JP5014249B2 - 高所作業安全対策システム - Google Patents
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Description
また、従来技術として特許文献1には、フックを一旦係合させると、不慮に外れない機構を有する安全ベルトのフック機構について開示されている。
また、特許文献1に開示されている従来技術は、ストッパをロック部材によりロックすることにより、ストッパが不慮に外れることを防止する発明であるが、人為的にストッパを操作することによりストッパを外すことができるため、図6の安全ベルトの締結装置と同様の問題を抱えている。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、安全ベルトの締結装置に受信機とロック機構固定部を備え、受信機によりベルトロック情報を受信すると、ロック機構を固定させて安全ベルトの締結装置が人為的に外せないようにして、作業員の安全を確保する安全ベルトの非常時締結装置にベルトロック情報を送信するために、公共機関から災害情報を受信して分析し、迅速に現場の作業員に災害情報を伝達する高所作業安全対策システムを構築することである。
近年、地震発生と同時に、各地での主要動の到達時刻や震度を推定し可能な限り迅速に知らせる緊急地震速報システムが稼働している。本発明ではこの緊急地震速報を受信すると、高所で作業している作業員の安全を確保するために、安全ベルトの非常時締結装置のロック機構を自動的に解除不可とするものである。そのために、本発明の安全ベルトの非常時締結装置は、ロック機構固定部を備えた安全ベルトと、緊急地震速報を受信する受信機と、受信機がベルトロック情報を受信することによりロック機構を固定させるロック機構固定部と、電力を供給する電源と、を備えている。これにより、非常時に安全ベルトの非常時締結装置が働いて締結装置を人為的に外せなくなるので、作業員の安全を確保することができる。
また、スイッチ、ヒューズ、及び電源を直列に接続し、受信機がベルトロック情報を受信するとスイッチを閉じてヒューズに電流を流して、ヒューズを溶断させ、ロックスタート回路が動作すると、スプリング力によりアームに連動したロック棒を押し上げてロック機構を解除不可とするので、電源の消費電力を最小限にすることができると共に、ロックスタート回路が動作した後は、スプリング力により動作させて、ロック棒を電力を消費することなく固定することができる。
また、緊急地震速報を受信すると、配信装置から即座に各移動無線機にこの情報を通報し、緊急地震速報を受信した各移動無線機は、緊急地震速報を分析して作業員に対してベルトロック情報を送信して、ベルトロック情報を受信すると非常時締結装置は安全ベルトを自動的にロックするので、緊急地震速報を受信して即座に作業員の安全を図ることができる。
図1は本発明の一実施形態に係る高所作業安全対策システムの構成を示すブロック図である。この高所作業安全対策システム100は、例えば、地震1を検知してその情報を送信する地震計1と、地震計1からの情報を分析して震源や地震の規模を推定して各基地局に配信する公共機関(例えば気象庁)4と、後述する安全ベルトの非常時締結装置13と、基地局内に設けられ災害情報を受信する受信装置(受信手段)7と、受信装置7により受信した災害情報を配信する配信装置8と、配信装置8から災害情報を受信するとベルトロック情報を生成して非常時締結装置13に送信する移動無線機12と、備えて構成されている。
即ち、基地局の受信装置7では、常時、公共機関4例えば気象庁からの緊急地震速報を受信する体制を備えている。緊急地震速報を受信すると、配信装置8から即座に各移動無線機12にこの情報を通報する。緊急地震速報を受信した各移動無線機12は、緊急地震速報を分析して作業員に対してベルトロック情報を送信する。ベルトロック情報を受信すると非常時締結装置13は安全ベルトを自動的にロックする。これにより、緊急地震速報を受信して即座に作業員の安全を図ることができる。
また、安全ベルトの非常時締結装置13は、作業中は常時電源をONにしておく必要がある。従って、極力、消費電力を削減するために、ロックスタート回路29を設ける。このロックスタート回路29は、ベルトロック情報を受信したときだけ、電力を消費する構成にする。そこで本実施形態では、スイッチ22、ヒューズ23、及びバッテリ25を直列に接続し、受信機21がベルトロック情報を受信するとスイッチ22を閉じてヒューズ23に電流を流して、ヒューズ23を溶断させる。従って、電力を消費するのは、ヒューズ23が溶断するまでの瞬間である。これにより、電源の消費電力を最小限にすることができる。
即ち、図2のように1つのバッテリ25を受信機21とロックスタート回路29に共通に使用する場合、ロックスタート回路29に電流が流れている間、バッテリが一瞬ショートされるので、その間、受信機21は動作不能となる。そこで本実施形態では、受信機21とロックスタート回路29に夫々個別にバッテリ25aとバッテリ25を備える。これにより、ロックスタート回路29に電流が流れていても、受信機21を動作させることができる。また、受信機21がベルトロック情報を受信したときに、スピーカ15により作業員にベルトをロックする旨を通報する。これにより作業員は、非常時に対して適切な行動を取ることができる。
尚、本実施形態では、ロックスタート回路としてヒューズを使用した例を説明したが、ヒューズに限らず、ソレノイド等で機構部24を動作させても構わない。
尚、ロック棒35により固定された後に、安全を確認してロック棒35を解除するためには、ロック穴37に貫通可能な棒状の治具により、ロック棒35を押し込むことにより行なわれる。
即ち、ロック固定機構はメカ的な構成により実現する必要がある。即ち、ロックスタート回路29が動作すると、スプリング32の力によりアーム34に連動したロック棒35を押し上げて先端をロック穴37に挿通させる。これにより、ロックスタート回路29が動作した後は、スプリング力により動作させるので、ロック棒35を電力を消費することなく固定することができる。
Claims (1)
- 作業員の身体に巻き付けるベルト本体及び該ベルト本体を開閉自在に締結させるロック機構を備えた安全ベルトと、前記ロック機構を固定させるベルトロック情報を受信する受信機と、該受信機が前記ベルトロック情報を受信することにより前記ロック機構を固定させるロック機構固定部と、前記受信機及び前記ロック機構固定部に電力を供給する電源と、を備え、
前記ロック機構固定部は、スイッチ、ヒューズ、及び前記電源を直列に接続したロックスタート回路と、前記ヒューズを張架するスプリング、該スプリングにより張架されたヒューズの一端に可動支点により連結され、且つ固定支点により支えられたアーム及び該アームの他端に可動支点により連結され前記ロック機構を解除不可とするロック棒を有する機構部と、を備え、
前記受信機が前記ベルトロック情報を受信すると前記スイッチを閉じて前記ヒューズに電流を流して溶断させることにより、前記スプリング力により前記ヒューズの一端を停止位置から移行させて前記アームにより前記固定支点で支えられて前記ロック棒を突出させて前記ロック機構を解除不可とする非常時締結装置と、災害情報を受信する受信手段と、該受信手段により受信した災害情報を配信する配信装置と、該配信装置から前記災害情報を受信すると前記ベルトロック情報を生成して前記非常時締結装置に送信する移動無線機と、を備えたことを特徴とする高所作業安全対策システム。
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