(e)
本工程では、上記工程(d)による構造体の金属シートの孔内の電気絶縁層にレーザを照射することにより、前記金属シートの孔と連通し、かつ前記導電性ペーストの塗布層を内部に露出させる孔を電気絶縁層に形成する。
レーザを照射する部位が金属シートの孔内の電気絶縁層である以外は、実施形態1−4)の方法に準じて電気絶縁層に孔を開けることができる。レーザ照射装置11によりレーザ16を照射する部位は、金属シート45の孔44の開口部より小径で、ほぼ中央部であることが好ましい。これにより、金属シートの孔44と連通し、この孔よりやや小径で、かつ前記導電性ペーストの塗布層7を内部に露出させる孔52を電気絶縁性シート40に形成することができる(図13(2))。
2−4)工程(f)および(g)
工程(f)では、工程(e)により形成された電気絶縁層の孔とこれに連通する金属シートの孔に、光電変換素子の第1半導体と金属シートとを電気的に接続するための導電性ペーストを充填し、工程(g)では、前記連通孔に充填された導電性ペーストを固化させる。これにより、複数の光電変換素子のそれぞれの第1半導体を電気絶縁層の孔をとおして相互に電気的に接続する導電体層が形成される。
まず、例えばメタルマスクを用いたスクリーン印刷などにより、図13(2)の構造体の金属シート45の孔44と電気絶縁シートの孔52とからなる連通孔に導電性ペースト55を充填する(図13(3))。これを加熱して導電性ペースト55を硬化させることにより、導電体層が形成される。導電性ペーストとしては、実施形態1−1)における導電性接着剤と同様の樹脂型導電性ペーストあるいは低温ガラスフリット型導電性ペーストを用い、同様の硬化温度を適用することができる。
上記の本発明の第1および第2の実施形態の製造方法では、第1半導体の露出部に形成した導電層上に、導電性ペーストの塗布層を形成するという、好ましい形態を主として採用した。しかし、上記の導電層は必ずしも必要とせず、第1半導体の露出部上に直接に導電性ペーストの塗布層を形成してもよい。この場合には、銀、銅、ニッケル、および金からなる群より選ばれた少なくとも一種の金属以外に、アルミニウムを含む導電性ペーストにより塗布層を形成し、電気絶縁層に孔を開けた後、さらに、孔内の導電性ペーストの塗布層にレーザを照射することにより、シリコンとアルミニウムの合金層を主体とする導電層を形成することが好ましい。
上記以外の本発明の実施形態として、例えば、上記の第2の実施形態に類似した二つの製造方法がある。その第1の製造方法は、第2の実施形態における孔を有する金属シートの代わりに孔の無い金属シートを用いる。この金属シートを支持体の裏面側に接合された電気絶縁層に貼り付けた後、レーザ照射により金属シートに孔を開け、これと同時または前記孔をあけた後に、孔内の電気絶縁層にレーザ照射により孔を開けて導電性ペーストの塗布層を露出させ、次いで、連通する双方の孔に導電性ペーストを充填し、これを硬化させる。
第2の実施形態に類似した第2の製造方法では、電気絶縁層を支持体に接合した後、孔を有する金属シートをその電気絶縁層に貼り合わせる代わりに、予め電気絶縁層と金属シートが一体化された複合シートの電気絶縁層側を支持体に貼り合わせる。この複合シートの電気絶縁層には孔が無く、金属シートには、第2の実施形態と同様の孔が有るのが好ましい。複合シートを支持体に貼り合わせた後、第2の実施形態と同様に、金属シートの孔内の電気絶縁層にレーザ照射により孔を開け、連通する双方の孔に導電性ペーストを充填し、これを硬化させる。
上記の第2の製造方法の変形例として、金属シートおよび電気絶縁層に孔が無い複合シートを用いることもできる。この場合には、複合シートを支持体に貼り合わせた後、レーザ照射により金属シートに孔を開け、これと同時または前記孔を開けた後に、孔内の電気絶縁層にレーザ照射により孔を開け、これらの孔に導電性ペーストを充填し、これを硬化させる。
複合シートは、金属シートの片側に半硬化状態の熱硬化性樹脂のシートを貼り合わせたもの、あるいは未硬化状態の熱硬化性樹脂を金属シートの片側に塗着し、この塗着層を半硬化状態にして電気絶縁層としたものが好ましい。
本発明により、高品質・高信頼性の光電変換装置を効率的に製造することができる。これにより、同光電変換装置を低コストかつ工業的規模で提供することが可能となる。この光電変換装置は、特に建物の屋根などに設置する太陽光発電装置として有用である。
本発明に用いる光電変換素子の態様を示す縦断面図である。 本発明に用いる光電変換素子の別の態様を示す縦断面図である。 本発明に用いる支持体の一例を示す要部の平面図である。 本発明の実施形態における製造方法の第1段階の工程を示す断面図である。 同上の製造方法の第2段階の工程を示す断面図である。 支持体の裏面に電気絶縁性シートを貼り合わせる装置の要部を示す縦断面図である。 本発明の第1の実施形態における製造方法の第3段階の工程を示す断面図である。 従来の製造方法における電気絶縁層に孔を開ける工程の実施形態を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態における製造方法の最終段階の工程の第1の形態を示す断面図である。 同上の工程の第2の形態により構成された光電変換装置のユニットを示す断面図である。 同上の工程の第3の形態により構成された光電変換装置のユニットを示す断面図である。 同上の工程の第4の形態により光電変換装置のユニットを構成する工程を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態における製造方法の最終段階の工程を示す断面図である。
符号の説明
1 第1半導体
2 第2半導体層
3 第1半導体の露出部
5 反射防止膜
6 第1半導体とのオーミックな導電性を有する層
7 導電性ペーストの塗布層
10、10A、10B 光電変換素子
12、13、15、16 レーザ
20 支持体
21 凹部
22(支持体の)孔
24、54 導電性接着剤
32、53、55 導電性ペースト
40 電気絶縁性シート(または、樹脂シート)
41 樹脂層
44 金属シートの孔
50、51A、51B、51C、52 電気絶縁層の孔(導電路)
45、70 金属シート
95 多孔性金属シート
96A、96B (多孔性金属シートの)小孔

Claims (12)

  1. (a)球状の第1半導体およびその表面を被覆する第2半導体層を具備し、前記第2半導体層が前記第1半導体の一部を露出させる開口部を有する複数のほぼ球状の光電変換素子、(b)前記光電変換素子を1個ずつ配置するための複数の孔を有する導電性の支持体であって、前記光電変換素子の第2半導体層を前記孔の縁部に電気的に接続し、かつ前記第1半導体の露出部を裏面側に臨ませている支持体、(c)前記支持体の裏面側に接合されている電気絶縁層、並びに(d)前記電気絶縁層の上に形成され、前記複数の光電変換素子のそれぞれの第1半導体を前記電気絶縁層の孔をとおして相互に電気的に接続する導電体層、
    を具備する光電変換装置の製造方法であって、
    (1)前記光電変換素子の第2半導体層を前記孔の縁部に電気的に接続した支持体の裏面側に臨んでいる前記第1半導体の露出部もしくは該露出部上の前記第1半導体とのオーミックな導電性を有する層に、銀、銅、ニッケル、および金からなる群より選ばれた少なくとも一種の金属を含む導電性ペーストの塗布層を形成する工程、および、
    (2)前記導電性ペーストの塗布層の少なくとも一部が対向する部位の前記電気絶縁層にレーザを照射することにより、前記部位の電気絶縁層に孔を開けて前記塗布層を前記電気絶縁層の孔の内部に露出させる工程、
    を含むことを特徴とする光電変換装置の製造方法。
  2. (a)球状の第1半導体およびその表面を被覆する第2半導体層を具備し、前記第2半導体層が前記第1半導体の一部を露出させる開口部を有する複数のほぼ球状の光電変換素子、並びに、前記光電変換素子を1個ずつ配置するための複数の孔を有する導電性の支持体からなり、前記光電変換素子の第2半導体層が前記孔の縁部に電気的に接続され、かつ前記第1半導体の露出部が前記支持体の裏面側に臨んでいる組立体を準備する工程、
    (b)前記第1半導体の露出部もしくは該露出部上の前記第1半導体とのオーミックな導電性を有する層に、銀、銅、ニッケル、および金からなる群より選ばれた少なくとも一種の金属を含む導電性ペーストの塗布層を形成する工程、
    (c)前記支持体の裏面に電気絶縁層を接合する工程、
    (d)前記導電性ペーストの塗布層の少なくとも一部が対向する部位の前記電気絶縁層にレーザを照射することにより、前記部位の電気絶縁層に孔を開けて前記塗布層を前記電気絶縁層の孔の内部に露出させる工程、および、
    (e)前記電気絶縁層の上に、前記複数の光電変換素子のそれぞれの第1半導体を前記電気絶縁層の孔をとおして相互に電気的に接続する導電体層を形成する工程、
    を含むことを特徴とする光電変換装置の製造方法。
  3. (a)球状の第1半導体およびその表面を被覆する第2半導体層を具備し、前記第2半導体層が前記第1半導体の一部を露出させる開口部を有する複数のほぼ球状の光電変換素子、並びに、前記光電変換素子を1個ずつ配置するための複数の孔を有する導電性の支持体からなり、前記光電変換素子の第2半導体層が前記孔の縁部に電気的に接続され、かつ前記第1半導体の露出部が前記支持体の裏面側に臨んでいる組立体を準備する工程、
    (b)前記第1半導体の露出部もしくは該露出部上の前記第1半導体とのオーミックな導電性を有する層に、銀、銅、ニッケル、および金からなる群より選ばれた少なくとも一種の金属を含む導電性ペーストの塗布層を形成する工程、
    (c)前記支持体の裏面に電気絶縁層を接合する工程、
    (d)前記電気絶縁層の上に、前記導電性ペーストの塗布層と対向する部位に孔を有する金属シートを貼り合わせる工程、
    (e)前記金属シートの孔内の前記電気絶縁層にレーザを照射することにより、前記金属シートの孔内の電気絶縁層に孔を開けて前記塗布層を前記電気絶縁層の孔の内部に露出させる工程、
    (f)前記電気絶縁層の孔および前記金属シートの孔に、前記光電変換素子の第1半導体と前記金属シートとを電気的に接続するための導電性ペーストを充填する工程、および、
    (g)前記孔に充填された導電性ペーストを固化させる工程、
    を含むことを特徴とする光電変換装置の製造方法。
  4. 前記導電性ペーストの塗布層を形成する工程が、前記塗布層を加熱して固化させる工程を含む請求項1〜3のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  5. 前記電気絶縁層にレーザを照射する工程において照射するレーザが、炭酸ガスレーザである請求項1〜4のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  6. 前記工程(e)が、前記電気絶縁層の孔内を満たすよりやや多量に導電性ペーストを充填する工程、前記電気絶縁層に金属シートを貼り合わせる工程、および前記孔内に充填した導電性ペーストを加熱して固化させる工程を含む請求項2記載の光電変換装置の製造方法。
  7. 前記支持体の裏面に接合する電気絶縁層が半硬化状態の樹脂シートからなり、前記工程(e)が、前記金属シートを貼り合わせた樹脂シートを加熱して硬化させる工程を含む請求項6記載の光電変換装置の製造方法。
  8. 前記支持体の裏面に接合する電気絶縁層が半硬化状態の樹脂シートからなり、前記工程(d)が、前記金属シートを貼り合わせた樹脂シートを加熱して硬化させる工程を含む請求項3記載の光電変換装置の製造方法。
  9. 前記第1半導体とのオーミックな導電性を有する層が、前記第1半導体の露出部に、少なくともアルミニウムを含む導電性ペーストを塗布し、これにレーザを照射することにより形成されたものであって、前記第1半導体と前記アルミニウムとの合金層を含む請求項1〜8のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  10. 前記光電変換素子が、前記第2半導体層の表面を被覆する反射防止膜を有し、前記第2半導体層および前記反射防止膜が前記第1半導体を露出させる開口部をそれぞれ同部位に有する請求項1〜9のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  11. 前記支持体が、前記孔を底部に有する凹部を隣接して表面に有し、前記凹部の内面に反射鏡層を有する請求項1〜10のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  12. 前記支持体および前記金属シートのそれぞれの基材がアルミニウムであり、前記金属シートの少なくとも前記電気絶縁層の孔に充填された導電性ペーストが接触する部位に、銀、銅、ニッケル、および錫からなる群より選ばれた少なくとも一種を含む表面層を有する請求項3〜11のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
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