JP5017146B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、画像原稿を走査して読み取るスキャナ部を搭載した画像処理装置に関する。
画像読取装置(以下、スキャナ装置)を含め各種情報処理装置を販売するに当り、各国ごとに装置の放射する不要電磁波(不要輻射:EMI)の規格を守ることが義務付けられている。この規格は、例えば、日本ではVCCI、米国ではFCCにより定められている。このため、装置の設計者は不要輻射の規格と装置の性能を両立させる必要がある。具体的には、不要電磁波の源となる電気信号にローパスフィルタを挿入し高周波成分を除去するなど電気回路上の手法や、電気回路を金属の筐体で囲うなどの機構上の手法によって、この対策を行っている。
特に、CCDなどの画像読取素子を1次元的に複数配列することにより構成したイメージセンサをその配列方向(主走査方向)とは直角の方向(副走査方向)に走査して原稿を読み取るスキャナ装置は一般的に次のように構成される。即ち、CCDのような素子を駆動するための信号を生成したり出力された画像データを取り込み各種の画像処理を行う論理回路や、CPU・メモリなどが搭載された基板と、原稿を走査するためのイメージセンサを搭載する基板とを別々に備える。そして、これら二つの基板間はFFC(フレキシブルフラットケーブル)やハーネスなどで接続される。
さて、近年になり、スキャナ部とプリンタ部とが一体となり、さらにADF(自動給紙装置)を備えた多機能プリンタ装置(以下、MFP装置)が普及してきている。このようなMFP装置では、イメージセンサを駆動するためには幾つかの駆動信号を必要とし、これらの信号はフラットケーブルを通してイメージセンサに供給される。このような構成ではケーブルやイメージセンサから発生する電磁波を金属筐体で遮蔽することはほぼ不可能であり、イメージセンサに搭載された基板やケーブル等からの不要輻射が避けられない。
読み取り精度を要求されるスキャナ装置には、その筐体設計や機構制御設計において金属部品を使用することが一般的である。例えば、原稿搬送用のシャフトやモールド部材の補強用としてダイポールアンテナに近いような細長い金属部品が他の金属と接地されない状態で使用されることがある。
不要輻射悪化の基本要素は一般的に、ノイズ源となる電気回路やIC、伝播経路、アンテナに分けられる 。
図11は、基板に設けられたICと不要輻射の点からアンテナとして機能するケーブルとの接続関係を示した図である。
図11に示されるケーブルような金属部品はアンテナとして作用し、電気回路単体ではそれほど問題とならなかった不要輻射レベルを悪化させてしまう要因となる。
さらに、上述したイメージセンサを副走査方向に走査して原稿を読み取る際には、イメージセンサの走査位置によって、イメージセンサと金属部材との距離が変化する。つまりは金属部材がアンテナとして作用する距離とそうでない距離が存在することになり、1走査間で不要輻射のレベルが高い位置と低い位置が発生してしまう。
CCDに代表されるようなイメージセンサ素子は電源投入中に駆動クロックを止めるとデバイスを破壊する可能性があるものが多いので、その制御上、通常、電源OFF時以外は駆動クロックを動作させたままの状態としている。従って、原稿読み取り位置以外の場所に不要輻射レベルが最も悪化するようなセンサ走査位置があった場合にも、不要輻射レベルを規格内に収めるためには何らかの対策を行う必要があった。また、読み取り終了後のバックフィード時に高速でセンサが移動してケーブルのたわみ状態が急激な変動し、その結果、原稿読み取り中よりも不要輻射レベルが悪化するような場合もある。
不要輻射の対策として、デジタル回路の基準クロックの後段に拡散スペクトラムクロック生成回路(SSCG:Spectrum Spread Clock Generator)を挿入する方法が広く知られている。デジタル回路が発生させる不要輻射は基準クロックの逓倍の高調波であることが多い。従って、SSCGによって基準クロックの周波数を変調することにより、高調波成分の電磁界放射のピークの周波数分布を広げることでピークのレベルを下げることができる。
図12は周波数100MHzのクロック信号に対して、±5%変調した場合の放射電力分布を示す図である。
図12に示されているように、クロック信号の周波数を変調することにより、電磁界放射のピークレベルが下がることが分かる。
CCDセンサやCMOSセンサをスキャナ装置で使用する場合、センサより得られたアナログ画像信号をデジタル回路でサンプリングしてデジタル画像データとして処理する必要がある。この場合、上記のようにデジタル回路の基準クロック信号に変調を行うと、デジタル回路で一定に決めたはずのデバイス駆動タイミングやアナログ信号のサンプリングタイミングにも当然変調が行われる。
図13は本来のサンプリングタイミングと変調されたサンプリングタイミングにおいて微妙なずれが発生していることを示す図である。
図13から分かるように、例えば、1ラインについて同じ色の原稿を読み取った場合でも、アナログ信号のサンプリング位置のずれによって色のムラが発生する。特に、一次元のイメージセンサを副走査方向に走査して原稿を読み取る構成のスキャナ装置の場合、ムラの周期と1ライン読み取り周期に依存して画像に縞が発生するという問題がある。
図14は読み取った画像に周期的な縞模様(色ムラ)が発生する様子を示す図である。
上記のような画像データに含まれるノイズへの対応策として、特許文献1では、主走査の同期信号周期とSSCGの周波数拡散の周期を同期させ、主走査の基準点から一定の位置にSSCG変調周期を発生させている。これにより、画像に現れるノイズのばらつきを一定にし、ノイズを見かけ上低減する方法を提案している。また、特許文献2では、SSCGで各ラインごとにリセット信号を入力してタイミング信号をそろえている。
特開2002−281252号公報 特開2000−138805号公報
しかしながら上記従来例では、SSCGによる画像劣化を回避するためだけに特別な制御や複雑な回路が必要となるため、その機能を装置に実装することがより難しく、装置の生産コストも上げることになるという問題が生じてしまう。また、SSCG自体がアナログ回路を含んだ構成なので、その変調周期が確実に一定周期に保たれる保証がない、SSCG回路自体、正常に機能しない。
このような理由から、不要な色ムラ発生などの悪影響なく、イメージセンサから良好な画像を取得するためには、SSCGを使わずに、変調されない基準クロックでアナログ信号をサンプリングすることが好ましい。しかしながら、このような構成を用いた場合、その代償として、不要輻射規格を満たすための対策はより難しいものとなる。その結果として、不要輻射対策を施した装置であっても、不要輻射の規格値内には収まっているが、ある程度不要輻射が実際には発生しているという状態になる場合が多い。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、良好な画像を取得するとともに、十分な不要輻射対策を施した画像処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の画像処理装置は、以下のような構成からなる。
即ち、複数の画像読取素子一次元的に配列されたイメージセンサと、前記イメージセンサを所定方向に走査する走査手段とを有し、原稿の画像を読取る画像処理装置であって、前記所定方向に関し、原稿台ガラスとシェーディング処理のために用いるシェーディング規準板との間に配置され、前記原稿台ガラスの取り付けを補強するために用いられ、前記所定方向と交差する方向に延在して設けられる金属の支持部材と、前記原稿の画像を読取る場合と前記シェーディング規準板を用いてシェーディングデータを取得する場合に、前記イメージセンサに供給するタイミング信号を生成する生成手段と、前記シェーディングデータの取得後、前記イメージセンサを用いて前記原稿の画像の読取りを行う前に、前記走査手段によって前記イメージセンサを前記シェーディング基準板の位置から前記金属の支持部材が設けられた位置を経て前記原稿台ガラスの位置まで移動させる間、前記原稿の画像を読取るときや前記シェーディングデータを取得するときとは、(1)前記タイミング信号の周波数を低くする、或いは、(2)前記タイミング信号を生成するために使用するクロック信号を変調する、或いは、(3)前記タイミング信号の生成そのものを停止することで前記タイミング信号を変更する変更手段を有することを特徴とする。
従って本発明によれば、イメージセンサから画像データ取得中以外では、イメージセンサを動作させるのに用いられるタイミング信号を不要輻射が低減する状態に変更することができるという効果がある。
これにより、例えば、装置の設計者は原稿読み取り中に発生する不要輻射対策だけに注力すれば良く、不要輻射対策を容易にすることに貢献する。
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施例について、さらに具体的かつ詳細に説明する。なお、既に説明した部分には同一符号を付し重複説明を省略する。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わない。さらに人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かも問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきものである。従って、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
図1は、本発明の代表的な実施例である多機能プリンタ装置(以下、MFP装置)の概観斜視図である。
MFP装置は、プリンタ部101とスキャナ部が1つの装置に搭載されており、イメージセンサを走査して原稿台ガラス301に載置された原稿を走査してその画像を読み取ることができる。以下、このような読取走査をBookスキャンという。このMFP装置は、ADFユニット102を搭載しているため、複数枚の原稿を自動で読み取ることも可能である。ADFユニットを用いて画像読取を行うときには、搬送部202によりADF用原稿台ガラス302の部分に原稿を搬送することによりイメージセンサに対して原稿を相対的に走査することで読み取りを行う。以下、このような読取走査をADFスキャンという。
補強板金201は原稿台ガラス301とADF用原稿台ガラス302をモールド部品で支えるために用いられ、モールド部分が反リかえって光学系のピントずれたり、強度が足りずに割れたりすることを防いでいる。画像読取、複写等の動作モードの選択や、各スタート・ストップはパネル103からの操作により行う。
なお、この実施例では、現在ADFユニットを搭載したスキャナ装置としてコピー機能併せ持った多機能タイプが主流のため、MFP装置を例として挙げているが、本発明はこれによって限定されるものではない。例えば、プリンタ機能を持っていないスキャナ機能のみの装置であってもかまわない。
また、プリンタ部101を構成するプリンタエンジンとしてはインクジェット方式に従ってインクを吐出して記録媒体に画像を記録する記録ヘッドを備えたプリンタエンジンが好適である。このプリンタエンジンの構成については公知であるので、その説明は省略する。
図2は、原稿台ガラス301をはずした状態のスキャナ部の内部構成図である。
CCDなどの素子を一次元的に配列して構成したイメージセンサ401はイメージセンサホルダ402に支えられている。イメージセンサホルダ402はベルト404と固定されており、モータ403を駆動ことで、イメージセンサ401は副走査方向に移動させ原稿を走査することができる。また、イメージセンサ401がぶれないように正確に走査するための固定シャフト405が副走査方向に設けられ、イメージセンサホルダ402の溝(不図示)にはめ込まれる。イメージセンサ401との電気信号のやり取りはフラットケーブル406を通して行われ、フラットケーブル406の先端には制御用基板(不図示)が備えられる。
図3は、図1に示したMFP装置の制御構成を示すブロック図である。
図3に示されているように、このMFP装置は、モータ403と、モータ駆動回路608と、モータ駆動回路608を制御するモータ制御回路607と、イメージセンサ401と、A/D変換回路610と、画像処理回路604とを備える。また、イメージセンサ401とA/D変換回路に対する駆動信号を生成するタイミング生成回路609、CPU601、ROM602、RAM603なども備える。
ユーザがパネル103からキースイッチを押下すると、その指示がパネル制御回路606を介して、CPU601に転送される。そして、その指示に応じて、CPU601が読取開始の命令をタイミング生成回路609とモータ制御回路607とに送信する。モータ制御回路607は所定の速度テーブルを元にモータ403を駆動制御して、イメージセンサ401を移動させる。この移動において、最初は静止位置からの加速を行い、その後定速領域に移行させる。
イメージセンサ401の走査速度が定速に達した後、所定の読み取り開始位置にイメージセンサ401が移動するとCPU601からの命令により、タイミング生成回路609はイメージセンサ401とA/D変換回路610に対してタイミング信号を生成する。イメージセンサ401から出力されるアナログ画像信号はA/D変換回路610に入力される。イメージセンサ401が読み取り終了位置に移動すると、イメージセンサ401はモータ403の制御により減速し、一旦停止する。その後、イメージセンサ401は初期位置までバックフィードし、画像読み取りの一連の処理を終了する。
A/D変換回路610でデジタル信号に変換された画像信号は画像処理回路604に入力され、所定の画像処理が施される。その後に、その画像信号は、一旦SDRAM等で構成されるRAM603に格納されるか、USBなどの外部インタフェース605を介してPC(パーソナルコンピュータ)611に送信される。
フラットケーブル406を通る信号は、イメージセンサ401、A/D変換回路610、タイミング生成回路609の構成・配置に依存するが図3に示すタイミング信号(T1,T2)、画像信号(G1,G2)のうち幾つかが対象となる。
なお、タイミング生成回路609は水晶振動子701により発生する基本周波数信号をSSCG回路702或いはPLL回路703で信号処理した後、これらの回路からのいずれかをセレクタ704により選択し、クロック信号(CLK)として用いる。
図4は図1のMFP装置を側断面の一部を示した図である。
図4では、原稿台ガラス301、イメージセンサ401、原稿504、ADFユニット102の位置関係が示されている。
図4において、イメージセンサ401、原稿台ガラス301、補強板金201、ADFユニット102、ADF原稿台ガラス302は図1で示したものに対応するものである。
このMFP装置において、Bookスキャン・ADFスキャンを行う場合、画像信号のゲイン調整基準には白基準板501が用いられ、シェーディングデータ取得時・調光制御時に使用される。Bookスキャン時はイメージセンサ401を走査して原稿504の読み取りを行う。ADFユニット102内には原稿503を搬送するための搬送ローラ502が複数存在し、ADFスキャン時には、イメージセンサ401は図示したADF読み取り位置に固定され、搬送される原稿503の読み取りを行う。
図5は、MFP装置による標準的なスキャン動作を示すフローチャートである。
読み取り開始ボタンが押されると、ステップS101では、各解像度や各読取速度での読取用タイミング信号設定を行い、イメージセンサ401とA/D変換回路610とを駆動し、画像読取準備を行う。
次に、ステップS102では、白基準板501を用いて、光源(不図示)の光量調整とA/D変換回路610のゲイン調整を行う(調光制御)。調光制御の後に、ステップS103では、シェーディングデータを取得する。
シェーディング処理とはイメージセンサ401の各素子ごとの感度のばらつきや経時変化を吸収するための処理であり、シェーディングデータとは処理によって得られたデータのことである。具体的には、その処理はイメージセンサ401の主走査方向の全画素について白データ(白基準板)と黒データ(光源消灯時)の読み取り値を取得し、原稿を読み取って得た画像データをその二つの値で正規化することにより行う。
調光およびシェーディングデータの取得は、イメージセンサ401や光源の経時変化に対応するために毎回行う場合もあれば、センサの特性や読み取りモードによって数回のスキャン当り1回行ったり、電源投入時にのみ行ったりする場合もある。また、調光制御・シェーディングデータの取得は、読み取りを行う前の校正処理の一種であるため、次に行う原稿の読み取りモードと同一の駆動タイミングでおこなわれることが多い。調光・シェーディングデータ取得後、ステップS104ではモータ403を駆動して原稿の読み取り動作を開始する。読み取り終了後、ステップS105ではモータ403の駆動を停止し、その後、ステップS106ではモータ403を逆回転させ、イメージセンサ401をバックフィードしてセンサ初期位置(ホームポジション)まで戻す。
以上のようにして、読み取り動作が終了する。
図6と図7はBookスキャン時、ADFスキャン時それぞれの、不要輻射レベルの変動をイメージセンサの走査位置との関係を示した図である。
図5を参照して説明した標準的なスキャン動作に従って原稿を読取る時、イメージセンサ401の内部やそのインタフェース部分に不要輻射を悪化させるノイズ成分が多く含まれている。加えて、アンテナとして作用する金属が周辺に存在すると特定の走査場所でのみ不要輻射を悪化させる要因ともなる。
まず、ADFスキャン時を例に取る。
センサ初期位置で調光・シェーディングデータ取得後、イメージセンサ401へのタイミング信号の設定を変更せず、ADF読み取り位置まで移動すると、図6に示すように、途中にある補強用板金201との距離が短くなるときに不要輻射レベルが大きくなる。このとき、ADF読み取り中の不要輻射レベルが規格で定められたレベルに収まっていたとしても、補強板金201の下を走査する間の期間で規格をオーバすることになる。
次に、Bookスキャン動作を考える。
この場合には、図7に示すように、原稿読み取り方向に走査中とバックフィード中の不要輻射レベルに違いが発生することがある。フラットケーブル406中にはノイズ成分になりうるタイミング信号や画像信号が伝送されており、フラットケーブル406そのものがアンテナとして作用することは前述したとおりである。しかし、さらにイメージセンサ401の走査速度によってフラットケーブル406の撓み具合が変化してしまうと、フラットケーブル406は不要輻射のアンテナとしての作用も変化する。このため、走査速度によって1走査中の不要輻射の最大レベルに違いが現れてしまう。
Bookスキャン読み取り後のバックフィードでは画像読取は行っていないため、モータは原稿読取中よりもより高速にセンサ初期位置に戻った方がユーザにとっては使い勝手が良い。言い換えると、バックフィード中の方がフラットケーブル406が急激に撓む可能性が高く、これが瞬間的に不要輻射レベルを悪化させる要因になっている。そのため、原稿読み取り中の不要輻射レベルが規格内であったとしても、バックフィード中に規格を超えてしまうような場合もありうる。
以上の検討を踏まえて、この実施例では、イメージセンサから画像データ取得する期間以外ではイメージセンサとA/D変換器への駆動タイミングを、不要輻射が低減する設定に変更する。これにより、装置の不要輻射対策を容易にすることが可能になる。
具体的には、原稿読み取り中・プレスキャン中を含め、調光、シェーディングデータ取得時等、イメージセンサから画像データ取得が行われる場合は従来のようなタイミング信号設定を行う。一方、イメージセンサが調光・シェーディングデータ取得後から原稿読み取り初期位置まで移動する期間やBookスキャン後のバックフィード期間などイメージセンサからの画像データ取得がない期間は、不要輻射が低減する所定のタイミング信号設定を行う。
調光・シェーディングデータ取得後から原稿読み取り初期位置まで移動する期間には、白基準板で調光・シェーディングを行った後、ADF読み取り位置へ移動する場合や、Bookスキャンの原稿読み取り領域を制限した場合などがある。これらの移動は、所定の読み取りモードの処理の中で行われる。
図8はこの実施例に従う不要輻射を低減するための画像読取動作の処理を示すフローチャートである。
読み取り開始ボタンが押されると、ステップS201では、各解像度での読取用タイミング信号設定を行い、ステップS202では、その設定のまま調光制御を行う。調光制御の後に、ステップS203では、シェーディングデータを取得する。
その後、ステップS204では、不要輻射を低減するための所定のタイミング生成回路設定を行った後、ステップS205ではイメージセンサ401を原稿読み取り開始位置まで移動させる。この原稿読み取り開始位置は、ADFスキャン時はADF読み取り開始位置にあたり、Bookスキャン時は原稿読み取り開始位置にあたる。
さらに、ステップS206では、ステップS201で行ったのと同等の各解像度での読取用タイミング信号設定を再度行い、ステップS207ではモータ403を駆動して原稿の読み取りを開始する。
このようにして、原稿からの画像読み取りを終了後、ステップS208ではモータ403を停止する。その後、ステップS209において、不要輻射を低減するための所定のタイミング信号設定を行った後に、ステップS210ではセンサ初期位置へイメージセンサ401をバックフィードする。
さて、以上説明した処理において実行するイメージセンサから画像データを取得していない間に行う不要輻射を低減するための具体的な設定のいくつかについて説明する。
(1)タイミング信号の周波数を下げる設定
図9はCCDラインセンサの基本的な構成を示す図であり、図10はイメージセンサとしてCCDラインセンサを用いた場合のタイミング信号の例を示す図である。
図10において、SHは1ラインの読み取り基準信号であり、この信号を元にフォトダイオードで蓄積された1ライン分の電荷をCCDアナログシフトレジスタに転送する。φ1、φ2はシフトレジスタに蓄積されている電荷を順番にシフトして読み出すためのシフトレジスタ転送クロック(以下、転送クロック)である。転送クロックφ1、φ2の1周期で1画素の転送を行っているとすると、SH信号1周期間隔には、1ラインのセンサ画素数分以上の転送クロックφ1、φ2のパルスが必要になる。
CCDは光源が点灯していない間にも暗電流により電荷が蓄積される場合があり、また読み取り中でなくても突発的な外光の進入などにより電荷が過剰に蓄積された状態になることがある。仮に、SH信号や転送クロックφ1、φ2を止めて電荷が過剰に蓄積された状態から急に読取動作を開始すると、通常読み取り中では発生しないような過剰な電荷を転送する瞬間が発生することになり、CCDの寿命を縮めたり、時には破壊することがある。従って、フォトダイオードからCCDへの電荷の転送とCCDシフトレジスタの電荷転送が全ての画素に対して行われるように、SH信号1周期の間に1ライン全部の画素の転送を行うようにするのが望ましい。
図10には通常読み取り時(転送クロックφ1、φ2を4MHzと仮定)と低速駆動時(転送クロックφ1、φ2を2MHzと仮定)のタイミング信号のチャートが示されている。この図から分かるように、SH信号1周期内に所定のパルス数の転送クロックφ1、φ2が入力されるようにSH信号の周期も2倍に伸ばすようにしている。
(2)タイミング信号を生成するための基準クロックにSSCG回路で生成した変調クロックを用いる設定
この場合、通常の原稿読取時は画像への悪影響を考慮してSSCG回路で生成した変調クロックを用いず、原稿読取時以外にSSCG回路で生成した変調クロックを用いてタイミング信号を生成する。
図3に示すように、MFP装置の制御構成では、水晶振動子701から逓倍して所定のクロックを生成するPLL回路703と、周波数変調されたクロックを生成するSSCG回路702の両方が搭載されている。そして、これらの回路からのクロック信号はセレクタ704で切り替えて選択的にタイミング生成回路609に供給することで、通常の変調されないクロックとSSCG回路による変調クロックの両方を用いることができる。
このような構成を用いることで、原稿読取時以外に生じる不要輻射レベルは変調クロックを用いることによる周波数変調の効果で低減され、また、タイミング信号自体は生成されるためイメージセンサを駆動することはできる。
(3)イメージセンサへの電源の供給とタイミング信号の生成を停止する設定
このような設定により、電源を供給していない状態では過剰な電荷が発生しないためタイミング信号も必要としない。そして、タイミング信号自体を生成しないため不要輻射レベルは低減される。
従って、この実施例に従えば、イメージセンサを用いて原稿を読取るときとそれ以外のときのタイミング信号を変更して、タイミング信号の供給に伴う不要輻射を低減させることができる。そのタイミング信号の変更には、信号周波数の低下、変調クロックの使用、或いは、タイミング信号生成の停止などが含まれる。
さらに加えて、本発明のインクジェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力装置として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
本発明の代表的な実施例である多機能プリンタ装置(MFP装置)の概観斜視図である。 図1に示したMFP装置のスキャナ部の内部概観図である。 MFP装置1の制御構成を示すブロック図である。 MFP装置のスキャナ部のイメージセンサと原稿ガラスとADFユニットの位置関係を示す図である。 MFP装置による標準的なスキャン動作を示すフローチャートである。 ADFスキャン時の不要輻射レベルの変動をイメージセンサの走査位置との関係を示した図である。 Bookスキャン時の不要輻射レベルの変動をイメージセンサの走査位置との関係を示した図である。 不要輻射を低減するための画像読取動作の処理を示すフローチャートである。 CCDラインセンサの基本的な構成を示す図である。 イメージセンサとしてCCDラインセンサを用いた場合のタイミング信号の例を示す図である。 基板に設けられたICと不要輻射の点からアンテナとして機能するケーブルとの接続関係を示した図である。 周波数100MHzのクロック信号に対して、±5%変調した場合の放射電力分布を示す図である。 本来のサンプリングタイミングと変調されたサンプリングタイミングにおいて微妙なずれが発生していることを示す図である。 読み取った画像に周期的な縞模様(色ムラ)が発生する様子を示す図である。
符号の説明
101 プリンタ部
102 ADFユニット
401 イメージセンサ
403 モータ
609 タイミング生成回路
610 A/D変換回路
701 水晶振動子
702 SSCG回路
703 PLL回路
704 セレクタ

Claims (4)

  1. 複数の画像読取素子一次元的に配列されたイメージセンサと、前記イメージセンサを所定方向に走査する走査手段とを有し、原稿の画像を読取る画像処理装置であって、
    前記所定方向に関し、原稿台ガラスとシェーディング処理のために用いるシェーディング規準板との間に配置され、前記原稿台ガラスの取り付けを補強するために用いられ、前記所定方向と交差する方向に延在して設けられる金属の支持部材と、
    前記原稿の画像を読取る場合と前記シェーディング規準板を用いてシェーディングデータを取得する場合に、前記イメージセンサに供給するタイミング信号を生成する生成手段と、
    前記シェーディングデータの取得後、前記イメージセンサを用いて前記原稿の画像の読取りを行う前に、前記走査手段によって前記イメージセンサを前記シェーディング基準板の位置から前記金属の支持部材が設けられた位置を経て前記原稿台ガラスの位置まで移動させる間、前記原稿の画像を読取るときや前記シェーディングデータを取得するときとは、
    (1)前記タイミング信号の周波数を低くする、或いは、
    (2)前記タイミング信号を生成するために使用するクロック信号を変調する、或いは、
    (3)前記タイミング信号の生成そのものを停止する
    ことで前記タイミング信号を変更する変更手段を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記原稿を前記原稿台ガラスへ自動給紙する自動給紙手段をさらに有し、
    前記走査手段はータを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記所定方向に関し、前記金属の支持部材と前記シェーディング規準板とを挟み、前記原稿台ガラスとは反対側に設けられ、原稿を載置する第2の原稿台ガラスと、
    前記第2の原稿台ガラスに載置された原稿から画像を読取る場合には、前記イメージセンサを前記第2の原稿台ガラスが設けられた領域を走査するよう前記モータの駆動を制御する駆動制御手段とをさらに有することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記イメージセンサにより前記原稿を読み取ることにより得られた画像データに基づいて記録媒体に画像を記録するプリンタ部をさらに有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
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