JP5014703B2

JP5014703B2 - エキゾーストマニホールド

Info

Publication number: JP5014703B2
Application number: JP2006217389A
Authority: JP
Inventors: 邦和伴; 斎川村; 清児加藤
Original assignee: Calsonic Kansei Corp
Current assignee: Calsonic Kansei Corp
Priority date: 2006-07-10
Filing date: 2006-08-09
Publication date: 2012-08-29
Anticipated expiration: 2026-08-09
Also published as: WO2008007537A1; KR20090057361A; KR101353710B1; JP2008038854A; US20090199551A1; US8127539B2

Description

本発明は、エキゾーストマニホールドに関する。

従来、エキゾーストマニホールドは、エンジンのヘッドフランジに接続される複数本のブランチ管と、これら各ブランチ管の下流側端部を集合させて触媒コンバータに接続する集合部で構成されている。

また、図１１に示すように、各ブランチ管０２〜０５の下流側端部０２ａ〜０５ａ同士の間に略十字状の補強部材０９を設けて、これら両者を溶接Ｘ０１固定するようにしている（特許文献１〜３参照）。
特開２００３−８３０６２号公報特開２００５−３０７９２０号公報特開２００３−８３０６２号公報

しかしながら、従来の発明にあっては、補強部材と各ブランチ管とを溶接する際にこれら両者を正確に位置決めした状態で仮固定するための治具が必要になり、この治具の脱着や溶接に時間や手間が大変掛かるという問題点があった。

本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、各ブランチ管を正確に位置決めした状態で容易に溶接して固定できると同時に、この溶接の際における熱応力を分散できるエキゾーストマニホールドを提供することにある。

本発明の請求項１記載の発明では、ヘッドフランジに接続され排気ガス下流側端部が１／４円形状断面の４本のブランチ管と、これら各ブランチ管の排気ガス下流側端部が集合されて円形断面状にされ、アダプタ部材を介して集合部に接続されたエキゾーストマニホールドにおいて、前記アダプタ部材が、リング状のリング部と、このリング部の排気ガス上流側端面から排気ガス下流側端面に亘って該リング部の中心へ十字型の柱状に一体的に形成された補強部と、を有し、前記リング部と前記補強部との間に１／４円形状の挿入孔が４個形成され、前記各ブランチ管の排気ガス下流側端部を、前記アダプタ部材のリング部と補強部との間に形成された挿入孔に挿入し、且つ、該アダプタ部材の排気ガス下流側端面と同一面にした状態とし、該排気ガス下流側端面における各ブランチ管の排気ガス下流側端部の外周と前記リング部とに沿って形成される円形状の溶接線と、各ブランチ管の隣り合う壁部に沿って形成され、これらの隣り合う両壁部と該両壁部に挟まれた前記補強部の十字型の一辺とを前記下流側端面上で一体に溶接する十字型の溶接線により、これらアダプタ部材と各ブランチ管の排気ガス下流側端部を固定したことを特徴とする。

請求項１記載の発明では、ヘッドフランジに接続され排気ガス下流側端部が１／４円形状断面の４本のブランチ管と、これら各ブランチ管の排気ガス下流側端部が集合されて円形断面状にされ、アダプタ部材を介して集合部に接続されたエキゾーストマニホールドにおいて、前記アダプタ部材が、リング状のリング部と、このリング部の排気ガス上流側端面から排気ガス下流側端面に亘って該リング部の中心へ十字型の柱状に一体的に形成された補強部と、を有し、前記リング部と前記補強部との間に１／４円形状の挿入孔が４個形成され、前記各ブランチ管の排気ガス下流側端部を、前記アダプタ部材のリング部と補強部との間に形成された挿入孔に挿入し、且つ、該アダプタ部材の排気ガス下流側端面と同一面にした状態とし、該端排気ガス下流側面における各ブランチ管の排気ガス下流側端部の外周と前記リング部とに沿って形成される円形状の溶接線と、各ブランチ管の隣り合う壁部に沿って形成され、これらの隣り合う両壁部と該両壁部に挟まれた前記補強部の十字型の一辺とを前記下流側端面上に前記下流側端面上で一体に溶接する十字型の溶接線により、これらアダプタ部材と各ブランチ管の排気ガス下流側端部を固定したため、各ブランチ管を正確に位置決めした状態で容易に溶接して固定できると同時に、この溶接の際における熱応力をリング部全体に分散できる。

以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。

以下、実施例１を説明する。
図１は本発明の実施例１のエキゾーストマニホールドを示す全体平面図、図２は図１のＳ２−Ｓ２線における断面図、図３は本実施例１の各ブランチ管の排気ガス下流側端部とアダプタ部材の斜視図、図４は本実施例１の各ブランチ管とアダプタ部材の位置決めを説明する図である。

図５は本実施例１の各ブランチ管とアダプタ部材の溶接固定を説明する図（溶接Ｘ１，Ｘ２は簡略して図示）、図６は図５のＳ６−Ｓ６線における断面図、図７は本実施例１の各ブランチ管、アダプタ部材、集合部の固定を説明する図である。

先ず、全体構成を説明する。
図１に示すように、本実施例のエキゾーストマニホールドでは、図外のエンジンに固定されるヘッドフランジ１と、該ヘッドフランジ１を介してエンジンの各気筒に接続される４本のブランチ管２〜５と、円筒状の集合部６と、集合部６に接続され、且つ、触媒担体７を内部に収容した触媒コンバータ８を主要な構成としている。

また、図２に示すように、各ブランチ管２〜５の排気ガス下流側端部２ａ〜５ａは、後述するアダプタ部材９を介して集合部６に収容された状態で接続されている。

具体的には、図３に示すように、各ブランチ管２〜５の排気ガス下流側端部２ａ〜５ａは略１／４円形断面状に加工される他、各ブランチ管２〜５の軸直方向に平坦に形成されている。

一方、アダプタ部材９は、リング状のリング部１０と、このリング部１０の排気ガス上流側端面１０ａから排気ガス下流側端面１０ｂに亘って該リング部１０の中心へ略十字型の柱状に一体的に形成された補強部１１で構成されている。なお、アダプタ部材９の各部位の寸法は適宜設定できる。

また、本実施例１のアダプタ部材９は、長尺の円柱状の金属製素材に製造すべきアダプタ部材９のリング部１０と補強部１１との間に形成される略１／４円形状の挿入孔１２ａ〜１２ｄ（図３参照）を切削加工した後、軸直方向に製造すべきアダプタ部材９の厚みで複数切断することにより形成される。

また、切削に代えて鍛造や、押し出し等の加工法で製造した後、切断しても良い。

従って、簡便な作業でもってアダプタ部材９を大量に製造することができる。

その他、集合部６には、集合部６を通過する排気ガスに含まれる酸素濃度を検出してエンジンの空燃比をフィードバック制御するのに用いられる酸素センサＳ（図１参照）が取り付けられている。
また、前述した全ての各構成部材は全て金属製となっている。なお、触媒コンバータ８の触媒担体７はこの限りでなく、セラミック触媒担体が採用される場合もある。

次に、作用を説明する。
このように構成された各ブランチ管２〜５、アダプタ部材９、集合部６を固定する際には、先ず、図３、４に示すように、各ブランチ管２〜５の排気ガス下流側端部２ａ〜５ａを、それぞれ対応する挿入孔１２ａ〜１２ｄに圧入に近い状態で挿入し、且つ、該アダプタ部材９の排気ガス下流側端面９ａと同一面にした状態とする。

この際、各ブランチ管２〜５の排気ガス下流側端部２ａ〜５ａとアダプタ部材９の排気ガス下流側端面９ａを同一面とすることで両者を正確に位置決めできる他、位置ずれ防止のための治具を省略できる。

次に、図５、６に示すように、アダプタ部材９の排気ガス下流側端面９ａにおいて各ブランチ管２〜５の排気ガス下流側端部２ａ〜５ａの外周に沿って幅Ｗ２よりも幾分小さい幅で溶接して、ブランチ管２〜５の排気ガス下流側端部２ａ〜５ａの下流側端部と前記リング部とに沿って円形状の溶接線Ｘ２（二点鎖線破線で図示）を形成すると共に、各ブランチ管２〜５の隣り合う壁部２ｂ〜５ｂに沿って幅Ｗ１よりも幾分小さい幅で溶接して、略十字型の溶接線Ｘ１（点線で図示）を形成することにより、これらアダプタ部材９と各ブランチ管２〜５の排気ガス下流側端部２ａ〜５ａを固定する（図６参照）。なお、溶接Ｘ１の後工程で溶接Ｘ２を行っても良い。

この際、前述したように、各ブランチ管２〜５の排気ガス下流側端部２ａ〜５ａとアダプタ部材９の排気ガス下流側端面９ａを同一面としたため、溶接X1,X2の溶接性が良く、製品信頼性を高くできる。
また、溶接のトーチをリング部１０の内側に挿入する必要がなく、溶接時の作業性が良い。

また、溶接Ｘ１時において、補強部１１の十字型が交わる部位は特に高温となって径方向外側へ熱応力が作用し、この結果、リング部１０との付け根に亀裂・破損が生じ易くなるが、前述したように、補強部１１はリング部１０の排気ガス上流側端面１０ａから排気ガス下流側端面１０ｂに亘って形成されるため、必要剛性を確保できると同時に、上記熱効力を４方向からリング部１０全体へバランス良く分散できる。

次に、図７に示すように、アダプタ部材９を集合部６の排気ガス上流側端部６ａに挿入した状態として、該集合部６の排気ガス上流側端部６ａとアダプタ部材９の外周９ｂを全周に沿って溶接して、溶接線Ｘ３を形成することにより、これら両者を固定する。

この際、集合部６の排気ガス上流側端部６ａとアダプタ部材９の外周９ｂとを溶接することで、ブランチ管２〜５の長さの差異を吸収することができるため、集合部６を含めての全体寸法を正確にすることができる。

次に、効果を説明する。
以上、説明したように、本発明のエキゾーストマニホールドにおいては、ヘッドフランジ１に接続された複数本のブランチ管２〜５と、これら各ブランチ管２〜５の排気ガス下流側端部２ａ〜５ａがアダプタ部材９を介して集合部６に接続されたエキゾーストマニホールドであって、アダプタ部材９をリング状のリング部１０と、このリング部１０の排気ガス上流側端面１０ａから排気ガス下流側端面１０ｂに亘って該リング部１０の中心へ柱状に一体的に形成された補強部１１で構成し、各ブランチ管２〜５の排気ガス下流側端部２ａ〜５ａを、アダプタ部材９のリング部１０と補強部１１との間に形成された挿入孔１２ａ〜１２ｄに挿入し、且つ、該アダプタ部材９の排気ガス下流側端面９ａと同一面にした状態として、該排気ガス下流側端端面９ａにおける各ブランチ管２〜５の排気ガス下流側端部２ａ〜５ａの外周とリング部１０に沿って形成される円形状の溶接線Ｘ２と、各ブランチ管２〜５の隣り合う壁部２ｂ〜５ｂに沿ってブランチ管２〜５の下流側端面上に形成される溶接線Ｘ１により、これらアダプタ部材９と各ブランチ管２〜５の排気ガス下流側端部２ａ〜５ａを固定したため、各ブランチ管２〜５を正確に位置決めした状態で容易に溶接して固定できる他、この溶接の際における熱応力をリング部１０全体に分散できると共に、エンジンに取り付けられてからの排気の熱による熱応力も分散できる。

また、アダプタ部材９の内周面とブランチ管２〜５を溶接した場合には、段部が出来るため熱応力の集中が起こりやすいが、本実施例１では同一面としたため応力の集中が無くなる。

また、アダプタ部材９を集合部６の排気ガス上流側端部６ａに挿入した状態として、該集合部６の排気ガス上流側端部６ａとアダプタ部材９の外周９ｂを全周に沿って形成される溶接線Ｘ３により、これら両者を固定したため、ブランチ管２〜５の長さの差異を吸収することができ、集合部６を含めての全体寸法を正確にすることができる。

また、ヘッドフランジ１に接続された４本のブランチ管２〜５と、これら各ブランチ管２〜５の排気ガス下流側端部２ａ〜５ａがアダプタ部材９を介して集合部６に接続されたエキゾーストマニホールドであって、アダプタ部材９をリング状のリング部１０と、このリング部１０の排気ガス上流側端面１０ａから排気ガス下流側端面１０ｂに亘って該リング部１０の中心へ略十字型の柱状に一体的に形成された補強部１１で構成し、各ブランチ管２〜５の排気ガス下流側端部２ａ〜５ａを、アダプタ部材９のリング部１０と補強部１１との間に形成された略１／４円形状の挿入孔１２ａ〜１２ｄに挿入し、且つ、該アダプタ部材９の排気ガス下流側端面９ａと同一面にした状態として、該排気ガス下流側端面９ａにおける各ブランチ管２〜５の排気ガス下流側端部２ａ〜５ａの外周とリング部１０に沿って形成される円形状の溶接線Ｘ２と、各ブランチ管２〜５の隣り合う壁部２ｂ〜５ｂに沿ってブランチ管２〜５の下流側端面上に形成される略十字型の溶接線Ｘ１により、これらアダプタ部材９と各ブランチ管２〜５の排気ガス下流側端部２ａ〜５ａを固定したため、従来において治具で正確な位置決めが特に困難であった４本のブランチ管２〜５を正確に位置決めした状態で容易に溶接して固定できると同時に、溶接Ｘ１の際における熱応力をリング部１０の４方向からリング部１０全体にバランス良く分散できる。

以下、実施例２を説明する。
なお、本実施例２において実施例１と同一構成部材については同一の符号を付してその説明は省略し、相違点のみ詳述する。

図８は本発明の実施例２の各ブランチ管とアダプタ部材の斜視図、図９は図８のＳ９−Ｓ９線における断面図、図１０は本実施例２のアダプタ部材の製造を説明する図である。

本実施例２のエキゾーストマニホールドでは、実施例１のアダプタ部材９の代わりに、図８、９に示すように、金属製薄板材を製造すべきアダプタ部材の各部位に合わせて軸方向に折り返した折り返し構造から成るプレス加工一体成型品のアダプタ部材２０を採用した点が実施例１と異なる。

このようなアダプタ部材２０を製造する際には、図１０（ａ）、（ｂ）に示すように、金属製薄板材２１を複数のプレス工程を経て予成形品２２を形成し、さらに、複数のプレス加工（一部の工程はプレス打ち抜き加工）を経て図１０（ｃ）に示す所望のアダプタ部材２０を得ることができる。

従って、実施例１のアダプタ部材９に比べてさらに高速に製造できる上、各部位の寸法精度を向上でき、各ブランチ管２〜５との溶接X1,X2を含む組み付け精度を向上できる。

さらに、素材となる材料を削減してコストダウンを図れる上、図９に示すように、補強部１１の十字型が交わる部位と、補強部１１とリング部１０との付け根に隙間Ｏ１〜Ｏ５が形成され、これによって、軽量化を図ることができる。

また、アダプタ部材２０は、各部の折り返しの端部側（上記空間Ｏ１〜Ｏ５側）をブランチ管２〜５側として集合部６に装着される（図８参照）。
これによって、アダプタ部材２０の各部の折り返しの頂部側をブランチ管２〜５側とした場合に比べて、各ブランチ管２〜５との溶接X1,X2における良好な溶接性を確保できる。

以上、説明したように、本実施例２のエキゾーストマニホールドでは、アダプタ部材２０を、素材となる金属製薄板材２１を各部位に合わせて軸方向に折り返した折り返し構造から成るプレス加工一体成型品としたため、材料コストの削減と軽量化、製品歩留まりの改善、生産効率の向上、各部位の寸法精度の向上を実現できる。

以上、本実施例を説明してきたが、本発明は上述の実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
例えば、ブランチ管の数はエンジンの気筒数に合わせて適宜設定できる。

本発明の実施例１のエキゾーストマニホールドを示す全体平面図である。図１のＳ２−Ｓ２線における断面図である。本実施例１の各ブランチ管の排気ガス下流側端部とアダプタ部材の斜視図である。本実施例１の各ブランチ管とアダプタ部材の位置決めを説明する図である。本実施例１の各ブランチ管とアダプタ部材の溶接固定を説明する図（溶接Ｘ１，Ｘ２は簡略して図示）である。図５のＳ６−Ｓ６線における断面図である。本実施例１の各ブランチ管、アダプタ部材、集合部の固定を説明する図である。本発明の実施例２の各ブランチ管とアダプタ部材の斜視図である。図８のＳ９−Ｓ９線における断面図である。本実施例２のアダプタ部材の製造を説明する図である。従来の集合部を省略した各ブランチ管と補強部材の固定を説明する図である。

符号の説明

Ｓ酸素センサ
Ｘ１、Ｘ２、Ｘ２溶接線
１ヘッドフランジ
２、３、４、５ブランチ管
２ａ、３ａ、４ａ、５ａ（ブランチ管の）排気ガス下流側端部
２ｂ、３ｂ、４ｂ、５ｂ（ブランチ管の）隣り合う壁部２ｂ〜５ｂ
６集合部
６ａ（集合部）の排気ガス上流側端部
７触媒担体
８触媒コンバータ
９アダプタ部材
９ａ（アダプタ部材の）排気ガス下流側端面
９ｂ（アダプタ部材の）外周
１０リング部
１０ａ（リング部の）排気ガス上流側端面
１０ｂ（リング部の）排気ガス下流側端面
１１補強部
１２ａ、１２ｂ、１２ｃ、１２ｄ挿入孔
２０アダプタ部材
２１金属製薄板素材
２２予成形品

Claims

ヘッドフランジに接続され排気ガス下流側端部が１／４円形状断面の４本のブランチ管と、これら各ブランチ管の排気ガス下流側端部が集合されて円形断面状にされ、アダプタ部材を介して集合部に接続されたエキゾーストマニホールドにおいて、
前記アダプタ部材は、リング状のリング部と、このリング部の排気ガス上流側端面から排気ガス下流側端面に亘って該リング部の中心へ十字型の柱状に一体的に形成された補強部と、を有し、前記リング部と前記補強部との間に１／４円形状の挿入孔が４個形成され、
前記各ブランチ管の排気ガス下流側端部を、前記アダプタ部材のリング部と補強部との間に形成された挿入孔に挿入し、且つ、該アダプタ部材の排気ガス下流側端面と同一面にした状態とし、
該排気ガス下流側端面における各ブランチ管の排気ガス下流側端部の外周と前記リング部とに沿って形成される円形状の溶接線と、各ブランチ管の隣り合う壁部に沿って形成され、これらの隣り合う両壁部と該両壁部に挟まれた前記補強部の十字型の一辺とを前記下流側端面上で一体に溶接する十字型の溶接線により、これらアダプタ部材と各ブランチ管の排気ガス下流側端部を固定したことを特徴とするエキゾーストマニホールド。
請求項１記載のエキゾーストマニホールドにおいて、
前記アダプタ部材を集合部の排気ガス上流側端部に挿入した状態として、該集合部の排気ガス上流側端部とアダプタ部材の外周を全周に沿って形成される溶接線により、これら両者を固定したことを特徴とするエキゾーストマニホールド。
請求項１または２に記載のエキゾーストマニホールドにおいて、
前記アダプタ部材を、金属製薄板材を製造すべきアダプタ部材の各部位に合わせて軸方向に折り返した折り返し構造から成るプレス加工一体成型品としたことを特徴とするエキゾーストマニホールド。