JP4798433B2 - 光電変換装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、球状の光電変換素子を搭載した光電変換装置の製造方法に関する。
クリーンなエネルギー源として光電変換装置が注目されている。代表的な光電変換装置は、結晶シリコン半導体ウエハからなる素子を用いたもの、およびアモルファスシリコンからなる半導体層を用いたものである。前者は、単結晶インゴットの製造、および単結晶インゴットから半導体ウエハを製造するまでの工程が繁雑であり、しかも結晶の切削屑などにより高価なシリコン原料の利用率が低いので、コスト高となる。後者は、シリコンの未結合手に水素が結合しているアモルファス構造が、光照射によって水素が放たれて構造変化を起こしやすいため、光電変換効率が光照射により徐々に低下するという問題がある。
上記のような特性低下がなく、安価で、高出力が期待できる光電変換装置として、第1半導体である球状のp型半導体の表面に、第2半導体層であるn型半導体層を形成した光電変換素子を用いた球状太陽電池が検討されている。これに関しては、例えば、穴のあいた偏平なアルミニウム箔にシリコン(Si)の球状素子を埋込み、そのアルミニウム箔の裏面から、n型半導体層をエッチングして内部のp型半導体を露出させ、露出したp型半導体を、もう1つのアルミニウム箔に接続して構成したソーラ・アレーが提案されている(特許文献1など)。
この提案は、直径1mm前後の小さな素子を用いることで光電変換部全体の平均厚みを薄くし、高純度Siの使用量を軽減しようとするものである。しかし、この球状太陽電池は反射光を活用しない方式なので、素子当たりの出力が低い。従って、モジュールの受光面当たりの変換効率を向上させるために、多数の素子を相互に近接して配置する必要がある。そのため、素子とアルミニウム箔との接続作業が繁雑な上に、素子数が多くなり、原価を低減させる効果が少ない。
また、上記提案には、アルミニウム箔製の導電体層とSi半導体とを接合して良好な電気的接続を得るために、500〜577℃で熱処理をして、接合部にアルミニウムとSiの合金層を形成する方法が含まれている。第2半導体層は厚み0.5μm以下の薄層であるため、上記の熱処理時に導電体層が第2半導体層を突き抜け、短絡現象を引き起こす。このため、開放電圧および曲線因子等の大幅な低下を招く欠点がある。
これらの問題を解決するため、多数の凹部を有する支持体の各凹部内に直径1mm前後の球状の光電変換素子を取り付け、凹部内面を反射鏡として働かせる太陽電池が提案されている(特許文献2,3および4)。これらの太陽電池はマイクロ集光型または低集光型球状太陽電池と呼ばれている。この構成による第1の利点は、素子の材料、特に高価なSiの使用量を低減できることである。第2の利点は、反射鏡の作用により、直接照射される光の4〜6倍の光を素子に照射できるので、光を有効に利用できることである。
この種の光電変換装置の従来の代表的な製造方法として、本発明者らが先に行った提案(特許文献4)について説明する。光電変換素子は、球状の第1半導体およびその表面を被覆する第2半導体層からなり、第1半導体の一部は第2半導体層から露出している。第1半導体の露出部および第2半導体層には予め電極が形成されている。この素子を個々に取り付ける複数の凹部を有する支持体は、第2半導体層と電気的に接続される第2導電体層およびその背面に設けた電気絶縁層からなっている。電気絶縁層の背面には、第1半導体の電極を相互に電気的に接続する第1導電体層が取り付けられる。
この構成によると、支持体に素子を配置する以前に、高温の熱処理を要する電極形成を行うので、電極と導電体層との接続工程など、素子を支持体に配置した後の工程を、比較的低温下で実施できるという利点を有する。しかし、第2半導体層側の電極を第2半導体層の開口部周辺の曲面上に設けるため、正確に位置決めされた位置に、微細な形状に電極を形成することが困難であり、量産には不向きである。
また、上記の支持体は、素子を収納する凹部を有する第2導電体層と電気絶縁層とからなる二層構造になっている。この支持体は、例えば、金属シートを加工して底部に孔を有する複数の凹部を形成した第2導電体層と、前記孔に対応した孔を有する電気絶縁性シートとを重ね合わせて、一体化して作製される。しかし、実際には、接着や熱圧着などにより両者を一体化する過程において、樹脂製の電気絶縁性シートが変形するため、孔のピッチや寸法、形状が変化して位置ずれが起こり易く、精度良く支持体を製作することは困難である。特許文献2および3に開示されている三層構造の支持体においても上記の二層構造の支持体と同様の問題がある。
さらに、球状太陽電池では、極めて小さい多数の球状素子の全てを支持体の個々の小さい凹部内の所定位置に、正確かつ迅速に装着し、固定することが非常に重要な課題である。もし、素子の位置決めが不正確であったり、球状太陽電池の製造工程中や使用中に位置づれを起こしたりすると、第2導電体層が第1半導体の露出部や電極と接触して短絡したり、半導体側と導電体層側との電気的接続ができなかったりするなどの問題を引き起こす。素子が脱落すれば光電変換装置の出力が低下する。
この問題を解決するため、例えば、特許文献4では、導電性ペーストを第2半導体側電極に塗布した素子を支持体の凹部内に位置決めした後、加熱して素子を固定する方法が提案されている。しかし、この方法には、微小な電極部に導電性ペーストを高速で塗布することが困難なことや、素子を支持体に位置決めする過程で、素子に塗布した導電性ペーストが凹部の反射鏡部分に付着して光電変換効率を低下させるなどの問題がある。また、上記提案においては、予め、第1半導体側および第2半導体層側にそれぞれの電極を形成した素子を支持体の凹部に位置決めする。そのため、素子を特定の姿勢に制御した状態で支持体の凹部に配置するための煩雑な工程を必要とし、生産性に難点がある。
特開昭61−124179号公報 特開2002−50780号公報 特開2002−164554号公報 特開2004−63564号公報
本発明は、多数の凹部を設けた支持体の各凹部内に単体の球状光電変換素子を収容する方式の球状太陽電池の上記問題点を解決するものである。本発明は、前記各凹部内の所定位置に素子を迅速に位置決めし、確実に固定すると共に、素子の半導体と導電体層間を低抵抗で電気的に接続することにより、高品質かつ高信頼性の光電変換装置の効率的な製造方法を提供することを目的とする。
本発明の光電変換装置の第1の製造方法は、
(a)球状の第1半導体およびその全表面を被覆する第2半導体層からなる複数のほぼ球状の光電変換素子を準備する工程、
(b)前記光電変換素子を1個ずつ配置するための隣接する複数の凹部を表面に有し、前記凹部が、前記光電変換素子より小さい孔を底部に有し、かつ前記凹部の内面が反射鏡面である支持体であって、前記凹部に配置される各光電変換素子の第2半導体層と電気的に接続される第2導電体層を兼ねる支持体を準備する工程、
(c)前記支持体の孔の周縁部に導電性接着剤を塗着する工程、
(d)前記第2半導体層が前記支持体の孔の縁部と接し、その一部が前記支持体の裏面側に臨むように、前記光電変換素子を前記支持体の凹部に配置し、前記導電性接着剤により、前記第2半導体層を前記支持体に電気的かつ物理的に接続する工程、
(e1)前記支持体の裏面側に臨む第2半導体層の少なくとも一部を除去することにより、前記第1半導体の一部を露出させる開口部を形成する工程、
(g1)前記工程(e1)の後、前記支持体の裏面に電気絶縁層を形成する工程、
(h1)前記電気絶縁層に前記第1半導体の露出部の少なくとも一部を露出させる孔を形成する工程、
(f1)前記電気絶縁層の孔内の第1半導体の露出部に導電性ペーストを塗布し、熱処理して電極を形成する工程、および、
(i)前記電気絶縁層の上に、前記電極を相互に電気的に接続する第1導電体層を形成する工程、を含むことを特徴とするものである。
本発明の光電変換装置の第2の製造方法は、
(a)球状の第1半導体およびその全表面を被覆する第2半導体層からなる複数のほぼ球状の光電変換素子を準備する工程、
(b)前記光電変換素子を1個ずつ配置するための隣接する複数の凹部を表面に有し、前記凹部が、前記光電変換素子より小さい孔を底部に有し、かつ前記凹部の内面が反射鏡面である支持体であって、前記凹部に配置される各光電変換素子の第2半導体層と電気的に接続される第2導電体層を兼ねる支持体を準備する工程、
(c)前記支持体の前記孔の周縁部に導電性接着剤を塗着する工程、
(d)前記第2半導体層が前記支持体の孔の縁部と接し、その一部が前記支持体の裏面側に臨むように、前記光電変換素子を前記支持体の凹部に配置し、前記導電性接着剤により前記第2半導体層を前記支持体に電気的かつ物理的に接続する工程、
(e2)前記支持体の裏面側に臨む第2半導体層の少なくとも一部を除去することにより、前記第1半導体の一部を露出させる開口部を形成する工程、
(f2)前記第1半導体の露出部に導電性ペーストを塗布し、熱処理して電極を形成する工程、
(g2)前記工程(f2)の後、前記支持体の裏面に電気絶縁層を形成する工程、
(h2)前記電気絶縁層に前記電極を露出させる孔を形成する工程、および、
(i)前記電気絶縁層の上に、前記電極を相互に電気的に接続する第1導電体層を形成する工程、を含むことを特徴とするものである。
本発明の光電変換装置の第3の製造方法は、
(a)球状の第1半導体およびその全表面を被覆する第2半導体層からなる複数のほぼ球状の光電変換素子を準備する工程、
(b)前記光電変換素子を1個ずつ配置するための隣接する複数の凹部を表面に有し、前記凹部が、前記光電変換素子より小さい孔を底部に有し、かつ前記凹部の内面が反射鏡面である支持体であって、前記凹部に配置される各光電変換素子の第2半導体層と電気的に接続される第2導電体層を兼ねる支持体を準備する工程、
(c)前記支持体の前記孔の周縁部に導電性接着剤を塗着する工程、
(d)前記第2半導体層が前記支持体の孔の縁部と接し、その一部が前記支持体の裏面側に臨むように、前記光電変換素子を前記支持体の凹部に配置し、前記導電性接着剤により、前記第2半導体層を前記支持体に電気的かつ物理的に接続する工程、
(g3)前記工程(d)の後、前記支持体の裏面に電気絶縁層を形成する工程、
(h3)前記電気絶縁層に、前記支持体の裏面側に臨む第2半導体層の少なくとも一部を露出させる孔を形成する工程、
(e3)前記電気絶縁層の孔内に露出した第2半導体層の少なくとも一部を除去することにより、前記第1半導体の一部を露出させる開口部を形成する工程、
(f3)前記電気絶縁層の孔内の第1半導体の露出部に導電性ペーストを塗布し、熱処理して電極を形成する工程、および、
(i)前記電気絶縁層の上に、前記電極を相互に電気的に接続する第1導電体層を形成する工程、を含むことを特徴とするものである。
本発明の光電変換装置の第4の製造方法は、
(a)球状の第1半導体およびその全表面を被覆する第2半導体層からなる複数のほぼ球状の光電変換素子を準備する工程、
(b)前記光電変換素子を1個ずつ配置するための隣接する複数の凹部を表面に有し、前記凹部が、前記光電変換素子より小さい孔を底部に有し、かつ前記凹部の内面が反射鏡面である支持体であって、前記凹部に配置される各光電変換素子の第2半導体層と電気的に接続される第2導電体層を兼ねる支持体を準備する工程、
(c)前記支持体の孔の周縁部に導電性接着剤を塗着する工程、
(d)前記光電変換素子を前記第2半導体層が前記支持体の孔の縁部と接し、前記第2半導体層の一部が前記支持体の裏面側に臨むように、前記支持体の凹部に配置し、前記導電性接着剤により前記第2半導体層を前記支持体に電気的かつ物理的に接続する工程、
(e4)前記支持体の裏面側に臨む第2半導体層の少なくとも一部を除去することにより、前記第1半導体の一部を露出させる開口部を形成する工程、
(f4)前記第1半導体の露出部に導電性ペーストを塗布し、熱処理して電極を形成する工程、
(j)前記工程(f4)の後,前記支持体の裏面に、導電性金属シートおよび前記支持体と前記導電性金属シートとを絶縁する電気絶縁層を接合する工程、
(k)前記電気絶縁層および前記導電性金属シートに前記電極を露出させる孔を形成する工程、および、
(l)前記孔に導電性ペーストを充填し、これを固化することにより、前記電極と前記導電性金属シートとを電気的に接続して、第1導電体層を形成する工程、を含むことを特徴とするものである。
本発明における光電変換素子は、主材料がシリコンであることが好ましい。
本発明において、前記工程(a)は、さらに、第2半導体層の表面に導電性の反射防止膜を形成する工程を有し、前記第2半導体層に第1半導体の一部を露出させる開口部を形成する工程において、前記反射防止膜の一部が第2半導体層とともに除去されて、開口部が形成されることが好ましい。
本発明において、前記工程(c)は、先端部が支持体の孔よりやや大きい径を有するピンの前記先端部に導電性接着剤を付着させる工程、および、ピンの先端部と支持体の孔の双方の中心部が同軸になるように、ピンを支持体の表側から支持体の凹部に挿入して先端部を孔の周縁部に接触させ、先端部に付着した導電性接着剤を孔の周縁部に転写する工程を有することが好ましい。
本発明において、前記第2半導体層に第1半導体の一部を露出させる開口部を形成する工程は、支持体の裏面側に臨む第2半導体層の一部をエッチングにより除去する工程を有することが好ましい。前記開口部を形成する工程は、支持体の裏面側に臨む第2半導体層の一部を機械的に研磨して除去する工程を有することが好ましい。さらに、前記開口部を形成する工程は、前記エッチング工程に先立ち、エッチングしようとする部位の第2半導体層を機械的に研磨する工程を有することがさらに好ましい。また、前記第1半導体の露出部に電極を形成する工程は、第1半導体の露出部に、導電性ペーストを塗布し、塗布された導電性ペーストにレーザ照射による熱処理を施す工程を含むことが好ましい。
本発明の第1〜3の製造方法においては、前記工程(i)は、電気絶縁層の孔の内部に露出する電極を相互に繋ぐように、電気絶縁層上に導電性ペーストを塗布し、加熱して固化させることにより第1導電体層を形成する工程を含むことが好ましい。前記工程(i)は、電気絶縁層の孔の内部に、前記電極に接して、かつ前記孔を満たすように、導電性ペーストを充填する工程、電気絶縁層に導電性金属シートを接合する工程、および、前記導電性ペーストを加熱固化して導電性ペーストと導電性金属シートを電気的に接続する工程を含むことが好ましい。前記導電性金属シートは、複数の通気孔を有することが好ましい。
本発明の第4の製造方法においては、前記工程(j)が、導電性金属シートとその片面に接合された電気絶縁層からなる複合シートを、その電気絶縁層側を支持体に向けて支持体の裏面側に接合する工程を含むことが好ましい。前記複合シートを支持体の裏面側に接合する工程は、支持体の裏面に電気絶縁性の接着剤を塗布する工程、および複合シートをその電気絶縁層側を支持体の接着剤層に向けて接合する工程を含むことが好ましい。
本発明により、球状太陽電池用支持体の各凹部内の所定位置に球状の光電変換素子を容易に位置決めし、確実に固定することができる。さらに、各球状素子の半導体と導電体層間を低抵抗で確実に電気的に接続することができる。これにより、高品質かつ高信頼性の光電変換装置を効率的に製造することができる。
本発明は、特に、前記の特許文献4に開示された本発明者らの発明に係る製造方法における前記の問題点を解決することにより完成したものである。
本発明の製造方法の第1の特徴は、光電変換素子を支持体の所定位置に装着する以前に、予め導電性接着剤を支持体の凹部の孔の縁部に塗布しておくことである。この導電性接着剤は素子を支持体の所定位置に固定する共に第2半導体層と第2導電体層を電気的に接続する。
従来法では、例えば、第2半導体層の外周部に形成された電極に導電性接着剤を塗布した素子を、支持体の凹部内に装着する。この方法には、前記のように、素子を支持体に装着する際に凹部の内面に付着した導電性接着剤が凹部内面の反射鏡としての機能を損ない、また、これに付随して、素子の支持体への固定や第2半導体層側の電気的接続が不確実になるという欠点がある。さらに、微小な電極に導電性接着剤を塗布する工程の生産性に欠点がある。本発明により、素子を支持体に装着する際に、凹部内面に導電性接着剤が付着することを無くし、また、印刷法および転写法などにより、支持体側に導電性接着剤を高速で塗布することができるので、上記従来法の欠点を効果的に解消できる。
本発明の製造方法の第2の特徴は、従来の第2導電体層と電気絶縁層が一体化された二層構造もしくはこれに第1導電体層が一体化された三層構造の支持体と異なり、電気絶縁層と分離された支持体を用いることである。この支持体は、光電変換素子を個々に収容する複数の凹部を有し、凹部の内面は反射鏡として作用する。支持体の少なくとも受光面側の表面は導電性を有し、第2導電体層として機能する。さらに、本発明の製造方法の第3の特徴は、上記の第2の特徴に関連するもので、光電変換素子を装着した支持体の裏面側に電気絶縁層を形成した後、この電気絶縁層に第1半導体の電極を相互に電気的に接続するための導電路となる孔を形成することである。
上記の本発明の第2および第3の特徴による第1の利点は、電気絶縁層と分離された支持体を用いるので、支持体に素子を固定させる際の、導電性接着剤を固化させるための加熱処理により、樹脂製の電気絶縁層が熱変形などのダメージを受けないことである。これにより、予め電気絶縁層に形成された導電路が変形し、支持体の凹部に配置された素子が位置ずれを起こして、内部短絡や電気的接続不良を引き起こすという従来の問題点が解決される。
第2の利点は、本発明における支持体は、一般的には金属製の一層構造なので、金属の薄板をプレス加工や切削加工などで高精度に製作できることである。従来の二層構造もしくは三層構造の支持体では、支持体製作時の電気絶縁層の熱変形や層間の接合誤差などにより高精度の支持体が得られず、所定の位置に素子を装着し難い欠点がある。第3の利点は、電気絶縁層の導電路の位置ずれや熱変形が防止できることである。本発明では、素子を装着した支持体の裏面に電気絶縁層を形成し、これに所定のパターンで孔を形成するので位置ずれのない導電路を形成できる。しかも、電気絶縁層が過熱されないので導電路が変形することもない。
本発明の第4の特徴は、第1半導体の露出部および電極を形成する以前の光電変換素子を支持体に装着することである。したがって、工程(d)においては、素子を任意の姿勢で支持体の凹部に位置決めすればよく、工程が著しく簡略化されると共に、誤った位置決めがされる心配がない。これにより、電極形成済みの素子を、特定の姿勢に制御した状態で支持体に配置する前記の従来法における問題が解消される。
また、本発明においては、予め第2半導体層側に電極を形成することを必ずしも必要としない。本発明者らは、第2半導体層と第2導電体層とは、第2半導体層側の電極を介することなく、両者間に、例えば熱硬化性樹脂や低融点ガラスフリットをバインダーとする導電性接着剤を介在させ、100〜500℃程度の熱処理をすることにより、低抵抗で電気的に接続されることを実験的に見出した。その理由は、第1半導体と異なり、第2半導体層は不純物が高濃度に拡散されているので、低抵抗であることである。上記の熱処理は比較的低温度で行うことができるので、主としてアルミニウムなどの金属からなる本発明の支持体がダメージを受けることもない。
本発明の第1〜第4の何れの製造方法においても、工程(a)、(b)、(c)および(d)は、全く同じ方法、かつ同じ順序で実施することができる。先ず、工程(a)により球状の第1半導体の全表面が第2半導体層で被覆された複数個の光電変換素子を準備し、一方では、工程(b)により第2導電体層を兼ねる支持体を準備する。次いで、工程(c)により支持体の個々の孔の周縁部に導電性接着剤を塗着する。次工程(d)により、光電変換素子を第2半導体層が孔の縁部と接するように、支持体の各凹部に一個ずつ配置して、導電性接着剤により第2半導体層を孔の縁部に密着させ、さらに支持体を加熱して導電性接着剤を固化させる。以上の工程により、光電変換素子が支持体の所定箇所に固定され、かつ第2半導体層が第2導電体層に電気的に接続された構造体A1を構成する。
第1の製造方法では、工程(e1)により構造体A1の支持体の裏面側に位置する部位の光電変換素子の第2半導体層の少なくとも一部を除去し、第1半導体を露出させる。次いで、工程(g1)により支持体の裏面に電気絶縁層を形成した後、工程(h1)により光電変換素子の第1半導体の露出部の少なくとも一部が露出するように、電気絶縁層に孔を形成する。次工程(f1)では、この孔の内部の第1半導体の露出面に電極を形成する。最後の工程(i)では、電気絶縁層に形成された孔を導電路として、各孔内に露出する電極を相互に電気的に接続する第1導電体層を形成する。
第2の製造方法では、第1の製造方法と同様に、工程(e2)により構造体A1の支持体の裏面側に位置する第1半導体の少なくとも一部を露出させる。次に、工程(f2)により第1半導体の露出面に電極を形成する。この工程により、電極形成済み素子が支持体に組み込まれた構造体A2が得られる。次いで、工程(g2)により支持体の裏面に電気絶縁層を形成した後、工程(h2)により、電極がその内部に露出するように、電気絶縁層に孔を形成する。最後の工程(i)では、第1の製造方法と同様にして第1導電体層を形成する。
第3の製造方法では、工程(g3)により構造体A1の支持体の裏面に電気絶縁層を形成した後、工程(h3)により電気絶縁層に孔を形成して光電変換素子の第2半導体層の一部を露出させる。次いで、工程(e3)により電気絶縁層の孔の内部に露出する第2半導体層を除去し、第1半導体を露出させる。次いで、工程(f3)により電気絶縁層の孔内の第1半導体の露出面に電極を形成する。最後の工程(i)では、第1の製造方法と同様にして第1導電体層を形成する。
第4の製造方法では、第2の製造方法と同じ方法で、工程(e4)により第1半導体の少なくとも一部を露出させ、次いで工程(f4)によりその露出面に電極を形成することにより、構造体A2を構成する。次いで、工程(j)により支持体の裏面に電気絶縁層および導電性金属シートを接合した後、工程(k)により、電極がその内部に露出するように、電気絶縁層および導電性金属シートを貫通する孔を形成する。最後の工程(i)では、第1の製造方法と同様にして第1導電体層を形成する。
以下に、本発明の光電変換装置の第1〜第4の製造方法の実施形態について工程順に詳細に説明する。
1)第1の製造方法
1−1)工程(a)
本工程では、球状の第1半導体の全表面が第2半導体層で被覆された複数個の光電変換素子を準備する。
球状の第1半導体は、例えば、極微量のホウ素を含むp型多結晶Si塊を坩堝内に供給して不活性ガス雰囲気中で溶融させ、この融液を坩堝底部の微小なノズル孔から滴下させ、その液滴を自然落下中に冷却して固化させることにより、作製することができる。この第1半導体は、多結晶または単結晶のp型半導体である。通常は、その表面を研磨し、さらにエッチングなどにより表面層の約50μmを除去した後、球状の第1半導体として用いる。
p型の第1半導体を、例えば、オキシ塩化リンを拡散源として800〜950℃で10〜30分間熱処理することにより、その表面に、第2半導体層、即ちn型半導体層として、厚さ約0.5μm程度の燐の拡散層が形成される。n型半導体層は、フォスフィンを含むシランなどの混合ガスを用いたCVD法によって形成することもできる。
以上に、第1半導体がp型半導体であり、第2半導体層がn型半導体層である光電変換素子を例示したが、素子は、第1半導体がn型半導体であり、第2半導体層がp型半導体層であってもよい。第1半導体は、芯体の外周面に第1半導体層が被覆されたものや、中心付近が空洞のものであってもよい。第1半導体は、真球が好ましいが、ほぼ球状であればよい。第1半導体の直径は、0.8〜1.2mmが好ましいが、0.5〜2mmであればよい。
図1は第1半導体1の表面に第2半導体層2が形成されている素子を示す。図2は第2半導体層2上に、さらに反射防止膜9が形成されている素子を示す。本発明では、図1および2に示す素子のいずれもが、本工程(a)で準備される光電変換素子に包含される。第2半導体層上に反射防止膜が形成されている素子は、後の工程において、第2半導体層と支持体(第2導電体層)とが反射防止膜を介して電気的に接続される。従って、本発明における反射防止膜は導電性を有することが好ましい。例えば、溶液析出法、霧化法あるいはスプレー法などで形成したZnO、SnO2 またはITO(In23−Sn)などを主体とする薄膜を用いることができる。
反射防止膜は、導電性および屈折率などから、特に、フッ素(F)およびアンチモン(Sb)の少なくとも一方をドープした、厚さ50〜100nmの酸化錫(SnO2)膜が好ましい。例えば、第2半導体層を形成した多数の素子を加熱板上において400〜600℃に加熱するとともに回転させながら、ドープ材料および錫化合物を溶解した溶液の微粒子を、素子に向けて吹きつけることにより、前記微粒子中の成分が素子の表面またはその近傍において熱分解し、その表面にほぼ一定の厚みのSnO2膜が形成される。ドープ材料としては、フッ化アンモニウム、フッ酸、五塩化アンチモンまたは三塩化アンチモンなどを用い、錫化合物としては、四塩化錫、二塩化ジメチル錫またはトリメチル塩化錫などを用いることができる。
SnO2膜は高い導電性が得られることから、従来から平板状の光電変換素子を用いる光電変換装置の透明導電膜用として検討されてきた。これらの膜は、400〜1000nmと比較的厚いので、Si半導体の表面に形成した場合には12.3%程度の非常に高い反射率を示す。そのため反射防止膜としての機能を十分に果たすことができない。
上記の実施形態では結晶Si半導体を主成分とする光電変換素子を例示したが、化合物半導体などからなってもよく、単結晶、多結晶以外に、アモルファス材料などからなってもよい。また、素子は、第1半導体と第2半導体層の界面にノンドープ層を形成したpin形構造のもの、MIS形、ショットキーバリヤ形、ホモ接合形、またはヘテロ接合形などの構成を有していてもよい。
1−2)工程(b)
本工程では、光電変換素子を内部に配置するための多数の凹部を有し、素子の第2半導体層と電気的に接続される第2導電体層を兼ねる支持体を準備する。この支持体の少なくとも受光面側は導電性を有することを必要とする。
代表的な支持体として、図3に、厚さ0.2mmのアルミニウム薄板をプレス加工して作製した支持体の部分的な平面図を示し、図4に、その4−4線の断面図を示す。支持体15の凹部16は蜂の巣状に形成され、その開口端は六角形である。各開口端は相互に隣接し、凹部16は底になるほど狭い。凹部16の底部に形成された孔17は素子の外径より小さい。他の形態の支持体として、図5に、底部に孔27を有する多数の凹部26を形成した、アルミニウム製あるいはステンレス鋼製の基板部25をプレス加工等により作製し、凹部26の内面に、Agなどの反射鏡層29を形成した支持体を示す。図6に、孔37を有する多数の凹部36をプレス加工あるいは切削加工等により形成した厚み約1.0mmのアルミニウム製の支持体35を示す。
支持体の耐熱性が乏しいと、素子を支持体に固定する際の熱処理工程などによって変形あるいは変質し易いので、金属などの耐熱性材料からなる支持体を用いることが好ましい。支持体の主材料としては、加工性、導電性、フレキシブル性およびコスト等を総合するとアルミニウムが好ましいが、銅、ステンレス鋼およびニッケルなどの他の導電性材料であっても良い。導電性および反射性に優れた銀(Ag)などの層を、メッキ、スパッタリング又は真空蒸着などで支持体の凹部内面に形成すれば、第2導電体層および反射鏡としての機能が高まる。反射鏡層の作用により、光電変換装置の出力を大幅に増大させることができる。
金属材料からなる上記の各支持体は、後の工程(d)で第2半導体層と支持体を接続する際に、例えば低融点ガラスフリットをバインダーとする低温ガラスフリット型導電性ペーストおよび熱硬化性樹脂をバインダーとする樹脂型導電性ペーストのいずれを導電性接着剤として用いた場合でも、熱処理により変形することはない。例えば、アルミニウム製の支持体の場合は、熱処理の最高温度が550℃に達しても変形しない。
1−3)工程(c)
本工程では、光電変換素子の第2半導体層と支持体を接続するための導電性接着剤を、工程(b)で準備した支持体の凹部の孔の周縁部に塗着する。導電性接着剤の塗着方法としては、転写法およびスクリーン印刷法が好ましい。
先ず、転写法について、図7に沿って説明する。図7(1)のように、平滑な表面を有する金属製の板123に供給された導電性接着剤121をスキージ120を右方向に移動させることによって板123上に薄く広げ、均一な厚さの導電性接着剤層122を形成する。導電性接着剤の粘度は約100Pa・sに調整されている。次いで、図7(2)のように、その上方から、図3の支持体15の孔17と同じピッチで転写ピン124が埋め込まれた転写板125を垂直方向に降下させる。転写ピン124の先端部126を導電性接着剤層122に接触させる。次いで、図7(3)のように、導電性接着剤51を転写ピンの先端部126に付着させた転写板125を上方に引き上げる。
次いで、図7(4)のように、凹部16と転写ピン124の双方の中心が重なるように転写板125を支持体15の上方から降下させる。転写ピンの先端部126を孔17の周縁部に押し付けた後、図7(5)のように、転写ピン124を上方に引き上げる。転写ピンの先端部126の形状はリング状であり、その外径は支持体の孔の直径より約0.15mm程度大きく、内径は支持体の孔の直径よりも約0.15mm程度小さい。これにより、転写ピンの先端部126に付着している導電性接着剤51が支持体の孔17の周縁部に転写され、支持体の孔の周縁部に導電性接着剤51がリング状に塗着される。
転写ピンの先端部は支持体の孔の直径よりやや大きい円形であってもよく、曲面を有していてもよい。転写ピンの材質には特に限定はないが、例えば、ステンレス鋼などの金属、およびフッ素樹脂やポリプロピレンなどの比較的硬質で耐薬品性に優れた材料が好ましい。
次に、スクリーン印刷法について説明する。被塗着部が支持体の凹部の底にあるので、通常のスクリーン印刷によっては導電性接着剤を塗着することはできない。本実施形態においては、支持体の裏面側からの印刷により、孔の裏側から表側の周縁部にかけて導電性接着剤を塗着する。図8のように、スクリーン印刷に用いるメタルマスクは、図3の支持体15の孔17に対応して、孔17の開口端に沿うように配列された6個の開口部22からなる開口部群21を有している。開口部22は、孔17の開口端の外側から孔内にまたがる部分に対応する形状を有している。孔17の周縁部の支持体15の厚みは0.12mm、孔17の直径は0.85mm、メタルマスク厚みは50μm、そして開口部22の直径0.3mmである。
上記のメタルマスクを、開口部22の中心が孔17の開口端上に位置するように、支持体15の裏面側にセットし、ペースト状の導電性接着剤13を支持体15の裏面に印刷すると、図9に示すように、孔17の周縁部から孔の内壁面および凹部16の内面にまたがって、導電性接着剤13が6カ所に塗着される。導電性接着剤は、例えば、エポキシ系接着剤にAg粉を導電材として混合した樹脂型導電性ペーストで、25℃における粘度は20Pa・sである。
1−4)工程(d)
本工程では、工程(a)で準備した光電変換素子を、その第2半導体層が支持体の凹部の孔の縁部と接するように、個々の凹部に一個ずつ配置し、工程(c)で塗着した導電性接着剤により第2半導体層を孔の周縁部に接合する。さらに導電性接着剤を加熱して固化させる。これにより、素子が支持体の所定箇所に固定され、かつ第2半導体層が第2導電体層に電気的に接続された構造体A1を構成する。
構造体A1の構成方法を図10によって具体的に説明する。工程(c)で支持体に塗着した導電性接着剤が乾燥する以前の、粘着性を有する間に、下記の方法で素子を支持体の所定の位置に配置する。まず、支持体15の孔17と同じパターンで形成された多数の吸着孔130を有する吸着板131の裏側の空気を減圧し、図1の素子10をそれぞれの吸着孔130に吸着させる。その吸着板131を、吸着孔130と孔17のそれぞれの中心が同軸になるように、図7(5)の支持体15の上方に移動させ、図10(1)のように、吸着板131を降下させる。
素子10の第2半導体層2が支持体の凹部16の孔17の周縁部に接するまで吸着板131を降下させ、さらに軽く押圧するとともに吸着板131の裏側の空気を常圧に戻す。次いで、図10(2)のように、吸着板131を上方に引き上げる。これにより、孔17の周縁部以外の凹部16の内面に導電性接着剤51が付着することなく、第2半導体層2が、導電性接着剤51によって、孔17の周縁部に密着する。このように素子が装着された支持体15を加熱して導電性接着剤51を固化させることにより、図11のように、第2半導体層2が支持体の孔17の周縁部に強固に接続された構造体A1が構成される。上記の加熱温度は、導電性接着剤として樹脂型導電性ペーストを用いる場合には100〜200℃、低温ガラスフリット型導電性ペーストを用いる場合には200〜500℃が好ましい。
1−5)工程(e1)
本工程では、前工程(d)で構成した構造体A1の支持体の裏面側に位置する部位の光電変換素子の第2半導体層の少なくとも一部を除去する。
具体的には、エッチング、もしくはサンドブラスト、ブラッシングなどの機械的な研磨、またはこれらの手法を併用する方法などにより、第2半導体層(厚さ1μm未満)を含む素子の表面層(厚さ約1〜3μm)を除去する。
サンドブラスト法では、構造体A1の裏面側に、例えばアルミナからなる微粉状の研磨剤を、空気とともにノズルから吹き付け、支持体の裏面側に位置する部位の第2半導体層を含む素子の表面層を研磨剤で削り取る。ブラッシング法では、例えば表面にダイヤモンド砥粒が貼り付けられたナイロン製のブラシを回転させながら、支持体の裏面側に露出した素子の表面に接触させ、表面層を削り取る。その他の機械的な研磨の方法として、例えば、構造体A1の裏面側にスポンジ状の樹脂の細孔に砥粒が充填された研磨シートを擦り合わせることにより、素子の表面層を除去する方法がある。
本発明における光電変換素子の表面層は、先に1−1)で説明したように、第1半導体の表面に形成した第2半導体層のみで構成されるものと、その上に反射防止膜を形成したものがある。サンドブラスト法およびブラッシング法などの機械的な方法では、反射防止膜やSiのような硬質の材料、とりわけ反射防止膜は研磨され易いが、アルミニウム製の支持体や導電性接着剤などの軟質の材料は研摩され難い。従って、これらの方法により、支持体に実質的な損傷を与えることなく、支持体の裏面側の素子の表面層を除去することができる。
エッチング法は、構造体A1の裏面側に、エッチング液を接触させて第2半導体層の表面層を溶解させて除去した後、水洗、乾燥する方法が一般的である。例えば、濃度約60%のフッ酸と濃度約40%の硝酸を体積比4:1の割合で混合したエッチング液を用い、10〜20秒間のエッチングを行う。他のエッチング液として、水酸化テトラメチルアンモニウムと、酸化剤として例えば過酸化水素を溶解させたアルカリ性水溶液を用いることもできる。
これらのエッチング液は、Siや反射防止膜を溶解するが、アルミニウムを比較的溶解し難い。従って、処理時間などの条件を適切に設定することにより、実質的にアルミニウム製支持体に損傷を与えることなく、素子の表面層のみを除去することができる。支持体の表面にAgの反射鏡層が形成されている場合には、Agを溶解し難い前記のアルカリ性水溶液を用いるのが好ましい。上記の化学的なエッチング以外に、プラズマエッチングによっても、素子の表面層を除去することができる。
前記の機械的な手法による研磨によって、素子の表面層のうち、特に反射防止膜が除去されやすく、逆に、エッチング法では、反射防止膜よりもSiが除去されやすい。従って、特に、第2半導体層上に反射防止膜が形成されている場合には、上記の各手法の特質を利用して、先ず、サンドブラスト法あるいはブラッシング法などの機械的な研磨により主として反射防止膜を除去し、次いでエッチングにより主として半導体層を除去する方法が有効である。
また、機械的な手法のみで第2半導体層を研磨して除去する場合にも、後の電極形成工程が容易なように、また光電変換特性を損ねないために、上記と同様のエッチング液で研磨面をごく軽くエッチングした後、水洗することが好ましい。上記の各方法によれば、極く薄い表面層が除去されるので、本工程の実施前後で素子は殆ど変わらず球状のままである。図12に図11の構造体A1の支持体15の裏面側に第1半導体1の露出部14が形成された状態を示す。
本工程では、上記の各方法以外に、支持体の裏面側に位置する部位の素子を、第2導電体層の開口部と第1半導体の露出部が同一平面になるように、グラインディングなどで研削して除去する方法もある。この方法では、研削時に支持体の裏面側から素子に加わる荷重によって素子が支持体から分離しないような配慮が必要である。
1−6)工程(g1)
前工程(e1)により第1半導体の一部に露出部を形成した後、本工程では、支持体の裏面に電気絶縁層を形成する。電気絶縁層は、例えば、樹脂シートを支持体裏面側に接着剤や熱圧着などで接着して形成する。
図13により、樹脂シートにより電気絶縁層を形成する方法を具体的に説明する。図13(1)のように、素子が固定された図12の支持体15を受光面が下になるよう配置し、支持体15の裏面にポリエーテルエーテルケトン系の樹脂シート38を配置する。次いで、約380℃で約10分間の熱処理により、図13(2)のように、樹脂シート38が支持体15の裏面に接着される。厚み約50μmの薄い樹脂シートを用いた場合でも、支持体の裏面との密着性は極めて良く、強度的にも十分である。上記の樹脂シートの材料以外に、ポリイミド系、エポキシ系、芳香族ポリアミド系、ポリエーテルスルホン系、ポリエーテルイミド系およびフッ素系などの樹脂を用いることができる。
樹脂シートにより電気絶縁層を形成する他の方法として、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を主体とする半硬化状態のシートを用いる方法がある。この方法では、先ず、図13(1)と同様に支持体の裏面側に配置した樹脂シートを、約120℃程度の比較的低い温度に加熱された熱ロール式ラミネータにて押圧する。このロールはゴムなどの弾力性シートを貼り付けたものが好ましい。半硬化状態の樹脂シートは上記の加熱によって硬化することはなく、適度な柔軟性と粘着性が付与される。従って、上記の押圧によって、図13(2)と同じ状態に、支持体の裏面に樹脂シートを貼り付けることができる。
この樹脂シートを熱処理せずに半硬化状態のまま維持させておけば、後の工程(i)において、この樹脂シートが接着剤の役割を果たす。つまり、この樹脂シートに熱ロール式ラミネータにより導電性金属シートを貼り付けたのち、熱処理して樹脂シートを硬化させることにより、支持体と樹脂シート間、および樹脂シートと金属シート間が強固に接合される。上記の熱ロール式ラミネータ法に代わり、支持体と樹脂シート、あるいは樹脂シートと金属シートとを重ねあわせた後、加熱しながらその接合部の空間の空気を減圧することにより双方を貼り合わせることもできる。樹脂シートとしては、熱硬化性樹脂シート以外に、熱硬化性樹脂にガラス繊維などを混ぜたシートを用いることができる。
電気絶縁層の他の形成方法としては、スクリーン印刷法、スプレー法、オフセット印刷法などにより樹脂ペーストを塗布し、乾燥する手法がある。樹脂ペーストの材料としては、エポキシ系、ポリイミド系、シリコーン系、ウレタン系、アクリル系などの各種の樹脂を用いることができる。コスト面および作業性を重視すれば、エポキシ系樹脂を用いるのが最も好ましい。樹脂ペーストは、上記の樹脂材料を有機溶媒や水に溶解または分散させたものである。
1−7)工程(h1)
本工程では、前工程(g1)で形成された電気絶縁層に、工程(b)で形成された第1半導体の露出部の少なくとも一部を露出させる孔を形成する。この孔は後の工程(i)で各素子の電極を相互に接続するための導電路となる。
上記の孔を形成するには、レーザ照射により被照射部の電気絶縁層の樹脂を分解させて除去する方法が好ましい。
支持体の裏面側に樹脂シートを接合させて形成した図13(2)の電気絶縁層に、孔をあける工程を図13(3)に示す。第1半導体1の露出部14の上面を覆う部位の樹脂シート38の全面もしくは一部にレーザ28を照射し、樹脂シート38の被照射部に孔60を形成する。レーザ光照射用の装置59として50WのYAGレーザを用い、照射時間約0.01秒で直径約100〜150μmの被照射領域の樹脂シート38を除去できる。エポキシ樹脂系の半硬化状態の樹脂シートを用いた場合にも上記とほぼ同じ条件で孔を形成できる。樹脂ペーストを支持体裏面に塗布して形成した電気絶縁層に孔を形成する場合にも上記の方法を適用できる。
1−8)工程(f1)
本工程では、前工程(h1)で形成された孔の内部の第1半導体の露出面に電極を形成する。電極を形成するには、導電性ペーストを第1半導体の露出面に塗布し、これにレーザを照射する方法が好ましい。
図14により本工程を具体的に説明する。先ず、前工程で電気絶縁層38に孔60をあけた図14(1)の構造体を用意する。印刷法あるいはディスペンサーを用いて、図14(2)のように、孔60に導電性ペースト61を充填して、孔60の内部の第1半導体の露出部14に導電性ペースト61を塗布する。
次いで、導電性ペースト61にレーザを照射して局部的に加熱して、図14(3)のような電極62を形成する。レーザ照射は、例えば、YAGレーザ装置を用い、スキャン速度1000mm/sec、印字パルス周期10μmの条件で行う。導電性ペーストは、ガラスフリット、またはエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂をバインダーとし、銀、アルミニウムなどの導電材を含む導電性ペーストが好ましい。
1−9)工程(i)
本工程では、前工程(f1)で電気絶縁層の孔内に形成した電極を、電気絶縁層の孔を導電路として相互に電気的に接続する第1導電体層を形成する。形成方法としては、例えばアルミニウム箔からなる導電性金属シートを電気絶縁層に接着する方法や、電気絶縁層の孔内の電極を繋ぐように導電性ペーストを塗布し、これを固化させる方法などがある。
金属シートを用いて第1導電体層を形成する場合には、まず、電気絶縁層の孔に導電性ペーストを充填して電極表面に導電性ペーストを塗布する。次いで、この導電性ペーストを接着剤として金属シートを電気絶縁層の表面に貼り合わせる。例えば、図15(1)のように、導電性ペースト63を電気絶縁層38の孔内に充填し、必要に応じて、図15(2)のように、導電性接着剤64を電気絶縁層38の表面に塗布する。
次に、図15(3)のように金属シート70を貼り合わせた後、熱処理することにより、導電性ペースト63および導電性接着剤64を固化させる。これにより、固化された導電性ペーストおよび導電性接着剤を介して金属シートが電気絶縁層に接合され、支持体側に固定される。こうして、各素子の電極62と金属シート70が電気的に接続されて第1導電体層が形成される。
また、工程(g)で半硬化状態の熱硬化性樹脂シートを電気絶縁層として用いた場合には、先ず、電気絶縁層の孔に導電性ペーストを充填して電極表面に導電性ペーストを塗布する。次に、1−6)で述べたように、金属シートを電気絶縁層に重ね合わせて、約120℃に加熱した熱ロール式ラミネータで圧着した後、150〜200℃で熱処理して導電性ペーストを固化するとともに熱硬化性樹脂シートを硬化させる。これにより形成された第1導電体層を図16に示す。この方法によれば、図15のような導電性接着剤64を必要とせずに、金属シート70が熱硬化性樹脂シートからなる電気絶縁層71に強固に接合される。これにより、各電極62と金属シート70が確実に電気的に接続される。
上記の各方法において、電気絶縁層に充填された導電性ペーストあるいは電気絶縁層の表面に塗布された導電性接着剤が加熱されると、導電性ペーストあるいは導電性接着剤に含まれる有機溶剤や樹脂成分などの一部が揮発あるいは熱分解により気化する。これら電気絶縁層の孔や表面から発生する気化成分が、電気絶縁層と導電性金属シートの間に介在すると、両者間の接合が不十分になったり、電極と導電性金属シートとの電気的な導通が不安定になる。
前記の気化成分を電気絶縁層と金属シートの間に介在させないためには、気化成分を外部に逸散させるための多数の通気孔を設けた金属シートを用いることが有効である。特に、導電性接着剤を電気絶縁層に塗布することなく金属シートを直接に電気絶縁層に接合する場合には、電気絶縁層の孔に充填された導電性ペーストの表面の一部と、通気孔の少なくとも一部が重なるように両者が接合されていることが好ましい。これにより、気化成分が通気孔から排気され、しかも孔内の導電性ペーストの少なくとも一部は金属シートと接合するので、電気絶縁層と金属シートの接合、および電極と導電性金属シートとの電気的な接続を良好に行うことができる。導電性接着剤を電気絶縁層に塗布する場合には、通気性を有すれば通気孔の大きさには特に限定はない。
一般的には、電気絶縁層の孔より小さく、該孔と同数以上の通気孔がほぼ均一な分布で設けられた金属シートを用いるのが好ましい。通気孔の具体的な大きさは、電気絶縁層の孔の大きさとの関連性を考慮して適宜設定すればよい。電気絶縁層の孔の大きさの設計可能な範囲は、最大で支持体の孔の大きさとほぼ等しく、最小で導電性ペーストを作業性良く充填できる最小限度の大きさであり、通常、その直径は0.8〜0.1mmである。例えば、170mm×54mmのサイズの支持体の場合には、直径1mmの素子が約1800個装着されるので、金属シートは、ほぼ均一な分布で1800個以上の通気孔を有することが好ましい。金属シートには、アルミニウム以外に、ニッケル、銅、ステンレス鋼などの、例えば厚さ50〜100μm程度の薄板が用いられる。
次に、電気絶縁層の孔内の電極を繋ぐように塗布した導電性ペーストを固化させることにより、第1導電体層を形成する方法について説明する。導電性ペーストの塗布方法は、ディスペンサー法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、およびスプレー法がある。支持体の裏面に凹凸がある場合には、凹部にも導電性ペーストを塗布できるディスペンサー法およびスプレー法が好ましい。
ディスペンサー法により、導電性ペーストを塗布し、熱処理することにより、第1導電体層を形成する工程を図17に例示する。図17(1)のように、ディスペンサーのノズル36から導電性ペースト31を吐出させながら、図14(3)の構造体の支持体15の裏面の電気絶縁層38の各孔内の電極62を繋ぐ直線に沿ってノズル36を移動させる。これにより、図17(2)のように、電気絶縁層38上に線状の導電性ペーストの塗布層32を形成する。この塗布層32により、支持体15に固定された各素子の電極62は、電気絶縁層38上において相互に連結される。
上記の方法により形成された塗布層32の塗布パターンを図18に例示する。図18は、図17の工程により導電性ペーストの塗布層32が形成された支持体15の裏面側の平面図である。簡略化のため、電極および電気絶縁層の孔などの細部は図中から省略する。一直線上に配列された多数の凹部16のそれぞれに固定された素子の各電極を繋ぐように、塗布層32が電気絶縁層38上に形成されている。塗布層32の線幅は支持体の孔17の直径よりやや小さく、第1半導体の露出部の直径とほぼ等しい。光電変換装置の電気特性から判断すると、塗布層の線幅は310μm以上であればよい。平行に配列して形成された複数の塗布層32の各先端部は、支持体15の端部に形成された他の線状の導電性ペーストの塗布層39により連結されている。
上記の塗布パターンの他に、例えば、線状の導電性ペースト塗布層を網の目状に形成し、網の目を構成する各塗布層の交点にそれぞれの電極が位置するようなパターンとすることもできる。要するに、支持体に装着された素子のそれぞれの電極が、電気絶縁層により支持体および第2半導体層と絶縁され、何らかの形で導電性ペーストで連結されていればよい。例えば、導電性ペーストを印刷法により電気絶縁層の全面に塗布してもよい。
上記の導電性ペーストの塗布層に熱処理を施すことにより、固化された導電性ペーストからなる第1導電体層が形成される。この方法によれば、第1導電体層を高速で形成することができ、さらに部品点数を削減できる。
上記の各方法で用いる導電性ペーストおよび導電性接着剤は、電気絶縁層が変形・変質などのダメージを受けない温度下で固化するものが好ましい。一般的には、100〜200℃という比較的低い熱処理温度で固化する樹脂型導電性ペーストを用いる。電気絶縁層がフッ素系樹脂など比較的耐熱性が優れた材料からなる場合には、低温ガラスフリット型導電性ペーストを使用できる。
2)第2の製造方法
本製造方法は、構造体A1に組み込まれた光電変換素子に、第1半導体の露出部を形成する工程までは第1の製造方法と同様であるが、第1の製造方法と異なり、電気絶縁層の形成に先立って電極を形成する。
2−1)工程(a)、(b)、(c)、(d)、および(e2)
上記の各工程により、構造体A1を構成し、さらにその支持体の裏面側に位置する部位の光電変換素子の第2半導体層を除去する。これらの工程は第1の製造方法の工程(a)〜(e1)と全く同じ方法により実施することができる。
2−2)工程(f2)
本工程では、前工程(e2)で形成された第1半導体の露出部に電極を形成することにより、構造体A2を構成する。その工程を図19により具体的に説明する。まず、図19(1)のように、図12の構造体A2の第1半導体の露出部14に、導電性ペースト65を印刷法かディスペンサーにより塗布する。次に、導電性ペースト65の塗布部に局所的にレーザを照射して加熱することにより、図19(2)のように、電極67を形成する。レーザ照射の方法および使用する導電性ペーストなどは、第1の製造方法の工程(f1)と同様である。
2−3)工程(g2)および(h2)
本製造方法では、前工程(f2)により構造体A2を構成した後、工程(g2)により支持体の裏面に電気絶縁層を形成し、工程(h2)によりその電気絶縁層に、電極を露出させる孔をあける。工程(g2)および(h2)は、電気絶縁層の下地が若干異なる以外は第1の製造方法の工程(g1)および(h1)と同じなので、これらの工程に準じた方法で実施することができる。代表的な形態として、図20(1)に、図19(2)の構造体の裏面に熱硬化性樹脂製の樹脂シートからなる電気絶縁層71を接合した状態を示し、図20(2)に、その電気絶縁層71に孔68を形成した状態を示す。
2−4)工程(i)
本工程では、前工程(h2)により形成した孔を導電路として、光電変換素子の電極を相互に電気的に接続する第1導電体層を形成する。
具体的には、第1の製造方法の項で説明した図15〜18と同じ方法を実施できる。例えば、図20(3)のように、図20(2)の電気絶縁層71の孔内に導電性ペースト80を充填する。これにより、電極67に導電性ペースト80が接触する。その後、電気絶縁層71に金属シート70を接合させる。
3)第3の製造方法
本製造方法は、構造体A1を構成するまでの工程は第1および第2の製造方法と同じである。構造体A1の裏面に形成した電気絶縁層に孔をあけた後、孔内に第1半導体を露出させ、その表面に電極を形成する。
3−1)工程(a)、(b)、(c)、および(d)
上記の各工程により光電変換素子が支持体に固定された構造体A1を構成する。これらの工程は第1の製造方法と全く同じ順序、方法により実施する。
3−2)工程(g3)および(h3)
工程(g3)により、構造体A1の裏面に電気絶縁層を形成し、工程(h3)により、その電気絶縁層に第2半導体層を露出させる孔をあける。この工程順序は、第1半導体の露出部を形成後に、電気絶縁層を形成し、次いで、電気絶縁層に孔をあける第1の製造方法と異なる。双方の製造方法において、電気絶縁層の下地が若干異なるが、本製造方法における工程(g3)および(h3)は、第1の製造方法の工程(g1)および(h1)の方法に準じて実施できる。代表例として、図22(1)に、図11の構造体の支持体15の裏面に熱硬化性の樹脂シートからなる電気絶縁層71が接合された状態を示し、図22(2)にその電気絶縁層71に孔95を形成した状態を示す。
3−3)工程(e3)
本工程では、前工程(h3)で形成した孔95の内部に露出している第2半導体層を除去する。
本製造方法では、第2半導体層を除去する方法としてはエッチング法が適している。その理由は、支持体の裏面に接合した電気絶縁層によって、支持体表面へのエッチング液の接触が防止され、支持体が侵食されなくなることにある。
エッチング液には、例えば、第1の製造方法の工程(e1)で用いたフッ酸と硝酸の混合液を用い、支持体の裏面側のみにエッチング液を約20秒間接触させた後、水洗、乾燥する。これにより、図22(3)のように、孔95の内部の第2半導体層2を含む深さ約1〜3μmの表面層が除去され、孔内に第1半導体1の露出部96が形成される。
3−4)工程(f3)
本工程では、前工程(e3)で孔95の内部に露出させた第1半導体の表面に電極を形成する。
本工程は、第1の製造方法の工程(f1)と同じ方法で電極を形成することができる。図22(4)に、電気絶縁層の孔95の内部において第1半導体の露出部96の表面に電極97を形成した状態を示す。
3−5)工程(i)
本工程では、工程(h3)で形成した孔95を導電路として光電変換素子の電極を相互に電気的に接続する第1導電体層を形成する。本工程は、第1の製造方法の工程(i)と同様に、導電性金属シートを導電性接着剤を介して電気絶縁層に接着する方法や、電気絶縁層の孔内の電極を繋ぐように導電性ペーストを塗布し、これを固化させる方法などで実施できる。例えば、図22(5)のように、各素子の電極97は電気絶縁層71の孔95の内部に充填された導電性ペースト98を介して金属シート70に電気的に接続される。
4)第4の製造方法
本製造方法は、構造体A1に組み込まれた光電変換素子に第1半導体の露出部を形成し、さらに電極を形成して構造体A2を構成する工程までは第2の製造方法と同様である。電気絶縁層のみに孔を形成する第2の製造方法と異なり、本製造方法では、電気絶縁層および金属シートを貫通する孔を形成する。
4−1)工程(a)、(b)、(c)、(d)、(e4)および(f4)
上記の各工程により、電極形成済みの光電変換素子が支持体に組み込まれた 構造体A2を構成する。これらの工程は第2の製造方法の工程(a)〜(f2)と全く同じ方法により実施することができる。
4−2)工程(j)
本工程では、構造体A2の支持体の裏面に、電気絶縁層および導電性金属シートを接合する。
好ましい方法は、先ず、支持体の裏面に電気絶縁性の接着剤層を形成する。次に、導電性金属シートと、その片面に接合した電気絶縁層とからなる複合シートの電気絶縁層側を接着剤層に接合する。接着剤層は、スクリーン印刷法、スプレー法、オフセット印刷法などにより、ペースト状の接着剤を塗布して形成する。接着剤の材料には、エポキシ系、ポリイミド系、シリコーン系、ウレタン系、アクリル系などの樹脂を用いる。好ましい複合シートの例は、厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる電気絶縁層に厚み20μmのアルミニウムシートを貼り合わせたものである。
この製造方法を図21Aおよび図21Bに例示する。先ず、図19(2)の構造体A2の支持体15の裏面側に、図21A(1)のように、接着剤層69を形成する。次いで、図21A(2)のように、金属シート92と電気絶縁層91との複合シート90を支持体15の接着剤層69を形成した側に配置し、両者間を減圧にしながら複合シート90の電気絶縁層91側を支持体15に接合する。複合シート90は、図21B(3)のように、素子の電極67とその周囲に対応する部分の接着剤層69に密着する。
支持体15が薄い金属シートから構成されている場合、凹部と凹部との間の隔壁の裏面の接着剤層には、支持体の隔壁を補強する効果と、より強固に素子を支持体に固定する効果がある。複合シートを接合した後、必要に応じて、接着剤層の固化あるいは硬化のための熱処理を施す。本工程では、上記の複合シートを用いる代わりに、電気絶縁層の樹脂シートや絶縁性接着剤層を支持体裏面に接合させた後、これに金属シートを接合させてもよい。
4−3)工程(k)
本工程では、前工程(j)で支持体に接合された電気絶縁層および金属シートを貫通する孔をあけて孔内に電極を露出させる。
例えば、図21B(3)の構造体の支持体の孔17の中央に対応する部分にレーザを照射し、図21B(4)のように、被照射部の金属シート92、電気絶縁層91および接着剤層69を除去し、電極67が内部に露出する孔93を形成する。レーザ照射用装置として出力12WのYAGレーザを用い、約0.017秒の照射時間で直径約100〜150μmの孔93が形成される。
4−4)工程(l)
本工程では、前工程(k)で形成した孔に導電性ペーストを充填し、熱処理により導電性ペーストを固化させる。孔内の固化された導電性ペーストにより、電気絶縁層を介して、各電極が金属シートと電気的に接続され、第1導電体層が形成される。
例えば、図21B(4)の構造体の孔93に、図21B(5)のように、導電性ペースト94を充填して、この導電性ペーストで各素子の電極67と金属シート92とを繋ぐ。導電性ペーストは、樹脂型導電性ペーストを用いることが好ましい。電気絶縁層の材料が、フッ素系樹脂など比較的耐熱性が優れている場合には、低温ガラスフリット型導電性ペーストも使用できる。導電性ペーストの塗布方法としては、ディスペンサー法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法およびスプレー法がある。
以上の本発明の光電変換装置の製造方法により、球状の光電変換素子が支持体の凹部内の所定位置に強固に固定され、さらに、支持体に固定された全ての素子の第1半導体と第1導電体層、および第2半導体層と第2導電体層とが確実に電気的に接続された、高品質・高信頼性の光電変換装置を効率的に製造することができる。
以上の本発明の第1〜第4の製造方法は、以下に述べるように、それぞれ固有の特徴を有するので、光電変換装置を製造する場合の個々の状況に応じて、適宜に製造方法を選択すればよい。まず、第1、第2および第4の製造方法は、電気絶縁層の孔内の第2半導体層を除去する第3の製造方法と異なり、電気絶縁層に妨げられずに、第2半導体層の一部を除去できる利点がある。一方、第3の製造方法では、電気絶縁層により支持体がマスキングされるので、エッチングの管理条件が緩和される利点がある。
本発明において、レーザ溶接により導電性ペーストの塗布層を熱処理して電極形成を行う際には、炭素などの熱分解生成物が飛散する現象が見られる。
第2および第4の製造方法では、電気絶縁層を形成する以前に電極を形成するので、前記の熱分解生成物や導電性ペーストの塗布層が支持体に接触して短絡を起こすことがある。一方、第1および第3の製造方法では、電気絶縁層の孔の内部において、第1半導体上に電極を形成するので、前記の熱分解生成物や導電性ペーストの塗布層が孔の内部に留まるので短絡を起こし難い。従って、第2および第4の製造方法では、上記の短絡を防止するために、第1および第3の製造方法よりも、レーザ照射条件や導電性ペーストの塗布状態などの十分な管理が必要となる。
さらに、第4の製造方法においては、電気絶縁層と金属シートの複合シートを用いることにより、部品点数や工数を少なくすることができる。しかし、電気絶縁層と金属シートとを貫通する孔を形成するためには、両者の物性が大きく異なるだけに、両者の材料を適切に選択し、さらにレーザ照射などの条件を十分に検討した上で実施することが必要である。
本発明により、高品質・高信頼性の光電変換装置を効率的に製造することができる。これにより、同光電変換装置を低コストかつ工業的規模で提供することが可能となる。
本発明の工程(a)により準備された光電変換素子の縦断面図である。 本発明の工程(a)により準備された、表面に反射防止膜を有する光電変換素子の縦断面図である。 本発明の工程(b)により準備された第1の形態の支持体の平面図である。 図3の支持体の4−4線の断面図である。 本発明の工程(b)により準備された第2の形態の支持体の縦断面図である。 本発明の工程(b)により準備された第3の形態の支持体の縦断面図である。 本発明の工程(c)において支持体に導電性接着剤を塗着する工程を示す縦断面図である。 同上の工程における他の塗着方法に用いるメタルスクリーンの平面図である。 図8のメタルスクリーンを用いて導電性接着剤を塗着した支持体の縦断面図である。 本発明の工程(d)により、光電変換素子を導電性接着剤が塗着された支持体に配置する工程を示す縦断面図である。 同上の工程により光電変換素子が配置された支持体の縦断面図である。 本発明の第1、第2、および第4の製造方法において、図11の構造体の光電変換素子の第1半導体の一部を露出させた縦断面図である。 本発明の第1の製造方法において、図12の構造体の裏面に電気絶縁層を形成し、これに導電路となる孔を形成する工程を示す縦断面図である。 本発明の第1の製造方法において、図13の工程で形成された孔の内部の第1半導体の露出部に電極を形成する工程を示す縦断面図である。 本発明の第1の製造方法において、工程(i)における第1の方法により、図14の工程で得られた構造体の電気絶縁層上に第1導電体層を形成する工程を示す縦断面図である。 同上の工程における第2の方法により、第1導電体層が形成された光電変換装置を示す縦断面図である。 同上の工程における第3の方法により、第1導電体層を形成する工程を示す縦断面図である。 図17の工程により電気絶縁層に塗布された導電性ペーストの塗布パターンを示す平面図である。 本発明の第2および第4の製造方法において、図12のように形成された第1半導体の露出部に電極を形成する工程を示す縦断面図である。 本発明の第2の製造方法において、図19の工程で得られた構造体の裏面に電気絶縁層を形成し、この上に第1導電体層を形成する工程を示す縦断面図である。 本発明の第4の製造方法において、図19の工程で得られた構造体の裏面に電気絶縁層および第1導電体層を形成する工程の前半部分を示す縦断面図である。 本発明の第4の製造方法において、図19の工程で得られた構造体の裏面に電気絶縁層および第1導電体層を形成する工程の後半部分を示す縦断面図である。 本発明の第3の製造方法において、図11の構造体の光電変換素子に電極を形成し、さらに電気絶縁層および第1導電体層を形成するまでの工程を示す縦断面図である。
符号の説明
1 第1半導体
2 第2半導体層
9 反射防止膜
10 光電変換素子
13、51、121、64 導電性接着剤
14、96 (第1半導体の)露出部
15、35 支持体
16、26、36 (支持体の)凹部
17、27、37 (支持体の)孔
21 (支持体の孔の)開口端
28 レーザ
31、61、63、65、80、94、98 導電性ペースト
32、39 (導電性ペーストの)塗布層
38、91 樹脂シート(電気絶縁層)
60、68(電気絶縁層の)孔
62、67、97 電極
69 接着剤層
70、92 導電性金属シート
71 熱硬化性樹脂シート(電気絶縁層)
90 複合シート
93 (電気絶縁層と導電性金属シートの)孔
122 導電性接着剤層
124 ピン
126(ピンの)先端部


Claims (16)

  1. (a)球状の第1半導体およびその全表面を被覆する第2半導体層からなる複数のほぼ球状の光電変換素子を準備する工程、
    (b)前記光電変換素子を1個ずつ配置するための隣接する複数の凹部を表面に有し、前記凹部が、前記光電変換素子より小さい孔を底部に有し、かつ前記凹部の内面が反射鏡面である支持体であって、前記凹部に配置される各光電変換素子の第2半導体層と電気的に接続される第2導電体層を兼ねる支持体を準備する工程、
    (c)前記支持体の孔の周縁部に導電性接着剤を塗着する工程、
    (d)前記第2半導体層が前記支持体の孔の縁部と接し、その一部が前記支持体の裏面側に臨むように、前記光電変換素子を前記支持体の凹部に配置し、前記導電性接着剤により、前記第2半導体層を前記支持体に電気的かつ物理的に接続する工程、
    (e1)前記支持体の裏面側に臨む第2半導体層の少なくとも一部を除去することにより、前記第1半導体の一部を露出させる開口部を形成する工程、
    (g1)前記工程(e1)の後、前記支持体の裏面に電気絶縁層を形成する工程、
    (h1)前記電気絶縁層に前記第1半導体の露出部の少なくとも一部を露出させる孔を形成する工程、
    (f1)前記電気絶縁層の孔内の第1半導体の露出部に導電性ペーストを塗布し、熱処理して電極を形成する工程、および、
    (i)前記電気絶縁層の上に、前記電極を相互に電気的に接続する第1導電体層を形成する工程、を含むことを特徴とする光電変換装置の製造方法。
  2. (a)球状の第1半導体およびその全表面を被覆する第2半導体層からなる複数のほぼ球状の光電変換素子を準備する工程、
    (b)前記光電変換素子を1個ずつ配置するための隣接する複数の凹部を表面に有し、前記凹部が、前記光電変換素子より小さい孔を底部に有し、かつ前記凹部の内面が反射鏡面である支持体であって、前記凹部に配置される各光電変換素子の第2半導体層と電気的に接続される第2導電体層を兼ねる支持体を準備する工程、
    (c)前記支持体の前記孔の周縁部に導電性接着剤を塗着する工程、
    (d)前記第2半導体層が前記支持体の孔の縁部と接し、その一部が前記支持体の裏面側に臨むように、前記光電変換素子を前記支持体の凹部に配置し、前記導電性接着剤により、前記第2半導体層を前記支持体に電気的かつ物理的に接続する工程、
    (e2)前記支持体の裏面側に臨む第2半導体層の少なくとも一部を除去することにより、前記第1半導体の一部を露出させる開口部を形成する工程、
    (f2)前記第1半導体の露出部に導電性ペーストを塗布し、熱処理して電極を形成する工程、
    (g2)前記工程(f2)の後、前記支持体の裏面に電気絶縁層を形成する工程、
    (h2)前記電気絶縁層に前記電極を露出させる孔を形成する工程、および、
    (i)前記電気絶縁層の上に、前記電極を相互に電気的に接続する第1導電体層を形成する工程、を含むことを特徴とする光電変換装置の製造方法。
  3. (a)球状の第1半導体およびその全表面を被覆する第2半導体層からなる複数のほぼ球状の光電変換素子を準備する工程、
    (b)前記光電変換素子を1個ずつ配置するための隣接する複数の凹部を表面に有し、前記凹部が、前記光電変換素子より小さい孔を底部に有し、かつ前記凹部の内面が反射鏡面である支持体であって、前記凹部に配置される各光電変換素子の第2半導体層と電気的に接続される第2導電体層を兼ねる支持体を準備する工程、
    (c)前記支持体の前記孔の周縁部に導電性接着剤を塗着する工程、
    (d)前記第2半導体層が前記支持体の孔の縁部と接し、その一部が前記支持体の裏面側に臨むように、前記光電変換素子を前記支持体の凹部に配置し、前記導電性接着剤により、前記第2半導体層を前記支持体に電気的かつ物理的に接続する工程、
    (g3)前記工程(d)の後、前記支持体の裏面に電気絶縁層を形成する工程、
    (h3)前記電気絶縁層に、前記支持体の裏面側に臨む第2半導体層の少なくとも一部を露出させる孔を形成する工程、
    (e3)前記電気絶縁層の孔内に露出した第2半導体層の少なくとも一部を除去することにより、前記第1半導体の一部を露出させる開口部を形成する工程、
    (f3)前記電気絶縁層の孔内の第1半導体の露出部に導電性ペーストを塗布し、熱処理して電極を形成する工程、および、
    (i)前記電気絶縁層の上に、前記電極を相互に電気的に接続する第1導電体層を形成する工程、を含むことを特徴とする光電変換装置の製造方法。
  4. (a)球状の第1半導体およびその全表面を被覆する第2半導体層からなる複数のほぼ球状の光電変換素子を準備する工程、
    (b)前記光電変換素子を1個ずつ配置するための隣接する複数の凹部を表面に有し、前記凹部が、前記光電変換素子より小さい孔を底部に有し、かつ前記凹部の内面が反射鏡面である支持体であって、前記凹部に配置される各光電変換素子の第2半導体層と電気的に接続される第2導電体層を兼ねる支持体を準備する工程、
    (c)前記支持体の孔の周縁部に導電性接着剤を塗着する工程、
    (d)前記第2半導体層が前記支持体の孔の縁部と接し、その一部が前記支持体の裏面側に臨むように、前記光電変換素子を前記支持体の凹部に配置し、前記導電性接着剤により、前記第2半導体層を前記支持体に電気的かつ物理的に接続する工程、
    (e4)前記支持体の裏面側に臨む第2半導体層の少なくとも一部を除去することにより、前記第1半導体の一部を露出させる開口部を形成する工程、
    (f4)前記第1半導体の露出部に導電性ペーストを塗布し、熱処理して電極を形成する工程、
    (j)前記工程(f4)の後、前記支持体の裏面に、導電性金属シートおよび前記支持体と前記導電性金属シートとを絶縁する電気絶縁層を接合する工程、
    (k)前記電気絶縁層および前記導電性金属シートに前記電極を露出させる孔を形成する工程、および、
    (l)前記孔に導電性ペーストを充填し、これを固化することにより、前記電極と前記導電性金属シートとを電気的に接続して、第1導電体層を形成する工程、を含むことを特徴とする光電変換装置の製造方法。
  5. 前記光電変換素子は、主材料がシリコンである請求項1〜4のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  6. 前記工程(a)が、さらに、前記第2半導体層の表面に導電性の反射防止膜を形成する工程を有し、前記第2半導体層に前記第1半導体の一部を露出させる開口部を形成する工程において、前記反射防止膜の一部が前記第2半導体層とともに除去されて、前記開口部が形成される請求項1〜5のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  7. 前記工程(c)が、先端部が前記支持体の孔よりやや大きい径を有するピンの前記先端部に導電性接着剤を付着させる工程、および、前記先端部と前記孔の双方の中心部が同軸になるように、前記先端部を前記支持体の表側から前記支持体の凹部に挿入して前記先端部を前記孔の周縁部に接触させ、前記先端部に付着した導電性接着剤を前記孔の周縁部に転写する工程を有する請求項1〜6のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  8. 前記第2半導体層に前記第1半導体の一部を露出させる開口部を形成する工程が、前記支持体の裏面側に臨む第2半導体層の一部をエッチングにより除去する工程を有する請求項1〜7のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  9. 前記第2半導体層に前記第1半導体の一部を露出させる開口部を形成する工程が、前記支持体の裏面側に臨む第2半導体層の一部を機械的に研磨して除去する工程を有する請求項1〜7のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  10. 前記第2半導体層に前記第1半導体の一部を露出させる開口部を形成する工程が、前記エッチング工程に先立ち、エッチングしようとする部位の第2半導体層を機械的に研磨する工程を有する請求項8記載の光電変換装置の製造方法。
  11. 前記第1半導体の露出部に導電性ペーストを塗布し、熱処理して電極を形成する工程が、前記第1半導体の露出部に、導電性ペーストを塗布し、前記塗布された導電性ペーストにレーザ照射による熱処理を施す工程を含む請求項1〜10のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  12. 前記工程(i)が、前記電気絶縁層の孔の内部に露出する電極を相互に繋ぐように、前記電気絶縁層上に導電性ペーストを塗布し、加熱して固化させることにより第1導電体層を形成する工程を含む請求項1〜3のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  13. 前記工程(i)が、前記電気絶縁層の孔の内部に、前記電極に接して、かつ前記孔を満たすように、導電性ペーストを充填する工程、前記電気絶縁層に導電性金属シートを接合する工程、および、前記導電性ペーストを加熱固化して前記導電性ペーストと前記導電性金属シートを電気的に接続する工程を含む請求項1〜3のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
  14. 前記導電性金属シートが、複数の通気孔を有する請求項13に記載の光電変換装置の製造方法。
  15. 前記工程(j)が、導電性金属シートとその片面に接合された電気絶縁層からなる複合シートを、その電気絶縁層側を前記支持体に向けて前記支持体の裏面側に接合する工程を含む請求項4記載の光電変換装置の製造方法。
  16. 前記複合シートを前記支持体の裏面側に接合する工程が、前記支持体の裏面に電気絶縁性の接着剤を塗布する工程、および前記複合シートをその電気絶縁層側を前記支持体の前記接着剤層に向けて接合する工程を含む請求項15記載の光電変換装置の製造方法。
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