JP5014625B2 - 帯電防止コーティング組成物及びそれを硬化させた被膜 - Google Patents
帯電防止コーティング組成物及びそれを硬化させた被膜 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5014625B2 JP5014625B2 JP2005367606A JP2005367606A JP5014625B2 JP 5014625 B2 JP5014625 B2 JP 5014625B2 JP 2005367606 A JP2005367606 A JP 2005367606A JP 2005367606 A JP2005367606 A JP 2005367606A JP 5014625 B2 JP5014625 B2 JP 5014625B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- antistatic coating
- coating composition
- monomer
- halogenated
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Description
イオン対及びベタインの何れかの極性構造をマクロモノマーに由来して有する共重合繰返し単位とフルオロカーボン基をモノマー又はマクロモノマーに由来して有する共重合繰返し単位とを含有する高分子化合物の0.5〜50重量部とが、
含まれていることを特徴とする。
四ッ口フラスコにクロロメチルスチレン(CMS)の100重量部、2−メルカプトエタノール5重量部、メチルエチルケトン100重量部、及びジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)5重量部を加え、窒素雰囲気下で、75〜80℃で13時間反応させた。その後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート9.93重量部、メトキノン0.04重量部、ジブチル錫ジラウレート0.01重量部を添加して、75〜80℃で6時間反応させた。赤外吸収スペクトルにて2250cm−1のイソシアネート基のピークが消失していることを確認し、クロロメチルスチレンのマクロモノマー(CMSマクロモノマー)を得た。
四ッ口フラスコに2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレートであるライトエステルM−3F(共栄社化学(株)社製の商品名;M−3Fモノマー)100重量部、2−メルカプトエタノール5重量部、メチルエチルケトン100重量部、及びジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)5重量部を加え、窒素雰囲気下で、75〜80℃で7時間反応させた。その後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート9.93重量部、メトキノン0.04重量部、ジブチル錫ジラウレート0.01重量部を添加して、75〜80℃で6時間反応させた。赤外吸収スペクトルにて2250cm−1のイソシアネート基のピークが消失していることを確認し、トリフルオロエチルメタクリレートのマクロモノマー(M−3Fマクロモノマー)を得た。
四ッ口フラスコに、合成例1で得られたクロロメチルスチレンのマクロモノマーを樹脂分に換算して100重量部とそれを含むメチルエチルケトン84重量部との混合物、ライトエステルM−3Fの20重量部、メチル メタクリレート80重量部、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)10重量部を添加し、窒素雰囲気下、75〜80℃で9時間反応させた。反応混合物に、トリエチルアミン55.3重量部、及びエタノール55.6重量部を添加して、60℃で6時間反応させた。滴定法によりアミン価を測定し、3級アミンが全て4級化されているのを確認し、高分子化合物A(CMSmacro/MMA/M−3F;50/40/10)を得た。
合成例3で用いたライトエステルM−3Fの代わりに、合成例2で得られたトリフルオロエチルメタクリレートのマクロモノマーの樹脂分に換算して20重量部とそれを含むメチルエチルケトン17重量部との混合物を用いたこと以外は、合成例3と同様にして、高分子化合物B(CMSmacro/MMA/M−3Fmacro;50/40/10)を得た。
合成例3で用いたメチル メタクリレート80重量部を20重量部にしたことと、ライトエステルM−3Fの20重量部に代えて合成例2で得られたトリフルオロエチルメタクリレートのマクロモノマーの樹脂分に換算して80重量部とそれを含むメチルエチルケトン67重量部との混合物を用いたこと以外は、合成例3と同様にして高分子化合物C(CMSmacro/MMA/M−3Fmacro;50/10/40)を得た。
四ッ口フラスコに、合成例1で得られたクロロメチルスチレンのマクロモノマーを樹脂分に換算して100重量部とそれを含むメチルエチルケトン84重量部との混合物、メチル メタクリレート100重量部、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)10重量部を添加し、窒素雰囲気下、75〜80℃で9時間反応させた。反応混合物に、トリエチルアミン55.3重量部、及びエタノール55.6重量部を添加して、60℃で6時間反応させた。滴定法によりアミン価を測定し、3級アミンが全て4級化されているのを確認し、高分子化合物a(CMSmacro/MMA/;50/50)を得た。
合成例3〜5で得た高分子化合物、ハードコートベースとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(共栄社化学(株)社製の商品名:ライトアクリレートDPE−6A)とペンタエリスリトールトリアクリレートイソホロンジイソシアネートウレタンプレポリマー(共栄社化学(株)社製の商品名:ウレタンアクリレートUA−306I)、溶媒としてメチルエチルケトンとエタノール、及び光重合開始剤として1−ヒロドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバスペシャリティケミカル社製の商品名:イルガキュア184)を、表2に記載の通りに配合して均一に混練し、組成物を調製した。得られた組成物を、バーコーター(No.14)にて透明なポリメチルメタクリレート基材に厚さ約10μmで塗工し塗膜とし、90℃で5分間乾燥した。それを5m/分のスピードのコンベアに載せ、そこから上へ10cm離した80W/cm高圧水銀灯で紫外線を照射して塗膜を硬化させ、膜厚3μmの被膜を有する試験片を得た。
試験片の被膜を目視で観察した。透明で平滑性があるものを○、平滑性のないものを×とする2段階で評価した。
試験片の被膜のヘイズについて、ヘイズメーターUltra Scan XE(HUNTER ASSOCIATES LABORATORY社製:商品名)を用い、測定した。ヘイズが0.5未満のものを○、0.5以上のものを×とする2段階で評価した。
20℃で相対湿度60%下での試験片の被膜の表面抵抗値について、抵抗率計DSM−8103及びSME−8311(いずれも東亜ディーケーケー社製:商品名)を用い、測定した。
JIS K 5400に従い、鉛筆引っ掻き試験機を用いて、試験片の被膜の鉛筆硬度を測定した。各種硬度の鉛筆を45°の角度に保ちつつ上から1kgの荷重をかけ、試験片の被膜を1cm引っ掻き、傷の有無を目視にて観察した。5回繰返し、5回とも傷が付かなかった鉛筆硬度のうち最も高い硬度を、その被膜の硬度とした。
200g/cm2の荷重をかけた0000番スチールウールで、試験片の被膜を10往復擦り、傷の有無を目視にて観察した。ほとんど傷が無いものを◎、若干傷が付いたものを○、傷が無数に付いたものを△、白化するほど傷がついたものを×とする4段階で評価した。
試験片の被膜表面に、カッターナイフにより1mm間隔の縦横各11本の切り傷をつけ、100個の碁盤目状のマスを形成させた。この上からセロハンテープを貼り付け、一気に剥がしたときに剥離せず残ったマス目の個数を数えた。
Claims (8)
- エチレン基複数含有モノマーとエチレン基複数含有プレポリマーとの少なくとも何れかを含有するハードコートベースの100重量部と、
イオン対及びベタインの何れかの極性構造をマクロモノマーに由来して有する共重合繰返し単位とフルオロカーボン基をモノマー又はマクロモノマーに由来して有する共重合繰返し単位とを含有する高分子化合物の0.5〜50重量部とが、
含まれていることを特徴とする帯電防止コーティング組成物。 - 前記高分子化合物中、前記極性構造が、ハロゲン化4級アンモニウム基、リン酸エステルアンモニウム基、硫酸エステルアンモニウム基、ハロゲン化4級ホスホニウム基、塩基性スルホン酸基及び塩基性カルボン酸基から選ばれる少なくともいずれかの前記イオン対;スルホン酸イオン基又はカルボン酸イオン基と4級アンモニウム基又は4級ホスホニウム基とを有する前記ベタインであることを特徴とする請求項1に記載の帯電防止コーティング組成物。
- 前記高分子化合物が、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、及びハロゲン化アラルキル基のいずれかが含有された繰返し単位を有する不飽和マクロモノマーと、前記フルオロカーボン基を含有する不飽和モノマー又は前記フルオロカーボン基を含有する不飽和マクロモノマーとの共重合物に、3級アミン又は3級ホスフィンを反応させて前記ハロゲン化4級アンモニウム基又は前記ハロゲン化4級ホスホニウム基の前記イオン対を形成したものであることを特徴とする請求項2に記載の帯電防止コーティング組成物。
- 前記ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、及びハロゲン化アラルキル基のいずれかが含有された繰返し単位を有する不飽和マクロモノマーが、クロロメチルスチレンから誘導されたマクロモノマーであることを特徴とする請求項3に記載の帯電防止コーティング組成物。
- 前記共重合物が、(メタ)アクリル酸モノエステルモノマー、不飽和カルボン酸モノマー、(メタ)アクリルアミドモノマー、スチレンモノマー、ビニルエーテルモノマー、及びビニルエステルモノマーから選ばれる少なくとも1種類の別な不飽和モノマーと共重合していることを特徴とする請求項3に記載の帯電防止コーティング組成物。
- 光重合開始剤、又は熱重合開始剤が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の帯電防止コーティング組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の帯電防止コーティング組成物を硬化させたものであることを特徴とする帯電防止被膜。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の帯電防止コーティング組成物をプラスチック基材に塗工し、そこに活性エネルギー線を照射することにより、前記エチレン基複数含有モノマー及び/又は前記エチレン基複数含有プレポリマーを架橋させて硬化させることを特徴とする帯電防止被膜の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005367606A JP5014625B2 (ja) | 2005-12-21 | 2005-12-21 | 帯電防止コーティング組成物及びそれを硬化させた被膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005367606A JP5014625B2 (ja) | 2005-12-21 | 2005-12-21 | 帯電防止コーティング組成物及びそれを硬化させた被膜 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007169407A JP2007169407A (ja) | 2007-07-05 |
JP5014625B2 true JP5014625B2 (ja) | 2012-08-29 |
Family
ID=38296405
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005367606A Expired - Fee Related JP5014625B2 (ja) | 2005-12-21 | 2005-12-21 | 帯電防止コーティング組成物及びそれを硬化させた被膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5014625B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6725864B2 (ja) * | 2015-08-21 | 2020-07-22 | Dic株式会社 | 活性エネルギー線硬化性組成物及びそれを用いたフィルム |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5941178B2 (ja) * | 1979-12-03 | 1984-10-05 | 富士写真フイルム株式会社 | 写真感光材料 |
JPH03296589A (ja) * | 1990-04-13 | 1991-12-27 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | 帯電防止剤 |
JP3443879B2 (ja) * | 1993-06-28 | 2003-09-08 | 三菱化学株式会社 | 帯電装置 |
JPH10218988A (ja) * | 1997-02-07 | 1998-08-18 | Kao Corp | 反応型含フッ素ポリエーテル及びその製造方法 |
JP4120086B2 (ja) * | 1999-03-08 | 2008-07-16 | Jsr株式会社 | 樹脂組成物及びその硬化物 |
-
2005
- 2005-12-21 JP JP2005367606A patent/JP5014625B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007169407A (ja) | 2007-07-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5896917B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物 | |
JP5950107B2 (ja) | 自己修復材料の製造方法、および自己修復材料を製造するための組成物の製造方法 | |
WO2009133770A1 (ja) | 活性エネルギー線硬化型塗料組成物、その硬化物、及び新規硬化性樹脂 | |
JP4670745B2 (ja) | 帯電防止組成物、帯電防止層および帯電防止フィルム | |
JP2013173871A (ja) | 組成物、帯電防止性コート剤及び帯電防止性積層体 | |
JP5527998B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物 | |
WO2013146778A1 (ja) | コーティング塗料用樹脂組成物 | |
JP2009040924A (ja) | 硬化性樹脂組成物およびこれを利用する高透明性帯電防止ハードコート材 | |
JP2004244426A (ja) | 活性エネルギー線硬化性組成物及びその用途 | |
JP2012036253A (ja) | ウレタン(メタ)アクリレートおよびそれを含有する光硬化性樹脂組成物 | |
JPWO2005092991A1 (ja) | 活性エネルギ線硬化性被覆用組成物及び成形品 | |
KR102279540B1 (ko) | 친수성기를 갖는 함불소 공중합체 및 해당 공중합체를 포함하는 표면 개질제 | |
JPWO2018105442A1 (ja) | 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物及び積層フィルム | |
JP2007191507A (ja) | コーティング剤組成物 | |
JP2015083658A (ja) | 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物及びコーティング剤組成物 | |
JP6416680B2 (ja) | 親水性活性エネルギー線硬化型コーティング樹脂組成物 | |
JP6075443B2 (ja) | 活性エネルギー線硬化型塗料組成物 | |
JP6469341B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物及びそれを含有するコーティング用組成物。 | |
JP6596852B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物および積層構造体 | |
JP5014625B2 (ja) | 帯電防止コーティング組成物及びそれを硬化させた被膜 | |
JP5819481B2 (ja) | ウレタン(メタ)アクリレートおよびそれを含有する光硬化性樹脂組成物 | |
JP2009179689A (ja) | 活性エネルギー線硬化型樹脂、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物およびこれらを用いて得られるハードコート層を有する物品 | |
JP5014634B2 (ja) | 帯電防止コーティング剤組成物及びそれを硬化させた被膜 | |
JP2010001399A (ja) | 帯電防止コーティング組成物及びそれを硬化させた被膜 | |
JP5892799B2 (ja) | 伸びがあり耐傷つき性に優れる硬化物を形成するウレタン(メタ)アクリレートおよびそれを含有する光硬化性樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20081202 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110916 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110927 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111125 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120522 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120606 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150615 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5014625 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |