JP5015362B1 - 耐火構造および建築物 - Google Patents

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Abstract

耐火対象物と火災発生の可能性がある発生地点との間に設けられる耐火構造であって、前記耐火対象物から離隔して設けられ、前記耐火対象物を前記発生地点側の空間から隔離する隔離面材と、前記隔離面材から前記耐火対象物側に離れて設けられる、石膏を含有した石膏部材と、前記隔離面材と前記石膏部材との間に設けられる隙間を備え、前記耐火対象物側の空間と、前記隔離面材と前記石膏部材の間の隙間とが連通している。石膏部材から放出される水蒸気による水冷効果で、耐火対象物の温度上昇が抑えられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、耐火構造および建築物に関し、詳しくは、柱、梁、床などの主要構造体(躯体)などの対象物に対して火災時の温度上昇および耐力低下を抑制して所定の耐火性能を確保するための耐火構造、この耐火構造を有した建築物に関する。
従来、建物躯体に対する耐火構造としては、耐火被覆材料を躯体表面に吹き付けて所定の厚さで覆う構造が一般的であった。だが、このような耐火構造は、建築物等を解体する際に被覆材料が飛散しないように、解体区画全体の気密性を確保しつつ解体作業を行わなければならず、解体作業に多大な手間を要する。
このような問題に鑑み、特許文献1には、吹き付けによって施工される材料を用いずに板状に成形した耐火材料を用いた耐火構造が開示されている。この耐火構造は、H形鋼からなる梁に対するものであって、H形鋼の上下のフランジに渡って設けられる左右一対の無機系ボードと、H形鋼の下フランジ下面に沿って設けられる熱膨張性シートとを有する。この耐火構造は、耐火被覆材で床スラブを除くH形鋼の三面を囲むことで、梁の耐火性能を確保する。
また、特許文献2には、2枚の石膏ボードを間隔をあけて平行に設けた天井構造が開示されている。この天井構造は、石膏ボードを熱膨張性耐火シートの下方に固定するものである。熱膨張性耐火シートには、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂が用いられる。そして、火災等で加熱されると、熱膨張性耐火シートが膨張して構造体が断熱被覆され、耐火性能が確保される。
特開2001−98661号公報 特開2007−9676号公報
しかしながら、特許文献1の耐火構造では、無機系ボードなどの耐火材料を梁ごとに加工した上で、各梁に貼り付ける必要がある。そのため、この耐火構造は、加工手間や施工手間が多大になり、工期が長期化し、施工コストが増加する。
一方、特許文献2の天井構造は、基本的には、間隔をあけて設置された2枚の石膏ボードの間が、密閉されている。しかしながら、本発明者らの研究の結果、特許文献2のように2枚の石膏ボードの間が密閉された構造では、石膏ボード間の密閉空間に熱がこもりやすく、長時間加熱されると高温となって、石膏ボードが脱落することが判明した。
本発明の目的は、工期短縮ならびに施工コストの低減を図り、高い耐火性能の耐火構造および建築物を提供することにある。
かかる目的を達成するために、本発明によれば、耐火対象物と火災発生の可能性がある発生地点との間に設けられる耐火構造であって、前記耐火対象物から離隔して設けられ、前記耐火対象物を前記発生地点側の空間から隔離する隔離面材と、前記隔離面材から前記耐火対象物側に離れて設けられる、石膏を含有した石膏部材と、前記隔離面材と前記石膏部材との間に設けられる隙間を備え、前記耐火対象物側の空間と、前記隔離面材と前記石膏部材の間の隙間とが連通している、耐火構造が提供される。
この耐火構造において、前記耐火対象物側の空間から見て、前記隔離面材に対する前記石膏部材の総投影面積の割合が、0を超え、0.7未満の範囲であっても良い。また、前記石膏部材は、例えば、石膏ボードとしても良い。また、前記隔離面材には、前記発生地点側の空間と前記耐火対象物側の空間とを連通させる開口部が設けられていても良い。この場合、前記開口部には、前記隔離面材よりも遮熱性に劣る非遮熱部材が設けられ、この非遮熱部材の近傍に、前記石膏部材が設けられていても良い。
また、本発明によれば、この耐火構造を備えた建築物が提供される。この建築物において、前記耐火対象物は、例えば床スラブと梁であり、前記隔離面材は、例えば前記床スラブの下方に位置する下階の天井材である。
本発明によれば、隔離面材よりも耐火対象物側の空間に石膏部材を設けたことで、石膏部材から放出される水蒸気による水冷効果で、耐火対象物の温度上昇が抑えられる。また、連通部を通じて、隔離面材から耐火対象物側の空間へ、熱放射が効果的に行われる。その結果、隔離面材の過度な温度上昇が抑えられ、隔離面材が破損することなく、火災の発生地点側の空間と耐火対象物側の空間との隔離状態が保持される。その結果、耐火対象物の温度上昇速度が抑制され、耐力低下を引き起こすまでの時間が遅延して、耐火性能が向上する。
また、石膏部材の配置が自由であり、耐火対象物の形状等に応じて石膏部材を加工する必要がなく、加工手間や施工手間を大幅に軽減させることができ、工期短縮ならびに施工コストの低減を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る建築物における耐火構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る耐火構造の一部分を切断して示した、部分断面図である。 ロックウール吸音板と石膏ボードの位置関係の説明図である。 耐火構造の他の形態を示す断面図である。 耐火構造の他の形態を示す断面図である。 耐火構造の他の形態を示す断面図である。 耐火構造の他の形態を示す断面図である。 耐火構造の他の形態を示す断面図である。 耐火構造の他の形態を示す断面図である。 耐火構造の他の形態を示す断面図である。 本発明の第1実施例に係る耐火構造の解析モデルを示す図である。 第1実施例の解析結果を示すグラフである。 本発明の第2実施例に係る耐火構造の解析モデルを示す図である。 前記第2実施例の他の解析モデルを示す図である。 第2実施例の解析結果を示すグラフである。 第3実施例における構造No.1の説明図である。 第3実施例における構造No.2の説明図である。 第3実施例における構造No.3の説明図である。 第3実施例における構造No.4の説明図である。 第3実施例における構造No.5の説明図である。 第3実施例における構造No.6の説明図である。 第3実施例における構造No.7の説明図である。 第3実施例における構造No.8の説明図である。 第3実施例における構造No.1〜3の耐火性能を比較したグラフである。 第3実施例における構造No.1、4、5の耐火性能を比較したグラフである。 第3実施例における構造No.6〜8の耐火性能を比較したグラフである。
以下、本発明の実施の形態の一例を図面に基づいて説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る建築物は、床スラブ1と、この床スラブ1の下面側に設けられて、床スラブ1を支持する鉄骨梁2と、床スラブ1の下方に位置する下階の天井材であるロックウール吸音板3とを備える。ロックウール吸音板3の下側に、下階の居室空間S1が形成されている。また、ロックウール吸音板3の上に配置された石膏ボード4よりも上側に、天井裏空間S2が形成されている。
この実施の形態の耐火構造は、居室空間S1にて発生した火災の熱によって床スラブ1や鉄骨梁2が加熱される際に、これらの床スラブ1や鉄骨梁2が所定時間の間、所定温度以下に維持されるように遮熱するものである。この耐火構造は、ロックウール吸音板3と、その上側の天井裏空間S2にてロックウール吸音板3と平行に設けられる石膏ボード4と、これらロックウール吸音板3と石膏ボード4の間に設けられた隙間5を備える。この図1に示した実施の形態では、床スラブ1および鉄骨梁2が、本発明における耐火対象物となる。居室空間S1は、火災発生の可能性がある発生地点側の空間であり、天井裏空間S2は、耐火対象物側の空間である。また、ロックウール吸音板3が、床スラブ1および鉄骨梁2を居室空間S1から隔離する隔離面材であり、石膏ボード4が、石膏を含有した石膏部材に相当する。
図2に示すように、床スラブ1には、下方に延びる吊りボルト6が適当な間隔で取り付けられており、この吊りボルト6の下端に、受け材7を介して、野縁材(棒材)8が水平に取り付けられている。ロックウール吸音板3は、野縁材8の下面側に取り付けられ、石膏ボード4は、野縁材8の上面に載せられている。このため、ロックウール吸音板3と石膏ボード4の間に、野縁材8の高さに相当する隙間5が形成されている。
ロックウール吸音板3は天井材であり、居室空間S1の上部全体を覆うように配置されている。一方、石膏ボード4は複数に分割されており、ロックウール吸音板3の上方を部分的に覆うように配置されている。また、互いに隣接して配置された石膏ボード4同士の間には、連通部9が開口している。天井裏空間S2から見ると、連通部9では、ロックウール吸音板3が露出した状態である。そして、天井裏空間S2と、ロックウール吸音板3と石膏ボード4の間の隙間5は、連通部9において、空気が自由に移動できる。
ここで、図3は、天井裏空間S2から見た、ロックウール吸音板3と石膏ボード4の位置関係の説明図である。ロックウール吸音板3の合計面積(天井の面積に等しい)をS3、ロックウール吸音板3に対する石膏ボード4の総投影面積をS4とすると、ロックウール吸音板3に対する石膏ボード4の面積率(ロックウール吸音板3の合計面積S3に対する、石膏ボード4の総投影面積S4の割合)は、S4/S3で表される。本発明では、この面積率S4/S3が、0を超え、0.7未満の範囲であることが好ましい。より好ましくは、面積率S4/S3が0.1以上、0.5以下の範囲である。
本発明では、耐火対象物側(この実施の形態では天井裏空間S2)に配置した石膏部材(この実施の形態では石膏ボード4)から放出される水蒸気を利用して耐火性能が向上させられる。このため、本発明では、石膏ボード4の存在が不可欠であり、面積率S4/S3は、0を超えなければならない。
一方、面積率S4/S3が大きくなると、連通部9の開口率が反比例して小さくなる。連通部9の開口率が小さくなると、天井裏空間S2と隙間5との間で、熱の移動がしにくくなり、隙間5から天井裏空間S2への熱放射が少なくなる。その結果、居室空間S1にて火災が発生した場合、天井材であるロックウール吸音板3が高温となり、ロックウール吸音板3が落下してしまう恐れがある。隙間5から天井裏空間S2へ有効に熱放射させ、ロックウール吸音板3の落下を防止するために、面積率S4/S3は、0.7未満の範囲であることが好ましい。なお、後述する実施例で示されるように、この面積率S4/S3は、0.1〜0.5の範囲であることがより好ましい。
この建築物において、居室空間S1側で火災が発生した場合、火災の熱でロックウール吸音板3が加熱され、その熱で石膏ボード4が加熱される。これにより、石膏ボード4の内部に含まれる結晶水が水蒸気となり、この水蒸気が、隙間5と天井裏空間S2に放出される。隙間5に放出された水蒸気は、その気化熱によってロックウール吸音板3の熱を奪い、その結果、ロックウール吸音板3の温度上昇が抑えられる。同様に、天井裏空間S2に放出された水蒸気は、その気化熱によって耐火対象物である床スラブ1および鉄骨梁2の熱を奪い、その結果、それら床スラブ1および鉄骨梁2の温度上昇が抑えられる。
また、火災の熱により、ロックウール吸音板を介して隙間5の雰囲気が加熱されるが、連通部9を通じて、隙間5から天井裏空間S2に、熱が移動が容易に移動し、ロックウール吸音板3から天井裏空間S2への熱放射が効果的に行われる。その結果、ロックウール吸音板3の過度な温度上昇が抑えられ、ロックウール吸音板3の収縮や亀裂、剥離、脱落等が防止される。これにより、ロックウール吸音板3が破損することなく、居室空間S1と天井裏空間S2との隔離状態が保持される。また、床スラブ1や鉄骨梁2などの躯体の温度上昇速度も抑制され、これらの躯体が熱による耐力低下を引き起こすまでの時間が遅延して、耐火時間が延長されることにより、耐火性能が向上する。
また、石膏ボード4が野縁材8の上側に載置されているので、加熱されて劣化した場合であっても、石膏ボード4の脱落を防止することができる。従来の天井では、野縁材の下側に天井面材(石膏ボード二重張りや、石膏ボードを下地としたロックウール吸音板)を配置し、この天井面材を下方からタッピングビス等で野縁材に固定した構造が一般的である。このような従来の天井構造の場合には、加熱されて石膏ボードが劣化すると、ビス等の固定部が脆くなって野縁材との固着が外れ、石膏ボードとともに天井面材が落下してしまう可能性がある。このように天井面材が落下すると、床や梁等の躯体が直接火炎に晒されることとなり、想定した耐火時間よりも早期かつ急激に躯体温度が上昇し、耐火性能が確保できない可能性があった。この実施の形態の天井構造では、前述した石膏ボード4による冷却効果に加え、ロックウール吸音板3や石膏ボード4の脱落を防止することで、耐火対象物である躯体に対する耐火性能を格段に向上させることができる。
次に、図4に示す実施の形態の耐火構造は、ロックウール吸音板3に開口部10が設けられ、この開口部10に、照明器具の笠などの金属製の非遮熱部材11が設けられた構造である。この耐火構造では、天井裏空間S2側において、非遮熱部材11に接触して石膏ボード12が非遮熱部材11を囲むように設けられている。この図4に示す実施の形態の耐火構造は、開口部10に設けられた非遮熱部材11を介して、居室空間S1の火災の熱が天井裏空間S2に伝達されやすい。しかし、非遮熱部材11を囲んでいる石膏ボード12からも水蒸気が放出され、その気化熱によって、ロックウール吸音板3や、それら床スラブ1および鉄骨梁2の温度上昇が抑えられる。なお、石膏ボード12は、非遮熱部材11の上方に離して配置してもかまわない。非遮熱部材11の近傍に石膏ボード12が設置されていることで、石膏ボード12から水蒸気を放出することが可能となる。このように、ロックウール吸音板3に照明器具や空調器具などを設置するための開口部が設けられた場合であっても、同様に、耐火性能を確保することができる。
次に、図5に示す実施の形態の耐火構造では、ロックウール吸音板3に開口部12が設けられている。なお、この開口部12は、通常状態においてロックウール吸音板3に形成されているものでもよいし、火災時においてロックウール吸音板3が収縮して目地が開いて形成されるものであってもよい。この図5に示す実施の形態の耐火構造によれば、火災時に加熱された石膏ボード4から放出された水蒸気を、開口部12から居室空間S1側に吹き出させることができる。これにより、居室空間S1から天井裏空間S2への熱の流入を防止することができ、天井裏空間S2の温度上昇が効果的に抑制される。さらに、開口部12から居室空間S1側に水蒸気が放出されることにより、天井裏空間S2の内圧上昇が抑制される。その結果、ロックウール吸音板3の破損が防止され、居室空間S1と天井裏空間S2との隔離状態が保持される。
以上、本発明の実施の形態を例示したが、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、適宜変更して用いることが可能である。例えば、隔離面材は、ロックウール吸音板3に限らず、石膏ボードやケイ酸カルシウム板などの各種材料が利用可能である。
また、石膏部材は、建築材料として一般的な石膏ボード4に限らず、石膏を含んだ部材であれば適宜選択して利用可能である。また、一般的な石膏ボード4の石膏に含まれる結晶水の重量比は約21%であるが、石膏部材に含まれる水分量が多いほど水冷効果が高まることから、結晶水を含めた水分量を適宜に高めた石膏部材を用いてもよい。また、石膏部材の厚さ寸法や枚数を増加させることで、水蒸気発生量を多くして水冷効果を高めることができる。
また、ロックウール吸音板3と石膏ボード4の間に設けられた隙間5の寸法は、野縁材8の高さである19mm程度として説明したが、これに限らず、隔離面材や石膏部材の材料および耐火性能、石膏部材の含水量、天井仕上げ材の有無、野縁材8の材料や構造などの各種条件に応じて適宜に設定されてよい。
図1〜5に示した実施の形態では、耐火対象物として、床スラブ1および鉄骨梁2、火災発生の可能性がある発生地点側の空間として、居室空間S1、耐火対象物側の空間として、天井裏空間S2をそれぞれ例示した。しかし、本発明において、耐火対象物、火災発生の可能性がある発生地点側の空間、耐火対象物側の空間は、これらに限定されない。例えば、耐火対象物は、建築物における主要構造体である柱、梁、床などの建物躯体であってもよいし、その他の部位(例えば、壁や筋交い、外装仕上げ材や内装仕上げ材、設備機器など)であってもよい。また、本発明の耐火構造は、床や梁などの水平部材を対象物としたものに限らず、柱や壁などの鉛直部材を対象物としてもよいし、屋根や筋交い(ブレース)などの斜め材を対象物としてもよい。さらに、本発明の耐火構造は、建築物の主要構造体を対象物とするものに限らず、外装仕上げ材や内装仕上げ材、設備機器などを対象物としてもよい。
具体的には、図6〜10に示すように、建築物の各部に本発明の耐火構造を利用することができる。
図6(A)に示す耐火構造は、躯体である梁15を耐火対象物としたものである。この耐火構造では、梁15の周囲を囲んで隔離面材としての被覆材(石膏ボード)16が設けられ、この被覆材16で囲まれた内部空間(耐火対象物側の空間)に被覆材16と離隔して石膏部材としての石膏ボード17が設けられている。
図6(B)に示す耐火構造は、躯体である柱20を耐火対象物としたものである。この耐火構造では、柱20の周囲を囲んで隔離面材としての被覆材(石膏ボード)21が設けられ、この被覆材21で囲まれた内部空間(耐火対象物側の空間)に被覆材21と離隔して石膏部材としての石膏ボード22が設けられている。
図7(A)に示す耐火構造は、内壁Wの躯体である縦枠30を耐火対象物としたものである。この耐火構造では、縦枠30の両側に隔離面材としての被覆材(石膏ボード)31が設けられ、これらの被覆材31で囲まれた内部空間(耐火対象物側の空間)に被覆材31と離隔して石膏部材としての石膏ボード32が設けられている。
図7(B)に示す耐火構造は、図7(A)に示す耐火構造に対して、被覆材31にコンセントボックス等の開口部材O用の開口部が形成された場合に、開口部材Oの裏側における内部空間に石膏ボード32が二枚重ねで設けられている。
さらに、図8、図9には、建築物の各部が交差する部位に本発明の耐火構造を利用する場合の構造が示されている。
図8(A)には、天井Cと鉄骨梁2に沿った内壁Wとが交差する部位における耐火構造が示される。天井Cにおける耐火構造は、前記実施の形態と同様にロックウール吸音板3と石膏ボード4と隙間5とを備えて構成され、内壁Wにおける耐火構造は、図7のものと同様に、被覆材31と石膏ボード32と内部空間とを備えて構成されている。そして、内壁Wの被覆材31および石膏ボード32が鉄骨梁2の下面に当接する位置まで延長され、この被覆材31の側面に天井Cのロックウール吸音板3が当接して固定され、被覆材31の側面に近接した位置まで天井Cの石膏ボード4が延びて設けられている。従って、鉄骨梁2は、床スラブ1、天井Cおよび内壁Wで囲まれた天井裏空間S2に位置し、鉄骨梁2に対する耐火性能が確保されるようになっている。
図8(B)には、床スラブ1および天井Cと外壁W1とが交差する部位における耐火構造が示される。PCa版やALC版等の耐火材料からなる外壁W1が床スラブ1と連続して設けられるとともに、外壁W1の側面に天井Cのロックウール吸音板3および石膏ボード4が当接して設けられている。従って、鉄骨梁2は、床スラブ1、天井Cおよび外壁W1で囲まれた天井裏空間S2に位置し、鉄骨梁2に対する耐火性能が確保されるようになっている。
図9(A)には、柱20と内壁Wとが交差する部位における耐火構造が示され、柱20における耐火構造は、図6(B)のものと同様に、被覆材21と石膏ボード22とを備えて構成されている。内壁Wにおける耐火構造は、図7のものと同様に、被覆材31と石膏ボード32とを備えて構成されている。そして、柱20に沿って縦枠30が固定され、内壁Wの被覆材31が柱20の側面に当接する位置まで延長され、この被覆材31の側面に柱20の被覆材21が当接して設けられている。従って、柱20および縦枠30は、被覆材21,31で囲まれた空間内部に位置し、柱20および縦枠30に対する耐火性能が確保されるようになっている。
図9(B)には、柱20と外壁W1とが連続する部位における耐火構造が示される。この耐火構造では、PCa版やALC版等の耐火材料からなる外壁W1が柱20に沿って設けられるとともに、外壁W1の側面に柱20の被覆材21が当接して設けられている。従って、柱20は、被覆材21および外壁W1で囲まれた空間内部に位置し、柱20に対する耐火性能が確保されるようになっている。
さらに、図10に示すように、耐火対象物の躯体である鋼管柱40に本発明の耐火構造を利用してもよい。鋼管柱40には、その周囲を囲んで隔離面材としての被覆材(石膏ボード)21が設けられ、この被覆材21で囲まれるとともに鋼管柱40自体でも囲まれた内部空間に石膏面材としての石膏ボード22が設けられている。従って、鋼管柱40が火災で加熱された場合には、石膏ボード22から発生する水蒸気の気化熱によって冷却され、鋼管柱40に対する耐火性能の向上が図られるようになっている。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施の形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
〔第1実施例〕
本発明の第1実施例を図11、12に基づいて説明する。ここで、図11(A)には、第1実施例における比較例1の解析モデルが示されている。図11(B)には、第1実施例における実施例1として、前記実施の形態における図1の構造を備えた解析モデルが示されている。
比較例1および実施例1の解析モデルは、図1〜5で説明した床スラブ1や鉄骨梁2に相当する鋼製床Fと、この鋼製床Fから吊り下げ支持された野縁材としての軽量形鋼LSと、この軽量形鋼LSにビス止め固定された天井材であるロックウール吸音板Rとを備えて構成されている。鋼製床Fは、98mmの厚さ寸法を有するとともに上下両面に板厚3.2mmの鋼板が設けられ、ロックウール吸音板Rは、9mmの厚さ寸法を有して鋼製床Fから1000mmだけ離れて支持されている。また、実施例1の解析モデルは、ロックウール吸音板Rの上方に隙間Aを介して支持された石膏ボードBを備え、この石膏ボードBは、12.5mmの厚さ寸法を有してロックウール吸音板Rから19mmだけ離れて支持され、つまり隙間Aの隙間寸法が19mmに設定されている。なお、以上の解析モデルでは、鋼製床F、ロックウール吸音板Rおよび石膏ボードBが水平方向に無限に連続するものとし、側方への熱の伝達はないものとして以下の解析を実施した。
以上の比較例1および実施例1の解析モデルにおいて、居室空間S1側からロックウール吸音板Rの下面に対し、ISO834の標準加熱曲線に準拠した2時間耐火を模擬して加熱解析を行い、鋼製床Fの上面温度を測定した。この加熱解析では、石膏ボードBによる水冷効果を図12(A)のグラフに示すように模擬した。具体的には、石膏ボードBを構成する微小要素の温度(T)は、周囲からの入熱により100℃まで上昇していき(図中丸囲み数字1の区間)、温度が100℃に達すると、入熱量は微小要素内の水分の蒸発に消費されて石膏ボードBの含水率は減少する。そして、水分が蒸発している間、微小要素の温度は100℃を維持し(図中丸囲み数字2の区間)、その後、全ての水分が蒸発して含水率が0になると、入熱によって微小要素の温度は再び上昇する(図中丸囲み数字3の区間)。
図12(B)には、解析結果の加熱時間−温度曲線が示され、図12中、曲線A1が比較例1の結果であり、曲線B1が実施例1の結果であり、合格基準温度Tの目安としては、初期温度を20℃として140℃以下の上昇範囲で規定し、すなわち合格基準温度T=160℃として図示されている。図12(B)によれば、比較例1(曲線A1)では、加熱時間100分程度で合格基準温度Tを超えてしまうのに対して、実施例1(曲線B1)では、加熱時間120分を超えても合格基準温度Tよりも低い温度を維持し、すなわち実施例1の耐火構造によれば2時間耐火の基準を満足する温度上昇に抑えられることが確認できた。
〔第2実施例〕
本発明の第2実施例を図13〜図15に基づいて説明する。ここで、図13(A)には、第2実施例における比較例2の解析モデルが示されている。図13(B)には、第2実施例における実施例2の解析モデルが示されている。図13(C)には、第2実施例における実施例3の解析モデルが示されている。さらに、図14(D)には、第2実施例における実施例4として、前記実施の形態における図4の構造を備えた解析モデルが示されている。図14(E)には、第2実施例における実施例5の解析モデルが示されている。
比較例2および実施例2〜5の解析モデルは、それぞれ前記第1実施例と同様の鋼製床Fおよびロックウール吸音板Rを備える。実施例2〜5の解析モデルは、前記実施例1と同様の石膏ボードBを備える。そして、第2実施例の各解析モデルには、ロックウール吸音板Rに開口部が形成されて照明器具などの非遮熱部材11に相当する開口部材Oが設けられている。この開口部材Oは、板厚1mmの鋼板からなる断面コ字状の部材としてモデル化され、この開口部材Oの幅寸法(ロックウール吸音板Rの開口部寸法)が170mmに設定され、開口部材Oの高さ寸法が130mmに設定されている。また、実施例2は、開口部材Oの側方位置に石膏ボードBの端縁が突き合わされ、開口部材Oの上方に石膏ボードBが設けられない構造でありる。実施例3は、実施例2の石膏ボードBに対して開口部材Oの隣接位置に、開口部材Oの幅寸法と同一幅の他の石膏ボードBを重ねた構造を有している。さらに、実施例4は、開口部材Oの天井裏空間S2側を開口部材Oに接触して他の石膏ボードBで覆った構造である。実施例5は、隙間Aの寸法を(例えば、200mm程度に)拡大し開口部材Oと所定距離だけ離隔して石膏ボードBが左右に連続する構造を有している。
以上の比較例2および実施例2〜5の解析モデルにおいて、前記第1実施例と同様の加熱解析を行った。鋼製床Fの上面温度を測定した結果の加熱時間−温度曲線が図15に示される。図15中、曲線A2が比較例2の結果であり、曲線B2,B3,B4,B5が実施例2〜5の結果である。
図15によれば、比較例2(曲線A2)では、50分程度の加熱時間で合格基準温度Tを超えてしまい、開口部材Oがない前記第1実施例の比較例1に比べても半分の時間、つまり倍の温度上昇速度を示していることが判る。また、実施例2(曲線B2)では60分程度の加熱時間、実施例3(曲線B3)では70分程度の加熱時間、実施例4(曲線B4)では90分程度の加熱時間、実施例5(曲線B5)では110分程度の加熱時間で、それぞれ合格基準温度Tを超えることが判る。以上から、比較例2および実施例2〜5のように、開口部に開口部材Oを設けた場合には、2時間耐火の基準を満足することは困難であるものの、実施例2〜5の耐火構造によれば、比較例2と比較して温度上昇を確実に抑制できることが確認できた。
以上の実施例から、本発明のようにロックウール吸音板Rよりも鋼製床Fの側に石膏ボードBを設けておくことで、この石膏ボードBが加熱された際に放出する水蒸気の水冷効果によって天井裏空間S2および鋼製床Fの温度上昇を抑制することができ、耐火時間の延長による耐火性能の向上が可能となることが確認できた。
〔第3実施例〕
本発明の第3実施例を図16〜26に基づいて説明する。この第3実施例では、石膏部材の配置による影響を検討した。図16に示す構造No.1は、鋼製床Fと、ロックウール吸音板Rだけを備え、石膏ボードBが無い。図17に示す構造No.2は、ロックウール吸音板Rの上方に、石膏ボードBが水平に配置されている。また、ロックウール吸音板Rの合計面積S3に対する、石膏ボードBの総投影面積(ロックウール吸音板Rに対する石膏ボードBの総投影面積)S4の割合(面積率S4/S3)は、0.47である。図18に示す構造No.3は、ロックウール吸音板Rの上方に、水平に石膏ボードBが配置されている。ただし、ロックウール吸音板Rの上面のほぼ全体が石膏ボードBで覆われており、ロックウール吸音板Rの合計面積S3に対する、石膏ボードBの総投影面積S4の割合(面積率S4/S3)は、0.93である。図19に示す構造No.4は、ロックウール吸音板Rの上方に、石膏ボードBが垂直に配置されている。ロックウール吸音板Rの合計面積S3に対する、石膏ボードBの総投影面積S4の割合(面積率S4/S3)は、0.04である。図20に示す構造No.5は、ロックウール吸音板Rの上方に、石膏ボードBが垂直に配置されている。構造No.5は、構造No.4に比べて、石膏ボードBの量が多く、ロックウール吸音板Rの合計面積S3に対する、石膏ボードBの総投影面積S4の割合(面積率S4/S3)は、0.13である。図21に示す構造No.6は、鋼製床Fと、ロックウール吸音板Rだけを備え、石膏ボードBが無い。ただし、ロックウール吸音板Rに開口部が形成されて照明器具などの非遮熱部材11に相当する開口部材Oが設けられている。図22に示す構造No.7は、開口部材Oの上方に石膏ボードBが設けられている。ロックウール吸音板Rの合計面積S3に対する、石膏ボードBの総投影面積S4の割合(面積率S4/S3)は、0.37である。図23に示す構造No.8は、開口部材Oの上方において、ロックウール吸音板Rの上面のほぼ全体が石膏ボードBで覆われている。ロックウール吸音板Rの合計面積S3に対する、石膏ボードBの総投影面積S4の割合(面積率S4/S3)は、0.93である。各構造No.1〜8の石膏ボード(石膏部材)の体積および表面積、面積率S4/S3、ロックウール吸音板Rの開口部の有無を、表1に示す。なお、各構造No.1〜8において、鋼製床Fからロックウール吸音板Rまでの距離(天井懐深さ)は、いずれも1000mmである。
Figure 0005015362
各構造No.1〜8において、居室空間側からロックウール吸音板Rの下面に対し、ISO834の標準加熱曲線に準拠した2時間耐火を模擬して加熱解析を行い、ロックウール吸音板R(天井材)の脱落、水冷効果、遮断効果、耐火時間を調べた。結果を、表2に示す。なお、水冷効果の大きさは、石膏部材の体積に比例するとした。石膏部材の重なりによる表面積現象の影響は無視した。遮断効果の大きさは、面積率S4/S3に比例するとした。石膏部材の重なりによる厚さ増加の影響は無視した。
Figure 0005015362
図24に示されるように、石膏ボードBが無い構造No.1に比べて、ロックウール吸音板Rの上方に石膏ボードBが配置されている構造No.2は、鋼製床Fの温度上昇が少なかった。一方、ロックウール吸音板Rのほぼ全体が石膏ボードBで覆われた構造No.3は、90分あたりで天井材の脱落が発生し、その後、鋼製床Fの急激な温度上昇が生じた。図25に示されるように、ロックウール吸音板Rの上方に石膏ボードBが垂直に配置されている構造No.4は、石膏ボードBが無い構造No.1に比べて、鋼製床Fの温度上昇が少なかった。また、構造No.4に比べて、石膏ボードBの量が多い構造No.5は、鋼製床Fの温度上昇がさらに少なかった。ただし、これら構造No.4、5は、遮断効果がわずかであった。図26に示されるように、ロックウール吸音板Rに開口部材Oが設けられている構造No.6は、鋼製床Fの温度上昇が多くなった。また、開口部材Oの上方に石膏ボードBが配置された構造No.7は、構造No.6に比べて、鋼製床Fの温度上昇が少なくなった。ロックウール吸音板Rの上面のほぼ全体が石膏ボードBで覆われている構造No.8は、構造No.3と同様に、90分あたりで天井材の脱落が発生し、その後、鋼製床Fの急激な温度上昇が生じた。表1、2の結果から、面積率S4/S3は、0を超え、0.7未満の範囲であることが好ましく、0.1〜0.5の範囲であることがより好ましいことが分かった。
S1 居室空間
S2 天井裏空間
S4/S3 面積率
1 床スラブ
2 鉄骨梁
3 ロックウール吸音板
4 石膏ボード
5 隙間
6 吊りボルト
7 受け材
8 野縁材
9 連通部
10 開口部
11 非遮熱部材
12 石膏ボード
15 梁
16、21、31 被覆材
17、22、32 石膏ボード
20 柱
21 被覆材
22 石膏ボード
30 縦枠

Claims (7)

  1. 耐火対象物と火災発生の可能性がある発生地点との間に設けられる耐火構造であって、
    前記耐火対象物から離隔して設けられ、前記耐火対象物を前記発生地点側の空間から隔離する隔離面材と、
    前記隔離面材から前記耐火対象物側に離れて設けられる、石膏を含有した石膏部材と、
    前記隔離面材と前記石膏部材との間に設けられる隙間を備え、
    前記耐火対象物側の空間と、前記隔離面材と前記石膏部材の間の隙間とが連通している、耐火構造。
  2. 請求項1の耐火構造において、
    前記耐火対象物側の空間から見て、前記隔離面材に対する前記石膏部材の総投影面積の割合が、0を超え、0.7未満の範囲である。
  3. 請求項1の耐火構造において、
    前記石膏部材が、石膏ボードである。
  4. 請求項1の耐火構造において、
    前記隔離面材には、前記発生地点側の空間と前記耐火対象物側の空間とを連通させる開口部が設けられている。
  5. 請求項4の耐火構造において、
    前記開口部には、前記隔離面材よりも遮熱性に劣る非遮熱部材が設けられ、この非遮熱部材の近傍に、前記石膏部材が設けられている。
  6. 請求項1〜5のいずれかの耐火構造を備えた建築物。
  7. 請求項6に記載の建築物において、
    前記耐火対象物は、床スラブと梁であり、
    前記隔離面材は、前記床スラブの下方に位置する下階の天井材である。
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