JP5014717B2 - 回路遮断器 - Google Patents

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この発明は、回路遮断器に係り、特に、複数相の電路における負荷電流の大きさを変流器により検出するとともに、予め定められた設定電流値と比較して、電路に流れる負荷電流のベクトル合成和が大きな場合には、所定の限時特性制御を行う機能を有する回路遮断器に関するものである。
近年、一般家庭において、エアコンや洗濯・乾燥機、温水洗浄便座などの電気製品の普及が進み、これらの電化製品に電気を供給するための配線回路として専用回路を設置する必要があるなど、分電盤内に設けられる分岐回路数が増加する傾向にある。
前記分岐回路数が増加すると、分岐回路遮断器を収納する分電盤における該分岐回路遮断器を並設する方向の大きさが大きくなり、住居内における設置スペースの確保に制約が出てくることが懸念される。このような点に鑑みて、例えば特許文献1のように、分岐回路遮断器の器体をコンパクト化する開発がなされている。
また、分電盤には、前述した分岐回路遮断器のほか、該分岐回路遮断器に電力を分配する主回路遮断器、並びに、電力会社が定める場合には利用者との契約電流に応じて遮断電流が予め定められた電流制限器が設けられることが一般的である(特許文献2)。
出願人は、次のような、分電盤には、前述した分岐回路遮断器のほか、該分岐回路遮断器に電力を分配する主回路遮断器、並びに、契約電流に応じて遮断電流が定められた電流制限器が設けられることが一般的であるが、該分電盤内に、前記主回路遮断器並びに電流制限器の両方を設ける場合には、該分電盤の遮断器の並設方向の大きさが大きくなり、分岐回路遮断器の回路数が多くなってくると、住宅内において設置スペースの確保に制約が出てくる、という課題や、また、分電盤の供給者側にとっては、前記電流制限器の設置部を設けた分電盤と、該電流制限器の設置部を設けない分電盤の二種類の分電盤を開発・製造する必要が生じ、種々の分岐回路数に対応した分電盤の品揃えを行う場合、前記電流制限器のあり/なしに応じて、単純に2倍の種類の分電盤を開発・製造を行うため、開発コストや製造コスト、また、接続電線接続端子ならびに梱包部材など多くの周辺部品の在庫管理など種々のコストがかかるという課題がある、という事由に鑑み、電流制限器の要/不要にかかわらず、分電盤の大きさを統一することができ、使用者にとっては、分電盤の遮断器の並設方向の大きさをよりコンパクト化できることにより設置スペースの制約が低減でき、供給者側にとっては、分電盤の種類を半減することが可能で、開発コスト・製造コスト・在庫管理などのコストを低減することができ、ひいては負荷機器の使用に伴う過電流から配線を保護することができるとともに電力会社と利用者との間で定められる契約電流に応じて負荷電流を制御することができる回路遮断器の発明を行っている。
特開2001−15007号 図1 特開2006−81296号 図11
しかしながら、前述した電流制限器と回路遮断器とは基本的な機能が異なるものであり、該電流制限器ならびに該回路遮断器の機能を併せ持つ遮断器は存在せず、これを新たな開発を行って利用者に提供するにあたっては、多大な開発コストがかかること、また、開発期間についても相当の期間を要するという課題があった。このため、前記回路遮断器を実際に利用者に提供することができるまでには時間がかかり、住宅の設計において、分電盤の施工に係る設置スペースの制約を早い段階においては取り除くことが困難であるという課題があった。
また、前記電流制限器は予め遮断電流値が定められたものであり、電力会社との契約電流を変更する場合には、既に設置してある電流制限器を分電盤から取り外し、新たな契約電流の大きさに見合った遮断電流値を有する電流制限器に取り替えた上で利用を開始する必要があり、契約電流の変更に伴い、機器の取替え作業が発生し手間がかかるという課題があった。
そこで本件の発明の目的とするところは、開発コストを抑えつつ開発期間を短縮でき、早期に利用者への提供を行うことが可能であるとともに、負荷機器の使用に伴う過電流から配線を保護すること、並びに、電力会社と利用者との間で定められる契約電流に応じて、また、該契約電流を変更する場合においても分電盤内の機器を取替える必要なく、負荷電流を限時特性制御することができる回路遮断器を提供することを目的としている。
上述の目的を達成するために,本発明の請求項1では,回路遮断器の外郭を構成するケースとカバーとからなる器体内には、複数相の電路における第一の相並びに第二の相を貫通するように各々設けられ、負荷電流の大きさを検出し出力信号を出力する第一及び第二の変流器(CT)と、前記電路に介在し該電路を入切する開閉機構部と、前記開閉機構部に連動し前記器体外から操作可能なよう該開閉機構部を手動操作する操作ハンドルと、前記電路に所定の電流が流れた場合には前記開閉機構部に作用し引き外し動作を行う熱動素子並びに電磁引き外し素子とからなる引き外し手段と、前記開閉機構部に作用し所定の動作信号を受けて動作するトリップコイル(TC)とを少なくとも備え、前記器体には、電路に流れる負荷電流の前記トリップコイル(TC)を動作させるための閾値を可変に定める電流設定部と、前記変流器(CT)から出力される出力信号が入力されるとともに、該出力信号を受け取り演算し、前記電路に流れる負荷電流の大きさと、前記電流設定部により定められた設定電流値と比較することにより、該設定電流値よりも前記負荷電流の大きさが大きい場合には所定の限時特性制御を行い、前記トリップコイル(TC)に向けて動作信号を出力する動作制御部と、を少なくとも備えた演算制御部の外部を構成する演算制御部の器体を、隣設して構成したことを特徴として回路遮断器を提供したものである。
これにより、電路において過電流や短絡電流が発生した場合には配線保護のために速やかに電路を断路して配線の保護を行う従来の回路遮断器としての機能を有した器体に、電流設定部により予め定められた設定電流値よりも大きな電流が電路に発生した場合には所定の限時特性に基づいて電路を断路するよう動作信号を出力する演算制御部を隣設して回路遮断器を構成することにより、電流制限器ならびに回路遮断器の機能を併せ持つ回路遮断器を実現でき、新たな開発を行うことにより該電流制限器ならびに該回路遮断器の機能を併せ持つ回路遮断器を提供する場合と比較して、開発コストを抑えつつ開発期間を短縮でき、早期に利用者への提供を行うことが可能な、負荷機器の使用に伴う過電流から配線を保護することができるとともに設定電流値よりも負荷電流の大きさが大きい場合には所定の限時特性制御を行うことができる回路遮断器を提供することができるものである。
また、前記第一の相並びに第二の相は単相三線式電路のL1相ならびにL2相であり、
前記動作制御部においては、前記第一及び第二の変流器(CT)からの出力信号のベクトル合成和を演算して求めることを特徴として構成してもよい。
これにより、住宅において一般的に用いられる単相三線式の電路において、各電圧相に流れる電流の大きさを検出することができるとともに、複数相の電路における全体の電流使用量を、前記設定電流値と比較することができるため、実使用に則した電路の限時遮断動作制御を行うことができるものである。
また、前記器体並びに前記演算制御部に嵌合部を設けて、互いに嵌合させることにより、該器体と該演算制御部を隣設させてなることを特徴として構成してもよい。
これにより、前記器体と、前記演算制御部を隣設させて構成するにあたり、容易に所定の位置に隣設させることができるようになり、製造時において組立作業性よく回路遮断器を構成することができるものである。また、該嵌合部を着脱自在に設けることにより、演算制御部の取付け並びに取外しを簡便に行うことができるため、設定電流値よりも負荷電流の大きさが大きい場合には所定の限時特性制御を行う機能の追加もしくは削除をスムーズに行うことができ、供給者にとって利便性が高い回路遮断器の提供が可能となるものである。
また、前記器体並びに前記演算制御部は、互いに接着されてなることを特徴として構成してもよい。
これにより、前記器体と、前記演算制御部を隣設させて構成するにあたり、前記器体並びに演算制御部には特に加工を施すことなく、該器体と該演算制御部を隣設させて構成することができ、着脱を行う必要がない場合などには、製造時において組立作業性よく回路遮断器を構成することができるものである。
また、前記器体並びに前記演算制御部に粘着部を設けて、互いに粘着させることにより該器体と該演算制御部を隣設させてなることを特徴として構成してもよい。
これにより、前記器体と、前記演算制御部を隣設させて構成するにあたり、前記器体並びに演算制御部には特に加工を施すことなく、該器体と該演算制御部を隣設させて構成することができ、着脱を行う必要があっても、取外しを行うよう構成することができるため、製造時において組立作業性よく回路遮断器を構成することができるものである。
また、前記回路遮断器の外部を構成する器体に対する前記演算制御部の外部を構成する器体の隣設位置は、前記回路遮断器が配設された分電盤を所定位置に取付施工した状態において、該回路遮断器の電源側端子と負荷側端子とを結ぶ方向に対して分電盤に配設された分岐開閉器とは反対側であることを特徴として構成してもよい。
これにより、一般的な分電盤において主開閉器の右側に配設される分岐開閉器とは反対側に、前記演算制御部を隣設させたため、該分岐開閉器の配設には影響を及ぼすことなく該演算制御部を設けることができ、ひいては開発コストを低減することができる回路遮断器を提供することができるものである。
また、前記設定電流値は、電力会社と利用者との間で定められた契約電流の値と等しく設定されることを特徴として構成してもよい。
これにより、電路に流れる電流の大きさが、前記契約電流値と比較して大きい場合には所定の限時特性に基づいて電路の断路処理が行え、電流制限器としての機能を備えるとともに、該電路に過電流や短絡が発生した場合には、熱動素子や電磁引き外し素子からなる引き外し装置が駆動することにより配線保護のために電路の断路処理が行え、配線用遮断器としての機能を備えることができるものである。
本発明によれば、開発コストを抑えつつ開発期間を短縮でき、早期に利用者への提供を行うことが可能であるとともに、負荷機器の使用に伴う過電流から配線を保護すること、並びに、電力会社と利用者との間で定められる契約電流に応じて、また、該契約電流を変更する場合においても分電盤内の機器を取替える必要なく、負荷電流を限時特性制御することができる回路遮断器を提供することができるという効果を奏する。
以下,本発明の実施の形態について,図面を用いて詳細に説明する。
図1は、この発明の第一の実施例を示した概略ブロック図である。
1は本発明の回路遮断器であり、電路10に介在するよう分電盤内に配設される。ここで、電路10は複数相の電路を想定しており、11は第一の電圧相(L1相という)、12は第二の電圧相(L2相という)、13は中性相(N相という)としている。また、本実施例の回路遮断器は漏電遮断器を示したものである。
101は回路遮断器1を構成する器体であり、内容物を収納するケース及びカバーで構成されており、該器体101の一端には電源側端子110が設けられ、他端には負荷側端子120が設けられる。該電源側端子110ならびに負荷側端子120は電路を構成する電線もしくは導体が接続されるものである。
該電源側端子110ならびに負荷側端子120の間には、固定接点と該固定接点に対向して配設される可動接点からなる接点装置102と、該接点装置102を開閉する開閉機構部103と、該開閉機構部103に連動し、前記器体101外から開閉機構部を手動操作するためのハンドル操作部材130と、前記電路に過電流や短絡電流などの異常電流が生じた場合には前記開閉機構部103に作用し引き外し動作を行う引き外し装置104と、
前記電路10におけるL1相11並びにL2相12に貫通挿入されて設けられ負荷電流の大きさを検出し、出力信号を出力する第一の変流器(第一のCTという)105並びに第二の変流器(第二のCTという)106と、
該電路10におけるL1相11、L2相12、N相13を一括して貫通挿入されて設けられ電路に流れる漏電電流を検出して出力信号を出力する零相変流器(ZCTという)107が設けられる。
前記引き外し装置104は、バイメタルなどを用いて構成される熱動素子1041と、電路に流れる電流の電磁誘導により駆動する電磁引き外し素子1042とを用いた熱動電磁式にて構成される。なお、他の形態としてバイメタルなどの熱動素子を用いない完全電磁式にて構成してもよい。
108は、漏電引き外し制御部であり、前記ZCT107からの出力信号を受けて、該出力信号が所定の値に達した場合には電路に漏電電流が発生したと判断し、後述するトリップコイルに向けて動作信号を出力するものである。
109は所定の動作信号を受けて作動するトリップコイル(TCという)であり、該TCが作動した場合には前記開閉機構部103に作用し、該開閉機構部は引き外し動作を行う。該TC109は、前記漏電引き外し制御部108から出力される動作信号に基づいて作動する。
続いて、前記器体101外に設けられる演算制御部2について説明を行う。
演算制御部2の外郭を構成する器体内には、電路に流れる負荷電流の前記トリップコイル(TC)を動作させるための閾値を可変に定める電流設定部202と、前記第一のCT105及び第二のCT106からの出力信号を受け取り、電路に流れる負荷電流の大きさを演算処理により求出し、予め定められた設定電流値と比較演算を行うことにより、該設定電流値よりも前記負荷電流の大きさが大きい場合には、所定の限時特性制御を行い、前記TC109に向けて動作信号を出力するよう、マイコンを用いて構成される動作制御部210を備えている。
前記電流設定部202は、電流値の設定を前記器体の外部から行うことが可能であるように、該器体外に操作部が一部突出して構成されたロータリースイッチを用いて構成している。該電流設定部202は、前記動作制御部201と接続されており、該動作制御部201は前記電流設定部202において設定された電流設定情報を受け取り、該電流設定情報を設定電流値として前記比較演算を行う。
前記電流設定部202は、設定する電流の値を択一的に切り替え設定可能なように構成されており、該設定可能な電流は、30A、40A、50A、60Aの4種類を設けている。例えば、設定電流値を50Aに設定する場合には、前記ロータリースイッチを回転させ、50Aの電流値を選択する。
設定電流の値は、利用者の居住地域によって電力会社により定められる契約電流に基づいた値を選択するとよい。例えば、電力会社との契約電流が50Aである場合には、設定電流値を50Aに合わせることにより、該契約電流を超えて電流を使用するような場合において、速やかに電路を遮断することができる。
前記動作制御部210には、前記第一のCT105及び第二のCT106からの出力信号線が入力される。また、該動作制御部210から出力される動作信号線は、前記漏電引き外し制御部108に入力されるよう構成されており、該動作制御部210からの動作信号は、一旦、該漏電引き外し制御部108に入力され、該動作信号を受けた漏電引き外し制御部108は、前記電路に漏電電流が発生したと判断した場合と同様に、TCに向けて動作信号を出力するように回路を構成している。
前記動作制御部108で行われる前記第一のCT105ならびに第二のCT106からの出力信号を元にした演算処理は、前記両CTにて検出される電路全体の電流のベクトル合成和を求めるように行われる。
これにより、各相毎の電流の大きさに応じた配線保護のための電路遮断動作は、前記熱動素子1041ならびに電磁引き外し素子1042にて構成される引き外し装置104が前記開閉機構部103に作用することにより行われ、予め定められた設定電流値を電路全体の電流値が超えた場合には、前記動作制御部201から前記TC109に引き外し動作信号が送られることにより前記開閉機構部103により電路の遮断動作が行われる。
なお、本実施例においては、それぞれの信号線は、前記器体101並びに前記演算制御部2に設けられた信号線用の孔部を通って、信号通信が可能なように設けられている。なお別形態として、前記第一のCT105並びに第二のCT106からの出力線、並びに前記漏電引き外し制御部への出力線をそれぞれ一旦器体外部に引出し、コネクタなどの接続手段を用いて接続するように構成してもよい。
さて、動作制御部201における限時特性制御は次のとおり予め定められた設定電流値に対する負荷率(%)に応じて変化させている。
負荷率I(%)が120<I≦132の場合には約180秒でTC109に向けて引き外し信号を出力し、負荷率I(%)が132<I≦144の場合には約10秒でTC109に向けて引き外し信号を出力し、負荷率I(%)が144<Iの場合には約5秒でTC109に向けて引き外し信号を出力するように構成している。
これにより、電路全体の電流の大きさが前記設定電流値を超えた場合においても、速やかに回路遮断器1を遮断動作させることができる。なお、前記負荷率I(%)の幅の閾値は前記記載値にかかわらず適宜定めるとよい。
次に、図2乃至図3を用いて、本発明の回路遮断器における器体101に隣設させて配置する演算制御部2の隣設方法について、実施の形態を説明する。
図2には、前記器体101と前記演算制御部2に嵌合部を設けて、互いに嵌合させることにより、該器体101と該演算制御部2を隣設配置させた例を示している。図中301並びに302は、略L字形に構成された嵌合部であり、該嵌合部301及び302は、図中手前側から前記器体101の対応する嵌合部に向けて嵌め込み装着される。前記嵌合部は、前記器体101を構成するケースとカバーで挟み込むことにより、一旦隣設装着した場合には、器体を分解しない限り、取外すことをできないようにでき、回路遮断器供給者並びに電力会社に係る関係者以外の第三者による不用意な取り外しや改造を抑止することが可能である。
また、前記器体101に対する前記演算制御部2の隣設位置を、一箇所のみに限定せず、図に示した位置から図中上下方向にずらした配置としたり、前記器体101に対して右側面に配置したりできるよう、前記嵌合部を複数個所に設けて隣設位置に自由度を設けて構成してもよい。これにより、本発明の回路遮断器1を分電盤内に取り付けて使用する場合などに、演算制御部2を配線の取り回しなどの邪魔にならない位置に適宜変えて隣設を可能とすることができる。
また、前記嵌合部の形状は、前述したL字形のみならず、例えば、棒状の突起を演算制御部2に設けて、該棒状の突起と対応するように、器体101には凹部を設けて、嵌め込み隣設するように構成してもよい。この場合においても、複数の隣設位置を設けることができるように、前記嵌合部を複数個所に設けて構成してもよい。
次に、図3には、前記器体101と前記演算制御部2に粘着部401を設けて、互いに粘着させることにより、該器体101と該演算制御部2とを隣設配置させた例を示している。粘着部401の粘着剤には、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ブチルゴム系粘着剤など種々の系列の粘着剤があるが、前記器体101並びに演算制御部2を構成する材料に適した粘着剤を選択して用いるとよい。
このように、前記器体101と前記演算制御部2に粘着部を設けて構成したことにより、互いに貼り付け合わせることにより粘着して、隣設配置させることができるうえ、将来的に演算制御部2に故障が発生した場合や、例えば電力会社と利用者との契約が変更となり、限時特性制御を行う設定電流値を変更するために異なる設定電流値が定められた演算制御部に変更したい場合などに、前記器体101に手を加えることなく取替えを行うことができるという利便性がある。
また、前記器体101と前記演算制御部2とを接着剤などを用いて互いに接着させて隣設配置させることにより回路遮断器1を構成してもよい。これにより、前記器体と前記演算制御部とを取外す必要がない場合や、あえて取外せないように回路遮断器1を構成することができるものである。
次に、前記回路遮断器1を分電盤に設置して使用する場合の説明を行う。
例えば、回路遮断器1の定格電流が60Aであり、予め定められた設定電流値が50Aであった場合について説明を行う。
回路遮断器の時延引き外し特性(JIS C8370 に記載されている時延引き外し特性参考)は、定格電流が60Aの場合には定格電流の200%(120A)の電流においては6分以内に動作し、定格電流の125%(75A)の電流においては120分以内に動作することが定められている。
ここで、前述した動作制御部108の限時特性制御においては、定格電流が60Aである場合には、
負荷率I(%)が120<I≦132の場合、即ち、72Aから79.2Aの電流においては約3分で動作し、負荷率I(%)が132<I≦144の場合、即ち、79.2Aから86.4Aの電流においては約10秒で動作し、負荷率I(%)が144<Iの場合の場合、即ち、86.4Aより大きな電流においては約5秒で動作するように構成されているため、JIS C8370により定められている時延引き外し特性は満たしており、配線の保護が可能な電流範囲内において、電路を流れる電流の大きさが設定電流値を超えた場合には、より早く電路を遮断することが可能となるものである。
設定電流の値は、利用者の居住地域によって電力会社により定められる契約電流に基づいた値を定めるよう構成するとよい。例えば、電力会社との契約電流が50Aである場合には、設定電流値を50Aに予め設定することにより、該契約電流を超えて電流を使用するような場合において、速やかに電路を遮断することができる。
ここで、「電気用品安全法解釈例規集」における「電気用品の技術上の基準を定める省令 別表五 2 アンペア制用電流制限器」の動作特性によれば、定格電流が20Aのものにあっては、最大不動作電流は22A(110%)であり、30秒不動作電流は28A(140%)であり、1秒不動作電流は70(350%)と定められてある。
また、定格電流 が30Aのものにあっては、最大不動作電流は33A(110%)であり、30秒不動作電流は39A(130%)であり、1秒不動作電流は100(333%)と定められてある。
また、定格電流 が40Aのものにあっては、最大不動作電流は44A(110%)であり、30秒不動作電流は52A(130%)であり、1秒不動作電流は120(300%)と定められてある。
また、定格電流 が50Aのものにあっては、最大不動作電流は54A(108%)であり、30秒不動作電流は64A(128%)であり、1秒不動作電流は150(300%)と定められてある。
また、定格電流 が60Aのものにあっては、最大不動作電流は64A(107%)であり、30秒不動作電流は76A(127%)であり、1秒不動作電流は180(300%)と定められてある。
なお、30秒不動作電流を通じた場合においては、30秒以内に自動的に動作せず、かつ、60分以内に動作すること、また、1秒不動作電流を通じた場合においては、1秒以内に自動先に動作せず、かつ、定格電流に応じて、定格電流が30A以下の場合には、10行以内に動作し、定格電流が40A以下の場合には、20秒以内に動作し、定格電流が50A以下の場合には、20秒以内に動作し、定格電流が60A以下の場合には、30秒以内に動作すること、と定められてある。
これらの定めを考慮し前記限時特性制御を行うよう構成することにより、前記動作制御部108の限時特性動作は、配線保護の範囲内でなおかつ、これらのアンペア制用電流制限器における動作特性を満たすよう行われる。
なお、本発明は、開示した実施例に限定されることなく、発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、適宜、必要に応じて、改良や設計変更は自由であり、例えば、前記引き外し装置104の構成は、熱動素子を用いずに、完全電磁式の引き外し装置(電流コイルに流れる負荷電流によって発生する電磁力を利用して過電流を検出する装置)を用いて構成してもよい。
また、前記電流設定部202の構成は、ロータリースイッチの他に、スライドスイッチや、電子的に設定電流値を切り替えるよう構成されたボタン式のスイッチを用いて構成してもよい。
また、本実施例においては、前記ZCT107の出力信号は前記漏電引き外し制御部108に向けて出力されるように構成しているが、前記漏電引き外し制御部108の機能を前記動作制御部201に持たせて、前述した第一のCT105ならびに第二のCT106からの出力信号の演算処理のほか、該ZCT107からの出力信号の演算処理も行い、所定の大きさの漏電電流が電路に発生しているときには、TC109に向けて引き外し信号を出力するように構成してもよい。これにより、回路遮断器の器体内において、制御部分をなくすことができるとともに、器体101外の演算制御部2にその役割を集約させることができ、部品点数の削減につながり、コストを低減させることができる。
なお、他の形態として漏電電流の検出処理を前述した第一のCT105ならびに第二のCT106からの出力信号の演算処理とは、別途処理回路を用いて行うように構成してもよい。
また、前記CT並びにZCTからの出力信号線、前記動作制御部201からの動作信号線による信号通信を、前記回路遮断器1に無線送受信回路を設けることにより、無線を用いて前記信号通信を行うように構成してもよい。無線の方式には、特定小電力無線や、微弱無線など種々の無線方式があるが、赤外線通信方式など、使用環境に応じて適宜通信方式を定めて構成するとよい。これにより、前記器体101と前記演算制御部2を結ぶ配線が不要となり、また、前述したようなこれらを隣設配置させるための嵌合部や粘着部を構成部品から省くことができ、配置の自由度をより高めて回路遮断器を構成することができるようになるものである。
また、実使用上、当面、主開閉器と電流制限器とが分電盤内に配設される間、コストの低減を目的として、前記回路遮断器1において、ZCT107や、N相に設けられている引き外し装置を取り除いて電流制限専用の遮断器として構成して、前記主開閉器との共用化を図り構成してもよい。
本発明における回路遮断器は、単相三線式の一般的な住宅用分電盤に設置する電流制限器並びに主回路遮断器に置き換えて利用することができる可能性がある。
第一の実施例の回路遮断器の概略ブロック図である。 隣設配置の例を示す概略ブロック図である。 隣設配置の他の例を示す概略ブロック図である。 一般的な分電盤の内部構成を示した図である。
符号の説明
1 回路遮断器
10 電路
11 第一の相
12 第二の相
13 第三の相
101 器体
130 ハンドル操作部材
102 接点装置
103 開閉機構部
104 引き外し装置
1041 熱動素子
1042 電磁引き外し素子
105 第一の変流器
106 第二の変流器
107 零相変流器
108 漏電引き外し制御部
109 トリップコイル
2 演算制御部
201 動作制御部
301 嵌合部
401 粘着部

Claims (7)

  1. 回路遮断器の外郭を構成するケースとカバーとからなる器体内には、
    複数相の電路における第一の相並びに第二の相を貫通するように各々設けられ、負荷電流の大きさを検出し出力信号を出力する第一及び第二の変流器(CT)と、
    前記電路に介在し該電路を入切する開閉機構部と、
    前記開閉機構部に連動し前記器体外から操作可能なよう該開閉機構部を手動操作する操作ハンドルと、
    前記電路に所定の電流が流れた場合には前記開閉機構部に作用し引き外し動作を行う熱動素子並びに電磁引き外し素子とからなる引き外し手段と、
    前記開閉機構部に作用し所定の動作信号を受けて動作するトリップコイル(TC)とを少なくとも備え、
    前記器体には、
    電路に流れる負荷電流の前記トリップコイル(TC)を動作させるための閾値を可変に定める電流設定部と、前記変流器(CT)から出力される出力信号が入力されるとともに、該出力信号を受け取り演算し、前記電路に流れる負荷電流の大きさと、前記電流設定部により定められた設定電流値と比較することにより、該設定電流値よりも前記負荷電流の大きさが大きい場合には所定の限時特性制御を行い、前記トリップコイル(TC)に向けて動作信号を出力する動作制御部と、を少なくとも備えた演算制御部の外部を構成する演算制御部の器体を、隣設して構成したことを特徴とした回路遮断器。
  2. 前記第一の相並びに第二の相は単相三線式電路のL1相ならびにL2相であり、前記動作制御部においては、前記第一及び第二の変流器(CT)からの出力信号のベクトル合成和を演算して求めることを特徴とする請求項1記載の回路遮断器。
  3. 前記器体並びに前記演算制御部に嵌合部を設けて、互いに嵌合させることにより、該器体と該演算制御部を隣設させてなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回路遮断器。
  4. 前記器体並びに前記演算制御部は、互いに接着されてなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回路遮断器。
  5. 前記器体並びに前記演算制御部に粘着部を設けて、互いに粘着させることにより該器体と該演算制御部を隣設させてなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の回路遮断器。
  6. 前記回路遮断器の外部を構成する器体に対する前記演算制御部の外部を構成する器体の隣設位置は、前記回路遮断器が配設された分電盤を所定位置に取付施工した状態において、該回路遮断器の電源側端子と負荷側端子とを結ぶ方向に対して分電盤に配設された分岐開閉器とは反対側であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の内何れか1項に記載の回路遮断器。
  7. 前記設定電流値は、電力会社と利用者との間で定められた契約電流の値と等しく設定されることを特徴とする請求項1乃至請求項4の内何れか1項に記載の回路遮断器。

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